グランドライナー(ゴーゴーファイブ)

登録日:2010/01/26(火) 19:02:43
更新日:2024/03/16 Sat 13:56:24
所要時間:約 5 分で読めます






ゴーライナー、出場!!



グランドライナーとは、スーパー戦隊シリーズ第23作目「救急戦隊ゴーゴーファイブ」に登場する超巨大ロボである。
本項目は、まずはじめにこのロボを形成するマシンについて語ることにしよう。


ゴーライナー


1号ロボ「ビクトリーロボ」に合体する5台の99マシンか、
4号ロボ「ビクトリーマーズ」に合体する5台のマーズマシンのどちらかを格納・輸送する5両の列車型母艦にして、


シリーズ初の列車型マシン


である。

普段は「ファイブライナー」として運用され、普段はベイエリア55内に待機しているが、
大災害が発生したり、サイマ獣が現れるとベイエリア55浮上と共に一斉に発車、出場する。

被災地に『列車』で行くという有り得ない発想のマシンであり、駅内で通勤車両を待つサラリーマンもその巨体に度肝を抜かれる事であろう。



ゴーライナー 一覧


ゴーライナー1

全長:49.3m
全幅:14.2m
全高:17.1m
重量:2700t
ゴーレッドが搭乗するSL機関車型ゴーライナー。
レッドラダーレッドマーズ1を格納。
ゴーライナー連結時の先頭車両。
グランドライナー合体時は右腕を形成。
主な装備は、2門の高熱線銃「ヒートキャノン」。

ゴーライナー2

全長:50.7m
全幅:14.8m
全高:18.8m
重量:2600t
ゴーブルーが搭乗するディーゼル機関車型ゴーライナー。
ブルースローワーブルーマーズ2を格納。
グランドライナー合体時は左腕を形成。
主な装備は、化学溶解剤を発射する2門の銃「ケミカルリキッドガン」。

ゴーライナー3

全長:48.2m
全幅:18.8m
全高:13.9m
重量:3400t
ゴーグリーンが搭乗する電気機関車型ゴーライナー。
グリーンホバーグリーンマーズ3を格納。
5台の中で全幅が一番デカい。マシン発進用ハッチが唯一、上にある。
集合コクピットはこの車両にあり、ファイブライナーへの連結、およびグランドライナーへの連結合体時には全員ここに移動。
グランドライナー合体時は胴体を形成。
主な装備は、2門の冷凍銃「フリーズキャノン」。

ゴーライナー4

全長:51.8m
全幅:13.7m
全高:14.8m
重量:2650t
ゴーイエローが搭乗する新幹線型ゴーライナー。
イエローアーマーイエローマーズ4を格納。
グランドライナー合体時は左脚を形成。
主な装備は、2門の砲口から発射する粘着弾「コーキング弾」。

ゴーライナー5

全長:50.5m
全幅:13.7m
全高:14.8m
重量:2650t
ゴーピンクが搭乗する新幹線型ゴーライナー。
ピンクエイダーピンクマーズ5を格納。
ゴーライナー連結時の最後尾。
グランドライナー合体時は右脚を形成。
主な装備は、2門の衝撃波銃「ショックウェーブキャノン」。


連結形態一覧


ファイブ

全長:250.5m
全幅:18.8m
全高:18.8m
重量:14000t
最高走行速度:800km/h
最高飛行速度:マッハ1
5両のゴーライナーが連結した形態。99マシンの運搬がメイン。
ベイエリア55内で待機している場合を除き、常にこの形態で走行・飛行している。
専用の線路の他、一般の鉄道路線や道路などを走る事だって可能。

スペースゴー

全長:300m
全幅:55.8m
全高:18.8m
重量:17500t
最高走行速度:900km/h
最高飛行速度:マッハ5
ファイブライナーの先頭にマックスシャトル(マックスライナー/ライナーボーイの飛行形態)が連結した形態。
マーズマシンの運搬メイン。大気圏突破および宇宙空間での航行が可能。


両者ともにメイン運搬でないほうのマシンも搭載したことがある。(スペースゴーライナーはOV)



何故、わざわざ輸送用メカ(しかも、よりにもよって列車型で各人1機ずつ保有)を造ったのか謎だったが……。
そして1話から頻繁に登場していたにも関わらず、玩具はいっこうに販売されなかった。
一般的に、スーパー戦隊シリーズでは基地玩具もちゃんと販売されるので、不思議に思った視聴者もいたことだろう。


それは物語中盤にて明らかになった(スポンサーの意向的な意味で)。







※推奨BGM:「救急戦隊ゴーゴーファイブ(オリジナル・カラオケ)」

緊急通報!

うわぁぁぁぁぁぁっ!!

ビクトリーロボが…!

俺達、もう戦えないのかよ!?

そんな事ないさ!俺達、あの親父の子供だぜ!?
命を守ろうとする思いがある限り、俺達は負けない!


行くぜ、連結合体!

グランドライナー!!


救急戦隊ゴーゴーファイブ・第12話!


決死の新連結合体


燃えるぜ!救急(レスキュー)魂!!






連結合体!


グランドライナー、連結完了!!


グランド

全高:80m
全幅:59.8m
重量:14000t
最高速度:700km/h
出力:7500万hp/t
テーマソング:「超巨大ロボ!! グランドライナー」(歌:石原慎一)

5両のゴーライナーが「連結合体」した超巨大ロボ。初合体は第12話「決死の新連結合体」。
全身に渡り黒がベースの無骨なボディに、ガンダムのようなデザインの頭部と、ビクトリーロボとは大きく印象を異にする。
ビクトリーロボの倍近い全高を誇り、初合体の時は巨大化した敵が見上げるサイズだったのだが、何故か次からは着ぐるみの都合上敵も同じサイズになっていた…というか本機が小さくなり、
マックスビクトリーロボ、ビクトリーマーズと共演した際にも着ぐるみの都合上少しだけしか背が高くなかった。

因みに、本機は単純な火力と装甲に特化しており、
ビクトリーロボでは対処が出来ない実体を持つゴレムサイマ獣に大きな効果を発揮できる。
反面プラスエネルギーを扱えない為、マイナスエネルギーの塊(=死霊)である巨大サイマ獣へは対処が出来ない。

当初は99マシンを搭載していなければ合体できなかったり、
必殺技の際に余剰エネルギーが逆流してコクピットに電磁波が溢れていたが、後に両方とも改良された。

前者は短時間ながら単機での合体が可能になった。
当然、マーズマシンを搭載していればビクトリーロボたちと長時間同時戦闘も可能である。

本編中盤はゴレムカードが見つからなくなった事もあり、
第21話で巨大化したジルフィーザに敗北したばかりか、グランディーヌの降臨から38話に登場するまで出番ナシという憂き目に逢っている。

敵や1号ロボの倍近い巨躯という設定が災いし、スーツによる派手なアクションが困難(実際武装は遠距離攻撃のみ)という大人の事情のためか、
ド派手な初登場に対して全編通してあまり扱いはよろしくないというなんともやるせない不遇ぶりである……
まあ、2号ロボとしては不遇気味だが、母艦系列の変形ロボと考えれば出番は多い方である。

ちなみにファイブライナー時にもマーズマシンを積んだことがあり、その時はミントが搭乗した。
そしてついでにビクトリーマーズがわざわざ宇宙へ行かなくても合体できるという衝撃の真実が明かされた。


輸送メカだけでも珍しいのに、更にまさかまさかの合体
デザイン的に合体すると思っていた人はほとんどいなかっただろう。

それだけに留まらず、合体時にはなんと空を飛ぶ
大事な事なのでもう一度言おう。


空 を 飛 ぶ


その初合体シーンは視聴者のド肝を抜いた。

確かにOPラストで敬礼するゴーゴーファイブの背後で空に伸びる線路からゴーライナーが飛び出すシーンがあったが、
実は合体のためのジャンプだったなんて誰が気付いていただろうか。
玩具がなかなか発売されなかったのももちろん、合体の存在を伏せるためであった。


バンダイ、やり過ぎだ……。



装備

ライナープラズマビーム
胸部から放つ破壊光線。

ライナーガトリング
右肩のバルカン砲。

ライナーホーミング
強力な冷却ミサイルが発射可能な左肩のミサイルポッド。


他には最終決戦で使用した腕から放つ謎ビーム、ライナーボーイとの連携技ライナーコンボがある。


必殺技

グランドストーム
ライナーガトリングとライナーホーミングを両拳に装着し、

「怒りの拳よ、灼熱の嵐を呼べ!」

の掛け声と共に繰り出す一斉射撃からのパンチ
そう、これパンチである。誰が何と言おうとも『灼熱のパンチ グランドストーム』である。

グランドファイヤー
ライナーガトリングとライナーホーミングによる一斉射撃。
またの名を『焼き尽くす火炎 グランドファイアー』



玩具について

DX玩具では、劇中の設定を見事再現。
なんと『DX超合金ビクトリーロボ』を格納(勿論ビクトリーマーズも格納可)し、そのままグランドライナーに合体させることができる。かつ『DX特急武装ライナーボーイ』とも連結可能。バンダイの本気具合と(質量的な)スケールの規模には驚愕させられる。

ロボット形態になる際にはそれぞれのハッチが開かないようにパーツの移動でロックがかかる構造になっており、中のマシンが飛び出すことがないよう安全面も考慮した無駄のない設計。

しかもグリーンホバー用の輸送パーツであるキャリングカーゴ・パーツがついているのだが、これがおっそろしい伏線となっている。実は後の『スペースゴーライナーのジェットランス輸送の特殊ブースター』でもあるのだ。

戦隊ロボの玩具としては約40cmとやたらと大きな部類に入るが、(当時の状況とも噛み合い)売り上げもなかなかのもの。小売り業者の間では「黒いダイヤ」と言われるほどの売り上げを誇った。

2種類のマシンを入れ替えて格納して遊べて、連結状態でコロ走行ができて、さらにロボットにも合体できるというとんでもないプレイバリューであるため、子供の心にはガン刺さりだったのだ。
母艦・輸送機タイプの大型商品としては久々の偉業である。

ちなみに簡易版玩具である「プラデラ」の出来も良く、分離ギミックは両腕のみである代わりに脚の付け根(ここのみボールジョイント)・首・肩・手首・腰・膝・爪先が可動する。
ポージングに関してはほぼ棒立ちのDX版より遥かに優秀。唯一残念なのは肘が動かないくらい。
必殺技のグランドストームも再現可能で、さらにオリジナルビークル形態グランドフォートレス、オリジナル武装グランドランチャー&グランドミサイルも付属。
グランドランチャーのデザインがややダサいことを除けばプレイバリューはDX版にも負けないほど高い。

そして2020年、ビクトリーロボのスーパーミニプラ化に合わせ、ついにグランドライナーもスーパーミニプラが発売。
DX版同様にミニプラ版の99マシンの格納することができ、その状態での連結・変形合体を再現している。
関節の可動についてもプラデラ版を凌駕しており、腰の回転はない代わりに股関節や肩の可動が充実し、さらに追加パーツで腕の格納と引き換えに肘関節を追加できる。

例によってプレバン限定品だが、スケールダウンしてさえ全高約27cmという一般的なDXロボに匹敵するサイズの巨大なミニプラ(語義矛盾)となっている。お値段もかのキングジェイダーと同じ税込み13200円。そちらと同様にPGのガンプラに匹敵にする超ド級の一品である。

そもそも箱がバカでかく、食玩の棚に置くのが物理的に困難。こればかりはプレバン送りでも仕方がない。
どのくらい大きいのかというとDX版グランドライナーの箱と比べるとどっちがDXか分からないサイズである*1。しかもゴーゴーファイブのミニプラでは唯一ダンボール製の箱になっている。
当然というべきかグランドライナー以外のDXロボの箱と比べた場合、ミニプラ版グランドライナーの方が大きい。


パワーレンジャーシリーズでは

北米版『パワーレンジャー・ライトスピードレスキュー』においては、「レールレスキュー/スーパートレインメガゾード」の名義で登場。
流用映像の関係で出撃バンクに思いっきり東京タワーが映っているのがしばしばネタにされる。

玩具も当然発売された…のだが、残念ながらこちらは日本とは正反対の深刻な売上不振を記録してしまった*2という。
元々現実の乗り物がモチーフのロボット玩具自体がトランスフォーマーとの競合を強いられ安定した売り上げを出しにくいようだが、特に電車は車社会アメリカにおいては子供人気が低く、商業面ではかなり不利だった模様。
後にNetflixで配信された『ボクらを作ったおもちゃたち』のパワーレンジャー特集においてもサバンのスタッフから名指しで挙げられ、
「ガキの玩具だ」と見向きもされなかった」と当時の人気のなさが語られている。
この影響かは不明だが、作品ぐるみで鉄道をモチーフにした『烈車戦隊トッキュウジャー』はパワーレンジャーに採用されなかった。


余談

Vシネマ『未来戦隊タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ』ではゴーゴーファイブ最終回の後日談のため、ベイエリア55は水没したままという設定に基づき、
なんとモンド博士の提案でタイムロボαの胸部に施されたタイムトンネルから発生した、謎のタイムホールを通じて出場するという衝撃的な登場シーンを見せつけた。

この時は、相手が30世紀からの犯罪者たるロンダー囚人なので敵を殺せないことと、呪士ピエールを倒すのが目的だったため、
プラスエネルギーが使えず高出力のグランドライナー(とライナーボーイ)の出番はなく、単に輸送メカとして役目を終えた。
もともと輸送メカのゴーライナーはともかくマックスシャトルの役目がただ飛ぶだけとかライナーボーイかわいそうだろとか言ってはいけない……。


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最終更新:2024年03月16日 13:56

*1 ゴーゴーファイブに限った話ではないが、箱のデザインやレイアウトについてもDX版のものとかなり似せられている

*2 番組自体の業績は同年の子供番組で1位を記録している