Gキャノン/Gキャノンマグナ

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Gキャノン/Gキャノンマグナ - (2018/10/07 (日) 22:59:24) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/01/10 (火) 12:32:08
更新日:2024/03/07 Thu 18:54:48
所要時間:約 4 分で読めます





Gキャノン

G-CANNON

型式番号:F71
所属:地球連邦軍
設計:サナリィ
製造:サナリィ
   アナハイム・エレクトロニクス社(OEM生産)
生産形態:量産機
頭頂高:14.3m
本体重量:8.7t
全備重量:23,1t
出力:3,350kw
アポジモーター数×50
推力:82,260kg(27,840kg×2、16,790kg×2)
装甲材質:ガンダリウム合金セラミック複合材

《武装》
バルカン砲×2
ビームサーベル×2
ダブルビームガン×2
4連マシンキャノン×2
ビームライフル
シールド
各種ミッションパック



サナリィの“フォーミュラ計画”によって開発されたガンダムF90サポートタイプの簡易生産型である“F70 キャノンガンダム”を量産化させた中距離支援に主眼を置いた中距離支援用モビルスーツ(以下MS)。
型式番号からも解るように、本機もフォーミュラ計画の産物である。


サナリィとしてはキャノンガンダムをそのまま量産したかったのだが、企業としての歴史の浅いサナリィにはアナハイム・エレクトロニクス社のように大規模な生産能力は無く、また“生産コストを削減したい”*1&“アナハイムには色々世話になったから”という連邦軍の思惑によってライセンスはそのまま、生産の大部分をアナハイムに委託せざるを得なかった。

その為、技術で劣るアナハイムでも生産出来るようにサナリィで再設計され、アナハイム側でもヘビーガンの設計を取り入れることで生産ラインの一部共通化を図って本機は完成したのである。
実際シールドとビームライフルはヘビーガンと共通の物を装備する。また腕部にダブルビームガンも備えている。

その結果、総合的な性能はキャノンガンダムに劣るが汎用機のヘビーガンを上回り、連邦軍を満足させる出来に仕上がった。


“連邦軍を満足させた”ということはつまり、時代に乗り遅れた機体だということである。


実のところヘビーガンの生産ラインとの共通化を図ったことによる大幅なリファインはアナハイム側で勝手に行ったことであり、ロールアウトしたGキャノンを見たサナリィのスタッフはあからさまに不快感を顕にしたという。

尤もこれにはアナハイム側だけでなくサナリィ側にも非がある様で、サナリィはその秘匿主義からOEM生産にも関わらず一部技術の提供を拒み、アナハイム側の反発を買った為とも言われている。*2


肝心の機体性能だが、やはりそこは腐ってもサナリィの設計とアナハイムの技術力。クロスボーン・バンガードのMSに比べても決して劣るものではない。

…劣るものではないのだが、あくまでコロニー内部での暴徒との戦闘を主眼とした中距離支援機なので機動性以外はイマイチ輝く部分が無く、開発時期の問題もあってビームシールド等も装備されていない。

また、連邦軍は長く続いた平和に酔っていた為に運用目的もコロニー内での暴動鎮圧や過激派ジオン軍残党狩り位しか想定しておらず、MS同士の集団戦には不向きであった。
しかしGキャノンにはミッションパックによる拡張性という強みがあり、各種任務への対応や火力にはあまり問題はなかったりする。

ただし、支援機でありながら4連マシンキャノンを取り外すことで汎用機としても扱え、各種ミッションパックを装備すればあらゆる任務にも対応出来る。
『機動戦士ガンダムF91』にもチラッと登場しているので探しては如何だろうか。



劇中での活躍

映像作品では『ガンダムF91』と『クロスボーン・ガンダム』に登場するが、ヘビーガンのようにパイロットに恵まれることは無く、「活躍などなかった。所詮は雑魚メカだな」状態だった。

それだけならまだしもバルト中尉の部下がシーブック達を盾にしようとしたり、排出された薬莢で死者が出たりとむしろ邪魔者でしかなかった。



ミッションパック


◆パワードウェポンタイプ
POWERED WEAPON TYPE

『F91-MSV』に登場するGキャノンの迎撃仕様及び航空近接攻撃仕様。
フル装備型、もしくは長距離支援仕様とも呼ばれる。

4連マシンキャノンをツインビームキャノンと対空管制照準システムを換装し、右肩に対空管制照準システム、左肩に地対空ミサイルと照準センサー、右腕にガンユニット、左腕に連装電磁レールガン、両脚に推力16,290kgのスラスターユニットを装備している。

通常の装備よりはよっぽど“キャノン”の名前にふさわしい仕様である。


◆ヴェスバータイプ
V.S.B.R. TYPE

『F91-MSV』に登場するGキャノンの新型火器試験仕様。
サナリィ製造分にしか装備できない独自のミッションパックの1つで、ヴェスバーを装備している。
制御コンピューターの違いが理由で装備出来ないとされるが、何となくアナハイムへの当て付けのような気がするのは気のせいか。


◆ビームキャノン&精密照準システム搭載タイプ

『ガンダムマガジン』に登場したGキャノンの防空仕様。
かつてのガンキャノンⅡのコンセプトを引き継いだビームキャノンと精密照準システムを搭載している他、F90サポートタイプのクルージングミサイルも装備している。

この機体を参考にしたのがパワードウェポンタイプである。


◆改良200mmキャノン砲搭載タイプ

同じく『ガンダムマガジン』出身。こちらはガンキャノン重装型のコンセプトを引き継いだ200mmキャノンを搭載している。
こちらはF90デストロイドタイプの5連ロケット弾パックも装備している。
結果として軽くなり、接近戦向けの機体となった。



◆200mm長距離砲搭載タイプ

やはり『ガンダムマガジン』出身。こちらは長期戦仕様。
ジム・キャノンのコンセプトを引き継いだ200mm長距離砲が装備されている。
砲の口径が小さくなった為に総弾数が増え、長期戦向けとなった。



派生型


◆サナリィ仕様
アナハイムで製造されたGキャノンに余程の不満があったサナリィは、後に自社で生産ラインを確保。
製造するGキャノンのジェネレーター出力の向上、制御コンピューターをより高性能な物に変更、機動性が向上した。
この変更によってヴェスバー等のサナリィ独自のミッションパックに対応した機体として仕上げている。




Gキャノン・マグナ

G-CANNON MAGNA

型式番号:F71B
所属:地球連邦軍
開発:アナハイム・エレクトロニクス社
生産形態:試作機
頭頂高:14.3m
本体重量:8.8t
全備重量:22,4t
出力:3,580kw
推力:28,680kg×1、22,270kg×1、5,100kg×1
装甲材質:ガンダリウム合金セラミック複合材

《武装》
ビームサーベル×2
ダブルビームガン×2
ビームキャノン×2
ビームライフル

《主なパイロット》
カール・シュビッツ


アナハイムがシルエットフォーミュラプロジェクトで得たサナリィの技術でGキャノンを独自に改修した機体。
総合戦闘能力ではハーディガンに劣るものの、サナリィから得たデータを基に開発された新型の小型熱核反応炉の搭載により、F90Vタイプに匹敵する性能を得た。

上半身を中心に改造され、機構にユニットビルドアップ式を採用した為にバックパックの取り外しが容易になり、主武装を4連装マシンキャノンから中距離用の大型ビームキャノンに変更出来るようになっているのが大きな特徴。
このビームキャノンはハーディガンのビームランチャー同様メガ粒子の可変速制御・集束距離の高速変換が可能であり、低コストの簡易ヴェスバーと呼ぶべき代物になっている。
また、ブースターとしての機能も兼ねており、白兵戦時には背部に移動する。

カラーリングが変更されガンキャノンっぽくなった(関連性無いけど)



劇中での活躍

漫画『機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91』に登場。
目立った活躍はなかったが、年長者のカール・シュビッツの操縦による的確な援護でトキオのシルエットガンダムやケビンのハーディガンをサポートした。
終盤でネオガンダム1号機のG-B.R.Dの不意打ちビーム射撃で頭をふっ飛ばされてしまった、まあ撃墜はされなかったが。

また、映像作品には『ガンダムビルドファイターズ』の第21話に登場。
ガンプラではあるが、シルエットフォーミュラ計画の機体としてはGキャノンマグナが先陣を切った形となった。
その際、四つん這いになってイナクトを砲撃していたのは初代ガンダムOPのガンキャノンのオマージュだと思われる。



派生型


◆Gキャノン・マグナ スーパーデストロイド
G-CANNON MAGNA SUPER DESTROYD

型式番号:F71B type S.D.
《武装》
大型ビームキャノン
ツインビームキャノン
ガンユニット
連装電磁レールガン
腰部ガトリング砲
5連装ミサイルランチャー
スナイパー強化型ビームライフル


Gキャノンマグナの強化火器支援タイプ。

右肩にツインビームキャノン、左肩に大型ビームキャノン、右腕のガンユニット、左腕の2連電磁レールガン、左腰にガトリング砲、右腰にミサイルランチャー、携帯武器としてスナイパー強化型ビームライフルなど、圧倒的な火力を備えたまさしくスーパーデストロイドな機体である。

一部の武装はGキャノンのパワードウェポンタイプと共用しており、右肩のツインビームキャノンとセンサー、右腕のガンユニット、左腕の連装電磁レールガン、両脚の増加スラスターユニットは同型の装備である。
言うなれば「マグナ版パワードウェポンタイプ」。

U.C.121年のサイド4付近の暗礁宙域にあったオールズモビル残党の拠点攻撃に際、第301MS中隊のGキャノンの中に本機も確認されたという。




ガンプラ

Gキャノンとマグナが1/100で発売。同シリーズの他キット同様に出来は良好。
ヘビーガン同様に設定画や劇中と違ってカラーリングがミントグリーンになっているのが違和感と言えば違和感か。

マグナはGキャノンの成型色を変更し、新規パーツを追加したもの。ビームキャノンの可動も再現されている。
元のパーツも付いているので色違いのGキャノンとしても一応組める。
ただし同シリーズの他のキットに比べて色分けには難が有り(ビームキャノンに至っては真っ白)、色分けシールを張っても素組みでは結構厳しい。





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