月光王国(デュエル・マスターズ)

登録日:2020/10/10 Sat 18:36:45
更新日:2023/05/23 Tue 01:30:27
所要時間:約 7 分で読めます






影を見つめる時 影もまたお前を見つめている

(訳:影の中から月光王国の刺客が次々と現れ、チーム銀河を攻撃していきます。)




月光王国とは、デュエル・マスターズの種族。

概要

DMRP-15「十王篇 第3弾 幻龍×凶襲 ゲンムエンペラー!!!」から登場。十王篇のメイン種族の一つとしてフィーチャーされる。
光文明と闇文明に属する多色種族。多色クリーチャーも単色クリーチャーも所属している。
十王篇の他チームと同様、月光王国をサブタイプとして所持する呪文も存在する。

命名ルールは体言止めで終わる一文の形を取り、カード名の最後の名詞のみをカタカナで表すという形式だが、一部カードはこの命名ルールから外れる。
オシオキムーンという能力を持っているカードは名前に「月」を含むようになっているが、「月」の書体だけ独特の書体になっている。

珍しくフレーバーテキストにも独特の個性を持った種族であり、ポエムのような文章と文章の実際の意味を述べた翻訳が同時に記述されるというスタイル。
覚醒編以前のフレーバーテキストを連想させる意味深な雰囲気の文章に対し、実際の翻訳のギャップが激しいので思わず笑ってしまうだろう。

上級のクリーチャーはエンジェル・コマンドデーモン・コマンドを複合しており、キングマスターなどの両方を複合にしているパターンもある。
低コストクリーチャーはなんとデビルマスクを複合としているクリーチャーが多く見られる。「月光仮面」ネタと言われているが…。
少数ではあるが、一応上述の3種族以外の種族との複合も存在しており、超久々にセイント・ヘッドを持っているクリーチャーがいたりもする。

背景ストーリー

十王篇開始以前に鬼札王国に敗北し、配下として鬼札覇王連合に取り込まれた集団。
キングマスターである《月と破壊と魔王と天使》は《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》に愛する心を奪われるという仕打ちを受けている。
なお、月と破壊と魔王と天使は20万年以上戦っていたベテラン*1らしく、王国の元となったルーツ自体は相当古い可能性がある。

「物事には常に裏表がある」と考え、一面的な見方をする者を嫌うという深い思考を持つ。
基本的には陰に潜んでの奇襲や暗殺を得意とするようだが、光を放つ系統の攻撃には弱いらしい。

月光王国は負の感情を力に変えるオシオキムーンという能力を持っているが、描写を見るに基本的にカウンターに使う防御的能力の模様。
だが、時には自分から攻めることも必要になるため、そういう場合には書き溜めた詩を公開することで痛みを得てオシオキムーンを発動させる
…要は厨二病ノートを自ら公開するその羞恥心で暴れているみたいなもんと言える。というかそんなレベルの精神的ダメージでも発動するのか…。

◇十王篇における活躍

鬼札王国の配下と化している月光王国は、陰に潜んでチーム銀河に奇襲を仕掛ける。
しかし、《「正義帝」》の目覚めに呼応した《十・二・神・騎》の光によって陰に隠れることが出来なくなってしまったため、撤退を余儀なくされた。

その後、月光王国はチーム銀河に再度侵略を開始し、前回同様に影を利用した刺客によってチーム銀河に被害を与える。
月光王国の迎撃に向かう十・二・神・騎は前回と同様に光を繰り出すが、《月と破壊と魔王と天使》は自身の特殊な力でそれを退けた後に砲撃で十・二・神・騎を半壊させる。
その後、チーム銀河のキングマスターである《「正義帝」》が、月と破壊と魔王と天使に攻撃を繰り返すがダメージが入らず、悲しみの波動のみを伝えられる。
その様子を察した「正義帝」が攻撃の手を止めて対話を試みるが、愛する心を奪われている月と破壊と魔王と天使にはその問いかけは通じなかった。

「正義帝」は迷いながらも放った必殺の拳でダメージを与えるが、オシオキムーンが発動したことで攻撃を反射された。
しかし、《∞龍 ゲンムエンペラー》の介入によってオシオキムーンの反撃は失敗に終わる。
ゲンムエンペラーの「夢幻の無」に影が呑み込まれ始めた様子を見て、月と破壊と魔王と天使は大きな影に入って撤退したのだった。

オシオキムーン

月光王国所持クリーチャーの一部クリーチャーが持つ専用能力。多分元ネタは「月に代わっておしおきよ!」。

自身のシールドゾーンに置かれているカードが離れた際、相手に対して何かしらの能力が発動する。
あくまでも「シールドソーンに置かれたカード」全てを対象にするため、シールドで要塞化された城などが墓地に置かれても能力はトリガーする。
また、ブレイクに反応するのではなく「シールドが離れたら」反応するため、《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》のようなシールド焼却にも反応できる。

その特性は基本的にはシールドをブレイクされることに対してのカウンター能力であり、ビートダウンや速攻に対して強さを発揮する。
一方で何も工夫をしないと能力の発動は相手次第になるという欠点があるが、シールド回収やシールド交換を可能なカードを使う事で能動的に発動させられる。
月光王国の一部クリーチャーは自らシールドを削る能力を所持しており、オシオキムーンの自発的な発動をサポートするカードも存在する。
よって、月光王国の種族デッキはシールド回収などを上手く組み合わせて、オシオキムーンを相手に頻繁に叩き込むことが基本戦略となりやすい。

背景ストーリー上の主君である鬼札王国の鬼タイムは、シールドが少なくなることで発動する能力であるために相性が良い。
実は、シールドの追加やシールドからの召喚が可能なチーム銀河のギャラクシールドとは相当相性が良かったりもする。
まあ背景ストーリーでの味方以上に敵との相性が実際のゲームでは抜群という現象は珍しくもないのがデュエマだからね…。

主なカード

月と破壊と魔王と天使 KGM 光/闇文明 (7)
クリーチャー:エンジェル・コマンド/デーモン・コマンド/月光王国 11500
ブロッカー
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から2枚を裏向きのまま、それぞれ新しいシールドとしてシールドゾーンに置く。
自分のターンの終わりに、このクリーチャーは自分のシールドを1つブレイクする。
<オシオキムーン>カードが自分のシールドゾーンを離れた時、このクリーチャーは相手のシールドを1つブレイクしてもよい。

月光王国のキングマスターを務める光/闇のエンジェル・コマンド/デーモン・コマンド/月光王国。

cipで2枚のシールド追加を行う大型ブロッカーだが、自分のターン終了時に自分のシールドを1枚ブレイクするというcipを無駄にするデメリットを持つ。
しかし、オシオキムーンが発動すると相手のシールドを1つブレイクすることが可能であり、実際は攻撃と防御を両立したクリーチャーである。

高速化した環境では能力が派手さに欠けるとも言われているが、《ヴァリアブル・ポーカー》などと組み合わせれば相手のシールドを一気に削りきれるそのカウンター能力は予想以上に強烈。
種族を活かして《クリスティ・ゲート》で踏み倒したり、ブロッカーであることを活かして《ヘブンズ・ゲート》で踏み倒すことも可能。
上述の踏み倒しカードはS・トリガーであるため、運やプレイング次第では更なるS・トリガー発動の連鎖が起きる場合もある。
強制攻撃を行わせる《悪魔聖霊バルホルス》も、種族や文明色の相性の良さから組み合わせられることがある。

偽りの月を盗むファントム VR 闇文明 (5)
クリーチャー:デーモン・コマンド/月光王国 6000
ブロッカー
W・ブレイカー
<オシオキムーン>カードが自分のシールドゾーンを離れた時、相手は自身の手札を2枚選び、捨てる。

オシオキムーンで《デモニック・バイス》を発動するデーモン・コマンドのブロッカー。
自分のシールド全てをS・トリガー版《デモニック・バイス》にすると書けば強力なことが分かるだろう。
特に《鬼寄せの術》と組み合わせれば最速3ターンで出せるため、序盤からいきなり相手の攻撃を大きく鈍らせる。

一方で手札消費の激しい速攻デッキに対しては意外と防止力としては弱く、準バニラのブロッカーになりやすいという点は難点か。
場持ちに関しても、5コスト・パワー6000・ブロッカーとインフレの進む環境では破壊されやすい部類である点も注意。

至宝を奪う月のロンリネス SR 光文明 (5)
クリーチャー:エンジェル・コマンド/月光王国 6500
W・ブレイカー
相手の呪文を唱えるコストは1多くなる。
<オシオキムーン>カードが自分のシールドゾーンを離れた時、コスト7以下の「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。

オシオキムーンでコスト制限ありのブロッカー踏み倒しを発動するエンジェル・コマンドのブロッカー。
ついでに相手の呪文を唱えるコストを+1させるという軽めの妨害効果も持つ。

シールドをブレイクされるとブロッカーを出せるという点は防御性能が非常に高く、ビートダウンに対して恐ろしいほど強い。
光単色である事から天門デッキとも相性が良く、キングマスターである《月と破壊と魔王と天使》も踏み倒しの範囲に入っている。
ブロッカーでシールド交換を行える《音感の精霊龍 エメラルーダ》などとも組みわせると面白い動きが出来るだろう。




影が運命を見続ける時 月の光と天使の羽が傷を癒す
(訳:誤字・脱字を発見した時は、追記・修正をお願いします。)

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最終更新:2023年05月23日 01:30

*1 20万年という時間は、DMの背景ストーリーにおいてはエピソード3の後日談であるDMD-26→サバイバーのGR騒動における数百万年、《進秘の使徒ラティウス》のフレーバーテキストで言及されている神化編開始時点の超獣世界がオリジンのレベルに追いつくのに必要な300万年に次いで長い時間である。素直にこの20万年という設定を受け取るならば、《月と破壊と魔王と天使》は基本セット以前の時系列から存在したことになる。ただし、基本セットの世界観は十王篇の世界観とはパラレルではあるが。