ビリーザ星人 ヴィーノ

登録日:2021/05/12 Thu 20:00:07
更新日:2024/04/24 Wed 10:08:58
所要時間:約 6 分で読めます





こいつに誓って宇宙が平和になるまで戦おうぜ、宝児!


ビリーザ星人ヴィーノとは、『特捜戦隊デカレンジャー』Episode.11「プライド・スナイパー」に登場したキャラクターである。

演:郷本直也

概要

全ての住民がせっかちな性格だというビリーザ星出身のスペシャルポリス。
ホージーとはかつての警察学校の同期で様々な分野でトップを競い合ったライバル兼親友でもあり、警察学校を卒業した時にはお揃いのブレスレットを付けて誓いを立てた。

射撃の腕はホージーから敵わないと評されるほど高く、その射撃の腕前を買われ現在はビリーザ星の宇宙刑事として配属された。
その2年後捜査中の事故で記憶を失い行方不明となっていたが、何とか記憶を取り戻して復帰した。

凶悪犯との追跡劇の果てに相討ちとなり、地球に不時着してしまうが、謎の墜落物が地球に向かっているという報せを聞き駆け付けたホージーと再会。親友との再会に喜ぶ中、地球署のボスであるドギー・クルーガーへ挨拶するためにデカベースを訪れる。

デカベースではホージーと久し振りの射撃対決をして旧交を温めるが、彼について違和感を感じたジャスミンは「冷たく研ぎ澄まされた野獣の気、それしか感じられない」と語る。
さらにバンウメコも彼の急な態度の変化に疑問を感じ、「そんなはずはない」と否定するホージーにセンちゃんも、「ホージーの親友だから」とヴィーノがデカベースに入る時にチェックしなかったことを指摘する。
その裏でドギーの命を狙う謎の殺し屋・ギガンテスがデカベース内部に侵入する事態が起きる。


関連人物

  • ホージー/デカブルー
ヴィーノの親友にして地球署のデカレンジャーのリーダー。
宇宙本部の対策会議に出席しているドギーの代わりにデカベースの責任者の代理を務めることとなった。
今まで見せてきた堅物なイメージと打って変わって親友のヴィーノとの再会に喜ぶ姿を見せる。

  • ギガンテス
出身星と本名が謎となっている殺し屋のアリエナイザー
ある人物からドギー・クルーガー暗殺の依頼を受け、デカベースに侵入する。









ここからは「プライド・スナイパー」のネタバレになります。













ヴィーノ…お前!何故ボスを!?

金さ、金で雇われたからだ

何故だ!?あれほど正義に燃えていたお前が!!

お前は納得しているのか?デカの仕事に…


実はギガンテスの正体はビリーザ星人ヴィーノCV:郷本直也)。
スペシャルポリスを本編の2年前に退職し、現在の彼は金のためならどんな人間も殺すアリエナイザーに成り下がっていた。


真の概要

ビリーザ星のスペシャルポリスに配属されるも、その仕事に割の合わなさを感じたこと、さらに金に目が眩みスペシャルポリスを退職して殺し屋に転向。
ギガンテスとしての姿は肉体の強化改造で得たものであるが、副作用として発作的に起こる殺人衝動が抑えられなくなる欠点を抱えてしまう。
ドギー・クルーガーに怨みを持ったある人物の依頼をエージェント・アブレラ経由で請け負い、宇宙刑事でホージーの親友ということを利用してデカベースに侵入しドギーの命を狙う。


劇中の活躍

ドギーの暗殺の依頼を受けてかつてのスペシャルポリスとしての自分に成りすまし、ホージーに犯罪者を追って地球にやって来たという作り話をでっちあげて、チェックなしでデカベースへ入ることに成功。
惑星間通信を妨げて宇宙警察本部に報告するフリを装いながら狙いのドギーと接触しようとするが、肝心のドギーは現在対策会議に出席して宇宙警察本部にいる事を掴む。

その後はゲストフロアヘ入るも副作用の殺人衝動が発症してギガンテスの姿に変わって第3動力室で暴れ出してしまう。
駆け付けたデカレンジャーを相手に肉体改造で得た怪力と獰猛さで返り討ちにして姿を消す。
正気を取り戻した後は地球署へ帰還したドギー・クルーガーを物陰から狙撃。

ドギーの狙撃に成功したヴィーノはその場から逃走するが、ホージーに追いつかれついに彼の前でギガンテスから本当の姿へと戻して正体を表す。
そしてホージーにどんなに危険な任務を行っても警察だから当然だとされ感謝どころか憎まれ恐れられてしまうデカの仕事を割に合わないと感じたこと、自分の中の悪魔が射撃の腕を自分の幸せのために使えと囁きデカよりも最高の金が儲けられる仕事…即ち殺し屋であると辿り着いたこと、その過程で宇宙の殺し屋・ギガンテスとなったことを明かす。

犯罪者に身を下ろしたヴィーノにホージーは怒りに震えながらも説得しようとするが、ヴィーノはホージーの腕を誓いの証であるブレスレットごと撃ち抜く。
「お前は甘い。俺には絶対に勝てない」と告げヴィーノは去って行く。
腕を撃たれたホージーは犯罪者となった親友の名をただ叫ぶことしかできなかった。

だが、ドギーはスワンが開発した最新式の防弾チョッキのおかげで生き延びていた。
その後の捜査でゲストルームから電波の妨害装置が発見したこと、本部からの情報でヴィーノが2年前にスペシャル・ポリスを退職していたこと、第3動力室を襲ったのが副作用の殺人衝動によるものということが判明。
これらの情報からビリーザ星人ヴィーノは宇宙最高裁判所の判決でデリートが確定し発見次第デリートすることが決定された。

すると、アブレラからドギーの生存を聞いたヴィーノは女性を人質に取り、地球署に通信してドギーをおびき出そうとする。

しかしそこに現われたのはホージー。
ホージーは「俺を倒せばボスがやってくる」という約束をしてヴィーノに勝負を挑む。ヴィーノは人質を連れて姿を現す。

いいだろう、だがその腕でこの俺に勝てるか?

そのままヴィーノはアリエナイザー・ギガンテス、ホージーはスペシャルポリス・デカブルーへと変身。
緊迫した空気が流れ、それぞれの銃声が響き渡る。そして…

何故だ…!!その腕で……この俺に勝つなんて…!!

撃ち合いに勝ったのはホージー。敗れたギガンテスは倒れ込み人質もバン達によって確保される。

今のお前には分からないだろう…この腕で支えているものがなんなのか

デカの、誇りだ

ハ、ハ、ハハハハハ…笑わせるなぁ!!

誇りだけで生きていけるか…!金以外に正義なんかないんだよォォォォ!!!

ヴィーノは最後の手段としてアブレラから購入した生命力増大薬を大量に摂取して巨大化。それによってヴィーノが付けていたブレスレットは弾き飛んでしまう。

薬の影響のせいか理性が無くなったような状態で暴れ出すがデカレンジャーロボによって叩きのめされる。そしてホージーは怪物に成り果てたかつての親友にシグナルキャノンの銃口を向ける。

Goodbye forever…and ever…!

ジャスティスフラッシャーを放たれたヴィーノはそのまま倒れ込み爆発四散する。

全てが終わった後、ホージーは親友の形見でもあるブレスレットを拾い上げ右手にはめ街に昇る朝日を見つめるのであった…。

スペシャルポリスの世界は、時として非情だ
それが、犯罪に立ち向かうプロフェッショナルのライセンスなのである...


余談

  • ビリーザ星人は地球人とほぼ同じ姿・能力を持つが、西部劇さながらの環境で、銃が一番発達しており剣という武器を使うことはアリエナイらしい。そもそも星の歴史自体が(地球人から見れば)西部劇そのものだという。

  • 本編にて登場した宇宙警察の関係者である敵キャラは彼が初。
    その後はスワンに嫉妬してアリエナイザーになったポッペン星人 ハイマルにVシネマ『特捜戦隊デカレンジャー 10 YEARS AFTER』では宇宙警察銀河系管区警察局局長でありながら犯罪者と癒着し甘い蜜を吸っていたカイト・レイドリッヒとその手駒となっていたアサム・アシモフ&ムギ・グラフトンなど元スペシャルポリスの犯罪者が出ており、これによって「宇宙警察も完璧な正義の組織ではない」という辛い現実が突きつけられている。
    またデカレンジャーと深い繋がりがある宇宙刑事シリーズにはヴィーノと同じく刑事としての誇りを捨て悪となったセイギ/宇宙刑事エステバンがいる*1

  • 本エピソードでは今回のドギー・クルーガー暗殺の依頼人は不明であったが、次々回にてその依頼人本人が業を煮やして自ら復讐を果たそうと動き出す。

誇りだけで生きていけるかぁ...!追記・修正以外に正義なんてないんだよぉ!!!

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ビリーザ星人
  • ギガンテス
  • 闇堕ち
  • 宇宙刑事
  • デカの誇り
  • アリエナイザー
  • 親友
  • 暗殺者
  • 狙撃手
  • ホージー回
  • 射撃
  • 殺し屋
  • 犯罪者
  • 特捜戦隊デカレンジャー
  • 戦隊悪役
  • 元警察
  • 外道
  • 守銭奴
  • 鬱展開
  • 堕ちたヒーロー
  • ビリーザ星人 ヴィーノ
  • ヴィーノ
  • 友よ、君は何故悪魔に魂を売ったのか?
  • スーパー戦隊シリーズ
  • 怪人
  • 外道な犯人
  • 裏切り者
  • ひどい動機
  • 郷本直也
  • 哀しき悪役?
  • プライド・スナイパー
  • 金の亡者
  • モチーフは野比のび太←諸説あり
  • 戦隊怪人
  • バスコ・タ・ジョロキアの先輩

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月24日 10:08

*1 奇しくもこちらもかつての親友である二代目シャリバンこと日向快との対決が繰り広げられている。