イキキル(ダンガンロンパ)

登録日:2018/05/18 Fri 17:16:02
更新日:2024/01/14 Sun 17:36:17
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ずっとずっと引きずっていく。
みんなの想いを引きずったまま、前に進むんだ!



「イキキル」とは、ゲーム『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』のchapter1(第一章)のタイトルである。
このページではchapter1の内容について解説するため、ゲーム本編の内容や操作説明については当該項目を参考の事。

初めての殺人事件が発生するchapterであり、これを見れば『ダンガンロンパ』シリーズのゲーム展開の大枠が掴みとれる。
最初ということもあってか犯人は率直に言ってモロバレで、別に推理物に慣れていなくてもほぼ初見で分かるレベルだが、
それ以外の部分で次々と明かされていく意外な事実や、むしろ犯人を追い詰めてから熱を帯びていく展開、
そしてシリーズを象徴する凄惨な処刑シーンと、ラストシーンでの物悲しい伏線回収が高く評価されている。

タイトルは「生き切る」をカタカナにすることで「キル(kill)」に掛けるという、本作のストーリーを端的に表した言葉遊びとしてこちらも評価が高く、
作中では同名の曲が緊迫する場面のBGMとして使われている。


【あらすじ】

どこにでもいる平凡な少年・苗木誠は、「超高校級の才能」を持つ現役高校生のみがスカウトされ、
「卒業すれば人生の成功が約束されている」と言われる「私立希望ヶ峰学園」に『超高校級の幸運』として抽選で選ばれ入学することになる。

迎えた入学式の日。希望ヶ峰学園へ足を踏み入れた苗木は、玄関ホールで急激な眩暈に襲われて意識を失ってしまう。

目を覚ますと、そこは既に学園校舎の教室の机だった。
何故か校舎の窓は鉄板で塞がれ、教室や廊下には監視カメラが設置されている。

玄関ホールに戻った苗木はそこに集まっていた他の新入生14人と出会うが、彼らも皆、同様の経緯でここに連れて来られたことが判明する。
入ってきたはずの玄関は金属製の巨大な扉で塞がれており、自分達は”希望ヶ峰学園に閉じ込められてしまった”のだと気づく。

そんな困惑する彼らの前に現れた謎のぬいぐるみ・モノクマは、苗木達を体育館に呼び出すと、
「オマエラには学園の中で一生暮らし続けてもらいます。卒業条件は、誰か他の生徒を殺すこと」という恐ろしいルールを一方的に告げる。

こうして、超高校級の才能を持つ15人の生徒によるコロシアイ学園生活は始まりを告げた…

【登場人物】


+ ...
超高校級の「幸運」
本作の主人公。
一般的な学生の中から抽選で選ばれただけの、至って平凡な少年。長所は、強いて言うなら他の人よりも少し前向きな所くらい。
むしろ、コロシアイ学園生活に巻き込まれる、大和田に殴られる、与えられた個室シャワールームの建付けが悪い…など、
自分は幸運どころか不運なのではないかと自虐することも。


超高校級の「アイドル」
国民的アイドルグループのセンターを務める少女。苗木の中学校の同級生。
本作のヒロインであり、学園からの脱出を目指す苗木の”助手”になる事を宣言する。
苗木の考えていることをズバズバ当ててくる。口癖は「エスパーですから。」


超高校級の「野球選手」
名門校でエース&4番を務め、その最大球速は167kmをマークするほどの”野球の天才”。
ただし本人は野球選手よりもミュージシャンになりたいようで、派手な髪色にピアスなど野球少年とは程遠いチャラい容姿をしている。
舞園に興味を持っているようだが、舞園側は「音楽を軽んじている」として桑田の事をあまり好意的には捉えていない様子。


超高校級の「???」
謎に包まれた少女。彼女のみ頑なに自分の才能を明かさない。
常に手袋をしており、基本的に誰かと行動しようとはしない。


超高校級の「御曹司」
超巨大財閥の御曹司であり、本人も頭脳明晰、容姿端麗な自称『超高校級の「完璧」』。
帝王学を始めとした英才教育を小さい頃から叩きこまれており、全てにおいて超上級クラスのスペックを持っている。


超高校級の「同人作家」
丸メガネに極端な肥満体形という典型的なオタクで、三次元を毛嫌いしている二次元至上主義者。
希望ヶ峰学園に入学する前の学校の文化祭で、自作の同人誌1万部を完売させた伝説を持つ。


超高校級の「暴走族」
関東を制圧する巨大暴走族の二代目総長。
情に熱いが喧嘩早く、モノクマに楯突いてあわや死にかけたり、自分に意見した苗木を殴って保健室送りにしたりする。


超高校級の「文学少女」
10歳の頃に書いた恋愛小説が話題になり、希望ヶ峰学園入学2年前に執筆した「磯の香りの消えぬ間に」が社会的大ヒットを記録。
その後も数々の恋愛ベストセラー作品を執筆している人気作家だが、本人は恋愛と全く縁の無さそうなネガティブな引きこもり体質。
著作の全ては妄想の産物。純文学以外の小説は認めておらず、漫画やラノベも嫌っているので山田とは相容れない。


超高校級の「ギャンブラー」
名前から生まれまで、才能以外その全てが自称である、霧切とは違う意味で謎に包まれた少女。
対人戦のギャンブル(麻雀・ポーカー等)では未だ負け知らずだという。
コロシアイ生活にもあまり動じておらず、「夜時間(後述)の外出禁止」を提案する。


超高校級の「スイマー」
高校記録をいくつも塗り替えるほどの実力を持つ快活なスポーツ少女。水泳に限らず運動全般を好む。
病的なほどドーナツを愛してやまない。運動したらドーナツ、食後はドーナツ、とにかくドーナツ。
誰にでも分け隔てなく接するいい子。


超高校級の「風紀委員」
全国トップの学力を持つ、何よりも規律を重んじる真面目な青年。
ただし真面目過ぎる堅物であるが故に、空気の読めない言動をすることもしばしば。
そのため、大和田や江ノ島とは反りが合わない。


超高校級の「格闘家」
地上最強に最も近い女子高生。人間離れした厳つい風貌をしているが、れっきとした女性。
その見た目に反し、精神面でも強さと優しさを併せ持つ人間の鏡。通称さくらちゃん。


超高校級の「占い師」
『どんなことでも必ず3割の確率で的中させる』が謳い文句の占い師。
色々あって元いた高校を3留しているため、生徒の中では最年長かつ成人済み。
占い師だがオカルトは信じていないらしい。


超高校級の「ギャル」
女性向けファッション雑誌のカリスマ読者モデル。
雑誌で見る姿とは異なる印象を受けるが、本人曰く”そういうもの”らしい。
何故かレーションをあげるとかなり喜ぶ。


超高校級の「プログラマー」
小学生に見間違うほどの小柄な少女。気弱で、自ら前に出てくるような事はあまりない。
ただしそのプログラミング技術は天才的であり、幼少期に新システムを開発してしまうほど。
現在は企業とも提携している。


希望ヶ峰学園の「学園長」を名乗る謎のぬいぐるみ。
シリーズのマスコット的存在であり、希望ヶ峰学園に生徒達を幽閉した本人(本体?)。
誰かが操っているのか、それとも自律で動いているのかは不明。残機は無限に存在するらしい。



【主な用語】


+ ...
  • 私立希望ヶ峰学園
本作の舞台であり、主人公達が幽閉されている学園。
「ここを卒業すれば人生の成功は間違いなし」とまで言われる、才能を育成する特別機関。
入学条件は各分野で一流の才能を持つ現役の高校生であることで、一般募集はしておらずスカウトのみ。
掲示板サイトには毎年の新入生についてのスレッドが建つほど世間からも注目を集めている。

  • 電子生徒手帳
カードキーも兼ねているハイスペックな生徒手帳。
自分の名前や学園内マップなどが表示される。
衝撃や水没で壊れる事もなく、ハッキング対策も完全らしい。

  • 校則
コロシアイ学園生活における、モノクマが定めたルール。これを破った生徒にはモノクマが制裁を加えるらしい。
また、モノクマの気分によって校則は順次増えていく。

1.生徒達はこの学園内だけで共同生活を行いましょう。共同生活の期限はありません。
2.夜10時から朝7時までを“夜時間”とします。夜時間は立ち入り禁止区域があるので、注意しましょう。
3.就寝は寄宿舎に設けられた個室でのみ可能です。他の部屋での故意の就寝は居眠りとみなし罰します。
4.希望ヶ峰学園について調べるのは自由です。特に行動に制限は課せられません。
5.学園長ことモノクマへの暴力を禁じます。監視カメラの破壊を禁じます。
6.仲間の誰かを殺したクロは“卒業”となりますが、自分がクロだと他の生徒に知られてはいけません。
7.生徒内で殺人が起きた場合は、その一定時間後に、生徒全員参加が義務付けられる学級裁判が行われます。
8.学級裁判で正しいクロを指摘した場合は、クロだけが処刑されます。
9.学級裁判で正しいクロを指摘できなかった場合は、クロだけが卒業となり、残りの生徒は全員処刑です。
10.電子生徒手帳の他人への貸与を禁止します。
11.コロシアイ学園生活で同一のクロが殺せるのは、2人までとします。
12.鍵の掛かってるドアを壊すのは禁止とします。

10~12はchapter1以降に追加。また、7~9も途中まで意図的に伏せられていた。)

  • 夜時間
午後10時~午前7時までの時間帯を指す言葉。この時間になると一部入れなくなる場所がある。
chapter1時点では、夜時間の食堂の使用が禁止されている他、シャワールームの水が出ないようになる。

  • 動機
モノクマが提示する「殺人を犯す理由」になり得る情報や報酬。
生徒達のコロシアイを誘発するためのもの。

  • クロ
殺人を実行した犯人のこと。
ただし殺された被害者のことは「シロ」とは呼ばない。
殺人教唆をした者、殺人犯を手伝った者はクロにならず、卒業は出来ない。

  • 卒業
封鎖された学園から出るための制度。殺人を犯したクロが、自身の犯行であると気付かれることなく学級裁判を終えた場合のみ、
学園から卒業(=脱出)することができる。

  • モノクマファイル
医学知識や技術を満足に持たない生徒達に代わり、モノクマが行った検死結果による情報が載せてあるファイル。
ここには誤った情報は書かれておらず、死因や死亡推定時刻・その他死体の情報などを知ることが可能。
ただしあくまで内容を決定するのはモノクマなので、望む情報の全てが手に入るわけではない。
クロにとって致命傷となる情報は書かないようになっているので、伏せられている情報を正しく入手できるかが事件解決のポイントとなる。

  • 学級裁判
殺人が発生し、その被害者の死体を3人以上の人物が目撃して「死体発見アナウンス」が流れた後、一定の捜査時間が経過すると行われる裁判。
最初の殺人が発生するまで、その存在は生徒達には知らされていなかった。
「殺人を犯したクロは誰か」を、生存者全員で議論して決めるためのシステム。最終的な犯人は投票による多数決で決定する。
正しくクロを指摘できた場合は、クロのみに対して「おしおき」が執行されるが、
逆に投票でクロ以外の人物を指摘してしまった場合は、クロ以外の全員が「おしおき」され、クロは「卒業」となる。

  • おしおき
柔らかい言い方をしているが、その実態は完全なる「処刑」である。
余談だが、この「おしおき」という呼称が採用された理由は、モノクマのCVを務める大山のぶ代氏が「処刑」という単語に難色を示したため*1


【序盤~最初の犠牲者が出るまで】


+ ...
コロシアイ学園生活を強制されるも、学園からの脱出を諦めない生徒達。
その状況に痺れを切らしたモノクマは生徒達に「動機ビデオ」を渡す。

視聴覚室へ向かい、それぞれのビデオを確認する苗木と舞園。
苗木のビデオに映っていたのは、自宅のリビングで苗木に応援メッセージを送る両親と妹。しかし、不穏なナレーションと共に画面が突如暗転。
応援メッセージを送っていた3人の姿は消え、ボロボロに荒らされた部屋だけが映されており、「続きは卒業の後で」と残しビデオは終わる。

どうやらビデオは各々違う内容で配られていたようで、舞園のビデオの内容は「アイドルグループの他のメンバーがステージ上で倒れている」というものだった。
周囲から次々と他の生徒のどよめきや困惑の声が聞こえる中、メンバーの身に何かがあったと理解した舞園は「出して!ここから出して!」と錯乱する。

苗木は「キミは必ずボクがここから出してみせる」となんとか舞園をなだめ、その日はとりあえず部屋に戻ることに。

するとその夜、不安そうな舞園が苗木の部屋を訪ねてくる。
「誰かがドアをガンガン叩く音がする。今日だけでいいから部屋を交換してほしい」という舞園の頼みを、苗木は快諾。
言われた通り部屋を交換し、舞園の部屋のベッド(と匂い)に包まれながら眠りに落ちる。

しかし翌朝、いつもなら早い時間に食堂に現れるはずの舞園の姿が一向に見えないことに胸騒ぎを覚えた苗木は、一心不乱で自室へと戻る。

自室の鍵を開けると部屋は滅茶苦茶に荒らされており、シャワールームのドアノブが壊れていることに気付く。

意を決してシャワールームのドアを開けた苗木の目に飛び込んできたのは、変わり果てた舞園さやかの姿だった‥‥


【中盤~学級裁判突入まで】


+ ...
舞園の死体を目撃したショックで気絶した苗木は、朝日奈に見守られながら目を覚ます。
どうやら既に他の生徒はモノクマに呼ばれ体育館へ集まっているらしく、苗木達もすぐ向かうことに。

モノクマは「舞園さやかを殺した"クロ"は間違いなくこの14人の中にいる」と宣言し、加えて「卒業したければ学級裁判を勝ち抜く事」と告げる。

それに対して「私は学級裁判なんて参加しない!」「コロシアイなんて勝手にやってろ!」と食ってかかる江ノ島。
そんな江ノ島に「ならばボクを倒してからいけ!」と、モノクマがその前に立ちはだかる。

江ノ島は簡単にモノクマを踏みつけ、「はい、これで満足?」とモノクマに言い放つが……



そっちこそ。


は?


学園長ことモノクマへの暴力を禁ずる。校則違反だね…


召喚魔法を発動する!助けて!グンニグルの槍ッ!!



モノクマがそう叫んだ瞬間、どこからか大量の槍が江ノ島目掛けて飛び出し、その身体を一瞬で貫く。




は……?あれ…?お…おかしくない…?なんで……あたしが……………?




見せしめとして絶命する江ノ島。

生徒達は学級裁判への参加を余儀なくされ、2人の敵を討つためにも、苗木は他の生徒の手を借りながら情報収集に奔走する。

捜査によってある程度の証拠が集め終わったところで、人を小馬鹿にしたような憎たらしい声で響くアナウンス。


生徒の皆さんはエレベーター前にお集まりくださーーーーい!!


裁判場へと降りていく13人。命がけの学級裁判が…始まる。


【重要な証拠品一覧】


+ ...
  • モノクマファイル1
事件と舞園の死についての情報が記されている。

『殺されたのは舞園さやか。死体発見現場は苗木誠の部屋のシャワールーム。
 死亡時刻は午前1時30頃。腹部を刃物で刺されたことによる失血死。
 右手首に打撃痕が見られ、その部分は骨折している。
 それ以外に不審な点はなかった。』

  • 争った形跡
事件現場となった苗木の部屋には争った形跡があり、壁や床、ベッドに傷がついていた。
また、備え付けのローラーで掃除がしてあり、髪の毛一本落ちていなかった。

  • 食堂の包丁セット
キッチンに5本あるはずの包丁が1本失くなっていた。

  • 朝日奈葵の証言
食堂の包丁は、朝日奈と大神が食堂で過ごしている間に失くなった。
その間、包丁が置いてあるキッチンに入ったのは、被害者である舞園さやかのみ
大神も目撃しているため、証言に嘘は無い。

  • シャワールームの建付け
苗木の部屋のみシャワールームの建付けが悪く、いったんドアノブを持って上に持ち上げてからノブを捻らないと開かなくなっている。
この事実を知っているのは苗木と舞園のみ。
また、女子の部屋のシャワールームには鍵がついているが、男子の部屋のシャワールームには鍵はない。

  • 部屋の交換について
苗木と舞園が部屋を交換したのを知っているのは苗木と舞園の二人だけ。

  • 個室のネームプレート
苗木と舞園の部屋のネームプレートが入れ替わっている。
つまり犯行現場である苗木の部屋には、何故か舞園のネームプレートがかかっていた。

  • 金箔の模擬刀(鞘)
苗木が護身用に持ち出し部屋に置いていた、金箔がついた模擬刀の鞘の部分。
金箔は剥がれやすく、ちょっと持つだけでもすぐ手に付着してしまう。
刃物で傷つけられた後がついていた。

  • 金箔の模擬刀(抜き身)
鞘から抜かれた抜き身の状態で部屋に落ちていた。
持ち手の柄の部分と、刀の一部の塗装が剥がれていた。

  • ダイイングメッセージ
舞園の死体の後ろの壁に書かれていたダイイングメッセージらしきもの。
血で「11037」と書かれている。

  • ワイシャツの燃えカス
焼却炉付近に落ちていたワイシャツの燃えカス。

  • 割れたガラス玉
焼却炉付近に落ちていたガラス玉の破片。
元は葉隠の持ち物だったが、事件前に紛失していた。本人は水晶玉だと思っていた。

  • 工具セット
男子のみに配られたアイテム。ドライバーの他、アイスピックなどの凶器になり得る物も入っている。
女子には裁縫セットが配られていた。

  • 掃除当番
トラッシュルームの焼却炉には鉄格子があり、その鍵は掃除当番しか開けられない。
鉄格子から焼却炉のスイッチまではかなり距離があるため、指を伸ばしたり棒を使っても押すことはできない。
掃除当番は山田であり、前日昼の時点では焼却炉付近には何も落ちていなかった。


【学級裁判】


+ ...

-議論1.苗木が犯人ではないのか?


まずは、「苗木の部屋で舞園の死体が見つかった=苗木が犯人ではないか?」という点が裁判の争点となる。

苗木の部屋には争った痕跡があり、格闘の末に舞園が刺殺されたこと、そして犯行に使われた凶器は食堂の包丁である事が確定。

朝日奈の証言によって苗木が食堂に出入りしていないことが明かされ、「包丁を持ち出していない=犯人ではない」という主張に成功。

腐川に苗木―朝日奈の共犯関係を疑われるが、学級裁判のルール上共犯のメリットはなく、モノクマも共犯について否定したため、一旦は疑いが晴れることに。


しかし、キッチンに入ったのは舞園のみという事実が朝日奈から告げられると、「包丁を持ち出した人物=犯人」という前提が崩れ、もう一度容疑者へ。

舞園が包丁を持ち出したということは、苗木が舞園に包丁を取りに行かせ、部屋に戻ってきたところで包丁を奪い殺害した可能性があるということ。

ならばやはり苗木が殺人の実行犯…という流れになりかけるが、ここで霧切が動く。


「苗木の部屋は髪の毛一本ないほど綺麗に掃除してあるが、部屋に自分の髪の毛が落ちていることは自然なので、苗木が犯人ならば掃除の必要はない。

つまり、苗木がこの掃除を行った人物だとするなら不自然=別の人間がそれを行った可能性がある、と主張。

「舞園が部屋に来た痕跡を消すために掃除したのではないか」とセレスが問いかけるが、

「苗木が舞園の痕跡を消そうとした犯人ならば、髪の毛よりもまず先にシャワールームの死体をどうにかするはず」と、これを論破。

この主張で苗木の疑いが再び晴れると、裁判は次の議論へと移る。



-議論2.シャワールームのドアノブが壊されていた理由は?


現場の状況から、舞園は部屋に入ってきた犯人に襲われ、その後シャワールームへ逃げ込むも殺害されたと推測できる。

そしてそのドアノブは、シャワールームに逃げ込んだ舞園を殺害する際、犯人によってこじ開けられ壊されたとするのが自然。

では、犯人がドアノブを壊そうとした理由…つまり、シャワールームのドアが開かなかった理由とは何なのか。

それは桑田の言う「鍵がかかっていたから」ではなく、ドアの建付けが悪く、決められた開け方をしないと開けられなかったため。

つまり犯人は、現場である苗木(男子)の部屋を舞園(女子)の部屋と勘違いしていたために、ドアに鍵がかかっていると勘違いしたことが分かる。



-議論3.どうやって犯人は舞園がいる部屋に入ったのか?


そもそも個室の扉にはピッキング防止加工がされており、加えてその鍵も舞園と交換していたはずなのに、如何にして犯人は部屋に入ることができたのか。

ここから自ずと導き出される答えは、犯人が侵入したのではなく舞園が犯人を部屋へ招き入れた…という可能性。

苗木はこれに「怯えていることを理由に自分に部屋の交換を申し込んだ舞園が、他の人間を招き入れるはずがない」と反論。

しかし、ここで霧切が苗木の部屋で見つけたある証拠品を提示する。それは、舞園の筆跡で1枚の手紙が書かれたという痕跡だった。


2人きりで話したいことがあります。
5分後に、私の部屋へ来てください。
部屋を間違えないように、ちゃんと部屋のネームプレートを確認してくださいね。
舞園さやか

つまり、舞園の方から犯人を部屋に呼び出したという、動かざる証拠である。

ただその文章には「私の部屋」とあるので、普通なら「苗木がいる舞園の部屋」に向かうはず。何故犯人は「舞園がいる苗木の部屋」に向かったのか?

それは部屋のネームプレートが入れ替えられていたからであり、こうして犯人は「舞園のネームプレートがかかった舞園がいる苗木の部屋」に入ったのだ。

上述した「犯人が現場を舞園の部屋だと勘違いしていた理由」も、これが原因である。

そして、部屋のネームプレートを入れ替えることができた人物は、苗木以外に部屋の交換が行われたことを知る人物…つまり、舞園さやかのみ

何故舞園はネームプレートを入れ替えたのか?疑問を残したまま、議論は進んでいく。



-議論4.部屋で起きた事とは?


舞園に招かれた犯人による模擬刀の先制攻撃だべ!と主張する葉隠に対し、それなら模擬刀(鞘)の傷が不自然だと提示する苗木。

模擬刀の鞘の部分には包丁による刃傷がついていたため、「包丁で襲い掛かってきた所を咄嗟に鞘で防御した」という見方が妥当であると判断。

しかし舞園の手や爪には鞘を持った際に付くであろう金箔が残っておらず、シャワールームは夜時間である朝1時前後には水が出ないことからも、

舞園は先に包丁で襲い掛かった側であるということが発覚(=金箔を洗い流したという可能性が否定されるため)。

舞園は苗木に罪を着せるために部屋の交換を行い、標的である犯人を呼び出すも、返り討ちに遭って死亡したという事実が濃厚に。

つまり舞園は単なる事件の被害者ではなく、事件の発端となった張本人であり、加害者になり損ねた被害者だったのだ。

とは言えど、ならば誰が呼び出されたのかという証拠はなく、議論は停滞。モノクマは「そろそろ飽きたから犯人を決めろ」と煽り出す。

だが、まだ1つだけ手掛かりとなる証拠は残っていた。そう、舞園が残したダイイングメッセージである。



-議論5.ダイイングメッセージ「11037」が意味するものとは?


舞園が残したダイイングメッセージである「11037」という5つの数字。

この数字列には一体どんな意味があるのか?という議論が始まり、数字に強い不二咲も「何も心当たりが無い」と手詰まりになる中、

「最初の11は『11』というより『N』に見える」と山田が言い出す。死の間際に血で書かれた文字は、所々擦れていた。

ただそれでも「N037」では全く意味が分からない。そこで、”舞園がこの文字を書いていた時の状況”を考えてみることに。

壁に背を向けて左手で文字を書いたのならば、文字が180度反転しているのではないかと考える苗木。

「11037」を180度回転させて見えてくる文字は…『LEON』


「LEON」…桑田クンの名前だよね?






-議論6.桑田が犯人であることの証明


事件の犯人だと指名された桑田は豹変。「アホアホアホ!!」と必死の形相で苗木に罵声を浴びせ始める。

「たまたま偶然そう見えただけ」「こじつけにしか過ぎない」と、自身とダイイングメッセージとの関連性を否定するが、

霧切は苗木の見つけた証拠の中に桑田を追い詰める物があると言う。それは、焼却炉の前に落ちていた燃えたワイシャツの切れ端

事件発生以降トラッシュルームに入れたのは掃除当番である山田だけだが、仮に山田が犯人ならば中途半端に燃えた服を残す理由がない。

逆に考えれば、犯人は何らかの方法で証拠を焼却炉で隠滅しようとするも不完全に終わり、しかしそれを回収する方法がなかった人物だと言える。

白いワイシャツを着ている人物は桑田以外にも存在するが、重要になってくるのは鉄格子越しに焼却炉を起動させたその方法。

犯人は自身の才能を使って鉄格子の外からガラス球を焼却炉のスイッチに向かって投げ込むことで焼却炉を起動させ、

同様の方法でワイシャツも丸めて投げ入れて証拠を処分しようとしたのでは?という推理が成り立つ。

そしてそんな芸当が可能な人間は、この中には《超高校級の野球選手》である桑田以外にはいないのだ。

(大神もその気になれば出来そうだが、大神には朝日奈と同じ部屋で寝ていたというアリバイがあった)

それでも、「そんなものは全部推論だ」「証拠がなけりゃデッチ上げだ」と反論を止めない桑田。

だがここで、裁判は再びドアノブについての議論に戻る。そう、犯人は一体どうやってドアノブを壊してドアをこじ開けたのか?

使われた可能性が高いのは工具セットであり、「キミが犯人なら使用した痕跡が工具セットに残っているはず。工具セットを見せてくれないかな?」という、

最後のコトダマを撃ち込まれると、遂にその犯行を認めるのだった。

……アポ?


【今回の被害者と加害者(クロ)


+ ...

被害者:舞園さやか


【動機】

動機ビデオの映像によって仲間への心配と積み上げてきた自分の居場所を失う恐怖が爆発し、手段を選ばず学園から脱出しようとした。

桑田を殺害してその罪を苗木に着せようと計画するも、返り討ちに遭って死亡。

発売前から作品のヒロインであるかのような紹介がされていたこと、実際にゲームの中でもその立ち振る舞いが完全にヒロインのものだったこと、
そして体験版の被害者は葉隠であったことからも、彼女がchapter1で退場した事にショックを受けたプレーヤーも多かった。

彼女がダイイングメッセージを残したのは、せめてもの苗木への罪滅ぼしなのか、単に桑田に対する復讐心からの行動なのかは結局分かっていない。
劇中ではなぜ桑田をターゲットにしたのかも明かされていない。

犯行に及んだ動機はともかく、苗木に罪を着せようとしていたという事実からもあまり同情は出来ない人物ではあるが、
苗木が言うように「あくまで諸悪の根源はモノクマ」であり、彼女もまた広い意味では被害者の1人でしかないことは留意しておきたい。
また、もし学級裁判の存在を事前に知らされていた場合も、犯行を思い止まっていたかもしれない。

ちなみに彼女は動機ビデオが配られる以前から、アイドルとしての自分を失う事を酷く恐れている描写があり、
「アイドルになる為にどんな嫌な事でもしてきました」*2というセリフからも、アイドルというものに懸ける思いの強さが見て取れる。


また余談ではあるが、半分黒歴史化しているファミ通クリア版の漫画版では、
苗木を完全に利用するためだけに誑かし、桑田に対しては心の声で暴言を吐き続けているという、とんでもない悪女になってしまっているほか、
右手を骨折&左手は包丁でふさがった状態で立てつけの悪いシャワールームのドアを開けて内側から閉めるという、かなり無理のある行動を取っている。

小高氏の監修でストーリーの一部が簡略化された舞台版では、桑田のチャラいアプローチに本気で迷惑していることが描写され、
その際にやんわり庇ってくれた苗木に対して死に際に謝罪の言葉を呟いたりと、罪悪感を持っていたことが明確化されている。
(一方で桑田に対してはよほど印象が最悪だったのか、再演では桑田を殺そうとした際に殺害相手に桑田を選んだ理由について、
 「だって桑田君は現役じゃないし」と、錯乱しているとはいえ「才能を捨てた奴は死ね」と言わんばかりのセリフを言い放っている。)




加害者(クロ):桑田怜恩


【動機】

舞園に殺されかけたことによる怨恨及び、その報復。

今chapterの犯人。舞園に対して抱いていた好意を利用されて殺人のターゲットとなるが、舞園を返り討ちにしてしまう。
ダイイングメッセージのトリックのためだけにこんな名前にされたとか言ってはいけない。

異常な状況下であるにもかかわらず ”超高校級のアイドル” に深夜2人きりで呼び出されたことに浮かれて簡単にそれに応じてしまう、
電子生徒手帳に表示されたマップと実際の部屋(ネームプレート)の位置が異なっていることに全く気が付かない…など、
その軽率さが今回の事件を起こした要因の1つだとも言える。あくまで桑田は最初は被害者側ではあるが。

では、果たして彼の犯行は正当防衛だったのか?本人も裁判終了後には「殺意は無かった」と話して正当防衛を主張するのだが、

もし本当に殺意が無かったのならば、舞園がシャワールームに逃げ込んだ時点で誰かを呼んで事情を説明するなりすればいいだけであり、
わざわざドアノブを壊してまでシャワールームに侵入して追撃する必要は皆無。このことからも彼の行動が正当防衛だったとは言い難い。
セレスにも「部屋に工具セットを取りに戻る間、踏み止まるチャンスはいくらでもあったはず」と、痛いところを突かれている
(一応この点については、人を呼んでも国民的アイドルの舞園と桑田の証言なら、前者を信じられてしまう可能性が高いからという意見もある)。

ただ彼もまた、もしあらかじめ学級裁判のルールを知っていたならば、追い打ちによる殺害までは考えなかった可能性は高い。


(最初の事件というのもあって)お世辞にも頭脳派とは呼べない犯人だった桑田だが、むしろ彼の魅力は犯人だと指摘されてからの反論の方であり、
「ふ、ふ、ふ、ふ、ふ、ふざけんな・・・! オレは・・・オレは・・・・・・! 犯人なんかじゃねーっつーのぉ!!」
「反論が・・・あるかって・・・? あるよ、あるあるっ!!あるに決まってんだろぉぉがぁぁッ!!」
「ぜってーに認めねーぞ!このアホ!アホアホ!!アホアホアホアホアホアホアホアホアホーーーッ!!」
など、彼の代名詞とも言える「アホ」連呼を筆頭に、その人間味を感じる必死さと豹変っぷりは多くのファンにインパクトを残した。
犯行を全て暴かれてから、魂が抜けたような顔で「・・・・・・アポ?」と零すシーンがよくネタとして取り上げられたりもするが、
「オマエラだって一歩間違えれば、こうなってたんだ!たまたま、俺が舞園に狙われただけで・・・ツイて・・・なかったんだ・・・!」
という裁判終了後の彼の嘆きに同情を覚えたプレイヤーも少なくないだろう。CVを担当した櫻井氏の怪演が光る。



そしてこちらも余談ではあるが、アニメ版では尺の都合なのか正当防衛について否定されるくだりが丸々カットされている。
そのため、原作未プレイの視聴者の中には「正当防衛でおしおきされた悲劇のクロ」というイメージを彼に持つ人もいたとか。
加えておしおきの直前には裁判場から逃げ出そうとして必死で壁を叩くなど、その恐怖がより伝わる描写が追加されている。

ファミ通クリア版の漫画版では、舞園と対話をするためにシャワールームへ侵入するが、
もう一度舞園が襲い掛かって来たためその手を弾いたところ、包丁が腹部に突き刺さってしまう…という完全に可哀そうな人と化してしまった。
尤も、「わざわざドアをこじ開けなくても、ドア越しに話せばいいのでは?」という疑問は残るが。

舞台版では境遇が更に悲惨になっており、シャワールーム関連のやり取りが時間の都合でほぼカットされているため、
舞園に襲われたことで逆上し、我を忘れて刺殺してしまったという流れとなり、原作よりも殺意に乏しく過剰防衛の要素が強くなっている。
最初に包丁を構える舞園を目撃した際は「脱出方法を一緒に考えるから落ち着け」と説得を試み、
勢いで舞園を刺してしまった後は咄嗟に「舞園ちゃんごめん」と謝罪の言葉を口にし、
証拠隠滅のためにガラス玉を投げる際には泣きながらかつての栄光を思い返して自分を鼓舞していたりと、被害者としての側面が強く描写されている。




【おしおき】


+ ...
今回は超高校級の野球選手である桑田怜恩クンの為に、スペシャルなおしおきを用意させて頂きましたぞっ!

学級裁判が終わり、各々が事件について行き場のない思いを抱える中、ついにその瞬間がやってくる。
桑田の悲痛な命乞いも空しく、おしおきの開始を告げるモノクマの木槌が振り下ろされた。


――――― GANE OVER ―――――

――― クワタくんが クロにきまりました。 ―――
――― おしおきを かいしします。 ―――


どこからともなく出現した首輪付きの鎖が桑田を捕らえ、彼を裁判場の奥の扉へと引き摺って行く。点灯する「使用中」の文字。
その先に彼を待っていたのは、中央の得点版をフェンスと照明が囲む、小規模な野球場のような空間。

そして得点版に縛り付けられた桑田を狙うように、ピッチングマシーンが煙を上げる……


千 本 ノ ッ ク


1発、2発…そして瞬く間にガトリングのように無数の硬球が桑田目掛けて撃ち出される。
次第にピッチングマシーンは旋回を始め、四方八方から無抵抗の桑田の身体を痛めつけていく。
吹き出す血液。遠のく意識。フェンスの外にいるクラスメイト達はただそれを見ていることしかできない。

僅かに目を開けた彼が最期に見た光景は、自分にとって大切な”何か”だったはずの「野球」が、自分に牙を剥く「絶望」だった……

中央で力無く項垂れる桑田のシルエットと、手前に転がる血のついた硬球が映され、こうしてコロシアイ学園生活最初の”おしおき”は完了した。



この「千本ノック」だが、ダンガンロンパシリーズに欠かせない大きな要素の1つである「おしおき」の中でも、
悪趣味さは勿論、特にグロさ、そしてリアルさという面でも他より勝っている処刑方法であり、
その衝撃でダンガンロンパがただの推理ゲームではないことを改めてプレイヤーに印象付けた。
またchapter1ということもあってか、作品内ではムービーにクロ以外のキャラが全員登場する唯一のおしおきでもある。*3また、首輪が使われる唯一のおしおきでもある。
(以降のナンバリングである『2』『V3』においても、この特徴は共通している。)


なお余談ではあるが、『ダンガンロンパ』がまだ企画段階だった際、上層部にどういったゲームなのかを伝える映像の1つとして、
この千本ノックの映像が使われたという逸話がある*4。そういう意味でも、まさにダンガンロンパを象徴するおしおきと言えるかもしれない。

ちなみにアニメでは流石に直接的な流血描写はマズかったのか、硬球乱射中に敢えてカメラが桑田を映さないというやや不自然な演出に変更された。



【その後】


+ ...
全てが終わった後も、クラスメイト3人の死と、舞園に嵌められていた事実にショックを受けて立ち尽くす苗木に対し、霧切が声をかける。


・・・苗木君、ちょっといいかしら?

舞園さんの話かな?

彼女は最後まで迷っていたはず。だからこそ、死ぬ間際にあなたの事を考えていた。

あなたの事をどうでもいいと思っているのなら、最後にダイイングメッセージなんて残そうとしないはず。

どうしてボクにそんな話をするの?

あなたは、乗り越えられる人間だから。

ボクはずっと引きずっていくよ・・・

ずっとずっと引きずっていく。みんなの思いを背負ったまま、前に進むんだ!

そう、それは乗り越えるよりも困難な道だけれど、あなたなら出来るかも知れない。期待しているわ。

ところで苗木君、なぜ私が舞園さんの話をするって分かったの?

エスパーだから。

え・・・?

冗談、ただのカンだって・・・



To be continud....



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最終更新:2024年01月14日 17:36

*1 公式設定資料集より。

*2 当初、ファンたちの間ではこの発言から「舞園には枕営業などの暗い過去があったのでは?」という疑惑が浮上したが、後に公式から正式に否定された。

*3 ムービーの最後に桑田の亡骸に対する表情が1人ずつ映し出されるシーンがあるのだが、この時なぜか驚いた表情のモノクマも最後に映されるため、「いやお前がやったんだろ」とプレイヤーから内心ツッコまれる。

*4 公式設定資料集より。