登録日:2011/03/06(日) 16:41:15
更新日:2024/02/28 Wed 20:38:11
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国鉄が1985年のダイヤ改正に合わせて製造した近郊形電車。国鉄の分割民営化後はJR西日本に引き継がれ、北陸地方で普通電車として活躍していた。
しかし、最高速度が他の車両に比べて低く(413・457・475系は110km/h、521系は120km/hだが419系は100km/h)、老朽化も激しいことから2011年3月12日のダイヤ改正を以って521系に置き換えられ、現役を引退した。
追記・修正よろしくお願いします。
どけっ!そいつは新型車ではない!
他の奴は騙せてもこの俺は騙せんぞ!
521系「ばあさん反対側の顔見せてみろ」
419系「へっ…い、いえあたしは今から敦賀へ向かうところでして…」
521系「どうした 何故見せられん」
419系「くくっ、俺の改造を見破っていたのか~!!」
521系「お前のような新型車がいるか」
こいつの正体は改造車、それも鉄道ファンの間では超有名な改造車である。
その理由は以下の三点である。
1.改造前の車両が昼間は特急、夜間は寝台列車という斬新なコンセプトで登場した、現在でも人気の特急形電車である。
(出典:日本の旅・鉄道見聞録)
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2.その特急形電車を近郊形電車に格下げ改造している。
→余剰となった特急形車両のグリーン車を近郊形車両のグリーン車に転用した事例はあったが、まるごと近郊形車両に改造されたのは初めてである。(ただし、厳密にはこの形式が初めてではない)
3.
格下げ改造の際、魔改造が行われた。
→本形式が有名となり、ある意味人気を博している最大の要因。詳しくは後述。<登場の経緯>
国鉄は1985年、北陸本線のダイヤをそれまでの長編成で低頻度運転という、客車列車向けのダイヤから、短編成で高頻度運転という電車列車向けのダイヤに変更した。
しかし、変更に当たって問題があった。それは、電車が足りないことだ。
普通ならば新型車両の投入となる(実際、条件に適した新型車両があった)のだが、その車両は製造費用が高いため、多額の赤字が問題となっていた国鉄が簡単に投入できるような車両ではなかった。そこで、夜行列車の減少や設備面の問題から昼行特急としても使いにくくなり、余剰となっていた581・583系の近郊形化というあまりにも斜め上の策が提案され、実際に実行されることになった。その結果、誕生したのがこの419系である。
主な改造内容としては以下の点が挙げられる。
→種車の583系は性質上、乗降扉を1両当たり片側1箇所しか備えておらず、そのままでは乗り降りに不便なため。ただし、扉の構造は既存のものを踏襲したため、扉幅は近郊形車両にあるまじき狭さである(通常の近郊形車両の扉幅は1,300mmだが、419系は700mm)。
→混雑時の換気を考慮したため。なお、種車は固定式である。
- 座席を扉付近はロングシート、その他の区画はボックスシートとした。
→ボックスシートは元々使用していたものを小改良してそのまま使用。ロングシートは他の車両に使われていたものを流用して使用。
そして、本形式が有名となった最大の改造点、それは……
である。
単にそれだけならよくある話なのだが、この車両の場合、改造された先頭車と元から先頭車の車両の顔が全然違うこと、種車の特徴を受け継いだことで、改造された側の先頭車が側面から見るとまっ平らなので、何処からどう見ても食パンにしか見えないスタイルとなった。それにより話題となり、いつしか「食パン電車」というある意味名誉なあだ名が与えられた。
(出典:日本の旅・鉄道見聞録)
耳を付けると、より食パンと化する。
ちなみに、性質の悪いことに本形式には両先頭車とも食パン顔の編成も存在した。つか、そっちの方が数が多かった。
これは同じように583系からの改造で、かつ本形式より先に登場した車両(後述)に、余剰の583系を使いまくったから。後のこと考えろよ国鉄……。
改造開始時、元々は新型車両が投入できるようになるまでのショートリリーフの予定(種車の特徴がそのまま残されたのもそのせい)で、JR化後の1995年には681系のシステムを使った近郊形車両が設計されていたが、阪神・淡路大震災によってそれどころでなくなったため話は流れ、
置き換え開始は2006年の521系登場まで待たされ、それからもしばらくブランクがあったものの、2011年3月11日、ようやく全車置き換えとなった。
晩年には、日本海の潮風の影響で、車体裾が茶色くなり、さながら「トースト」みたいな状態になっていた車両もあった。
ちなみに、419系の中には製造時期の違いから583系として走った期間よりも、419系として走った期間の方が長い車両も存在した。
兄弟車にして魔改造仲間として、交流区間専用の715系という車両も存在した。
コイツも東北・九州地区において投入され、九州地区ではシートピッチが広いからという理由で臨時急行に起用されるなど無駄に数奇な運命をたどった。
ただし、こちらはJR化後10年程で新型車両に置き換えられている。
鉄道模型ではマイクロエースと東京堂の「TEXT」ブランドで発売済み。
東京堂の419系は延期し続けた末に出たが、塗装や動力機構が酷い最悪の完成品と評判は良くない。中古でも滅多に出ないが。
マイクロエース製は塗装も国鉄、JR仕様、両食パンタイプ、特急型先頭車両の貫通扉埋めタイプと再販ごとに増えるバリエーションが多く、こちらの方が仕上がりも良く比較的入手しやすい。
ちなみに715系も発売済み。
追記・修正よろしくお願いします。
- 引退していたのか…。確かに予備の部品とか無くなっているだろうしな…。 -- 名無しさん (2014-02-05 20:01:39)
- なんだかんだで元が特急列車だったから乗り心地が割と良くて、昼の空いた時間に来ると嬉しかった -- 名無しさん (2014-02-05 23:38:43)
- 一度乗ったが、「なんだこれは!」と心の中で叫んだ -- 名無しさん (2014-03-13 12:05:23)
- ちなみに廃車部品は富山地鉄へ渡ったとか -- 名無しさん (2018-02-13 13:10:08)