墓地ソース(デュエル・マスターズ)

登録日:2015/01/20 Tue 11:08:19
更新日:2024/04/17 Wed 21:25:00
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さあ、自由の嵐よ吹き荒れな!

大いなるハリケーンとなれぇぇぇぇぇ!





墓地ソース】とは、デュエル・マスターズのデッキタイプである。
略称は【墓地ソ】。また単に【墓地】と言っても通じたりする。


概要

エピソード3で登場した《百万超邪 クロスファイア》の登場により考案されたデッキ。

百万超邪(ミリオネア) クロスファイア 火文明 (7)
クリーチャー:アウトレイジ 7000+
G・ゼロ-自分の墓地にクリーチャーが6体以上あり、自分の《百万超邪 クロスファイア》がバトルゾーンになければ、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
スピードアタッカー
パワーアタッカー+1000000(攻撃中、このクリーチャーのパワーは+1000000される)
W・ブレイカー

普通に殴っていても条件を満たしやすいG・ゼロ条件であったものの、やはりこういうカードが登場したならば、「さっさと出して殴りかかりたい」という発想は当然として浮かぶ。
そのため、高速で墓地を肥やすことを目的としたデッキタイプとして考案された。

デュエル・マスターズでは珍しく、「墓地アドバンテージ」の概念を闇文明以外で取り入れたデッキである*1
メインはクローシスカラーのデッキだが、一部デアリガズカラーやシータカラー、あるいは赤青や赤黒二色のデッキもある。

20周年時には「20th クロニクルデッキ 熱血!! アウトレイジ・ビクトリー」発売による再フィーチャーを受けた。

歴史

エピソード3初期

このころはまだ《アクア・メルゲ》《盗掘人形モールス》《疾封怒闘 キューブリック》がいずれも現役だったことから、【メルゲループワンショット】のギミックを仕込んだデッキが多く見られた。
また、一部では《エマージェンシー・タイフーン》や《日曜日よりの使者 メーテル》を使った墓地肥やしで狙うタイプも。

それと同じ頃に、《戦略のD・H アツト》《フェイト・カーペンター》などのカードが、「エマージェンシー・タイフーン以上の効率で肥やせる」と話題になる。
またそれまで比較され続けてどっちがいいだこうだとなっていた《埋葬の守護者ドルル・フィン》《墓地の守護者ホネンビー》が《ヒラメキ・プログラム》で一度に9枚墓地肥やしして1枚回収できることも注目を集める。
ほかにも《プライマル・スクリーム》はトリガーで肥やしつつ回収できることなどから目を向けられた。

そして《暴走龍 5000GT》の登場で単に肥やすだけならアツトなどのほうがより手っ取り早いことから、次第にメルゲループ型から脱却したデッキが生まれ、かつて存在した【マナソース】にちなみ【墓地ソース】と呼ばれるようになる。
このころはいずれにせよクローシスカラーが主流だった。
そのため基本的には【クローシス墓地】と呼称される。

組みやすさで言えば「1stデッキアウトレイジ・ダッシュ」を購入するだけで多くのパーツが集まる利点はあったが、クロスファイアの人気っぷりに早々に売り切れてしまい、再販もなかったため通常版クロスファイアでも高価格であった。

エピソード3中後期

次第に墓地ソースのうちメルゲループ型は殿堂入りなどで衰退し、墓地を純粋に肥やすタイプが流行るようになる。
このころになると、クローシスというよりは黒青t赤(GTクロスのみ)というタイプが増え始めた。
また、一部ではデアリガズカラーの墓地ソースも登場した。

完成度が高い代わりに相性のいいカードが《新世界 シューマッハ》や《終末の時計 ザ・クロック》など少数しか登場せず、新規アウトレイジが墓地ソースと相性が悪く、そのくせメインとするにもどっちつかずなカードが多かったため、プレイヤーの購買意欲を下げたとも言われている。
それでもTCG売上では他のカードゲームを超えていたのは当時のTCG市場がそもそも低調だったからか。

《金属器の精獣 カーリ・ガネージャー》や《学校男》などを用いたタイプもあったが、中期以降は
《億万超邪 クロスファイア 2nd》の登場から、ドローと墓地肥やしを同時にこなせる《スクランブル・タイフーン》型が流行し始める。
これにともないデアリガズカラーの墓地ソースは減少、クローシスカラーは復活した。
初期のクローシスカラーの墓地ソースと区別するため、【スクタイ墓地】や【スク水墓地】などと呼称される。

ドラゴン・サーガ期

このころになると、対抗するカードも増えたが、《熱血龍 バトクロス・バトル》などのトリガーは投入された。
変化自体は少ないが、《熱血星龍 ガイギンガ》をクロスファイアで殴り倒せること、《暴走龍 5000GT》がドラグナーやサイキックを封殺してしまえることからドラゴン・サーガ期でも生き延びている。

そして、まさかのドラゴンでもないくせにGTとクロスファイアが「スーパーレア100%パック」に異物混入。
特にGT、おまえスーパーレアじゃなくビクトリーだろ…

革命期

DS第4弾で《オタカラ・アッタカラ》、Revスタートデッキで《夢幻騎士 ダースレイン》の登場によってより攻撃的に攻める【ダースレイン墓地】が登場し、更にビートダウン性能が向上したとして評価されていった。
よりディミーア2色の配分が強くなり、赤は本当にタッチ気味になっていった。

革命ファイナル

革命ファイナル後期には5枚目以降のアツトと言える《【問2】ノロン(アップ)》が登場。さらにアツトやノロンからマナカーブが繋がり、かつ手札交換と墓地肥やしを行える《プラチナ・ワルスラS》が登場。
これにより5000GTのコスト軽減を阻害しない安定した初動を獲得した。
さらにこれら3体から革命チェンジでき5000GTでは止められない呪文を止められる《音精 ラフルル》も登場し、《単騎速射マグナム》との凶悪なコンボを無理なく組み込めるようになった。

新章デュエル・マスターズ

新章開幕と共に強力な踏み倒しメタである《異端流し オニカマス》が登場。踏み倒しを駆使する従来のデッキに対して強く出られるようになる。

新章第3弾では《一なる部隊 イワシン》を獲得。どこからでも墓地に置かれることで1ドロー1捨てする効果を持つこのカードの登場により墓地肥やしの速度が圧倒的に上昇。単騎ラフルルの存在のあり墓地ソースは一時環境へと躍り出た。

双極篇

クリーチャーと呪文の両方の特性を持つツインパクトカードの恩恵を最も受けたのがこの墓地ソースと言っても過言ではないだろう。
呪文側を使った後は墓地に置かれるので、その時点で呪文によるアドバンテージに加えて5000GTのコストが追加で1減ることになるためである。

ドローソースであったワルスラSが殿堂入りしたものの、《カツラデランス/「アフロ行きま〜す!!」》、《龍装鬼 オブザ08号/終焉の開闢》といった墓地肥やし効果持ちのツインパクトの登場と手札消費の荒さを逆に利用できる《“轟轟轟”ブランド》の登場によりノロンやアツトによらない新しい初動と新しいフィニッシャーを得る。ここから墓地ソースは従来の黒青t赤から赤黒型にシフトしていくことになる。

しかし墓地肥やしに対する最大のメタカード、《ポクちんちん》が登場。
墓地ソースメタに枠さえあれば無理なく入れられるこのカードの横行に墓地ソースデッキは苦境に立たされることとなる。
しかし《ほめほめ老/ホメホメ老句》、ツインパクト版《フェルナンド・ソシュール/プライマル・スクリーム》といった墓地肥やしツインパクトの増加によってなんとか持ち直しはした。

超天篇初~中期

GRクリーチャー版ポクちんちんこと《ポクたまたま》などが登場。墓地メタの増加に加え《大卍罪 ド・ラガンザーク 卍》の登場や【ロマノフワンショット】の台頭も相まって環境が墓地メタを意識せざるを得なくなったため墓地ソースは墓地メタを如何に掻い潜れるかが試されるようになる。
さらなる墓地肥やしツインパクト《メルゲ否男/「今も我らの願いはただひとつ」》を貰いはするも、アルティメット・クロニクルデッキの発売によって流行した【青黒緑デッドダムド】の存在、そしてそれすら塗りつぶした《BAKUOON・ミッツァイル》を中心としたGR召喚デッキの1強時代、通称『ミッツァイル・マスターズ』の到来といった激動する環境に呑まれ、墓地ソースはもはや過去の存在になると思われた。

超天篇後期

しかし、天は墓地ソース使いを見放してはいなかった

墓地ソース復権のきっかけの1つは公式がミッツァイルを始めとした環境トップの中核となるカードの規制に踏み切ったこと。
これにより、ミッツァイルという起爆剤を失ったGR召喚に5000GTの存在が刺さるのではないかと再び墓地ソースに注目が集まった。

そしてもう一つの、そして最大の要因は、始源(ゼロ)にして終焉(ゼロ)の龍、《零龍(ゼーロン)》の誕生(卍誕)である。

このカードの効果が公開された際、ギャスカが暴騰するのをよそに各儀式の達成条件とそれにより得られる恩恵に注目し、それに対応した新しい墓地ソースの形が考案された。
その結果、運次第では2ターン目からのGT着地が可能となり、さらに強力な耐性持ちのフィニッシャーも得た墓地ソースが環境に顔を出すようになったのだ。


メタカード

基本的に墓地をまっさらにされると終わってしまうので、エピソード3期は墓地ソースメタのためだけに
《埋め立てロボ コンクリオン》《お清めトラップ》が投入されたほど。
コンクリオンは色が合うために墓地ソース自身が同系メタに使用した事例もある。

現在は《埋没のカルマ オリーブオイル》や《龍素記号Xf クローチェ・フオーコ》などが使われる他、
メジャーな《サイバー・N・ワールド》にも弱いので注意。
またキューブリックが1枚しか投入できなくなったことでバウンスされにくくなったことから《時空の封殺ディアスΖ》の殲滅返霊で空っぽにされるリスクも出てきた。

しかしぶっちゃけた話、クロスファイアさえ出せれば殴りきれてしまうなどの利点もあって、困ったらゴリ押せばいいというのがこのデッキの強み。
特に「自軍が死にやすい」ビートダウンと「墓地アドバンテージを稼ぐことで出しやすくなる」GT、クロスファイアの相性は非常に良く、現在でも一定の人気を集める。

余談

アウトレイジの代表格のような扱いを受けるデッキだが、アウトレイジとして投入されているのはクロスファイア、5000GT、ザ・クロック、シューマッハといずれも初期のアウトレイジたちである。
かつて投入されたロードスター、キューブリック、メーテルも初期のアウトレイジであり、アウトレイジデッキという割にアウトレイジを言うほど頼っているわけじゃない。

もっといえば、墓地を肥やす事でGTクロスを早期に出せれば「なんでもいい」のでアウトレイジフィーチャーが期待できない今後も、このデッキの展望も明るい。
GTは規制しろという意見も多いのは若干気になるが…



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最終更新:2024年04月17日 21:25

*1 墓地ソース自体は闇文明を投入したデッキが多くを占めるがメインカードは火文明であり、墓地を肥やすのは水文明の仕事である