伍行壊(鉄鍋のジャン!)

登録日:2017/09/13 (水) 19:58:00
更新日:2024/03/20 Wed 16:00:23
所要時間:約 13 分で読めます






…そりゃ無理だ! だってキミは負けるんだもの

料理は“気”だよ!

陰の気 陽の気 五行によって操作する!

それがオレの「五行膳」なんだ


() 行壊(ぎょうかい)」とは『鉄鍋のジャン!』の登場人物である。


【概要】

ジャンと五番町飯店を潰すために大谷が香港に直接足を運んで呼び寄せた五行道士(ごぎょうどうし)異名を持つ料理人
ビジュアルはアフロみたいな重力に逆らってんじゃないかと思えるようなモジャモジャ髪をした丸眼鏡の青年。
薬膳料理のエキスパートであり、勝手にジャンを引き入れようとした蟇目檀を追放した大谷の意向により「蜃気楼」料理長の座に就任。
そのままジャンと対決に臨んだ。

性格は非常に温厚で冷静沈着。
乱暴な客が来ようが料理を振舞って歓待し、ジャンに挑発されようが笑顔を絶やさない。
薬膳料理に精通しているため非常に博識であり、大谷に呼ばれる前は香港の片隅で中華料理店を開き薬膳料理を振舞っていた。


「料理は気」(公の場では「料理は愛」と言っていたが)をポリシーに掲げるその力量はジャン本編を見渡してもトップクラス。
薬膳料理人らしく食べる人を第一に考えるその姿勢はある種、霧子が掲げる『心の料理』に似通った面がある。

















フフン
「ただの料理人じゃないだろ」――か もちろんだよ!


だって――そもそも私は料理人ではないのだから!


フフッ フハハハハハハハ!


【素顔】

……というのはあくまで表の顔の話。
その本性は邪道士(じゃどうし)五行」「裏五行」という裏の異名を持つ残忍な外道料理人。笑い方は「ギシャシャシャ!」
聖人じみた普段の顔は仮面に過ぎず、本来の性格は非常に傲慢で冷酷な激情家。
本性を剥き出しにした際は、目が血走ったかような不気味な形相と化す。
本名はタイトルの通り「伍 行壊」だが作中では「五行」呼びが基本なので、この項目でもそれで通す。

そもそも五行の正体は代々中国で要人暗殺を請け負ってきた殺人料理人「裏食医」の末裔。すなわち料理を用いた暗殺者である。
掲げるポリシーも実際は『料理は成仏』という非常に物騒な物。
薬膳料理に長けているのもジャンの殺人未遂参鶏湯も顔負けな、食べた者を確実にあの世へと誘う毒膳料理のエキスパートであることの裏返しに他ならない。


初登場時には常連客達に信頼される愛すべき名物料理人としての姿を見せたが、直後に自身の店を地上げしようとするマフィアに胃袋が限界に達しても強制的に食べ続けさせる毒膳料理を振舞い、ダメ押しとばかりに生ゴミを笑顔で提供して食わせるという残忍な拷問を白昼堂々、それも自分を信頼し愛してくれている周囲の人たちの眼前で行うなど、自身に敵意を向ける者には一切の容赦をしない。
そして勝つためならどんな卑劣な手段も使う傾向にあり、ジャンの料理を妨害するため、
  • 控室で出会っていきなり有毒なマンドレイクの香を撒いてジャンの味覚を失わせようする
  • 勝負本番でもわざと食べ合わせると体に危険な症状を発生させる物を食べさせ、審査員を殺害しその罪をジャンに着させようする*1
など、手段は選ばないがあくまでも相手を料理で叩き潰すジャンとは違い「料理で競う」ことすら拘らないその性格は危険人物以外の何者でもない。
出てくる漫画を明らかに間違えている


しかしそんな卑劣な謀略抜きにしても、並の料理人では太刀打ちできない極めて高レベルな調理技術と豊富な食材・薬膳への知識を兼ね備えた劇中トップレベルの実力者であることも事実であるため非常に厄介。
首筋に数秒指を触れただけで食べる相手の体調を完璧に把握することもできる。
一方で善良な表の顔を貫いているとストレスが溜まるのか、強い料理人との料理勝負を好む好戦的な一面も持つ。
それでいて負けず嫌いな面もあるため、極めて扱い辛い人物であることは疑いようがない。


【物語での活躍】

劇中では互いに挑発・妨害合戦を繰り広げて遂にジャンと公衆の面前で料理対決五番勝負で対決。
勝負前から互いに盤外戦を繰り広げたことで泥仕合スタートとなった料理勝負だが、当初は観客*2や中継するテレビ局、ホテル側すら味方に付け最初は優位に進めるも3番戦からはジャンに裏を掻かれるなど後れを取り始め、おまけに人を人と思わない裏の顔をモロに出してしまったこともあり二戦連続で敗退。
最終戦では遂にイライラが頂点に達してとある暴挙を犯して大会をぶち壊しにする結末を招き、ジャンとの泥仕合は有耶無耶に終わった。

『R』ではスグルの配下の料理人として久々に登場。
新たに「薬膳の帝王」という異名を得てパワーアップする姿を見せるも敗北。以後五番町飯店に引き抜かれ働かされる羽目になった。
なお、中国でジャンの祖母である明輝に根性を叩き直されたのか、勝負の最中に自身の料理の為に「オーブンに手を突っ込む」という危険行為を行ったジャンを見て「おい、誰か氷水を用意しろ!」と言い放つという、実に意外な姿を見せた場面がある。読者「これがツンデレか」
最終的に勝負では結局ジャンに負けた上に蟇目やリュウジと揃って五番町飯店にて月給12万でこき使われる羽目になってしまった。

『2nd』では業界トップに君臨した五番町飯店を説明するシーンでシルエットだがその姿が描かれている。
現在は五番町飯店の香港支店で店長を務めているらしく、「伍 行姫」という娘がいる。
年齢は21歳だがビジュアルは中高学生にしか見えないという所謂合法ロリ
行姫からは「パパ」と呼ばれているが、行姫によると本人は大会参加といった表舞台に露出することは忌諱しているらしい。
ちなみに年齢から逆算すると実は無印時点で誕生している。

なお、若かりし頃の彼を描いたスピンオフの主人公も担当。後ろ姿とはいえ、冒頭からいきなりモザイクなしの裸エプロンを決めてくるので、読むときは深呼吸をお勧めする。
現在住んでいる家の大家兼幼馴染の女性がおり、「依頼」の報酬を来月分までの家賃としてぶん取られるくらい頭が上がらない。ヘンテコヘアーの癖に恋愛勝ち組じゃねぇか、コラ。
ちなみに、裏食医としての顔も知っており、有事の際は協力する。何なら彼が悪党を殺しても気にする素振りゼロ。
また、相手の言いなりになってしまうベラドンナベースの裏薬膳を食べてくれる辺り、五行のことをかなり信頼している様子。あとが怖いだけかもしれないが。
おそらく彼女が後の妻なのだろう。無印時点から2ndまで、健在なのかさえ不明。


【制作料理】

薬膳料理に熟達した料理人らしく様々な薬効を持った食材を多用するが、それ以上に料理が放つ“香り”を重視する傾向にある。
匂いや香りによって食べる人の意識や食欲を支配し、五味を利用して人体を操るのが五行の常套手段となっている。
また本来の料理スタイルは派手で奇抜なパフォーマンスと食材の選択で客を驚かせ目を引くなどジャンに非常に似たスタイルだが、五行の場合ジャン以上に食べる者の肉体に危険や害を及ぼすことに何の躊躇もないため、実際はジャン以上に悪辣でタチが悪い。

彼が手掛ける薬膳料理は「五行膳」と呼ばれ、五味を五臓六腑に作用させて人体の陰陽バランスをコントロールし、さらには食材の薬効を限界以上に引き出し発揮させることができる。
食べた者の体調を万全に回復させることもできれば逆に食べる者に強制的に死ぬまで食事を続けさせることも可能。文字通り人体を意のままに弄り操れるオカルトじみたもの。
霧子曰く「人体実験の薬みたいに体を操ってる」「食べる人をモルモット扱いしている」


◆無印

  • 子豚の頭のロースト
五番町飯店にパーティの招待状と合わせて送った料理。
中国では祝い事や祭りなどでよく出されるものとされ、よくローストされているので味もいい。
だがその実態は豚の口に挟まれた招待状を抜き取ると頭の中に仕込まれた笑い袋や玩具が作動して、死んだ豚の頭がゲラゲラ笑って飛び跳ね回るように演出される、悪趣味極まりない料理である。

  • 仏跳牆(フォテャオチャン)(山海珍味の壺詰め蒸し煮)
第一戦「胃に効く料理」というお題で作った料理。実際に存在する料理の1つ。
フカヒレ、アワビ、ナマコ、貝柱などの高級乾物類と滋養強壮効果のある漢方の生薬を壺の中で長時間蒸し続けて完成する超高級スープ
「余りの美味しい香りに修行僧ですら寺の塀を飛び越えて来る」という名前の由来の通り、とても美味しい香りを放つのが特徴。
作中では8時間煮込んで披露している。
五行が独自に選別・調合した食材や生薬を蒸した仏跳牆の強烈な香りは会場のみならず会場外の人々すら虜にし、会場に多くの人々を引き寄せた挙句、名の由来の通りお坊さんですら会場の壁をよじ登って様子を見に来る程。
一見まともそうだがこの料理は、上記の通り元から強かった香りを必要以上にもっと強力に仕立てた代物*3であり、ある意味勝つためだけに作った料理と言える。
というか料理大会で予め完成させておいたものを温め直して提供していいのか……。


  • 荷葉粥(ホーイェヅォ)(蓮の葉のお粥)
第二戦「涼を呼ぶ料理」というお題で作った料理。
米以外の材料が蓮の葉と氷砂糖だけという極めてシンプルな一品。
蓮の葉の成分が体内の体液を調節しつつ血液循環と消化機能を活性化させ、氷砂糖が身体を自然に冷やしつつエネルギーに変換させる。
これにより食べた者の肉体を健康的に冷やし、食べた者が低体温症になっていても適度に温めてから改め冷やすことができる。
ジャンが作った過剰に発汗・冷却させて肉体を冷やす料理で肉体が過剰に冷やされた審査員を癒すため作った料理で味に加えて心象も高評価を受けてジャンに勝利するも、
五行本人は元々審査員をビックリさせてウケを取るつもりでジャンが作ったモノと同じ仕組みの料理*4を作ろうとしており、先手を打たれたので土壇場で変更した。
つまりジャンが審査員を昏倒させることを把握しておきながら黙認し、審査員が倒れるのを見越した料理を出すという裏食医らしい一品。
五行はこれで2連勝の王手となったが、自分の手の内を読まれたことで逆に苛立ちを覚えるようになった。


  • 棗泥桂魚(ザオニークエイユイ)(ケツギョのナツメ巻き揚げ)
第三戦「スタミナ料理」というお題*5で作った料理。
ラードを混ぜ甘い餡子状のペーストにしたナツメを鱖魚(ケツギョ)*6の切り身で巻いて揚げ、更にその上から大量の砂糖を掛けて仕上げたとんでもなく甘い魚料理。
ゲテモノ料理のようだが料理の原理としてはドーナツに近く、上品な鱖魚の身と甘さと香りのハーモニーを味わえる。
隠し味*7にハマナスの花の砂糖漬けをまぶした砂糖の中に混ぜ込んでトッピング代わりにしており、花の高貴な香りが楽しめる。
ナツメ、ハマナスの花、鱖魚は全て消化機能と血液機能を強化する効果があり、ふんだんに掛けた砂糖が食べた者の体内で素早く吸収され大きなエネルギーを与える。更に裏の効能として、料理の強烈な甘さが食べた者に強い満腹感を与え、後の食事(=ジャンの料理)を受け付けなくさせる副次的効果も兼ね備える。
特にスッポンのような濃厚な食材だとスッポンの濃厚さが強烈なくどさに変じるようになっており、妨害においても高い効果を発揮する目算であった。なお似たような原理の料理をジャンは大会で一度作っている。

しかし調理終了後にこっそり自分の料理にを入れる反則行為(バレなかったが)で作った『秋山式補髄湯』の影響で目論見が破算。
塩による料理の味の引き締めが起こってしまい、秋山の料理を潰すはずが「甘さと香りが逆に過剰すぎて二口目以降が食べられなくなる」という自滅を促す結果となり、「酷く甘ったるい化粧品くさい魚」「天才の発想過ぎて日本人が食べるには早すぎる」と酷評されて敗退した。
この段階で五行の忍耐力は限界を迎え、完全に裏モードに入った。


  • 如意端鳳(にょいずいほう)(マナヅル、赤ウミガメ、朝鮮人参の炒め煮)
(小手調べはやめだ 全力でやってやる)
(五行道士の薬膳の真髄を見て驚け!秋山め───)

第四戦「不老長寿料理」というお題で作った料理。
皿には鶴と亀の見事な彫り物もあり、見かけは非常に上品。
嗅いだだけで強い食欲を湧き立たせる豊かな香りに加え、ぶつ切りにされ軟らかく煮こまれて臭みもない赤海亀の肉、噛めば噛むほど味の出る真鶴の肉、上等な上湯スープで戻されぶつ切りにされた太く立派な20年物の朝鮮人参の歯ごたえがマッチした伝統を感じさせる一皿。
とりわけ目を惹くのが未知の食材「鶴」の下処理。五行は五番町飯店でも扱ったことの無いこの食材を残虐に、かつ合理的・効率的に捌いておりパフォーマンス性においても強烈な一品となっている。

+ 「裏五行」の真髄・鶴の下ごしらえ
  1. 生きた鶴の首と脚の血管を切断する。五行の正確な切断技により、逆さ吊りにすると脚から空気が入って首から身体中の血が一気に流れ落ちるようになる
  2. 空のドラム缶の中で鶴を逆さ吊りにして血抜きする。ドラム缶は血の飛び散りを防ぎ、中でもがく鶴がぶつかった痛みで余計に暴れることで更なる出血を促す
  3. 鶴が絶命したら鶴をコールタールが入ったドラム缶の中にぶち込み、コールタールで固まった羽根を素手で一気にむしり取る
  4. 肉は包丁ではなくで骨ごとぶった切る

しかしこの料理の最大の特徴は、「誰がどう食っても長生きしてしまう料理」「実際に食べた人間の寿命が伸びればいい」という不老長寿への回答の元、一度食べると匂いと味覚を介して食欲及び脳が支配され、体に不足している栄養・ミネラルを完全に補給できるまで本人の意思を無視して肉体が勝手に動き、強制的にこの料理を食べさせられてしまうとんでもない料理。
洗脳の類ではなく単純に肉体が制御不能となるもので、栄養が十分補充されれば自動的に箸は止まる。
本人曰く「死にたい人間すら生かし続ける事ができる100%の五行膳」とのことだが、大谷の見立てでは200%の五行膳らしい。

料理の味と質、テーマに対する解釈自体は素晴らしくクソ観客の中にも好意的な反応を見せる者が多かったが、秋山への怒りのあまりお題のみを追求し過ぎてあまりにも人の尊厳を無視した内容から、料理を食べた審査員全員から「無理に料理を食べさせられて生き永らえるなんてまっぴら」と嫌悪と共に拒絶され再びジャンの料理に敗北。
これまでサクラとして自身を絶賛していた観客も敵に回り始め、五行もこれで完全にブチ切れることになる。


  • パンの木の実の酒
ジャンとの5番勝負最終戦にて、先行だったジャンの料理試食後に食前酒として振舞った酒。
その実態はジャンの作った料理に使われた食材に、命の危険を伴うほどにアルコールとの相性が悪いドリアンが含まれているのを利用して審査員を殺害、ないし危害を加えてジャンにヘイトを向けさせて陥れるべく使用した毒物である。
当然ながらこの酒自体も食べ合わせによる被害を強力にするため独自に蒸留した、アルコール度数80度以上の特別製*8である。
ドリアンを食べてない人間にはただの度数の強い酒でしかないのが肝であり、五行は自らも飲むことで酒やグラスに毒は無いことを示し*9、ジャンの料理に罪をなすりつけようとした。
実際に酒を飲んだ審査員1名*10身体が麻痺し命の危機にまで陥ったが、ジャンの機転により一命を取り留めることになり、ジャンとの対立はついに決定的となった。
ジャンが審査員の命を救ったために人殺しの罪を負わせることはできなかったが、脱落した審査員の代打として五行サイドのホテル・ミラージュの女社長が審査に参加。
番組スポンサーでもある彼女には他の審査員も逆らえない。当初の予定とは違うが、非常に有利な展開で最終審査を迎える事には成功した。


  • 火災樹(ホゥツアィスー)(ハクビシンの地獄鍋)
ジャンとの5番勝負最終戦「天国に一番近い料理」というお題で作った料理。
見た目は赤いスープと白いスープを太極図を描いているかのように2つに分割された特製の鍋に入れて煮込んでいる。
いわゆる「火鍋」。鍋を二つに仕切り二種類のスープで食べる形式は特に台湾で鴛鴦火鍋*11と呼ばれ、太極図に見立てたスタイルが有名。
調理時にはわざと観客に見せつけるように、ハクビシンを惨たらしく惨殺するかの如く捌き、その後巧みな技量で極上の香り漂う料理に仕上げた。
コンセプトは当人曰く「天国の味を知るには一度地獄を見ておかなくてはならない!そうしなければ天国の素晴らしさは解らない!!!」

赤側は鶏ガラスープと沙茶醤(サーチャージャン)*12で味付けられた、ハクビシンの肉がメインのピリ辛鍋。
非常に柔らかく仕上がったハクビシンの肉とハクビシン特有の香り高い肉の風味が沙茶醤と合わさり食べる者を楽しませる。
白側は茸類を中心とした野菜メインのミルクシチューっぽい味の鍋。
鶏ガラとハクビシンの骨から取ったスープに羊のヨーグルトと乳を混ぜた酸味のある「白汁」が未知の味わいと風味を演出する。
加えて付けタレに芝麻醤(チーマージャン)のゴマダレ、唐辛子風味の醤油ダレ、腐乳(フウルウ)*13のダレ、イカのワタで作ったタレの4種類を用意したことで多彩な味を生み出し、審査員から「幸福の極み」と大絶賛された極上料理。


使用薬物

  • マンドレイクの香
「血の気を鎮める」という名目で、選手控え室にて焚いた香に仕込んだ物。
独自調合の結果吸った人間の味覚を麻痺させる毒ガスと化しており、試合前にジャンの味覚を破壊して楽に勝利することを目論んで焚いたが、異常に気づいたジャンが即座に窓を開け換気したことで失敗に終わった。
なお本人はガスマスクできっちり防護済み。

  • ビンロウ子
数種のアルカロイド系物質を含有した木の実。
東南アジアでは公認の覚醒剤として親しまれているとされるが、本作のは五行によって独自の改良が施されているブツ。
血のように赤い果汁が特徴で、品種改良の結果死にはしないが通常のビンロウ子を凌駕するケタ違いの効き目により、摂取した途端一瞬で昏倒して身体が麻痺してしまう即効性が特徴。
ストレスが限界に来ていた上に大谷に罵倒され完全にタガが外れた結果、大谷を切り捨てる形で無理矢理果汁を服用させた。


◆R頂上決戦

  • 天大第一回鍋肉(世の中で一番美味しい回鍋肉―仔豚の干し肉とドクダミの回鍋肉―)
『R』で再登場した際最初に披露した料理。
ここでも自作した秘薬を試そうとするが、蟇目に「正々堂々勝負しろ」と止められる。懲りない奴……。
仔豚丸ごと一匹の干し肉とドクダミをメインにした塩味の回鍋肉で、薬膳の「一物全体」の理念に則った解釈で作られている。
干し肉を一度茹でて炒めたことで旨味が凝縮しており、豆鼓と四川唐辛子の辛みに加え清熱解毒作用と利尿効果のあるドクダミのえぐみがマッチした一品。
因みに、ドクダミは店の裏(犬の通り道)から摘んできたモノらしい。

犬の小便たっぷりかかったやつさ キシャシャシャシャ!!


  • 片片行雲著蝉鬓(極薄のフカヒレ蝉の羽見立てレンコン団子添え~1レンゲ盛り~)
『一皿1000円のフカヒレ料理』という課題で作った料理。
1000円以内という課題をクリアするため一皿一レンゲで提供している。
スープで味を含ませた極薄のフカヒレの姿の下にすりおろして蒸したレンコン団子を仕込み、更に餡をかけた非常に上品な見た目の一品。
団子の中にはフカヒレやすだち、鳥魚蛋、山査子で味付けした林檎の角切りが仕込まれており、フカヒレに含ませたスープは酸辣味にした金華ハムベースであり、食欲促進効果のある生薬を複数混ぜている。
おまけにこのスープを煮詰めて餡にし、更にその上からすだちを絞って味付けている。
この料理に仕込んだ食材は全て食欲増進・消化促進効果のあるものばかりであり、これらを複合的に組み合わせて効果を著しく増幅させている。
結果、食べた者は満腹になるどころか、逆に飢餓状態に陥っていくという、邪道士らしさ全開の代物である。
しかし、蟇目共々1000円以内のフカヒレ料理という課題の解釈を誤った事が敗因*16となり、ジャンに敗北。以降しばらくは安月給生活を送る憂き目となった。





わかってるだろ!? あの程度の追記・修正じゃオレのストレスはたまる一方だぜ!

いつ爆発するかなぁ……


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最終更新:2024年03月20日 16:00

*1 ただしこの策謀はジャンが寸前で気が付いたことで未遂に終わった。

*2 ちなみにこの観客は前回大会でジャンに敗れた料理人やその関係者。ぶっちゃけ言えばサクラである。

*3 味見したジャンをして「なんでこの材料であの匂いが出る!? 当たり前の使い方ではとても出ないはず…」と戦慄したほど。

*4 「オレなら審査員がブッ倒れるようなヘマはしない」程度に加減するつもりではあった。

*5 ちなみにこのお題に対して五行は「夏になる前に夏に負けない体を作っておくのが医食同源の考えだ バカげた課題だぜ」と内心毒づいていた。それでもしっかりお題に沿った料理を作ってるのは流石である。

*6 スズキ目ケツギョ科、中国産の淡水魚。柔らかく上品な味わいで小骨も無いという最高級クラスの白身魚だが、日本では漁獲も輸入もできないのでスズキあたりで代用される

*7 こちらの工程を次々と読んでくるジャンの裏をかくためにジャンの隙を突いて仕込んだ

*8 ウイスキーなんかよりもよっぽど高い度数なのでドリアン云々関係無しに飲みにくそうではあるが。

*9 この頃には五行の本性も露わになっていたので審査員たちは怖がって飲もうとしなかったが、自ら毒見した五行に気押される形で口をつけることになった

*10 ちなみに、横綱である玉海山が犠牲になった。日頃から体を鍛えてる横綱だったからまだ良かったが、他の審査員ではガチで殺されていたかもしれない。

*11 鴛鴦とはオシドリのこと

*12 干しエビ、干しヒラメ等の魚介をベースにした台湾の辛味調味料。程よい辛さと海鮮の旨味が特徴で、スープや炒め物、バーベキューの下味、火鍋のタレ等、使い方は多彩。日本でも業務スーパーやカルディ、ネット通販あたりであれば購入可能

*13 豆腐に麹をつけて発酵させたもの。豆腐チーズとも言われる

*14 スタッフたちは首筋に太めの針をぶっ刺して麻痺させてる。どうなってんの。

*15 仮に犬肉がバレなかった場合、票数ではジャンが敗れていた可能性が高いが、純粋な味勝負でも互角レベルだった。

*16 彼らはレンゲ1杯の中にフカヒレ料理を作り、これがおかわりされる事を前提で提供したが、結局おかわりをしてしまうのであれば食べ手の出費は1000円では留まらない(普通に数千円する料理をただ分割しただけに過ぎない)。ジャンは同じくレンゲ1杯で提供しつつ、その1杯で完成、満足できるよう工夫を凝らしていた