ガオシルバー/大神月麿

登録日:2020/02/07 Fri 19:01:12
更新日:2024/02/28 Wed 00:41:39
所要時間:約 5 分で読めます





自ら犯した過ちは、自らで始末をつける!

狼の魂が吠える時、(しろがね)の戦士が生まれます!


ガオアクセス!!


次回!

Quest 24

銀狼、閃く!!




我が名は月麿……!


大神月麿だ!!


大神月麿(おおがみつくまろ)とは、『百獣戦隊ガオレンジャー』の登場人物にして、本作における追加戦士である。

演:玉山鉄二


○目次

概要

初登場はQuest21「狼鬼、惑う」でのガオレッド/獅子走の回想シーンにて。
走が深夜にたまたま出会った野良犬と共に裸で水浴びをしてるデンジャラス&ストレンジ!姿で存在が発覚し、Quest23「狼鬼、死す!?」より本格的に物語に参戦する。

本編から遡ること1000年前、ガオの戦士『シロガネ』として先代ガオレンジャーと巫女ムラサキと共に人の世を脅かす鬼=オルグと戦っていた。

パワーアニマルを束ねる先代の精霊王たるガオゴッドがオルグの頭領「百鬼丸」との決闘で敗れ去り危機的な状況に陥る中、
シロガネは己の体を依代に邪気を取り込む闇狼(やみおおかみ)の面』を手にする。



(よこしま)なる百鬼丸は邪なる力で倒す!強い鬼の邪気で、獣達の力を増す!
そのためには私自身が依り代となり、鬼の邪気を取り込まねば!!

あなた自身も鬼になってしまうかもしれませぬ!

それでもいい!!百鬼丸を倒せるならば!!


「毒を以て毒を制す」といわんばかりに、ムラサキの制止を振り切り闇狼の面を被るシロガネ。
雷雲のごとく迸る邪気を受けたシロガネに呼応するかの如く、合体する力を持たなかった3体のパワーアニマルは魔獣と化し、ガオハンターへと合体、百鬼丸を撃破した。
その代償としてシロガネは黒き狼の甲冑を纏った鬼=後のデュークオルグ・狼鬼に変貌、身も心もオルグに変わりかけてしまう。



頼む……俺を斬ってくれ!!

馬鹿な……!

そして、永遠に封印するのだ!仲間同士で最後の願いを聞いてくれえっ!!

やむを得ん!
シロガネの言葉のままに!!

許せ、シロガネ!!


獣皇剣を振るい、地に突き立て五芒星の形を作る先代のガオレンジャー。
印を組み法力で石棺を作り出し、悲痛な想いで友を封印するのだった。


永遠に……眠れ……!


1000年にも及ぶ封印は過去の記憶を恨みに変え、シロガネもまた現代のガオレンジャーに牙をむく孤高の復讐鬼と変貌させた。
しかし完全にオルグと化してはおらず、新月の晩にのみシロガネの姿に戻るようになった。
実際、狼鬼の姿になった時でも流れる血は赤いままで、ツエツエの奇襲を受け気絶するガオホワイト/大河冴を介抱したり、オオカミイヌの子どもに懐かれたりと、オルグとは思えない場面が目立っている。

Quest21で百鬼丸に倒されたはずのガオゴッドの思念を受け惑う中、Quest22で芝刈り機オルグに刃を振るった後、ウラの放ったオルグ虫によるコントロールを受け完全な操り人形と化す。
Quest23にてガオキングストライカーの登場でガオハンターは敗れ、ウラのコントロールと闇狼の面は砕け散り元の姿に戻る。同時にイエローのポジが揺らいだ。


俺はお前達を倒そうとした男だ……この手を重ねる資格はない!


記憶を失ったとはいえ、オルグに加担した自身に共に戦う資格はないと自責の念に駆られたシロガネは新たな仲間の手を振り切り、敢えてウラ一味に加担するフリをして奪い取った4つのガオの宝珠を取り戻そうとするが失敗。
邪気から解放されたかつてのパワーアニマルの声も聞こえず、4つの宝珠はウラの作ったキマイラオルグの依り代と化してしまう。
ウラはこのキマイラオルグを利用し、より多くの宝珠を集めて究極最強の百獣オルグを生み出すことにあった。

仲間でもあり、先輩でもあるシロガネの危機を知り変身し、キマイラオルグに挑むガオレンジャーだが、必殺の破邪百獣剣を跳ね除けられ、ガオポーラー、ガオベアー、ガオエレファントの力を受け苦しんでしまう。



全ては俺のせいだ……だが今の、今の俺には……!

シロガネは、自らを激しく責めていました。オルグに加担し、4つの宝珠をウラに渡してしまったことを。
そして、何もできない無力さを恥じていました……。

俺は……俺は……!!

やめろぉぉぉぉぉぉっ!!


シロガネは叫び、落ちたイーグルソードを手にキマイラオルグに立ち向かう。
しかし、ガオソウルはおろかパワーアニマルの加護のないシロガネにオルグと渡り合う力はなく、あっさりと滅多打ちにされてしまう。



……自ら犯した過ちは、自らで始末をつける。

それに、お前たちには生き残ってほしい!お前たちなら、できる!!


過酷な状況に傷つきながらも、己を犠牲にしてまで仲間の為に幾度も立ち上がるシロガネ。
その様を見たガオライオンは雄叫びを上げ、未だ目覚めぬ3体の獣に呼びかける。
やがて3つの宝珠は3色の輝きと共にシロガネの手元に宿る。



復讐心でも憎悪でもなく、純粋に自らの身を犠牲にして5人を助けたいという戦士の心は、正義の力を復活させたのです!

ガオウルフ! ガオリゲーター! ガオハンマーヘッド!

戻ってきてくれたのか……?


3つの宝珠は数珠のようにシロガネの左腕を回り、銀狼の顔を模したGフォン――Gブレスフォンを錬成させる。
意を決し、シロガネはガオアクセス。ここに6人目のガオの戦士・ガオシルバーが誕生、疾風のごとき雄姿はキマイラオルグとウラを撃破するのだった。

Quest30では、オルグの策略によって再び狼鬼に戻りかけてしまうが、ガオレンジャーとの絆によって高められた精神力によって自我を保ち、邪気をはねのけている。


人物像

一人称は「俺」
狼鬼時代と同じ一匹気質であり、基本的に初期メンバーの5人や巫女・テトムと行動を共にすることはなく、一人でいることが多い*1
だが、変身できないながらもオルグに果敢に立ち向かっていこうとする等、根は非常に熱い魂を持つ。

その一方で……
  • ビリヤードの玉に書かれている数字を理解できない*2
  • ボウリングオルグの攻撃で『犬神家の一族』ばりに地面に突っ込んだガオブラックを男3名が引っ張る中ひとり合掌していた
  • 年末回であるQuest45「戦い、終わらず」では浴衣姿で風呂桶片手にヤバイバにツッコミを入れる
……といった天然茶目っ気溢れる一面を見せている。

責任感が非常に強く、当初は狼鬼としてガオレンジャーに襲い掛かり、宝珠を奪ってきた自分の所業を必要以上に悔いる余り、ウラや狼鬼を一人で倒そうと突っ走ってしまい、中々5人達と馴染めなかったが、
過去に傷の手当てをされた冴をはじめとして、先輩としても仲間としても向き合うひたむきな走など、自分に寄り添ってくれるガオレンジャーの心に触れていくうちに、彼らと打ち解けるようになった。

また、意外とナイーブな面もあり、上記からガオレンジャーに誘われた音曲の宴カラオケパーティーを一度は断るも、自身の態度を反省して「次に誘われたら……」と決めるも、中々誘いが来ないことに不安になる一幕もあった。

戦闘スタイルと合致する為か、偶然流れ着いたビリヤードバー「JACK」に足繁く通っており、店主(演:甲斐道夫)とは顔なじみになりつつある。
そこでは強敵との戦いを自分なりに研究する場にもなっており、バーのマスターもビリヤードに興味を示す月麿の腕に感嘆して度々レクチャーしている。
実際、マスターが月麿に見せたあるシュートは、復活した狼鬼撃破のきっかけを作り出している。
また、ボウリングオルグとの初戦の後、わざわざビリヤードの台でボウリングの玉を撃とうとして事情を知らない店主に「何の冗談だ?」と呆れられたこともあった。

先代のガオの巫女・ムラサキとはガオの戦士の中でも取り分け親密であったらしく、自身が吹く笛の音色に合わせて彼女の歌をガオディアスに聞かせていた。
一度はオルゲットの襲撃からムラサキを守り切れずに彼女の喉を傷つけられてしまい、もう元の歌声を出せなくしてしまったことからガオディアスの怒りを買い、絶縁状態に陥ってしまったが、
ムラサキと同じ歌声を持つテトムを今度こそ守りきると誓ったことで、再び信頼を取り戻した。
ただし、「テトムの歌を毎日聞かせる」という条件付きでもあり、彼女がアカペラで歌うのを嫌がったこともあって、毎日アニマリウムに行く羽目にもなったが、まあシカたがない
ウラを完全に撃破した後は若干ユルくなったのか、奔放なテトムに振り回されるラブコメっぽい場面も見せている。

初期は金の帯を巻いた白い法被姿だったが、Quest24ラストでいつの間にかできあがっていた専用のガオジャケットを「それ羽織っとけよ。そんな時代遅れの服、ダサいぜ」ガオイエロー/鷲尾岳から受け取り、Quest25以降はそれがデフォとなる。
カラーは狼鬼時代を思わせるやや鈍いねずみ色で、前方には狼のプリント、背中には「SPARKING WOLF」の文字が施されている。

オルグとの戦いを終えた後、メンバーがそれぞれ夢に向かったり、元の職場・学校に戻る中、彼だけはひとり都会の雑踏の中へと紛れていった。

21世紀、か……。

どこへ行くのか一匹狼……その行き先は、風だけが知っているかもしれない。
その後、Vシネマ『忍風戦隊ハリケンジャーVSガオレンジャー』ではハリケンジャーとガオレンジャー両戦隊の危機に駆け付けている。



ちなみに月麿が本名を名乗るのはQuest FINALでのみ。かつ年齢は1062歳こんな62歳がいてたまるか。




ガオアクセス!! ハァッ!!


サモン! スピリット・オブ・ジ・アース!


ガオウルフの魂と呼応する、6人目の戦士の誕生です!

その名も……!!


閃烈の銀狼! ガオシルバー!!


閃 烈 の 銀 狼


ガオシルバー


スーツアクター:大藤直樹
テーマソング:「a lone wolf〜銀の戦士〜」(歌:串田アキラ)

初変身はQuest24「銀狼、閃く!!」。
月麿がGブレスフォンのカバーを展開し、テンキー中央部のボタンに触れてガオソウルを込めた後、右耳に当てながら左手を前にかざすことで変身が発動。
Gブレスフォンのカバーが再び閉じてガオウルフのイメージが重なった後、月麿の全身を白銀の狼の姿を模したガオスーツが包み込み変身完了する。
基本的な姿は初期の5人と同じで、左胸にガオウルフをイメージしたマークが施されており、左肩部から右腰部に六束に重なった帯状のラインが伸びている。
右半身や腰部には、牙を模した紺のアクセントが施されており、ベルトのバックルも初期5人の5体のパワーアニマルの意匠が入ったものと異なり、狼のレリーフとなっている。

1000年前からオルグと戦い続けていただけあって戦闘力は非常に高い。
狼鬼時代でも見せた狼のごとく素早く飛び掛かり、専用武器であるガオハスラーロッドを状況に応じて使い分ける華麗且つアグレッシブな戦い方を見せる。
イエロー「アンビリーバボー……!」
ブラック「横綱級の強さだぜ……!」

また、風の流れを読み取ることでオルグの邪気を探知することも可能。
Quest42「鬼忍者侵略!」では、邪気ごと姿を隠しガオイカロスを翻弄するデュークオルグ・ドロドロを探知し、ガオハスラーロッドの銃撃で射抜いた。



装備

Gブレスフォン
ガオウルフの頭部を模した形の携帯電話型変身アイテム。
普段はその名の通り左手首にブレスレットとして取り付けられている。
変身手順はGフォンと同じで、他のメンバーやテトムとも通信が可能。


ガオハスラーロッド
ガオシルバーが使う破邪の爪(専用武器)。
通常は左腰のホルスターに収納されているが、引き抜かれることで細身の刀身が伸び長剣形態「サーベルモード」となる。
サーベルモードは斬ってよし、叩いてよし、突いてよしと使い方に困らない。
鍔部の左側を回転させるとトリガーとなり刀身が収納され、ライフル形態「スナイパーモード」に変形。
速射性の高い光弾を発射し、シルバー自身の素早さを活かしてジャンプしながら狙い撃つ戦法も見せる。
さらに、スナイパーモードからグリップ部を先端部にスライドさせることでビリヤードのキューにも似た必殺の「ブレイクモード」となり、所有する3つのガオの宝珠をビリヤードの球に見立ててトリガーで撃ち出せる。
スナイパーモードに変形するこの武器の存在もあってか、2019年の『スーパー戦隊最強バトル!!』ではガンマンチームの一員としてガオシルバーが登録されていた。


必殺技

銀狼満月斬り
ガオハスラーロッド・サーベルモードにおける必殺技。
跳躍して満月のイメージを背にしながら袈裟斬りを繰り出す。
一度はウラをこの技で倒すが、本体である兜が無事だったため復活を許してしまった。


破邪聖獣球
ガオハスラーロッド・ブレイクモードにおける必殺技。
大きく振るうことでロッド先端部から捕縛空間「レーザープール」を生成。
それでオルグ魔人の動きを封じた後、「邪気・玉砕!」の掛け声と共に3つの宝珠を撃ち出して粉砕する。



ウルフローダー

全長:2.1m
全高:1.2m
全幅:0.8m
最高時速:350km

Quest25で初登場。
ガオウルフがオフロードバイクにメタモルフォーゼした姿。
ガオシルバーの戦闘における移動手段として使用される。
ガオウルフの自我はそのまま残っているため、そのまま頭部になっているカウル部分で吠えたり、独りでに走ることも可能。
レッドらが四つん這いで走ったり空飛んで現場に向かうのとは大違いである。



頼んだぞ、お前達!

百獣召還!!

3つの宝珠が紋章を描く時、3体のガオアニマルは地上に降り立つのです!


パワーアニマル

ガオシルバーが召喚するパワーアニマルは、ガオウルフガオリゲーターガオハンマーヘッドの3体。
いずれも1000年前のシルバーと共に戦う聖獣だったが、『闇狼の面』を使い邪気を取り込んだことで魔獣に変貌。
かつての仲間たちに牙を剥き襲い掛かったが、ガオキングストライカーの剛蹴一閃・ライノシュートを受けたことで邪気が解け、聖なる獣に戻った。

狼鬼時代ではオルグパワーを注がれたため宝珠の色は漆黒に染まっていたが、ガオシルバーの誕生と共に元の輝きを取り戻している。

ガオハスラーロッド・ブレイクモードでガオの宝珠を突き百獣召喚。
狼鬼の魔笛の音色を機械的にアレンジしたかのような聖なる音色と共に、三日月の紋章を描き召還される。

詳細は該当項目にて。


ガオハンタージャスティス


ガオシルバーが操る精霊王。
狼鬼時代のガオハンターイビルと大まかなシルエットは変わらないが、頭部の角が収まった上に下顎部から二つ目とフルフェイスマスクの顔が露出、『正義の狩人』となっている。

詳しくは上記リンク先参照。

映画『劇場版 百獣戦隊ガオレンジャー 火の山、吼える』ではガオハンタージャスティスは未登場だが、代わりにガオナイトの窮地に駆け付けたゴッドパワーアニマル=ガオゴッドにシルバーが乗り込む展開となっている。


余談

  • 獣電戦隊キョウリュウジャー』のキョウリュウゴールド/空蝉丸は鎧に取り込まれた敵の正体で登場し、解放された後に6人目になる流れが似ているが、これは彼をモデルにしたためである。

  • 演じた玉山鉄二氏はその後2014年の連続テレビ小説『マッサン』にて主役・亀山政春を演じたが、同作では母親の写真を見て「これはオルグじゃ」と口にする中の人ネタを披露した事も。
    それ以降、誰が呼んだか「ガオマッサン」なるあだ名が付いたとか


項目ある所編集の風が吹き、その追記と編纂の風は必ず俺を呼ぶ。

「あんた……あんた、かっこいいよ!!」


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最終更新:2024年02月28日 00:41

*1 木陰で仲間のパワーアニマル3体を見やりながら安らぐ場面こそあったものの、拠点をどうしていたのかは不明。

*2 まあ、彼が元々生きていた時代を考えると、その頃の日本にはアラビア数字なんて一切普及しておらず、影も形も無かった為に仕方ないと言えるが。