魔王ギリ

登録日:2018/12/01 (土) 01:39:21
更新日:2022/10/24 Mon 08:03:07
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同じだな、300年前と……。



『魔王ギリ』とは、『魔法陣グルグル』のラスボスである。


声優
第1期:笹岡繁蔵→大友龍三郎
第2期:大友龍三郎
第3期:銀河万丈


○概要
300年前、世界に突如として姿を現し、そしてミグミグ族が使うグルグル「恋するハート」によって封印された魔王。
本編の時代で復活を果たし、再び世界を一応恐怖に陥れた。

世界征服が目的のようだが、その正体については「闇の領域に足を踏み込んだ魔術師らしい」とあるだけで、はっきりとしたことはわかっていない。
作中では徹底しての存在として描かれていて、
闇のお姉さんことルンルン・フェルメールはギリを「光に対する闇の存在――光があれば必ず影ができる。それが魔王ギリよ」と表現しており、
ギリ本人も「光ある限り、闇は生まれる。何度でも――よみがえるのだ!!」とあたかも自分自身が闇そのものであるかのように語っている。


○外見
黒いローブで全身を包み隠す髭面の老人。目には瞳がなく常に白目。それどころか肌も髭も白い。
長らく外見が不明だったため、アニメ1期と2期では濃い緑色のローブで全身を覆い隠し、顔には赤銅色の影が差し、両目だけが確認できるというオリジナルの姿で登場した。
3期では最初は原作通りの姿で登場するが、最終形態としてミケーネ帝国の闇の帝王を彷彿とさせる姿が登場。
全身が真っ黒であり、目や口に該当する部分が紫色に光っている。


○人物像
歯向かう者には容赦しない、敵からも味方からも恐れられる魔王。
破壊や殺戮よりも、呪いをかけるなどして長期的に苦しませるよう指示を出すことが多い。

しかし、付き従う者にはわりと寛容。
どれだけ失策をした配下でも見切りをつけて殺処分することは決してせず、イベントの終わったダンジョンの見張りに左遷する程度に留めている。
失策が原因で処分されるのではないかと恐れるカヤに対し、「そんなことを考える暇があったら、次の作戦を考えい!」と喝を入れたこともあった。
また、作中でもかなりの強敵であったドンカマーや、舞勇伝キタキタのラスボス・ガガルはギリの弟子。
これに関してキタキタおやじは「自分の技術を後世に伝えたかったのではないか」と推測している。

天敵であるグルグル使いことククリに関しても、打倒を最優先しつつも軍門に下るのであれば生かそうとしていた節があり、
アニメでレイドがククリを魔族の一員として勧誘するのは、「そうすればククリはギリに殺されずにすむから」というのが理由の一つになっている。
アニメ3期では原作では放置されてしまったモンクやデマに加え、それまでニケたちに敗れた配下たちを復活させ総動員し、活躍のチャンスを与えた。
総じて「来る者は拒まず、使える人材は温存しておく」タイプである。
その復活を多くのモンスターが喜び、お祝いのパーティーまで開催されたことから、少なくとも恐怖だけで他人を縛るような統率者ではないようだ。


○実力
ラスボスだけあって、他の敵とは桁違いの力を持つ。
復活が不完全な状態でも降神祭に乗じてジュジュの体を乗っ取り、不可視の力で不協和音を起こして窓ガラスを破壊。更に十字架を禍々しい形に変貌させた。
この場面は別の作品かと思うほどに雰囲気が異なっており、グルグルにおける数少ないトラウマイベントの一つ。

完全に復活してからは、存在そのものが世界を歪ませる規模の扱いを受けており、
色んな意味で作中最強クラスの爺ファンタジーですら「ギリを倒すのは勇者とグルグル使いじゃなきゃ無理」といった旨の発言をしている。
実際、攻撃力は最強の防具を一撃で破壊するほど高い。
(ただしその防具を装備していたキタキタおやじはほぼ無傷。
アニメ3期ではキタキタおやじが自身のHPである1650以上のダメージを受けても、
泣きべそかくだけですむほどに頑丈になっていたため、素の状態の彼にもダメージを与えることができなかった)
闇の領域を自在に操ってニケたちを苦しめる姿はまさに魔王。
アニメ3期ではあたかも「恋するハート以外に対処法が無い」ともとれる描写までなされた。

しかし、闇の存在であるが故に、それを払うかのような力にはとことん弱い模様。
結局、ある理由(下記参照)から本気を出したニケに一方的に攻撃され、その隙にククリが描いた「自分だけの恋するハート」によって再び封印されることになってしまった。


○ギャグ漫画のキャラクターとして
ボケることも、ツッコミを入れることもなく、至って真面目な悪役。(しかしアニメ1期ではニケとククリの「やっぱりやーめた!」に脱力するシーンがある)
……なのだが、まわりがボケまくるので、本人が知らないところでどんどん情けないことになっていく。
以下、ギリが威厳的な意味で受けた被害の数々を記す。

  • ミグミグ族がギリ復活の対策をしっかりしていたため、
    パンフォスのイベントが正常に進んでいた場合、完全に復活する前に再び封印されるところだった。

  • パンフォスのイベントに異常が発生していたのは、ククリに「外に向かうハートが無かったから」なのだが、その原因がククリの「胸の小さい悩み」。
ジュジュ「魔王ギリはおっぱいに救われたのよ!」

  • ニケとククリに存在そのものを忘れ去られる。
ニケ「ギリってダレ?」

  • 最終決戦においてニケが本気を出したのは、ギリとの戦闘中に便意を催したため、早く終わらせたかったから。
ニケ(うんこにいきたい……!)

  • ギリの最期がキタキタ踊りで見えなくなる。
キタキタおやじ「そんなことよりまばゆい光の中のキタキタ踊りを見てくだされ~っ!!」

  • 伝説を記録する天使リリックに上記の事実をばっちり記録される。
    ジュジュがなんとか修正しようと試みるも、キタキタおやじの余計な一言によりギリはキタキタ踊りで封印されたことになってしまう。
キタキタおやじ「……いい!!」
ジュジュ(このオヤジ、早くなんとかしとくべきだったわ……)

  • ニケがククリの告白よりも便意を優先したため、せっかく発動した「恋するハート」が失敗しそうになる。おかげでギリが何度も封印と復活を繰り返す。
リリック「もうめんどくさいわ。「魔王出たり入ったり」と……」
ジュジュ「せめて「復活と封印」にして!!」

……「恋するハート」の性質上、数100年後にギリが復活することは確定している。
そしてリリックが記録したことは、後の世永遠に語り継がれることになっている。
もしかしたらニケたちは、リリックの記録を知って激怒するギリという名の、世界滅亡規模の時限爆弾を残しただけなのかもしれない。

○余談
劇中では正体を明かされずに終わったが、正体を推測できる仮説が存在する。
まず、ギリは魔法に詳しいカヤすら把握してないグルグルの欠点(大人になると使用できなくなる)を何故か知っており、ミグミグ族との関連性が仄めかされている。
そして、劇中でミグミグ族と縁がありかつ動向が不明な人物が一人いる。
恋するハートの原型となったグルグルにまつわる悲劇が劇中で語られるが、死亡を明言されたミグミグ族の少女の方と異なり被害者の少年のその後の消息は一切語られていない。もしかすると…。

最序盤に出オチ気味に登場した「ハズレ大魔王」とは幾つかの共通点がある。
肩書に黒いローブに鎌、「勇者はハズレだったな」という発言がそれである。
…造形は単に魔王のテンプレというだけだし、発言に関しても偶然の可能性は否定できないが、もしかすると連載が早期に終了していた時のオチにする予定があったのかも?

○3期最終回ネタバレ

+ ...
どうにもならない今日だけど 平坦な道じゃきっとつまらない。

きみと生きてく明日だから 這いあがるくらいでちょうどいい。

アニメ3期での最終決戦において、なんと1期の初代エンディングテーマ曲「Wind Climbing~風に遊ばれて~」が挿入歌として流れた。
一度はギリの攻撃でかき消されるが、「恋するハート」が発動すると再び流れ出し、リコの花びらが舞うシーンとサビの部分がちょうど重なることになる。
この演出は多くの1期からの視聴者の感動を誘い、涙腺を崩壊させたのであった。



こうなれば闇の大魔法――最大級の追記・修正を食らうがよい!!

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最終更新:2022年10月24日 08:03