カテドラルガンダム

登録日:2018/05/26 Sat 15:44:20
更新日:2022/10/12 Wed 21:46:31
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かつて世界には"伝説"がいた。

第一次ガンプラブームの最中に颯爽と現れたガンプラビルダー・川口克己。

その実力から多くの人から尊敬、敬愛された彼はいつしか"名人"と呼ばれた


時は流れ、"名人"を継ぐ者が現れた。

新たな"名人"もまた突出した実力を持って頂点となり、誰にも到達出来ない至高にして孤高の存在となった


更に時は流れ、新たな"名人"は病魔に侵された

また時を同じくして、新たな"名人"からその肩書を受け継ぐに足る若者が現れた。

これにより新たな"名人"はその思想と共に過去の存在となる……。


しかし彼はそれを良しとしなかった



残さねばならぬっ


私の全てを……

技術、アイディア、思想

その全てをつぎ込んだガンプラを



究極のガンプラを…!!


カテドラルガンダムは「ガンダムビルドファイターズD/A」に登場する機体。
デザイナーは本作に登場する機体の大半を担当したプロモデラーNAOKI。千葉は彼を働かせすぎではないだろうか


カテドラルガンダム

CATHEDRAL GUNDAM

基本データ

型式番号:NK-13
全高:19.9m(データ上の数値)
重量:83.6t(データ上の数値)
ビルダー:二代目メイジン・カワグチ
ファイター:二代目メイジン・カワグチ、ソメヤ・ショウキ

●武装
  • ビームバスターライフル×1
  • ビームロングダガー×2
  • ビームソード×2
  • シールド×1

機体概要

二代目メイジン・カワグチが製作したガンプラ。
病に侵され、後継者が決定してしまった彼が自身の全てを後世に残すために生み出した最高傑作。
ベース機の無いオリジナル機体。カラーリングは白と金がメインで神々しいイメージとなっている。

二代目が培ってきた技術・アイディア・思想の全てを投じて完成させた文字通りの渾身の一作。
その力は過去・現在・未来通して見ても比肩する物の無いまさしく「究極のガンプラ」と言える存在である。

武装はライフルにシールド、サーベルとガンダムタイプにとって基本的な物のみ。背部に逆三角形状のウィング2枚を配している。

通常のガンダムにとって標準装備の武装と機体の可動性を含めた基礎スペック、この二つのみの性能を極限まで追求したためあらゆるバトルスタイルに適応可能。
反面、シンプル過ぎてファイターの特性や技量がモロに反映されてしまうため、弱いファイターが扱えば見るも無残な性能しか発揮できなくなるが、一流のファイターが使用すればどこまでも強くなる。

また完成時期がテレビ本編の2年前なのに関わらず高い粒子操作能力を有しており、メイジンのような最高のファイターが扱えばバトルフィールドを構成する粒子すら操作できる。そのポテンシャルは最早オーパーツ。

作中ではソメヤ・ショウキや二代目メイジン・カワグチという一流の技量を持つファイターによって使用され、強力なガンプラとなった。
前者はダンスの動きを取り入れて遠距離主体で相手を翻弄し封殺する、後者はアシムレイトと粒子操作能力を利用し、論理の産物であったバトルフィールドの粒子を操作するという離れ業をやってのけた。

「カテドラル」とは司教座を有する聖堂を指すが、本機の場合は語源となったカテドラの“椅子”・“座席”の意味合いが強い。
つまりこのガンプラ自体が、「頂点に君臨するメイジンが座る椅子」ということになる。

武装

  • ビームバスターライフル
本機の主兵装となる大型のビームライフル。
威力・命中精度・連射能力共に一級品。
威力の調節が可能で、威嚇用の連射から最大威力まで撃ち分けられる。不使用時はバックパックにマウントされる。

  • ビームロングダガー
ビームサーベルの代わりに搭載されている近接用兵装。搭載箇所は不明。
後の時代の先駆けとなる粒子変容塗料を採用しており、敵のビームシールドも容易く切り裂く。

  • ビームソード
腕のアームガード内に搭載された近接用兵装。

  • シールド
ウイングゼロのものを小型化したような形状のシールド。
粒子貯蔵タンクとしての役割も持っており、貯めた粒子を表面から放出してエネルギー系の攻撃を拡散させる。不使用時はリアスカートにマウントされている。

  • カテドラルブースター
バックパックと武器を合体させた支援メカ。
本体との連携の他、偵察用としても使える。

  • クレッセントムーンボウ
カテドラルブースターを変形させた大型火器。


  • フルムーンスプリームアロー

一撃必倒

強さこそ絶対

私の思想の全てを込めたこの技を

カテドラル最強の必殺技。
機体の粒子制御能力を活かしたものであり、シールドに蓄積した粒子だけでなく、周囲のオブジェクトや漂う粒子をも吸収して満月のように巨大な球体と化したビームをクレッセントムーンボウから発射する。

その巨大さと威力、相手にとってもエネルギー源である粒子を独占して奪う性質から、アラン・アダムスやコシナ・カイラが
「まともに喰らえばガンプラが跡形も残らない」「受けも避けも出来ない正真正銘のハメ技」
と慄いた一撃である。


ガンダムシュバルツリッター

GUNDAM SCHWARZRITTER

どうやら目覚めの時は近そうだ

究極至高のガンプラにして

我が半身



…シュバルツリッターよ…


ガンダムシュバルツリッターは「ガンダムビルドファイターズ AR」に登場する機体。
デザイナーは本作に登場する機体の大半を担当したプロモデラーNAOKI。

基本データ

型式番号:NK-13S
全高:19.9m(データ上の数値)
重量:82.4t(データ上の数値)
ビルダー:エレオノーラ・マクガバン
ファイター:マスクド・セカンド・G

●武装
  • フリューゲルメッサー×2
  • ヴィントドルヒ×2
  • ビームソード×2

機体概要

第8回ガンプラバトル選手権世界大会の出場選手であるマスクド・セカンド・Gが使用する。
カテドラルガンダムを改修した機体でその完成度は世界トップファイターが戦慄するほど高い。

シュバルツは「黒」、リッターは「騎士」を意味している。
その名の通り黒い甲冑とマントを着た黒騎士のような姿となっている。
カラーリングは名前に準じて黒をメインに金のアクセント

全身の装甲は増設されており、シルエットはカテドラルよりも後のディナイアルガンダムに近い。

頭部にはバイザーが増設されておりバトル中には敵機やフィールドの解析データが表示される。
操作システム状ではなくバイザーに表示されるのはバトルシステムに依存しないため、表示データも機体独自で解析した物である。

このガンプラとマスクドセカンドGのマスクには、第7回世界大会と同様のエンボディシステムも搭載されており、この装置によってマスクドセカンドGはそれによって二代目メイジンの意志の刷り込みと、ガンプラとの連動を図っている。
しかし、大会運営側はエンボディシステムへの対抗処置を施工済の為、この装置は機能していない。
結果的にマスクドセカンドGにはエンボディシステムと同様の効果は発現しているが、これは当人の執念の結晶としてのアシムレイトに因るもの。

「素早い機体であれば遠距離から攻撃する必要は無い。」というコンセプトの元、汎用機であったカテドラルガンダムから一転して近接戦闘に特化しており、遠距離用の装備を全く持たない。

敵の攻撃を避けつつ大型剣で仕留める、というシンプルな戦闘スタイルを確立するために本機には高い機動性を持たされているが、実現にはファイターの技量と判断力が必要である。
何故この仕様かと言えば、マスクドセカンドG当人が、最低限の武装のみで軽量化した上での高速近接戦闘を最も得意としたファイターだからである。

先述の通り追加装甲の他全身を黒く染め上げられた本機だが、実はこの姿シュバルツリッターにとって封印に等しいものである。
この黒い外装は剥離する二重構造になっており、その下には前身機であるカテドラルガンダムがそのまま隠されている。

この二代目メイジンの遺志である本来の純白の姿を晒すと、マスクドセカンドGとのアシムレイトによる連動が最高潮になり、
ファイターに大きな負担をかける代わりに戦闘能力も格段に向上。
本来の粒子変容塗料がそのままで、マスクドセカンドGはアシムレイトの恩恵によって、ある程度のフィールド操作能力も披露してのけた。

武装

  • フリューゲルメッサー
本機のメインウェポンとなる二振りの剣。
軽くて取り回しに優れている。

フリューゲルは「翼」、メッサーは「ナイフ」の意。

  • ヴィントドルヒ
リアスカートに備えられた小型剣。
刃は流体金属に微細なプラスチック片を混合しており、使用時に刃の形にプラフスキー粒子を展開する事で形成され、高質化する。

切れ味に優れているのはもちろん、ビームサーベルよりも多彩な運用が可能となっている。

ヴィントは「風」、ドルヒは「短剣」の意。

  • フリューゲルシュヴェルト
フリューゲルメッサー2本を組み合わせた大剣。
プラフスキー粒子を纏う事で切断力を強化している。
シュヴェルトは「剣」の意。

この武器はカテドラルガンダムのクレッセントムーンボウを流用しており、
シュバルツリッターが真の姿を晒した際には、フルムーンスプリームアロー同様に
周囲の粒子を吸収してライザーソードさながらの
巨大な光剣を形成してフィールドごと敵を切り裂く。

原型の技と違って斬撃である分、振り下ろしている最中に僅かな隙は出来てしまうが、
その代わりに斬撃であるために太刀筋も相手の動きに合わせて後から修正が利き、
喰らえば切り裂くどころか消し炭にされる超火力と収束幅に加えて周囲の粒子を先に奪って相手の反撃を抑制する厄介さは原型技と変わらず。
その特性故に、無傷の回避や防御はまず不可能であり、発動前に速攻を仕掛けて潰す以外に対抗策が存在しない。

  • ビームソード
腕のアームガード内に搭載された近接用兵装。



ディナイアルガンダム

DENIAL GUNDAM

なら俺に勝てよ

セカイ!!


勝って
俺の生き方を


否定してみせろオオッ!!!


ディナイアルガンダムは「ガンダムビルドファイターズトライ」に登場する機体。
デザイナーはカテドラル系列を手掛けたプロモデラーNAOKI。

基本データ

型式番号:NK-13J
全高:19.9m(データ上の数値)
重量:80.1t(データ上の数値)
ビルダー及びファイター:イノセ・ジュンヤ

●武装
  • ビームソード×2

機体概要

日本ガンプラバトル中高部・第13回ガンプラバトル選手権・全国大会の出場選手イノセ・ジュンヤが使用するガンプラ。

シュバルツリッターを更に改修した機体となる。

「最高のガンプラ」たるシュバルツリッターを天山学園の理事長が調達。
学園に通うジュンヤの手に渡った後に改修を施され、現在の姿として完成した。

素性として分かってるのはこの点のみで学園理事長にどのようなコネクトがあって調達できたのかは不明。
「ディナイアル(denial)」とは「否定」や「拒絶」という意味であるがその「否定」や「拒絶」が"誰"が"何"に対しての物かも分かっていない。

可能性としては"誰"はジュンヤである可能性が高いが、彼が何かに対して否定や拒絶の意思を抱いていたと思わせる描写は無い。今後のメディア展開に期待か。

格闘家であるジュンヤが扱いやすくするために機体の装飾の大半を外し、徒手空拳による戦いに特化した機体となっている。

元々、肩幅の小さい機体であるため、スカートアーマーが大きくなった事も相まってフォルムは袴やカンフー着を着た武道家を思わせる。

肩部・肘・膝の装甲に粒子放出用の黒いクリアパーツがはめ込まれており、機体にはトライバーニングのバーニングバーストシステムと同様の機体の出力を増大させる機能が内蔵されている。

粒子増幅時にはクリアパーツが紫に発光するだけでなく、頭部のリアセンサーから頭髪のような粒子エフェクトが発生する。
この粒子エフェクトは柔軟でありながら、非常に高い剛性を持ち、これを利用した頭部への目隠し等を行う事が出来る(もっともジュンヤは絞首行為にまで使用しているが)。

更にこのエフェクトを応用してトライバーニングの鳳凰覇王拳を模倣して魔獣をかたどった粒子塊を射出する事に成功している等、使い方次第で様々な攻撃が可能となる。

武装

  • ビームソード
腕のアームガード内に搭載された近接用兵装。
本機の機構で唯一の武装らしい武装となっている。

備考

この機体の変遷は時系列上はカテドラル→シュバルツリッター→ディナイアルである。
しかし、各メディアで登場した順番はディナイアル(テレビ)→カテドラル(雑誌)→シュバルツリッター(雑誌)となっている。

事情も考えるとテレビシリーズと外伝のクロスオーバーのための機体であった可能性が高いが、外伝でカテドラルが完成した頃にはテレビアニメが終了間際だった事もあってか深く掘り下げられる事は無かった。

シュバルツリッターはテレビシリーズが終了してかなり経過した後に登場した機体であり、当初は予定になかった機体である模様。
事実、ネット上で展開中だった『HOBBY HOBBY イメージングビルダーズ』でカテドラルの作例を担当したラルさん仮にも世界大会で活躍した機体を後になって思い出して急遽作例を製作するという事態になっている。おかげでラルさんの健忘症疑惑が深刻に

ガンプラ

ディナイアルガンダムがHGBFとして発売。
関節やクリアパーツをビルドバーニングガンダムから流用しているがほぼ新規となっている。

原型機であるカテドラルガンダムはネット上での限定受注生産であるプレミアムバンダイのみでの販売となっている。


近年、機体バリエーションはプレミアムバンダイのみである事が多いが本機は外伝の重要機体であるため、入手機会の少ないプレバン枠に行った事を不満に思うファンは多い。
装甲の成型色がうんこ色になってるし

シュバルツリッターはHGBFとして一般販売されている。テレビシリーズが休止中であるため、ファンからの興味を途切れさせないための処置だと思われる。


追記・修正はジュンヤからディナイアルガンダムを受け継いだファイターが行って下さい。

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最終更新:2022年10月12日 21:46