挑発

登録日:2019/06/06 Thu 23:21:05
更新日:2024/02/08 Thu 02:16:03
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挑発とは、敵対する相手をわざと刺激するような言動。
刺激することで怒らせて相手から攻撃を仕掛けさせることを目的とする。

単純に下位に存在する相手を見下したり、自身のサディズムや自尊心を満たすために放った侮蔑の言動が結果的に挑発となる例も多い。
「先に手を出した方が悪い」を引き出すための行動なので勘違いされがちだが、実際には「ほっぺたを軽くぺちぺち叩く」「とおせんぼする」「突き飛ばす」「唾を吐きかける」「生卵などを投げつける」などの、軍隊同士だと「露骨に攻撃準備に入る」「軍事行動として国境線を侵犯してすぐ帰る」「敵国の民間人に略奪・虐殺を行う」などの何をどう考えても明らかにアウトな行為も挑発に含まれる*1

ただ、感情100%ではなく、戦術的な「挑発」として意図的に相手を刺激する場合もある。
戦術としての挑発の意義としては以下のようなものがある。

  • 1.大義名分のため
どんな理由があろうが、先に物理的に手を出した方が悪く言われるのは世の常。
相手に先に攻撃させることで、「専守防衛」という大義名分が成り立つ。
逆にそのことがあからさまな場合はどれだけ馬鹿にされようがうかつに手を出せないということでこれも屈辱である。

また、時代や地域によっては「相手に侮辱的なことを言われて何もしないというのは腰抜けである」ということを上司や第三者が言ってきて出世に響くということがあった。
つまり罠だと分かっていても「あれ?行かないんですか?腰抜けですね?国に帰ったら降格処分やご身内の処刑は避けられないでしょうねぇ!」というわけで突撃せざるを得なかったのである。
そういった相手の地位を利用した挑発というのもある。どんな方法を使おうが、勝てば官軍なのである。

実際の挑発は国境線の上でタップダンスをしたりこれ見よがしに酒宴を開いたり相手の名誉を徹底的に侮辱するというものではなく、矢を射かけたりするという「ちょっかい」に近い。
そのため一部の兵卒が挑発に乗ってくれるだけでなし崩し的に戦闘が始まる。どっちが先に攻撃したかなんて厳密には分かんないもんね。

  • 2.攻撃のタイミングや場所をコントロールする
「ガキにはもう用はねぇ! ハジキも必要ねぇや」
相手が準備ができていない内から戦争に引きずり出したり、準備万端待ち構えている場所に攻撃させるために挑発する。
上手くいけばこちらの労少なく相手の主戦力に大打撃を与えられる。

  • 3.攻撃を単調にさせる
怒り狂えば複雑な戦略を立てられなくなるのも人の常。挑発により相手の行動をコントロールするのだ。
怒りだけでなく不快感などで集中力を削いだり、集団での挑発によって個人の意気をくじいたりという方法も取られる。
野球における代表的な挑発であるピッチャー煽りやアウトコールなどはこの目的であり、さらにこういった挑発行為によってコミュニティの結束力を高めるという意味もある。

だが、逆に言えばこれらのことが明確だからこそ挑発行為というのは好意的に見られることはあまりない。
挑発されようがじっと耐え忍んでいる側に同情の目線が集まるのも世の常なので、あまりあからさまな挑発行為は避けられることも多い。
逆にあからさますぎる挑発にただ我慢する、というのもそれはそれで味方側から非難されがち。



スポーツの世界において

基本的に「悪口」や「バカにする言動」などの挑発行為(トラッシュトーク)はスポーツマンシップに反する行動とされるため、「過度な挑発は反則行為」という旨のルールが規定されていることは珍しくない。
たとえばテニスでは挑発的な行為が非常に厳しく制限されており、特にトリビアの泉で有名になった「コードバイオレーション」は重要視される。「この金玉野郎 稲妻に裂かれてくたばれ
一方で非常に問題になることは確かであり、たとえば2006年ワールドカップでのジダン頭突き事件はマテラッツィのトラッシュトークがジダンの逆鱗に触れたことが原因である。
さらに観客の応援の一環でやっていたことが挑発になることもしばしばある。「黒人選手にバナナを投げつける行為」やフーリガン同士の乱闘による没収試合などは分かりやすい例。
旧ユーゴスラビア構成国ではむしろ観客の挑発の押収の方がサッカーよりも盛り上がっていたなんて話もある。

ただし試合中の駆け引きとして身振り手振りや視線・表情などで挑発することは往々にしてあるほか、野球の予告ホームラン等のように堂々と行うものも「パフォーマンスの一環」として許容されている場合があるので一概に言えない面がある。
野球でいうと野村克也が現役時代に得意としていた「つぶやき戦法」もスポーツによってはトラッシュトークという盤外戦術の一環として黙認されていることもあるし、挑発(とみなした行為)への返答としての死球に「報復死球」という俗称があったりと挑発には比較的寛容な文化がある。
中には「嫌いなチームが行うとマナー違反だが、好きなチームが行うのはパフォーマンス」というとんでもない意見を持つ人もいる。

スポーツマンシップに反するとされるのは試合中だけで、試合の外ならば(特に格闘技等は)よほど目に余らない限り広告や宣伝を通して挑発を仕掛け合うのは割と日常茶飯事である。

特殊な例として、プロレスにおいては逆にヒールからの挑発に乗らないのはショーとしてあり得ない行為とされる。


小説・ドラマ・漫画・アニメなどにおいて

大抵は悪役側の煽り行為として描写されやすい。
その一方で主人公が怒りによってパワーアップすることの布石として演出されることもあったり。
逆に味方サイドのキャラが、怒りやパワーを引き出すためにわざと仲間を挑発する事例もある。


元々陰湿な性格のキャラで、デュエル前に遊戯エクゾディアを海に捨てる、城之内のデッキに細工する等卑劣な手を使う敵役であるが、
多くの視聴者にとって最も印象深い彼のエピソードといえばドーマ編「ティマイオス発動せず」であろう。
そう、かの狂戦士の魂(バーサーカー・ソウル)》が使用された回である。
この時の闇遊戯は、愛の無いデュエルとその結果となるラフェール戦での敗北、そして表遊戯が自身の身代わりとなって魂を封印されてしまった事で、
精神的に深く傷ついていたのだが、羽蛾はデュエル中にこの件を引き合いに執拗に挑発、
挙句に 表遊戯の魂が封印されたカードと称して《ゴキボール》のカードを破り捨てる *2様を見せつける。
この事で彼は完全に遊戯の怒りを買い、《狂戦士の魂》の効果による追加攻撃により (痛覚が現実化するデュエルで) 滅多斬りにされる事になる。
この時彼は2回目の追加攻撃の時点でライフが尽きていたにも関わらず 合計7回、10000ポイント以上のダメージを受ける 羽目になった*3
この回はネタ的な意味で非常に人気になり、ニコニコ動画の黎明期の遊戯王ブームにも一役買った。アニメの中では卑劣漢だが、外ではパフォーマーとして大活躍した例である。こう書くとプロレスみたいだ

口の悪い主人公というだけならいくらでもいるが、彼の場合は主人公なのに特殊能力に例えられるレベルで巧みに挑発を使いこなすという点で一線を画す。
アイサツやちょっとしたやりとりの中に罵倒や煽りを織り交ぜて精神的マウントをとる様は珍しくなく、それが原因で命を落とした敵は実際数知れず。*4
その様はヘッズ(ファン)の間で「バトウ・ジツ」だの「アオリ・ジツ」だの「ドクゼツ・ジツ」だのと半ば特殊能力めいた扱われ方をしており、
とある事情で主人公が交代した第4部では、2代目主人公の初登場話でのTwitter実況で彼がいつ、どんな挑発を繰り出すのかに大勢の注目が集まったほど。
また、屋台からソバを啜りながら現れる、タクシーの運転手に変装して敵を車ごと爆砕など、相手(と読者)を驚かせる珍妙な登場方法も彼なりの挑発と言っていいだろう。

トフンタケ城の忍者切羽拓郎がキクラゲ城に身分を隠して潜入。城主に気に入られ出世した後、邪魔な若殿の部下常光寺与ヱ門に対し、皆の前で笑顔のまま、与ヱ門だけに聞こえる小声で若殿を罵倒した。
結果、激怒し切りかかった与ヱ門は乱心扱いされ、牢に幽閉された。
この切羽の行動はれっきとした忍術であり、人間の感情を利用して人を操る術「五車の術」の一つ、相手を怒らせ冷静さを失わせる「怒車の術」に該当する。忍たま達も割とよく使ったりしている。



ゲームにおいて

格闘ゲーム

結構な数の作品に「挑発」が技として搭載されている。勝利確定時などに挑発を仕掛ける人も多い。
効果は…… 基本的に一切ない 。ゲーム的にメリットの全くない行為を試合中にわざわざ見せつけるから「挑発」である。

ただ、ゲームによっては必殺技ゲージが少量貯まるなど何かしらメリットがあることもある。まぁ大抵普通に殴った方が早いことが大半だが。
ただし一部には挑発を組み込むことで隙を消したり、補正切りとしてダメージを増やせるコンボを持つキャラもいるため、結構油断ならない。
また「BLAZBLUE」シリーズでは、家庭用のアーケードモード限定で「初回のみゲージ一本補充」という大きめのボーナスが設定されている。*5
ゲームセンターなどの対面型格ゲーだと、見知らぬ相手への過剰な挑発行為はリアルファイトに繋がる危険性があるのでほどほどにすること。
特に動画配信者がこの手の行為を何気なく行うと、対戦している当事者同士は何も問題に思っていないのに視聴者に「挑発行為だ」と指摘されてやいのやいのと無意味な議論が始まってしまう。

一方で「一見挑発アクションに見えるがゲーム的に意味を持つアクション」という作品もたまに存在している。挑発に攻撃判定やキャンセル判定がついていたりするものがすぐ思いつくだろう。
かの有名なレッツゴージャスティーン!の動画だが、一時期この動画で「コンボの締めにケンが挑発行動をしている。ウメハラはマナー違反だ」と騒ぐ人がいた。
この挑発とされたケンの行動は「かかってきな!」といいながら手招きするというアクションで、確かに一般的なゲームでは挑発行動である。
しかしこれはこのゲームにおいてはパーソナルアクションというゲーム的に立派に意味のあるメリット行動であり、「動画勢」という言葉が極めて否定的に見られる一因となった。
ただこれも結局初心者には挑発と間違えられて不愉快なことや、無意味な状況でPAを行うという挑発行動に使われたため、後の作品では撤廃されている。

挑発がシステム的にない作品だと「絶対当たらない位置で超必殺技を空振り」「死体蹴り」「激しい屈伸」なんかが挑発行為に相当すると判断されることが多い。
変わったところだと3D格ゲーで乳揺れアクションやパンチラアクションを繰り返すといういろんな意味でアレな挑発も存在する。挑発の意味が違う。

キャラクターの性能には一切関係なく、基本的にどれだけネタを仕込もうが文句を言われることもないため、割とフリーダム。ネタになる挑発を持つキャラも多数。
例:グリフォンマスク「美代子の腹筋!」※「見よ、この腹筋!」の空耳 ブリッジしつつ腹筋を見せびらかす。

一時期プレイヤー同士のトラッシュトーク(口プレイ)が大きな話題を呼んだことがある。
「おいおい○○できないのか~?」「コンボ安定しないから安い!」「安くてもいいんだ!」みたいなことを笑いながら言い合う文化だが、あれは気心の知れた身内だから許されるものであり*6、さらに口プレイを激しく嫌うプレイヤーも少なくなかった。
しかしこういった文化が分からない視聴者が「これが格ゲー対戦の文化なんだ」と勘違いして見知らぬプレイヤーを暴言で挑発したり、配信者に暴言まがいのことを言って怒らせたりという問題に発展していく。
現在ではゲーム実況やYoutuber、Vtuberなどの台頭ですっかりなじみのある文化となったが、AC北斗の拳ブームの頃はこの手のマナー問題が非常に大きく取沙汰され、ブームの失速にも一役買ってしまった。

つまり無用なトラブルを避けたいのならあまりするべきではないということ。


特徴的な挑発

元祖超必殺技ゲームにして、元祖挑発ゲーム
元祖というだけあってちゃんと意味があり、使うと相手の必殺技を出すのに使う気力ゲージを減らす効果がある。
対戦では先ずは挑発のやり合いになって、必殺技すら出せない泥試合になるというケースが頻発した。
とはいえ、意味があるだけ後続のゲームよりはマシ。

ダンと言えば挑発、挑発と言えばダンである 。基本的にストリートファイターZEROシリーズでは一試合一回しか挑発ができないのだが、 ダンは例外的に何回でもできる
そしてZERO3では 攻撃全てが挑発に変化する全く無意味な超必殺技「挑発神話」を習得 。通称『試合放棄』
スト4では「挑発伝説」の前転挑発がウルコンでキャンセル可能になり、我道拳→挑発伝説→疾走無頼拳というテクニカルな連続技ができるゲーム中最強の挑発を得た。
ぶっちゃけ性能的に言えばダンは全く恵まれていないため、わざわざダンを使うマニアックなプレイヤーは いかに挑発を決めながら勝つか を研究していることが多い。
もちろん舐めプと言うより、楽しいからダンを使い、楽しいから挑発で遊ぶプレイヤーも多い。愛される馬鹿。

挑発すると「こんなものはもはや使うまでもない」と自分のショットガンを投げ捨てる
するとショットガンを使う技が使用不能になる。自分が不利になる一方、相手は一部ゲージが挑発によって増えるうえ、挑発のスキを突かれてボコられること必至。
そもそもジャギ様は世紀末スポーツアクションゲームにおいてかなりの弱キャラである。
ちなみに「バカめ!勝てばいいんだ何を使おうが!」という技があるが、
①挑発してショットガンを投げ捨てたうえで、②そのショットガンの近くにダウンし、③オーラゲージが0.5本以上ある状態で、④コマンド入力に成功すると発動する。
まさかの「挑発が前提となった技」であり、しかも相手がうまく取りこぼすことを願った技のため、もはや実用性どころか訓練ですらそうそうお目にかかれない技。
余談だがAC北斗では挑発で硬直を上書きしないと成立しないコンボが極一部存在するため、
ただでさえおかしなユダがより奇天烈なコンボをしかけていることが極稀にある(そして難易度が地味に高いのでよく失敗して大惨事に陥る)。

BASARA Xでは2D格ゲーらしく、挑発は基本的にはただの挑発に過ぎないのだが、
たまたま謙信の挑発に当たり判定があったこと、謙信の当身命中時に相手が浮く、謙信の当身命中時は強化状態となる、その当身命中後の強化解除条件に挑発ヒットが抜けていた...
という要素が重なった結果、挑発を当てまくって遊んでいた猛者が宇宙旅行(エリアル無限コンボ)できることを発見。
戦国BASARA Xもとい戦国陸上の夜明けとなった。
なお、BASARAゲージも援軍も不要で始動も超現実的という凄まじく実用的な永久コンボであるため、
謙信の対戦風景を見るとかなりの高確率でこれを拝むことができ、継続もお手軽なので1R目の早々に決まった場合はお互いティーブレイク出来るプレイヤーに優しいコンボでもある。

システム上の挑発が無い鉄拳シリーズだが、一部キャラはは固有技として「挑発」を持ち、ブライアンもその一人。
ネタ以外の使い道はないかと思いきや膝を振り上げる部分に当たり判定があり、しかもガード不能でコンボに繋がる
膝のリーチは短いが起き攻めにガード不能技を重ねてコンボにいけるというのはブライアンの強力な武器になっている。
色々繋げられるが特にジェットアッパーに繋げる挑発ジェッパが強力。
しかしジェッパに繋げるのはフレームの関係から入力猶予が全く無いため実践投入は超シビア。
実戦で決められるだけでもブライアン使いのステータスになるほどに難易度が高く、最上位プレイヤーですら成功率は8割程度と言われている。1試合で複数回決めてくる化け物もいるが。
他にも挑発が即キャンセルできることを活かして挑発とステップを高速で繰り返すといったテクニックもあり、ブライアン使いは今日も挑発を研究し極めている。

ゲーム的にはいわゆる挑発なのだが、スポーツ色の強いスマブラらしく
名前の通り「相手を馬鹿にする」というより「プレイヤー(or観客)に向けてアピールする」というニュアンスが強く、「決めポーズ」というスタイルのキャラが中心で見ていて安心。
ただしゴリアピは除く
カービィルイージなど特殊効果のあるアピールが結構多い。前者はコピー能力を捨てるのに使い、後者は微弱だが攻撃判定がある。
また『DX』以降の作品では特定のステージで特定のキャラを使用し、一瞬だけ弾くようにアピールのボタンを押す事で特殊な演出が再生される「スマッシュアピール」というシステムが存在する。
特に『X』以降は対戦相手に応じた膨大な量の漫才会話パターンが用意されており、これを聞くのが楽しみというユーザーも多い。

相手がダウンした時に挑発すると、必殺ゲージを減らせる。また、ポーズや擬音など、演出のカスタマイズも可能。
……が、挑発を行うと相手は強制的に起き上がるため、ダウンさせた直後に飛び道具を放ち、挑発を行って立ち上がらせ、飛び道具をぶつけてコンボを継続するというバ……テクニックが発見された。
しかもバグフィックスついでに1ラウンド1回限りの制限付きで基本システムとして昇華されてしまった。

  • FPSなどの疑似挑発
挑発システムがないFSPやオンラインプレイでアピールに制限をかけられるスマブラなどで、しゃがみと立ちを繰り返す屈伸行為がある。



RPG・シミュレーション・アクションゲームにおいて

パーティーにおけるいわゆる「盾役」が得意とする技。
敵の注目*7を集め、防御力の低い他のキャラを守るのが主な役割。
特にMMOなどでは「挑発が切れる=後衛が殴られる=」となるパターンが多く、盾役がいかに挑発を使いこなすかがパーティーの生命線となる。
逆に後衛キャラには「敵からの注目を下げる」能力もあり、こちらは「隠密」などと言われることが多い。
作品によっては敵の攻撃力を上げる代わりに防御力を下げるといった追加効果が付随することもある。

盾役は敵の攻撃を全て喰らうことになるため、高い防御力や周りのサポートが求められる。
また、カウンター系のアクションと併用することでダメージを稼いだり、防御力ではなく回避力をひたすら上げて「当たらなければどうという事はない」をする回避盾など応用技も。

特徴的な挑発

「みがわり」「におうだち」という挑発系特技がある。
みがわりは味方一人を、におうだちは パーティー全員を かばって攻撃を負担する。
特ににおうだちは 全体攻撃だろうが一人に集中させる というとんでもない特性を持つため下手に使うと一瞬で死ぬ。その代わりうまく使いこなせれば他の仲間はノーダメージでやり過ごせる、極めて強力な性能を持つ。
また、パラディンの必殺技「パラディンガード」や、DQ10のスーパースターの必殺技「モンスターゾーン」は敵全体の怒りを自分に向けるという効果があり、いわゆる挑発系ともいえる技となっている。
それもただ攻撃を引き付けるだけではなく、前者は一定時間無敵、後者はダメージ軽減や接触してきた相手をマヒさせたり死んでも一度復活できるといった盾役として魅力的な効果がついている。
ただ、におうだちとみがわりは名前からして挑発とはシチュエーションが違うため、10では他キャラが攻撃される前に正面にワープする特技になっている。

いくつかの作品に「挑発」というアビリティがある。大体は他のゲームと同じ、攻撃のタゲを使用者に向ける効果である。
変わっているのがFF10で、上記の他に「特定の行動しか取らなくなる」という効果がある。
この「特定の行動」が結構様々であり、例えばあるボスに挑発を使うと HP半減の割合ダメージ攻撃しか使わなくなるので勝ちが確定 したり、
スピリットという雑魚敵に使えば 回復する特技をこちらに向けて使用 *8してきたり、
何匹かの雑魚敵に至っては 挑発されると何もしてこなくなる など、一方的に有利になる敵も多い。
当然いい事ばかりではなく、逆に 耐性無視の即死攻撃しか使ってこなくなる 奴も居るのでむやみに使うのは危険。

そのものズバリ「挑発」というスキルがあり、敵モンスターのヘイトを自身に集めることができる。
一応マイナススキルなのだが、本来のプラススキルである「隠密」の効果が実感しづらいことや、
パーティープレイでは自分が狙われた方がモンスターの動きを予測しやすかったり弱点の頭を攻撃しやすかったりすることなどから、
実質的なプラススキルとして扱われることもしばしば。ソロプレイだとほぼ価値はないが。
また、このスキルとは一切関係なく狩猟笛を装備して演奏すると 挑発スキルなんて目じゃない勢いでヘイトが貯まる
他には一時的にヘイトを上昇させる角笛というアイテムもある。
また、MHXではハンマーの固有狩技に「大挑発」なるものもあるが、こちらは諸々の理由で評価はよろしくない。

「ちょうはつ」という技があり、これは「相手を攻撃技以外使えない状態にさせる」効果がある。
確かに補助系の技(変化技)を封じて攻撃を強いる効果こそあれど、他の作品の挑発とは少し効果が異なる。
言い方を変えれば「3ターンの間あらゆる変化技を封じる」というもので、変化技を主体とする耐久型・サポート型などは、この技だけでほぼ機能停止に追い込まれることも少なくない。しかも「みがわり」を張ってもちょうはつは防げない。防ぐには道具「メンタルハーブ」や特性「どんかん」「アロマベール」が欲しい。
逆に有効にならない相手は攻撃技しか使わない所謂フルアタ型など。論者相手には完全に腐る。相手をひるませる「ねこだまし」、素早さを下げる「こごえるかぜ」など、「威力が控えめだが強力な追加効果が100%発動する」という補助効果主体の攻撃技も当然防げない。Zワザはあらゆる技封じを無視して出せるため、Zワザとなった変化技も防げない。
また、「ちょうはつ」も「ちょうはつ」で封じられるため、なるべく先手で打ちたい。特性「いたずらごころ」だと非常に先制しやすいので便利。
ダブルバトルでは「まもる」「トリックルーム」などの変化技が多用されるため、ますます重要な技である。
他作品に近い効果なのは「このゆびとまれ」および「いかりのこな」である。シングルバトルでは意味が無い技だが、ダブルでは味方を攻撃や「ちょうはつ」から守る重要な技である。ちなみに複数匹を攻撃する技には効果が無く、また「いかりのこな」はくさタイプや特性「ぼうじん」、道具「ぼうじんゴーグル」で防がれる。
このゆびとまれで遊びに来た相手がボコボコにしてくるとか軽くホラーだが

「挑発」という精神コマンドが存在。
指定したユニットが挑発したユニットを狙って移動するようになる強力なコマンド。
特に奥に陣取っている強力なボスを気力が上がり切る前に叩く際に便利。
スパロボαにおいては張五飛(もしくは特定誕生日の主人公)で
58話の移動してくる敵を撃墜→タシロ・ヴァゴを挑発でおびき寄せて撃墜→ターン終了で80万、移動・修理・補給の度に5万ずつ資金増加(MAP兵器を使用or戦闘すると終了だが58話には移動してこない敵が存在するので戦闘が発生しない状況になる)のタシロ・ヴァゴならぬ『タシロバグ』で資金増殖ができる。
まさに58話のサブタイトル通り「勝者と敗者に『祝福』を」と言える。

敵の攻撃力を上げ、防御力を下げるスキルとして登場。HEY-HEY-HEY
これだけ聞くと自殺行為に見えるが、女神転生シリーズである本作では物理攻撃を反射する魔法「テトラカーン」、およびその効果を付与するアイテム「金行符」が存在する。
これらは「反射」なので、こちらが本来受けるはずだったダメージを相手に返す。つまり敵の攻撃力が上がれば反射のダメージも増えるし、防具なしの全裸ならダメージが跳ね上がる。
よって本作では、防具を脱ぎ去り敵へ挑発と反射符使用を繰り返す全裸カウンター戦法が大変猛威を振るう。アトラスでは割といつものことだが

洋ゲーなだけあって挑発コマンドがやたらと多彩。通常の挑発は露骨に相手を馬鹿にする台詞が多い。また近くに特定のチャンピオン(キャラクターの呼称)がいると固有の挑発になる場合もある。
その他には笑い声を上げるコマンド、ジョークを言い始めるコマンド、そしてダンスを踊り始めるコマンドまである。
ちなみにこのダンスモーションはそれぞれに元ネタとなるダンスがありやたらとネタが豊富。日本のネタが元ネタのものも存在するのだが、その内訳も
「ハレ晴レユカイ」を踊るエズリアル、「みんなのリズム天国」から「レスラー会見」のモーションを取るエイトロックスなんてものから
日本の魔法少女アニメを元ネタにしたスキンであるスターガーディアンラックスが「ドキドキ!プリキュア」のEDダンスを踊るというコアなネタまで。
その他にも「エモーション」という、日本で言えばスタンプ機能に近いものも追加された。

また、スキル性能としてのCC(Crowd Controlの略。平たく言えばバステのこと)としてもタウント(挑発)状態が存在。
こちらは一定時間操作不能になり、スキル使用者に勝手に通常攻撃を仕掛ける状態。主にタンク系のチャンピオンが使用してくる。

2DmC Devil May Cry以外の作品に搭載。
概ね「デビルトリガーゲージの上昇」「スタイリッシュランクの維持・上昇」という効果であり、敵が攻撃して来やすくなるとかそういう効果は無い。
デビルトリガーを使いやすくなれば攻めの手段が増えるし、スタイリッシュランクを高く保てれば報酬が増えて結果的に有利になるのでかなり重要。
当然ながら敵がある程度近くに居ないと意味がないので、効果が欲しかったら必然的に戦闘の合間に入れていくことになる。
テクニック的な意味もそうだが、「 余裕を持って悪魔を狩れる者が最高 」というのがダンテのキャラともマッチしており、非常に評判のいいアクションになっている。

リンプーの個人スキルとして「さそう」があり、敵に向かって手招きをして挑発し攻撃を集中させることができる。
しかしリンプーはこの手のスキル持ちの盾役とは正反対の速攻紙耐久アタッカーで、これを使うくらいなら殴りに行ったほうが有益。

妨害計略として最初期から登場。一定時間相手を引き回す。
対戦ゲーで一定時間操作不能にというのは強力で、特に脳筋槍兵の許チョと騎兵の張松は目覚ましい働きを見せた。
許チョの挑発は殆ど一瞬しか持続しないが、武力が高いため迎撃されれば大ダメージ必至。
張松は機動力が高い上に知力がそこそこあるため、時間中延々と引き回される。
彼らが強すぎるあまり挑発そのものの消費が上がったり、張松に専用計略が用意されて効果時間が短くされるなど非常に大きな影響を残した。


オラオラ、悔しかったら追記修正してみろよ!


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最終更新:2024年02月08日 02:16

*1 紛争地域における「挑発行為」はむしろこれで序の口である

*2 直後に表遊戯のカードではない事を明かしている。

*3 アニメはともかく、OCGには「デュエルの終了条件が満たされても、カード効果の処理が完了するまでデュエルは続行する」というルールが存在するため、これに照らし合わせるなら闇遊戯の行為は《狂戦士の魂》の処理に従っているだけであるため(絵面はともかく)ルール上は問題無い可能性がある。なお実際にOCG化された《狂戦士の魂》は「ライフが0になった時点で終了」という裁定になっている。

*4 彼の場合そもそもの目的が「復讐のために相手を精神・物理両面で徹底的に叩きのめして殺害する」ことなのに加え、作中で別のキャラが「言葉の投げ合いもカラテ」と言及していることもあり、挑発を多様するのはある程度意図的なものと思われる。

*5 基本的にはストーリー目当てで買った初心者向けの救済措置。また「敵を倒すのに問題は無いが、早いところ戦闘を済ませて読み進めたい」といったユーザーへのサポートでもある。

*6 格ゲー勢のみならず友人間でも辛辣に煽り合う間柄は存在する。このノリについていけずに友情が壊れたという経験も、読者諸兄にはあるだろう

*7 ヘイトと呼ばれることが多い

*8 FFには「回復でダメージを受けるゾンビ状態にした上で回復魔法をかけてくる」という戦法を取る敵も居るが、スピリット及び同時に出現するモンスターにゾンビ状態にしてくる者は居ない。