リント族

登録日:2010/05/27 Thu 23:07:29
更新日:2024/01/11 Thu 22:02:40
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仮面ライダークウガ』に登場する民族名。
暴走族的な名称ではない。


【リント】

超古代の日本に存在したと思われる争いを好まない穏やかな民族。
力に呑まれたグロンギ族から殺戮ゲームの対象とされていた。

非常に高度な技術をもち、クウガの変身ベルト〈アークル〉やクウガのサポートメカ〈ゴウラム〉を作り出した。
元来非好戦的な民族にもかかわらずそれだけの武器を作ってしまう技術は、後に科学者を驚愕させている。


文字は“リント文字”を使う。
しかし「戦い」の概念すら持たぬリント族には“戦士”という意味の文字がなかったため、リントを守るために誕生した〈戦士=クウガ〉はグロンギの頂上〈ダグバ〉と等しい事から、ダグバを表すグロンギの文字を流用している。
ただし、「戦士クウガ」と「凄まじき戦士」は角の数で区分されている。

また、人の心から溢れ出る優しさや慈しみの心を清らかな水や泉に例えるという風習がある。


現代の日本人はリントの子孫と考えられるが、殺人や暴行が横行しているため現代に甦ったグロンギは「リントは変わった」と発言している。
またこの発言から分かるように、グロンギは現代日本人を「リント」と呼んでいる。




【リント文字】

リントが使用する言語。表意文字と表音文字の2種類がある。
碑文にはリント文字でクウガやグロンギ、ゴウラムについて記載されている。

また番組冒頭には毎回表意文字で“汝 これを 見る 時は 部屋を 照らし出し 出来る限り 離れるべし”と書かれ、番組最後には“ツヅク”と表音文字で書かれている。

グロンギ語と違い資料が少ない為、劇中に登場したリント文字の解読は困難。



クウガ

グロンギの殺戮からリント達を守っていたリント族の戦士。
平均的な能力の、跳躍力に長ける、超感覚を持つ、硬い鎧を纏ったの4色の姿を持つ。

HERO SAGA』によると、変身したのはリクという青年。

古代の世界でグロンギ族全てを封印した。
倒すのではなく封印したのは、争いを得意とせず「殺す」という概念を持たないリント族だからだと思われる。

ダグバ以外のグロンギを封印し、最強のグロンギ・ダグバを封印した後、それを維持するため自ら柩の中に入って眠りについた。


その後ミイラになりながらもアマダムの力で西暦2000年まで生き続けていたが、ダグバとクウガの眠る遺跡が発掘されてクウガの柩が開かれたため封印が解け、ダグバが復活。

甦ったダグバはクウガのベルトを外して叩きつけたため、古代のクウガはここで永眠し、新たなクウガに五代雄介が選ばれる事になる。


古代のクウガには強化形態の〈ライジングフォーム〉や〈アメイジングマイティ〉がなく、加えて最強形態の〈アルティメットフォーム〉も未使用のままにもかかわらず200体を超えるグロンギ全てを封印している。
五代のクウガがライジングになっても苦戦し、ダグバに至ってはアルティメットでなければ太刀打ち出来なかったにもかかわらず、ダグバを含む全てのグロンギ(古代のダグバは中間体)を基本4形態だけで封印しきっている。

そのため、視聴者から「古代のクウガって実はとんでもなく強かったんじゃね?」と言われている。一方、ゴ・バベル・ダからは「今度のクウガは骨があるな……」と言われており、暴力を五代以上に忌避していた節もある。封印の方が倒すより簡単だったのかもしれない。



《クウガに関する碑文》

“邪悪なる者あらば 希望の霊石を身に付け 炎の如く邪悪を打ち倒す戦士あり”
マイティフォームを表す文。
「希望の霊石」とは即ち足首の霊石のこと。必殺技「マイティキック」の際にこの霊石から与えられたエネルギーによって足に「炎」を宿す。


“邪悪なる者あらば その技を無に帰し 流水の如く邪悪を凪ぎ払う戦士あり”
ドラゴンフォームを表す文。
「その技を無に帰す」とは即ちその戦い方のこと。相手の攻撃を受け流し、まさに「流水」の如く攻撃し、必殺技「スプラッシュドラゴン」で邪悪を凪ぎ払う。


“邪悪なる者あらば その姿を彼方より知りて 疾風の如く邪悪を射抜く戦士あり”
ペガサスフォームを表す文。
「その姿を彼方より知る」とは即ち超感覚のこと。必殺技「ブラストペガサス」の弾は「疾風」の如き速さで邪悪を射抜く。


“邪悪なる者あらば 鋼の鎧を身に着け 地割の如く邪悪を切り裂く戦士あり”
タイタンフォームを表す文。
「鋼の鎧」とは即ちその姿のこと。必殺技「カラミティタイタン」でまさに「地割」の如き重い一撃で敵を討つ。


“聖なる泉枯れ果てし時 凄まじき戦士雷の如く出で 太陽は闇に葬られん”
アルティメットフォームを表す文。
「出現したら危険だよ」という警告文でもある。
「雷」とは即ちライジングの力のことでもあり、雄介は「雷の如く凄まじき戦士が現れるけど、俺の場合は雷がクウガの中から現れてるから平気」と解釈していた。
「太陽は闇に葬られん」とは究極の闇を指すと思われる。



“清らかなる戦士 心の力を極めて戦い邪悪を葬りし時 汝自らの邪悪を除きて究極の闇を消し去らん”

赤目アルティメットフォームを表す文。
伝説を塗り替えた五代を称えるかのようにアークルに現れた。


“瞼の下に大いなる 瞳現れても 汝涙する事勿れ”

瞳孔が開いても(つまり死んでも)生き返るから悲しむ必要はない。


“戦士の瞼の下 大いなる瞳になりし時 何人もその眠り妨げるなかれ”

生き返るから死んだ後に勝手なことするなよ、という警告文。
下手に電気を浴びせたりするとアルティメットが出てくるからだと思われる。



ゴウラム

リントが作ったクウガのサポート生体メカ。
クウガが種族的に“クワガタ種怪人”であるため、クワガタの形を模している。
クウガが掴まって飛翔する事が可能になっているほか、分離変形して馬に合体して鎧になる事ができる。

クウガがグロンギを全て封印してから西暦2000年までの間に、身体が劣化してバラバラの破片になってしまった。
一度バラバラになってしまったせいか、2000年で復活してからはバイクと合体する度に金属の補給が必要になっている(ただし古代の時点で金属補給が不必要だった描写はない)。
そのせいでトライチェイサーとの合体では機体を劣化させてしまっていたが、新型機のビートチェイサーではフレームが強化された上、常に液体金属を供給し続けるシステムも組み込まれた。これにより、理論上は500回の合体に耐えられるという。


《ゴウラムに関する碑文》

“来れ 甲虫の姿をかたどりし 馬の鎧となる僕よ”
ゴウラムを表す文。


“戦士と僕 手と手を繋げ さすれば 大いなる飛翔 あらん”
クウガがゴウラムの手に掴まって空を飛べるということを表している碑文。


“心清き戦士の泉 渇れ果てし時 我崩れ去らん”
クウガがアルティメットフォームになったら俺は砂になる。
恐らくは空を飛んで世界中に“究極の闇”をもたらすのを防ぐため。



【まとめ】

これだけの技術を持ちながら、破壊や侵略という概念が生まれなかった所を見ても、リントが技術だけでなく精神的にも現代日本人よりも優れているのが窺い知れる。

なにより今の荒んだ社会風潮を見る限りでは、現代日本人はグロンギの子孫と言う方が正しいのかもしれない。

実際グロンギは放送当時から増加してきている、命を軽視する現代日本人の姿を反映させて生みだされた怪人なのだから。

……とはいえ、これらTV本編で描写された「争いを好まない平和的な種族リント」は、
裏を返せば「高い技術力を持つにもかかわらず、クウガに変身し続けるリスクを知りながらグロンギとの戦いをクウガ一人(とゴウラム)に丸投げし、封印の守番まで押し付けた挙げ句その裏でぬくぬくと平穏を貪っていた」と言い換えることもできる。

今の人類がクウガと力を合わせてグロンギに立ち向かい、その果てにグロンギをも一撃で殺しうる力を得た事を考えると、果たしてどちらが正しいあり方なのだろうか?






“汝 この記述を 正す ときは 出来る限り 正確に 記すべし”

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最終更新:2024年01月11日 22:02