呉雷庵

登録日:2021/02/14 Sun 00:54:51
更新日:2024/04/18 Thu 01:39:56
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皆殺しだ!!!

どいつもこいつもぶっ殺してやるよ!!


(くれ) 雷庵(らいあん)とは『ケンガンアシュラ』及び続編の『ケンガンオメガ』の登場人物。



●目次

【プロフィール】

異名:「魔人」「禁忌の末裔*1
所属:アンダーマウント社(企業序列第28位)
身長:188cm
体重:94kg
拳願仕合戦績:初参戦
年齢:21歳
誕生日:7月26日
特技:ムカつく奴を殺すこと
趣味:ムカつく奴を殺すこと


【概要】

裏社会において「禁忌の末裔」の名で知られる暗殺集団の一族「呉一族」において最凶の男
容姿は呉一族当主・呉恵利央の若かりし頃に酷似している。

拳願絶命トーナメントにおいては呉一族に闘技者派遣を養成してきたアンダーマウント社の代表闘技者として参加することとなる。


【人物】

「蹂躙」を至上の喜びとする極めて好戦的な性格であり、あくまでも依頼を受けた標的のみを確実に殺害する呉一族の中で、ただ独り無差別に欲望のままに殺戮と「蹂躙」を行うイレギュラーな存在。その常識離れした殺気を目の当たりにした山下一夫は「これ程の殺気を人が放てるのかよ!?」と戦慄していた。

本来は当主の許可ないと行えない「外し」「蹂躙」の為に平然と使いまくり、身内であるはずの呉一族に対してすらも平気で噛みつきまくり、恵利央や実妹の風水に対しても「殺すぞ」と吐き捨てるほどの問題児だが、恵利央は自身の若いころに雷庵を重ねているのか、特に咎められたりはしていないこんな所でも親バカである


「蹂躙」を好んでいるが目黒正樹阿古谷清秋のように「殺人衝動」を抱えてはおらず、本質は「一昔前の田舎のヤンキー」気質の成島光我とは逆に良くも悪くも今風のヤンキーである。
自分が認めた相手には割と甘いようで、「ケンガンオメガ」ではとある理由(後述)で行動を共にしていた十鬼蛇王馬に対し、「相棒」「好きだぜそういうところ♡」などという初登場時からは想像もつかないフレンドリーな台詞を吐いている。
なお初対面だが借りができた*2光我に対しても、彼を突き放すようでその実フォローする言葉を掛けており、アシュラ時代よりずっと丸くなっている。
またトイレで小便中の理人にパン一の状態で「お盛んだな兄弟!」と抱きついておちょくるなど、パーソナルスペースはかなり狭い。


【戦闘能力】



流儀は「呉一族秘伝武術」。
古流柔術などの動きに対応できるのだが、本人は圧倒的な身体能力によって力任せに殴りつけて「蹂躙」する事を悦楽としている為に、使う技は自分の血を目潰しに使うなどのヤンキーじみた喧嘩殺法しか使わない。
そのため一族秘伝の技は覚えたきり使わず、天賦の格闘の才と「外し」の超人的身体能力による力任せのゴリ押し戦法が主体であったが、王馬に敗れた後は心境も変化。
『ケンガンオメガ』以降はこれまで軽んじていた呉一族の体術もしっかり使うようになり、切り札である「外し」も常時使用ではなく必要なタイミングを見計らって適切に発動し一気に相手を圧倒するスタイルへと移っている。

茂吉・ロビンソンの関節技をあっさり外したり、御雷零のチート級の速さの『雷神』を片手で止める場面もあるが、知らなければ防げない技の性質を考えると他流派の暗殺拳や古武術にも精通していると思われる。

また1300年という長い歴史の中で高名な武芸者の才女と契りを交わす・優秀な外部の種を取り入れ続けて「品種改良」を繰り返してきた呉の人間特有の先天的に高い耐久力を持ち、他の闘技者と比べても細身ながら非常にタフ。一族全体から見ても並外れている。
視力も並外れており、双眼鏡等の道具を使わないと視認できない程遠くに離れている人物を見分けることが可能。

このように作中でも間違いなく上位の実力者だが、自力を過信しているがために効率の悪い力押しに走る傾向が拭えないこと
またその延長か不意打ちや武器を使わず独断専行し連携もしたがらない*3ため、完全な格上が相手だと手も足も出なくなることが難点で、
この部分については地力でも雷庵を上回りながら、何でもアリを地で行く上に必要とあらば命さえ捨てる呉の当主コンビなどと比較すると明確に劣っている。
ただしやろうと思えばコンビネーションも可能なようで、エディ戦では恵利央と見事に息の合った格闘の連携を披露している。
性格がチンピラそのものであるのもそうだが、彼の問題点は肉体面や技術面よりむしろ精神面にあると言って良いだろう。



秘技・外し


さあ、お前も蹂躙してやるぜ

脳のリミッターを意図的に外すことで、潜在能力を解放し、パワーとスピードを向上させる呉一族固有の能力。
同じルーツを持つ宗家の(ウー)の一族では鬼魂(グイフン)と呼ばれている。
いわゆる「火事場の馬鹿力」。
本来、人間は脳にリミッターをかけることで力をセーブし、身体の崩壊を防いでいるが呉一族は1300年にわたる品種改良によってそれに耐えうる肉体を手にしており、リミッターを解除することで人知を超えた力を発揮する。
「外し」自体にデメリットは無いが、非常に体力を消耗するため長時間維持し続けると発動できなくなってしまう。
秘伝という性質上、当主の許可がなければ使用は禁じられている。
引き出せる潜在能力の解放率は個々の資質に依存し、50%解放できれば優秀な部類に入るが、雷庵の解放率はなんと100%を達成している。
これは呉の1300年の歴史でも一握りしか到達した者が居ない領域で、長である恵利央をして「歴史に名を残す」と言わしめる程の才能をもっている。
「外し」た際には全身が赤黒く変色するほどの変化を遂げ、この時の腕力は『筋肉の殉教者』ユリウス・ラインホルトや常人の52倍にもなる筋繊維密度を持つ若槻武士さえも凌駕する*4恐ろしい力を発揮する。

ちなみに発動自体は基礎とコツさえマスターできれば呉一族でない者でも可能だが、常人が使えば脳への負担に体が耐えきれず死亡してしまう。
また二虎流の「憑神/前借り」はこの技に対抗するために作られたと言われている。


  • 獅子咬(シシガミ)
ケンガンオメガで雷庵が使用した技。
首の骨を折るのではなく、骨を外すことで絶命させる殺人技。

  • 無明(ムミョウ)
相手の眼に向けて手を払うように眼球を引っ掻き視力を奪う技。

  • 仏殺(ブッサツ)
喉仏に向けて放つ肘打ち。

  • 剛当(ゴウタイ)
ショルダータックル。

  • 破山(ハザン)
頭と腹部を両の拳で同時に叩く技。

  • 蹴突(シュウトツ)
爪先による後ろ蹴り。


【劇中での活躍】

ケンガンアシュラ

暗殺一家一の問題児がトーナメントに殴り込みだ!

呉一族の名に懸けて邪魔するヤツはぶっ殺す!!

身長188cm体重94kg!拳願仕合初参戦!アンダーマウント社所属

“禁忌の末裔”呉雷庵……え?

カカカッ!いちいち騒ぐんじゃねえよ、豚共。

雷庵は絶命トーナメントを茶番としか考えておらず、仕合前にトイレで小便をしていた理人を挑発し、「外し」を使って一方的にボコボコにして姿を消し、返り血を浴びたまま仕合場へ現れた。
トーナメント1回戦では幻の武術バリツを使う茂吉・ロビンソンと対戦。
序盤は西洋武術中心の立ち回りに圧倒されたかに見えたが、「外し」を使い桁外れな力で蹂躙し、会場にいる全勢力を挑発する行為に出る。
最終的には生来の耐久力でほとんど無傷のままダメ押しとばかりに茂吉の首の骨を折って勝利するも、最後は必要のいない残虐行為だったため茂吉とその妹のエレナと親しくなった呉迦楼羅も激怒した。

茂吉はその後帝都大学代表闘技者で外科医でもある英はじめの処置で一命をとりとめた一方で、雷庵は仕合を終えたばかりの御雷零にも喧嘩を売っているが、恵利央に今後の計画について教えられたため矛を収めた。

2回戦目では王馬と対戦。
1回戦より力量を上げた王馬に驚かされたものの持ち前の身体能力で徐々に追い詰め、またも「外し」を無断発動して「前借り」を使った彼と壮絶な打ち合いを繰り広げる。
この時生まれて初めて「勝負」を楽しみ始め、王馬が「前借り」を維持できなくなったのとほぼ同時に自身も蓄積ダメージで「外し」を維持できなくなる中、呉の技を一切使わずに単純な力押しだけで攻めたてたが、頸部を攻撃され続けたことで一瞬意識を失い、その隙を突かれてラッシュを叩き込まれ、人生で初めての敗北を喫する。

2回戦終了後の東洋電力のクーデターの際には呉一族として守護者の鎮圧に当たった。
またアンダーマウント社とは別に片原滅堂からも依頼を受けており、滅堂からは不殺命令が出ていたのだが、これを無視して傷を負いながらもランカーの茂呂と師岡を殺害した。
鎮圧後は獲物を横取りした護衛者の殲滅部隊達に怒りをぶつけようとするも途中からやってきた呉一族の連中に止められた。

3回戦の王馬対今井コスモの仕合は客席で観戦しており、怪我人同士の試合ということで野次を飛ばす観客を威圧して黙らせて仕合の一部の解説をしていた。

ケンガンオメガ

トーナメント後は消息不明となっており、2年が経っても妹と連絡を取っていなかったとされていた。
しかし実際は呉の里の本邸に居着いており、「」に追い詰められていた山下一夫の前に死亡したはずの王馬と共に現れ、情報収集のための生け捕りの指示を無視して相手を殺戮しまくった。
更に2年前と異なり習得していた一族の技を使いこなしており、1年前から繰り返している完治した王馬との組手でも勝率では上回る。

その後、煉獄との対抗戦にも代表選手となるが、試合前には阿古谷清秋と一触即発となったり臥王龍鬼ナイダン・ムンフバトを殺害したことで煉獄側と一触即発状態になりかけた際には双方の引き際に相手に攻撃を仕掛けて挑発するなど相変わらずの一面を見せていた。

対抗戦では第7試合に出場し、同じ「呉氏」をルーツを持つアラン・呉と対戦。
序盤は「鬼魂」を使ったアランを「中々いい玩具」と見て打ち合うが、観客に夏忌とかつて呉一族の次期当主候補筆頭を殺害したエドワードを発見するとこの上なく狂気に満ちた笑みを浮かべた。*5
そしてアランに対し「お前はもういい。見逃してやるから今すぐ消えろ。」と告げるも火に油を注ぐ結果となり、向かってきたアランに一族の技で容赦なく蹂躪し、最後は「外し」た状態でカウンターアッパーを放ち、口を抑えて、


じゃあな。地獄で会ったら、また遊んでやるよ


そう言い渡し、顎から上半身までを素手で引き裂き殺害するというケンガンシリーズ屈指の残酷極まりない方法でとどめを刺した。
開始から約2話程跨いでの決着というここまでの対抗試合の中で最速の決着であり、「アシュラ」の王馬戦においてモノローグで「俺が呉の技を使えば一瞬で終わっちまう」と語ったように文字通りの瞬殺であった。


審判、決着だぜ。

俺の反則負けだ。

そこの死体の勝ち名乗りを上げてやりな。


そう審判の椎名ありさに言い捨て、そのまま本命の標的であるエドワードを追ってリングを去っていった。
試合の方は審判たちの協議の末、自己申告通り雷庵の反則負けに決定された。

そしてエドワードに追いつきそのまま外しを発動して戦いを挑んだようだが、次の登場シーンでは仲間であるフォビオとソロモンとの連携攻撃の前に完敗を喫したらしく、ボロボロで地に伏した姿が映し出されていた。
根が闘技者寄りだったせいか、エドワードからは「お前、暗殺者に向いてねえな」「餓鬼は寝ていろ」と散々に酷評され全く眼中にない雑魚扱いをされる屈辱を味わう。
そして案の定激怒。
100%の外しを発動し、そのうえで恵利央や呉星と連携してエドワード1人と戦うというこれまでの雷庵の性格では考えつかないような戦いを見せるも、エドワードの怪物的な強さの前に大苦戦を強いられてしまう。


【余談】

モチーフは総合格闘家「ハイアン・グレイシー」。
実は呉一族への絶命トーナメント出場要請はアンダーマウント社の他に義武不動産からも来ていたが、「一族で同士討ちさせるわけにはいかない」という理由から金払いの良かったアンダーマウント社に付くことになった。*6

「ケンガンアシュラ」と世界観を共有している作品求道の拳に登場する主人公の因縁の相手「凶帝」早鍬(はやくわ)左馬斗(さまと)呉一族から派生した一族の末裔という設定があり、左馬斗は雷庵と互角にやり合える程の実力を持っているらしい。





追記・修正は蹂躪してからよろしくお願いします。


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最終更新:2024年04月18日 01:39

*1 本来は呉一族全体を指す異名

*2 山下社長のピンチに颯爽と駆けつけた彼と王馬だが、実のところ光我の奮戦がなければ雑魚に足止めされた挙句に社長を殺されていたことは確実だった

*3 特にエディに対しての行動が顕著で、他の一族がエディとの絶対的な実力差を前に死すら覚悟して用意周到に準備し、武器・毒・不意打ち・連携などを駆使しているのに対し、同じく実力で劣る雷庵は背後を取ったのにも関わらずわざわざエディに声を掛ける→案の定ボコられ倒れたふりをして不意打ちをするも軽くいなされる(おまけにエディには「真っ向勝負がお望みだったか?お前、暗殺者に向いてねぇな」と嘲弄される羽目に)→爺様と星君が参戦するも「俺の獲物だどけジジイ!」などと宣って全く強調する気がない→3人がかりでも歯が立たないためようやくコンピプレーに出るという有様だった。

*4 ユリウスの打撃は「外し」の96%に匹敵し、若槻の打撃は打撃力だけならユリウスを上回る

*5 この笑みを浮かべた表情で丸々1ページ使用している。

*6 ただし当の雇い主が「金さえ積めば呉一族など飼い慣らせる」という見下したような考えで雇ったことを見抜いており、裏では雇い主の命を勝利報酬に勝手に追加していた。