サイレントスキル(デュエル・マスターズ)

登録日:2015/06/20 Sat 23:53:20
更新日:2023/06/07 Wed 17:32:59
所要時間:約 6 分で読めます







気付いたら、死んだ。




サイレントスキルとは、デュエル・マスターズの能力である。


解説

DM-10「聖拳編(エターナル・アームズ) 第1弾」から登場したキーワード能力

サイレントスキルは、それを持つクリーチャーがタップ状態でターン初めの自分のアンタップステップに入る時、アンタップするかわりに何らかの効果を発揮できる。
つまり、置換効果という事である。

ちなみに、サイレントスキル能力の記載欄には独特の形をしたアイコンが表示されている。
この点はかのターボラッシュと似ている。

さてこのサイレントスキル、ギミックは面白いのだが
  • 何らかの方法でタップ状態にする必要がある
  • 一回使うのにも1ターン、召喚酔いを含めれば2ターンは相手の除去から逃れる必要がある
  • タップ状態なので相手クリーチャーの攻撃を受ける
という要素が足を引っ張るために発動する労力が大きく、非常に使いにくい。
サイレントスキル登場当時よりも発動しやすいキーワード能力が増えた現在は、なおさらその使いにくさが目に入る。

一応、当時の開発もその使いにくさは承知していたのか、後述のサポートカードも出している。
しかし、この二枚のカードの補助でも完全に使いにくさは潰せない。

そんなことなので、現在まで環境で活躍したという話もない。
強いて言うなら、ゲジラが【ベルフェギウスタップ】のフィニッシャー候補として挙げられる程度。
サイレントスキル自体も、聖拳編以降は14年以上の年月の間も登場しないという扱いを受けた。
だが、ギミック自体は面白いことは事実であり、再登場を望む声も多かった。

2018年になって、過去のキーワード能力の復活を目玉とする、DMEX-03「ペリッ!!スペシャルだらけのミステリーパック」において、超久々に再登場。
実際のミステリーパックでは、多くのキーワード能力が再録で済まされて古参ユーザーからの落胆の声も上がる中、サイレントスキルは幸運にも新規カードが与えられた。
あくまでも特別復活の立場に近いので今後も定期的に再登場するようにはならないだろうが、開発側もサイレントスキルの存在自体は忘れていない証にはなったと言える。


サイレントスキルを持つ主なカード

冷徹のソーダライト R 水/闇文明 (4)
クリーチャー:スピリット・クォーツ 4000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーはブロックされない。
サイレントスキル
SS-相手は自分自身のクリーチャーを1体選び、破壊する。
サイレントスキル持ちではかなり有能なクリーチャー。

アンブロッカブルを自前で持っており、サイレントスキルの天敵であるブロッカーに対処できる。
サイレントスキルの補助だけでは無く、単純にフィニッシュを決める際にも有効。
多色という事もあり、コスト面に対してのパワーもそこそこで一定の除去耐性もある。

サイレントスキルも相手クリーチャーの除去と普通に強力。
上手く場にソーダライトを保っていけば、毎ターン面白いくらい相手クリーチャーが消え去っていく。
好きなクリーチャーを破壊はできないが、代わりにアンタッチャブルを殺せるのは評価点。

災厄秘宝ゲジラ VR 闇文明 (6)
クリーチャー:パンドラボックス 6000
W・ブレイカー
サイレントスキル
SS-このクリーチャーは、相手のシールドを2枚ブレイクする。
このカードもサイレントスキルの中では有名なカードか。

サイレントスキルでシールドを2枚ブレイクする。
タップ状態を保てば、ブロックされないW・ブレイカーっていう所か。

最低限のパワーと攻撃力があり、サイレントスキル持ちの中では強い方。
サイレントスキルの仕組み的に、スパーク系呪文を敵としない面もある。

ただ、やはりサイレントスキルの難しさとそもそも普通にアンタップした方が相手クリーチャーも殴れるという回りくどさから普通のデッキには入らない。
【ベルフェギウスタップ】では、唯一攻撃に動けるフィニッシャーとして重宝される。

下位種には《ベノム・カプセル》が存在する。

ギガメンテ UC 闇文明 (4)
クリーチャー:キマイラ 3000
サイレントスキル
SS-自分の墓地からクリーチャーを1体、自分の手札に戻す。
サイレントスキルでサルベージを行う。

一回使うだけでも悪くないが、毎ターンのサルベージを行いたいところ。
パワー面もなんとかカバーできる性能だが、種族面が不遇種族なのが痛いか。

ちなみにフレーバーテキストと外見は、どうみてもあの有名な医者が元ネタ。

邪凶の影ゲイザー・アイズ R 闇文明 (4)
クリーチャー:ゴースト 3000
サイレントスキル
SS-相手の手札を見てその中から1枚選び、捨てさせる。
サイレントスキルでハンデス。

能力自体は悪くない、というか場に長く保てば普通に強い。
ただ、一般的なハンデスデッキでは恐らく相手にされないだろうところが辛いか。
何らかの工夫を施して使いたい。

フレーバーテキストがなかなかに考えさせられる一枚。

粛清者リンダホフ C 光文明 (4)
クリーチャー:ソルトルーパー 4000
サイレントスキル
SS-バトルゾーンにある相手のクリーチャーを2体まで選び、タップする。
サイレントスキルで相手クリーチャーを2体までタップできるクリーチャー。

タップ&デストロイデッキにはもってこいの一枚で、場の制圧をしやすくなる。
《死皇帝ベルフェギウス》とは抜群の相性で、ゲジラと同じく【ベルフェギウスタップ】への投入も可能。
リンダホフ自体もそこそこのパワーとコスト設定で、文明色的にブロッカーなどで守りやすい。
レアリティ設定もコモンであり、手に入れやすい。

でも、サイレントスキルがマイナーなのもあるが、所持種族も不遇かつマイナーであり、知名度は低い。

トリック・クラッカー R 水文明 (3)
クリーチャー:サイバー・ウイルス 2000
サイレントスキル
SS-自分の手札を1枚選び、裏向きにして自分のシールドに加えてもよい。そうした場合、自分のシールドを1枚選び、自分の手札に加える。(その「S・トリガー」能力は使えない)
サイレントスキルでシールドと手札の交換を行う。

毎ターン《エメラル》の能力を起動できる可能性があると考えればなかなか。
種族などの面でも恵まれている点も地味に評価できるか。

ルナ・ウイング UC 水文明 (6)
クリーチャー:サイバー・ムーン 2000
サイレントスキル
SS-バトルゾーンか、どちらかのプレイヤーのマナゾーンからカードを1枚選び、持ち主の手札に戻す。
サイレントスキルで、いずれかのプレイヤーのバトルゾーンかマナゾーンからカードをバウンスできる。

さり気なくクロスギアやドラグハートなども除去できる。
進化クリーチャーの上のカードのみを剥がすという使い方も出来る。

しかし、重いコスト設定とそれに反する低いパワーが大きく価値を下げている。

マインロード・ワイバーン R 火文明 (4)
クリーチャー:アーマード・ワイバーン 3000
サイレントスキル
SS-パワー3000以下のクリーチャーをすべて破壊する。
サイレントスキルで、3000以下のクリーチャーを殲滅する。

味方も巻き込む(と言うか自分も死ぬ)が、火力除去としての性能は高い。
マインロードのパワー的に一回のみの発動が基本となるが、サイレントスキルはどうせ長生きできないので気にはならない。
もちろん、パワーを向上させてマインロードを殺さない方法も良い。

しかし、サイレントスキルの使いにくさや《ミリオン・スピア》などの存在もあって、出番は少ない。

ボーグのリボルバー UC 火文明 (2)
クリーチャー:ゼノパーツ 2000
サイレントスキル
SS-パワー2000以下のクリーチャーをすべて破壊する。
マインロードの下位種。

単純に考えれば、4ターン目に《バースト・ショット》が発動できるような物なので、悪くは無い。
だが、サイレントスキルの使いにくさなどもあって種族デッキでくらいしか出番が無い。

しかしこの兵器、能力は悪くないが当然自分も自爆する。
それどころか、主人である《不死身男爵ボーグ》も殺害するという欠陥兵器。
さらに言うと、デメリットもあるが持ち主の上位互換という始末。正に兵器の屑。

最近は主人も転生などで強化され、リボルバーに殺害されずに済むようになったが。

ハナサキエリンギ UC 自然文明 (4)
クリーチャー:バルーン・マッシュルーム 4000
サイレントスキル
SS-自分の山札を見る。その中からクリーチャーを1体選び、相手に見せてから自分の手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。
サイレントスキルで山札からサーチが行えるクリーチャー。

能力の起動の遅さと、その遅さの割には地味な能力であることもあり結構馬鹿にされる。
しかし、サーチ能力自体も弱くないし、評判とは裏腹に言うほど悪くは無い。強くもないが。

ちなみに、バルーン・マッシュルームの命名法則を破ったクリーチャー。
そしてこのカードを最後に、バルーン・マッシュルームはDM-37まで姿を消す。

バルーン・マッシュルームの再登場は《オニフスベダケ》まで待つこととなる。

地龍の化身 R 自然文明 (5)
クリーチャー:ミステリー・トーテム 4000
サイレントスキル
SS-自分のマナゾーンからドラゴンを1体、バトルゾーンに出す。
サイレントスキルで、ドラゴンをマナゾーンから踏み倒せる。

サイレントスキルにしてはかなり豪快で、実際に強力な能力。
だが、サイレントスキルが使いにくいことや、ドラゴンには強力な踏み倒しサポートが多くあることから使われることがあまりない。
普通に使ってサイレントスキルが発動できるターンには、一定のドラゴンが普通に出せることも使われない理由。

一応、ドラゴンなら何でも踏み倒せるので、踏み倒す候補の増加は今後も期待出来る。

ピラミットーテム VR 光文明 (6)
クリーチャー:メタリカ/スペシャルズ 5000
サイレントスキル(自分のターンのはじめに、このクリーチャーがタップされていたら、アンタップするかわりに次の能力を使ってもよい)
SS−相手のクリーチャーを1体選び、タップする。そのクリーチャーは、次の相手のターンのはじめにアンタップしない。
光臨:自分のターンの終わりに、このクリーチャーがタップしていれば、自分の山札を見る。その中からコスト8以下のメタリカを1体、バトルゾーンに出してもよい。その後、山札をシャッフルする。
「ペリッ!!スペシャルだらけのミステリーパック」で相当久しぶりに登場した新規サイレントスキル。
スペシャルズらしく光臨と抱き合わせというフリーダムな性能だが、サイレントスキルでタップ状態を維持し、光臨でメタリカを呼び出し続けられるため噛み合っている。

残る課題は最初にタップする手段だが、元々メタリカは《ジャスティ・ルミナリエ》や《シンクロ・シールド》などのように、タップ状態で戦場に出したり自分のクリーチャーをタップすることに長けた種族なので、大した問題にはならないだろう。
サイレントスキル全体の救済とは言い難いが、サイレントスキルを活用したカードとしてはなかなかの一品と言える。


サポートカード

サイレント・マジシャン R 水文明 (5)
クリーチャー:マーフォーク 3000
自分の「サイレントスキル」を持つクリーチャーは、タップしてバトルゾーンに置かれる。
自分の「サイレントスキル」を持つクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりに自分の手札に戻す。

バーンメルト・リザード R 火文明 (5)
クリーチャー:メルト・ウォリアー 4000
バトルゾーンにある自分の「サイレントスキル」を持つクリーチャーは、「スピードアタッカー」を得る。
サイレントスキルのサポートで、どちらも出たターンにタップ状態にさせることでタイムラグを減らす。
サイレント・マジシャンはそれに加えてモヤシ能力を与え、除去されても再びサイレントスキルを狙えるようになっている。

しかし結局のところマナを払っての出し直しでしかないため、根本的な欠点の解決には至っていない。


補足

後にMagic the Gatheringにおいて、サイレントスキルに似た能力『神啓』が登場している。

この能力はタップ状態からアンタップ状態になった時に起動する……が、そもそもMTGではクリーチャーは直接攻撃されないため、もう1度タップする手間が生じてしまう。もちろん召喚酔いルールはMTGにも存在するため、使うのに必要な速度は大差ない。
そのため一部のMtGプレイヤーからは「下手すればサイレントスキルより使いにくい」との声もある。



追記・修正は、サイレントスキルを発動してからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • DM
  • デュエル・マスターズ
  • サイレントスキル
  • 聖拳編
  • 置換効果
  • キーワード能力
  • 能力

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年06月07日 17:32