EMモンキーボード

登録日:2022/01/05 Wed 00:37:09
更新日:2024/03/25 Mon 22:20:06
所要時間:約 5 分で読めます




EMモンキーボード
星6/地属性/獣族/攻1000/守2400
【Pスケール:青1/赤1】
「EMモンキーボード」の(2)のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):もう片方の自分のPゾーンに「EM」カードが存在しない場合、このカードのPスケールは4になる。
(2):このカードを発動したターンの自分メインフェイズに発動できる。
デッキからレベル4以下の「EM」モンスター1体を手札に加える
【モンスター効果】
(1):このカードを手札から捨てて発動できる。
手札の「EM」モンスターまたは「オッドアイズ」モンスター1体を相手に見せる。
そのモンスター及び自分の手札の同名モンスターのレベルを1つ下げる。

《EMモンキーボード》とは、「BREAKERS OF SHADOW」で登場した遊戯王OCGのカードである。

○目次

概要

アニメ「ARC-V」にも登場しており、主人公の榊遊矢が使用している。

口が鍵盤になっていて一輪車に乗った愉快なおさるさんのモンスター。
そんなめんこい見た目に反して、正体はEMデッキのキーカードでコナミの 過ち である。

ペンデュラム効果は、《EMモンキーボード》をペンデュラムスケールに置くだけでレベル4以下のEMをサーチできる。
《EMモンキーボード》一枚からスケールを揃えることができる上に自身のスケールが1と小さいので、自由度の高いペンデュラム召喚を可能にしてみせる。
発動条件についても「スケールにセットするだけ」と非常に緩く、召喚権すら使わずに事前準備の手間も不要なので効果の安定性も即効性も高い。

EMドクロバット・ジョーカー
ペンデュラム・効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1800/守 100
【Pスケール:青8/赤8】
(1):自分は「EM」モンスター、「魔術師」Pモンスター、「オッドアイズ」モンスターしかP召喚できない。
この効果は無効化されない。
【モンスター効果】
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「EMドクロバット・ジョーカー」以外の「EM」モンスター、
「魔術師」Pモンスター、「オッドアイズ」モンスターの内、いずれか1体を手札に加える

EMペンデュラム・マジシャン
ペンデュラム・効果モンスター
星4/地属性/魔法使い族/攻1500/守 800
【Pスケール:青2/赤2】
(1):自分フィールドに「EM」モンスターがP召喚された場合に発動する。
自分フィールドの「EM」モンスターの攻撃力はターン終了時まで1000アップする。
【モンスター効果】
このカード名のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合、自分フィールドのカードを2枚まで対象として発動できる。
そのカードを破壊し、破壊した数だけデッキから「EMペンデュラム・マジシャン」以外の「EM」モンスターを手札に加える(同名カードは1枚まで)。

特に《EMモンキーボード》と相互にサーチし合える《EMドクロバット・ジョーカー》《EMペンデュラム・マジシャン》がいたのが大きい。
必要なパーツをお互いにサーチできるため「何もできない」状態に陥る手札事故が非常に起こりにくい。
他にサーチ先としては、デメリット無しスケール8の《EMオッドアイズ・ユニコーン》や、ハンド・アドバンテージを稼げる《EMギタートル》《EMリザードロー》も有力候補。

デメリット効果のはずの(1)もEMペンデュラムカードをもう片方に用意すれば解除できるし、
その「もう片方に用意」が《EMモンキーボード》自前の効果でクリアできているのでインクの染みと呼んで差し支えない。


一方でモンスター効果については、手札から捨てることで特定のカード一種類のレベルを下げるもの。
わざわざ手札を失ってまで行う利点は殆どなく、《コストダウン》と同じ欠点を抱えている。
レベルを下げることで当該モンスターのレベルをペンデュラムスケールに収めると言っても、より広いスケールを用意すればいいだけだし。


モンスターカードとしてフィールド上で発動できる効果もなく、ペンデュラム効果ばかりが注目されがちではあるが
「ペンデュラムカード」としてだけではなくモンスターカードとしても役に立っていた面はある。
というのはこのカードのレベルが6であること。
【EMEm】対策になっていた《飛翔するG》を「アドバンス召喚の生け贄」という形でお片付けできた点や《真帝王領域》のEXデッキ封じを突破できた点が主。
この際は《永遠の淑女 ベアトリーチェ》を始めとするランク6のエクシーズ召喚に繋げるか、チューナーと合わせてシンクロ召喚に繋げるかになっていた。

欠点を挙げるにしても「サーチメタの《ライオウ》《ドロール&ロックバード》が刺さる」「魔法カードメタの《王宮の勅令》などが刺さる」等の
サーチカード全般、及び(ペンデュラム含む)魔法カード全般の弱点しか存在しない。


環境での活躍

当初ペンデュラム召喚は手札事故になりやすい、手札消費が荒い、スケールセットで手札二枚使うから召喚数が少ないなどの弱点があったはずなのだが、
過剰なまでのサーチカード搭載をすることでそうした弱点を綺麗サッパリ消してしまった。
ペンデュラム召喚の出張セットとしても優秀で、様々なデッキにペンデュラムギミックを搭載することができた。

ただでさえ【EMEm】は《Emヒグルミ》や《EMペンデュラム・マジシャン》などの働きで環境トップレベルの力を持っていた。
そこに有能サーチを迎えることで、それまで以上に安定性と爆発力を極限まで上昇させ、環境を蹂躙し一強状態にまで行きついてしまう。
《EMモンキーボード》登場の三か月後にEm側のキーカードだった《Emヒグルミ》や《Emダメージ・ジャグラー》が規制され【EMEm】が構築不能に陥っても
別のデッキと組んで【EM竜剣士】という新たなデッキで相変わらず環境トップに居座っていた。

デッキの回転に大いに貢献はしたものの、それ以上に遊戯王の環境を荒らしまわってしまい、プレイヤーからは「糞猿」呼ばわりされてしまっていた。
「猿を使う猿回し」ならぬ、「猿にいいように使われる猿回され」状態に陥っていたプレイヤーと遊戯王でもあったが
登場から半年も経たない2016年4月の制限改定にて禁止カードに指定
なんと《Emヒグルミ》と並び登場から禁止までの期間が167日であり、最速禁止記録1位という大変不名誉な称号を持っている。
同じタイミングで禁止になったカードが「今までありがとう」と感謝されたのと同様、《EMモンキーボード》も「消えてくれてありがとう」と感謝されたのだった。


余談

アニメ版で登場した際はサーチ効果に名称ターン1回制限が無かった。つまり何らかの効果でバウンスすれば同じターン中に複数回効果を使えた
ついでに条件次第でスケールが4になる申し訳程度のデメリットもなかった。
つまりこれでもアニメ版の効果から大幅に弱体化された上でカード化されているのである。それでも最速タイで禁止行きって…

ちなみに規制解除の可能性については「制限までの解除ならいいのではないか」という見方の決闘者が少なからず出てきている様子。
アニメが終了しEMの販促期間も終わった《EMモンキーボード》の禁止後に適用された新マスタールールによって
「ペンデュラムゾーンの廃止(魔法・罠ゾーンと統合)」
「リンクモンスターがいない場合、エクストラデッキからのペンデュラム召喚は1体しか出せない」
とペンデュラム召喚周りのルールが大きく改正(弱体化)されたことが根拠。

事実、海外では2022年5月17日にエラッタなしで制限に復帰している
とはいえ、あちらでは《アストログラフ・マジシャン》も《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》も禁止なので、ペンデュラムデッキの環境での立ち位置が日本とはかなり異なるので一概には比べられないが…。

そんなこと言っていたら2023年7月1日、
ついに禁止から制限へと復帰した
理由としては環境の高速化と前述のペンデュラム周りの調整によるものだろう。実際このカードよりえげつないことを平然と行うカードも多数登場し、そこまで脅威ではなくなったのも事実。とはいえペンデュラムでは優秀なサーチなので、使ってみるのも良いだろう。



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最終更新:2024年03月25日 22:20