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ゲンゾウ(ONE PIECE)

登録日：2019/11/28 Thu 18:51:12
更新日：2024/02/07 Wed 12:04:39
所要時間：約 4 分で読めます



戦って死ぬことで支配を拒むつもりならあの時すでにそうしていた!!
だがみんなで誓ったはずだ
私達は"耐え忍ぶ戦い”をしようと!!
生きるために!!

漫画『ONE PIECE』の登場人物。

【プロフィール】


本名：ゲンゾウ
肩書：ココヤシ村駐在
年齢：46歳→48歳
誕生日：6月17日
星座：双子座
血液型：F型（現実だとB型）
身長：173cm
出身地：東の海・コノミ諸島・ココヤシ村
初登場：単行本第8巻・第71話・『万物の霊長』
趣味：武器のコレクション
好物：生ハムメロン
CV：塩屋浩三

【人物】


ココヤシ村の駐在で口髭を蓄えた強面の中年男性。
全身にはアーロン一味の襲来時にクロオビに斬りつけられた際の縫合の跡が残っている。
が、それより頭の風車のついた警官帽が特徴的。

武器のコレクションが趣味らしく、それが理由でアーロンに咎められたが、実際に現場を抑えられたわけではないので、どの程度のものであったかは不明。

外見こそ厳ついが、正義感に溢れ、厳しさと優しさを兼ね備えた人物で、気さくな性格から村人達からも「ゲンさん」の愛称で親しまれており、人望も厚く、ナミやノジコからも父親のように思われており、信頼も厚い。

ベルメールとは彼女が悪ガキだった頃からの古い付き合いで、彼女の義理の娘であるノジコやナミにとっては父親代わりのような存在。
ただし赤ん坊だった頃のナミには近づくだけで怖がられていたため、あやすために警官帽に風車をさすようになると以降は怖がられなくなった。

その特徴からルフィには「風車のおっさん」と呼ばれている。
ルフィいわく風車の帽子は「イカす～」と気に入っているらしい*1。

真面目さからかベルメールの見え見えの色仕掛けで手玉に取られるなどコミカルな一面もある。
しかもその娘達まで影響されてそれを真似するなど男を転がすような性格に育ってしまったため何かと気苦労が絶えない。

ノジコとナミの幸せを心から願っているが、如何せん親バカ気味になっている。


【過去】


本編より10年前、村がアーロン一味に襲撃される。
発見が遅れたベルメール一家をなんとか救おうとするが、ベルメールは娘達の身代わりとして殺害され、さらに高い測量技術に目を付けられたナミが連れ去られる。
魚人達の暴挙を止めようと他の村人達と立ち向かうが、クロオビに全身を斬られ重傷を負う。
この一連の出来事がトラウマとなり、ナミは長年誰にも助けを求めることができずにいた。

辛うじて一命をとりとめた数日後、村へ帰ってきたナミがアーロン一味に加入したことを告げると厳しい口調で追い返してしまう。
しかしどうしてもその心変わりが信じられず、ノジコを問い詰めた結果、ナミがココヤシ村をアーロンから一億ベリーで買い取る契約を交わしたことを知る。
以降他の村人達と共にナミの心中を思いやり、余計な負担をかけないためあえて知らぬフリをし、アーロンの支配に耐え忍ぶ戦いを選んだ。


【本編】

アーロンパーク編にて初登場。
武器を所持していたことを口実にアーロンに殺されそうになる。
ノジコや村人達は横暴だと反発するが、冒頭の台詞で制止する。
だが偶然ノジコに助けられ村に居合わせたウソップの活躍（？）に救われ事無きを得る。

その後アーロンと癒着していた海軍のネズミによってナミが8年間かけて集めた資金が没収される。
最初から村を解放する気などなく、ナミを嘲笑ったアーロンのこの仕打ちにゲンゾウや村人達は憤慨し遂に武器を取り立ち上がる。
ナミはなんとか制止しようとするが、わざと気丈に振る舞う*2彼女の姿に涙を流し、もはや止まらぬとナミを振り切り、命を捨てる覚悟でアーロンパークへ向かう。

しかし今度は門前で先に挑んでいたジョニーとヨサクに足止めされ、麦わらの一味に命運を託す。*3
途中アーロンによってルフィが海中に沈められると、ノジコと共に救出に協力した。

アーロン達が倒されたのちナミが海賊になると言い出した際には最初こそ止めたものの、無駄であると悟り大笑いしていた。
村で祝宴が続く中、ゲンゾウは酒を片手にベルメールの墓を訪れる。

ベルメールよ…お前の娘達は実にたくましく、立派に育ったよ…。
まるで生前のお前を見てるようだ…。
我々はこれから、精一杯生きようと思う。
あまりにも多くの犠牲の上に立ってしまった。
だからこそ精一杯、バカみたいにな…笑ってやろうと思うのだ…!!

そんな中、偶然ルフィが通りかかったのをゲンゾウが呼び止める。

もしお前らがナミの笑顔を奪うような事があったら…、私がお前を殺しに行くぞ!!わかったな!!!!

あまりの勢いに呑まれ、ルフィも真剣な様子で「……わかった」とうなずいている*4。
ナミが心の底からの笑顔を取り戻したと確信した後は、トレードマークであった風車をベルメールの墓前に供えている。

以降は扉絵や幕間で度々登場しており、エニエスロビー陥落後にナミの手配書が出回った際は、「グラビアさながらの写真で求婚者が集まってしまう」とズレた心配をしており、海軍に抗議の電話をかけるなどして周りから呆れられていた。
新世界編開始時には新聞で麦わらの一味の再集結を知り、安堵の涙を流していた。
ドレスローザ編後も更新された手配書について電話で抗議していた。
ちなみに写真自体は（求婚者が来てしまうような如何わしいものである事を除けば）気に入っており、どちらも大きく引き延ばして駐在所に飾っている。

のちにアーロンを東の海(イーストブルー)へ解き放った(実際はアーロンがタイヨウの海賊団から勝手に出て行ったのを引き留めなかった)ジンベエが麦わらの一味に加入している。
ゲンゾウを含むココヤシ村の村民は魚人に恨みを持っており、ジンベエが麦わらの一味としてナミと一緒に行動していることを知ったらどんな反応をするだろう…。


【余談】

好物は生ハムメロンらしく、アーロン一味壊滅後の宴でも本人のリクエストからか振る舞われていた。
意外に好評だったのかルフィは結局食い損ねることになった。

スリラーバーク編でナミが性別を誤魔化すため咄嗟に名乗った偽名が「ナミゾウ」。
父親代わりの彼の影響からだろうか。
ちなみにSBSで描かれた性転換版のナミもファンからは主にナミゾウと呼ばれている。

映画『STRONG WORLD』ではナミの回想に登場。
エンディングではノジコやDr.ナコ―にからかわれていた。

『GOLD』公開記念の麦わらの一味声優陣へのインタビューでは、ウソップ役の山口勝平とナミ役の岡村明美の対談で、お色気路線を突き進むナミについて語りながら、
勝平「ゲンさん、これ見たら卒倒しちゃいますね！」
岡村「ゲンさん怒りますよ。ルフィに抗議ですよ。(笑)」
と引き合いに出されていった。

アニメオリジナルのワンピース時代劇では役人として登場。
丁髷なので風車は背中に指している。

担当声優の塩屋浩三氏は後にパッパグやエドワード・ウィーブルも演じている。


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最終更新：2024年02月07日 12:04

*1 意図してか偶然かSF作家のレイ・ネルソンが同じような考案したプロペラをくっつけたプロペラビーニーが子供層に一時、受けた事がある。子供の感性を持つルフィが気に入るのも納得である。もっともそのすぐ後「愚か者」「社会不適応者」の代名詞として差別の対象になってしまう。まるで魚人達のように…。

*2 目元が腫れるほど直前まで怒りと悔しさで泣いていた

*3 結果的にゲンゾウを含めた村人全員が麦わらの一味に命を救われたのだが、逆に言えば、もしナミが麦わらの一味と出会わなかった場合は遅かれ早かれ村人全員が誰からの助けもなくアーロン一味に立ち向かって皆殺しにされたと思われる。

*4 この約束は、出航の際にも念を押されており、ルフィは親指を立て返答している