大宇宙シンラ

登録日:2023/11/04 Sat 00:00:00
更新日:2024/01/27 Sat 20:57:11
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永劫とも言える年月を過ごした超人は、


やがて星を飲み込み銀河そのものとなる。
*1



大宇宙シンラ》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャー。
DM-28「戦国編(バトル・ギャラクシー) 第1弾」に登場した自然文明ジャイアントである。

ジャイアント単体としては初の進化クリーチャーで、圧倒的スケールに見合う大宇宙の冠詞とあらゆる事物を意味するシンラの名が付けられた。
イラストでは全クリーチャーの中でも最大クラスのとてつもない巨体で描かれている(詳しくは後述)。


解説

大宇宙シンラ R 自然文明 (8)
進化クリーチャー:ジャイアント 15000
進化−自分のジャイアント1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある自分のクリーチャーを1体選び、それ以外の自分のクリーチャーをすべてマナゾーンに置く。その後、相手はバトルゾーンにある自分自身のクリーチャーを1体選び、それ以外の自分自身のクリーチャーをすべて持ち主のマナゾーンに置く。
T・ブレイカー

コスト8の進化クリーチャーで、自身と同じジャイアントを進化元にして召喚される。
パワーと打点はコスト相応にあり、cipによって自分と相手のクリーチャーを1体ずつ残してそれ以外をマナ送りにできる。
相手に対しては全体除去として機能しつつ自分も味方クリーチャーを並べていればマナブーストになり、非常に強力な能力であると同時にやや癖が強くなっている。

全体除去は相手自身にマナ送りしないクリーチャーを選ばせるのでアンタッチャブル持ちも処理できる反面、一番厄介で除去したいクリーチャーだけを温存される可能性が高く、除去能力としてはあまり安定しない。
シンラ自体はバトルにある程度強く出られるが、ブロッカーを残されれば攻撃が通らず、15000と言えど過信できるパワーではないので返しのターンに殴り返される事も考えられる。
味方クリーチャーのマナ送りにしても、たしかに数多く並んでいる程に強烈なマナブーストとなってくれるが、相手と同じくこちらも1体だけしか残らないので攻勢を掛けづらくなり、一長一短である。
追撃狙いなら除去耐性持ちを複数並べてマナ送りを無視したり、あるいは貯めたマナから更に展開できるだけのカードを組むなどしておきたい。

競合相手としては、同じコスト8の進化ジャイアントかつcipでマナ送りの全体除去を放てる《大神秘ハンニャ》が挙げられやすい。
あちらはパワーを参照して6000以下のクリーチャー全てがマナ送りの対象なので、軽量級~中量級のみを除去して大型クリーチャーは離れない性質となっている。
大型なら複数残せる余地があるのは心強いが相手も同じ条件のため、1体残しでも確実に除去したいならシンラを採用すべきだろう。


相性の良いカード

西南の超人 P(R) 自然文明 (4)
クリーチャー:ジャイアント/サムライ 3000
自分のジャイアントの召喚コストを最大2、少なくしてもよい。ただし、コストは0以下にならない。
セイバー:ジャイアント(自分のジャイアントが破壊される時、このクリーチャーをかわりに破壊してもよい)
断断打つべしナウ P(R) 自然文明 (1)
呪文
S・トリガー
バトルゾーンにある自分のクリーチャーを1体、タップする。次の自分のターンのはじめまで、相手のクリーチャーが攻撃する時、可能ならそのクリーチャーを攻撃する。

ジャイアントにとっては心強い味方の《西南の超人》がツインパクトになった。
クリーチャー側は2コストも軽減してくれるのでシンラの召喚を早めてくれる上に進化元も担ってくれるが、複数並べて展開を加速させてもシンラのcipでマナ送りになってしまうのが歯痒い。
そこをカバーしてくれるのが呪文側の《断断打つべしナウ》で、cipによって1マナでも生まれれば発動でき、効果で相手クリーチャーの攻撃を味方クリーチャー1体に強制誘導するのでシンラの高パワーが活かせる。

インフェル星樹 VR 自然文明 (5)
クリーチャー:ジャイアント・ドラゴン/レクスターズ 6000
G・ストライク
W・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、バトルゾーンにある、クリーチャーではないカードを2枚まで選ぶ。それらを持ち主のマナゾーンにタップして置く。
バトルゾーンから自分のマナゾーンにカードが置かれた時、カードを1枚引く。

レクスターズになった《インフェル龍樹》。
cipでカード指定のマナ送りを2枚発動するため、シンラでも対応していないクリーチャー以外のエレメントを除去してくれる。
バトルゾーンからマナゾーンに置かれた際のドロー効果は自身にも適用されるので、シンラのcipでマナ送りになっても手札の充実に貢献してくれる他、このクリーチャーを場に残す1体として選べばシンラ+進化元+その他で大量ドローするコンボも可能。

楽球の妖精 UC 自然文明 (2)
クリーチャー:ジャイアント・スノーフェアリー 2000
このクリーチャーが出た時、自分の手札を1枚、マナゾーンに置いてもよい。
このクリーチャーが離れた時、カードを1枚、自分のマナゾーンから手札に加えてもよい。

出た時&離れた時に対応してマナ操作できるジャイアント・スノーフェアリー
cipで任意のマナブーストができるのも優秀だが、場を離れる事でマナゾーンのカードを1枚回収できるのが何よりも嬉しく、マナ送りにされても任意のカードをマナゾーンから手札に持ってこれる。


関連カード

深海の伝道師 アトランティス R 水文明 (10)
クリーチャー:オラクル/リヴァイアサン 4000
S・トリガー
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある自分のクリーチャーを1体選び、残りを手札に戻す。その後、相手はバトルゾーンにある自身のクリーチャーを1体選び、残りを手札に戻す。

オラクルに入信した《キング・アトランティス》。
シンラのcipが「マナゾーン」から「手札」に置き換わったような効果をしており、相手クリーチャーをバウンスで除去してくれる。
ただしこちらはS・トリガー獣なので、相手ターンに反撃の一手として発動し得るのが最大の相違点。
その分パワーも打点も低く素のコストがかなり高めだが、それでも環境で活躍できてる辺りS・トリガーの重要性がうかがえる。

オニオン・リング R 自然文明 (8)
クリーチャー:グランセクト 15000
T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3つブレイクする)
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のクリーチャーを1体選び、残りのクリーチャーを自分のマナゾーンに置く。その後、相手は自身のクリーチャーを1体選び、残りのクリーチャーを自身のマナゾーンに置く。

シンラの登場から約10年後に収録された相互互換。
種族と進化クリーチャーでない点を除けばシンラの能力そのままであり、進化元が必要ない分こちらの方が優秀とも言える。
もっともグランセクトとジャイアントでそれぞれサポートが豊富なので、あまり競い合う関係にはないかもしれない。

マンハッタンの心絵 R 自然文明 (6)
タマシード:ジョーカーズ/レクスターズ
シンカライズ:このタマシードがクリーチャーであるかのように、この上に進化クリーチャーを置いてもよい。
このタマシードが出た時、自分と相手のクリーチャーを1体ずつ選ぶ。各プレイヤーは、残りの自身のクリーチャーをすべてマナゾーンに置く。
相手のターン中、相手がクリーチャーを出す時、そのターン、相手の他のクリーチャーが2体以上出ていれば、相手はかわりにそのクリーチャーをマナゾーンに置く。

王来MAXで登場した《アイアン・マンハッタン》のタマシード
cipで1体ずつ残してマナ送りにする点はシンラと共通だが、このカードの場合は相手のクリーチャーも自分で選べるので安定性が格段に高い。
ただし、踏み倒しやコスト軽減の手段に乏しいタマシードかつコストも比較的重いため、差別化自体は可能である。

煉獄大帝 キングロマノフ SR 光/闇/自然文明 (10)
クリーチャー:ディスペクター/ドラゴン・ゾンビ/ダークロード/ナイト 14000
EXライフ
ブロッカー
T・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、各プレイヤーは自身のクリーチャーを1体選び、残りの自身のクリーチャーをすべて持ち主のマナゾーンに置く。
各ターン、はじめて自分のシールドがシールドゾーンを離れた時、各相手は、それぞれ自身のシールドを1つ選ぶ。これにより選ばれたシールドをすべてブレイクしてもよい。
相手のクリーチャーは可能なら攻撃する。

ロマノフ一族の支配者。
シンラよりも更に2マナ重いが、全体マナ送りは同等の性能かつデュエパーティで更なる破壊力を発揮する上に優秀な効果を他に二つも搭載し、おまけに四つの種族はいずれもサポート豊富と来ている。
ジャイアントとしては競合関係にないのが幸いか。

詳しくは個別項目を参照。


デュエル・マスターズ プレイス

大宇宙シンラ SR 自然文明 (8)
進化クリーチャー:ジャイアント 15000
進化-ジャイアント
バトルゾーンに出た時、自分の他のクリーチャーを1体選び、それ以外の自分の他のクリーチャーをすべてマナゾーンに置く。その後、相手は自身のクリーチャーを1体選び、それ以外の自身のクリーチャーをすべてマナゾーンに置く。
自分のマナゾーンにジャイアントが3枚以上あれば、このカードは「S・トリガー」を得る。
T・ブレイカー

DMPP-10EX「魔帝剣征 -BATTLE OF GLORY-」にて収録。
TCG版からレアリティが二段階も上がり、なんとスーパーレアに格上げされた。
進化ジャイアントとしてはプレイスオリジナルで《大宇宙ゼクウ》が既に登場しており、二番目の登場となっている。

性能面はTCG版とほぼ同じだが、最大の違いとして条件付きでS・トリガーが付与されるようになった。
その条件というのも「自分のマナゾーンにジャイアントが3枚以上」とかなり緩く、ジャイアントを中心に組んでいれば2~3ターン目にはほぼ達成できるだろう。
何気に「枚」換算なのでクリーチャー以外のジャイアントにも対応しており、カードプールの増加によって更なる強化が約束されている。

S・トリガーとして扱う場合の使い勝手は《深海の伝道師 アトランティス》とほぼ同じで、相手の攻撃を止める事ができるが、必ず1体は残すのでダイレクトアタックまでは防ぎ切れない。
また、進化クリーチャー故に進化元を必要とし、場にジャイアントがいなければシールドから引けても出せない点には注意。


備考

シンラを語る上で外せないのが、イラストに描かれた超スケールの姿。
悠久の時を経て銀河そのものになったジャイアントという設定で、その体は無数の惑星で構成された宇宙空間のようになっており、指と首には惑星で繋げられた指輪と首飾りを装着していたりと、途方もない程に大きすぎる姿である事が分かる。
公式設定で裏付けられており、背景ストーリーについて解説した『デュエル・マスターズ シークレットクロスファイル』では「本来なら超神星をも凌ぐ大きさだが、地上で活動するために一部だけ分離させて送り出している」といった風に説明されている。

実際に指輪の惑星を基準にしてみると、惑星規模の超神星たちはおろか後の世に登場した《終焉の禁断 ドルマゲドンX》さえも文字通り指に乗る程度の大きさしかない事が分かる。
並び立つ者がいるとすれば、大宇宙を冠して惑星が本体の指先程度の大きさしかない《大宇宙ジオ・リバース》か、同じく体内に銀河を宿している《究極銀河ユニバース》くらいのものだろう。
巨体が特徴なジャイアントの極致として相応しいスケールのクリーチャーと言える。


余談

  • このカードが収録されたDM-29には同じジャイアントの《万象の超人》も収録されており、2体の名前を合わせると「森羅万象」になる。

  • 漫画『デュエル・マスターズSX』では天地龍牙が切り札として使用し、勝舞とのデュエルで《剛撃戦攻ドルゲーザ》から進化する形で召喚された。
    この時の繋がりでシンラのヒーローズ・カードには龍牙が描かれているが、ちょうどイラストが被さってクリーチャーの「チ」部分が隠されている。

  • プレイスではクリーチャー毎に固有のボイスが設定されているのだが、シンラの場合は何を言っているのかさっぱり分からない意味不明な音声が流れる。
    この点は同じ進化ジャイアントの《大宇宙ゼクウ》と共通している。宇宙規模の存在なので我々には理解できない言語で喋っている、という演出だろうか…。



追記・修正は銀河そのものとなってからお願いします。

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最終更新:2024年01月27日 20:57
添付ファイル

*1 画像出典:pixiv イラストレーターshukei氏 『大宇宙シンラ』 2009年9月18日投稿 https://www.pixiv.net/artworks/6212602 ©Wizards of the Coast/Shogakukan/Mitsui-Kids