カイ(恐竜戦隊ジュウレンジャー)

登録日:2024/02/25 Sun 20:14:00
更新日:2024/02/28 Wed 02:10:22
所要時間:約 5 分で読めます




※推奨BGM:「恐竜戦隊ジュウレンジャー(オリジナル・カラオケ)」



守護獣によって大サタンの復活が予言された時、
突如現れた謎の少年カイが、ゲキ達を叩きのめす!

そして遂にバンドーラパレスが、地球に現れた!


恐竜戦隊ジュウレンジャー!


突入!! 最終決戦









カイとは、スーパー戦隊シリーズ第16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』の登場人物。
47話から最終話にかけて計4話に登場した。

演:高橋一生


彼の存在が、ジュウレンジャー陣営、そしてバンドーラ一味陣営の運命を大きく揺るがすこととなるのであった。

【人物】

見た目は小学生くらいの少年で、普段は白装束を身にまとい、髪型は非常に長い白髪である。そして肌の色が全体的に白めと、まさに白づくしであり、その肌の色からまるで死人を彷彿とさせる。
ドーラタロスに乗り込み操縦する時のみ青を基調とした戦闘服、銀色のヘルメットにスカウターのような物が左目に付けられるなど衣装がガラリとチェンジする。その時の肌の色は何故か普通の人と変わらない色になっている。
性格は冷酷で感情も全く露にしない。というか感情その物が失われている節がある。
更には自分の目的の為ならば、たまたまジュウレンジャーのメンバーと一緒にいただけの彼と同い年くらいのごく普通の子供達を拉致洗脳、そして人質役にさせるなどまさに非情さを極めている。
子供でありながらこのようなことを平然とする性格なのは後述するある出来事から起因するものだった。

【作中の活躍】

47話「突入!! 最終決戦」で初登場。
大地震が起こり街が破壊されていく異変が起こったので、ティラノレンジャー/ゲキプテラレンジャー/メイはその時一緒にいた4人の子供と避難するために地下神殿へ行こうとしたが、何故か森の中へ迷い込む。
辺りを見回すゲキ達、すると白装束を身にまとった少年=カイが突如現れる。

「ジュウレンジャー。お前たちの滅ぶ日が来た。子どもたちは貰って行く」

4人の子供を宙吊りにした上にゲキとメイに攻撃を放ち、更に変身した2人に対しても軽々と攻撃を避けつつ技を放ち苦しめるなど明らかに普通の子供ではなかった。
そして宙吊りにした子供を連れ何処へ去った。

次に彼が現れたのはバンドーラ達の住まうバンドーラパレス。
見ず知らずの謎の少年が現れたことにバンドーラ一味は警戒していたが、カイの放った一言によりバンドーラは大きな衝撃を与えたのであった。

※以下ネタバレ





その正体はバンドーラの実の息子である。
全ての始まりは劇中から1億7千万年前の事であった。
その頃はダル族の王子であり、無邪気でイタズラ好きな性格なのか恐竜の卵を故意に割って遊んで生前も非常に残酷なことをしていた。
それを見た卵の親である恐竜が怒り狂い、我が子の復讐とばかりにカイを追い回し、必死で逃げるカイだったが、運悪く崖から落ちてしまい死んでしまった。
それを見たカイの母でダル族の王女バンドーラは息子を亡くした深い悲しみと息子を死に追いやった恐竜への強い怒りから大サタンに魂を売り魔女となったのだ。*1
早い話がこの作品の元凶である。
そしてバンドーラの子供嫌いと恐竜嫌いも上記の出来事から起因する。
ちなみにその事はダイノ黙示録に記されており、このおかげでゲキ達5人もカイの正体とバンドーラとの関係性もいち早く把握することができた。

「ママ。僕はもうママの子じゃないんだよ。
死んだ僕を大サタンが蘇らせてくれたんだ。
だから僕は、今は悪魔の子どもなのさ!」


長い時を経て大サタンにより現世へ復活した彼だが、その心は大サタンに支配されていた。上述の冷酷で感情のない性格であるのもそのせいである。
そして涙を流し再会を喜ぶバンドーラに対しても冷淡な態度を取るどころか、抱きつこうとした瞬間宙に浮くなど一切自分に触れさせること
のないよう徹底的な態度を取っていた。
バンドーラ一味と一切馴れ合おうとしない態度を取るが、バンドーラ一味とは目的が一緒なため単なる第三勢力ではなく、バンドーラ一味が彼に加勢するなどジュウレンジャー側からすれば新たな敵勢力が現れたという感覚である。


バンドーラ一味のプリプリカンが作り出した最高傑作のドーラモンスターであるドーラタロスに乗り込み、キングブラキオン、大獣神ドラゴンシーザーを立て続けに消滅し最終決戦に相応しい圧倒的な力を見せ続けた。*2
特に恐竜の卵を内部に隠し持っているキングブラキオンの消滅はジュウレンジャーには大きな絶望を与えた。

と、思われたが42話で亡くなったドラゴンレンジャー/ブライの霊体の導きにより、ゲキ達5人は消滅していたと思われた大獣神・ドラゴンシーザー・キングブラキオンの3体を復活させる。
そして究極大獣神へと究極合体させ、グランバニッシャーを大サタンとドーラタロスへ同時に放ったことにより大サタンは消滅しドーラタロスは爆発。中にいたカイもその爆発に巻き込まれてしまう。
だが、カイはまだ生きておりドーラパレスへボロボロになりながらも舞い戻ってきた。
バンドーラの手を握り笑顔を見せながら倒れ込むカイ。その命はもはやあと僅かに尽きるところであった。

「カイ…。頼むから、死なないでおくれ!カイ…!私をまた独りにしないでおくれ…!」

「ママ…」

愛する母親の腕の中で弱々しい声で呟き、そして消滅した。
全てのきっかけは彼の自業自得とはいえ、大サタン消滅により心を取り戻し、愛する母親の中で最期を過ごせたのは唯一救いのあることであろう。
なお、再び我が子を看取ってしまうこととなった悲しみから涙を流したバンドーラは魔力を完全に失い普通の女性へ戻った。
こうして戦力が一気に落ちたバンドーラ一味は大獣神の手により再び壺に封印され、物語はジュウレンジャー達の完全勝利で幕を閉ざすことになる。

カイの1度目の死で物語が始まり、そして2度目の死で物語が終わるなどまさにカイありきの作品であったと言えるかもしれない。

【余談】

彼を演じたのは「民王」や「カルテット」でブレイクし、実写版岸辺露伴は動かないで主役の岸辺露伴を演じることとなる高橋一生。演じた時は小学6年生だった。東映特撮関連で、この作品の数ヶ月前には特捜エクシードラフトの38話にゲスト出演したこともある。
タイガーレンジャー/ボーイを演じた橋本巧は自身のXにて、トリケラレンジャー/ダンを演じた藤原秀樹が高橋と出会い軽い挨拶をしていたことを語っている。既に芸能界を引退している藤原氏がどのようにして高橋と出会ったのか気になるところではある。



大サタンの力で復活を遂げたら追記修正をよろしくお願いいたします。

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最終更新:2024年02月28日 02:10

*1 なお、バンドーラは彼が卵を割るイタズラをしていたことは知らない。実際に彼女の回想シーンでカイが卵を割るシーンが存在しないのがその事を裏付けている。

*2 キングブラキオンに関してはバンドーラの加勢もあったが。