登録日:2012/04/25(水) 22:58:19
更新日:2024/01/09 Tue 17:33:29
所要時間:約 3 分で読めます
●概要
ブリザードアクセルとは、鈴木央が
週刊少年サンデーで連載していた
漫画。全11巻。
少年誌では珍しいフィギュアスケートがテーマ。美しく華がある作風に、用語やルールがわからない読者のための解説、フィギュア本来の『表現』の描写など、高評価。
実際、プロの方も本作を絶賛されていたとか。
連載時期が2005年~2007年と、ちょうどトリノオリンピックと被っており、
浅田真央、安藤美姫、荒川静香といったスター選手が脚光を浴びていた頃であったことも人気を後押しした。
…が、連載中期からの変化が著しく(後述)、離れていった読者も多い。
●あらすじ
優秀な兄弟に囲まれ、両親から愛情を注がれなかった吹雪は目立つために喧嘩に明け暮れる毎日。
とある日、近所のスケート場へ遊びに来ていた吹雪はフィギュアスケートクラブの練習に偶然立ち会う。
彼らの練習に混じって、ここぞとばかりに目立とうとジャンプをすると、四回転半の大ジャンプを飛んでしまう。
観客の拍手の中、吹雪はフィギュアの魅力に取り憑かれる。
●主な登場人物
本作の主人公。中1。
幼少の頃から親に全く関心を向けられなかったため、極度の『目立ちたがり屋』。ケンカは強く100戦全勝だったが、周囲からはただの不良と思われていた。
運動神経が高く、フィギュアの才能もあってかフィギュアの名門クラブに特待生として入る。
ジャンプの技術もさることながら、右回転でも左回転でもジャンプができる(スイッチジャンパー)という特異な才能の持ち主。
※これは野球でいうところの『両投げ投手』のようなもので、努力すれば身に着くというものではない。
本作のヒロイン。中1。
北里らが所属するクラブのオーナーの一人娘。やや天然気味な所があり、彼女の自室は壊滅的に汚い。
フィギュアのシングルでの成績不振で、ペアに転向させられる。パートナーは北里。
フィギュアを通じて、北里のことが好きになってしまい、「フィギュアの演技に恋愛を持ち込んでいいのか」と葛藤する。
北里の親友兼鼻芸。中2。
元々別のクラブ所属だったが、北里らのクラブの特待生試験に合格。連載初期はイヤミな奴で鼻につく存在だったが、徐々に丸くなる。
驚いたりすると鼻水が止まらない体質。
最初は他の皆の才能の違いを見せつけられフィギュアを諦めかけたが、北里の説得で復活する。決して非凡ではなく努力型。随所でその傾向がうかがえる。
●連載中期から終盤にかけて
初期の方は「演技の美しさ、凄さ」を比喩した描写が多く使われ、きちんと解説が入っていた。
しかし中期からは、「登場人物のリアクション」で凄さが表現されるようになり、解説も簡略化してきた。
さらに終盤では、技術のインフレが凄まじいことになった。
(連載が長引くと仕方のないことだが)
特に中期のリアクション芸が不評だった。
しかし、良くいえば少しマジメなスポーツ漫画にギャグ成分が加わったという考えも出来、中期の方が面白いと感じる読者もいる。
追記修正お願いします。
- そういえばスイッチ使ったコンビネーションジャンプってループとトゥループ覚えてからから表現で必要なとき意外では滅多に使われなくなったけど何でだろ?審査員によって判定が揺れかねないからかな? -- 名無しさん (2013-08-31 07:43:12)
- ↑黒塚さんが説明してるけど、本来コンビネーション中にステップを刻むのは減点対象。交流戦では右足系が出来ないから仕方なくやってた感ある。 -- 名無しさん (2014-03-02 01:00:29)
- そのうち買おうと思ってた電子書籍版がいつのまにか配信停止になっていた……中盤のリアクション芸は好きじゃないけど、フィギュアスケートよく知らない自分にも分かりやすく読めていい作品だったな -- 名無しさん (2017-01-22 20:18:10)
- たしかにリアクション芸は少々ウザかったけど、それ除けば中盤が一番内容が安定して面白かった。序盤は基本解説が深かったが少し退屈、終盤アメリカ編は解説消えて漫画とはいえぶっ飛びすぎてたしな。全編通して競技の基本、凄味を知り得る良作だったから、もっと再評価されて欲しい。 -- 名無しさん (2022-02-07 14:45:33)
最終更新:2024年01月09日 17:33