トロイメア(遊戯王OCG)

登録日:2022/07/08 Fri 12:03:30
更新日:2024/03/11 Mon 12:32:00
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がれきの上に立つ少女の姿は、
頭の先からつま先までイヴであることに間違いない。

しかしその表情、
妖しく光る瞳、
全身から発せられる邪悪な気配。

それらが、かつてのイヴとは異質な存在であることを、
はっきりと物語っている。

イヴはこんな笑いかたをすることは決してなかった。


トロイメアとは、遊戯王OCGに登場するカテゴリのひとつ。

概要

FLAMES OF DESTRUCTIONで登場したカテゴリ。
ただし、所属モンスターの内訳は「メインデッキのモンスターが3体だけ、あとは全てリンクモンスター」という非常に偏ったものとなっており、
しかもメインデッキのモンスターのうちまともにトロイメアとしてシナジーがあるのは1種だけなので、
純構築【トロイメア】という概念は事実上存在せず、出張採用ありきとなる。

ただし、その分属するリンクモンスターはリンク1を除き「カード名が異なるモンスター2体(以上)」というリンクモンスターとして最も緩い部類の素材指定を有しており、
かつ効果も総じて優秀であるため、汎用リンクモンスターとして多種多様なデッキで働いている。
ただしやりすぎて2種もの禁止カードをギミックの中心から輩出したため、現在ではデッキとしての【トロイメア】は半ば死に体と言ってよい状態である。
忘れられがちだがメインデッキのモンスターもなかなか強力。

10期を通して展開された星遺物のストーリーに関わるテーマの1つであり、6体のリンクモンスターはイヴリースがジャックナイツのコアから生み出した魔獣。
それを示すようにトロイメアのイラストは元となったジャックナイツの特徴を表しているものとなっている。

テーマ名の由来は「トロイの木馬」+「ナイトメア」+「トロイメライ*1」とのこと。

所属カード

メインデッキのモンスター

  • 夢幻崩界(デストロイメア)イヴリース
効果モンスター
星2/闇属性/サイバース族/攻 0/守 0
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚に成功した時、自分の墓地のリンクモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力を0にし、効果を無効にして、このカードとリンク状態となるように自分フィールドに特殊召喚する。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカードのコントローラーはリンクモンスターしか特殊召喚できない。
(3):このカードが自分フィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
このカードを相手フィールドに守備表示で特殊召喚する。

本性を現したリースがイヴを乗っ取った姿。要するに遊戯王恒例の闇堕ちヒロインである
その冷たい瞳と何故が露出度が上がった衣装から闇堕ちフェチの紳士諸君は大いに満足できること請け合い。相変わらず太ももが眩しい。
まあイヴは元から露出度がめちゃくちゃ高いし、後に出る神子イヴはこれ以上だが

(1)の効果は召喚時に墓地のリンクモンスターを何でも蘇生するというもの。
一見すると非常に強力だがそう都合のいい話があるわけなく、攻撃力0・効果無効・自分とリンク状態になる位置(=横向きのリンクマーカー必須)……と、かなり厳しい制約がある。
トロイメアリンクモンスターのほとんどは横マーカーを持つので蘇生しやすく、そのまま連続リンク召喚で(3)の効果にも繋げる。

本命となるのは(2)の特殊召喚制限効果。
単なるデメリットだが、(1)もあるのでリンク素材にするのは容易く、そこから(3)の効果で相手に押し付けることで相手にロックをかけることが主な用途となる。
つまり、リンク召喚あるいはリリース等でこのカードを処理できない場合、いとも容易く、一切の特殊召喚ができなくなりうる。まさしくトロイの木馬のような働きをこなしてくれる。
フィールドを空にしないが故に、《無限泡影》が手札から使えなくなったり、《ライトニング・ストーム》を腐らせたりできることも。
こいつ1体でリンク召喚できる《転生炎獣アルミラージ》などもいるので*2、ややこしい展開をせずともお手軽に相手に押し付けられる。

11期になってからはエクストラの展開にリンクモンスターが必要なくなったことでリンクモンスターの採用率が低下し、引っかかるケースも増えた。
仮にリンクモンスターを積んでいたとしても、素材指定の厳しいものしか使っていないテーマデッキなので処理できないという場合もある。
一番手軽にこのカードを処理する方法となる汎用カードは同じトロイメアのリンク2だろう。
逆に処理手段があるデッキにはみすみす素材を提供するだけとなってしまうので、使いどころはよく見極めよう。全盛期はエクストラリンク決めて詰ませることも出来たけど。

ただし、こちらが攻撃表示のモンスターを出していた場合、自爆特攻で処理するという選択肢を与えてしまうことは要注意。
これを許すと次ターンのメインフェイズ1までのロックに成り下がる。
きっちりロックをかけられると判断したらひとまず守備表示で待つというのも手だが、大体リンク召喚とセットなのでそもそもできないことも多い。

また、ロック以外にも守備表示で送り付けたこのカードを《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》で攻撃し一撃で勝利するコンボも可能。
両者共守備力0の闇属性のため《悪夢再び》など共有できるサポートカードは多く、専用デッキを組んでみるのもいいだろう。


遊戯王マスターデュエルにおいては唯一の下級モンスターでカットイン演出があるモンスター。
……だったのだが後に《聖殿の水遣い》が演出付きで追加されたため唯一ではなくなった。

  • オルフェゴール・トロイメア
効果モンスター
星7/闇属性/機械族/攻 100/守2000
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードはリンクモンスターとの戦闘では破壊されない。
(2):墓地のこのカードを除外し、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
デッキから「オルフェゴール・トロイメア」以外の機械族・闇属性モンスター1体を墓地へ送る。
対象のモンスターの攻撃力はターン終了時まで、墓地へ送ったモンスターのレベル×100アップする。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は闇属性モンスターしか特殊召喚できない。

SAVAGE STRIKEで登場した追加組。
ロンギルス、もといニンギルスがガラテアからイヴの蘇生を試みたものの、「リース」として蘇ってしまった姿。

【オルフェゴール】の優秀な展開パーツにしてマーメイド禁止化の元凶
詳しくはオルフェゴールの項目を参照されたし。

  • 夢幻転生(アストロイメア)イドリース
効果モンスター
星9/闇属性/天使族/攻2100/守2100
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドのリンクモンスターのリンクマーカーの合計が8以上の場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):相手フィールドのリンクモンスターの数が自分フィールドのリンクモンスターより多い状態で、このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
フィールドのリンクモンスターを全て墓地へ送る。
(3):自分フィールドのレベル9モンスターは効果では破壊されない。

DARK NEOSTORMで登場した追加組。
《オルフェゴール・トロイメア》が守護竜の力を取り込んだ姿。
守護竜の力を取り込んだためか髪がドラゴンの頭のように変異しており、更にデザインにはあの創星に似た意匠が施されている。
彼女は新たな創星神になろうとしているのだろうか…?
ただイムドゥークの覚醒やガラテアの機転やそれによるイヴの復活であっという間に守護竜の力を失ってしまった。

そしてその効果はリンクモンスター全体除去というリンクモンスター主体のトロイメアにあるまじき効果となっている。
特殊召喚の条件はリンクマーカーが8以上とやや重いが、相手も参照できるのはありがたいところ。それこそ自分がエクストラリンクをしていれば確定でリンクマーカーが8あることになる。
ついでにレベル9モンスターに効果破壊耐性を与える効果まで持っており、【レベル9】では大いに活躍してくれるだろう。
レベル9サポートとして登場した《星遺物の胎導》とも相性がよく、自壊デメリットを回避できる。


リンクモンスター

イヴリースがジャックナイツのコアから作り出した6体の魔獣。
共通して悪魔族であり、属性は全てバラけている。
また、全員が共通してリンク召喚時に手札を1枚捨てて発動し、更にこの時相互リンク状態なら1ドローする誘発効果と、(相互)リンク状態に関する永続効果を有する。
手札消費を補給するために相互リンクで置くのがベスト…と思いきや、相互リンク状態で出した場合《灰流うらら》に引っかかるというリスクがあるので、場合によってはあえて相互リンクにならないよう出したほうがいい事もある。
また、トロイメアは全員が上下左右のリンクマーカーを持っているため、エクストラリンクがやりやすくなっている。
上手く布陣に組み込めば(2)の効果も相まって非常に突破が困難になるだろう。

ストーリーにおいては《蒼穹の機界騎士》から星の鍵を継承し《星遺物ー『星槍』》を起動しようとするアウラムの前に立ち塞がる。しかし、彼を一刻も早く星槍の元へ向かわせるべくニンギルスがその場を引き受けて、最終的にニンギルスが全員撃破してしまった。ヤベーよこのニーサン……

  • トロイメア・マーメイド
リンク・効果モンスター(禁止カード
◤ ▲ ◥
 
リンク1/水属性/悪魔族/攻1000
【リンクマーカー:下】
「トロイメア・マーメイド」以外の「トロイメア」モンスター1体
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合、手札を1枚捨てて発動できる。
デッキから「トロイメア」モンスター1体を特殊召喚する。
この効果の発動時にこのカードが相互リンク状態だった場合、さらに自分はデッキから1枚ドローできる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、フィールドの相互リンク状態ではないモンスターの攻撃力・守備力は1000ダウンする。

《紺碧の機界騎士》のトロイメア。
固有効果はトロイメアのリクルート
さらっと書いたがこれがかなり危険なシロモノであり、イヴリースを持って来れば簡単にロックをかけられるしオルフェゴールトロイメアを持って来ればそのまま【オルフェゴール】の展開が始まる。
その分素材はトロイメアを指定しているが、リンク2のトロイメアを素材に出来るので、事実上「名称の異なるモンスター2体」で出てくるモンスターとなっている。

特にオルフェゴールとは相性抜群であり、適当なモンスター2体からマーメイド、マーメイドでオルトロを引っ張ってきて2体でガラテアをリンク召喚、オルトロの墓地効果を起動…と非常に安定した展開を実現した。
手札コストもとにかく墓地にモンスターを送りたい【オルフェゴール】なら有効活用でき、特にリクルート効果を持つ《オルフェゴール・ディヴェル》をコストにしてやればマーメイドが止まっても展開することすら可能だった。
他にも【トロイメア剛鬼】でエクストラリンクを狙う場合でも、イヴリースを相手に押し付けつつエクストラリンクでリンク召喚を封じるという何ともやる気の失せる制圧盤面を構築するのに一役買っていた。

(2)の効果の方も強力で、戦闘による突破すら困難にすることでエクストラリンクの布陣をより強固なものにしていた。

そんな訳であちこちで暴れまわった結果、19年7月付でついに一発禁止指定を受けた。
2022年現在では主に【オルフェゴール】の使い手から復帰を切望されているが、リンクを採用しないデッキの増加に伴いイヴリースが間接的に強化されている新ルール下ではやはり厳しいとの声も多い。

一部の禁止カードが制限緩和されて使用できるマスターデュエルでも、データ自体は収録されているが禁止カードに指定されており、現状ではソロモードのCPU専用となっていることからも、緩和が絶望的であることは明らかだろう。
鳴り物入りで実装されたデュエルリンクスですらも2023/06/28に禁止指定されており、遊戯王ではとなるOCG・TCG・リンクス・MDの禁止指定4冠という大変不名誉な称号を獲得した。


  • トロイメア・ゴブリン
リンク・効果モンスター(禁止カード
◤ ▲ ◥
 
◣ ▼ ◢
リンク2/風属性/悪魔族/攻1300
【リンクマーカー:左/右】
カード名が異なるモンスター2体
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合、手札を1枚捨てて発動できる。
この効果の発動時にこのカードが相互リンク状態だった場合、自分はデッキから1枚ドローできる。
自分は通常召喚に加えて1度だけ、このターンのメインフェイズにこのカードのリンク先となる自分フィールドに手札からモンスター1体を召喚できる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの相互リンク状態のモンスターは効果の対象にならない。

《翠嵐の機界騎士》のトロイメア。
トロイメアの中でも彼だけビジュアルの変化が酷い。旧パラディオン時代にリースから嫌われてたのだろうか

固有効果は自身のリンク先への召喚権の追加
誰がどう見ても危険物でしかないが、その分リンクマーカーは左右にある為、エクストラモンスターゾーンに出しても効果は使えず、手札消費も激しいため、上手く活用するにはかなりの展開力が求められる。

が、「剛鬼」と《聖騎士の追想 イゾルデ》と手を組んだ結果、秘められたスペックを最大限に発揮して大暴れ。【トロイメア剛鬼】の基幹を担うこととなる。
それ以外にも多種多様なデッキで先攻エクストラリンクを目指せるほどのソリティアパーツとして悪用されまくる。
(2)の効果で対象耐性を与えることも可能であったため、こいつを含んだエクストラリンクが達成できればかなり固い布陣ができる。
そんなわけで2018年10月で制限、2019年1月で禁止となった。
エラッタでもされない限り復帰はまずないだろう。

こちらもマーメイド同様、マスターデュエルにおいても禁止カードとなっている。

  • トロイメア・ケルベロス
リンク・効果モンスター
リンク2/地属性/悪魔族/攻1600
 
◣ ▼ ◢
【リンクマーカー:上/左】
カード名が異なるモンスター2体
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合、手札を1枚捨て、相手のメインモンスターゾーンの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊する。
この効果の発動時にこのカードが相互リンク状態だった場合、さらに自分はデッキから1枚ドローできる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの相互リンク状態のモンスターは効果では破壊されない。

《橙影の機界騎士》のトロイメア。
固有効果は特殊召喚されたモンスターを破壊
ただし、破壊できるのは相手のメインモンスターゾーンのみで、エクストラゾーンのリンクモンスターなどは破壊できないので注意しよう。
基本的にはシンプルな除去要員として利用することになるが、希少価値や信頼性の問題で、同素材で出せる下記のフェニックスに比べると優先順位が下がることが多い。

(2)の効果では効果破壊耐性を与える。
不意の《ライトニング・ストーム》の奇襲も防げるようになり、有効に働く場面は多く、エクストラリンクの布陣をより強固にできる。

  • トロイメア・フェニックス
リンク・効果モンスター
 
◣ ▼ ◢
リンク2/炎属性/悪魔族/攻1900
【リンクマーカー:上/右】
カード名が異なるモンスター2体
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合、手札を1枚捨て、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
この効果の発動時にこのカードが相互リンク状態だった場合、さらに自分はデッキから1枚ドローできる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの相互リンク状態のモンスターは戦闘では破壊されない。

《紅蓮の機界騎士》のトロイメア。
固有効果は魔法・罠の破壊
《王宮の勅命》を始めとした面倒な永続メタカードを破壊できる利便性は言わずもがな。
魔法・罠の除去カードの採用率が低下している現代遊戯王においては特に汎用枠としての採用率が高い。
手札コストがかかるため重いことを加味しても、このカードがEXデッキに入っているか否かが生死を分ける場面は十分にある。
【トロイメア】亡き現在、最もよく見るトロイメアはコイツだろう。
但し、最大の役割対象だった勅命が禁止になってからは若干採用率が落ちている。

(2)の方は戦闘破壊耐性を与える。エクストラリンクの布陣を(ry
トロイメアは全体的にステータス低めなので、トロイメアで布陣を組むならこれで支えるのは必須と言える。

  • トロイメア・ユニコーン
リンク・効果モンスター
◤ ▲ ◥
 
リンク3/闇属性/悪魔族/攻2200
【リンクマーカー:左/右/下】
カード名が異なるモンスター2体以上
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合、手札を1枚捨て、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主のデッキに戻す。
この効果の発動時にこのカードが相互リンク状態だった場合、さらに自分はデッキから1枚ドローできる。
(2):自分ドローフェイズの通常のドローの枚数は、フィールドに相互リンク状態の「トロイメア」モンスターが存在する限り、その「トロイメア」モンスターの種類の数になる。

《黄華の機界騎士》のトロイメア。
固有効果はデッキバウンスユニコーンでバウンスだがこいつは関係ない
説明不要の強力な除去であり、それがこれだけの緩い指定で出せるのだから非常に優秀である。しかもカードの種類も問わないという万能っぷり。
リンク3なのも相まってマスカレーナちゃんとの相性もバツグン。

相互リンクだとドロー加速が出来る。
仮にトロイメアモンスターのみでエクストラリンクを決めた場合、ドローフェイズ時に驚異の5ドローが可能だった
ただし、自分ドローフェイズまで待つ必要があり、大量ドローを狙えるような盤面を1ターンキープできている時点でもう十分な感は否めない。
出張でも2体揃えるくらいはできなくはないが、そんなにチャンスは多くはないだろう。
基本的にはやはり1面除去して《アクセスコード・トーカー》などの強力なリンク4に即座に繋ぐという使い方がメジャー。

なぜか一向に再録されないことで有名だったカードであり、初登場してから実に5年もの間再録が無く、価格が高騰していたカード。
しかし、2023年になってようやくRARITY COLLECTIONにて再録された。
ちなみにそちらには海外先行のイラスト違いで収録されており、そのイラストがイヴリースがユニコーンに跨っているというものになっている。

  • トロイメア・グリフォン
リンク・効果モンスター
 
リンク4/光属性/悪魔族/攻2500
【リンクマーカー:上/左/右/下】
カード名が異なるモンスター2体以上
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合、手札を1枚捨て、自分の墓地の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを自分フィールドにセットする。
そのカードはこのターン発動できない。
この効果の発動時にこのカードが相互リンク状態だった場合、さらに自分はデッキから1枚ドローできる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、フィールドの特殊召喚されたモンスターはリンク状態でなければ効果を発動できない。

《紫宵の機界騎士》のトロイメア。
固有効果は墓地の魔法・罠のセット
一見地味に見えるがあらゆる魔法・罠を再利用できるというのは強力であり、
コンボなど考えるまでもなく、使用済みの《墓穴の指名者》を吊り上げるだけでも妨害が1枚増えることになる。
変わったところでは万能墓地肥やし効果を持つリンク3である《ライトロード・ドミニオン キュリオス》を併用することで魔法・罠の間接的な万能サーチが可能。
《虚無空間》なんかを持ってきてやれば相手を底知れぬ絶望の淵へ沈めることができるだろう。

どちらかと言えば本命は(2)の効果の方であり、リンク状態でない特殊召喚されたモンスターの効果の発動を封じるという凶悪なロック効果を持っている。
モンスター効果主体のデッキかつリンク召喚主体でないデッキならこの効果だけで詰ませることも難しくなく、
(1)でいい感じの妨害を仕込めばさらに強固になることも期待できる。
しかしこのカードのリンクマーカーは相手方向にも向いているため、エクストラモンスターゾーンに出すと常に1体はすり抜けてしまい、話にならない。
そのため、EXゾーンに下3方向のマーカーを持つモンスターを出し、そのリンク先にこのカードを出すなどの対応は事実上必須で、
EXゾーンの下だと、リンク先のリンクモンスターが除去されるとEXゾーンを利用される可能性が残るため、理想は端か真ん中のメインモンスターゾーンとなる。
……といった点も考慮しつつ、(1)のために相互リンクも狙うとなると、理想的な配置は結構限定されることになる。
また、この効果は自分にも及ぶこと、発動する効果=起動・誘発効果のみを封じるものであるため完全な効果無効ではないことに注意。
というかこのカードにも及ぶため、例えばリンク召喚した時点で周囲にモンスターが全くいない場合、(1)が発動できない。
前述の理由から基本的にはリンク状態で出すことになるため、実際に気にする場面は少ないが。

魔法カード

トロイメアを指定する星遺物カードが1種のみ存在する。
  • 星遺物へ誘う悪夢
フィールド魔法
(1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
自分の相互リンク状態のモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分フィールドの「トロイメア」モンスター1体を選び、その位置を他の自分のメインモンスターゾーンに移動する。
●自分のメインモンスターゾーンの「トロイメア」モンスター2体を選び、その位置を入れ替える。

相互リンク状態のモンスターの自分への戦闘ダメージを0にする効果と、自分のトロイメアを動かす効果を持つ。

どちらもシンプルに有用な効果ではあるが、直接アドバンテージを稼ぐ効果ではなく、はっきり言ってやや地味。
「星遺物」魔法をサーチするにしてもリンク先にモンスターを蘇生できる《星遺物を継ぐもの》の方が優先されるだろう。

イラストではニンギルスに襲い掛からんとするトロイメアの魔獣の姿が描かれている。
マーメイドのみ描かれていないが、どうやら既に倒されているらしい。なんという出オチ

余談

  • リンク体のモチーフになっている架空の生物は、それぞれ七つの大罪に関連付けられている。
    • マーメイド→嫉妬
    • ゴブリン→強欲
    • ケルベロス→暴食
    • フェニックス→怠惰
    • ユニコーン→憤怒
    • グリフォン→傲慢
      • 「色欲」にあたるサキュバスのみ存在しないが、恐らくその枠はイヴリースが対応していると思われる。

追記・修正はエクストラリンクを決めながらお願いします。



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最終更新:2024年03月11日 12:32

*1 ドイツ語で「夢」「夢想」の意味

*2 なおアルミラージは「通常召喚したモンスター」指定なので、送りつけたものをアルミラージで処理されるということはない。