No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン

登録日:2023/05/04 Thu 02:37:00
更新日:2024/03/20 Wed 19:01:54
所要時間:約 24 分で読めます






現れろ、No.4!

混沌を漂いし透明なる戦士、すべてを見通し世界を刺せ!

偉大なる先輩、ここに降臨!


猛毒刺胞ステルス・クラーゲン!!


《No.4(もう)(どく)()(ほう)ステルス・クラーゲン》は、遊戯王OCG及びアニメ遊戯王ZEXALⅡに登場したX(エクシーズ)モンスターである。
ZEXALⅡ作中では「闇デュエル界の四悪人」のメンバーにして第二の刺客、そして色んな意味で濃すぎる事に定評のあるクラゲ先輩が使用した。


アニメにおいて


知らねえだろ?クラゲの中にはな、自ら2つに分裂し元の個体に再び再生する凄ぇ先輩がいるんだよ。

それに老化しても若返る不老不死の先輩も。

さらに驚くな?先輩たちには心臓も脳もねぇんだ!

脳ミソが無いって威張ってんじゃねぇ!バカが!


  • No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/水属性/水族/ATK1900・DEF1500
水属性レベル4モンスター×2
このカードは「No.」と名のつくモンスター以外との戦闘では破壊されない。
1ターンに1度、フィールド上に存在する水属性モンスター1体を破壊し、
そのコントローラーに破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える。
この効果は相手ターンでも発動できる。
このカードが破壊された場合、自分のエクストラデッキまたは墓地から、このカードのエクシーズ素材の数だけ、
このカード以外の「No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン」または「ステルス・クラーゲン・エフィラ」を特殊召喚する事ができる。
さらにこのカードが破壊された時のエクシーズ素材を1つを、
この効果で特殊召喚したモンスター・エクシーズの下に重ねてエクシーズ素材とする。

ZEXALⅡ114・115話の「凌牙&vsクラゲ先輩」戦にて登場。Mr.ハートランドより与えられたNo.であり、4の数字を冠する。
大イカの怪物たるクラーケンではなく、クラー"ゲ"ン。そのデザインはドクロを模した見た目の巨大クラゲといった風体。なおⅣは

No.4だと!?
『4』は俺の専売特許だ!特別な数字だ!それを何が悲しくてNo.4がクラゲなんだ!?

とものすごく不満そうだった。
その効果は端的に言えば「徹底的な水属性メタ」。場の水属性モンスターを破壊した上でバーンダメージを与える効果をフリーチェーンで発動可能。
凌牙のデッキは魚族メインの水属性デッキで、このモンスターのマグマックス効果にモロに引っかかってしまう。
除去&バーン効果の名前は「ポイズン・スティックス」。攻撃名は「テンタクルサージュ」。どちらも触手を伸ばして相手を貫いたり、毒を注入するというクラゲらしいもの。
また、このモンスターには専用のサポートカードが存在し、形は何であれ破壊されるとそいつらが現れる。それが《ステルス・クラーゲン・エフィラ》。


  • ステルス・クラーゲン・エフィラ
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/水属性/水族/攻1900/守1500
水属性レベル4モンスター×2
1ターンに1度、フィールド上に存在する水属性モンスター1体を選択して破壊し、
そのコントローラーに破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える。
この効果は相手ターンでも発動する事ができる。
このカードが破壊された場合、自分のエクストラデッキまたは墓地から、
このカードのエクシーズ素材の数だけ、このカード以外の「ステルス・クラーゲン・エフィラ」
または「No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン」を特殊召喚する事ができる。
さらに、このカードが破壊された時のエクシーズ素材1つを、
この効果で特殊召喚したモンスターエクシーズの下に重ねてエクシーズ素材とする。

ステルス・クラーゲンの効果でEXより直接特殊召喚が行えるエクシーズモンスター。
こちらは幼生(エフィラ)の名の通り、ステルス・クラーゲンの色合いを薄くし全体的に丸っぽくした様な見た目をしている。
効果は耐性が無くなった以外はほぼステルス・クラーゲンのコンパチとも言える強力なもので、ステルス・クラーゲン(とエフィラ)を倒せば同等の効果を持つエクシーズが逆に増えてしまう。
しかもエフィラを倒すと今度はステルス・クラーゲン(に加えて他のエフィラ)が蘇生し、そのステルス・クラーゲンを倒すと……の繰り返し。
シンプルながらも嫌らしいコンボとなっている。


本編中では「凌牙が事前に打ち込まれた毒でかなり弱っている」「先輩の俺ルールにより凌牙とⅣのLPはたったの2000」「その状態でネチネチとバーンダメージ」「無限におかわりし続ける蘇生コンボ」の四重苦により、凌牙&Ⅳコンビをじわじわと苦しめた。
凌牙が水属性デッキ、Ⅳが敵を効果破壊で除去する事を得意とするデッキな点もクラゲ先輩とは相性が悪く、片やクラーゲン達の除去のターゲットになり、片や蘇生ループのトリガーとなってしまう。

ジリ貧の状況かつ毒で意識朦朧となっていた凌牙をⅣが叱咤する事でなんとか持ち堪えさせ、反撃の一手として繰り出したのは《No.73 激瀧神アビス・スプラッシュ》。
一度は破壊されたものの、《エンジェル・ストリングス》で蘇生→ギミック・パペットモンスターを素材化→アビス・スプラッシュの効果を二回使用し9600打点による一撃によりステルス・クラーゲンごとクラゲ先輩は爆散。
傲慢な先輩気取りを地獄サメタッグ(腐れ縁コンビ)の絆が打ち倒したのであった。

なお、このカードの正体はドン・サウザンドによって作り出された偽りのNo.の1枚であり、アストラルの記憶のピースでも力の一部でもないまがい物。
罠と判断しⅣはこれを廃棄したが、すぐさまMr.ハートランドが回収。
そしてデュエルに敗北したハートランドを裁くかの様に、他の偽No.と共に発火して彼を火だるまにしながら消えていった。

また、偽No.が罠ではないかというⅣ達の読みは当たっており、四悪人やベクター以外がこのカードを保有すると見えない「根」を張られてしまう。
その状態の人間が何らかの理由でカードを「移動」させると、根が引き抜かれる苦痛で使用者はダメージを受けるという悪辣な仕組みとなっている。
これは「他者に奪われる」「場に出す」「墓地に行く」「エクシーズ素材にする」「コントロール転移」といった行為も「移動」とみなされる非常に緩すぎる判定となっていて、カードを奪われたⅣらも苦痛を感じていた。


OCGにおいて

このカードがアニメに登場したのは2013年の7月。だが、偽No.はZEXALの放送中にOCG化する事は無かった。
アニオリがアニオリのままで終わることは珍しいことではなく、そのままカード化せずに忘れ去られるものと思われていたが、2020年に《No.3 地獄蝉王ローカスト・キング》が突如OCG化。
このサプライズは、「もしかすると先輩も……?」と後輩決闘者達を期待させた。

そして1年が経ち2021年、元・アニオリカードをメインとした「ANIMATION CHRONICLE 2021」にてついにOCG化。
激動の現代遊戯王世界へと大先輩は凱旋を果たした。


  • No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/水属性/水族/攻1900/守1500
水属性レベル4モンスター×2
(1):フィールドの表側表示モンスターは水属性になる。
(2):1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに発動できる。
相手フィールドの水属性モンスター1体を選んで破壊し、その攻撃力の半分のダメージを相手に与える。
(3):X召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。
このカードが持っていたX素材の数まで、EXデッキから「ステルス・クラーゲン・エフィラ」を特殊召喚する。
さらにその特殊召喚したモンスターそれぞれに、自分の墓地から水属性モンスターを1体まで選んでそのX素材にできる。

帰ってきた我らの先輩。
強みはそのままでよりブラッシュアップされた効果となった《No.3 地獄蝉王ローカスト・キング》と同じく、我らが大先輩もアニメから調整されつつある一点が大幅に強化された。
アニメと比較すると
  • 「破壊耐性が消えたので低ステータスを晒すことになる」
  • 「水限定のフリチェマグマックス効果については、バーンダメージの威力が半減している」
  • 「エフィラはEXから限定かつ、X召喚したステルス・クラーゲンでなければ出せないので蘇生ループは一回限定」
……という点は弱体化されている。

その代わり、場のモンスター全てを水属性に強制的に変更するというとんでもない先輩ルールが追加。これにより、場にいる相手モンスターは実質全て効果対象となった。
これはアニオリカードの永続魔法《ジェリー・レイン》の効果を統合したもので、原作アニメではこのカードとのコンボで全モンスターを破壊対象に広げていた事の再現。
相手フィールド上のモンスターに狙いを定め(下剋上を企てる生意気な後輩共に睨みを効かせ)主力を割りつつバーンでダメージを稼いで(威厳と共にヤキを入れつつカツアゲをかまして)やろう。

加えて、今の遊戯王には珍しく(2)の効果は1ターンに1度だが同名縛りが無い。
つまり、複数体並べればその分だけマグマックス出来るし、一度やられた後のこいつを蘇生したり2体目を同一ターン中におかわりしてもマグマックス可能。地味ながらも強力である。
また、アニメの頃からそうであったが、地味に効果発動にエクシーズ素材を必要としないのもポイント。優秀な先輩は素材がなくても場に出てれば最低限の仕事が出来るのである。
更に言うとこの除去効果、対象を取らない。対象選択不能なあんなモンスターこんなモンスターが相手でも安心。(前者の場合はお返しにバウンスされてしまうが。)


  • ステルス・クラーゲン・エフィラ
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/水属性/水族/攻1900/守1500
水属性レベル4モンスター×2
(1):1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに発動できる。
相手フィールドの水属性モンスター1体を選んで破壊する。
(2):「No.」Xモンスターの効果で特殊召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。
このカードが持っていたX素材の数まで、自分の墓地から
このカード以外の「ステルス・クラーゲン」モンスターを選んで特殊召喚する。
さらにその特殊召喚したモンスターそれぞれに、自分の墓地から水属性モンスターを1体まで選んでそのX素材にできる。

お次はすぐさま駆けつけてくれる先輩想いの後輩達。同じく「ANIMATION CHRONICLE 2021」でOCG化。
こちらの弱体化はバーンダメージの削除と蘇生対象・方法の調整。水属性変化も持ち合わせないため、このモンスター単体では除去可能な範囲は狭い。
本領はステルス・クラーゲン(以降は"先輩"と表記)と一緒に並んだ時で、先輩の永続効果で水属性に変更し(先輩の取り巻きとしてイキりつつ)一斉に破壊効果を使用して一気に場を空けて(言うことを聞かない後輩を先輩と一緒にタコ殴りにして)やろう。

被破壊時の効果は先輩の蘇生。制約として「No.の効果で特殊召喚された場合」限定だが、破壊されさえすれば先輩を場に帰還させる。
自爆特攻や自陣を巻き込む除去カードで破壊しつつ(体を張って停学中の先輩を呼び出しに行き)墓地の先輩を蘇生させる(後輩の助けを呼ぶ声に応えた先輩を颯爽と登場させる)のが良いだろう。
エフィラ2体の内1体残ってさえいれば、先輩共々フリチェの万能除去効果を2発撃てる様になる。

また、このカードのポイントは「先輩の破壊をトリガーとして、最高2体の"No.ではない"エクシーズが並ぶ」という点。
ここを活かしたコンボや展開方法も存在する。(後述)


このカードの強みと弱点

時代に合わせて使いやすく調整・強化された我らの大先輩だが、当然無敵のカードではない。
強みと弱みがそれぞれ存在する。


強み

  • 素材に依存せずに使える、フリーチェーンの対象を取らない除去
このカード一番の強みとも言える要素。対象を取らず、素材がなくても発動可能な除去効果はとても便利。
毎ターンにフリチェの除去を撃たれるのは相手からすればうざったいことこの上無いだろう。

  • 継戦能力の高さ
破壊されれば後続が出現し、その後続がやられても今度は蘇生。アニメでもこの効果が猛威を振るっていた。
シンプルながらも後続が出てくるのは優秀。

  • 強制的な属性変化による影響力
盤面のモンスター全てを強制的に水属性にするという効果は、水属性以外の属性依存テーマに非常に刺さる。
融合、シンクロ、エクシーズ、リンクの中には特定属性でなければ出せないというカードも少なくはない上に、デッキによってはこの効果だけで詰ませる事も可能。


弱み

  • 破壊を介さない除去
このカードの一番の弱点。後続展開効果は戦闘破壊及び効果破壊がトリガで、破壊以外の墓地送りバウンス装備カード化と、抜け道は多い。
破壊をきっかけに何かしらアクションを起こすことを相手が理解していれば、当然それ以外の方法での除去を試みるだろう。
もっともこれは「破壊耐性持ち」や「被破壊時効果持ち」の色々なカード達と同じ悩みなのだが……。

  • 低ステータス
破壊に対しては強気になれるとはいえ、ステータスは攻1900/守1500とお世辞にも高いとは言えない。
無防備に一撃必殺ワンパン脳筋モンスターを相手にしようものなら……


クラーゲン先輩「おいおいおい、随分とヒョロヒョロで骨みてぇな後輩だなぁ(笑) ボコされたくなきゃ大人しく…」


クラーゲン先輩「わ……ァ……ぁ……!←超過ダメージでLP0


なんて事態にも。
とは言え相手の打点が高ければ高いほどバーンの威力も上がるので、うまいこと相手の攻撃を止めた上で高打点素立ち状態にさえしてしまえば……


クラーゲン先輩「ワイトお前さ、さっき俺の事を超高打点でチラチラ殴ろうとしてたよな?


クラーゲン先輩「許すヤツいる?いねぇよなぁ!!←10000バーン


と逆にゲームエンドへ持っていける。
なので高火力モンスター=天敵という訳でもなく、「ワンショットキル圏内の打点を叩き出す相手」をどうにか足止め出来れば、こちらが攻勢に回ることも可能。


  • デッキ構築に工夫が必要
「エクシーズ素材の制約は水属性レベル4が2体」、「エフィラ展開効果の為にEXには複数枚のエフィラが必要」という要素から、どんなデッキにも入るカードという訳では無い。
ある程度圧迫するEXとにらめっこしつつ、メインデッキについても水属性多め~オンリーにする等の工夫を要する。
つまり、先輩を活かすには「専用構築を組む」か「水属性デッキに組み込む」の実質二択。そんな事もあってか、必然的に魚族や水族メインの構築となりやすい。

以上の点を吟味しつつ、デッキを組んでいく必要がある。


相性のいいカード

  • 《サイレンス・シーネットル》 先輩の舎弟
「ANIMATION CHRONICLE 2021」で一緒に収録された、アニメでクラゲ先輩が用いていたモンスター。もちろんクラゲ。
場に水属性モンスターが存在していれば手札から特殊召喚可能。
効果使用後は制約として水属性しか特殊召喚出来なくなるが、ステルス・クラーケンデッキにはほとんど関係ないような縛りでしかない。
墓地に落ちた後は自身を除外して水属性モンスターを3枚までデッキに戻せる為、エフィラをEXに再装填し直したり、下級モンスターをデッキに補充すると言った器用な動きが出来る。

  • シャーク 先輩のライバルたる神代高校の不良生徒
なんの皮肉か、シャークさん及びナッシュ関連のカードとはとても相性が良い。
シャークさんからすればクラゲ先輩は自分との一度目の死の原因であるし、クラゲ先輩からしたらシャークさんはいけ好かない敵なのだが。
というのもシャークさんのエースカードには《No.101 S・H・Ark Knight》や《No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》の様なランク4も存在しており、それに合わせてレベル4の魚族が結構居る。
更にOCGオリジナルには「水属性やNo.等の特定条件のエクシーズに使うならレベル3~5扱いとして使える水属性モンスター」が多く、その上で横方向への展開に秀でるモンスターが豊富。
その為【シャーク】や【バハムート・シャーク】に《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》と《ステルス・クラーゲン・エフィラ》を組み込むだけで、充分にクラゲ先輩デッキとして成立する。
それどころか《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》が水属性のランク4では最強クラスの性能を持つ為、【シャーク】をランク4軸で組む場合採用する筆頭候補となるレベル。
そこでデッキの強さとクラゲ先輩がシャークさんの敵である事を天秤にかけ採用を思い悩むのはよくある事である。

【シャーク】で採用されるカードの中で相性が良いのは
  • 場のエクシーズ素材を2枚削る必要があるが、一気に魚族モンスターを展開できる《エクシーズ・リモーラ》
  • 発生する制約はキツいが手札から簡単に出てくる《サイレント・アングラー》
  • デッキからの魚族サーチが可能な《カッター・シャーク》
  • 手札から水属性を出せる《ランタン・シャーク》
  • 自身を素材にしたエクシーズに低いステを補う戦闘破壊耐性を付与できる《ライトハンド・シャーク》
  • 《ライトハンド・シャーク》との協働前提だが、墓地から蘇生すればレベル4に変化し、こちらは効果破壊耐性を付与できる《レフトハンド・シャーク》
  • レベル5だが簡単に特殊召喚できる上に、No.であればランク4の素材に出来る《アビス・シャーク》と《クリスタル・シャーク》
  • レベル4魚族の釣り上げ(色んな意味で)が可能な《ダブルフィン・シャーク》
辺りだろうか。
特に《カッター・シャーク》から《ライトハンド・シャーク》を呼び出す1枚初動コンボは手軽かつ、戦闘破壊耐性持ちの壁を用意できるのでおすすめ。
《アビス・シャーク》も上記シャーク系モンスターを簡単にサーチ出来る上に、特殊召喚条件がとても緩い。
また、《クリスタル・シャーク》の蘇生効果の条件は「場の水属性モンスターの攻撃力を半減させる」だが、これは相手モンスターに対しても適用可能なので先輩の永続効果さえあれば相手の打点を下げつつ展開も可能。

  • 氷水 品行方正な氷水女学院のお嬢様
「烙印世界」テーマの一つで、イニオン・クレイドルと呼ばれる遺跡に住まう透き通った体を持つ水の精霊達。
相剣とは共存している存在だったが色々あって共々にほぼ壊滅状態となり、現在は若き女帝エジルが山そのものを閉鎖中。
《氷水のティノーラ》及び《氷水のアクティ》が水属性かつレベル4。更にどちらも水属性や氷水モンスターの特殊召喚効果持ち。
テーマ内には万能サーチの《氷水揺籃》もあるため、割りとレベル4が複数体並ぶ場面もある。
【氷水】の隠し味として入れても良いし、逆に【ステルス・クラーゲン】への出張要員として氷水モンスターを組み込んでも良い。

イグニスの一人であるアクアと、彼女よりデッキを託された財前葵が使う海原の乙女。見た目に反してサイバース族
こちらも水属性メインかつ、リンク主体なデッキデザインに合わせて横方向への展開力に優れる。
レベル4モンスターもそこそこ居るので先輩を無理なく出せる。
また、リンクモンスターの《海晶乙女コーラルアネモネ》は汎用水属性リンクモンスターでもあり、先輩デッキに発生しがちな「水属性しか出せない」という状況下でも使いやすい。

「海」になるカードが場にあれば様々な恩恵を得たり、追加効果でより強くなるカード群。使用者が使用者なので魚族寄り。
エクシーズの展開に使えるのは、場に「海」さえあれば関連モンスターをサーチしつつ水属性バニラを特殊召喚出来る《魚群探知機》、「海」があれば墓地から水属性を蘇生出来る《海神の依代》辺りだろうか。
クラゲ繋がりで《電気海月-フィサリア-》の採用も面白いかもしれない。レベル4水属性かつ、「海」が存在すれば使用可能なフリチェ妨害がとても優秀。
効果トリガー用の「海」については打点補強+特定種族メタの《海》か、打点補強+エクシーズ向けレベル変動の《忘却の都 レミューリア》がオススメ。特に後者はランク4以外のエクシーズを出せるようになる。
《忘却の海底神殿》も「海」を増やしつつ、先輩が苦手とする破壊以外の除去から逃がす手段になる。除外中にエクシーズ素材が消えてしまうデメリットがあるものの、除去効果と属性変更は素材無しでも使用可能。
ただし、「海」関連カードの中には「水属性以外を強烈にメタるカード」がある。
普通に【梶木】デッキを組む分にはこの効果は強力だが、先輩を使う場合は「場のモンスター全てが水属性に変わるので属性メタ効果が台無しになる」という事をお忘れなく。

  • 天威龍-シュターナ》 空手部員
天威の下級幻竜族モンスターで、俗に言うフォトスラ効果持ちの1つ。(正確には場に「効果モンスター」が存在しない場合だが。)
水属性かつレベル4なので先輩の素材として使用可能。打点は低いが守備が高いので、咄嗟の壁にもなる。
手札からのポン出しだと《サイレント・アングラー》と被るが、こちらは「魚族ではないが制約がより軽い」という強みがある。

  • 《白棘鱏》 クラスに一人はいる器用なヤツ
手札の水属性モンスター1枚を捨てる代わりに特殊召喚出来る魚族モンスター。
しかし、ただ特殊召喚するだけなら他に消費無しで出せるレベル4(前述の《天威龍-シュターナ》や《サイレント・アングラー》など)がいる。
だがこのモンスター独自の強みは墓地からの蘇生時にチューナーとなる効果で、シンクロ召喚ギミックをデッキへ組み込むことが出来る。
デッキ構成上レベル4が多くなるので、汎用のレベル8シンクロを混ぜるのも悪くない。

  • 《氷騎士》 生真面目な風紀委員
レベル4水族で、家臣シリーズが出る前から存在していた氷帝メビウスの臣下。元アニオリ。
ターン中に水属性しか出せなくなる代わりに、水属性モンスターの召喚権を増やす効果が特徴。
手札からの展開系と似た使い方が出来るが、こちらは召喚権増加なので《サイレント・アングラー》の特殊召喚制約下でも強行的に展開可能。
水族の数に応じて打点が上がる効果も先輩とエフィラが並ぶこのデッキとは相性が良く、このモンスターを含む水族2体で2100、3体で2500と下級アタッカーとしては充分な数値となる。

  • 《ブリキンギョ》 学園モノにちょいちょい出てくるロボット同級生
召喚成功時に手札のレベル4を特殊召喚可能な機械族モンスター。こいつ自身も水属性なので先輩の素材に出来る。
効果発動が出来るのは召喚時のみ、種族は魚・水等とシナジーの薄い機械族であるという点がネックだが、その反面こちらはレベル4であれば何でも出せる。

  • 《揺海魚デッドリーフ》 クラスの片隅に居る存在感が薄い生徒その1
魚族主体のデッキタイプであればこのカードが便利。着地時に魚族をデッキから1枚落とす。
上記の《白棘鱏》をあえて落としてチューナー化させたり、《クリスタル・シャーク》を落として1枚から先輩を出す等が出来る。
さらに、墓地では《サイレンス・シーネットル》と似た墓地モンスター3枚を回収する効果を持つ。こちらは魚族しか戻せないが1ドローのオマケ付き。

ご存知墓地メタ持ちの汎用ランク4。
隠された効果……もとい、忘れられがちな効果としてこのモンスターには「水属性モンスターが素材になっていると場の水属性モンスターの打点を500アップ」というものがある。
デッキの特性上、水属性でエクシーズする事が主な【ステルス・クラーゲン】では打点バフ要員としても活躍可能。共々に低かった攻撃力が2000越えになるのは結構嬉しい。

水属性2体で出せるリンクモンスター。《スター・ボーイ》がジェントルマンに転身した姿。
こちらも《深淵に潜む者》と同じく水属性の打点を強化できるが、自陣のみのあちらとは違い相手の場の水属性も強化する。
かつ、先輩の属性変更効果があれば実質相手も強化してしまう事になるのだが、そこで輝くのがマグマックス効果。
相手の打点が上がればバーンダメージの量も上がる(500÷2=250)と考えても良いだろう。たかが250、されど250。積み重なるとバカにならない。

こちらも500の打点バフが可能な水属性リンク。《マスター・ボーイ》と比較すると素材指定は魚族・海竜族・水族を2体とより厳しめ。
打点上昇効果も場の水属性モンスター全てではなく自身のリンク先に限定されているが、こちらは属性を問わない強化が出来る点が特徴。
また、自身が相手から破壊された時はデッキから水属性モンスター1枚を墓地に送り、墓地の水属性モンスターを守備表示で蘇生させる。
やられた先輩を蘇生しても良し、次なる先輩や他エクシーズ展開の布陣としてレベル4水属性を立てても良しと使い勝手はかなり良い。

  • 《無限起動要塞メガトンゲイル》 無限起動工業高校の番長
無限起動の裏エース。エクシーズ3体という非常に重い素材指定がされたリンクモンスター。
その分効果・ステータス共に強力で、打点4000かつエクシーズモンスター以外の効果は一切受け付けず、更には墓地のエクシーズを蘇生した上で相手のカードを素材として吸収も出来る。
エフィラが複数並ぶ場面が多い【ステルス・クラーゲン】において、メガトンゲイルは比較的出しやすい。
墓地の先輩を蘇生しつつ相手を除去、更に先輩の効果で除去といったコンボも可能。
吸収効果使用後は相手の受けるダメージが半減する点には注意。先輩のバーンダメージが四分の一まで下がるので計算が面倒くさい事に……。

エフィラが複数出る点から簡単に未来皇を出しやすい。そのまま未来龍王を重ねれば耐性持ち万能無効化モンスターが登場する。
尚、ガガガガを使う際には「エフィラの特殊召喚は蘇生条件を満たさない」点に注意。他のNo.以外のエクシーズを蘇生しよう。
というか自前でエフィラを生やして未来皇を出せる状況を作れる分、他のランク4主体デッキと比べると少しだけ《ガガガガマジシャン》の優先度は低めである。

【ステルス・クラーゲン】に入るというよりは、むしろ《No.99 希望皇ホープドラグナー》の展開手段の一つとして先輩が使われるといった感じ。
何度か書いたが先輩は素材無しでも効果を使えるので《No.99 希望皇ホープドラグナー》が呼び出す対象として悪くない選択肢となっている。
偽No.でも関係なく呼べる程の人脈の広さ。

  • 激流葬》/《海竜神の激昂》 梶木水産高校理事長のお怒り
ご存知古参の全体除去罠と、その専用サーチ。デッキ圧縮しつつ無差別除去カードを1枚持ってこれる。
相手を除去しつつ先輩も巻き込んでエフィラを2体並べるも良し、《海竜神の激昂》の「水属性モンスターの破壊を1度だけ防ぐ」という墓地効果で相手だけ場をブッパしても良し。
何をサーチしたかバレバレになるので、相手も警戒したり積極的に《激流葬》を割ろうとするであろう点には注意。
また、《海竜神の激昂》の破壊回避は低ステータスの先輩にとってありがたい場面も多く、「今破壊されるのは困る」というポイントで使うのも悪くはない。

  • 《白の水鏡》 先輩ら不良のたまり場であるトイレの洗面台
魚族サポートの一つ。墓地のレベル4以下魚族を特殊召喚しつつ、同名を手札に引き込む。
デッキ軸が魚族であればこのカードは非常に強力で、蘇生対象が《カッター・シャーク》なら次ターンにまた2体展開が可能。
《白棘鱏》を使う場合だとチューナーを用意出来るのもポイントで、シンクロギミックが使いやすくなる。

  • 《白の救済》 停学の解除
こちらも魚族サポート。毎ターン墓地の魚族を回収出来る。
《サイレント・アングラー》《カッター・シャーク》等の展開要員を回収して毎ターンのエクシーズ召喚を狙いたい。
このカードが破壊された時の「デッキから魚族を特殊召喚or手札に加える」も強力。

  • 《エクシーズ・ギフト》 舎弟からの贈り物
自分の場のエクシーズ素材を2つ取り除き2ドロー。
エフィラ展開効果が使えなくなるが、フリチェ除去と水属性変更はそのまま使えるのでドローソースとしては優秀。

  • 《豪雨の結界像》 先輩の舎弟以外立ち入り禁止の看板
水属性以外の特殊召喚を封じる。水属性デッキやふわんだりいずのようなデッキでもなければ展開を大幅に制限される。
低ステータスを狙って下級モンスターでの戦闘破壊を狙ってきても先輩の効果で守れる。

  • 《御前試合》 統一完了した校舎を眺める先輩
先輩がいる時に相手にモンスターがいれば、それは当然水属性となるので相手は水属性以外を場に出せなくなる。
《豪雨の結界像》と合わされば文字通りの完封状態も夢ではない。

先輩でも倒せないような高耐性のモンスターを処理できる。
元から水属性のためエフィラでも効果破壊が可能で、攻撃力が低めなので先輩やエフィラで特攻しての展開を狙う場合でも便利。
また、裏側守備表示で耐えようとする相手に対しても無理矢理バーンの的になれるので腐る場面がほぼ無い。

  • 《エクシーズ・スライドルフィン》 ゴマすりの上手い腰巾着ポジ
エクシーズ召喚に反応して手札から飛び出す効果を持つレベル4。先輩+他のエクシーズの布陣を作る際にもってこい。
また、墓地にいる場合にエクシーズ召喚が行われると、自身を素材として場のエクシーズへ滑り込ませる事が可能。
先輩のエフィラ特殊召喚効果はエクシーズ素材の数だけ可能なので、一気に3体も並べるという展開も出来る。
ただし、自身が墓地に落ちたターンは墓地発動効果が使えないので注意。

  • 《エクシーズ・インポート》 舎弟スカウト
《エクシーズ・スライドルフィン》と同じく素材を増やすカード。こちらは速攻魔法。
自身のエクシーズモンスター1体を選び、そのモンスターの攻撃力以下の相手モンスターを素材として吸収させるというもの。
打点が低めの先輩だが、水属性の火力を上げる手段は割りと多く、吸える対象は思ったより多かったりする。
うまく行けば素材吸収・除去効果・戦闘破壊で3体ものモンスターを除去する事も……。
もちろん素材が増えれば呼べるエフィラも増えるので、破壊された後も安心。

  • 《真竜皇 バハルストスF》 ケンカしても結局先輩を助けてくれるツンデレ
水属性を破壊することで特殊召喚でき、相手の魔法・罠除去をおこなうことができる。
自分のカードを破壊するコストも、先輩や後輩なら破壊をトリガーに展開ができ、クリスタル・シャークなら自己再生で補えるので無駄にならない。
なにより先輩が苦手とする魔法・罠除去の効果を持つ貴重な友人である。

余談

  • クラゲ先輩が意気揚々と語っていた先輩達へのリスペクト(クラゲ豆知識集)だが、嘘くさいように見えるが全て本当の事だったりする。
    例えば「2つに分裂する先輩」はポリプという幼体時に無性生殖を行い分裂する特性から。
    「老化しても若返る不老不死の先輩」は恐らくベニクラゲを指しており、このクラゲは成体になった後に弱るとポリプへ退化する。そしてまたエフィラへ成長し成体に戻り、またポリプへ退化し……を可能な限りずっとループする。
    倒されても「エフィラ」の名を持つモンスターが現れ、そこから再び復活する効果もこのクラゲ特有の輪廻転生じみた生態から来ているものと思われる。

  • ナンバーズは設定上同じカードは1枚しか存在しない筈だが、上記の通りアニメ版のテキストでは2枚目以降のNo.4が存在するかのようなテキストとなっている。結局先輩は1枚しか使用しなかったが。

  • 心臓も脳もないクラゲだが、実は感覚も持たない。渦やイルカのバブルリングに巻き込まれて引き千切れても何も感じていない。

  • 2020年は《No.3 地獄蝉王ローカスト・キング》、2021年はこのカード、2022年は《No.2 蚊学忍者シャドー・モスキート》がOCG化されている。
    ちょうど1年毎のスパンで偽No.がOCG化しており、その流れで2023年には残る《No.1 インフェクション・バアル・ゼブル》もOCG化された。
    黒輝士「俺もいるぞ!」







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最終更新:2024年03月20日 19:01