サバ

登録日:2020/11/29 Sun 10:18:32
更新日:2024/04/02 Tue 23:25:13
所要時間:約 16 分で読めます



サバ(鯖)とは、スズキ目サバ科に属する海水魚である。



【概要】

水産業上の重要な食用魚。大きな群れを形成して沿岸を回遊する。
日本近海にはマサバ(Scomber japonicus)とゴマサバ(S. australasicus)の2種が分布する。
英語では「mackerel(マッカレル)」。


形態

一般的な魚のイメージに合致する紡錘形の体型をしている。最大で50cmくらいになる。
体色は背側が暗青色で腹側は銀色。背中には暗褐色の複雑な模様がある。
ゴマサバは腹側に褐色の小さな斑点が散らばる*1

食性

動物プランクトン、小魚、オキアミ、イカ等の水中の小動物を食べる。


【釣り人とサバ】

陸からでも船でも釣れる。
アジイサキと同様に、沖合にいる個体のほうがサイズが大きい。

サバはメジャーな食用魚で、かつ鮮度が落ちやすい。
釣りは状態の良いサバを入手する機会ではあるが、だからといってサバが人気の対象魚だとは言い難い面がある。
漫画などでは、サバが釣り人に不人気であるというのはほとんど定説である。
なぜそうなるのかというと、

  • 針にかかると横向きに泳ぐ習性があるため、近くの人と仕掛けが絡まってしまう(いわゆる「オマツリ」になる)
  • 鮮度が落ちやすいため、釣り上げたらすぐに鯖折りにしたり血抜きしたりする必要があり、手間がかかる
  • 群れで行動しているため一度かかると連続でかかり、上記の「オマツリ」のリスクや血抜きの手間が何度も発生する
  • サバばかり釣れると本命の魚にアタックしづらい
  • というかサバだけでクーラーボックスがいっぱいになってしまう

などなどの理由が考えられる。



【食用魚としてのサバ】

漁獲

漁法

主な漁法はまき網や定置網である。
ブランド鯖向けには、大型個体を狙うことができ、魚体の損傷が少ない一本釣りが採用されることもある。

資源管理

TAC*2と呼ばれる水産資源管理の制度が適用されており、マサバとゴマサバを総合して年ごとに漁獲量の上限が定められている*3
詳細は水産庁のホームページ等を参考にされたい。


産地

沿岸の各地で水揚げがある。特に多いのは茨城県、長崎県など。


ブランド鯖

サイズや味わいを追求し、付加価値を高めることを志向して送り出されたサバたち。
全国各地に独自のブランドがある。以下に示すのはその一部。

長崎ハーブ鯖
長崎県のブランド鯖のひとつ。ハーブを配合した飼料で養殖されている。
ブランド化のためにサバに草を食べさせるなんて草生える、もといおハーブ生えますわ

●唐津Qサバ
佐賀県唐津市のブランド鯖。完全養殖*4で管理された安定した品質がウリ。

●関サバ
大分県のブランド鯖。豊予海峡で漁獲したサバを佐賀関に水揚げする。ブランド鯖のパイオニア的存在。
豊予海峡速吸瀬戸(はやすいのせと)とも呼ばれる潮の流れの速い海域で、ここで獲れた魚は身が引き締まって美味とされる。

●松輪サバ
神奈川県三浦市のブランド鯖。三浦沖で一本釣りされた大型個体を松輪港に水揚げする。
大消費地である東京都の近くで獲れることもあり、価格は相当に高いようだ。

●金華サバ
宮城県のブランド鯖。三陸沖の好漁場である金華湾にて漁獲されたもの。

●八戸前沖サバ
青森県のブランド鯖。特定の期間に八戸前沖で漁獲して八戸港に水揚げされたもの。
水温の低い海域で蓄えられた脂の乗りをアピールポイントにしている。

●首折れサバ
鹿児島県の屋久島のブランド鯖。血抜きのためにとれたサバの首をへし折ってしまう。
全体の見た目があれなので、刺身など全体の見た目がさほど気にならない料理に使われやすい。

●清水サバ
高知県土佐清水市のブランド鯖。土佐清水市で水揚げされたゴマサバを指す。
「立て縄」という独特の漁法で1匹ずつ釣り上げる。

マサバは秋から冬にかけて脂が乗ってうまくなる一方、夏には味が落ちるとされる。
ゴマサバは味の季節変化が少なく、夏場には相対的に評価が高くなる。


食品衛生上の注意点

サバはメジャーな食用魚ではあるが、健康上のリスクとなる要素がいくつかある。

腐敗

俗に鯖の生き腐れと言われるほど鮮度が落ちやすい。
これは、サバが死ぬと体内の酵素が自身の体組織まで分解してしまうことによると言われている。
生鮮品は冷蔵庫で保存すること、早めに調理することが鉄則。

ヒスタミン

タンパク質を構成するアミノ酸のひとつであるヒスチジンから、酵素を介した反応により有害なヒスタミンが生成される。
加熱調理によっては分解されない。
ヒスタミンは無味無臭で、見た目やにおいでは腐っていないように思われても相当量が生成されていることがある。
これを防ぐためにも、低温で保存してさっさと食べてしまうことが有効。

アニサキス

内臓や筋肉に、線形動物門に属する糸状の寄生虫であるアニサキス(代表的な種としてAnisakis simplexがある)がいることがある*5
うっかり食べてしまうと、胃に穿孔しようとして激痛をもたらすアニサキス症の原因になる。

アニサキスは、魚の中では"@"みたいな感じでとぐろを巻いてじっとしている(まれに"~"みたいにのびのびとしていることもある)。
虫体は1~3cmほど、とぐろを巻いた状態では直径5mmくらいの大きさである。
調理予定の部位に見つけたら取り除くこと。
加熱または冷凍*6で死ぬが、食酢に漬けたくらいでは死なない。

なお、アニサキスは見た目のわりに高等な体制の生き物であるため、大きく損傷した箇所は再生できない。
そのため、サバの刺身やしめ鯖はよく噛んで食べることでアニサキス症のリスクを減らすことができる、とされているが、実際のアニサキスは嚙み切れるほど柔らかくはないためよく噛んで発見するほうが無難である。

アレルギー

サバがアレルギーの原因になることが知られている。
加工食品のアレルギー表示対象品目では、表示が推奨されている「特定原材料に準ずるもの」に含まれる。

また、アニサキスが魚を食べたときのアレルギー症状の原因になっているのでは、ともいわれている。


利用法・調理法

鮮魚(生食)

刺身
生のサバそのまんまの刺身。
上記の通り鮮度が落ちやすいため、生鮮のサバであってもホイホイ刺身にしてしまうのはオススメできない。
漁獲や流通の過程で鮮度の低下が発生するためだ。
ブランド鯖の多くは刺身で食べられるよう、一尾ずつ〆たり、血抜きを徹底したり、消費地まで活魚輸送したりといった手間がかかっている。
そういうわけでサバの刺身は多くの場合高価なぜいたく品だが、脂の乗った大型個体はじつにうまい。

●しめ鯖
酢締めしたサバ。生よりも保存性が高い。
魚屋さんやスーパーで入手できる。真空パックのしめ鯖もよく売っている。
刺身や寿司で食べる純和風食品と思われるかもしれないが、ピザやマリネやカルパッチョなど洋風の料理にも合う。
チーズあんシメサババーガーについては後述する。

●寿司
他の魚と同じように、にぎり寿司やちらし寿司で食べられる。
特にサバらしいお寿司は以下のようなものがある。

○押し寿司
しめ鯖や焼いたサバの半身と酢飯を型に詰めて成型した食品。ひと口大に切って食べる。
全国各地で作られている。棒寿司、バッテラ等の呼び方や種別がある。
駅弁の定番メニューのひとつ。電車の旅のおともに買っていってもいいだろう。

○なれずし
サバの切り身と米飯や米麹を漬け込んだ食品。鮒ずしと同様の発酵食品である。
北陸地方や和歌山県で作られている。
とくに福井県小浜市では塩抜きしたサバのへしこ(後述)を材料に使っており、非常に手がかかっている。

●ごま鯖
新鮮なサバの切り身をたれに漬け込んだもの。福岡県の郷土料理。
たれは醤油やみりんや胡麻を混ぜて作られる。シンプルなのに飽きが来ない美味しさ。ゴマサバ(S. australasicus)とは無関係。
孤独のグルメ』の実写ドラマ版でも紹介されていたのでご存知の方も多いのでは?


鮮魚(加熱調理)

生鮮のサバを調理した惣菜。食卓の主役。お弁当でも主役級。

●焼き魚
塩焼き、照り焼き、香草焼きなどの調理法がある。
熱いうちにどうぞ。

○サバサンド
トルコ料理のひとつ。
鉄板で焼いたサバを、レタスや生タマネギと一緒にバケットやトルティーヤで挟んだサンドイッチ

●煮魚
醬油ベースの甘辛い煮付けやみそ煮など。定食の定番。
みそ煮は調理中に焦げやすい。うまく作れたり、お店でおいしいみそ煮が食べられたりすると嬉しい。

●揚げ物
フライや竜田揚げなど。
下味をつけて調理するのに適する。

●汁物
みそ汁、潮汁、トマトスープ、カレーなどに合う。
手軽な調理法が多いので好きな味付けで作ってみよう。
生鮮のサバの代わりに、缶詰の水煮を使ってもおいしくできる。
塩サバの身をアラや野菜と一緒に煮込み醤油と胡椒で味付けした「船場汁」は大阪の郷土料理。

塩乾品

塩蔵したり乾燥させたりして水分を減らすことで保存性を高めた加工品。
生鮮と比べて食感が変化していること、うまみが凝縮されていることも見逃せない。

●干物
塩サバやみりん干しなどの製品がある。定食の定番。
小ぶりなサバの開き干しもいいし、大きな半身を脂がじゅうじゅうと鳴るくらいに焼くのもたまらない。

●鯖節
かつお節と同様の製法で作られる乾物。
原材料には脂肪分が少ない魚が適するため、ゴマサバで作られることが多いらしい。
味の濃いだしがとれる。

●糠漬け
サバを塩蔵し、さらに糠漬けにして長期間保存熟成したもの。北陸地方の郷土食。富山・石川では「こんか漬け」、福井では「へしこ」と呼ばれる。
食べるときはぬかを落として刺身と同じように切る。表面を軽く炙るのもよい。
サバの旨味がぎゅうぎゅうに詰まっており、ご飯や日本酒にたまらなく合う逸品。塩気が強い点には注意。
長期熟成でかたくなっているため頭や中骨のところは多少食べづらいが、少しずつつついてもいいし、汁物のだしに使えばこれまた美味い。
お茶漬けやパスタ、野菜用のディップにアレンジするのも良い。

缶詰

金属缶に密封して加熱することで保存性を高めた加工品。
近年は多様化が著しい。

●水煮
特別な味付けのされていないシンプルな缶詰。
水煮という名前だが、たいてい原材料はサバと食塩のみで、水は足さない。
サバを缶に詰め、密封してから加熱することでサバの身に含まれる水分で煮上げる。
加圧しながら調理されているので、中骨や腹骨もやわらかくなりそのまま食べることができる。
汁物や炒め物の具材に最適。身が崩れやすいイワシ缶と違い、身がしっかりしているので調理してもゴロゴロと食べごたえがある。
ひと手間かけるのが面倒ならそのまま食べてもよい。

○煮付け
サバと一緒にみそやしょうゆ等の調味料を加えて加熱調理した缶詰。
味噌味は味噌煮、醤油味は味付と呼ばれることが多い。
こちらは最初から味がついているため、手軽に一品追加したり、食事をものぐさに済ませたいときなどに活躍する。
昔から安価に購入できる庶民の味方だったが、最近はそれに加えて高級品もいろいろ出ている。

○油漬け
サバをサラダ油やオリーブ油に漬けた缶詰。
水煮やみそ煮に比べると新参。差別化のために高級路線で仕上げた製品も多い。
そのままおつまみに食べたり、サラダの具材にどうぞ。

その他

サバをジャーキーやスナック菓子に加工した製品がある。ヘルシーなおやつやお酒のおつまみに。



【観賞魚としてのサバ】

家庭のアクアリウムで飼育するには不向きではないかと思われる。理由としては以下の2点により死にやすいことが挙げられる。
  • 皮膚が薄く鱗がとれやすいため、海から水槽に移すときの取り扱いでダメージを負いやすい
  • びっくりすると突進するので、水槽の壁にぶつかりダメージを受けてしまいがち

水族館ではときどき展示されている。



【サバの仲間たち】

近縁種

サバ科にはマグロ、カツオ、サワラ、ソウダガツオ等、メジャーな食用魚が多く属する。
ここでは、特にサバっぽい近縁種について述べる。

タイセイヨウサバ(S. scombrus)

マサバ、ゴマサバと同属。
北大西洋に分布する重要な食用魚である。
ノルウェーなどで漁獲、加工された冷凍のフィレや干物が輸入されており、スーパーでもよく見かける。

ニジョウサバ(Grammatorcynus bilineatus)

ニジョウサバ属に属する海水魚。70cmを超えることもある大型種。
四国以南の南方の海域に分布する。国内では主に沖縄県で食べられている。
味わいはサワラに似ているとされる。

グルクマ(Rastrelliger kanagurta)

グルクマ属に属する海水魚。40cmくらいになる。
インド太平洋の熱帯域に分布する。沖縄県や東南アジアで食べられている。
利用方法はサバとほぼ同じ。
水族館で展示されることもある。よく口を大きく開けて泳いでいる*7


その他

類縁関係の遠い生き物など。

赤サバ

スズキ目ハチビキ科の海水魚、ハチビキ(Erythrocles schlegelii)の別名。
全身が赤く筋肉も赤い。食用になる。
加熱するとサバの身のような食感になることから赤サバと呼ばれる。

サバフグ

フグ目フグ科サバフグ属(Lagocephalus)に属する海水魚の総称。
シロサバフグやクロサバフグは無毒な食用魚である。トラフグに比べると価格が安い。
なお、食用種に酷似するドクサバフグという有毒種がいる。

サバトラ猫

背中の毛が灰色で縞模様が黒色のトラ猫のこと。
サバの背中の模様に似ることからこの名前がある。

佐波村

山口県佐波郡にあった村。現在の防府市中心部にあたり、「さばそん」と読む。
その名の由来は東大寺再建の木材を切り出しているとき、川に投げ込んだ木片が俊乗房重源の法力でサバになって泳ぎだしたからとも言われている。


【フィクション作品におけるサバ】

エース・オブ・シーフード

まず初めに、海産物になりたいという、ヒトなら誰しもが持つ欲望を曝け出そう。
そんな欲望あるなんて初めて聞いたんですけど
海洋3Dシューティングゲーム。ゲーム中でサバを自機として使用できる。詳細は当該項目を参照してください。


超光戦士シャンゼリオン

第10話「サバじゃねえ!
第33話「サバじゃねえ!2

サバじゃなくて何なのかは本編で確かめよう。

【裏技】仮面ライダーブレイブ 「サバじゃねえ!3

GS美神 極楽大作戦!!

妖刀シメサバ丸

抜くと人を斬りたくなる、いわゆる妖刀
というか明らかに自我があって言葉をしゃべっており横島クンに自分を手に取らせて騒動を巻き起こした。
名前以外にサバの要素はない。

チーズあんシメサババーガー

ゲテモノっぽい名前の食品。ゲテモノっぽい名前通り、食べると幽体離脱してしまうほどマズい。
そうさせることを目的に作られたわけではない…のだが、GS(ゴーストスイーパー)界隈では不本意にも好評だった。
幽体離脱を能動的に起こせる手段は、コレを食べる他にはバットで頭を殴ることくらいしかなかったためだ。

実際にはチーズとしめ鯖、チーズとあんこは(チーズの種類にもよるが)むしろ好相性であるため、現実でマズく作るのは意外と難しい。
しめ鯖とあんこはどうにも合わないため、美味を目指すにしろ不味を目指すにしろ両者のバランスがカギ。

新桃太郎伝説

イワシやタイ等の他の魚とともに、サバがアイテムとして登場する。
海でつりざおを使って入手でき、都の料亭に卸すことも可能である。
取り扱いが不適切だと腐ってしまい、捨てるしかなくなってしまう。
ちなみにサバフグが敵として登場し、猛毒の息を吐いてくる。敵のサバフグはアイテムのサバをドロップすることがある。

アイドルマスター シンデレラガールズ

登場人物の1人、魚大好きアイドル浅利七海が持っている魚のぬいぐるみの名前が「サバオリくん」である。
一見普通のぬいぐるみだが、抱きしめると眼と舌が飛び出るというなんとも言えないシロモノ。
しかし七海はかなり気に入っているらしく、仕事の邪魔にならない範囲では常に持ち歩いている。他にもキーホルダー
うさぎぴにゃこら太りんごろう等の『デレステ』マスコット達に比べると若干影が薄いが、向こうでもこちらでもそこそこの人気らしい。
ちなみに実際の世界でも商品化されている。その他、亜種に「あんきもさん」もいる。

第4次スーパーロボット大戦

破嵐万丈がしめ鯖を食べたところ、トッポが酸っぱいのが嫌いだという理由で酢締めの途中で酢を抜いていたため食中毒を起こしてしまうイベントがある。

インドラの光

始めて加入する追加メンバーで、実は某国の王子。
サバがいると重い岩を持ち上げられるが、サバがいなくなる時に同様の事が出来るようになる指輪をサバの父王から渡される。
つまり実質指輪。

境界のRINNE

主人公・六道りんねの父方の祖父は、死後はサバに転生して黒潮を回遊している。

三菱電機 D503iのCM

2001年に発売されたケータイのCM。ケータイの日本語変換がまだまだ誤変換が多かった当時に日本語変換のジャストシステム「ATOK Pocket」の採用を売りにしている。
CMでは一匹のサバと「鯖威張る中」の文字が映し出されるも、実は男が無人島で「サバイバル中」の誤変換だった…という流れで商品のATOK Pocket採用を宣伝している。
オチでは男が火起こしで焼いたサバを丸かじりしつつ助けを求めている。

日常



【サバにまつわる言葉】

鯖の生き腐れ

サバの鮮度が落ちやすいことをあらわした言葉。
生き腐れとはいうが、生きながらにして腐るわけではない。
腐り始めるのは死んでからである。念のため。

鯖折り

サバの首の骨を折ること。
鮮度低下を防ぐために即殺し、血抜きを行うための技法。
大相撲に同名の決まり手があるが、本来は組んだ状態から引き付け、のしかかるように圧迫して相手の膝をつかせる技である。
身長差があればあるほど決めやすくなる上に膝に両者の体重がかかるという危険な技であるため、アマチュアでは禁止されている。
しかし一般的は相手を抱き上げるようにハグして腕の力で圧迫し背骨を折るという、『ストⅡ』のE・本田がやっているのが有名になっている。サバの腰の骨は折りません。

鯖を読む

昔むかし、冷蔵や製氷の技術がまだ未発達だったころ。
魚市場ではサバの鮮度低下を防ぐために急いで取引する必要があり、数を大雑把に数えていたそうな。
ここから、数(特に年齢)をごまかすことを鯖を読むと言うようになった。
単に「鯖を読む」というと評価が良くなる方向にごまかすという含意があり、これに対して年齢を実際より高く申告するような場合は「逆サバ」とも。

鯖街道

福井県の小浜と京都をつなぐ街道のこと。複数のルートがある。
昔は日本海で漁獲されたサバを小浜で水揚げし、塩蔵して一大消費地の都まで輸送していた。
交通も未発達なので到着まで一日がかりだったが、それくらいの距離のおかげで都に着く頃にはかえって良い塩加減になったそうだ。
現地では文化財や史跡を整備したり、サバ料理をPRしたりしている。

鯖(ネットスラング)

サーバー、サバイバル、サーヴァント等の語句を省略して「鯖」と表記することがある。
更に派生して「サーバ管理者」を「鯖缶」ということも。

Ça() va(ヴァ) ?

フランス語の熟語。「お元気ですか?」「大丈夫?」「どうよ?」くらいの意味。
フランス語をかじったことがある日本語話者なら必ず「サバだ…」と思うフレーズだが、なんと実際にこの商品名のサバ缶が売っている。要するにダジャレ。
???「サバ…?人を魚みたいに!」
ちなみにフランス語でサバは「maquereau(マクロ)」。マグロじゃないよ、マクロだよ。


【その他・余談】

サバをなぜサバというのかは諸説ある。
歯が小さいから「小歯」でサバという説や、古語で多いという意味の「サハ」に由来するという説などがある。




追記・修正は、年齢をごまかしながらお願いします。

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最終更新:2024年04月02日 23:25

*1 個体差により不明瞭なことがある。マサバと厳密に区別したいときは背びれの棘の数を比較する等の方法がある。

*2 Total Allowable Catch(漁獲可能量)の頭文字をとった略称。読み方は「タック」。

*3 他にTAC制度が適用されているのはさんま、すけとうだら、まあじ、まいわし、するめいか、ずわいがにがある。

*4 人工採卵、孵化した魚を親魚に育ててさらに人工採卵して…のサイクルで天然種苗に頼らずに生産する

*5 九州近海でとれたサバにはあまりいないらしい。

*6 -18℃程度の家庭用冷凍庫の場合、24時間以上

*7 グルクマはプランクトン食性が強く、海水ごとプランクトンを飲み込んで摂食する。