緊急プレミアム殿堂

登録日:2020/10/14 Wed 00:40:38
更新日:2023/09/12 Tue 11:57:44
所要時間:約 21 分で読めます






この対戦で発表される情報は……コレだ!!


《緊急プレミアム殿堂》はデュエル・マスターズの呪文である。


概要

緊急プレミアム殿堂 P 水文明  (3)
呪文
カードの名前を1つ選んで言う。次の自分のターンのはじめまで、誰もその名前のクリーチャーをバトルゾーンに出せず、その名前の呪文を唱えることができず、その名前のクリーチャーは無視される。

DMEX-08『謎のブラックボックスパック』で登場したカード。
効果は単純明快にして強力の極みで、カードを指定してそのカードを次のターンまで使用不可にしてしまう。
あくまで効果対象はクリーチャーと呪文のみであるが、【オレガ・オーラ単】のような極まったデッキでない限り、
クリーチャーも呪文も使わないデッキなど早々存在しないので撃つことができないという自体はありえないだろう。

「無視される」の裁定があやふやではあるが、「封印」状態と同様に場に出ていてもクリーチャーとしてカウントせず、
対象にすることもなく、効果も発動できないということになるのであろう。
このカード登場時点ですでに殿堂入りとなっている《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》に比べると
効果対象は局所的で、かつ自分も影響を受けてしまうこともあり汎用性こそあちらに劣るものの、
そのかわり指定したカードへの効果範囲は広く、召喚行為によらないバトルゾーンへの着地は許さず、
すでに着地していれば無視してしまう。

ありていにいえばカード名から取れるようにこのカードはゲーム中に擬似的にプレミアム殿堂を発布してしまうカードである。
《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》がアウトなのにこんなぶっ壊れた効果をしかも3マナで出すなんてどうかしてると思うだろうが……心配ご無用。

このカード自体が発売7日前の時点ですでにプレミアム殿堂だからである

そもそもBBPのジョークカードなんで


このカードが登場したのはDMお馴染みの闇鍋ことブラックボックスパック第3弾。
第1弾では逆印刷やバニラ呪文第2弾ではカレンダーやイラストレスカードなど驚きを与え続けたBBPだが、
第3弾ではまさかの「発売前にプレミアム殿堂」というものをぶっこんでしまった。

とはいえ一応は正式なデュエル・マスターズのカードなので、殿堂ゼロデュエルでは使用可能だし、
(今のところはありえないが)仮に『謎のブラックボックスパック』をゲーム中に開封できてこれが剥ければそのゲーム中は使用できる。
ここはコロコロプロモ版《ガルベリアス・ドラゴン》などとは明確に異なる点である。

効果はMtGの《Look at Me, I'm the DCI》をモチーフとしている。

Look at Me, I'm the DCI (5)(白)(白)
ソーサリー
残りのマッチの間、基本土地以外のカード1枚を禁止する。(残りのマッチにおいて、各プレイヤーはいずれかの領域とサイドボードにある、選ばれたカードと同じ名前を持つすべてのカードをマッチから取り除く。)

ちなみにあちらは銀枠(=使用禁止カード)なので、「禁止カード解禁ヴィンテージ」や「禁止カード解禁レガシー」などでも使用はできない。
似ているようで「レギュレーション上禁止なだけ」と「そもそもそのゲームのカードじゃない」は大きく違うのである。

イラストも射場本正巳氏による落書きが印刷されているだけ。
これも上記の《Look at Me, I'm the DCI》と同じで、あちらはMark Rosewater氏が書いている。
ちなみに両カードともにイラストレーターの名前は入っていない。

つまり完全に狙って作られたプレミアム殿堂にするためのカードなのである。
かつてあらゆるTCGで色んな理由で禁止カードは生まれた。黎明期故にバランス調整がうまく行かなかった、
新しいギミックを過小評価してしまった、売上を伸ばすためにオーバーパワーにしすぎた、
過去や新規のカードとの相互作用が見過ごされた、トーナメントにおける遅延を招いた……など。
しかし「最初から禁止カードに指定するために作られた」はおそらくこのカードくらいではないだろうか*1

とはいえ、である。

どんな理由で生み出されたにせよ、「本来はデュエマの競技シーンで使えるけど、レギュレーションで禁止されている」カードであることには間違いない。
こうした禁止カードというくくりでいえば、発売7日前の禁止指定というのは全TCG最速なのである。そもそも超えようがない

ちなみにデュエマは基本競技イベント時に来シーズンの殿堂入り、プレミアム殿堂を発表するが、
本カードのプレミアム殿堂発表は発売7日前のコロコロ生配信における、本カードの収録告知時に合わせて行われている。
つまり本当に緊急でプレミアム殿堂になったカードなのである。

ちなみに次点はMtGのType1.5(現レガシー)における《精神の願望/Mind's Desire》の0日。
こちらは本当に環境を壊すことが事前に明らかだったから、であるが、
MtGではスタンダードという直近2年のセットのみが使えるフォーマットが主流であり、
そちらに向けて作られたカード故に下環境でオーバーパワーになってもしかたないという理屈がある。


余談

《緊急プレミアム殿堂》はプレミアム殿堂だが、殿堂入りでは《禁断〜封印されしX〜》/《伝説の禁断 ドキンダムX》が発売3日前という記録を持つ。





この追記で発表される修正は……コレだ!!

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最終更新:2023年09月12日 11:57

*1 重ね重ね言うが、MtGの銀枠はあくまで「禁止カード」ではなく「使用禁止カード」、つまり厳密にはMtGのカードではないとされているのである

*2 ルール内にもEDHに関する記述はあるし、EDH向けのセットも存在するが、禁止カード裁定に関しては運営外の外部グループが行っている。