リバース時に場のモンスター1体を手札にバウンスさせる。
人喰い虫と並び称される最初期のリバース効果モンスターにしてモンスター除去能力を持つモンスターの嚆矢。
上級・最上級モンスターを一旦墓地に置いてから蘇生させる「捨て蘇生」が重要なテクニックとなっていた初期環境では、
敢えて手札に戻させる事で蘇生を許さず、再展開の為に蘇生以上の余計な手間を掛けさせる手札バウンスの方が有効と判断しこちらを採用する場合もあった。
後に3体ものモンスターをバウンスできる上位種、
《派手ハネ》も登場している。しかし、上級モンスターゆえに
アドバンスセットする必要があり、あまり使われなかった。
リバース効果でフィールドのモンスターを2体までバウンスできる下級モンスター。
上の《ハネハネ》の実質的な上位互換であり、かつては広く使われた。
バウンスできる枚数が1枚多いことで単純に除去カードとしての質が上がっている。相手のモンスターを2枚まで処理できるのは心強い。特に上級モンスターを戻せたならば相手に対する精神的ダメージも大きい。
その他、反転召喚して相手モンスターと自身をバウンスし、その後自身をセットし直すことで安全に相手を追い詰めていくプレイングも存在した。
リバースモンスターの採用率の低下とともに環境から消えていったが、多くのプレイヤーに親しまれた1枚であった。
フィールドのモンスター1体を対象にとってバウンスする罠カード。
発動タイミングなどの縛りがないフリーチェーンのカードであり気軽に撃つことができる。
その中でもノーコストかつ無条件の除去はエラッタ前の《
破壊輪》とこのカードのみ。
攻撃抑止にも、相手の展開の妨害にも使える万能カードだが、手札バウンス故に下級モンスター相手では意味が薄く、罠故にやや遅いのが欠点。
特に条件さえ満たしていれば手札から1ターン内で何度でも特殊召喚できる《裁きの龍》相手では全くの無力である。
EXデッキのモンスターに対して使った際の除去としての信頼性の高さから、シンクロモンスターの登場に伴って一気に知名度を上げたカードとしても有名。
また、11期移行に伴うルール変更により
場からデッキやEXデッキに戻った場合は「フィールドから離れた時」に該当しないという事になったため、
《E・HERO アブソルートZero》のような危険なモンスターの一部を安全かつ簡単に処理できる方法の一つとなっている。
ノーコストで場の魔法・罠カードを全て持ち主の手札に戻す魔法カード。
魔法・罠除去カードとしては最高峰の能力を持つ単純に強力なカードであり、11年9月から現在まで禁止カードである。
原作や初代DMで城之内が使う魔法・罠全体除去カードとして有名。
全魔法・罠を破壊する《大嵐》とは相互互換に近かったが、こちらは破壊メタに引っかからず、相手の場を空けつつも自分のカードを再利用できる為、
環境によっては《大嵐》や相手の魔法・罠
だけ
を全て破壊する《
ハーピィの羽根帚》より強力とも言える。
調整版の《局所的ハリケーン》が登場しており、再利用のメリットが大きいカードがあふれている現在で、この効果そのままでの制限復帰は難しいだろう。
ZEXALでは明らかにこのカードの名前と効果を意識した
《針剣士》というモンスターが登場している。
こちらは戦闘ダメージを与えた場合に相手の全魔法・罠をバウンスさせる効果を持つ。
攻撃力は僅かに300しかないため、効果の発動には何らかの補助は必須となる。
相手に戦闘ダメージを与えた際に場札1枚を持ち主の手札に戻す。
攻撃力は僅か1000で除去カードとしてはパッとしない…ように見えるがこのカードの真価は自身のカードを戻せる点。
かつてはその能力を活用し
処刑人-マキュラ・リビングデッドの呼び声との組み合わせにより、
自壊と復活を無限に繰り返すワンショットキルコンボのキーパーツとなっていた。その影響により
同時にマキュラが禁止化したので明らかなとばっちりで準制限カードに名を連ねていた事も。
マキュラの禁止化後も、《
折れ竹光》と《魂を吸う竹光》を組み合わせる事で相手に強力なドローロックを掛ける
【竹光チック】というデッキが開発されている。
上記コンボ程の爆発力は無いが、かの悪名高い
【八汰ロック】を彷彿とさせるロックを仕掛けられる。
戦闘を行う相手モンスターと自身をダメージ計算前に手札に戻す。
つまり戦闘では無敵であり、事実上「(戦闘を経由して)召喚権と引き換えに相手モンスター1体をバウンスさせるカード」として機能する。
おまけに対象を取らない効果であるため、「効果の対象にならない」効果持ちのモンスターも問題なく処理する事ができる。
戦闘する度に手札に戻ってしまう性質から、繰り返し使える上に相手からすれば対処も難しく、多くのプレイヤーから鬼畜モグラの通称で呼ばれ、
どのデッキでも活躍が見込める強力な汎用カードであったため、長らく制限指定されていた。
今でこそカードパワーのインフレでどのデッキにも問答無用で入るようなポジションではなくなったが、相対的にというだけでこのカードが弱体化したわけではない。
(環境レベルの)ガチカードからは外れたことで、
たとえばエンジョイ勢の勝負であっても【遊城十代】や【N】、【HERO】といったデッキからこのモグラがコンニチハし、
相手が苦労して出した切り札をあっさり処理できてしまって微妙に気まずくなる……という、往年のムーヴが再演されることも。
5体目の
帝モンスター。召喚時に場札1枚をデッキトップにバウンスさせる効果を持つ。
カードの種類の指定が無い上にデッキトップバウンス自体の強力さもあって登場当時の環境では最強の帝モンスターの一角に数えられ、
当時【帝コントロール】が環境を席巻していた事もあって帝モンスターとしては初にして2021年現在では唯一の制限カードを1年間経験している。
また、このカードの他に《鳳翼の爆風》《振り出し》等といったデッキバウンスカードを満載し、
相手に疑似的なドローロックを掛ける
【爆風ライザー】という
妙に強そうな名前のデッキが存在する。
デメリットとしてバウンスを要求するカードの最右翼。
下級モンスターで攻撃力2000を持っているが、攻撃時に自場のカード1枚をバウンスしなければならない。
が、お察しの通りこの制約もデメリットとは殆ど見られない。
攻撃するたびと少し遅いが、ノーコストで何度も自場のカードを戻してよい下級モンスターなので、様々な時限式ロックカードを何度もバウンスして使いまわす【ファルコンビート】というデッキが誕生した。
下記の2大氷結界モンスターも入れられるデッキ構造にすると相手してて相当めんどくさいことになる。
何れもDT出身のシンクロモンスター。
ブリューナクは任意枚数の手札と引き換えに同数の場のカードを手札にバウンス、
ドゥローレンはノーコストで自分の場札を手札に戻し、その分だけ攻撃力を上げる効果を持つ。
シンクロ黎明期に現れた中でも特に強力なシンクロモンスターであり、当時はかなりの高値で取引されていた。
普通に使っても十分強いが、その真価は
凶悪な無限ループコンボに利用可能という点にあり、
特に
寝ても覚めてもループコンボを開発している事に定評のある
満足民には
常人には理解不能な複雑怪奇なループ要員として愛用されていた。
どちらも一時期は制限、及び禁止カード指定を経験しているが、どちらも1ターンでの効果使用回数の制限と、
ブリューナクは相手のカードしかバウンスできなくなるエラッタを受け、弱体化と共に無制限に復帰している。
マドルチェのエースモンスター。打点こそ低いものの相手の場札を1ターン中最大2枚ものデッキバウンスができる。
一度に2枚という枚数、より強力なデッキバウンス、その上対象に取らない効果であるため大抵の耐性を貫通してデッキ送りにする。
効果発動は1ターン1回だがカード名指定ターン1ではないため、2体並べれば
最大4枚、3体なら
6枚のデッキバウンスが可能になる。
また《マドルチェ・シャトー》発動中にモンスターをコストにして効果を使用すれば、
相手の場のカードを2枚デッキバウンスしつつ自分は墓地のモンスターを2枚手札に戻すという訳の分からない挙動が可能になる。
マドルチェでしか運用できず、また墓地にカードが溜まりにくいカテゴリでありながら効果発動コストに墓地のカードを要求するという難点はあるが、
可愛い見た目に反してマドルチェはおろか★4エクシーズモンスターの中でもトップクラスに
凶悪な能力と言える。
自分のペンデュラムモンスター1体と相手モンスター1体を
フリーチェーンでバウンスする効果を持つペンデュラムモンスター。9期のインチキペンデュラムを象徴するカードのひとつ。
発売当初は
EMとかいうもっとやばいやつが環境にいたせいでそこまで騒がれていなかったが、規制でEMが環境から消え、新たに
【メタルフォーゼ】が台頭してきた頃に
大☆爆☆発。
手札に戻すモンスターは
自分自身でもOKであり、自身を戻してもレベル6をP召喚できる盤面が整っていれば
次のターンにも平然と出てくる。
除去しようにも
相手の効果の対象にならず効果で破壊されないという強固な耐性を持っているうえに、そもそもPモンスターなので
戦闘破壊してもまた出てくる。
除去しようにもできず、何度も何度も手札とフィールドを往復しながらバウンスで場を荒らしまわる姿は上述した鬼畜モグラよりも数百倍鬼畜である。
このようにペンデュラムの性質と自身の持つの効果が悪魔的に噛み合った結果環境で大暴れし、最盛期は
「こいつが出せる限りペンデュラムデッキは負けない」とまで言われる始末。
まあこんなもんが許されるはずもなく2016年10月付で制限送り。それでも
案の定暴れ続けたため、2017年1月付で
禁止送りになった。当たり前である。
アニメ『
遊戯王5D's』登場。除去効果を持つものがいくつかあるが、破壊効果は無く、手札やデッキへのバウンスとなっている。
アニメARC-Vにて沢渡が遊矢との対戦2戦目で使用した風属性モンスターを中心としたペンデュラム召喚デッキ。
相手のカードのバウンスを得意とし、サポートカードとの併用により手札のみならずデッキにまで戻してしまう。
ペンデュラムモンスターは破壊されてもEXデッキに行くため、破壊されても再度のペンデュラム召喚で再展開できるが、
デッキバウンスされてしまうとそれもままならなくなる事から、ペンデュラム召喚を多用する遊矢を多いに苦しめた。