魔法使いタイプ(RPG)

登録日:2015/01/18 Sun 21:03:00
更新日:2023/10/11 Wed 18:50:31
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「魔法使い」とは、その名の通り「魔法」を使いこなす者の名称。
一般的には、おとぎ話の魔女や『指輪物語』のガンダルフ辺りが連想されるであろう。

この記事ではRPGにおける魔法使いタイプのキャラクターについて説明する。
作品によっては、「魔術士」「魔道士」「マージ」「マジシャン」等と表記される事も。
決して30過ぎて童貞の男性キャラの事ではない。

概要

主に攻撃魔法で敵にダメージを与える事や補助系魔法で味方のサポート、もしくは敵への妨害を得意とする。
魔法使いタイプが複数登場する場合は、属性や攻撃魔法中心か補助魔法中心かで差別化される事が多い。
一応回復魔法が使える事もあるが、回復系中心の場合は魔法使いではなく「ヒーラー」「プリースト」「僧侶」タイプ等とされる事が多い。
ちなみに攻撃も補助も回復も一定以上の実力を持つ万能型は、DQ3の賢者に倣って「賢者」タイプと呼ばれたりもする。どれも一定未満だったらサマルトリアタイプ

また主人公が魔法使いタイプである事は稀(キャラメイク式の主人公の場合は除く)。
魔法使いタイプとなるのはヒロインだったり、子供かジジババのキャラが多い。恐らく、重い武器や鎧で武装するのは絵にならないからだろうか。
(もちろん、そうしたキャラが戦士タイプである作品もあるにはある)
武器はナイフ、魔道書などを使うことが多い。

性格は知能派、頭脳担当、クールといったキャラ付けがされやすい。
が、熱血でイケイケな魔法使いもそれはそれで魅力的かも知れない。
それは子供キャラでも変わらない…というか、クールになりきろうと背伸びしたキャラになりがちだが、少女キャラは天真爛漫な少女らしさが重視されることもある。
どちらにせよひ弱なので守ってあげよう。
ステータスはMP・魔力(魔法攻撃力)・魔法防御に優れ、HP・防御力・攻撃力が劣る。

長所

・できる事が多い

魔法使いは敵への攻撃はもちろん、味方のサポート、場合によっては回復と何でもござれ。
回復魔法の必要性はもはや説明不要であるほど。味方の強化や敵への妨害は、ボス戦でも雑魚戦でも非常に役に立つ。
ARPG系のゲームでは後衛から攻撃魔法を使い、前衛への援護射撃のような真似もできる。

・火力が高い

魔法使いの華と言えば、やはり強烈な攻撃魔法だろう。
特に敵の弱点属性を衝ける攻撃魔法を発動すれば、非常に大きなダメージが期待できる。
敵全体、もしくは広範囲を攻撃できる魔法なら敵集団を一発でなぎ払うこともできる。
強力な攻撃魔法で敵を一掃するのはとても気持ちがいいので、病みつきになった人も多いのではないだろうか。

・防御が固い敵にも強い

盾や鎧で身を固めていたり、霊体などのそもそも物理攻撃が効きにくい敵は魔法使いの出番。
物理防御力の高い敵は魔法防御力が低めになっている場合が多い。
ゲームによっては「魔法防御」という概念がないこともあり、その場合は尚更魔法攻撃が輝く。

・非戦闘時にも活躍できる

これはどちらかと言えばTRPGに多いか。
町へのワープダンジョンからの脱出、光の魔法で暗い所を明るく照らす、
鍵の施錠や開錠、壁の向こう側を透視するなどなど、これらの魔法は冒険をする上で非常に助かる。
しかし、いくら便利だからと言って肝心の戦闘用魔法に回すMPまで使ってしまわないようにしよう。

短所

・MPの節約、管理が必要

ほとんどの魔法使いタイプが持つ共通の悩み。
魔法は多くの場合使用するには相応のMP(魔力)が必要となり、少しでも足りないとその魔法は発動できない。
強力な魔法をガンガン放つのは確かに気持ちのよいものだが、魔法を使えば当然MPが減っていく。
MPが尽きると魔法が使えなくなり、一気に戦力がダウンしてしまう。
最悪通常攻撃さえできれば闘える戦士とは違い、基本的に魔法使いはMPが無くなると何もできなくなってしまうのだ。
ゲームによっては回復薬が店売りなど比較的容易にMPを回復できることもあるが、基本的に移動中やダンジョンでバカスカ魔法を使ってはいけないのはこれが理由である。
しかしMPを節約したいからといって通常攻撃ばかりしていてはまともにダメージが稼げず、結局味方の足を引っ張ってしまう。
しかもMP上限が低い物語の序盤や魔法の燃費が悪い作品などではより顕著になる。
このMP管理の加減が難しく、RPG初心者が悩み安い点でもある。

・打たれ弱い

魔法使いタイプ最大の弱点。
低い最大HPと防御力のせいでちょっとした被ダメージですぐピンチになる。
うっかりクリティカルヒットをもらってしまうと文字通りクリティカル(致命傷)になってしまう。
さらに魔法使いタイプは重装備ができないことが多く、防御力の低い軽装備しかできないため、打たれ弱さの原因となる。
魔法使いタイプの一人旅が苦行とされるのはこれが原因とも言える。

・それぞれの敵の弱点・耐性の知識が必要

魔法攻撃は「炎」や「氷」といった属性を持っている事が多く、敵の弱点となる属性を衝けば大ダメージを与えられる。
しかし、言い方を変えれば「より多くのダメージを与えたければ、弱点を衝かなくてはいけない」ということでもある。
ましてや、耐性の有る敵にうっかり魔法を使ってしまうと、せっかくのMP(とターン)を無駄にしてしまう。
作品にもよるが「吸収」や「反射」系の相性を持つ属性だと更に酷い事になる。
これらをよく理解していないと魔法使いを十分に活躍させるのは難しい。

・装備が少ない、貧弱

魔法使いは体力に劣るという面から、「」や「鎧」や「」といった重装備ができないことが多い。
武器は大抵「杖」の様な魔術触媒を兼ねた低威力の物がメインとなり、偶に「針」や「短剣」等の低威力の物が装備出来る程度。
防具ではせいぜい「ローブ」や「帽子」といった軽いものしか装備できず、これらのものは当然重装備と比べ防御力(特に物理系が)が低い。
このため、防御面を補強したくてもなかなか大きく強化できない。
しかし軽装備は回避率や魔術防御に優れる場合も少なくないので、
いっその事防御力は捨てて回避力を取るのも一つの手(回避率至上主義と言われる『FF2』が有名か)。
またTRPGでは金属鎧を装備しているとマイナス補正がかかり、成功判定が厳しくなったりもする。

・火力インフレが起きると地味に

物理アタッカーが硬い相手にもゴリ押しできるほど火力がインフレしたり範囲攻撃手段が充実していると魔法使いは打たれ弱い弱点ばかりが目立ってしまう。
もっとも育成の楽しみや戦闘の爽快感、主人公をはじめとするメインキャラの強さに説得力を持たせるなどの理由からあえてそういった調整をする作品もあるが。

特化型か万能型か

多くのRPGでは「僧侶系」と「魔導師系」「白魔法」と「黒魔法」といったように、どちらか一系統の魔法を使う職業が主だが、「司教」や「賢者」など両方の系統の魔法が使える職業も存在する。
ただし、基本職より成長させるのに経験値が多めに必要になったり、魔法を習得するのに必要なレベルが高かったり、基本職の方が回復力や威力のプラス補正率が上だったりして、その結果"器用貧乏"と言われることもある。
直接戦闘もこなせる「魔法戦士」ともなると、その傾向がより顕著になる。

その他、魔法使いにもを持たせられるなどビルドを選択可能なゲームであえて「魔法特化型」を選択した場合、「純粋な魔法使い」で略して「純魔」ビルドと呼称することがある。

主な魔法使いタイプのキャラクター

『DQ2』で三人目に仲間になるキャラクターで、「ドラクエ」シリーズでは初の女性パーティキャラ。
最初はハーゴンによって犬の姿になっているが、「ラーのかがみ」を使うと元の姿に戻り、パーティに合流する。
何故か名前候補に「あきな」や「まいこ」という、日本人風の名前があったりする。
RPG的に言えば魔法使いタイプだが、ドラクエ的には次回作の『3』で言う「賢者」に近いキャラ。
「ベホイミ」や「ベホマ」のような回復魔法、「ルカナン」や「マヌーサ」等の補助魔法、そして必殺の「イオナズン」と優秀な呪文が揃っている。
しかし、盾が一切装備できないという弱点がある。復活関係もサマルトリアの王子に譲っている。
なお、メディアによって髪の色が紫だったり金髪だったりする。

第二章でアリーナクリフトと共に登場するおじじ。
魔法使い歴は長い筈だが、初期レベルは1で「ヒャド」しか使えない(単にゲーム上の都合だろうが)。
「ヒャド」系の魔法を得意とする他、「ピオリム」「メダパニ」「バイキルト」といったサポート系の呪文も習得できる。
『DQ4』にはもう一人の魔法使い「マーニャ」が登場するが、あちらは攻撃魔法中心と差別化はできている。
しかしリメイク版の場合、ピサロ加入後はマーニャ共々まず馬車行きになる。こっちはこっちで「めいれいさせろ」の恩恵を大きく受けてはいるのだが。

『FF5』以降久々の登場となった黒魔道士。ちなみに、黒魔法というコマンド自体もFF5以降である。
姿も三角帽子と真っ黒な顔に黄色い目と、シリーズファンお馴染みの姿となっている。
また本作の「黒魔道士」はストーリーに深く関わり、ある意味本作で一番重要なポジションと言えるかも知れない。
戦闘面では黒魔法はもちろん、自分の魔力を底上げする「ためる」が使える(重ねがけ可)。
また、スタイナーと一緒にパーティに入れる事でスタイナーが「魔法剣」というアビリティを使えるようになる。
この二人は騎士と魔法使いという絵になるコンビなので、是非同じパーティに入れてあげよう。

エスパータイプの代表格で、初代から人気も高い高速アタッカー。
ポケモン図鑑によると、あるエスパー少年が朝目覚めるとユンゲラーに変身したと言われている……元人間?
その高い特攻から放たれる「サイコキネシス」は強力で、初代では相手のとくしゅ(特殊攻撃力・特殊防御力の両方)を下げる追加効果もあり、特に猛威を振るった。
しかし調整が入り、耐久面はHPもぼうぎょも低く、とくぼうも並よりちょっと上と非常に脆いので、油断すると弱点出ない技でも倒されかねない。
きあいのタスキ」による補強か、「こだわりメガネ」(またはスカーフ)や「いのちのたま」で「やられる前にやる」など、活躍させるならちょっとした工夫が必要。
メガシンカ」する事で「とくこう」と「すばやさ」にさらに磨きがかかり、特性も「トレース」になる。
上手くメガシンカして相手の特性をコピーしてやろう。

この項目に挙げられるようなポケモンは色々なタイプに存在するが、攻撃だけでなく「できることが多い」点に関しては、エスパー・ゴーストフェアリータイプに多く見られる。

自分を「カエル」だと思い込んでいる、フカフカな体の少年。
しかしその正体は、フカフカした雲の上にある「マシュマロの国」の王子様だった。
「まほうこうげき」「まほうぼうぎょ」は非常に高いが、「HP」「こうげき」「ぼうぎょ」は最悪……
と、魔法使いのお手本のような能力値を持つ。「FF」シリーズでいうと黒魔術師といったところか。
雷属性と氷属性のスペシャルわざを操ることができ、前者は主に「ちんぼつ船」で、後者は主に「バーレル火山」の戦闘で大活躍できる。
また「かいふくシャワー」という回復わざや、レベルを上げると無属性の攻撃わざ「キラキラおとし」を習得する。
物理攻撃は苦手だが、仲間になった直後から全体攻撃のスペシャルわざをつかえるので、敵が多数登場する戦闘では頼りになる。
だが、彼のある意味での最大のアイデンティティは「なにかんがえてるの」であろう。

聖剣伝説3』の主人公のひとり。真っ赤なレオタード1枚というセクシーな19歳のオトメ。
「魔法王国アルテナ」の王女様だが、魔法を全くつかえないことにコンプレックスを抱いている。
攻撃魔法の威力に影響する「知性」が全主人公中もっとも高く、攻撃魔法ならおまかせ……
というか、ゲーム中の攻撃魔法の大半は彼女しか習得できない。一方、物理攻撃力や物理防御力は例によって弱め。
基本的には攻撃魔法でド派手にガンガン攻めていくキャラで、クラスチェンジするとより強力な攻撃魔法をおぼえられるが、
一部の敵やボスに攻撃魔法や弱体化させる魔法(同様の効果がある魔法アイテムで攻撃する場合も含む)、
レベル2以上の必殺技で攻撃すると、強力な必殺技や攻撃魔法で反撃されることがあるため注意が必要。
この点はもちろんアンジェラに限ったことではないのだが、攻撃魔法が主力のアンジェラにとってはなかなかの痛手。
「精神」もよく伸びるので、「精神」の値が影響する回復アイテム「ポトの油」要員として活用するのもひとつの手。
ちなみに『聖剣伝説3』では、パーティの組み合わせによっては特別な会話イベントが発生することがある。
アンジェラの場合はデュランと組み合わせるとより楽しくなるので、興味のある人は試してみよう。
リメイク版ではゲームの仕様上取り回しが良くなっただけでなく、火力アップ関係のオプションが充実。概要の長所を体現する性能になった。

主人公・クロノの幼馴染の少女。
マールとならぶ、もうひとりのヒロイン。
大きな眼鏡がトレードマークの発明家で、ストーリーの進行において非常に重要な役割を担っている。
戦闘では銃(ガン)とハンマーを敵の距離に応じて使い分けるほか、火属性の魔法攻撃が得意。何故かハンマーの攻撃力も銃と一緒
後半では仲間との「れんけい」でより高火力の技を繰り出せるようになる。
一方で、物理攻撃と耐久面はいまひとつで、すばやさも低め。
また使える技が火属性の魔法攻撃ばかりなので、火や魔法攻撃に耐性のある敵は苦手。「れんけい」には冥属性もあるが、逆に言うとその二つで対応できなければお手上げ状態。
さらに、本作ではMPの最大値が「99」までとなっており、魔法メインで戦うとすぐにMPが底をついてしまう。
MP回復アイテムやMPの消費量を抑えるアクセサリーなどでうまくカバーしてあげたいところ。

『mk2』以降登場する双子の幼女女神。得意属性は二人とも氷だが、それ以外の属性も使用可能。
シリーズ通してやたら物理アタッカーが多い中数少ない純正魔法使いで、特に『新次元ゲイム ネプテューヌVⅡ』では、21人もの仲間キャラがいる中で、通常攻撃も魔法属性である魔法メインのキャラはこの姉妹だけという孤高の存在。
同作は物理アタッカーが多いためか、魔法に弱い敵が非常に多く、SP管理が必要どころかこの二人の通常攻撃だけでも劇的に火力が上がり、大ダメージのトロフィーも攻撃範囲の広さもあって通常攻撃だけで余裕な程。ロムに至っては回復、補助メインの僧侶枠として設定されているのに、魔法の通常攻撃がメインとなる。
シナリオの姉4人のパワーアップイベントでも、敵が空気読まない凶悪な防具を装備しているためこの二人に交代した方が遥かに楽という本末転倒な展開すら見せてしまう。
とはいえ魔法使い&幼女ということで物凄く打たれ弱い。

ちなみに、他にも魔法使いタイプと言えるのはイストワール西沢ミナとMAGES.等も該当するが、彼女らはDLCキャラだったり移植・リメイク故の追加要素だったりと使用できる機会が限られる為、常時使用できる魔法使いキャラとしてはかなり貴重となっている。


戦士派の人も魔法使い派の人も追記、修正お願いします。

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最終更新:2023年10月11日 18:50