RF-9 レヴァナント アイ

登録日:2016/12/16 Fri 19:10:29
更新日:2021/03/20 Sat 00:11:03
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概要

RF-9 レヴァナント アイ」とは、コトブキヤが展開するプラモデルシリーズ「フレームアームズ」のひとつ。
発売前に「偵察型」として公開されていたFAで、皿頭やローラーブレードなど特徴的な意匠を持つ。

本項目では系列機種も取り扱う。本機の系譜を汲む発展機である「RF-12 ウィルバーナイン」については当該項目を参照。


目次





RF-9 レヴァナント アイ


特殊部隊「 SCARU 」用に開発された強襲・偵察用FA。

機動力と索敵能力に優れ、特殊任務用の専用装備が用意されているのが特徴。
頭部のセンサーは「スカル・アイ」と呼ばれ、部隊名からドクロを象ったバイザーに覆われている。

そのコンセプトから防御力は限定的であるが、実際には搭乗者や作戦に合わせて他のFAの部品を混在させるなどのカスタマイズが施されることが多く、一定の姿というものはなかったらしい。
またSCARU用として開発されたが専用というわけでもないらしく、他の特殊部隊や任務部隊でも用いられているようである。


◇武装
  • ロート・ドーム・ヘッド
広域索敵用の頭部パーツ。スカル・アイと選択式。半径10km内の敵に対する電子戦能力も持つ。
通常型の背中のやつは何だとは言ってはいけない。

  • センサー・ボード
背部にあるブレード状の補助索敵装置。
走行時のバランサーも兼ねる。

  • レーザー・マルチプライヤー ×2
格闘や破壊工作に使えるプライヤーとレーザー砲が一体になった装備。レーザーナイフにもなる。通常のマニピュレータと選択式。
地球側には珍しい光学兵器。

  • 3D・ホロ・プロジェクター
欺瞞用の立体映像投影装置。胴体に搭載。

  • エスケープ・グレネード
撤退時に使うグレネード。詳細不明。

  • ブレード・ローラー
高速走行用の装輪ユニット。轟雷と違い、展開するのではなく常にタイヤで接地している。
脚部のサブ・センサーアイと連動している。


◇キット
2010年12月発売。定価3600円。デザイナーは無し。

パーツ数は比較的少なめで組みやすく、色分けも良好。
スカル・アイと胸部のプロジェクターは塗装済み。特にセンサーは複数色での塗装となる。
可動域も広く、フレームがむき出しの部分もあるためよく動く。故にそのままだとゲート痕が目立つのが弱点か。
手持ち武器としてM.S.Gウェポンユニット「MW-17 フリースタイル・ガン」が付属する。




RRF-9 レヴァナントアイ・リベンジャー


RF-9に強化ユニット「EXU-01」を装着した姿。最初からワンセットで開発されていたわけではなく数多ある試作パーツをRF-9用として組み合わせたもので、全体的にRF-9の装甲を補強し近接戦闘向けに調整されている。

特徴的なのが脚部先端の形状で、原型機のタイヤではなく変則的なヒール状のものに変更されている。
どう見ても立って歩くには都合が悪そうだが、これについては「実はスラスターで常に浮いている」とか「つま先立ちで歩き、バランスの悪さを活かして機動性を高めているのでは?」などと推測されている。

鎧武者のような外観になっているのは戦意向上のための意図的なものとされており、以降の防衛機構のFA開発では「見た目」に配慮する傾向が見てとれる。実際、頭部ユニットはその見た目から人気が高かったという。

これらの強化パーツは本来試作品で使われる予定は無かったが、物資の不足のために「 従来機拡張計画(EX計画) 」が発動したことで前線部隊に支給された。

レヴァナント アイ自体特定の装備パターンというものが無いに等しく、また他の機種にパーツ単位で装備された例も多かったため「リベンジャー」本来の姿での運用は少なかったらしい。


◇武装
  • スラッシュエッジ
長大な剣。ハイカーボン製の刃は凄まじい切れ味を誇るが、刃の耐久力が低く複数本の携行が推奨されているうえ非装甲部位への攻撃に適するとのことで、比較的使用難度が高かったものと推測される。
日本刀を模したとされるが、あまり似ていない。また、鞘には展開して抜刀を容易にするギミックがある。

  • ハイドシース・カノン
FAサイズの拳銃。スラッシュエッジの鞘の先端にマウントでき、手持ちでもマウントしたままでも使える。
射程が短く弾数も少ないがサイズに比して威力は高く緊急時用の武器として使い勝手が良い。

  • 4連装ニードルガン
肩装甲に内蔵された小口径ランチャー。
ニードルガンとは言うものの、実際には多目的ランチャーであり榴弾や発煙弾も装填できる…というかそっちの方が多かったらしい。
後述のイーギルにおいては、オペレーション・バードハントへ投入された際にTCS干渉弾を装填して運用されていた。


◇キット
レヴァナント アイに「エクステンドアームズ01 〈RF-9 レヴァナントアイ拡張パーツセット〉」(2012年11月発売。定価1800円。)を組み込むことでレヴァナントアイ・リベンジャーを再現できる。

増加装甲はレヴァナントアイ本体の色とは違うが不思議とマッチする。成型色は明度の違うグレー二色及び無色クリア。また成型色を合わせたFAハンドや斜めの武器持ち手も付属してくる。
外装の関係で腰の可動は制限されることになるが、元が元だけに全体の可動域は十分保たれている。
肩のランチャーやスラッシュエッジの鞘が展開するギミックあり。
ポロリしやすいという報告があるほか、足の形状が特殊で自立は不可能。そのため自立補助パーツが付属している。

2017年10月にアーキテクトのリニューアルに伴い接続軸径を調整した「:RE」版が発売。




RRF-9/A レヴァナントアイ・イーギル


レヴァナントアイ用の強化パーツ(後のEXU-01)のテストに使われた機体。
つまり設定上は上記の「リベンジャー」より前の機体だが、当初は名もなき実験機であり実戦投入が決定した時点で名称と型式番号が与えられた。
デモンストレーション用のようなトリコロールカラーの塗装が施されており、とても目立つ。どうしても某機動兵器を連想してしまうのは人の性か。色以外似てないけど。

先述の通りEXU-01の各パーツはもともとレヴァナントアイ用ではなかったため、強化ユニットとして支給する前に本機でテストを重ねていた。
テスト終了後は廃棄される予定だったが、物資・機体の不足から実戦投入が決まり、 リロイ・ハロルド曹長 の乗機となる。
この際に各部の修繕を兼ねたアーキテクトのオーバーホールと武装追加が行われたものの、廃棄寸前の機体に欠陥の多い試作武器を載せただけという有り様だったため「ないよりマシ」程度の扱いで、戦力としては全く期待されていなかった。
しかし「 オペレーション・バードハント 」において思わぬアクシデントからRF-12 ウィルバーナインとの連携でフレズヴェルク=ルフスを仕留めるという大金星を挙げ、以後も当初の予想を裏切り活躍を続けることとなる。
リロイがSX-25 カトラスに乗り換えてからの処遇は不明。

仕様は「リベンジャー」とほぼ同じだが追加装備との兼ね合いで武器の配置が異なり、スラッシュエッジは腰ではなく背中に設置されている。
それに伴いセンサー・ボードと背部レドームが撤去されており、索敵能力は低下している可能性がある。


◇武装
  • ハンマーショットガン
巨大なトゲ鉄球を発射する武器。ハンマーのショットガンではなくハンマーをショットするガンである。
トゲ鉄球は鎖でつながっており、一発撃つと回収して再装填が必要…と見た目の通り色々と無理のある武器だが威力自体は高く、後に判明したところでは「NSG-X系には質量兵器が有効」とされており*1、偶然にも好相性の武器を装備していたことが「 オペレーション・バードハント 」での決め手となった。

  • イオンレーザーカッター ×4
所謂ビームサーベル。非使用時は腰にマウントでき、柄の長いものと柄の短いものが二本ずつ、計四本装備されている。
新型の近接武器として開発されていたが、連続使用時間がとても短く*2非常に扱い辛い。
改良の目処も立たなかったためか少数しか製造されておらず、上記のハンマーガン共々EXU-01には含まれていない。
破壊力はそれなり以上のものであり、最大出力であればベリルショット・ライフルを相殺するほどの威力を発揮する。

  • 丸太
黒い森事件 」での戦闘においてリーチの長い武器が必要になったため、近くの木をレーザーカッターで切り倒して使用した。
欧州の樹木には数十メートルになるものもあるため、判断としてはあながち間違ってないかもしれない。
これもちゃんと敵に直撃(?)させている。


◇キット
2013年8月発売。定価4800円。コトブキヤショップ限定品。

レヴァナント アイとエクステンドアームズ01をセットにし、M.S.Gウェポンユニット「MW-25 サーベル&ハンマー」を付属したもの。
さらに新規パーツとしてハンマー用ピストルグリップとサーベル用マウントパーツが追加。
レヴァナント アイのパーツも全部入っており、プレイバリューの高いキットとなっている。ただしフリースタイル・ガンは付属しない。

設定通り成形色が赤白青のトリコロールに改められており、とても派手。
アーキテクトとハンドパーツの色がまるっきり違うという珍しいキット*3

色分けはまずまずといったところで、本体は頭部とつま先の白、脚部の赤など細かい部分が足りない程度だが、武器と新規パーツが青色で成形されているため気になるなら塗装が必要。
スラッシュエッジはリベンジャー用のエクステンドアームズ01から持ってきてもいいが新規パーツ(ハンマー用グリップ)は塗るしかない。
また付属のウェポンユニットも成形色が専用のものになっており、グリップは黒、クリアパーツは無色透明になっているため塗装しない場合別に用意する必要がある。

2017年9月にヴァイスハイトθと共に「:RE」版が発売された。
再版が少ないレヴァナントアイ系では初のRE化で、イーギル自体の再版は実に4年ぶりとのこと。

公式サイトの画像だけ見ると両者が因縁のある機体のように見えるが、実際そんなことはなかったりする。




余談
  • RF-9単体では「レヴァナント アイ」だが、エクステンドアームズやイーギルでは「レヴァナントアイ」とスペースが抜けている。

  • スラッシュエッジの「鞘に出し入れできるスマートな刀剣」という仕様の物がM.S.Gや他のブキヤキットに殆どないため(抜き身か無骨か差し替えがほとんど)パーツ取りでも重宝されている。
    2018年11月に発売されたM.S.G(モデリングサポートグッズ)の「サムライマスターソード」はスラッシュエッジを元として更に洗練されたギミックとデザインを備えた物で、色分けの面でも上回るが、向こうは鞘が太く無骨なデザインであるため差別化は可能。

  • 後に語られたところでは、当初の商品仕様はロート・ドーム・ヘッド+レーザー・マルチプライヤーの形態のみであり、流石に売りにくいと判断されたためスカル・アイ+マニピュレータが後から追加されたとのこと。



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最終更新:2021年03月20日 00:11

*1 「スティレット 装備拡張試験仕様」の取説における記述

*2 最小出力でも30秒ほど。これは「触媒の耐久性の問題」とされており、エネルギー効率の問題ではないらしい。

*3 それぞれ青味がかかったグレーとホワイト