黒田光秀

登録日:2019/11/02 Sat 01:19:00
更新日:2024/04/15 Mon 15:23:11
所要時間:約 5 分で読めます





俺は二度と人間には拳を振らない


黒田光秀とは、人気漫画タフ・シリーズに登場するキャラクター。
CV:杉田智和(OVA版)

最初期から登場するキャラクターであり、キー坊の親友の一人である。
読者からの愛称は「クロちゃん」、又は「ポメ」


【人物】

同作の主人公である宮沢熹一が使用する武術「灘神影流」と対を成す「灘心陽流」の達人。
普段は進学校の聖剣高に通うお金持ちの高校2年生。バイクのツーリングを好んでいる。


嘗て空手の大会で親友の成瀬を死なせてしまったという哀しき過去があり、それ以来本気を出すことを拒んでいた。が、キー坊と戦うにつれ、考えを改めるようになった。それ以来、キー坊とは良き親友となる。

タカ子というキー坊が一目ぼれするほどかわいいオメゲ彼女がいる。すぐに猿空間送りになったが…*1

戦闘力

彼自身の圧倒的戦闘力と美しさが闘神阿修羅を思わせることから「アシュラ」というあだ名で呼ばれている。
その技の殺傷力は極めて高く、大型トラックを5分でズタボロに破壊し、タイヤもローキック一発でパンクさせた。
またその拳速は大量のスズメバチを簡単に叩き落とし、キー坊の打撃をあっさりいなせるほど。

灘心陽流の特徴としては灘神影流に比べて打撃技主体で、関節技や殺人技は少ない。無いとは言っていない
性質上見栄えの良いスポーティーな技も多いため、女性や子供の健康目的の入門者も広く受け入れている。

その辺一子相伝状態の灘神影流とは対照的。
黒田自身が化け物な上に普通に心陽流秘伝の殺人技も使っているのであまりそういうイメージは無いが、弟子(男)が総合格闘家に瞬殺され犯されるなど広く公開している技に限っては実践的とは言い難い部分がある。
こういった理由もあり静虎やキー坊に高く評価される反面、鬼龍からは「黒田の技は綺麗すぎる」「心陽流は所詮エクササイズ」と評される。

おそらく心陽流の元ネタは『北斗の拳』に登場する、北斗神拳と対になる南斗聖拳と考えられる。
主人公の拳法と対を成す流派の筈なのに後に別の対を成す流派が出てきて作中で影が薄くなるところもそっくりである。
まぁ南斗は読者からは大人気で派生メディアや番外編でも未だに対等の拳法として扱われているぶん、心陽流よりは遥かにマシではあるが。


【活躍】

高校鉄拳伝タフ

初登場は第一部『高校鉄拳伝タフ』の1巻。
トラックに轢き殺された犬に祈りを捧げ、その後復讐とばかりに上記のトラック解体を実行。キー坊にサブイボを立たせるほどの興味を持たれる。

最初の頃は灘心陽流という設定がなかったのか普通に灘神影流を使っていたが2巻から明確に違う流派に差別化された。
そのため得意技は灘神影流「破心掌」。ひょっとしたら心陽流にも同様の技があるのかもしれないが、それだと心陽流のクリーンな競技性と矛盾する…
もしくは単純に灘神影流の技もいくつか体得しているだけとも考えられるが…細カイコトハ気ニスルナ

上記の通り本気で拳を振るうことを躊躇して喧嘩を売るキー坊相手にも全力を出すことも避けていたが、彼との戦いで闘志に火がつき再び全力で戦う喜びを取り戻した。
激闘の末意趣返しとばかりに破心掌を喰らい敗れた後はキー坊の親友として仲間になる。
その後しばらくは加納に挑むキー坊の特訓を手伝ったり、度々解説役として登場して対戦相手の強さを教えるなどしていた。

キー坊が鉄心館空手の使い手であるキンちゃんこと金田と戦うことになった際には、圧倒的な破壊力を持つ彼の弱点を探るべく決死の覚悟で挑むも敗北。
研ぎ澄まされた技量とスピードで翻弄するも「しゃあけど破壊力が無いわっ」と反撃をくらい一蹴された。いやトラックぶっ壊すほどの破壊力があるんですけど…
このことから黒田の技は無機物に対して特効を持っていると考えられる。

しかし、キー坊との死闘を終え、丸くなったキンちゃん相手には「よう戦友!」と爽やかな仲直りをした。

その後はアイアン木場との戦いを控えたキー坊に対し、鬼平と義生と共に彼の特訓にコーチとして付き合い、その死合を見届けるため皆と共にドームへ向かった。
そしてついに始まったキー坊VSアイアン木場との戦いを見守っていたが、その最中唐突に存在が消失する。

これはタフシリーズひいては猿渡哲也作品に共通して頻繁に発生する時空間異常であり、ファンからは「猿空間送り」と呼ばれる。
この空間に飲み込まれると存在そのものが概念ごと消滅するため、作中の誰もその異常に気づかない。*2
要は作者の猿先生がキャラクターや設定を忘れてしまうという、本人言うところの「突発性イイカゲン病」の発作の症状なのだ。
ただしこれはあくまでメタ的な理由であるため、実際の作中では5時間にも及ぶ木場とキー坊のクソ長い試合に飽きて帰ったか、夜遅いから眠くなって帰宅した、あるいはステルス迷彩のような光学兵器や認識阻害能力を使用した可能性も0ではない。

その後、木場との激戦を終えたキー坊を迎える仲間達の中に黒田だけは見当たらない…
かくして黒田光秀という人間は、灘心陽流という武術の存在と共に痕跡すら残さずに永遠に消失してしまったのであった。





追記、修正は黒田が再登場してからお願いします。














黒田光秀を猿空間から放てっ





龍を継ぐ男

なんとおよそ数十巻の後、第三部『龍を継ぐ男』にてまさかまさかの再登場。
なぜかキー坊と同じ関西弁キャラになっている。長年関西で暮らしている内に染まってしまったと考えられる。
鉄拳伝時代も成瀬の墓前で関西弁で話していたので、キー坊との親しさの証なのかもしれない。

まだ本気ではないとはいえキー坊と打撃戦で互角に渡り合うなど相変わらずの戦闘力の高さを見せた。
ちなみにこの戦いはキバカツが割り込んだため水入りとなっている。
心陽流門下の我龍院清丸が武術家狩りをしていることを憂慮し、キー坊に相談する。
この頃には心陽流は幅広く支持を獲得しており、お金の方も相当儲かっている様子。道場を経営不振で潰したキー坊とは対照的である。

さてその清丸だが、元々は黒田の直弟子で非常に熱心に灘心陽流を学んでいる好青年であった。
ある日路上で暴漢達に襲われていた女性を助けようと戦いを挑むも、オーバー・ワークによる疲労や3対1という数的な不利に加えて、相手が実践的な総合格闘家だったこともあり、あっさりと敗北してしまう。

そこまでならばまだ良いのだが…

「俺たちタチ悪いよなあ 根っからの不良のくせにMMA(総合)だけは真面目にやってるから」

「メンタルもフィジカルも鍛えまくってるし」

「女好きだし…」


「男もいけるしな(ヌッ)」



「やめろオオ」



なんとレイパー達は女性そっちのけで清丸を犯し始めるという超展開に突入。
かくして散々にレイプされて悲しき過去を背負った尻丸…もとい清丸は「心陽流では暴力には勝てない」と判断し鬼龍の元へ下る。*3

黒田は、そんな悲しい過去で闇落ちして武術家狩りを繰り返す清丸を追い『B・B・W』という格闘大会に出場する。
キー坊にもセコンドについてもらうが、不慣れなルールに加えて清丸が反則技を連発してきた上に灘神影流の技まで繰り出してきたため敗北。
脳に障害を負うほどの大怪我を負ってしまった。*4

10年後はリハビリも順調に終えたらしく再びバイクも乗れるようになっていた。
が、アニマルにキー坊のことを教えてあげた際に彼の苦労を気遣ったら座敷犬(ポメラニアン)のくせにライオンの気持ちなんてわかるわけねーだろ!」と顔面をぶん殴られてしまう。

その際バイクに跨ったまま話をしていたためとっさに対応できず、彼の不意打ちになすすべなく敗北してしまった。
理不尽過ぎるんスけど…いいんスかこれ?
アイアン木場といい、猿空間から出てくるとロクなことないんだ。悔しいだろうが仕方ないんだ。

ちなみにこの際尻丸もアニマルにボコボコにされていたことが発覚。悲惨にもほどがある。
ただしこの後静虎がアニマルに対して「お前ごときが正面からやって黒田に勝てるわけがない(意訳)」と断じているため、かろうじてフォローはされている。

その後は出番が無く、またしても猿空間送りにされてしまった。
猿空間から生還したと思ったら愚弄されてまた猿空間へ逆戻りなんて人生の悲哀を感じますね。





追記・修正は黒田がもう一度再登場してからお願いします。

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最終更新:2024年04月15日 15:23

*1 OVA版だとちゃんと黒田とセットで出てくる。

*2 類語として、唐突で訳のわからない超展開を指す『猿展開』がある。

*3 どう考えても尻丸が未熟なだけで心陽流の所為にするのはお門違いな気もするが実際危険な技は学んでいなかったようなのでマイペンライ。

*4 この時の救急車に運ばれる際のセリフにより、過去編時点での年齢は20代ということが判明するものの、後々の時間軸のめちゃくちゃさを考慮すると明らかに矛盾している…