お祈りメール

登録日:2019/01/28 (月) 22:01:54
更新日:2022/02/24 Thu 17:28:54
所要時間:約 6 分で読めます






アニヲタWiki(仮)です 選考結果について

ゲーム攻略・無料ウィキレンタルのアットウィキ (@WIKI)
アニヲタWiki(仮) 人事課人事担当


拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
この度は、当サイトのメンバー編集者採用にご応募いただきまして、誠にありがとうございました。
さて、メンバー申請などを含めて慎重に選考審査を行った結果、今回はご期待に添えない結果となりましたのでご通知申し上げます。
大変申し訳ございませんが、悪しからずご了承くださいますようお願い申し上げます。

末筆になりましたが、Wiki篭り様の今後のご健闘とご多幸をお祈り申し上げます。













追記・修正のご健闘をお祈り申し上げます。



















   *   *
 *   + うそです
  n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *










お祈りメールとは、日本の就職活動における用語。

【解説】



簡単にこの単語を説明するなら、「就職活動時の不採用通知」の事を指す。

就職活動においての企業の不採用通知の特徴は、最後の一文や一言に「~お祈り申し上げます」的な締めくくりをする例が多い。
この事から、不採用通知を「お祈り」「お祈りされた」と表現するようになった。
本項目名は「お祈りメール」としているが、「サイレント」とか「お祈り電話」とか「お祈り手紙」、或いは単に「お祈り」と呼ばれる場合もある。

この単語の詳細な発祥元は不明だが、2002年~2004年のインターネット掲示板でこのような表現が行われていたのが確認されている。
2000年代後半に入るとインターネット外でも積極的に使う就活生やマスメディアも増え、定着していった。
また、単語はともかく「お祈り申し上げます」という決まり文句自体は、1980年代から既に行われていた。

以下、お祈りにおいて見られる一例。


  • 最後の一文は励ましの文章は大体が「就職活動の成功をお祈り申し上げます
  • 慎重に検討しましたが」など、慎重に考えたことが強調される
  • 採用通知と比べてメールが来るのがやや遅い(下記のサイレントお祈りに繋がる場合も)
  • お祈りのタイトル文章は「選考結果のお知らせ」など、抽象的な表現*1
  • 個人名の入る名前の部分だけ変えてある」「去年のお祈り文から一文字も変えない使いまわし」と、機械的文章なのが分かりやすい
  • 電話の場合はとんでもなく相手の声が憂鬱な口調の場合がある
  • 弊社の商品をお願いします」と宣伝文を記載してくる場合もある


就職活動をする者にとっては、迷惑メールや勧誘電話といった類の連絡よりも貰いたくないお知らせ。
不幸の手紙やチェーンメールよりも受け取り主に素早く地獄の気分を味合わせてしまう。
社会人としての礼儀として申し訳程度に未来の幸運を願われる訳だが、応募者からしたら「同情するなら就職先をよこせ」と言いたくもなるかもしれない。

何回も「お祈り申し上げます」という似たり寄ったりな文章の不採用通知を受け取った結果、精神に異常をきたして俗に言われる「就活鬱」を発症する人も見られる。
大量のお祈りメール描写を描いた東京ガスのCMが苦情によって一ヶ月で打ち切られたという出来事も起きた事から、嫌な思い出がある人は多いのだろう。
お祈りメールの猛攻を乗り切れずに挫折した人間は、就職後の社会活動でもいずれ挫折するといった見方をする人もいるが……。


【サイレントお祈り】



企業によっては、不採用者に対して通知を行わない事もあるが、これが「サイレントお祈り」と呼ばれる。
懸賞でいう「当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます」と同じである。

そもそも冷静に考えたら申し訳程度の未来のお祈りすらされていないので、「サイレント」と表現される事も多い。
後述するが、不合格通知に関するシステムの状況から、「サイレント」と「サイレントお祈り」は別物として区分する意見もある。
サイレントお祈りやサイレントとは呼ばず、「黙祷」と表現するパターンも。

「選考の過程で不採用の場合は通知を行わない」という予告を出している場合はまだ良いだろう。
選考期間を過ぎれば不採用を確信できるので、次に向けて動ける(事前予告したのに、選考期間後に合格通知を出すような企業もあるが)。
前述した区分論においては、こちらが「サイレントお祈り」として区分されている。

問題視されるのは、そういう事前予告がないのに通知日を知らせずに合格者のみに通知を行うパターン。
前述した区分論においては、こちらが「サイレント」として区分されている。
応募者達は既に不採用になっているのも関わらず、いつまでも結果待ちという状態になる。
「万が一合格していたら…」という心境を働かせるため、切り替えて動くのもなかなか辛い。

ちなみに、別に日本の就活文化だけではなく、海外の就職活動でもサイレントお祈りは横行しているというデータが出ている。


◇サイレントお祈りをする理由


  • 忙しい
採用担当が忙しいので対応が遅れるという、一番ありがちとされる理由。

人出もいないので選考人数が多いと、合格者への対応が優先的になる。
結果として不合格者のへの対応は二の次となり、気づいていたらお祈りするの忘れていた…なんてことになる。

とは言え、不合格通知は(予定外の大量の応募があったとかが無い限り)別に突発的なことでも何でも無い、普通にスケジュールに組み込まれて処理されるはずのものである。
それすらも出来ていないとなると、採用が仕事の割り振りにねじ込まれており、上司の管轄もできていない可能性が高い。
中小以下の会社で常任の人事担当者がおらず、採用期のみ兼務で採用担当が任命されるような場合などにありがちか。

  • 単純に怠惰
単純に企業の姿勢或いは人事部や採用担当の姿勢が不躾という理由も。

決めつけられる事ではないが、このような態度の企業は所謂「ブラック」の可能性が高い。
態度の悪い社長や態度の悪い社員といった地雷要素を企業側が自分から提示しているような物なのだ。

この理由に関しては、上述の忙しいという理由と通じるところもある。
忙しいから出さないっていうのも、「面倒」という感情が多かれ少なかれあるのは否定できないし……。

  • 保険を掛ける
就活でも頻繁に起きる合格者の辞退に備えてのサイレントお祈り。

ボーダーライン上の応募者は、あえて合格か不合格か曖昧にしておいたほうが、補欠を選ぶ際に企業的には動きやすい。
これは、合格者の内定辞退はいつ企業側に通知されるか見通しにくいからでもある。
「正直にお前は補欠合格者ですって言えば良いんじゃ?」と思うかもしれないが、それを通知すると他企業に動く補欠候補者が出るパターンを企業側は恐れるとされる。

保険を掛けるのは企業側の動きしか考えておらず、応募者及び就活生の状況を考えていないという意見もある。
企業からしたら、複数企業に保険を掛けてからの内定辞退で企業側の状況を考えていない動きをされる危険もあるので、お互い様と言えなくもないが。


◇サイレントお祈りの対策


サイレントお祈りの対策としては、企業に電話確認で結果を知る方法が一般的とされる。
だが、仕方ない話だが不合格濃厚な企業に電話するのも心境的には苦々しい物はある。
また、不合格者相手の電話対応なので不貞腐れた態度で応じる人間も稀にいる。電話を掛けてきたその人は顧客になるかもしれないのに。

「みんなの就活」や「5ch」のような、身元が分からない匿名掲示板などのSNSで他合格者の動向を確認できる可能性も。
ただし、当然の話だが通過した人間がわざわざネット上に投稿しているとは限らないし、企業の採用数の規模に左右されるところもある。






追記・修正はお祈りメールどころかサイレントお祈りをされてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 就活
  • 就職活動
  • 新卒
  • メール
  • 郵便
  • 電話
  • 不採用
  • 不合格
  • お祈りメール
  • お祈り
  • サイレント
  • お祈り電話
  • お祈り手紙
  • お祈り申し上げます
  • 機械的
  • 企業
  • 会社
  • 選考結果
  • サイレントお祈り
  • 黙祷
  • トラウマ
  • 絶望
  • テンプレ対応
  • 地獄
  • 同情するなら内定をくれ
  • あるあるネタ
  • 健闘を祈る

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2022年02月24日 17:28

*1 通過者は「○次面接ご案内」などの文が多い。もちろん、あくまで多いだけで合否結果問わずにタイトル名が共通の場合もある