三船栞子

登録日:2023/10/05 Thu 00:36:34
更新日:2023/11/12 Sun 16:23:50
所要時間:約 39 分で読めますよ




勝手な行動NO, NO, NO!
シャーンとしなきゃ損、損、損!
完璧主義の栞子です
精一杯を、伝えます!

三船(みふね)栞子(しおりこ)は、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会に所属するスクールアイドル。
シナリオ中途から登場するキャラクターで、スクスタでは1st season中盤、アニメでは2期から登場。
そして、シリーズでは史上初となる作品展開開始後に発表された追加メンバーでもある。


プロフィール

CV 小泉萌香
誕生日 10/5
身長 160cm
3サイズ B79/W56/H78
血液型 AB型
星座 てんびん座
イメージカラー 翡翠
メンバーアイコン 白いリボンのついた栞
肩書き まっすぐ
所属ユニット R3BIRTH

概要

普通科の1年生。
黒髪のボブカットに朱色の瞳と八重歯が特徴の、「生真面目」「誠実」といった言葉が形になったかのような人物。
ビシッと着こなした制服姿も相まって、「真面目で厳格な人物」という印象を際立たせている。
生徒会長に就任して以降は、左腕に生徒会の腕章を着ける。

三船家といえば作中世界では財閥の一族として知られており、彼女もその末裔というお嬢様の家系。
それゆえ相応の作法や英才教育を叩き込まれて育ったことが本人の言動や所作から伺うことができ、品行方正かつ成績優秀とその立ち居振る舞いには非の打ち所がない。
行動においては「適正」を重んじる性格で、「みんなのために」行動できる。
三船薫子は実の姉で、鐘嵐珠とは幼馴染の間柄。

ここまではスクスタ・アニメ双方に共通する基本設定。
しかし、三船栞子という人物はスクスタ版とアニメ版とでキャラクター造形、特に登場時のバックボーンや性格面が別人レベルに大きく異なる上、スクスタ版に関しては同好会加入前後でも性格が大幅に変わっている。
以下はそれぞれの媒体における性格・人物像についての解説。

スクスタ版

一言で言えば、「自分にも他人にも厳しい」を地で行くストイックな性格。
人々の「適正」を見抜く力に長けており、その長所を活かし部活動で伸び悩んでいる部員に対して「より適正の見込める部活への転向」をも視野に入れたアドバイスをして回っていた。
そんな一方で言いにくいことであってもキッパリと言う性分でもあり、当人のためだと思ったならば厳しい言葉をぶつけることにも一切の躊躇はない。

だが、その厳しさは相手のことを想うがゆえのものであり、彼女が周囲に送るアドバイスには「失敗してほしくない」「成功を掴んでほしい」という純粋な願いが込められている。
その真っすぐな想いに加え、そのアドバイスも的確なもので、実際に彼女のアドバイスを信じ思い切って転部をしたことで成功を掴んだ生徒も数多いという。事実、栞子と接した人物はその多くが彼女に対し好感を持っている。

ただし、スクールアイドルに対してだけは非常に激しい敵意を燃やしており、「スクールアイドル活動は無意味」とまで言い放っていた。

そうした事情から、物語が彼女の敵視するスクールアイドル側の視点で進むこともあって「相手に対し厳しく接する人物」として同好会の面々には映っていた。
しかし本当は上述の通り相手のためを想って行動できる優しさを持った人物であり、どうしても嫌という相手にまで自分の意見を押し付けるようなことはない。
世話好きな一面も持っており、休日には児童館のボランティアに参加して優しく子供と接する様子も見られる。

そんな彼女だったが、同好会と接する機会が増えていくうちにそれまでの自らのスタンスを見つめなおすことになる。
そうして紆余曲折の後に自らのうちに抱えていた「誤解」を解消してゆき、徐々に同好会への態度も軟化。
1st season終盤頃にはかなり角が丸くなっており、元来の優しさが表に出るようになった姿が同好会加入後の性格に繋がってゆく。

スクスタ版(正式加入後)

生来の生真面目さこそ相変わらずながら、トゲのあった当初の性格は完全に見られなくなり「少しお堅いが優しくて頼りになる、そんな生徒会長」といった人物像に。
かつての自分のやり方は間違いだったと認識している様子で、自分の意見を頑なに持ち続けるのではなく相手の話もきちんと聞き入れられる柔軟さを持てるようになった。
しかしその柔軟さは、同時に「過去に失敗してしまったがために、自分の意見に自信を持ちきれない」という新たな弱点にもなってしまっており、特に対立する2者の間で板挟みの格好にされてしまうと優柔不断という悪い方向でこの点が現れてしまうことも。
とはいえ「道」を見つけ出した時の行動力には目を見張るものがあり、成すべきことをしっかりと捉えた栞子は迷いなく一直線に目標へと突き進む爆発力も秘めている。

スクールアイドルとしてはまだまだ新人ということもあって、彼女から見れば先輩である同好会メンバー達にもそれぞれリスペクトを送っており、また彼女らのアドバイスも積極的に実践している。
……が、良くも悪くも個性的な面々ゆえの独特すぎる助言に困惑させられることも多いほか、各々のフリーダムさに翻弄されたり一人恥ずかしい目を見たりと貧乏くじを引くことも度々ある。

またお堅く育ちすぎたばかりに純粋かつ世間知らずな一面も見られ、かすみが冗談で教えた「同好会の"ウソ”ルール」を大真面目に受け取って実行しかけたこともある一方で、抽象的な物事を察するのは苦手なのか「いまいちピンと来ない」という理由で果林の「からかい」は意外にもスルーできている。

アニメ版

初登場時点で既に生徒会に所属しており、せつ菜(菜々)や副会長達の傍で活動している。
厳格というよりは「ひたすら真面目」な人柄で、スクスタで見せたような厳しさは控えめ。
基本的に誰に対しても分け隔てなく接するが、幼馴染のランジュに対してだけはぞんざいな扱いをすることも。
ランジュとの関係は「それだけ気兼ねなく接することができる間柄」と好意的に見ることもできるが、相手が相手なので「今までの当てつけ」な節も多少なりともありそうでもある
とはいえランジュに反省文などの制裁を課すのはあくまでも彼女が校則やルールを無視して行動するからであり、何もしていないのに冷たい応対を取るほど冷酷ではない。

かつては紫苑女学院でスクールアイドルをしていた姉・薫子の姿に憧れていた様子で、薫子によれば「高校生になったらスクールアイドルを始める」が幼少期の口癖だったという。
が、薫子の代は成績に恵まれなかったようで、ラブライブ!本戦出場は叶わず涙の引退となってしまった。
そんな姉の姿を見ていた栞子は、その涙を「結果が残せなかったことへの後悔」と解釈、その印象を強く目に焼き付けしまったことで「適正のない物事に取り組んでも、結果が伴わず後悔するだけ」という思考に至ってしまう。

スクスタのようにスクールアイドルに対する拒絶・嫌悪といった感情こそ持たなかったものの、上記の経緯に加え「自分にはスクールアイドルの適正はない」と考えていたこともあり、自分がスクールアイドルをすることには否定的だった。
一方でスクールアイドルそれ自体は肯定的に捉えており、同好会が絡むイベントにも(他部活動に贔屓と取られない範囲で)積極的に協力している。
このことに対し、栞子は後に「心のどこかでスクールアイドルに対する憧れを捨てきれず、『彼女らのそばを離れたくない』と思っていたのだろう」と述懐している。

活躍

スクスタ

  • 1st season
スクールアイドルフェスティバル再始動へと軌道に乗り始めていた同好会の部室に、突如としてやって来た見知らぬ生徒。
その気配は、「同好会への入部希望」と見るにはあまりにも剣呑すぎた。それもそのはず───

私、三船栞子は新生徒会長として立候補させていただきます。
すでに理事会には了承を得ました。
再選挙の日程は3週間後の金曜日に決定済みです

彼女──栞子は、「中川菜々のこれまでの働きに生徒会長の資質が感じられないので、生徒会長の再選挙を申し立てた」と言うのだ。
「菜々の任期満了を待たず異例の会長再選挙を申し立て、それが承認される」という異常事態、かつあまりに急で一方的な宣言に同様を隠せないせつ菜や同好会一同。
しかし、彼女の宣言はそれだけではなかった。

私が生徒会長になった暁には、
スクールアイドル同好会の廃部を検討するつもりです

……そう、同好会は2度目の廃部の危機に陥ってしまったのだった。

彼女の方針は、一言で言うなら「徹底的な適正主義」。
高校生活の3年間を「自身の適正を見つけ、伸ばし、将来へと繋げる期間」と捉え、これの徹底を公約に掲げたのだ。
例えば部活動においては「適正がない」と判断された部員をより適正の見込める部活動へと転部させるなど、本人の気持ちよりも「最短距離で成功を掴むこと」を重視し、その代わり確実な成功を約束するというもの。
……実行された場合諸々の不満が漏れだすことは目に見えているのだが、「人の適正を見極める」こと「相手が不満を抱くであろう提案を、従うことのメリットを具体的に示して納得させる」ことに関しては超一級の栞子が掲げることで生まれる説得力に加え、菜々の本質を見抜き終始舌戦で圧倒していたことが大きく、支持率は栞子優勢のまま動かなかった。
結果として、彼女が生徒会長に当選。公約を実行に移し、生徒会長就任前から行ってきたアドバイスをより大々的に始めるが、上述の人望もあり評価は悪くない。
また「通常、まず考えられない」とされる各部活動への中途予算追加を理事会に承認させるなど、せつ菜からもその努力と熱意、自分が持ちえない「上」への強いコネクションを素直に称賛されている。


……が、生徒会長就任から時間が経つと、「転向したけどやっぱり夢を追いかけたい」と予想されていた懸念が表出する形で「適正を重要視する栞子・夢を追いかけたい生徒」という構図が表面化、生徒だけでなく各部活動とも対立し始めてしまう。
部活動側の思惑が理解出来ない栞子に、「あなた」は栞子が一番無駄だと思っていることをさせることで理解へ繋げようと栞子の体験入部を提案。栞子も受け入れて一時的に活動を始める。

体験入部自体は渋々といった体だったのだが、しかしダンスに意外な適正を示したほか、朝練にいち早く集合したりと活動そのものには積極的。
また意外にもスクールアイドルに詳しい一面も見られたが、栞子は姉が「あなた」と似たような立場でスクールアイドルに関わっていたと明かした。
一方で「姉のようになる人をもう見たくない」と一人ぼやく場面も見られるなど、どこか影のある様子も散見されるようになっていく。
栞子がここまで頑なに「適正」に拘るのは、かつて彼女の姉・薫子が犯した『失敗』があるからだった。

栞子が同好会へ体験入部することへの交換条件として、「あなた」自ら生徒会のお手伝いをすることを提案、その中で目下の懸案である部活動紹介の方針についても助言することに。
栞子が学校のみんなの為を想って行動していることは確かで、彼女が頑なまでに「適正」に拘るのは「努力が報われず挫折してしまう、そんな不幸に陥る人を見たくない」という想いゆえのものだった。

交渉人としても栞子と各部長との間を取り持つ「あなた」の助力もあって、停滞していたミーティングも徐々に前に進んでゆく。
栞子もその手腕には舌を巻き、生徒会に欲しい人材とまで思うほどだった。


体験入部の中で、栞子には「挫折」に見えても当人達にとってはそうではなかったり、自分がステージに出て評価を貰える訳でもないのにステージメンバーに尽くしたりといった光景を通して、やはりスクールアイドルは無駄なことだという考えこそ変わらないものの「無駄に思えても、その過程にあるものをすべて否定するのは間違っているのかも」と考えを改め、部活動に対しても態度を変える。
「スクールアイドルに対する考えは変わらない」として正式入部は断りながらも、徐々に「あなた」達の目指す虹ヶ咲学園でのスクールアイドルフェスティバル開催に自らも協力していくようになる。
そして、それまでずっと「考えは変わらない」と答えていたスクールアイドルへの気持ちも、確かに変化しつつあった。


……そうして、ついに虹ヶ咲で実現したスクールアイドルフェスティバルの会場にて、栞子は薫子と久々の再会を果たす。
そこで、栞子は開催までに得た経験から「姉が失敗したと『決めつけていた』」こと、自らの結果に対して薫子は決して後悔していなかったことを知る。

そして、スクールアイドルについては「自分のやり方では、これだけの人々を笑顔には出来なかった」と、今までの忌み嫌う感情はもうそこにはなかった。
そうして「今の私は、スクールアイドルが好きで、応援するひとりです」と薫子に語るのだったが……。

スクールアイドルが持つ魅力に惹かれているのに、自分でやりたいとは思わなかったの?

薫子には「裏方としてではなく、自ら舞台に立つ選択肢もある。そこに適正は関係ない」と諭される。
さらに鳴りやまないアンコールを伝えに楽屋に戻ると、同好会からも「一緒に歌おう」と誘われる。
そして歩夢からは「向いてる向いてないじゃない、大切なのはやりたいかどうか」とかつて栞子が彼女に語った言葉を、
「あなた」からは「少しでもやりたい気持ちがあるなら、その気持ちだけを感じてみて」と後押しされ、μ's・Aqours・虹ヶ咲に栞子を加えた28人の盛大なステージでフィナーレを飾った。
こうして、栞子の同好会への加入が決定したのだった。


  • 2nd season
幼馴染であるランジュが来日し、スクールアイドル部を設立することを決めると、栞子もそこに加わる事を選ぶ。
古い付き合いである事に加え、ランジュの性格を考えると放っておくことが出来なかったため彼女の傍にいることにしたのだが、それによって同好会との間で板挟みの格好にもなってしまう。

そんな時…

お邪魔するね。
へ〜、ここがスクールアイドル部の部室か、
なかなか立派なじゃない
しばらくニジガクにお世話になるわ。
短い間だけどよろしくね、栞子


ええー!?

……というわけで、薫子が教育実習生として虹ヶ咲にやってきたのだった。
しかも、スクールアイドルエキシビションなる新企画まで引っさげて。

  • もう我慢はヤメです!
薫子が虹ヶ咲にやってきてからしばらく経った。
薫子からいまだに自分を子供扱いされていると感じていた栞子は、部での活動でもランジュや薫子に調子を狂わされる毎日にやりづらさを感じていた。

そんな栞子の様子を心配した部や同好会のメンバー達は一計を案じ、交流のあるスクールアイドル達の中でも姉妹弟を持つメンバーを集め、栞子のための相談会を開く。
その後、同好会メンバーの中でも特に仲良し姉妹の近江姉妹との交流も経て、「姉に本音を打ち明けることを、『言っても無駄だから』とずっと諦めてしまっていた」ことに栞子は思い至った。
それは姉としてはとても悲しいことだと、彼方からも諭される。

そうして、栞子は「スクールアイドルである今だからこそ」姉に想いを伝える手段として、ライブがしたいと同好会に打ち明ける。

私のやりたいことは……
姉さんに対する、宣戦布告です!

テレビアニメ

誰もが幸せになれる世界
……私が望む世界。
それは、どこにあるのだろう?

かつてスクールアイドルとして活躍していた姉・薫子の姿に憧れ、応援していた栞子。
だが、ラブライブ!予選突破が叶わなかった彼女の涙を目にして以降は、その気持ちに蓋をするかのように生きていた。
それでもスクールアイドルに対する気持ちが無くなってしまったわけではなく、第2回SIF開催にあたってはその理念に賛同し、実行委員長という大役にも進んで取り組むなど協力を惜しまず参加していた。
……運営側としてSIFに携わる傍らで、活き活きと活動している同好会の面々やそれを追いかけるファンたちの輝く表情を、どこか眩しそうに見守りながら。

  • #7:『夢の記憶』
第2回SIF4日目、薫子の母校でもある紫苑女学院でのステージを終えたせつ菜たち2年生4人は、偶然にも現役時代の薫子の活動を写した写真を発見。
通りかかった薫子本人からも栞子について話を聞いたことで、そうと判れば早速とばかりに彼女を熱く勧誘するも……栞子の反応は冷たいものだった。

「身の丈に合わないことに入れ込むより、向いていることだけに全力を尽くす」それこそが自分のあるべき生き方なのだと、そう曇りのない瞳で微笑むのだ。
その裏には、『誰も後悔なんてしたくないはず』という思いがあった。

だが、その栞子の選んだ道こそが後々の後悔に繋がってしまうのではと考えた侑の発案で、改めて栞子をSIF会場に連れ出す4人。
その最後に、栞子にとっての『夢が始まった場所』であるステージで、改めて「自分の夢」に向き合ってみるよう同好会の10人は問いかける。

だが、その脳裏から、あの日見た姉の涙がどうしても離れない。
その記憶が、踏み出そうとする一歩を果てしなく重く、遠くさせる。

でも……姉は泣いていました
夢を叶えようと、3年間努力し続けて……
最後は……泣いていたんです
後悔していたんです!


してないよ。後悔なんて

その時、いつの間にか脇で様子を見ていた薫子が答えた。
一遍の曇りなく妹に微笑むその表情が、その言葉が偽りでないことを何より物語っていた。

確かに結果を出せなかった時は悔しかったが、スクールアイドルを始めていなければ知らないままだった体験がたくさんできたこと。
そして、その経験は「教師」という今の仕事を選んだ理由にも繋がっていること。
今の薫子には、後悔など何一つなかった。

その想いを受け取った栞子の一歩で、止まっていた針が再び動き始める───。

NEXT SKY

2期の後日譚となるOVAでは、全編に渡って主役として活躍する超高待遇を受けた。

ランジュ・ミアと共にR3BIRTHとしての活動をスタートさせるも、生来の「硬さ」がMCやファンサービスで足を引っ張っていることに思い悩んでいた栞子。
そんな折、歩夢の帰国と同時に彼女がロンドンから連れてきた留学生・アイラが同好会を訪れる。

スクールアイドルに興味を持つアイラと同好会との交流を重ねてゆく中で、歩夢やランジュから「アイラと栞子が似ている」と評されるも、アイラの持つ愛嬌は自分にはないものだと思っていた栞子はいまいちピンと来ていなかった。
しかし、ロンドンではスクールアイドルの文化が根付いておらず、ゆえに母校でアイドル活動することに対し理解が得られないアイラは帰国したら活動を続けられなくなること、アイラはそれを知りながら同好会の皆を心配させたくない一心で隠していたこと。
その事実を知った栞子は、その「自分で限界を決めて、諦めてしまう」姿は確かに自分そっくりだと確信。
アイラが帰国するその日、栞子は同好会の皆にも連絡してアイラとの時間を作り、同好会の「始まりの場所」で想いを伝える。

私も、自分の限界を決めるのはやめにします。
だから……思いっきり楽しみましょう!

人間関係

誰かを呼ぶ際には、一般的には相手の年齢問わず「苗字+さん」呼び、同好会加入後の各メンバーなど親しい間柄に対しては「名前+さん」。
例外は唯一彼女が呼び捨てをするランジュと、「姉さん」と呼ぶ薫子。

上述の通りスクスタ版とアニメ版、スクスタでは同好会加入前後でも性格や背景設定が大きく違う栞子だが、一方で人間関係において大きく異なるのはせつ菜(菜々)との初期関係程度。
真面目で誠実な彼女らしく基本的に誰に対しても公平に接することを重んじており、誰に対しても敬語を使う

生徒会長という肩書きこそあれど、その立場を鼻にかけるようなことは勿論なく必要がない限りはいち生徒として振舞っている。
また「仲良くする」ことと「贔屓する」ことは別という考えも持ち合わせており、生徒会長として振るえる権限は同好会が関わるものであっても特別扱いはせず、あくまで「公平かつ公正に」を重視している。
この点は、アニメ版にて幼馴染だからと容赦せずランジュに反省文提出を命じた一件からも窺い知れよう。

とはいえ冷酷な人間というわけでもなく、同好会の心情を慮ってなお生徒会としては非情な対応しか取れない、といった際には苦々しい顔をしているほか、
同好会に関すること以外でも人々が失敗してしまうことそれ自体をなんとかしたい、という想いはスクスタでの初登場時点から抱いてきた想いでもある。
媒体や時期によって受ける印象が大きく変わる人物ではあるが、「誰もが幸せになれる世界を」という願いは常に一貫して抱き続けてきた本心なのだ。

  • 「あなた」

私が今、スクールアイドルでいられることも
あなたのおかげです
それと、姉とわかりあえたことも……

当初こそスクールアイドル側の、しかも「姉とまったく同じ道を辿ろうとしている」こともあって冷たい対応を取っていた。
しかし生徒会のお手伝いを通して彼女の優れた交渉能力を目にすることとなり、その手腕に惚れ込み「ぜひとも生徒会に欲しい人材」として度々ラブコールをするほどに。
どっちつかずの中途半端になることを嫌った「あなた」は誘い自体は断るものの、「たまのお手伝い」であれば、と助力自体は買って出ており定期的に生徒会へも顔を出している。


アニメ作中では侑と1体1で交流する機会こそ多くないものの、SIF開催にあたって生徒会の人間である栞子と接する機会時代は多く、栞子が実行役に就任して以降はより同好会とのつながりも増えていく。

「頑張る"誰か”の応援がしたい」というスクールアイドルとして、生徒会長として今の栞子が目指すあり方は侑の目指すそれと大いに似ており、事実『にじよん あにめーしょん』第4話で栞子が語った内容はアニメ1期第1話の侑をそっくりなぞったかのよう。
一方で栞子はスクールアイドルという「応援される側」の人間でもあるため、「ファンの代表」としての側面も持つ侑とは応援合戦のような様相にもなるのだった……。

……このふたりも、ある意味”仲間でライバル”、ね


ううん、なんでもない。栞子さんがいると心強いなって思って
だって私たちのこと見守ってくれているから

特にスクスタにおいていち早く関係を築いた相手であり、彼女との交流は栞子のスクールアイドルへの意識に大きな変化を与えたきっかけともなっている。
歩夢は厳しさの中に秘められた「優しさ」に早くから気が付いていたようで、それゆえなのか体験入部中から率先して栞子のことを気にかけていた。
栞子もそんな歩夢には早くから信頼を寄せるようになり、やがて2人は公私の別なくよく接する良き友人といった関係になってゆく。

そんな一方、栞子からは歩夢の”適正”には疑問視している面もあったようで、歩夢を同好会に誘ったという「あなた」に「正直……彼女が一番スクールアイドルに向いてないと思います」と直球な意見をぶつけたことも。
「歩夢ちゃんには、すごい力がある」と答えるあなたの言葉には当初いまいち納得できていなかったが、後に「何事に対しても一歩ずつ、コツコツと小さな努力を積み重ねてゆく姿勢」こそ歩夢の強みなのだと確信している。


栞子は一年の間柄では有名人だったようで、かすみも初登場時点で顔を知っていた様子。
とはいえ同好会合流以前の菜々(=せつ菜)を「ロボットみたい」と評し嫌煙していたことからもわかる通り、「絵に書いたような優等生」であった当初の栞子もやはり苦手な相手だったようだ。

スクスタにおいては、当初こそ栞子の方がスクールアイドルを激しく敵視していたということもあって対するかすみからの印象も最悪と言って良かったが、栞子と同好会との関係が徐々に改善してゆくにつれてその評価を改めていった。
また「しお子」というあだ名もそれに合わせて付けるようになるが、これは元々「『しお』りこ」だから「しお子」という他にも「塩対応のしお子」という揶揄も込めてのものでもあった。
栞子が同好会に加入してからはスクールアイドルに一家言ある立場として、活動内容で悩むことの多い彼女にアドバイスを送ったり、1年生皆で放課後一緒に遊びに出たりといった様子が見られるようになる。
と同時に、純粋な彼女をからかって遊ぶこともしばしば。

普段はいじられキャラゆえ「可愛いアピール」をしても素直に褒められることがほぼないかすみだが、栞子だけは「持っている資質を伸ばすのは良い事だと思います」と曇りのない瞳で正面から褒めてくれる例外。
……が、ここまでまっすぐ褒められることには慣れていないのか逆にやりづらい様子で、喜びながらもやや調子を崩されていた。


1年生組の中でも空気感がよく似ている相手。奇しくも「子供の扱いが上手い」という共通点もある。
お互いもそれを認知しているようで、1年生4人で行動する際は自然とこの2人がややお姉さん寄りのポジションになる。
一方のしずくは「普段しっかりしている分、『甘えていい相手』には意外なほど思いっきり甘える」性格でもあるが、誰に対しても背筋を伸ばして対応しようとする栞子とはこの点が違いになるか。
では栞子が1年生組で1番「お姉さん」なのかと言うと、そうでもなく……この話はまた後ほど。


愛からのあだ名は「しおってぃー」
初めて呼ばれた際にはやや困惑していたものの、呼び方に対するこだわりも特になかったことからそのまま受け入れている。

やはり愛の多芸多才ぶりには栞子も目を見張るものがあり、「様々な才能に溢れている方」と評している。……ダジャレのセンスに関してだけは若干引いていたが。
しかし「愛がいつも笑っていてくれるから、周囲も自然と笑顔になれる」という歩夢からの評価には、「…なるほど そういう適正が…」と頷いていた。

一方の栞子も実は多芸な方でもあり、実際に愛からも「たくさんの習い事にスクールアイドル活動、休日にはボランティア……。生徒会の仕事っていつやってんだろ?」と言及されている。お前が言うな。


やりたい気持ちがアナタにあるのなら、
それだってじゅうぶん『適正』なんじゃない?

果林にはよくファッション関連の相談を聞いてもらっているようで、そんな栞子に果林も真摯に応じている。
一方でやはりというか果林も栞子のことをからかってみたりもするのだが……既に何度か書いている通り、果林の言う「セクシー」がいまいち理解できないというなんともな理由で栞子にはイジりが通じないのであった。
とはいえ、何気ない瞬間に不意打ち気味に放つ「大人の仕草」は効いている様子も見られたり。

『にじよん あにめーしょん』にて果林の過去が補完され、「都会のキラキラした暮らしに憧れて島を飛び出した」と語る果林に、彼女の憧れた「お姉さん」になる夢は叶えていると尊敬の眼差しを送っている。

  • 近江彼方

頑張り過ぎてる子 だ〜れだ?
姉側と妹側という違いこそあれど、姉妹を持つ者同士でもある2人。
彼方も薫子が栞子の姉だという話に興味を持ち、妹の遥共々2人の様子について興味津々のようだ。
しかしそれぞれの姉妹関係にはかなりの違いがあり、姉との関係に「噛み合わなさ」を感じていた栞子にとって、彼方・遥姉妹の仲睦まじさは羨ましく映ることもある様子。
一方の彼方も姉とずっとすれ違いを起こしていた栞子の姉妹関係を憂い、その関係を前に進めるため一策を講じている。

いつでもマイペースに振る舞う「わがままお姫様」な彼方だが、同時に周囲のことをよく観察し見守っている存在でもある。
時に1人でオーバーワークを抱えがちな栞子の様子ももちろん見ており、彼女が無理をしていると見た時は彼方らしいやり方で栞子を休ませ、その隙に仕事を代わってあげる……なんてお姉さんらしい一コマも。


水臭いじゃないですか!
大好きな気持ちを、抑えることはないですよ!

スクスタでは最初は敵として立ちはだかり、和解後・アニメ版では生徒会長としてもスクールアイドルとしても先輩として尊敬している人物。
スクスタにてなりふり構わない手段で彼女を生徒会長から追い落としたことについてはさすがに後ろめたい思いがあるようで、後に直接謝罪もしている。
もっとも、せつ菜としては初めから栞子に対して悪印象は持っておらず、再選挙の結果敗れたことに対しても妥当な結果だと受け入れているため、さほど気にしていないのが救いか。
両媒体において栞子の生徒会での働きをせつ菜は高く評価しており、スクスタでは「栞子が生徒会長になって良かった」と度々言及しているほか、アニメ版でも生徒会長の引き継ぎを中川菜々として自ら提案していることからもそのことが窺える。

……が、それはそれとしてスクスタにおける初期の栞子の様子がかなり強くせつ菜の印象に残っていることは間違いないらしい。
曲作りに悩む栞子に、参考になればと彼女に近いイメージの曲としてせつ菜が持ってきたのは「有名な映画に出てくる敵の司令官のテーマ」だった……。
聞くなり、栞子は「……これは、違いますね」とバッサリ。せつ菜としてはかなり自信のチョイスだったようだが……いや当たり前だ。

ちなみに、「優木せつ菜」という芸名の由来について尋ねたことをきっかけに”元ネタ”のライトノベルを彼女から貸し出された際には見事にハマったようで、翌日「私も『ゆうきせつな』を名乗ってもいいでしょうか…」と当人に言い出すまでになっていた。また布教大成功させてる……

  • エマ・ヴェルデ

誰に対しても分け隔てなく甘えさせてくれる包容力の持ち主なエマ。
もちろん栞子にも誘いの手を伸ばすが、当の栞子は「生徒の規範となるべき立場なので、誰かに甘えたいという気持ちはない(要約)」と丁重に断る……言葉を並べているのだが……既に雲行きが怪しい。
……というか、いつの間にか既に術中に堕ちていた栞子、程なくしてエマの膝に屈するのであった。

栞子ちゃん陥落ね
エマちゃんの膝枕の心地良さから
逃れられた者はいないという……

  • 天王寺璃奈

日々「硬い」と言われがちな栞子は表情についても同じようによく言われてしまうようで、璃奈とは方向性はやや違うものの表情について悩みを抱える者同士でもある。
それゆえ「璃奈ちゃんボード」には栞子も少なからず興味を持っていたようで、誰もいない部室にボードだけが置いてあるのを目撃した際は少しだけ拝借してみたことも。……その直後に部室にやってきた璃奈本人に「にっこりん!」していた現場を目撃されてしまい、思いっきり赤面する羽目にもなったのだが。
なお、璃奈としては自分のアイデアを真似して貰えるのはオールオッケーで、かつ「ボード」の表情は璃奈の理想でもあることから嫌がるどころかむしろ喜んでいる。


ユニットのもう一方の相方。
学年上は先輩ではあるが、飛び級生のため年齢では年下であることに加えNYCからいきなり日本へやってきた境遇もあって気にかけてはいるようで、ミアからは全く同じ理由で全く同じ心配をされたことから歩夢共々「似た者同士」と評されている。
一方で世間知らずなところも多い栞子とは異なりかすみのウソを見抜けるくらいには一般常識を備えていることから、あっさり騙される栞子に冷静にツッコミを入れた場面も。
……とはいえ、ミアもミアで大概なところも多いのだが。

  • 鐘嵐珠

まっかせなさい!栞子の頼みを断るはずないじゃない!
無問題ラ!

上述の通り幼馴染で、ランジュにとって最大の理解者とも言える存在。
「特別」ゆえに何に対しても優れた才覚を示すものの、「特別」であるがゆえに周囲の理解を得られず最後は孤独になってしまう……という繰り返しをずっと傍で見続けてきた栞子が、「せめて自分だけはランジュから離れないでいよう」と心に決めたことが2人の関係、ひいては栞子が「部」の側についた背景にある。

他人のことなどお構い無しに我が道を突き進むランジュの性格ゆえに栞子が巻き込まれることももちろん一度や二度ではなく、本編においても暴走するランジュの隣で四苦八苦する栞子の様子がたびたび見られる。
が、物語中で栞子が「あえて正面からぶつかりに行く」コミュニケーション方法を覚えたことでランジュの扱いも次第に手馴れていくようになり、ランジュも栞子にダメと言われたら素直に引き下がるようになってゆく。
一方でアニメ版では登場時点でランジュの扱いには手馴れた様子で、独断専行をしたランジュを窘めたり、ルールを破ったランジュに反省文の提出を命じたりと幼馴染であっても容赦していない。

ランジュも幼馴染で親友でもある栞子を想う気持ちはもちろん本物で、彼女なりに栞子のことを考えていることが言動からもわかる。
栞子がライブにあたってランジュを頼ってきた際には自分のライブの時以上の情熱を燃やしてステージの準備に取り掛かるほどだった。
しかし、ここでも悪癖である「善意の押し付け」を発動させてしまい、栞子との衝突にショックを受けたランジュは……。

  • 三船薫子

疑り深いねえ……。素直に喜んでくれないの?
昔はおねーちゃんおねーちゃんって、
かわいかったのになあ……。

いっ、いつの話ですか!

栞子の実姉で、彼女にとってだいたいこいつのせいあらゆる物事のきっかけとも言える人物。
スクスタでは「あなた」達が引き継ぐ前のスクールアイドルフェスティバルを企画実行していた存在でもあり、栞子の姉という事実が判明する前から度々名前が出ていた。
一方のアニメ版では自らが紫苑女学院のスクールアイドルとして活動していた過去を持ち、媒体によって形は違えど何らかの形でスクールアイドルと深く関わってきた人物である。

お嬢様らしくお硬く育った妹とは裏腹に、その性格は豪快の一言。
特に幼い頃はやることなすこと全てがフリーダムで、「夜中寝ている栞子を叩き起してまでゲームに誘う」「日本一周徒歩の旅を計画して栞子まで巻き込む」「自由研究の助けになればと大量のセミを部屋中に放つ」などなど、相当にロックな武勇伝が栞子から語られている。
成人した今でこそ栞子の思い出話ほどにはインパクトのある所業こそ行っていないものの、「仮にも教師なのに妹を夜通しボードゲームに付き合わせて寝坊させる」など教師としても、大人としても問題のある気質は健在。

そんな人なので、栞子からの評価は「仕方のない姉」。
しかしその決断力や行動力に関しては自分にはないものだとも思っており、「魅力的な人間」「たくさんの人の中心に立つ適正を持っています」とも語っている。
この通り問題の多い人物であることは否めないものの、三船という家を継ぐにあたって求められる決断力やカリスマを持った人物であることもまた間違いないため、薫子なら求められた役割をこなすだろうと尊敬してもいた様子。
しかし薫子がスクールアイドルにのめり込むようになってからは「三船家の長女としての資質」に家内から疑問符を持たれるようになってしまい、結果として約束されていたはずの未来を薫子は失ってしまった。
スクスタでの栞子が当初スクールアイドルを忌避していた理由も姉のそんな姿を見ていたからなのだが、「姉をスクールアイドルに取られたヤキモチ」もあったのでは、と話を聞いた彼方に指摘されてもいる。

とはいえ妹を想う気持ちは人一倍にあり、過去に散々栞子を振り回したのも薫子なりに彼女のためを考えての行動ばかり。にしたっていくらなんでも……な逸話も結構あるが。ってか栞子の旧仲ってこんなんばっかだな!?

自分とはあまりに正反対な性格ゆえ、その傍若無人な振る舞いにはずっと苦手意識を抱いていた。
一方で「言っても聞かないから」と対話を諦めてしまっていた所もあり、本当に嫌なことに対してもなされるがままだった。
そんなこれまでの姉妹関係を見つめ直し、改めて姉と向き合う決意を固めたことで、栞子の物語はまた一歩動き始めることになる……。

  • 佐藤右月・左月

生徒会書記として、栞子を心から慕いその右腕となって活動している双子の姉妹。
彼女らは同好会との関わりこそ薄いものの大のスクールアイドルファンでもあり、栞子に対しても生徒会長としてはもちろんスクールアイドルとしても多大な期待を込めて応援している。
それと同時に栞子の公私両面での良き相談相手でもあり、1人では何をするにも硬い印象が出てしまう栞子を生徒会・スクールアイドル両面でサポートしている。

……というのは概ね事実なのだが、「大好き」が関わる事柄ゆえか特にスクールアイドルの話になると些か暴走しがちな一面もあり、たびたび「秘策」を思いついては栞子を振り回してもいる。
かの破壊兵器「しおにゃん」の生みの親であるあたりからも察せよう。

※しおにゃん事件
2人が栞子に提案した「スクールアイドルの魅力」を磨くためのトレーニングの中で爆誕した、栞子の新たな可能性(?)
右月は「衣装」の重要さを栞子に説くべく、用意してきたメイド服を着せると、これまた用意してきた台本を読ませることに。
興が乗って来たのか、右月はその流れで猫耳カチューシャも追加して、ついでだからと台本にもアレンジを加えて……

しおにゃん、あなたのためにお歌を歌いますにゃん。
あなたが幸せになってくれたら、
しおにゃんもうれしいにゃん

……当の栞子は、恥ずかしさのあまり「穴があったら、ひと月こもりたいです……」と事件の後に語っている……。

ソロ楽曲

全体の傾向

普段の凛とした佇まいや日舞経験者という点からの連想か、「和」を強くイメージさせる楽曲が多く並ぶ。
特に和風ロックを得意としており、おぼろげでも自ら見出した夢をクールかつパワフルなパフォーマンスで歌い上げる。
中でも笙や篠笛といった雅楽に使用される楽器を曲中に取り入れていることも多く、柔らかながらも確かな「芯の強さ」を感じさせる栞子らしい世界観の表現に欠かせない役割を担っているといえよう。

歌詞における特徴としては、文章としての正確さよりも「栞子が歌に込める想い」をそのまま伝えることを重視していることが挙げられるか。
栞子自身スクールアイドルとしてはまだまだ未熟であることを自覚していることもあってか、悩みを抱いたまま曲を仕上げることになる機会も多い。
しかし「『悩みを抱える自分』も、確かな自分の姿」だと、その想いをありのままの形で伝えることこそが大切だと捉えているのだ。

ソロ楽曲一覧

▶決意の光

作詞・作曲:中村歩・菊池博人
髪飾り強く結び直して
翡翠色の光放って
進んでいく 迷いの向こう側へ

3rdアルバム『Just Believe!!!』収録。
自分の歌いたいソロ曲の形を追い求めるため、同好会のみんなにアドバイスを求めた栞子。
その結果、みんなにはそれぞれ「スクールアイドルとしての信念」がある、と彼女は感じる。
だが、今の栞子には「信念」とまで言えるほどハッキリしたものは持ちえていなかった。

悩み抜いた末、栞子が出した答えは「飾らずにいる」こと。
漠然とした夢しか持ちえていない中で一歩を踏み出す怖さと不安。しかし、それを抱えているのは自分だけではないはず。
今の自分と同じ不安を抱えている人々に、「今はそれでいいんだよ」と支えになれるような、そんな歌が歌いたい。それこそが、いま栞子の中にある飾らない気持ちだった。

スクールアイドルとしての一歩を踏み出したばかりの、おぼろげながらも「何かを成したい」という栞子の心情をそのままぶつけるような、新たな物語の幕開けを予感させる和風ロック。
歌詞中にはバタフライ・エフェクトを想起させる内容も織り込まれており、「たとえ今は微弱な羽ばたきでしかないのだとしても、誰かの力になれたなら」と、あくまでも「みんなのために」前を向く姿勢が栞子らしい。

この曲も他メンバーのデビュー曲と同じく栞子の「出発点」という位置づけもあってよく歌詞が引用される。
中でも「髪飾り強く結び直して」という一節はこの曲を、ひいては三船栞子を象徴するフレーズとして扱われており、歌詞の引用に限らず映像演出としても度々「髪飾りを結び直す」描写は度々印象的に用いられている。

…もちろんこの楽曲は『スクスタ』にも収録され通常ライブでプレイできたのだが、アピールチャンス終了時に即死級の特大ダメージが確定で飛んでくるという特殊ギミックが組まれており、数多くのあなたちゃんを消し炭にした罪深き一曲でもあった。ついた異名は意の光

(あお)いカナリア

作詞:中村歩・鈴木エレカ・JOE
作曲:今川トモミチ・鈴木エレカ・JOE
強い想い 今に響け
魂 歌に乗せて
昨日までの私は
いない いない いない いないから

R3BIRTH 1stシングル『MONSTER GIRLS』に収録。
スクスタのメインストーリー内でも語られた通り、それまで姉との関係を諦めていた栞子が今一度その在り方を見つめ直し、「もう守ってもらうだけの子供じゃない、『1人の対等な人間』として見てほしい」という想いを姉に叩き付けるための”宣戦布告”の歌。

「我慢しなくてもいいことを我慢している人たちが、その気持ちを解き放つ」ことができるような歌を、というオーダー通り、栞子が今までずっと心の裡に押し留めてきた想いを全て解き放つかのようなエネルギーに満ちたロックである。
栞子自身も「積もりに積もった積年の鬱憤全てをぶちまける」と息巻いて制作した一曲ではあるが、曲中にて綴られているのはジレンマや様々な束縛に阻まれて憧れることしかできなかった高い空を望んでいた過去と、その憧れにも手が届くようになった今の自分はもう昔のままではない、と語るものとなっている。

テレビアニメ2期最終話ではこの楽曲を歌唱している。
唯一『Love U my Friends』にも『L!L!L!』にも収録されていない選曲となっているが、これは各メンバーのソロ楽曲中、2番目に発表されたものという選曲基準で統一されているため。

▶コンセントレイト!

作詞:村木海季男
作曲:ソラノアルト
色とりどりのスケールで
日常をナナイロにメイクアップ
(ハッシュタグ)最高のエンターテインメント
なんて呟いちゃお!

4thアルバム『L!L!L!(Love the Life we Live)』収録。
来る一大イベント、校内フィルムフェスティバル。そこでは生徒会もPR映像を出展することになっており、その映像は栞子が主導で制作することに。
しかし映像制作など今まで全く触れてこなかった分野であることに加え、生来の「硬さ」もあって作りたい映像のイメージが浮かばずなかなか苦戦していたのだった。

右月・左月も交えた作戦会議の末、生徒会に親近感を持ってもらうにはやはりスクールアイドル!……ということで、生徒会長にしてスクールアイドルでもある栞子の魅力を「これでもかと伝える」映像作品にすることに。
そうして「スクールアイドルとしての魅力」を磨くべく右左月プロデュースの元で特訓という名の性癖発散に振り回されるのだった……。
しかし、真に伝えるべきは「いつもの栞子ちゃん」の魅力なのでは?と「あなた」は考え、「みんなの知らない栞子ちゃんの普段の姿」をテーマ曲とともにPVにまとめることを提案する。

硬い硬いと散々言われてきたような人の曲とは思えないほどキラキラな青春感溢れるスクールライフを描いた一曲。
同アルバム収録の他メンバー曲のように「映画のテーマソングとして、劇中の登場人物に寄り添って歌う」という内容ではないのだが、それだけに過去の栞子からは考えられない程に「楽しそうな学校生活」を歌ったこの曲は彼女の成長と心境の変化を示していると言えよう。

この曲を覚えれば円周率が小数点以下13桁まで言えるようになります。え、そこまではいらない?

▶EMOTION

作詞・作曲:tofubeats
素直でもっといたい心を隠したり
あの頃の私はまだ弱くて
簡単に泣いたけど

テレビアニメ2期挿入歌シングル第4弾『Eutopia/EMOTION/stars we chase』収録。
第7話『夢の記憶』挿入歌。

劇中での扱いとしては「アニメ版の『決意の光』」とでも言うべき立場にある曲で、雅楽を思わせる「和」の要素がふんだんに含まれた曲という共通点もあるが、その趣は大きく異なる。
中でも特徴的なのは楽曲では和のテイストを強く感じさせながら、MVの内容には和の要素がほとんど見られないという点だろう。
スクールアイドルとしての1歩目をまさに今踏み出した所である栞子の、これから歩む道のりへの期待と不安、そして栞子の内に眠る無限大の可能性をありのまま感じさせるテクノポップである。

ステージのモデルとなったのは、劇中でも紫苑女学院として第7話通しての舞台となった天王洲アイル・シーフォートスクエアの水辺に面した広場、センターコート。
懐中時計や天球儀をあしらった図書室のようなイメージへとアレンジが加えられており、トゥールビヨンが廻り天球儀が碧い光を放つ様はどこかスチームパンク的な幻想感を思わせる。
天球儀(=星空)も時計も後戻りすることなく回り続けるものであり、栞子が本……すなわち"記憶”の山からスクールアイドルの象徴である”羽根”と止まった時計を直す「蝶の鍵」を見つける、というMV中での演出と併せて、ここまでに至る栞子の心象風景を余すところなく表現したステージと言えよう。

余談

シリーズ初の追加メンバー、そして初の「10人目」

冒頭にも述べた通り、栞子はシリーズ中初めて「プロジェクト展開開始後に加入が発表されたメンバー」という記念すべきポジションにいる人物である。
また、これまで「主役グループのメンバーは9人」というのがお約束であったシリーズにおいて、「10人目のメンバー」とはファンのことを指す言葉であった。
栞子はそんな固定観念を更新し、正真正銘10人目のメンバーとして登場したことも特筆すべき事柄だろう。
これ以降、ラブライブ!シリーズでは「9」という数字は重要ではあるが以前程には神聖視はされなくなり、また「展開中途でのメンバー追加」についても次作『スーパースター!!』において「期生」という形で継承されてゆくことになる。

実を言うと、スクスタでのストーリー展開中から彼女の同好会参加を予見していたファンは多かった。
しかし何しろ前例のない事態ゆえ、彼女の加入を半ば確信していたファン達も正式に参加が発表されるまで「本当にやるのだろうか?」と半信半疑で動向を見守っていた。
それだけに、「10人目のメンバー」の衝撃は大きかったのだ。

一方でこれまた前例のない事態であったために、特にテレビアニメ関連の展開ではゲームとアニメとの連携を取り切れずちぐはぐな展開となってしまうこともあった。
特にテレビアニメ1期では栞子が登場しなかったこともあって、アニメ2期開始まではアニメ関連のイベントでは栞子(小泉)を呼べず、逆にゲーム関連のライブでは侑(矢野)が出演できないという事態になっていたことはキャスト間でも言及されている*1
こうした問題はテレビアニメ2期でミア・ランジュと共に栞子の出演が叶ったことで解消され、栞子と侑との共演も無事に叶っている。



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最終更新:2023年11月12日 16:23

*1 もっとも、元々は虹ヶ咲のアニメ化事態が当初の予定になかったこともこうした問題の一端にあると考えられる