ぞくぞく村のおばけシリーズ

登録日:2017/02/09 Thu 00:02:26
更新日:2023/08/16 Wed 01:44:31
所要時間:約 2 分で読めます





『ぞくぞく村のおばけ』シリーズは、あかね書房から1989年より発売されている児童文学シリーズである。
作:末吉暁子、絵:垂石真子。全19巻。


◇概要

ユニークな妖怪達が住んでいるぞくぞく村を舞台に、今夜も様々な妖怪達の奇妙で愉快な日常が始まっていく。
ちなみに妖怪達は人間たちとは真逆の生活を送っているため、昼間は大抵の場合は寝静まっており、夜になると一日が始まる。
NHK教育の『テレビ絵本シリーズ』で放送されていた他、『ぞくぞく村のオバケたち』というタイトルでアニメ化された事もある。アニメDVDは全6巻。


◇ぞくぞく村の住人たち


  • ラムさん
骨董屋を営んでいるミイラ男。乾いたミイラでありながら風呂好きでその為なら面倒な包帯を脱ぐのも巻き直しも厭わない。
お風呂に浸かってお茶とお菓子を味わうのが至福のひと時。
主役回では太ってしまった奥さんの為、新しい包帯を買いに行くが、トラブルが発生。
でも何とか無事(!?)に大半を持ち帰ってくる。

  • マミさん
ラムさんの奥さん。
ラムさんが主役の回では、太ってしまったことで包帯が足りなくなっていたが、最終的には諸事情でカラフルになったおしゃれな包帯をピッタリ身に纏い、大満足した。

  • オバタン
太った魔女のオバs…じゃなかった、奥様。
ぞくぞく村の住人の中ではとても珍しくビジュアルは普通の人間そのもの。体型が原因で箒にうまく乗れない。だが、魔法や薬作りの腕前はかなりのもの。主役回のラストでは見事ダイエットに成功し、スリムになり箒を簡単に乗りこなせるようになった。しかし、ちびっこオバケの主役回にてリバウンドし、元の体型に戻ってしまった。
一応、スリムなままだと呪文の詠唱に差し支えるという事情もあった模様だが。

  • 使い魔たち
オバタンの使い魔。
蝙蝠のバッサリ、どら猫のアカトラ、イボガエルのイボイボ、蜥蜴のペロリの四匹。
多くは太ったオバタンの無茶な箒の飛行に付き合わされてなにかしら怪我をしており、理由をつけてオバタンの箒に乗りたがらない。四匹が主役回だけそれぞれ語尾をつけて話す。

  • おしゃれなオバケのおじいさん
ぞくぞく村で一番のオシャレ好きで、帽子とサングラス、そしてネクタイが結構ダンディ。
彼の孫娘達が主役の回では、亡くなった妻との思い出の指輪をなくし、ちょっとした騒動となった。

  • グー、スー、ピー
おしゃれなオバケのおじいさんの孫娘達三人組。
青髪がグー、紫髪がスー、そしてピンク髪がピーである。
イタズラ好きなのがたまにきず。
彼女らも祖父の影響かオシャレに敏感だが、祖父が薦めてくるセンスについては歳の差で感性が合わないのか否定しがち。

  • ゴブリンのおやじ
つるはし片手に掘り出し物を探しに行くのが生き甲斐のゴブリンのおやじさん。
意外とセコい性格の持ち主。
ベロベロの木を家にしている。

  • ゴブリンの奥さん
ゴブリンのおやじさんのおかみさん。

  • 七つ子ちゃんたち
ゴブリン夫妻自慢の七つ子の赤ちゃん。
皆それぞれちがった性格や特徴をしている。
ヌラリン…足が速い。
クラリン…かくれんぼの名人。
パクリン…食いしん坊。
コロリン…金塊や鉄と互角の重さで、ウッカリ抱っこするとギックリ腰確定。
チクリン…トゲトゲしていて、ウッカリ頬擦りしようモノなら顔中傷だらけに。
ペロリン…露出k…もとい、素っ裸になるのが好き。
リンリン…不思議系。家から一歩も出ていないのに、いつの間にか花を握っていたりしている。

  • チクチク先生
ぞくぞく村で歯医者をやっている狼男だが、時々豚男になってしまう。
後に彼が豚男になってしまうのは、満月がリンリンと遊んでいる時だと判明。
リンリンが持つ不思議な能力のおかげか、満月は時々豚の様な顔になる。
その結果、チクチク先生はこの時ばかりは狼男ではなく、豚男に変身するのであった。
真相解明後、チクチク先生はリンリンと遊ぶ様になったという。

  • ニンニン
ドラキュラ伯爵の息子。
まだ子供の為、血は飲ませてもらえず、代わりにトマトジュースを飲んでいる。
父の居ぬ間にこっそり血を飲んだ時は不味くて吐き出してしまった。にも映ることから子供の吸血鬼は半人前なのだろう。

  • ドラキュラ伯爵
立派な牙を持っているが、実は入れ歯。
ニンニンの父親。

  • ユキミダイフク
太っちょ体系の雪女。
関西弁で話す。

  • サムガリーさん
ぞくぞく村の広場でブティックを経営している、寒がりの透明人間。
寒がりのせいか常に厚着しており体は透明なのにどこにいるか丸わかり。

  • ナオミさん
サムガリーさんの妻で、かなりのスレンダー。
夫とは違って寒がりではない。

  • ガチャさん
骸骨の詩人。

  • ジンジン
ランプの精だが、ふとした事で豚の貯金箱の中に長く居たせいで、豚の様な見た目になってしまった他、語尾に「ブヒ」を付けて話す様になった。
口癖は「ブヒンポン」で、女装が趣味。

  • カルメラ
人間の父親と魔法使いの母親のハーフ。
その為、体の左半分は魔法使いで、右半分は人間。

  • レロレロ
ぬるぬる池に住んでいる妖精。見た目は人魚に近いが肌まで全身緑色。
魚の下半身だが陸上でも問題なく直立し活動出来る。
美しい髪をしているが、実はかつらで、彼女自身はツルッパゲだった。
その理由は後述。

  • メロメロ
レロレロの妹。
風船男に恋をしたため、自分の尾びれと引き換えに二本の足をとっかえおばばから貰った。
しかし、それだけでは風船男を追いかけることは不可能だった。
結果、レロレロは自分の髪の毛をとっかえおばばに渡し、妹のために風船つきリュックサックを入手。
そして姉から風船つきリュックサックを貰った彼女は、風船男を追いかけて長い旅に出たのであった。
最終的には風船男と無事、ゴールイン。
風船つきリュックサックは用済みとなり、結果としてレロレロは自分の髪の毛を(風船つきリュックサックと交換する形で)取り戻した。

  • 風船男
メロメロの恋人。
風船つきリュックサックを背負い、流れ暮らしをしていたが、最終的にはメロメロと結婚し、赤ちゃんの誕生を機に地べたに足の着いた暮らしを選択。
現在はメロメロと共にぞくぞく村で暮らしている。

  • ペラさん
ぞくぞく村でカフェテリアを営んでいるのっぺらぼうのマスター。

  • とっかえおばば
何かが欲しいときは、この婆さんに何かひとつ貢がなければならない。

  • ビショビショ
ガチャさんにラブラブアタック中のゾンビのお姉さん。
しかし、当のガチャさんからは迷惑がられている。
実はスッピンにするとかなりの美人。

  • ピッチャン
イタズラ好きの雨ぼうず。

  • カーミラ
ニンニンの主役回でドラキュラ伯爵のお見合い相手として登場した女性。
最初はいい雰囲気だったものの、様々な要因でお見合いはご破算になった。
実は魔法使いで、後にカルメラの母親であることが判明する。


◇劇中に出て来た食べ物

ちなみにこれらの代物は、ぞくぞく村に迷いこんだ人間が食べると元の世界に帰れなくなる事が巻末で示唆されていたりする。
明らかに人間に有毒なものも多いので食うと死ぬ→オバケになって強制的に住人ってことだろうか。

  • ナフタリンクッキー、ナフタリンビスケット
劇中でラムさんとマミさんが食べていた、ナフタリンを練り込んだクッキー、ビスケット。
ホルマリンティーとご一緒に。

  • テングタケとトリカブトとパセリの油炒め
オバタンの大好物。
その名の通り、テングタケとトリカブトとパセリを油で炒めた物。

  • ゼニゴケゼリー
レロレロの十八番料理。
ゼニゴケをふんだんに使用したゼリー。

  • ベロベロの実
ベロベロの木に生えている、舌を出した林檎。
実はとても美味しいが、舌には毒があって触ると痺れる。
そのまま食べても良いし、シチューに入れても良い。

  • パピルスせんべい
エジプト名物パピルスをせんべいにした物。
ラムさんとマミさんはバーベキューにして食べるのが好きらしい。

  • ケンカウツボの唐揚げ
好戦的な性格を持ったウツボを一匹丸ごと唐揚げにした物。
唐揚げにされてもウツボはしぶとく生きており、オバタンは喧嘩しながらも丸ごと食べる事を目標としている。

  • 石鹸ソーダ水、ホルマリンティー、松ヤニビール
それぞれ石鹸を混ぜたソーダ水、ホルマリンを混ぜたお茶、そして松ヤニを入れたビール

  • オバケカボチャ
ジャックオランタン。
幾らたべても太らない為、オバタンは御用達にしている。

  • 激辛ピザと花弁おかゆ
ペラさんが主役の回で、チクチク先生が注文していた。
前者は狼男になった時の為、後者は豚男になった時の為の料理。


◇シリーズ一覧

タイトルは『ぞくぞく村の~』で統一されている。

ミイラのラムさん
魔女のオバタン
ちびっこオバケグー、スー、ピー
小鬼のゴブリン
おおかみ男
ドラキュラのむすこ
妖精レロレロ
透明人間のサムガリー
がいこつガチャさん
雪女ユキミダイフク
雨ぼうずピッチャン
魔女のオバタンの使い魔
ゾンビのビショビショ
怪鳥ホヤホヤ
のっぺらぼうペラさん
かぼちゃ怪人
魔法少女カルメラ
ランプの精ジンジン
にじ色ドラゴン*1


追記・修正は、ぞくぞく村に着いてからお願いします。

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最終更新:2023年08月16日 01:44

*1 絵本『テーブルがおかのモンスターの日』共々、著者没後の出版となった。