ダークスパイナー(ゾイド)

登録日:2015/06/13 (土) 15:12:00
更新日:2024/02/11 Sun 19:30:21
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ダークスパイナーは、ネオゼネバス帝国で開発・運用された大型ゾイドである。
よく勘違いされるが、断じてスナイパーではない。“SPINE”で背骨とか背鰭という意味である。


スペック

番号:EZ-060
所属:ネオゼネバス帝国
分類:スピノサウルス
全長:22.3m
全高:16.6m
重量:118.0t
最高速度:240.0km/h
乗員人数:1名
装備:エレクトロンファング
   ストライクレーザークロー×2(前脚)
   ストライククロー×2(後脚)
   ジャミングブレード
   AZ144mmマシンガン×2
   胸部2連装キャノン
   2連装キャノン×2(背びれ後端)
   ストライクスマッシュテイル
   脚部アンカー×2


機体解説

元は機動部隊に随伴可能な高速電子戦(ディメトロドン系列の転用・発展)機というコンセプトだったが、ベースになった西方大陸のスピノサウルス型野生体がティラノサウルスばりの闘争本能や戦闘能力を持っていたため、直接戦闘も可能な機体へとシフトしていった。

開発はガイロス帝国技術廠。その中でも旧ゼネバス系派閥が作っているのでほとんど完全にネオゼネバス製である。

その格闘能力はジェノザウラーにも匹敵し、兵装条件が同じならばバーサークフューラーにも劣らないが、その最大の特徴は背びれの極大出力電子ジャミングシステム『ジャミングブレード』である。

何が恐ろしいって、操縦系統をフリーズさせてフルボッコするのみならず、本来ならば高度に外部からの電子攻撃を遮断されてるはずの敵機に制御データをムリヤリ叩き込んで意のままに操れるのだ。

本来の自我を強く残す完全野生体型の、ライガーゼロケーニッヒウルフが耐えられない時点でお察しください。
ちなみに、ゴジュラス・ジ・オーガには効かなかったが、こいつの場合は条件がちと特殊*1だった。

遊戯王で言うなら《心変わり》だが、そんな出力の電磁波収束帯をぶつけたら、パイロットはレンチンされて爆砕&水分蒸発で、欠片も残らなくね*2

まあ、制御システムがすごいのか、あるいはそれでも本職には劣るのかもしれないが、本機にはそれを補って余りある、最前線に展開可能な機動性能と、肉食恐竜ならではの直接戦闘能力がある非常に凶悪なゾイドといえる。


劇中での活躍

バトルストーリー

ZAC2101年暮れに鉄竜騎兵団(アイゼンドラグーン)の尖兵として中央大陸へ上陸し、祖国防衛に奮戦する共和国軍ゾイドを寝取りまくって大暴れ。

そのまま首都失陥→国体崩壊でかつての悪夢に抗するような散発的な抵抗が精一杯(ゲリラ化)にまで共和国軍を追いやり、中央大陸掌握とネオゼネバス建国の立役者となる。

2105年までの3年もの間無敵時代を築いたものの、ジャミングウェーブの効かないゴジュラスギガの出現、中和可能なECCM能力を持つゴルヘックス再就役で優位性が消滅。大逆転するあたり主人公勢力よね。

局地的には活躍していただろうが、出番はめっきり減った。



ゾイドフューザーズ

双子のドラールス兄弟がタッグを組んだチーム・ドラールスのメインユニットとして登場。
作中初のユニゾンを披露し、ブルーシティのトップチーム・ブラックインパクトを単騎で圧倒するというインパクト抜群の登場だった。
チーム・マッハストームとのバトルでも、数と戦術に勝るRDたちを性能差に物を言わせてゴリ押しするが、
予想外のRDの粘りにユニゾン限界を迎え、引き分けに。賭けの胴元はさぞや儲けただろうと思われる。

その後は時たま画面に姿を見せるが、どうにもぴりっとしないまま終わった。
ちなみに、ジャミングウェーブは一切使わないままだった。まあ、作中世界観的に畜生すぎる兵装だしなぁ……


バリエーション

○キラースパイナー
ジャミングウェーブユニットを撤去し、露出したマウントラッチにキラードームを結合。
お互いのコア共振によって兵装出力を飛躍的に高めた重戦闘仕様。
重量増加の分機動性は落ちるが、キラードーム側からの火器管制や電子指揮の補助を受け、強襲や部隊指揮に適した機体へと変貌する。
所詮小型機に過ぎなかったキラードームの兵装は、エネルギー供給の巨大化で強襲機に相応しい大火力へと強化*3
アニメでは全周囲Eシールド展開能力やジャイアントグラブのロケットアンカーじみた射出を見せたが、たぶんアニメオリジナル。

○スラストスパイナー
ユニゾンバリエーションの一例で、ロードゲイルとの合体モデル。

○プロトスパイナー
その名の通りの最初期コンセプトモデル。この頃は完全な電子支援機だった。

○スピノスパイナー
素体の戦闘能力に着目し、直接戦闘に耐えうるよう再設計された試作型。Ver.1から3までの3過程に分類される。
Ver.1は曲線的な装甲と首や腕の伸縮機構が特徴。フレームランチャーなる装備を搭載していたそうな。
Ver.2はやや直線的な走行になり、背部に合体したSSゾイドとの共振で、背鰭1本1本が全方位ビーム砲となる……らしい。
Ver.3は背鰭形状やウェポンラックを除き、ほとんど完成形に近い。

○シュトゥルムスパイナー
バーサークフューラーの配備数の少なさを補うために、戦闘能力強化処置としてシュトゥルムユニットを増設した機体。
本来のポテンシャルもあってか、模擬戦でBFを瞬殺した。

○ダークスパイナーEVO(エボリューション)
シュトゥルムスパイナーのコンセプトを継承した性能向上発展機。デザインはプロトやスピノと同じくボツ案。


キット

単4電池2本で稼働する。バッテリーボックスは腹部にあり、ネジ止めなので交換が面倒臭い。
歩行時の連動ギミックは腕振り、口の開閉、ジャミングブレードのうねり、尾のしなり。
特にジャミングブレードはワシャワシャ動くので、なかなか見応えがある。
個体によってはブレードどうしが引っかかることがあるらしいが……
手動ギミックは肩部144mmマシンガンと背部後端の2連装砲の上下回転と、尾の装甲の放熱展開くらい。

一度電源を切ってから股関節を動かして前傾姿勢を取らせると、脚の動力がカットされ、
さらにそこからジャミングブレードを前方に向ければジャミングモードに移行する。
この状態で動くのはブレードだけ。
キラードームと合体すると、転がし走行に連動していたレドーム回転とハサミ開閉が動力連動になる。

ジェノザウラーの流れを汲む完全二足歩行電動機で、フューラーからさらに進化した脚部の自然な逆関節は必見。
というか、コイツが出るまで自然な逆関節を持つ恐竜型っていなかったんだよな……
スピノサウルスというモチーフに忠実なデザインは、スマートながら凶暴性も垣間見えてなかなかイカす。
色と設定で毛嫌いされる方も多いだろうが、キット自体の出来は良いので、一度手にとってみてはいかが?






追記・修正はジャミングウェーブに耐え切ってからお願いします。

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最終更新:2024年02月11日 19:30

*1 妄想戦記によると威力には若干の個体差がある

*2 実際にディメトロドンのパイロットがこの方法で自分諸共ライガーゼロのパイロットを殺害し、相打ちに持ち込んだ。

*3 ゲームでは、ジャミングウェーブが通用しなくなった後半では全てのダークスパイナーがこれに換装されていた。