ペガサス級強襲揚陸艦の同型艦

登録日:2012/06/26 Tue 10:36:46
更新日:2023/10/06 Fri 23:20:23
所要時間:約 5 分で読めます





この項目では地球連邦軍に所属する強襲揚陸艦であるペガサス級強襲揚陸艦に属する艦について解説する。







ペガサス

PEGASUS

艦籍番号:SCV-69

ペガサス級強襲揚陸艦の1番艦。
MS運用艦への改装計画が持ち上がった時点で改装するには建造が進み過ぎていた事と機関部に問題が見つかった為、就航が2番艦ホワイトベースより一週間遅れた。
この事からホワイトベースを1番艦として見る向きもあり、「ホワイトベース級」とも称される由縁となっている。

就役後は第一連合艦隊の所属としてルナツー方面軍に配備されたが、さしたる戦果は上げられなかったという。

Gジェネや『ギレンの野望』に登場する時は外形上はホワイトベースの色違いなだけだが、性能はやや低くなっている場合が多い。

小説版での扱いは後述。



ホワイトベース

WHITE BASE

艦籍番号:SCV-70(LMSD-71)
艦長:パオロ・カシアス中佐→ブライト・ノア少尉(後に中尉)

誰もが知る、RX-78-2ガンダムの母艦でペガサス級2番艦。
1番艦ペガサスの就航が本艦より遅れた事と、この艦が残した伝説的な活躍の為に本級が“ホワイトベース級”とも呼ばれるようになった。



ホワイトベースⅡ(ホワイトベースJr.)

WHITE BASE-Ⅱ

艦籍番号:SCV-71

ペガサス級3番艦。
就役当初は先に就役・活躍していたホワイトベースにあやかって“ホワイトベースJr.”と呼称されていたが、ホワイトベース撃沈後に“ホワイトベースⅡ”に改称された。

登場作品は『MSV』『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』。
一年戦争中はルナツー方面艦隊所属第127独立戦隊の旗艦としてソロモン及びア・バオア・クー攻略戦に参加した。
また、終戦直後の僅かな期間だけ元WBクルーが運用していたとされる。

戦後はサイド3駐留艦隊に編成され、U.C.0083年3月にはサイド3宙域でデラーズ・フリートにMSを移送するジオン残党を追撃したが、G-3ガンダムを含む所属MS6機を行動不能にされ、追撃を断念した。


本艦の設定の原型となったのは小説版ガンダムに登場する“ペガサス・J(ジュニア)”。
詳細は後述。



サラブレッド

グレイファントム(トロイホース)

スタリオン

アルビオン

それぞれ4~7番艦。
設計の見直しや建造の遅延によって改ペガサス級として就航した。
詳しくは別項

小説版では3番艦にサラブレッドの名がついている。詳細は後述。



ブランリヴァル

BLANC RIVAL

艦籍番号:SCV-73
艦長:ココノエ大佐

本来の5番艦グレイファントムが改ペガサス級2番艦に変更されたため、ペガサス級5番艦として就役。
『GUNDAM THE RIDE』『ジオニックフロント』『MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』に登場。
サラブレッドと同時期に建造されていた為、本艦は改ペガサス級には分類されない。

“ブランリヴァル”とはフランス語で“白い対抗馬”という意味。その為なのか形状とカラーリングがホワイトベース似。
しかしカタパルトデッキやエンジンがやや大型になり、安定翼が艦底部に、メガ粒子砲のシャッタードームがカタパルトデッキ基部上方に水平配置されるなど、従来のペガサス/改ペガサス級に比べて形状が大幅に変わっており印象はかなり異なる。
また、地上での運用を主眼に置いていたのか、各部の甲板上にはヘリポートらしき発着場が見られる。

ジャブロー防衛戦の時に侵入してきた“闇夜のフェンリル隊の襲撃を受けて出撃させたマドロック(未完成)もろとも大破させられた。
完全には破壊されなかったものの、修理が遅れてチェンバロ作戦への参加は出来なかった。

その後、ア・バオア・クー攻略戦には満を持して参加。今度はG-3ガンダムの母艦として大活躍!
…する筈だったのだが、ここで再び悲劇が起きる。
何と肝心のG-3ガンダムが出撃前に強行着艦してきたジャック・ザ・ハロウィン隊のジム×2+民間人の乗ったランチと衝突して中破してしまうという事態に陥った。
まぁ、奇跡的に死者はいなかった様なので良しとしよう。

結局、2機のガンダムタイプの母艦でありながら一年戦争中の戦果は実に酸っぱい結果となった不遇の艦であった。
G-3は無事に修理され上記のホワイトベースⅡに移された模様。

U.C.0089年時も健在で、元ギレン親衛隊のフィーリウス・ストリームらが紆余曲折を経て所属している他、ゴップ議長の思惑によりジョニ子やヴァースキらの母艦となった。
なお、艦長のココノエ大佐は一年戦争以来本艦の艦長職を務めているベテランで、ガンダム6号機も記憶している様子。



パラレルワールドのペガサス級

シリーズが続くにつれて多くの関連作品が登場、その中には「宇宙世紀が舞台なのにいつもと違う世界観」というものも誕生した。
それらの世界でもペガサスは就役、連邦軍の戦力の一端を担っている。


ペガサス、ペガサス・J、サラブレッド(小説版)

小説版においては艦級が、強襲揚陸艦タイプの宇宙戦艦「ホワイト・ベース・タイプ」とされている。
スフィンクスの様なシルエット、馬の頭部の様な艦橋、大きな2枚の翼など、外観は映像版と変わり無い模様。

  • 1番艦 ペガサス
アムロ達の初代母艦。
宇宙のみを転戦したためエンジン不調のエピソードは無い。
サイド7でMSを受領し、なんとか脱出してルナツーに合流後はワッケイン大佐の第13戦隊に所属し、ジオン軍に対する陽動作戦として転戦するが、テキサスコロニー内部に攻め込んだ際に敵艦ザンジバルと相打ちになる形で轟沈。
ちなみにこの時点で全三巻のうちまだ一巻でしかない。

  • 2番艦 ペガサス・J(ジュニア)
上記の初代ペガサス撃沈後、初代にあやかって名付けられた。
脱出成功したペガサスのクルーも全員帰属し、新たな母艦となる。
その後はサラミス2隻と共に独立部隊の第百二十七戦隊として転戦し、ニュータイプ部隊として覚醒しつつ、映像版正史とは全く違う歴史を終戦まで駆け抜けた。

  • 3番艦 サラブレッド
新鋭艦。アムロ達のペガサス・J搭乗後初の戦闘において姿を見せている。

ちなみに「ホワイト・ベース・タイプ」とされていながら、肝心のタイプシップ「ホワイト・ベース」は存在しない模様。


ホワイトベース(THE ORIGIN)

漫画機動戦士ガンダム THE ORIGIN』に登場したバージョン。
従来のホワイトベースに比べて流線形を帯びた重厚な形状をしている。

連邦軍初のMS運用艦という点は変わらないが、本作のサイド7は中立地帯という事情もあって「民生用の輸送船」を装った仮装軍艦として就役した。
この為に当初の戦力はMS・戦闘機等の艦載機に格納式の連装メガ粒子砲2基と機銃のみであったが、ジャブロー到着後の改装で後部ビーム砲、実弾主砲、機銃の増設と武装強化に伴うエンジン出力の強化が行われた。


ガリバルディ

アルバトロス

『THE ORIGIN』に登場。
改修後のWBとほぼ同型の艦(艦橋がちょっと違う)で、名前が判明しているガリバルディとアルバトロス以外にも数隻が確認出来る。
この内、アルバトロスはTHE ORIGINにおける7番艦であるらしい。

この他にもア・バオア・クー攻略戦にはペガサス級の発展量産型が登場。
これらは両舷と中央のMSデッキが同一化されてペイロードを増加、主砲を撤去した代わりにエンジン側面に3連装ミサイルランチャーが増設されている。
こちらは少なくとも3隻が投入されている。



スパルタン

SPARTAN

漫画『機動戦士ガンダム サンダーボルト』第2部に登場。
艦長はビンセント・パイク大佐。

全体的に角ばったの意匠が特徴のホワイトベースタイプに見えるが、艦橋や主翼などの各部を収納した大気圏突入形態とフォートレスモードへの可変機構を持つなど従来のペガサス級とは大きく異なる特徴を持つ。

MS搭載数や火力でもこれまでのものとは一線を画す能力があり、MS20機以上に加えて戦闘機もコア・ファイター等の多数、連装メガ粒子主砲9基に単装メガ粒子副砲8門、対空砲とミサイルランチャーも多数。
更にMSデッキ上部には計4隻の揚陸艇を備える。
艦内設備もトレーニングルームやバー、教会はもちろんライブ会場まで備えていて、もはや艦ではなく移動要塞の様相を呈している。


これほどの巨艦が建造されたのはサイコ・ザク復活を目論むジオン残党と南洋同盟を叩き潰すサンダーボルト作戦」の遂行の為である。
作戦発動後はイオの駆るアトラスガンダムを乗せて各地を転戦したが、南洋同盟のタール火山基地の攻略作戦中にサイコ・ザクMk-Ⅱによって撃沈されてしまった。



タイコンデロガ

TICONDEROGA

機動戦士ガンダム サンダーボルト』第3部に登場した最新型。
どことなくアルビオンを思わせる風貌だが、横広で3層構造の巨大な艦橋、主翼の代わりに艦と並行に配置された放熱板4枚、少なくとも8基以上の連装主砲と副砲、各部に隙間なく配置されたミサイルランチャー、上下2層の合計4つのカタパルトデッキなどスパルタン同様に従来型との差異が大きい。
主な艦載機はジム・カスタムとレドーム付きのジム改で、搭載機数も12機以上とかなりの数。

南洋同盟の殲滅が任務で、難民船にも容赦なく襲い掛かるが、この時は取り逃がしてしまった。
その後はアナハイム社への攻撃を阻止すべくホットロッド艦隊に参加、南洋同盟を追う。



その他のペガサス級

スレイプニール=改

漫画『NIGHT=HAWKS!』に登場。
MSデッキ部分がサラミスの前半分を連結したような形状になっていて、武装もサラミスのミサイル発射菅や単装メガ粒子砲がそのまま。
船体そのものはホワイトベースとほぼ同型だが、中央には長大なエンジンユニットが備わっている。
ア・バオア・クー攻略戦への参加が確認されているが戦闘シーンなどは描かれず、謎が多い艦である。


ワルキューレ

Walküre

RPG MAGAZINE GREAT Vol.3「灰色の記憶」に登場。
第14独立艦隊の母艦であったとされる。


イルニード

IL NIDO

PCゲーム『アドバンスド・オペレーション』及び『リターン・オブ・ジオン』に登場。
ネオ・ジオンの侵攻によりオデッサ基地から脱出してヨーロッパを転戦していたが、U.C.0089年にザンジバル級3隻から成るネオ・ジオン残党と遭遇、追撃した。
アデン宇宙港から脱出を図る残党軍に総攻撃をかけたが、失敗した。
艦長代理はイルニードで脱出した中でも最高階級だったケリー・シュナイダー大尉。


セントール

CENTAUR

PCゲーム『リターン・オブ・ジオン』に登場。
艦長はコンドラチェフ少将。
イルニード同様ネオ・ジオン残党狩りに使用された模様。
ちなみに“セントール”とはケンタウロス(Centaur)のこと。







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最終更新:2023年10月06日 23:20