プレミアムバンダイ

登録日:2019/10/21 (月) 22:45:33
更新日:2024/04/15 Mon 19:48:24
所要時間:約 4 分で読めます






こどもから大人まで楽しめるバンダイ公式通販・ショッピングサイト




プレミアムバンダイとは、2009年4月20日から開設された通販サイト。


●目次

概要

株式会社バンダイナムコホールディングスが経営する、限定グッズを取り扱う会員制通販サイト。「プレバン」という略称で呼ばれる。

ウルトラマン』『機動戦士ガンダム』『スーパー戦隊シリーズ』『仮面ライダーシリーズ』『プリキュア』『バトルスピリッツ』『アイカツ!』など、バンダイが抱えるアニメや特撮作品などのコンテンツのグッズを主に取り扱う。
このサイトでしか購入できない限定グッズを商品展開しており、これを受注生産という形で販売している事が多い。
一般販売では利益が出なさそうなマニアックなグッズを企画・販売していたり、キャラクターとコラボした高級時計、高額になりがちなフィギュアなどの商品も見られる。
予約・購入期間が短い・売り切れやすいことも多いため、告知がされる関連公式ツイッターなどをチェックしておいた方が無難。

限定グッズばかりが注目されがちだが、公式の通販サイトなだけあって一部の一般販売商品は発売前の予約が可能になっている。
一般販売商品の抽選先行販売などのイベントが展開される場合もある。

後述する事情もあって、バンダイの絡むアニメや特撮のファンには縁が深いサイトとなっている。

システム

プレミアムポイント

今の時代の通販サイトでは珍しくもないシステムだが、プレミアムバンダイも「プレミアムポイント」というポイントシステムを採用している。

基本的には100円で1ポイント発生し、1ポイント=1円(税込)換算で利用可能。
送料・手数料はポイントの対象発生外なので注意が必要。

商品代金だけではなく、送料や決済手数料もポイントで支払う事が可能。
ポイントの有効期限は最後に獲得或いは利用されてから1年間となっている。

バンダイナムコの株主優待による優待ポイントにも、プレミアムバンダイで使える。
こちらの株主優待サービスにて発行されたポイントの有効期限は発行日より1年間と、通常のポイントとは少し異なる。

ポイントに関連した以下のようなシステムも存在する。

  • プレミアムバンダイVISAカード
VISAカードの一種。
このカードでプレミアムバンダイで商品を購入すると、付与されるポイントが100円=2ポイントとなる。
更に他のVisa加盟店での利用でもプレミアムポイントが貯まる仕組みとなっており、こちらは100円=1ポイント。
ただし、初年度の年会費こそは無料だが、翌年度以降は特定条件を満たせないと1,250円(税抜き)の年会費が発生する。

  • プレバンポイントバンク
プレミアムバンダイ会員に向けたバンダイ運営のポイントサイト。プレミアムポイントを貯められる。
このサイト経由でネットショッピングで買い物をすると、プレミアムポイントを受けられる。大体は200円(税抜)=1ポイント。

バースデーチャレンジ

会員の誕生日には特典が受けられるチャレンジイベントが起きる。応募期間は誕生日メール受信日から月末日まで。
画面に表示されたBOXの中から好きな物を選んで選択する形で、以下の特典が付与される…が、2等以上が当選される可能性は相当低い。

特典
1等賞 プレミアムポイント10,000ポイント
2等賞 送料無料クーポン
3等賞 プレミアムバンダイ特製壁紙


プレバン商法

この通販サイト限定の商品を購入させる手法を「プレバン商法」「プレバン送り」などと呼称されている。
半ば皮肉めいた言い方で通っているこの呼び名は、主にプレバン関連のデメリットによる不平不満から根付いたもの。
特に2010年代後半以降は、一般販売を取り止めてプレバン限定品にする傾向が加速化していると噂されている。
そのため、バンダイコンテンツのファンはプレバンの利用頻度が必然と上がっているため、比例して不満も多くなっている。

主なプレバン商法の問題点

◇商品基準が不明瞭

公的には一般流通するには利益が見込みにくい商品や、規格に応じて設定された価格ラインに収まりきらなかった商品がプレミアムバンダイ限定になると言われているが、2024年現在ではその判定にはやや疑問が残る。
というのも、主役キャラの関連玩具がプレバン限定で発売されたと思えば同作品の非主役キャラの関連玩具が一般販売されるなどの例や、リデコキットを多数一般販売する一方で、それらの原点となった完全新規商品をプレバン限定にするなど明らかに待遇が逆転している例があるからだ。
他全てが一般販売にも関わらずMGだけがプレバン限定になっているバンシィ・ノルン*1、一般販売がガンキャノンとジムだけという意味不明な選定基準で話題となった機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島関連キット、無理やり系統を作ったMSDというジャンルでザクⅡや局地型ガンダムの金型流用を図る一方で原典はプレバン限定で発売する、などこの手の不可解な行動は枚挙に暇が無い。

◇発売/再販のタイミングが不明

特に近年では顕著な問題で、元々発売の告知自体がプレバン関連のみという限られた窓口なのに対し、告知が発売当日の朝で発売開始が11~18時というとてつもないスタートダッシュを強いられる。
なので朝にSNSやお知らせメールに目を通しておかないと、気付いたら新商品が発売開始をしていて売り切れていたというケースも。
しかもいざ商品を購入しようとすると、鯖落ち連発や開始一分で売り切れという冗談のようで多々ある事例に遭遇しやすい。特に人気商品では顕著なので、スタートダッシュが難しい社会人の多くは手に入れる事ができず諦める人が多い。

一応人気商品に対しては二次生産分の販売を行う場合もあるが、これに関してもバンダイの匙加減によるもので絶対ではない
ガンプラに関しては「人気投票上位は再販するから大丈夫!」という意見もあるが、2023年人気投票上位で再販されたのは1位のリゼルC型のみ*2
さらに再販商品のアナウンスは大々的にはされないため、一次生産段階で購入できなかった人へのリカバリーすら事欠いている。

ただし発売タイミングを突発的に行うのは、モラルの欠けたファンや小売関係者によるネット上へのバンダイ商品カタログの流出*3が原因で、それを防ぐ効果もある。
仮面ライダーシリーズなどの玩具のプレバン送りが加速しているのも、これらのシリーズのリークが非常に多い影響もある…のかもしれない。
しかし現在はYoutubeで再販商品のリーク動画が毎月上がっているのが現実で、バンダイのこうした施策はもはや形だけのものと化している。

現在では発売開始のスタートダッシュに僅かでも遅れてしまうと購入できる保証すら無い商品も多いため、少し高くても中古美品を買った方が楽だし確実という意見も出始めている始末。
現に公式サイトよりも中古販売の方が在庫が潤沢に溢れている現実からすると、転売騒動で否定してきたはずの買う努力をこうして強いられるよりは……というのもやむを得ないのかもしれない。

◇ユーザー側の費用負担増

一般商品と異なり、プレバン限定商品を購入すると送料や手数料が全てユーザー負担となる。
地域によってはそれだけで千円を超す場合があり、決して安くない出費である。

本体価格もプレバン商品専用に生産ラインを確保するためなのか、一般商品よりも価格が上昇する傾向にある。
また円安の影響もあってか再販すると値上げする商品というのが徐々に増え始め、METAL_BUILDガンダムアストレイ ブルーフレームフル・ウェポン装備は商品内容が削減されたうえで価格が倍程度に上昇するというとんでもないぼったくり事態になった。

◇18歳未満は購入不可能

忘れている大人の友達も多いかもしれないが、プレミアムバンダイは18歳未満のユーザーは購入できない。
保護者の同意があれば購入はできるが、前述のようなハードルもあってか大人と比べて購入に至るまでの障害が更に多く、買いたい時に買うのは難しい。
重大かつ深刻な問題ではないが、未来の主要購買層に対してはあまり雲行きのよろしくない懸案だといえよう。

◇品質保証関連

仮面ライダー関連のグッズに多い問題で『商品そのものに欠陥や不良個所がある』というのが多い。
生産段階で生じた成形の切断跡や塗装ミス、見本画像と異なる仕様など報告例は検索すればかなり出てくるが、基本的にプレバンはバンダイ側が非を認めた場合のみ返品交換可能なので、明らかに商品がおかしい場合でも対応を受け付けてくれないケースは間々ある。


一方でプレバンなりの長所もある。

プレバン商法の評価点

一般商品にするには難しいキットを取扱いやすい

これが最大のメリットとも呼べるほどに強い点であり、ヘイズル系MSガンダムF90は拡張パーツを含めてかなり再販をかけている他、遂には雑誌付録だったガンダムAGE-1ガンダムAGE-2の換装キットまで再販している。
またガンダムプルトーネのようなブランドが停止したと思われたシリーズの最新商品発表や、一般販売ウケしないであろうマイナー機体人気はあるが知名度が足りない機体など、一般販売にするにはリスクがありコスト回収が難しいと考えられる往年のファン向けグッズの商品展開が最近は多い。

従来商品であっても、まともに揃えようとすると労力と費用が尋常ではない機体をコンプリートセットと題して余剰パーツを最低限にして発売など、ネット限定販売の長所を上手く活用するケースも増えている。
仮にバルバトスセットを一般商品で揃えようとする場合、第一~第四形態だけでもHGIBOガンダム・バルバトス第四形態、HGIBOグレイズ(一般機)、HGIBOシュヴァルベグレイズ、HGIBO_MSオプションセット1が必要となり、第五~第六形態ではHGIBOガンダム・バルバトス第六形態、HGIBOクタン参型が追加で必要。
当然だがグレイズ系はパーツの一部しか使用せず本体の大部分は不要となるため余剰部分が多く、クタン参型に至っては腰部ジョイントと専用の刀・腕部迫撃砲以外は要らないため購入費用に全く見合わない。

小売店側へのリスク減

商品はそのファンへ向けてのみ販売されるものではなく、僅かでも興味を持つ人も当然購買層として考慮しなくてはならない。
なのでTVアニメや映画などのメディア展開がリアルタイムでされていない商品は世間からの認知度が低く、購入に至るまでの導線が繋ぎにくい。
つまりマニアックな商品を一般流通に乗せていると小売店の販売スペースに売れない商品が滞留し、商品回転率が必然的に下がるリスクが高いのだ。
小売店側もノーリスクで商品を置いているわけではないので、他企業の商品を置いた方がマシと判断され納品を渋られると致命的な状況になる。
そうしたリスク回避のために、マニアックな商品は優先してプレミアムバンダイに置きバンダイ側がリスクを背負うケースもある。




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最終更新:2024年04月15日 19:48

*1 しかも後続にはVer.ka版バンシィが発売している

*2 これに関しても、史上初の一般商品のカラバリキットが優勝するという珍事で界隈をざわつかせていた

*3 ネット上で見かける「情報解禁前につき無断転載禁止」と書かれた玩具取扱店・業者向け資料など。これらに記載された商品展開からタイアップ作品の物語展開を予想できるため、意図的にリークされる場合が多い。