シャーク(遊戯王OCG)

登録日:2022/07/08 (金) 19:21:07
更新日:2024/04/16 Tue 20:58:18
所要時間:約 39 分で読めます




やられたらやり返す!それが孤高なるサメの流儀だ!


【シャーク】とは、遊戯王OCGのデッキの通称。

TCG用語のシャークトレードに関しては別項目を参照してほしい。


概要

メインデッキに水属性魚族モンスターを投入し、エクシーズ召喚を主軸に戦っていくデッキとなる。
遊戯王ZEXALの登場人物、シャークさんこと神代凌牙のファンデッキの面が強い。

だが、実は明確な定義があるデッキではなかったりする。
というのもOCGでは「シャーク」と名指しで指定するカードが存在せず、カテゴリとして成立はしていないため。
一方ショップでのイベントのうち、原作キャラをイメージしたデッキ構築が必要となる「サウザンド・ミーティング」で必要となる条件の1つでは、
『<シャーク>と名のつくモンスターを15枚以上メインのデッキに使用』という指定で名指しされている。
そういった条件が不要な普段のデュエルでは、あくまで水属性エクシーズモンスターを出すのに都合の良いカードで組んだ結果、行きつくデッキとなる。

コンセプトとしては、とにかく水属性モンスターを並べてエクシーズモンスターで除去と戦闘をこなすビートダウンデッキ。
ランク4を主戦力としつつ、時にランク3とランク5も使い分ける形になることが多い。

使うカードの一部は効果を使うターンに特殊召喚制限がかかるものがあり、
「EXデッキからエクシーズモンスターのみしか出せなくなる」ものと「水属性モンスターしか特殊召喚できなくなるもの」がある。
そのためEXデッキは水属性エクシーズでほとんどを埋めることになる。
それ以外のモンスターを特殊召喚したい場合、腐る場面があるのを覚悟で制限のない状態でのみ出すか、制限の発生するカードの使用を避けるかになる。

+ 余談、【シャーク】デッキの歴史
主軸となる魚族の来歴はそのものはそちらの項目も参照されたい。

遊戯王ZEXALが始まる以前、魚族は《超古深海王シーラカンス》がいることが最大のメリットと認識されていたぐらいで、
それ以外のサポートカードにまとまりがなかった。
かといって他の水系種族である水族海竜族は当時魚族以上にまともなサポートが少なく、
水属性として適当にグッドスタッフとして寄せ集めた格好のデッキばかりだった。

遊戯王ZEXALが始まりシャークさんがアニメメインキャラとしてデュエルを重ねるうち、
多数のカードが新たにカード化されていき、カードプールが広がっていった……のだが。
アニメにおいてシャークさんはランク3・ランク4・ランク5を使い分けるキャラとして、時期によって使うレベル帯がバラバラだったのだ。
実際にOCGで全て組み込んでデッキを組もうとすると、同じレベルが揃わずエクシーズできないという、エクシーズデッキとしては致命的な弱点が多々発生。
そのため、主軸となるレベル・ランクをそのうちどれか1つに定め、他のランクは切り捨てるという柔軟性の低い構築を強いられていた。

さらにZEXAL2期中盤まではメインデッキのカードは実用に耐えるものの数に乏しく、それを使って出す側のエクシーズモンスターの質もお世辞にも高くないという、
メインキャラとして張っている割に水不足に喘いでいるような状態が続いていた。

転機となったのは独特な展開効果を持つ《バハムート・シャーク》の登場。
このカードを主軸に、相性の良いコンボカードを駆使して戦うというコンセプトのデッキが組まれ始める。
これにより、メイン側はレベル4で統一しつつランク3を横に並べたり、「RUM」でランク5にしたりと使い分けが可能なデッキとなった。
その名残でか、かの遊戯王カードWikiでは現在でも【シャーク】デッキの記事名が【バハムート・シャーク】との表記になっている。

シャークさんがナッシュになる頃には、当時環境必須カードと化した《No.101 S・H・Ark Knight》の登場もあってランク4の戦闘力がかなり向上し、
デュエリストパック-神代兄妹編-」などでも良好な追加カードが得られ、事故率が若干軽減された。
それでも手札消費が激しいのは変わらず、息切れしやすい弱点はあまり解消されなかった。

遊戯王ZEXALが終わってARC-Vが始まりOCGも第9期に入ると、魚族カードの供給はぱったりと途絶えてしまう。
OCGでデッキパワーの水準がどんどんインフレしていく中、【シャーク】デッキは水底に取り残され沈んだままの形に。
だが9期後半になると有用な水属性エクシーズが徐々に増え、唐突に《バハムート・シャーク》とメチャクチャ相性の良い《餅カエル》が登場したりと、少しずつ供給が再開された…。

と思ったのも束の間。VRAINSが始まって第10期に入り、新マスタールールEXデッキからの展開制限を受けてしまう。
《バハムート・シャーク》でエクシーズモンスターを並べるのにばかり頼る【シャーク】デッキは機能不全に陥ってしまう。
マスター・ボーイ》が登場した後は《エクシーズ・リモーラ》あたりをリンク素材として無理矢理旧来の動きを再現しようともがきもしたが、
元々消費が激しいこのデッキでさらにリンクモンスターを立てようとするのは大きな負担であり、10期の間は他のデッキに太刀打ちするのはとても困難だった。

結局3年もの間ルールで浮上できない状態を耐えた結果、11期のルール改訂でEXデッキからの展開制限が解除
さらに10期最後のパック「ETERNITY CODE」にて、《カッター・シャーク》《ランタン・シャーク》などが登場したのを皮切りに、現在のカードパワー仕様で採用できるカードの登場頻度が増えた。
漫画版ARC-Vで魚族を使っていた蓮のカードもおこぼれで取り入れたりこともあって、ようやくまともに息切れしやすい弱点を解決できるようになった。

さらにさらにぃ強力な効果になった《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》が登場したことで《バハムート・シャーク》と並ぶもう一つのエースを獲得。
これをメインにした【シャーク】デッキがついには大会でもたまに入賞するという快挙を成し遂げた。
まぁ「シャーク」というより《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》中心の運用に寄った構築になるが

水属性使いをピックした「デュエリストパック-深淵のデュエリスト編-」ではナッシュが看板を飾り、過去最大規模の追加カードを獲得。
現在では十分真っ当に戦えるデッキとなった。

カード解説


メインデッキのモンスターカード


「シャーク」と名のついたモンスター


「シャーク」以外の主な魚族モンスター


魚族以外の主なモンスター


エクシーズモンスター


「シャーク」と名のついたエクシーズモンスター


「シャーク」以外の主な水属性「No.」


「No.」以外の主な水属性エクシーズモンスター


その他の属性のエクシーズモンスター

水属性でない分、サポートカードの対象外だったり、特殊召喚制限がかかっている場合は出せないが、
それでも採用したいものを選ぶといい。


主な魔法・罠カード


その他相性の良いカード


2023年になって登場したエクシーズサポート群。
ある程度枠を割かないと機能しないため、上記には記述しなかったものの、
基本的にシャークさんのカードが元になっており水属性揃いで当然相性がいい。
ただしEXデッキの枠を特に圧迫する。

  • 水属性レベル4通常モンスター
サポートを目的に投入する。
サポートカードとしては、1枚から2体特殊召喚してエクシーズできる《レスキューラビット》、
召喚権を使わず出せる《予想GUY》、消費なく墓地肥やしができる《苦渋の決断》あたりが候補。

投入する通常モンスターの方は、魚族サポートを活かせる《レインボー・フィッシュ》などか、
水属性で攻撃力2000の《メガロスマッシャーX》あたりが候補。

  • 他の水属性テーマ
水属性主体、かつレベル4やレベル5が並ぶデッキなら、他のテーマデッキとの混合も可能。
」関連や【氷水】、ランク4に限るなら【リチュア】や【六花】などがある。
さすがにペンデュラムの【ダイナミスト】は素材にするとEXにいかないので相性が悪いか。

結局のところ、メインデッキはあくまでエクシーズ召喚するための手段のため、
水属性であれば素材にするモンスターは問わない。

  • 世海龍ジーランティス
フィールドのモンスターを全て除外したあと、可能な限り元々の持ち主の場に特殊召喚水属性のリンク4。
相手モンスターのX素材を全て消したり、戻す場所を入れ換えてリンクマーカーの関係を解除したり表示形式を変更したりも出来るが、特筆すべきなのは相手のモンスターを特殊召喚するのは自分である所。
つまり、自分が特殊召喚に制限がかかっている状態でこのカードの効果を発動すると、制限に引っ掛かった相手のモンスターは戻って来れず除外されたままになると言う実質的に対象を取らない除外効果として機能する様になる。
お誂え向きに「この効果を発動するターン、自分は水属性以外のモンスターを特殊召喚できない。」と言う制約を持ったモンスターがチラホラいるので、相手の水属性以外のモンスターを一網打尽にする事が出来る。

ただし、このカードはリンクモンスターであるので、「この効果の発動後、ターン終了時まで自分はXモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。」の方の制約に引っ掛かるため出すタイミングに気をつける必要があるのと、「効果モンスター1体以上」と素材指定は緩いがリンク4とやはり重めなモンスターである事には注意したい。


弱点


  • 特殊召喚封じ・EXデッキ封じ
戦力をエクシーズモンスターに頼っているので、特殊召喚が封じられてEXデッキから出せないと何もできない。
ちなみに、相性の良いカードとして《御前試合》を挙げたが、種族統一を強制される《群雄割拠》を張られると、
メインが魚族だが実用的なエクシーズモンスターに魚族がほとんどいない都合、ぜんぜん動けなくなることがほとんど。
逆に種族をバラけさせる事を強制される《センサー万別》でも今度はエクシーズ召喚のための魚族を並べられなくなる。

  • 手札消費が激しい
2体のモンスターを素材にエクシーズ召喚、が前提であるため、
手札の消費数が立てれる戦力の数に直結する。
そのため、手札を使い切った状態でフィールドを空にされると、
反撃に出るだけのリソースが残っていないことも多い。
だが手札を出し惜しむとそれだけ盤面強度が下がるので、あまり悠長に構えるのは苦手。

  • 召喚権不足
水属性モンスターが場にある時に特殊召喚、というカードが多く、
召喚権を使って下級モンスターを出した時点で除去されると途端に苦しくなる。
《ワン・フォー・ワン》や《ドリーム・シャーク》などから召喚権を使わず展開する場合や、
《白の水鏡》で立て直しできることもあるが、あくまで引き次第。

また下級モンスターは召喚時効果を持つが、特殊召喚時には非対応なケースも多く、
そういった意味でも召喚権が貴重。

  • シャークさんのエクシーズモンスターが主役になりにくい
プレイ面では問題のない点ではあるが、
ZEXAL期のエクシーズモンスターは、時代が時代なため妨害能力に乏しく、
制圧しようとすると、餅やらクラゲ先輩やら未来龍皇やらが安定になってしまう悲しみを負う。
ランク5の《N・As・H Knight》や《ヴァリアント・シャーク・ランサー》も、シャークさんモチーフで妨害できるカードではあるが、
厳密にはOCGオリジナルで原作で使用されていないカードである……。

だが自分のターンでの攻勢としては、エクシーズ素材にしての吸収や攻撃力増減などの攻め手が豊富であり、
相手の盤面を崩す反撃としては今でも光るものがある。
効果発動前に封じてくる制圧布陣に対処できるかはまた別ではあるが。





これこそが七皇の真の編集だ!

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最終更新:2024年04月16日 20:58