ゴ・ガドル・バ

登録日:2011/03/11 Fri 12:57:55
更新日:2024/02/06 Tue 09:47:59
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ゴンバヂバサゼ・ボソゲバギゾパ・ダグバ(そんな力では、ダグバは殺せないぞ)


ゴ・ガドル・バとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダークウガ』に登場する怪人である。

演:軍司眞人

●ゴ・ガドル・バ


種族:グロンギ族(カブトムシ種怪人)
呼称:未確認生命体:第46号(B群11号)
身長:209cm
体重:238kg(252kg)
専用武器:素手(格闘体)槍(俊敏体)弓(射撃体)剣(剛力体)
※極めて高い身体能力、特殊能力、更には豊富な戦闘経験を持つ。

同作を代表する敵キャラクターの一つで、最上位階級のゴ集団のリーダーを務め、最強怪人の名を欲しいがままにする実力者である。
初登場はEP:25「彷徨」

カブト虫をモチーフとする秀逸なデザインと登場直後からの圧倒的な存在感で視聴者の注目を集め、
後のズ・ゴオマ・グの反逆の際に見せた驚異的なまでの強さからファンの心をガッチリと鷲掴みにした。
その判り易いまでの強敵っぷりと威厳ある風格、劇中での演出から「閣下」の愛称で呼ばれる。


【概要】

「ゴ」集団の中でも最強の存在と云うだけあって、常に一歩引いた位置から他の「ゴ」怪人のゲゲル(※殺人ゲーム)を見守っていた。
その実力故か、他者のゲゲルがどの様な展開を見せても基本的に余裕を崩さず、唯一焦りを見せたのは実力者ゴ・バダー・バのゲゲルの時のみ。
早い時期に番宣スナップに登場している事からも、当初から終盤の強敵として構想が練られていた模様。

ダグバ戦に至るまでの終盤の展開を呼び込んだ存在であり、クウガとの決着までに見せたガドル戦の「動」の展開と、ダグバ戦の「静」の展開の落差により、
視聴者にダグバの不気味さ、得体の知れない強さを演出する意図があったのだと思われる。

また、その「ゴ」集団のリーダーと云う立ち位置からか、ズ・ゴオマ・グラ・ドルド・グの二名とそれぞれ粛正と云う名目で戦闘を行っている。



【人物】

ザバギン・バシグラ(破壊のカリスマ)を自称する実力者。
人間体は軍服を思わせる衣装を身に纏った威厳ある大男。

「ゴ」集団の「ゲリ・ザギバスゲゲル(※セミファイナルゲーム=黒き闇のゲーム)」の開始と共に姿を現した。
前述の様に一歩引いた位置から、他の「ゴ」怪人のゲゲルを見守っており、バダー以外では、
自らに匹敵すると呼ばれたゴ・ジャーザ・ギゴ・バベル・ダのゲゲルの際にすら余裕の態度を崩さなかった程。

バラのタトゥの女(ラ・バルバ・デ)と同様に、現代のリント(人間)とクウガが変化した事を喜んではいたが所詮は障害としか捉えておらず、
「ザギバス・ゲゲル(ファイナルゲーム=白き闇)」に進み、ダグバと戦う事のみを楽しみにしていた。



【能力】

「グロンギ」中では、事実上ダクバに次ぐ実力者で、能力の相性や特殊能力抜きにクウガを真正面から打ち破った強敵中の強敵である。
クウガ同様に4つの形態を使いこなし、更にその能力は基本形態の時点でライジングフォームをも上回るという化物中の化物。
また、同じく形態変化能力を持つジャーザやバベルと違い、形態変化に伴う苦痛や変身のタイムラグが存在せず、
後に獲得した「金の力」以外は眼の色の変化と各形態の使用武器の変化のみで表される。
外見に変化が生じないのは、既に完成された姿に“近い”為だと思われる。

胸元にぶら下げた多数の装飾品から専用武器を作り出すが、モーフィングパワー自体もズバ抜けて高いため、劇中では腹に刺されたタイタンソードを掴んで自らの使用する剣に変化させるという荒技を披露している。
他の「ゴ」怪人ですら専用の装飾具からしか武器を作り出さなかったのとは大違いである。
なお、公式HPには肩の飾りを盾に変形できるとあったが本編では未使用。

各形態

格闘体

目の色はオレンジ色。
クウガのマイティフォームに相当する基本形態で、徒手空拳を戦闘スタイルとする。
基本フォームだがゴ・ザザル・バと互角だったゴオマ強化体を終始圧倒する程のパワーを誇る。


射撃体

目の色は緑色。
専用武器はボウガン。
俊敏性が高いドラゴンフォームのクウガに命中させる高い命中精度を誇る。更に着弾箇所が爆発するなど、破壊力自体も高い。
タイタンフォームに変身したクウガには流石に少しだけ怯ませる事しかできず、接近を許してしまう。


剛力体

目の色は紫色。
専用武器は大剣
前述したクウガのタイタンソードから専用の剣に切り替えさせ、タイタンフォームの装甲をズタズタに破壊した。
隙をつかれて剣は吹き飛ばされ、ライジングマイティに変身したクウガのライジングマイティキックを受けるも封印エネルギーを無効化した。


俊敏体

目の色は青色。
専用武器は
槍の両端にはカブトムシの角に似た刃が付いている。
高い機動力を誇るドルドに対抗する為に使用した。
クウガとの戦いでは唯一見せていない形態。


電撃体


ゴンヂバサ(その力)パゴグヅバゲ(はこう使え)

目の色は金色。
自らが「ゲゲル」に臨む直前、各地で電力不足がニュースとなる程の大量の電気を身に浴びる事で新たに獲得した形態。
獲得経緯を見れば判る通りクウガの「金の力」を参考にした代物。
他の形態と違い目の色以外にも、頭部に新たに角が加わって四本角に、ゲドルードの色、首周りの体毛、手足のツメ、胸部の鎧が変化している。
徒手空拳による戦闘を行っており、基本的は格闘体のバージョンアップ形態だが、警察署襲撃の際には断片的にだが、手にした剣を「金の力」で変化させる描写がある為、
格闘体のみならず、俊敏体、射撃体、剛力体にもそれぞれ「金の力」を纏う事が出来るのは確実。

この力を「『ゲリザギバス・ゲゲル』を越えた『ザギバス・ゲゲル』を見据えた物」だと言い放ち、事実、この形態で放つ高速錐もみ回転を加えた必殺キックゼンゲビ・ビブブ(電撃キック)でクウガを瀕死に追い込んでいる。


ゲゲル


  • 「ゲゲル」の法則:「新たに得た力(※「金の力」)でリントの男の戦士(男性警察官)のみを殺す」

自分達に立ち向かって来たリント(人間)の戦士に敬意を表したが故の選択と思われるが、
警察署を僅か10分程で壊滅させたりと、ハッキリ言って良い迷惑である。
規定人数は不明だが、ジャーザやバベル同様に、数百人から1000人レベルであった可能性もある。


【物語】

EP37「接近」

ダグバのベルトの欠片を自身に埋め込むことで高い戦闘能力、太陽光への耐性を獲得したゴオマ強化体は、ダグバを殺すために彼の居場所を知ってるバルバを襲撃。
余裕を浮かべる彼女を殴ろうとしたが、その腕を背後にいたガドルが掴む。


“今になる”と言っていたのは、こんなものの事か?


邪魔なガドルと戦うも、実力の差は歴然であり、格闘体でゴオマの強化体を圧倒し強烈な蹴りの一撃と拳の一撃にゴオマは逃走。


EP44「危機」、EP45「強敵」、EP46「不屈」


並み居るゴ集団が全員ゲゲルを成功させる事無くクウガに敗北し、ゴ集団最後の一人となったガドルはバルバとドルドに「クウガからいいヒントを得た」と言い、前述の通りに発電所の電力を吸収して電撃体を獲得。
そして遂にゲゲルのプレイヤーとして動き出す。
その、圧倒的な戦闘能力故に障害が障害とならず、西多摩署警察署にいた男性警官100名以上を殺害し、何名かの警官を犠牲にしながらも爆破ポイントに誘導されてクウガと交戦。
射撃体、剛力体、電撃体に変化してクウガをも軽々と退けたガドルだったが、
一条薫警部補がドルドが持つ「ゲリザギバス・ゲゲル」の犠牲者を数える為の聖なる道具「バグンダダ(カウンター)」を破壊した事で、
「ゲゲルを汚された」として、リセットを余儀なくされてしまう(この事からも「ゲゲル」が神聖な儀式である事が解る)。

刑罰として行ったドルドとの決闘は俊敏体で彼の片翼をもぎ取るも逃亡を許してしまい、更にドルドの体内に埋め込んだ発信機で一条が駆け付けた。
グロンギの超回復能力の“要”でもある「戦闘用神経節」を破壊する新開発の「神経断裂弾」に食らっても数十秒の気絶こそはしたが死なない、改めての怪物ぶりを見せつけた(この直後に同様に神経断裂弾を撃ち込まれたドルドは死亡しているため、ガドルの耐久力がいかに並外れているかが分かる)
気絶から目覚めた反撃で一条を殺害しようとしたが、そこに二度目の電気ショックで復活したクウガ=五代雄介のビートチェイサーアタックに阻まれる。
クウガの手で戦いの場は夜の雑木林に連れられ、ライジングフォームでも互角に渡り合い、始末しようと電撃体に変身する。


ゴラゲダヂグ(お前達が)ヅブダダヂバサゼ(作った力で)ボソギデジャス(殺してやる)


しかし、雄介の「更に強くなりたい」と云う願いと二度目の電気ショックが生んだ、新たなる力「黒の金の力(アメイジングマイティ)」を得たクウガの必殺キック(ゼンゲビ・ビブブVSアメイジングマイティキック)の撃ち合いに破れ、壮絶な爆死を遂げるのである。
その爆風は林一面を焦土させ、その周辺一帯が明るくなるほどだった(他のゴ集団とは違って柱がのぼるような縦にのびる爆風)。

なお、ガドルの「金の力」はクウガの「黒の金の力」と同様に、時間制限無し。
クウガのアメイジングマイティにも他形態の変身があるとされる事から、この時点での両者の進化は同レベルであったと考えられる。


……それ故に、更に上位に位置するダグバの力の強大さが、正に計り知れないレベルである事がうかがえるのである。



【関連人物】


グロンギを率いる、通称「バラのタトゥの女」
全てのグロンギより位が上だが、流石にガドルとは対等に接していた。

「ゲリ・ザキバスゲゲル」の審判役を務めるが、一条に「バグンタタ」を破壊された事でガドルの「ゲゲル」をリセットさせてしまい、その責を負いガドルとの決闘に応じる。
応じておきながらその決闘の場から逃げ出しているが、その前にはガドルによって翼を毟り取られているため、それを以て贖罪としたのかもしれない。

「ズ」の男。
「闇の力」を得て反逆するが、ガドルには敵わず捻じ伏せられる。

「ン」の称号を持つ「究極の闇をもたらす者」
「新たな力」はダグバを倒し、新たな「ン」となるべく身に付けた物だったが……。

  • メ・デムド・バ
「メ」のテントウムシ種電波怪人……。
彼女(多分)はリントの組織から共に脱出したガドルのパートナーである。
夢半ばで命を落とした彼女(多分)の為に電気人間ゴ・ガドル・バは今日も戦うのだ!
……と云うネタが存在する(『仮面ライダーストロンガー』より)。
なお、設定上は存在しており、第30号としてマイティフォームに討伐されている。
ただし、グロンギに仲間意識というものは存在せず、デムド出撃時にはガドルはもちろん、クウガにも金の力は発現していないため、完全にモチーフだけで繋げたネタである事に注意。


【てれびくん版】

小学館の幼年雑誌『てれびくん』で連載された漫画版では、自らさんふらわあ号に乗り込み、ゴ・ジャーザ・ギのゲゲルを見届けていた。
クウガとの対決は、基本的にはTV版に沿った流れだが、アメイジングマイティではなく「全身金色のクウガ」によるフルパワーマイティキックで倒されており、そこで連載は終了した。



【余談】

こんなに強いガドルだが、かの某『大ショッカー』では、知性の欠片も無い、その他大勢の怪人扱いをされた挙句に、敢え無くライダー連合に撃退されている。
……まあ、ガドルに限った話では無いが。

EP:29「岐路」にて、「クワガタを殺すのはこのオレ(カブト虫)だ」と言い放つお遊びが存在する。
このクワガタとは、クウガのことなのかダグバのことなのか解釈が別れる。

CMではライジングマイティのクウガと「ライジングマイティスーツ」(子供服)を着た子供の同時キックで蹴り飛ばされている。
本編ではライジングマイティキックに耐えたことを考えるとこの子供がキック力が異常なのか。

当初はクウガ アルティメットフォームと戦う予定だったとされ、
その証拠に装着変身のアルティメットフォームのパッケージに記述されているキャッチコピーの一部には
“最強にして最悪の正義をその身にまとえ!”
“心清き戦士力を極めて戦い邪悪を葬る時 汝の身も邪悪に染まりて永劫の闇に消えん”
“ゴ集団最強の怪人「 ゴ・ガドル・バ 」をクウガと同スケールで再現! 劇中シーンが君の前に!
……とある。

噂の域を出ないが、当時の雑誌にネタバレ的なことが書かれてしまい、ストーリーを大幅に変更したとの情報がある。
アメイジングマイティの登場はスポンサーのバンダイにとっては寝耳に水だったと言われていることから、
アルティメットフォームを設定面を重視して最後まで出さないことを決めたという説が有力ではある。

改めて『ゴ・ガドル・バ』の能力を見直すとクウガ同様に4つの形態を使いこなし、 更にその能力は基本形態の時点でライジングフォームをも上回る化物中の化物。

対してアルティメットフォームは、手首のコントロールリングからは黒色のライジングフォームの武器3種類を作り出し使用することが可能。

ガドルの強さを示した上で、それと互角以上に戦うのにこれ以上ない能力である。

……が、髙寺成紀氏のツイートによると、実際は設定の都合でアルティメットフォームの出番をダグバ戦までお預けにしたのは正しいものの、アメイジングマイティの存在についてはちゃんとバンダイと擦り合わせを行なったという。
つまり上記の説は誤りだったという事になるが、一方で「アメイジングマイティの両足にアンクレットを追加する」という東映サイドの要求に「金型の流用が効かない」という理由でバンダイと揉めてしまった件に関しては事実だった模様。





「ゴンバヅギビ・ゼザ・ランゾブ・ギバギゾ……ダグバ」

※訳:そんな追記では……ダグバは満足しないぞ。

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最終更新:2024年02月06日 09:47