ラブトロス

登録日:2022/02/04 Fri 05:48:12
更新日:2024/03/23 Sat 22:39:25
所要時間:約 7 分で読めます





海を越えて飛来したらば厳しき冬の終わりを知る。慈愛がヒスイの地に新しき命芽吹かせるとの伝承あり。


ラブトロスとは、『ポケットモンスター』シリーズのポケモンの一種である。

■データ


全国図鑑No.905
分類:あいぞうポケモン
英語名: Enamorus
高さ:1.6m
重さ:48.0kg
タマゴグループ:未発見
性別比率:♂0♀100

タイプ:フェアリー/ひこう
特性(けしんフォルム):メロメロボディ(直接攻撃を受けると、30%の確率で相手をメロメロ状態にする。同性の相手や性別不明の相手には効果がない)
隠れ特性:あまのじゃく(能力ランクの上昇・下降の効果が逆転する)

特性(れいじゅうフォルム):ぼうじん(砂嵐によるダメージや粉系の技、特性「ほうし」の影響を受けない)

種族値(けしんフォルム)
HP:74
攻撃:115
防御:70
特攻:135
特防:80
素早さ:106
合計:580

種族値(れいじゅうフォルム)
HP:74
攻撃:115
防御:110
特攻:135
特防:100
素早さ:46
合計:580


■概要


Pokémon LEGENDS アルセウス』に登場したトルネロスボルトロスランドロスに続く四体目の伝説のポケモン。性別は♀のみであり四体の中では紅一点である。同作では彼ら4種を指す呼称として「化身」が登場している。
他の三体と白い雲に乗っているところは共通しているが、性別が示す通りすらりとした女性的な体つきをしている。コピペ脱却。でもコピペロスと言われているけど
ピンク色の身体に加えてマフラーのように首に巻いている蛇のようなしっぽにもハートの模様があり、さらに頭髪もハート型と全身ハート尽くし。また頭に生えている角は四本となっている。

更に本種も「うつしかがみ」を使うことで、れいじゅうフォルムになることが出来る。
こちらは亀のような姿になる。とぐろを巻いたしっぽを背中に乗せることで亀の甲羅のようになっており、手足に水かきがついている。更に顔もスッポンのように鼻先が細くなっている。

冬が終わるころにヒスイ地方に現れ、その慈愛により新たな命を芽吹かせるという伝承があることから、春の神様といわれている。
コギト曰く特に悪さはしないとのことで、伝承から見てもランドロスと同じく善神にあたる存在といえるだろう。
一方命を粗末にする者には容赦がなく、雲海から現れて憤怒の罰を下すという。

モチーフは命を芽吹かせることから地母神、蛇を思わせる見た目から宇賀神といったところだろうか。

フェアリー・ひこうの複合はトゲキッス以来である。


■ゲームでのラブトロス


エンディング後のシナリオの「すべてのプレートを求めて」をクリアした後にギンガ団の本部に入るとコギトが現れて主人公にトルネロス、ボルトロス、ランドロスについて教えてくれてサブクエストの「ヒスイの化身たち」を受けることが出来るようになり、まずは各地にする三体を捕まえることから始まる。
そして研究レベルを10にして図鑑を完成させた状態でコギトに報告すると、コギトがラブトロスを呼んでくれる。
その後主人公への試練を与えて紅蓮の湿地へと飛んでいき、そこで捕獲することで入手することが出来る。

ああ~い

これまでの三体と同じく激しい攻撃をかいくぐり、三回道具をぶつけることでバリアを解除して捕まえるという点は同じだが、最後の一匹だけあって難易度は他の三体と比べて高くなっている。

高速で飛び回り、専用技で妨害してくることは他の三体と同じだが、このポケモンの攻撃を受けてしまうと混乱状態になり、一定時間の間スティックの左右の操作が反転してしまう。

その点を除けばラブトロス自体は他の三体とあまり変わらないのだが、何よりも厄介な点は出現する地形にある。

ラブトロスは「紅蓮の湿地」の「深紅沼」に出現するのだが、この場所は名前の通り大半が沼地となっている。
この沼地が曲者であり、その上を通ると移動速度が遅くなるだけでなく、回避としゃがみが出来なくなってしまう。そのため沼地に入ってしまうとしゃがんでこっそり近寄ることが出来なくなるうえに、更にラブトロスの攻撃が来ても回避ですり抜けることが出来なくなってしまう。
しかもこの場所にはスカンプーグレッグルなどのポケモンが多く生息しており、主人公に気づいた途端にラブトロスや動きづらい沼地のことなどお構いなしに襲い掛かってくる。

つまりラブトロスの攻撃に加えて、周りのポケモンや地形にも注意しながら近づき、道具を3回ぶつけて体に纏っている風のバリアを破壊しなければならないのである。
また沼地はライドポケモンのアヤシシウォーグルを使用することで近づくことなら容易だが、この二体のライド中は道具を投げられないため一度解除しなければならず、折角接近してもすぐに距離を離されてしまいやすい。

まともに近づいて道具をぶつけることは至難の業なので、他の三体にも有効な遠くのポケモンにも当てられる「フェザーボール」や気配を消せる「めかくしだま」を用意して攻略するといいだろう。
また三回当てると気絶して捕獲のチャンスが生まれるが、この時にボールを投げることでも捕獲できるものの、失敗するとまた最初からやり直しになるため、素直にポケモンバトルに持ち込む方が無難。

この試練を乗り越えて見事ゲットし、調査を重ねて図鑑を完成させた後にコギトに報告すると、「うつしかがみ」をもらえる。これによりクエストクリアとなり、フォルムチェンジが出来るようになる。

第9世代では『Pokémon HOME』連携により解禁。
……されたのだが、先述の通り1匹手に入れるだけでも実質的な裏エンドまでプレイ+クエストで4匹揃える必要があるため、とにかく確保するのが大変
LEGENDSアルセウス未プレイだと言わずもがなであり、現状HOMEのGTSで求められているポケモンの中では、コラミラを抑えてぶっちぎりの1位になっている。これらもそうだが、ポケモンGOに未実装だったのもあって需要はものすごく高かった。
後にポケモンGOでも実装されたのだが…詳細は後述。

■バトルでのラブトロス


トゲキッスに次ぐフェアリー・ひこう複合。
ポケモンSVではトゲキッスがリストラされているため、第9世代では固有の複合となる。

種族値はトルネロスやボルトロスに近く、2匹のHP・素早さを-5した代わりに特攻に+10した形。
意外とこんななりで攻撃も同じ115あるため両刀も十分可能。
れいじゅうフォルムになると素早さを大きく下げる代わりに防御・特防が大きく伸び、玄武らしく重アタッカー向けの種族値になる。
HPや火力面に関してはフォルムチェンジによる変化はない。

けしんフォルムの通常特性は「メロメロボディ」。さすが愛を司るだけある。「メロメロ」は覚えないが
そして隠れ特性はなんと「あまのじゃく」。「ばかぢから」も覚えるので殴りながらビルドアップも可能。
れいじゅうフォルムは例に漏れず隠れ特性はなく通常特性の「ぼうじん」のみ。

専用技として「はるのあらし」を覚える。
「ムーンフォース」を上回る威力を持つと共に、フォルムによって追加効果が変わる面白い特性を持つ。
けしんフォルムでは自身の攻めの力と守りの力を上げ、れいじゅうフォルムでは相手の攻めの力と守りの力を下げる。
メインシリーズではフォルムチェンジによる効果変更はなく、30%の確率で相手の攻撃力を下げる全体技に。
強力な技だが、その分命中は80と低め。更になぜか他の3匹の専用技と違いPPも5しかなく、雨が降っている時の必中効果まで消されている。
安定感のある「ムーンフォース」、物理に広げても「じゃれつく」辺りから選択。

一方でひこう技はSVで得た「そらをとぶ」のみ。いらんところでボルトロスやランドロスと似てしまった。
溜めを誤魔化す方法もSVでは限られているため、ひこう技はないものだと割り切ってしまった方がいいだろう。

サブウェポンも豊富。
特殊は「マジカルフレイム」「ヘドロばくだん」「じんつうりき」「サイコキネシス」「だいちのちから」「くさむすび」「きあいだま」。
相性で不利な相手に刺さりやすい技ばかりなのが嬉しい。
物理は先述の「ばかぢから」の他「げきりん」「しねんのずつき」「アイアンヘッド」と少し癖のあるバリエーション。
LEGENDSアルセウスでは反動がなく連射が可能な高威力な「はかいこうせん」と「ギガインパクト」も有用だが、SVでは無理に採用する必要もない。

補助技も豊富。
汎用技を除くと「てっぺき」「いちゃもん」「おだてる」「ふういん」「いやしのねがい」「ちょうはつ」「おいかぜ」となかなかのバリエーション。
積み技として「めいそう」「こうそくいどう」も覚えるが、「あまのじゃく」と相性が悪い点だけ要注意。

総じて伝説のポケモンらしく非常に強力なポケモン。
ただ、フォルムによって高速アタッカー・重アタッカーと全く別の立ち回りを求められる事になるため、パーティに組み込む際はバランスをよく吟味する必要があるだろう。

なお、時に攻撃や素早さの個体値を0にしたくなるポケモンなのだが前述の通りまず入手までが大変な上
HOMEに送らないと大まかな個体値しかわからない*1本気で厳選しようとすると軽く死ねる*2ので、
はっきり言って妥協した方が良い。コイツに限ってはもう仕方がないだろう。


ポケモンGOでのラブトロス


2024年2月14日、つまりイメージ的にもピッタリなバレンタインデーにエピックレイドのボスとして実装。
『LEGENDS アルセウス』以外での入手経路が初めて登場したことになる。

しかし、高難度かつリモート参加ができないため現地に集まる必要のあるエピックレイド、
そしてバレンタインに合わせた弊害でエピックレイドとしては初の平日開催となったため、
参加できなかったという人も多かったとか。
なに?どうせアニヲタには平日云々は無関係?でも人が集まらないとクリアできませんよ。
今後、復刻やれいじゅうフォルム版の開催があると思われるため、気長に待っていよう。

フェリーアタッカーとしてはメガサーナイトに次ぐ火力で、時限強化を抜きにした素の状態では全ポケモン中トップとなる。
技構成も、ノーマルアタックが「ようせいのかぜ」、スペシャルアタックが「マジカルシャイン」と使いやすい組み合わせになっている。
更に優秀なひこう技の「そらをとぶ」も備えており隙がない。

しかし、攻撃面は優秀な一方で耐久はかなり低い。
相手の攻撃を的確に避けたりシールドで防いだりできなければすぐに落ちかねないため、その点は注意が必要である。


余談


  • れいじゅうフォルムのモチーフはトルネロス、ボルトロス、ランドロスのれいじゅうフォルムを鑑みるに恐らく四神の玄武*3
  • トルネロスのこがらしあらし=冬、ボルトロスのかみなりあらし=夏、ランドロスのねっさのあらし=秋、そしてラブトロスのはるのあらし=春と、専用技から彼らが四季を司るポケモンであることが読み取れる。奇しくも、トルネロス、ボルトロス、ランドロスが初登場した第五世代の作品は、ゲームシステム上に四季が存在する唯一の世代である。



追記・修正は、ラブトロスの試練を乗り越えた方にお願いします。

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最終更新:2024年03月23日 22:39

*1 がんばレベル0の個体は個体値19まで

*2 理想個体でない場合は最初から裏ボスまでもう1周である

*3 トルネロスが朱雀、ボルトロスが青龍、ランドロスが白虎