筋殻アクマロ

登録日:2019/11/13 Wed 16:14:00
更新日:2024/04/16 Tue 17:43:08
所要時間:約 5 分で読めまする





※推奨BGM:四六時夢中 シンケンジャー


さて次回!

せめて、これが俺の形見だ…

われの名は筋殻アクマロ。

この感触、たまりませんなぁ!


第二十八幕 提灯侍


いざ……

御用でぃ、御用でぃ!!






人間どもを死ぬほど哭かせて御覧に入れまする…身も世もない血の涙!

ほーほっほっほっほ!…たまりませんなぁ


筋殻(すじがらの)アクマロとは『侍戦隊シンケンジャー』の敵キャラクターである。

声:堀川りょう
スーツアクター:清家利一


【データ】

身長:一の目・202cm(二の目・55.5m)
体重:一の目・97kg(二の目・26.7t)

【概要】

本作の敵対勢力外道衆の一員。
物語中盤、血祭ドウコクの配下に収まった幹部級のアヤカシ。第二十七幕「入替人生」ラストにてシルエットで初登場、第二十八幕「提灯侍」から本格的に登場した。
ドウコクとは別に独自に配下のアヤカシを多数抱える強大な外道衆だったが、夏により活性化したドウコクの力の影響により復活。
表向きは「自身を川の底から引き揚げてくれたドウコクへの恩義」という建前で忠誠を誓い、一切叛意を見せず配下を動かし人間界を脅かす。
一方で、己の目的のため独自に水面下で暗躍を重ねる。


【人物像】

一人称「われ」。二人称は「あんたさん」
「たまりませんなぁ」が口癖。
雅な所作と平安貴族めいた気取った公家言葉で慇懃無礼に振る舞う腹黒い傲慢な性格で、自らの目的のためには同じ外道衆でも平気で騙し利用して使い捨てる冷酷な策謀家。


われの望みはたった一つ
外道に生まれた以上、決して行けないあの世 それも『地獄』を知ること…
人の世では味わえぬ極上の嘆きと苦しみ……それを見たい、感じたいのでござりまする…!!

そんな彼の最終目的とは「地獄」をこの世に出現させること。
「この世ならざる苦しみがあるという『地獄』をその身で実感したい」という異常なまでに強い憧れと願望を持ち、そのための「裏見がんどう返しの術」で地獄をこの世に顕現させるべく200年もの時をかけて行動していた。
この過程でアクマロが鋳造したのが、腑破十臓の妻を殺害して作り出された妖刀・裏正である。

なお「自分の命すら顧みず地獄を作りたい」という彼の嗜好は外道衆の価値観的にも異常なものらしく、
特に自分の命に執着の強いシタリ「頭がおかしい」とアクマロを狂人扱いしている。


【能力】

平安貴族的な態度とは裏腹に戦闘力は非常に高く、専用武器である刃の付いた笏削身断頭笏(さくしんだんとうしゃく)を使いこなし敵を斬り刻む。
その他蹴鞠の球を蹴っての変則的な遠距離攻撃、手からは青いエネルギー弾、手を変化させた巨大な鉤爪と鉤爪から放つ電撃を駆使して戦うバリバリの武闘派。
過去にはシンケンジャーと戦った事すらある。
妖術にも長け、特殊な紙を爪で切って巨大な人型の式神切神(きりがみ)に変える術や、人間をいがみ合わせる黒い雪を降らせる術も持つなど能力は多彩。


  • 裏見がんどう返しの術
外道衆に古くから伝わり、アクマロが200年をかけて練り上げてきた禁忌の邪法。
人々の苦しみ、嘆きを『楔』として一直線に結ぶように六ヶ所の大地に打ち込み巨大な隙間を構築。
その隙間の中央を『この世の者』でも『あの世の者』でもない者 (=はぐれ外道など) が中心を斬り裂く事でこの世とあの世を裏返し、地獄を顕現させることができる。
発動すれば人間界はおろか外道衆の世界である三途の川も外道衆も巻き込まれて滅んでしまいかねないが、「地獄を見て感じるためなら些細なこと」と一蹴している。


  • 切神(きりがみ)
アクマロが特殊な紙を切る事によって作り出すアクマロの分身たる巨大式神。
巨大ナナシやノサカマタ同様巨大戦における戦闘員を担当する。
予め切った紙をシートの様な物に入れたまま携行し、其処から放つなど作り置きも可能と融通が利く。
頭部からエネルギー弾を放ち、先端が2つに分かれた「松葉相朴刀」と言う大刀で武装する。
アクマロの使い魔なだけあってその戦闘力は高く、初戦では(操縦していたのがスーパーシンケンレッド一人だったとはいえ)テンクウシンケンオー合体を解除し、シンケンオーを窮地に追い込む程だった。


【末路】

様々なブラフを重ねて部下を暗躍させながらもシンケンジャーを翻弄。
更にはその過程で各々の大事な物の修復を持ちかけて薄皮太夫や十臓を傭兵として雇い入れ、自軍の戦力も拡大していく。
太夫の三味線に関しては修復する気は毛頭なく、始めから楔として利用するつもりであったが、取り返しに来た太夫を痛めつけたことでドウコクの怒りを買い、危うく縛られかけそうになった為に止む無く三味線を放棄し、彼女とは決別した。
シンケンジャーと交戦する中で最後の楔が撃ち込まれ術が完成間近となり、地獄から流れ込む膨大なエネルギーの奔流を感じ取った事で自身の計略の成功を確信する。
しかし「裏見がんどう返し」完成最後の鍵である十臓に対し、「家族の愛情」に訴えかけて協力を持ち掛けるという最後の最後で最大の悪手を打ってしまう。
結果アクマロは十臓の外道の本質を当初から完全に見誤り誤解していたことで作戦は完全に失敗。
「十臓さん…あんたさんこそ本当の外道でござります…!!」と苦しみと悔しさ混じりの賛辞を送ると同時に十臓に致命傷を負わされ、裏見がんどう返しの術は破綻。


われの…われの何百年もの想いが……想いがァアアアアアアアアアッッ!!

最早…望みも何も…!!

ハハハハハハ……おのれぇ…

おのれぇ…!

おのれぇええええええええっ!!!


200年に渡る永い計略が完全に水泡に帰したやけっぱちで暴れるも、裏正で斬られた深手もあってかシンケンジャーの繰り出した「外道覆滅」と「烏賊五輪弾」の同時攻撃で爆散し一の目を喪失。
「二の目」となっても狂乱は収まらず、サムライハオーのモヂカラ大弾円すら弾き返す底力を見せつけるも、最後は恐竜折神も結集した「十二折神大侍斬り」を受けて敗北。
そして……

この痛み……見えたッ!コレ(・・)が…コレ(・・)がぁあああアアッ!!

…ハハハ、アハハハハハハハハッ!

断末魔の苦しみに己が追い求めた『本物の地獄』を見出して納得したらしく、体が真っ二つに裂けながらも狂喜の内に散っていったのだった。


【余談】

上述通りに(三途の川を含む)世界と共に心中しようとする目的である悪役はスーパー戦隊シリーズの中で珍しい存在ともいえる。
また、次作でも「世界諸共心中しようとした悪役」が登場した(あちらは計画を阻まれた末に最終的にその計画へ走った)。

元ネタになったのは七福神の1柱恵比寿。
公家とシャチホコもデザインに取り入れられている。
名前の「筋殻」は平安時代の貴族である藤原氏から取られ、人物像には『柳生一族の陰謀』にて成田三樹夫が演じた烏丸少将が意識されている。

CVの堀川りょう氏は本作がスーパー戦隊シリーズ初出演だが、
東映特撮作品そのものには『ビーファイターカブト』や『テツワン探偵ロボタック』での出演経験がある。
また本作から4年後の『非公認戦隊アキバレンジャー シーズン痛』ではツー将軍を顔出しで演じている。



十臓さん、われの項目を追記・修正しておくれやす。

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最終更新:2024年04月16日 17:43