魔弾(遊戯王OCG)

登録日: 2018/03/03 Sat 23:18:05
更新日:2024/03/28 Thu 22:46:02
所要時間:約 17 分で読めます





「魔弾」とは、遊戯王OCGで登場したカード群である。

▼概要

初登場パックは天気と同期の「デッキビルドパック スピリット・ウォリアーズ」。

属するモンスターは全て光属性・悪魔族。
名前で分かる通り元ネタはカール・マリア・フォン・ウェーバーによる全三幕のオペラ、「魔弾の射手」。
モンスターのモチーフは魔弾の射手の登場人物であるカスパールとマックス、悪魔ザミエル以外は全て実在したガンマンやアウトローの名前から取られている。
モンスターはいずれもそれぞれ異なる銃器を持っており、また銃を握る利き腕が異形の悪魔の腕に変異している。

「魔弾」モンスターが収録された「デッキビルドパック スピリット・ウォリアーズ」は遊戯王VRAINS期におけるいわゆる「ブースターSPシリーズ」に相当する特別パックであり、
遊戯王VRAINS環境のトレンドである「カードの位置の重要性」を象徴する新テーマが新規収録されている。

「魔弾」もその一つで、天気とは対照的にモンスターの側がカードの位置に関連する効果を持つ。



▼所属カード

モンスターカード

属するモンスターは全て光属性かつ悪魔族で統一されており、なおかつ下級モンスターは以下の共通効果を持つ。

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分・相手ターンに自分は「魔弾」魔法・罠カードを手札から発動できる。
(2):このカードと同じ縦列で魔法・罠カードが発動した場合に(○○して)発動できる。
(固有効果)


以下、モンスターのカードテキストは遊戯王カードwikiから引用したものを掲載し、また共通効果の記述は省略する。

●下級モンスター

  • 魔弾の射手 カスパール
効果モンスター
星3/光属性/悪魔族/攻1200/守2000
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):※共通効果
(2):このカードと同じ縦列で魔法・罠カードが発動した場合に発動できる。
その発動したカードとカード名が異なる「魔弾」カード1枚をデッキから手札に加える。

魔弾カードを手札から直接発動できるようになる共通効果に加え、同じ縦列で魔法罠カードが発動した場合デッキから発動したカードとカード名が異なる「魔弾」カードをサーチする効果を持つ。
勘違いされやすいが、発動トリガーとなるカードは「魔弾」魔法・罠カードである必要はない。
魔弾カード以外のカードを発動した場合でも固有効果は発動できる。
その為このカードを召喚後、適当に手札から即効性のドローカードでも発動してやればすぐにデッキからのサーチに繋げることができる。

後述するが魔弾は常に手札に魔弾カードを握っておくことで相手にプレッシャーを掛け続け、行動を縛ることに主眼が置かれたデッキであり、
いかに手札の魔弾カードを維持し続けるかが重要になってくる。
手札の魔弾カードの主力供給源となるこのカードの重要度は高く、何をおいても真っ先に確保したい一枚だといえる。
…が、もちろんレアリティはSuper俺のサイフポイント壊れちまうよ…(絶望)再録されたので現在の値段は落ち着いている。

またこのカードを立たせておくことで相手にこのカードと同じ列で魔法・罠カードを発動するのを躊躇させる効果もある。
当然相手はこのカードと列をずらして発動しようとしてくるだろうが、敢えてその列の魔法・罠カードゾーンに意味深な伏せカードを置いておくことで相手に《直通断線》や《無限泡影》の存在を匂わせるといった心理戦を仕掛けることも可能。
もちろん本当にそれらを仕掛けておいてもいいし、あるいは全く関係ないカードを仕込んでおいて油断した相手の足元を掬うという戦法を取ることもできる。
相手が魔法・罠カードを伏せた列に後から魔弾モンスターを置けば、その伏せカードの発動も躊躇させることも可能。
それらを考慮しない場合、ペンデュラムスケールが貼られやすいフィールド左右端のメインモンスターゾーンに展開しておくように心がけたい。

カード位置の重要性が増したVRAINS期を象徴するテーマだと言えよう。

モチーフは魔弾の射手の登場人物の一人「カスパール」。
悪魔ザミエルと取引して利益を得ていたが、その代償は人間の魂。
自らの魂を担保に契約していたカスパールだったが、その支払いの期限が迫ったことで「新たな契約者の紹介」「犠牲となる人間の魂一つ」を代償に自らは支払いを逃れる取引をザミエルへと持ちかけ、
そのためにマックスを身代わりとし、その婚約者であるアガーテを生贄とすべくザミエルの力で「6発は狙ったところに必中するが7発目だけはザミエルが狙った位置へと当たる」呪われた7つの魔弾を作り、「これを使って射的大会に出れば必ず優勝できる」と唆してマックスに持たせる。
しかし最期はアガーテが身につけていた魔除けの白バラの花冠の効果によってアガーテを狙った7発目の弾が逸れてカスパールに命中。自業自得の最期を迎えることとなった。


  • 魔弾の射手 ザ・キッド
効果モンスター
星3/光属性/悪魔族/攻1600/守 200
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):※共通効果
(2):このカードと同じ縦列で魔法・罠カードが発動した場合、手札から「魔弾」カード1枚を捨てて発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする

手札交換効果を持った魔弾モンスター。
見た目はカウボーイハットを被り二丁のリボルバー拳銃を構えたまさしく正統派ガンマンと言った風情。

手札一枚と引き換えにカードを2枚ドローというと景気が良いように聞こえるが、実際にはこのカードの効果を発動するためにカード1枚を消費しているため即1枚分のアドバンテージという訳にはいかない。
成金ゴブリンや強欲で謙虚な壺などのアド損の出ないドローソースと併用して一気に手札を回転させるのが良いだろう。

名前の由来は実在のガンマン、『ビリー・ザ・キッド』こと「ウィリアム・ヘンリー・マッカーティ・Jr.」。
かつて盛んに彼を題材にした西部劇映画が制作されるなど圧倒的な知名度を誇った伝説のアウトローである。
映画ではいわゆる義侠、義賊のようなダークヒーロー的な扱いをされることが多いが、実際には強盗や殺人などを繰り返した結構な悪党だったりする。
彼の活躍は多分に誇張された部分も含まれるが、凄腕のガンマンであったことは事実であるらしく、目にも留まらぬ早業で相手の眉間に3発、しかも全く同じ位置に正確に弾丸を叩き込んで瞬殺したという逸話が残っている。


  • 魔弾の射手 ドクトル
効果モンスター
星3/光属性/悪魔族/攻1400/守1200
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):※共通効果
(2):このカードと同じ縦列で魔法・罠カードが発動した場合に発動できる。
その発動したカードとカード名が異なる「魔弾」カード1枚を自分の墓地から選んで手札に加える。

墓地から魔弾カードを回収する効果を持つ。
見た目は蛍光色の液体が充填されたアンプルを携えた医者のような風貌。手には狙撃銃を持っている。

デッキからの供給だけではいずれ魔弾カードが枯渇する。
先程も述べたとおり魔弾カードが枯渇することはこのデッキにとって致命傷であり、使い切ったら即補充が基本。
このカードは使用済みの魔弾カードを拾い上げることで「手札に何かしらの魔弾カードを握っている」状態を維持し続ける上で大きな役割を果たす。
予め墓地に魔弾カードがあることが前提であるため下準備無しでいきなり動けるカスパールには流石に劣るが、手札消費の荒い魔弾デッキではすぐに墓地に魔弾カードがたまりこむため発動には困らないだろう。
ただし魔弾魔法・罠カードはいずれも発動に一ターン内の同名カード発動縛りがあるため、使ったカードをすぐに回収してもそのターン内では使用できない点に注意する必要がある。

名前の由来は歯科博士の免許を持っていたことから『ドク・ホリデイ』の名で知られるアウトロー「ジョン・ヘンリー・ホリデイ」。
ガッツ石松のギャグでもおなじみ「OK牧場」の元ネタ「OK牧場の決闘」に盟友のワイアット・アープとともに参戦した名うてのガンマンである。


  • 魔弾の射手 ワイルド
効果モンスター
星4/光属性/悪魔族/攻1700/守 900
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):※共通効果
(2):このカードと同じ縦列で魔法・罠カードが発動した場合、自分の墓地の「魔弾」カード3枚を対象として発動できる。
そのカード3枚をデッキに加えてシャッフルする。
その後、自分はデッキから1枚ドローする。

小型貪欲な瓶を搭載したモンスター。
見た目は両腕のミニガンらしきガトリング銃を始め全身に重火器をハリネズミのようにまとった大男。

墓地のカードをデッキに戻すことで魔弾カードのリサイクルを補助し、おまけのドローで手札の質も高める。
墓地の魔弾カードのリサイクルに関してはドクトルで直接拾い上げるという即効性の高い手段が既にあるため優先順位はあまり高くない。
一応デッキの魔弾カードが枯渇してカスパールが機能不全を起こすのを防止できるため余裕があるなら一枚刺してもいいくらいには有用。
むしろ下級魔弾としては最高攻撃力であるため、後述の魔弾魔法・罠カードと絡めて主にアタッカーとして運用していくことになるだろう。

モデルになったのは『ワイルド・ビル』の異名で知られるガンマン、「ジェームズ・バトラー・ヒコック」。
当時南北対立真っ只中だった西部アメリカで南部州派のアウトロー10名から突如襲撃を受けたヒコック(ヒコックは北軍派だった)は、
6人を射殺、1人を撲殺した後残った3人をナイフで刺し殺すというリアルチートぶりを発揮。この事件は後に「ロック・クリークの殺戮」と呼ばれ伝説となる。
その後勃発した南北戦争における功績から保安官に任命されたヒコックだったが、最期は酒場でポーカーの最中背後から撃たれて死亡した。


  • 魔弾の射手 スター
効果モンスター
星4/光属性/悪魔族/攻1300/守1700
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):※共通効果
(2):このカードと同じ縦列で魔法・罠カードが発動した場合に発動できる。
デッキから「魔弾の射手 スター」以外のレベル4以下の「魔弾」モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

デッキから魔弾モンスターをリクルートする効果を持つモンスター。
口元をベールで覆い、フリルの付いた衣装をまとった踊り子のような見た目。
持っている銃は中折式の小型拳銃で、形状はレミントンダブルデリンジャーに酷似している。

デッキからモンスターを供給し続ける影の主軸。
魔弾デッキはモンスターの大量展開を苦手としているため、迅速にフィールドにモンスターを展開していく上でこのカードの存在は非常に大きい。
展開されるモンスターは守備表示になるため、このデッキの表の主軸であるカスパールも低攻撃力を晒さずに安全に展開できる。
こうして展開した魔弾モンスターからさらなるアドバンテージへと繋げてゆくのが理想的な流れ。
特にスターの効果を起動しつつリクルートしたモンスターの効果の起動トリガーも用意できる「トゥーンのもくじ」は相性がよく、
魔弾モンスター特有の効果発動までのタイムラグを解消しつつ一気にアドバンテージを回収することが可能。
がこいつも貫禄のSuper。カスパールと違って再録もされてないので急激に値上がりしている。

モチーフは『山賊女王』『ベル・スター』などの異名で知られる女アウトロー「マイラ・メイベル・シャーリー・リード・スター」。


  • 魔弾の射手 カラミティ
効果モンスター
星4/光属性/悪魔族/攻1500/守1300
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):※共通効果
(2):このカードと同じ縦列で魔法・罠カードが発動した場合、自分の墓地の「魔弾」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。

こちらは墓地からモンスターを拾い上げる効果。
露出度の高いパンクファッションに身を包んだ女。所持している獲物は対戦車砲のような大型の火器である。
墓地の魔弾カードの再利用ならドクトル、モンスターの展開ならスターがあるが、
こちらはドクトルと違って直接場に展開できる点、スターと違いレベルに制限がない点でそれぞれ差別化が図られている。
特に魔弾の悪魔ザミエルを直接場に呼び出せる点は特筆に値すると言えよう。
またスターと相互に特殊召喚し合うことでランク4エクシーズモンスターを戦術に取り入れやすくなる点も見逃せない。

モチーフは西部開拓時代に実在した女アウトロー『カラミティ・ジェーン』こと「マーサ・ジェーン・カナリー」。
様々な逸話があり、あの「ワイルド・ビル」ヒコックとも盟友だったと言われるが、その多くは創作でありまた彼女自身にも虚言癖のようなものがあったとされ、どこまでが真実なのかは判然としていない。


●最上級モンスター

2018年現在のところ「魔弾の悪魔 ザミエル」のみが該当する。

  • 魔弾の悪魔 ザミエル
効果モンスター
星8/光属性/悪魔族/攻2500/守2500
このカードは「魔弾」モンスター1体をリリースして表側表示でアドバンス召喚できる。
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):※共通効果
(2):相手エンドフェイズに発動できる。
このターン、このカードが表側表示で存在する間に自分が発動した「魔弾」魔法・罠カードの数だけ、自分はデッキからドローする。
洋装に身を包む2丁拳銃スタイルの仮面の悪魔。
他の魔弾モンスターに力を与えている大元なのか、彼の背中に生えた翼は魔弾モンスター達の片腕に生えた翼と同じデザイン。

魔弾唯一の最上級モンスターで最大の攻撃力持ち。
魔弾モンスターのみだがリリース1体で召喚できるものの、元々魔弾自体があまり大量展開が得意でないため可能な限りフィールドリソースの消耗を抑えたい事、また単独では事故要因になる点などイマイチ使いづらさが目立つ。
カスパールでサーチできることも考えると採用するならピン刺しに留め、極力カラミティや後述するマックスの効果などリソースや召喚権を消費しない手段で呼び出したい。

固有効果自体はかなり豪快。魔弾カードを使えば使うほど却って手札の質が高まってゆく、どっかで見たような効果である。
とはいえ魔弾魔法・罠カードはその殆どがフィールド上に魔弾モンスターが存在しなければ発動できないこと、そもそもこのカード自体が重く展開が面倒なことなども考えると、
あちらほど気楽に使えるわけではない。あちらの末路を考えるとむしろ気軽に使えるような効果であっていいはずがないのだが。


モチーフはもちろん「魔弾の射手」登場人物の一人、「悪魔ザミエル」。
カスパールに呪われた魔弾の製法を教え、代償としてその魂を要求した。


リンクモンスター

2018年現在、該当カードは1枚のみ。

  • 魔弾の射手 マックス
リンク・効果モンスター
◤ ▲ ◥
◀   ▶
リンク1/光属性/悪魔族/攻1000
レベル8以下の「魔弾」モンスター1体
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがL召喚した場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手フィールドのモンスターの数までデッキから「魔弾」魔法・罠カードを手札に加える(同名カードは1枚まで)。
●相手フィールドの魔法・罠カードの数までデッキから「魔弾」モンスターを特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分・相手ターンに自分は「魔弾」魔法・罠カードを手札から発動できる。
羽根付き帽子を被りライフルを構えたガンマン。
青ざめた肌や長い耳、青い異形と化した片腕など他の魔弾モンスター以上に悪魔化したような見た目となっている。

「LINK VRAINS PACK 2」より登場したリンクモンスター。
魔弾初のリンクモンスターにして、魔弾と不遇の極みだったザミエル待望の魔弾モンスターの大量展開手段。
リンク召喚に成功すると相手の魔法・罠カードの数に対して同数までの魔弾モンスターを呼び出すか、逆に相手のモンスターの数と同数までの魔弾魔法・罠カードをデッキから手札に引き込む。
劣勢の状態から放てばインチキじみた爆アド製造機と化し、その後の妨害と合わせて戦局を一気にひっくり返すことすら可能となる。
特殊召喚する魔弾モンスターのレベルに制限がない点も大きな特長であり、下準備無しの状態からダイレクトにザミエルの展開へと繋がる点は特筆に値する。
とはいえこのカードが必要になるほど劣勢ということはこのカードを止められる可能性も同様に高いという事でもある。
特に魔弾カードだけでは対処できない灰流うららには一枚で完封されてしまうため特段の警戒を要する。
また特殊召喚を多用しない魔弾の特性ゆえに腐っていた特殊召喚メタをここぞとばかりに使われる可能性もある。
墓穴の指名者や神の通告などある程度保険がある状況で出すのが好ましいと言えるだろう。
このカード一枚に依存しすぎず、出来る限り盤面を制圧した状態を長く維持できるようにしたい。
特殊召喚後は同列で魔法・罠カードが発動した時の固有効果を持たず、また魔弾モンスター中最下位の攻撃力故にサンドバッグにされる危険もあるためさっさとリンク素材にするなりして撤去して構わない。

元ネタはカスパールと同じく「魔弾の射手」の登場人物であるマックス。
カスパールに騙されて魔弾を作る手伝いをしてしまい、さらには代償を押し付けるスケープ・ゴートにされてしまう。
彼自身も必中の魔弾の力に酔いしれてしまい、射撃大会でも魔弾を使ってズルをしてしまうのだが……?


魔法カード

カード名称は全て「魔弾-○○」で統一されている。

  • 魔弾-クロス・ドミネーター
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドに「魔弾」モンスターが存在する場合、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
ターン終了時まで、そのモンスターの攻撃力・守備力は0になり、効果は無効化される。

魔弾の射手 キッドに対応する魔弾カード。左腕のリボルバーと義手である右腕を変形させた仕込み銃によるガンカタを決めるキッド。

効果自体は至ってシンプルかつ強力で、対象のモンスターをほぼ完全に無力化する。攻撃力・守備力に干渉するためダメージステップでも発動可。
とはいえこれだけならデモンズ・チェーンやブレイクスルー・スキル、エフェクト・ヴェーラーなど他にいくらでも対抗馬が存在する。
このカードの本当に怖いところは、実際に使われるまで非公開領域で潜伏しているという点である。
モンスターの項で書いたが、魔弾デッキでは全モンスターが標準装備する永続効果により、魔弾魔法・罠カードはセットのプロセスをすっ飛ばしていきなり手札から襲い掛かってくると考えてもらっていい。
デモンズ・チェーンやブレイクスルー・スキルはその性質上フィールドに一旦セットしておく必要が有るため容易にその存在を察知できるが、非公開領域に潜んだ状態からいきなり襲い掛かってくるこのカードは事前にその存在を察知する事が困難であり、非常に高い奇襲性を持っている。当然サイクロンなどで事前に片付けておくことも不可能。
エフェクト・ヴェーラーは同様にフリーチェーンで手札から発動出来るが発動タイミングが相手のメインフェイズに限られるため、それ以外のフェイズや自分のターンでは使用できない大きな欠陥がある。
その点このカードはフリーチェーンかついつでも発動でき、場に伏せる必要すらなく、ダメージステップ時に発動出来ることからリバース効果まで無効に出来るなどこれら対抗馬の良いとこ取りと言ってもいい強力な一枚に仕上がっている。
このため魔弾モンスターが立っているだけで相手はこのカードの存在を常に警戒し続けなければならなくなるのだ。
これが相手に与える心理的プレッシャーは大きく、魔弾はこのプレッシャーを盾にとったコントロール戦術を得意とする。
一方効果を無効にするとはいえ対象のモンスターが生き残ってしまう点はネック。仮に効果発動を止めたとしてもリンク素材などに利用されて結局展開を止めきれなかったという場合も多々ある。
後述のデスペラードやデッドマンズバーストと絡めて二重三重に対策を講じて返す相手の動きに対応出来るようにしたい。

ちなみにあまり知られていないがこのカード、ダメージステップにも発動できるのでリバース効果モンスターの効果発動を止められる。更にいうと発動タイミングの関係でオネストに後出しで勝ててしまう
このように非常に運用の幅が広く扱いやすいカードなので特に理由がなければどのようなデッキタイプでも真っ先に3積みして問題ないだろう。

  • 魔弾-ネバー・エンドルフィン
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの「魔弾」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力・守備力はターン終了時まで元々の数値の倍になる。
このカードを発動するターン、対象のモンスターは直接攻撃できない。

魔弾の射手 ドクトルに対応する魔弾カード。アンプルを咥え敵を狙撃するドクトル。摂取しているのは恐らく集中力か手の震えを抑える薬だろう。
なお、危険薬物を思わせる絵と名前故か、海外版では「Magical Musket-Steady Hands」と名前を変えられている。意味合いとしては「震えぬようにがっちり固定した腕」といった感じ。

こちらは対象モンスターの攻撃力を倍加する代わりに直接攻撃を封じる。
直接攻撃が不能になる関係で引導火力とすることは基本的に不可能だが、こちらは使用にあたって相手モンスターを対象にしなくてよいという特徴がある。
なのでこちらは主に高攻撃力の耐性持ちモンスターなどを返り討ちにして突破するのに使う。
守備力も倍増するのでカスパールなら攻撃力4000のモンスターまで耐えることができ、生存性が高まる。
また気軽に発動してしまえる点を利用し、魔弾モンスターの効果を能動的に発動するためのトリガーにしても良い。


カード

  • 魔弾-デスペラード
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドに「魔弾」モンスターが存在する場合、フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。

魔弾の射手 カラミティに対応した魔弾カード。何だか見覚えのあるような気がするアングルでロケランをぶっ放すカラミティ。
そしたらカラミティの姉貴が一人でその場所に(ry

罠カードではあるが魔弾の共通効果によってセットの段階をすっ飛ばして発動できるため、基本的には速攻魔法とほぼ変わらない認識で構わない。
効果は表側表示限定の単体除去。セットカードこそ割れないがカード種別問わず破壊でき、発動タイミングも問わないとこちらもシンプルながら非常に厄介な効果。
無論これも非公開領域から突然襲い掛かってくるので罠カード特有の伏せ除去への弱さも克服している。
魔弾カードの中でも殊に汎用性に秀でた一枚なのでクロスドミネーターともども最序盤に最優先で確保しておきたい。

  • 魔弾-ダンシング・ニードル
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドに「魔弾」モンスターが存在する場合、お互いの墓地のカードを合計3枚まで対象として発動できる。
そのカードを除外する。

魔弾の射手 スターに対応する魔弾カード。舞い踊りながら銃を乱射するスター。

墓地のカード3枚を一気に除外できる。カード種別も問わずかつ除外枚数も多めだが、この手のカードの宿命として刺さるデッキと全く刺さらないデッキが存在する。
刺さらないデッキ相手に握っても死に札になるので、サイドに仕込んでおき相手のデッキ構成が把握できたマッチ2戦目以降から投入するのが基本となる。

  • 魔弾-デッドマンズ・バースト
カウンター罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドに「魔弾」モンスターが存在する場合、相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。

魔弾の射手 ワイルドに対応する魔弾カード。全身の火器をフルバーストするワイルド。

その効果は魔法・罠カードに対する万能カウンターである。発動条件もコストも無く、魔弾カード故にカスパールその他の効果で容易にサーチサルベージでき、
しかもセットのプロセスをすっ飛ばして手札からいきなり襲い掛かってくる。
カウンター罠特有の遅さを魔弾カードの共通効果で完全に克服しており、その凶悪さは推して知るべし。
クロスドミネーターやデスペラードのような発動タイミングを選ばない柔軟性こそ無いが、致命的なタイミングで決まってしまえば戦局に与える影響は絶大である。これも最優先で手札に握り込んでおきたい。
ただしこのカードを含め魔弾魔法・罠カードは発動回数に1ターンに1度の同名カード縛りがある点に注意。
マストカウンターを見極め、くれぐれも空振りして隙を晒すことが無いよう気をつけること。

ちなみにポーカーにおいて黒のAと8のツーペアのことを「デッドマンズ・ハンド」と呼ぶ。
これはカードイラストにも登場しているワイルドの元ネタ、ヒコックがポーカー中に射殺されたとき最期に握っていた手札だとされているのが由来で、カード名はここから来ているものと思われる。

  • 魔弾-デビルズ・ディール
永続罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分フィールドの「魔弾」モンスターは効果では破壊されない。
(2):このカードが相手の効果で墓地へ送られた場合に発動できる。
自分のデッキ・墓地から「魔弾-デビルズ・ディール」以外の「魔弾」カード1枚を選んで手札に加える。

魔弾の射手 カスパール及び魔弾の悪魔 ザミエルに対応する魔弾カード。ザミエルと共に敵を撃つカスパール。

魔弾魔法・罠カードでは唯一フィールドに残存する永続カードとなっている。
第一の効果は魔弾モンスターに効果破壊耐性を与えるというもの。
永続効果の関係上魔弾モンスターは可能な限り場に維持し続けておきたいため、大量除去などから身を守れるこの効果は重宝する。
特に共通効果により手札から直ちに出せるため、相手の除去効果の発動を見てから後出しできる点はかなりありがたい。
ただしフィールドに残る関係上パージしない限りその魔法・罠カードゾーンを占有し続けるため、自身と同列で魔法・罠カードが発動されることを条件とする魔弾モンスターの効果発動を阻害してしまう危険性が出てくる。

第二の効果は除去された場合にデッキ・墓地から魔弾カード1枚を引き込む効果。
割られてもアドバンテージの喪失を防げる。発動条件は受動的なので積極的に狙うのではなくあくまで保険と考えよう。

カード名の意味はそのまま「悪魔との取引」だが、これは元ネタでカスパールが友人のマックスの魂を担保に悪魔ザミエルより魔弾を得た事から。
7発の弾丸のうち6発まではそれを撃った者が狙う対象を自動的に追いかけて必中させる力を持ち、これによってマックスとカスパールは射撃大会で好成績をおさめていく。
だが、カスパールはマックスにあることを黙っており、7発目を撃たぬ為に自分は3発だけ弾を貰って残り4発をマックスに渡していた。

  • 魔弾-ブラッディクラウン
永続罠
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):「魔弾-ブラッディ・クラウン」は自分フィールドに1枚しか表側表示で存在できない。
(2):自分・相手のメインフェイズに発動できる。手札から「魔弾」モンスター1体を特殊召喚する。
この効果でモンスターが特殊召喚されたゾーンと同じ縦列の相手のメインモンスターゾーンが使用されていない場合、そのゾーンはターン終了時まで使用できない。

魔弾の射手マックスに対応する魔弾であり、通算二枚目となる永続罠の魔弾カード。ザミエルに急かされ何かを撃ち抜くマックス。

効果は手札から魔弾モンスターを特殊召喚するというもの。
展開速度が遅く、盤面制圧をマックスの効果に依存しがちな魔弾にとって展開速度を事実上三倍に加速するこのカードの効果はありがたい。壊獣によって魔弾モンスターが撤去されてしまった場合の建て直しにも使える。
しかし特殊召喚するモンスターが手札に必要になる点や、特殊召喚するモンスターの確保にリソースを割くと今度は肝心要の魔弾魔法・罠カードの回収が疎かになってしまう点など悩みどころは多い。

カード名は「血染めの冠」という意味で、これは元ネタである魔弾の射手の結末から。
実は魔弾の最後の1発にだけは「ザミエルが何を撃ち抜くかを決める」という罠が仕込まれており、鳩を狙って撃った魔弾は軌道を変えてマックスが愛していたアガーテという女性へと飛んでいった。
幸いにもアガーテの花冠に宿された魔除けの力によって魔弾は弾かれるが、跳弾により今度は魔弾がカスパールを撃ち殺してしまうという結末。
だが、公演者や楽団によってはザミエルの目論見通りそのままアガーテを射殺してしまうという結末となることもある。「血染めの冠」という名前は恐らくこちらのバージョンを意識したものと思われる。

遅れて登場したこのカードもちょうど7番目の魔弾魔法・罠であり、辛そうな顔で何かを撃つマックスと後ろでほくそ笑むザミエルの構図は意味深。


▼デッキ概要

各種魔弾モンスターはいずれも手札から魔弾魔法・罠カードを相手ターンにも発動できる永続効果と自身と同列で魔法・罠カードが発動されることをトリガーとした誘発効果を備える。
魔弾魔法・罠カードは性質こそ違えどいずれも相手の動きを阻害することに長けた効果を持ち、これら魔弾カードを相手の一挙手一投足に対して的確に差し込むことで相手のプレイングを妨害する。
当然場にカードを予め伏せる必要はないためサイクロンなどで予め場を掃除すると言った対策は通用せず、また握っている魔弾カードの数も種類も相手からは把握できないため、いつ、どのタイミングで妨害が入るか非常に予測しづらい。
それと同時に相手は「手札にどの魔弾カードを握っているか」「この行動は通るか」「どの行動に対してどの魔弾カードを使ってくるか」といった要素を常に念頭に置きながら戦うことを余儀なくされる。
つまりこのデッキは魔弾カードの存在を盾に相手の行動を縛り硬直した相手を殴っていくコントロール型メタビである。

相手に常にプレッシャーをかけ続けるために常に場に数体の魔弾モンスターが常駐しているような状況を維持するよう心がけ、また魔弾カードの存在を意識させるためにも手札はある程度多めの枚数を維持できるよう、無駄な手札消費を極力抑えるプレイングが望ましい。
また単発の妨害を繰り返して一つ一つ相手の行動を潰して行く関係上、マストカウンターを見極めて的確に刺さないと本命のカードを通すための陽動であっさり切り札を空振りさせられてしまう可能性が高い。
変化する戦局を常に把握し、場面ごとに最適なカードで文字通り的確に相手のカードを「狙い撃ち」することが求められる非常に気難しいデッキなのだ。
その代わり一度扱いに熟達すれば相手は見えない魔弾カードの存在に常に悩まされ続け、何の事はない単純なブラフにさえ強く出られなくなる程の強力な心理的拘束力を発揮できる。

一方魔弾の弱点としては以下の様なものが考えられる。

  • 物量作戦
先程も述べたが単発の妨害をマストカウンターに的確に刺して動きを止めるのが魔弾デッキの基本であるため、妨害されようがなんだろうが構わず物量で圧殺してくるタイプのデッキには妨害が追いつかなくなる。
コントロールデッキの宿命として、一旦盤面を取られてしまうとその後挽回するのが難しいという弱点を抱えており、一度大量展開を許したが最後そのまま立て直しもできずに詰んでしまう可能性がある。
同様の理屈で極端な高速1ターンキルデッキも苦手。
魔弾デッキ自体少数のモンスターで長時間居座って妨害するのが得意なデッキであり大量展開は苦手であるため、殊にこの弱点が大きく影響する。
マックスの登場でこの点に関してはある程度まで克服出来るようになったが、元来特殊召喚に頼らない動きを得意とする魔弾とは噛み合わない点もあり万全とは言い難い。
ある程度フィールドが圧迫されることを覚悟の上で強力な永続メタカードを積んで盤面制圧を妨害し、また万が一盤面を取られた場合の巻き返しの手段としてブラック・ホールや激流葬、各種攻撃反応型罠なども用意しておきたい。

  • モンスター除去
魔弾の共通効果によって手札から魔法・罠カードが発動できる事による心理的効果こそが魔弾カードの真骨頂であるので、その前提となるモンスターを退場させられると厳しい。
単純なカード効果による除去、戦闘破壊による突破なら魔弾カードによる妨害でかわせないことも無いが、逆にそれらの除去カードに魔弾カードを使わせておいて本命のカードを通すといった陽動戦術を仕掛けてこられることも考えなければならない。
また壊獣にはどうやっても勝てない。手札に握られた時点で手遅れなので、それを見越して立て直しの手段を用意しておくか素直に魔弾モンスターを2体以上用意しておこう。

  • 致命的な永続メタカードの存在
スキルドレインが天敵。手札からの魔弾カードの発動ができなくなり、フィールドの魔弾モンスターも軒並み紙くずと化す。発動されそうになったら即刻デスペラードで割ること。
使った魔弾カードの回収ができなくなるネクロバレーやマクロコスモスも厄介。居座られると魔弾カードが底をついてジリ貧に追い込まれる。
ジリ貧になる前に決着を付けるような短期決戦を前提とするなら、再利用を考えずむしろマクロコスモスをメタ要素として積極的に活用することも考えられる。

  • 高攻撃力・耐性持ち
全体的に打点が低いため戦闘で勝てないモンスターはカード効果で処理し、それがダメならネバーエンドルフィンで殴り倒すのが基本の魔弾デッキだが、
ネバーエンドルフィンによる補助でも勝てないほど高攻撃力かつカード効果への耐性も備えたモンスターに居座られると非常に厳しい。
耐性の穴をすり抜けられるようなカードを使って突破するか、壊獣の餌にするかして対応しよう。
もっとも先手を取って出させないように場を固めるのが一番なのだが。


▼相性の良いカード

■同胞の絆
大量展開が苦手な魔弾モンスターの展開力を補い、一気に三体のモンスターを場に並べる。
ライフコストは痛いが、即座に複数の魔弾モンスターを用意できる点は非常に便利であり、余裕があるならぜひ採用しておきたい。

■トゥーンのもくじ
単体では同名カードをサーチする程度の意味しか持たないが、1ターンに1度の発動制限がなく、しかもサーチして即座に発動可能な魔法カードを手札に持ってこれるという点が非常に重要。
魔弾モンスターの効果を起動しつつ同名カードを手札に加えることで魔弾モンスターの効果の連続起動が可能となる。
3枚目のトゥーンのもくじも無駄なく活かすためにできればトゥーンモンスターも1枚採用しておきたいが、デッキスペースを大きく取られることに注意が要る。

■永続系メタカード
フィールドに残ると同列にいる魔弾モンスターの効果発動を阻害してしまうため扱いが難しいが、それを差し引いても影響力は絶大であるため相性の良いものを中心にある程度採用しておきたい。
群雄割拠や御前試合は魔弾モンスターの種族・属性がいずれも光属性悪魔族であるため相性が良い。
一回休みは魔弾モンスターがほとんど通常召喚を介して展開する関係上影響を受ける場面が少なく、相手に一方的に拘束を強いることができる。
ドクトルやカラミティによる再利用を考えず妨害性能に特化する場合はマクロコスモスという手段もあり得る。

強欲で謙虚な壺
発動ターンは特殊召喚ができなくなるが、即効性のあるドローソースであり魔弾モンスターのカード効果を即座に起動させつつ手札の質を高められる。
魔弾自体特殊召喚による大量展開よりも少数のモンスターによる居座りに比重を置いたデッキなのでデメリットもあまり気にならない。

■成金ゴブリン
こちらも即効性の高いドローソース。扱いは強欲で謙虚な壺同様。

■強欲で金満な壺
エクストラデッキのカードを3枚か6枚除外し、除外した枚数3枚につき一枚カードをドローできる。
遊戯王では大変に貴重な1枚で即アドを稼げる汎用ドローソースであり、手札を切らさない事が重要な魔弾には非常に大きな恩恵がある。
強欲で貪欲な壺と違いメインデッキを削らないためデッキ切れやキーカードが巻き込まれるリスクが無い点が優秀。
魔弾はエクストラデッキにほぼ依存せず戦う事ができるテーマなのでコストも気にならない。
ただし追加された魔弾の射手マックスを巻き込む可能性はあるため、使用する場面を選ぶ必要はある。
必須ではないが場合によってはランク3~4のエクシーズモンスターやリンク1~2程度のリンクモンスターを採用して補助を担わせることもあるため、深く考えずに先攻1ターン目から発動するのも考えもの。
またメインフェイズ1開始時にしか発動できず発動ターンはカードのドローが禁止されるため、キッドとの相性は良くない。これに関しては返しの相手ターンでの発動を狙うプレイングでカバーしよう。

■戦線復帰
場に残らない使い切りタイプの蘇生カード。死者蘇生と違いフリーチェーンなので相手ターンに奇襲気味に撃って魔弾モンスターを呼び出すといった作戦にも使える。


■レッド・リブート
罠カードを無効にして再度セット。さらにそのターン内での罠カード発動を禁止する。ただしターン内での発動こそ出来ないが相手はデッキから好きな罠カードを1枚セットできる。
多大なリスクを背負うことになるが命半分と引き換えに手札から直接発動できる即効性が大きい。
激流葬やミラーフォースなどによって場を壊滅させられるのを水際で防げ、セットの必要がないのでフィールドを圧迫することもない。
同様の事ならデッドマンズバーストでも可能だが、あちらは1ターンに1枚しか発動できないため、既にそのターン使ってしまった場合に利用できる。デッドマンズバーストでは防げない最初の1体目のモンスターの召喚に対する召喚無効罠に対し使えるというメリットもある。
また同一ターン内での罠カードの発動を封じる事ができるため、この攻撃を通せば勝てるといった詰めの一手での保険にも有効。
二枚三枚と発動できるカードではないので、通されたら致命傷になるような1枚を確実に潰すために使いたい。

■サモン・ブレーカー
ターンプレイヤーがメインフェイズ1に3回目の召喚・特殊召喚を行った瞬間そのターンを強制終了する。
大量展開からの盤面制圧を防ぎ、魔弾が得意とするスローゲームを相手に強要できる。さらにフィールド魔法なので魔法・罠ゾーンを圧迫しない。
メタバースを使って相手の2回目の特殊召喚に合わせて発動してやればサモン・ブレーカーを処理しない限りそのターン内での追加展開は絶望的になる。

魔弾-EMリターンタンタン
EMに属するペンデュラムモンスター。
通常フィールドに残って魔弾モンスターの同列の魔法・罠カードを塞いでしまうペンデュラムカードは魔弾と相性が良くないのだが、このカードは自力で手札に帰還できるためその心配はない。
それどころか帰還→再発動を毎ターン繰り返すことでメインモンスターゾーン両端に置いた魔弾モンスターの効果を毎ターンノーコストで発動できるトンデモ永久機関と化してしまっている。
とはいえ単独では事故要因になりかねない点、このカードを引き込むためのギミックを搭載するとその分枠が削られる本末転倒な結果になることなどを考えると採用に関しては慎重になったほうが良いだろう。

壊獣(遊戯王OCG)
どうにも処理できない厄介なモンスターに居座られたときに使う。
クロスドミネーターなどを使えば簡単に処理でき、自身の場にも壊獣を立てれば総火力を大幅に補強できる。

■オネスト
魔弾モンスターは全て光属性なのでこのカードで戦闘を補助できる。
クロスドミネーターもネバーエンドルフィンも通用しない高打点の耐性持ちに対しても有効。

魔弾-Into the VRAINS!
手札のモンスターを特殊召喚してからそのモンスターを含めてリンク召喚する通常魔法。
この効果によるリンク召喚は無効化されない上にリンク召喚時の相手のチェーンを封じるため、手札の魔弾モンスター1枚から召喚権を使わずにマックスを降臨させつつ確実にマックスのサーチorリクルートを発動させられる。
場に魔弾モンスターがいるならその列で発動して固有効果を発動し、マックスの効果をその後ろに持って来る事で妨害されずに更にアドバンテージが稼げる。
オマケにマックスが破壊されたら墓地効果で魔弾モンスターを回収出来るため返しの手札も確保すると言う、もはや【魔弾】のためにあると言っても過言ではないレベルで致せり尽せりなカード。

■ランク3~4のエクシーズモンスター、リンク1~2のリンクモンスター
魔弾モンスターは全体的に打点が低く打たれ弱い弱点があり、またデスペラードに除去を依存しがちであるためそれらの短所を補強するために採用する。
かつては展開速度の遅さからこれらに回すほどの素材を確保できないという問題があったが、魔弾の射手マックスの登場により展開速度が大幅に改善され、状況次第ではモンスターが余る場面にも遭遇するようになったため以前より採用の意義は増している。
使わなかったとしても強欲で金満な壺のコストにしてしまえばよく、また初対面の相手にデッキ内容を悟られづらくなるブラフ効果もあるため、扱いやすいものや汎用性の高いものを中心に上限の15枚まで詰め込んでおきたい。
採用できそうなカードとしては以下のようなものが考えられる。
  • エクシーズモンスター
    • 鳥銃士カステル
    • No.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング(と希望皇ホープ)
    • No.75 惑乱のゴシップ・シャドー
    • 幻影騎士団ブレイクソード
  • リンクモンスター
    • ハイパースター
    • トロイメア・ケルベロス、トロイメア・フェニックス、トロイメア・ユニコーンの汎用除去効果トロイメア三種
    • トポロジック・トゥリスバエナ

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最終更新:2024年03月28日 22:46