ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko4338 超伝道をもげ!
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『超伝道をもげ!』 27KB
ギャグ 戦闘 れいぱー 希少種 失礼します
ギャグ 戦闘 れいぱー 希少種 失礼します
※ 「anko4003 続・愛の超伝道師」のキャラが出てきます。
※ オリキャラ多めです。
※ オリキャラ多めです。
チートあきです
森の中で。
「れいむ、いくよ……」
「ゆふん、まりさ。やさしくしてね……」
「ゆふん、まりさ。やさしくしてね……」
仰向けになったれいむと、ぺにぺにをえれくしょんさせているまりさ。お互い顔を真っ
赤にして、だらしない笑みを浮かべている。交尾だった。
まりさがれいむに近付く。
赤にして、だらしない笑みを浮かべている。交尾だった。
まりさがれいむに近付く。
「れいむのばーじんさんいただくのぜ……」
「もっ」
「もっ」
ヒュン。
風が吹き抜ける。
「ゆ?」
「どうしたの、まりさ。はやくしてね?」
「どうしたの、まりさ。はやくしてね?」
顔を赤くしたれいむが、まりさを見る。
まりさは呆気に取られた顔で自分のぺにぺにを見下ろした。だが、そこに目的のもの
は無い。たった今までえれくしょんしていたぺにぺにが消えている。傷跡もなくきれい
に無くなっていた。
まりさは呆気に取られた顔で自分のぺにぺにを見下ろした。だが、そこに目的のもの
は無い。たった今までえれくしょんしていたぺにぺにが消えている。傷跡もなくきれい
に無くなっていた。
「まりざのぺにぺに、どおじでないのおおおお!?」
まりさの悲鳴が辺りに響き渡る。
響き渡って消えた。
響き渡って消えた。
「も~げもげもげ、もげも~げ♪」
白い傘を差し、とことこと森の中を歩く小さい影。
薄いピンク色のドアノブカバーの帽子と、サイドテールの黄色い髪の毛。赤と白のワ
ンピースという恰好。胴付きのふらんであるが、普通の胴付きよりも背が低く、また手
足も丸っこいぬいぐるみのような見た目だった。口元から小さな三角形の牙が覗いて
いる。
もげ種だった。
差している傘は以前拾ったものである。
ふらんはさきほどもいだまりさのぺにぺにを動かしていた。
薄いピンク色のドアノブカバーの帽子と、サイドテールの黄色い髪の毛。赤と白のワ
ンピースという恰好。胴付きのふらんであるが、普通の胴付きよりも背が低く、また手
足も丸っこいぬいぐるみのような見た目だった。口元から小さな三角形の牙が覗いて
いる。
もげ種だった。
差している傘は以前拾ったものである。
ふらんはさきほどもいだまりさのぺにぺにを動かしていた。
「もげ」
ぺにぺにを空中に放り投げ、口を開ける。小さな放物線を描いたぺにぺには、ふらん
の口に落ちた。口を閉じもぐもぐと噛み潰し、呑み込む。
もいだものは無駄にしないのがふらんの流儀だった。
その時だった。
の口に落ちた。口を閉じもぐもぐと噛み潰し、呑み込む。
もいだものは無駄にしないのがふらんの流儀だった。
その時だった。
「おほおおおおっ! かわいいまりさねえええっ!」
「いやああああっ、こっちこないでえええっ!」
「いやああああっ、こっちこないでえええっ!」
聞こえてきたのはれいぱー化したありすの声と、まりさの悲鳴だった。
「いくもげ」
ふらんは差していた傘を畳み、背負った。
そして駆け出す。両手を地面につき、四つ足の獣のような体勢で。草を掻き分け、藪
を飛び越え、木の根を踏み越え。森の中を突き進む。
ぬいぐるみのような身体からは想像もできない速度だった。
数秒で目的地に着く。
そして駆け出す。両手を地面につき、四つ足の獣のような体勢で。草を掻き分け、藪
を飛び越え、木の根を踏み越え。森の中を突き進む。
ぬいぐるみのような身体からは想像もできない速度だった。
数秒で目的地に着く。
「も?」
ふらんは動きを止めて、瞬きをした。
れいぱーありす。まりさ。それは、さきほど聞いた声の通りである。
だが、予想していなかったモノがそこにいた。
れいぱーありす。まりさ。それは、さきほど聞いた声の通りである。
だが、予想していなかったモノがそこにいた。
「もげふらんか。珍しいものを見た。だが、こいつは俺の獲物だ」
人間の男だった。体格のよい鍛えられた体躯。右手でれいぱーありすを鷲掴みにし
て持ち上げていた。だが、それらは些細なことである。
男は全裸だった。一糸まとわぬ姿で、立派なぺにぺにをえれくしょんさせている。
ふらんは動けぬまま、男を見つめていた。
て持ち上げていた。だが、それらは些細なことである。
男は全裸だった。一糸まとわぬ姿で、立派なぺにぺにをえれくしょんさせている。
ふらんは動けぬまま、男を見つめていた。
「麗破亞流・装新〈ソウ・ニュウ〉ッ!」
ずどんっ!
男のぺにぺにがありすに挿入される。その音は砲撃のように重々しいものだった。
「おほおおおおおっ! はああああっ! すっきりすっきりすっきりすっきり――すっすっ
すっすっすっ、へぶん――へぶへぶへぶへぶへぶへぶ……!」
すっすっすっ、へぶん――へぶへぶへぶへぶへぶへぶ……!」
悶えるありす。高速で動く男の腰。
全身から色々な液体をぶちまけ、ありすは連続で絶頂を迎えている。ヘブン状態を連
発する快感。アヘ顔というレベルではない。見るもおぞましい有様である。
全身から色々な液体をぶちまけ、ありすは連続で絶頂を迎えている。ヘブン状態を連
発する快感。アヘ顔というレベルではない。見るもおぞましい有様である。
「へんたい、もげ……」
それはふらんには想像も付かない世界だった。
「ふぅ。ま、こんなもんかな?」
半分溶けかけたありすを地面に下ろす男。
ひくひくと動いているので一応生きているらしい。
ふらんはその場に立ち上がり、背負っていた白い傘を地面に置いた。両足を少し広
げて、両腕を緩く前に突きだす。ぺにぺにはもぐ。それがふらんの生きる道だ。ならば
この男のぺにぺにももがなければならない。
ひくひくと動いているので一応生きているらしい。
ふらんはその場に立ち上がり、背負っていた白い傘を地面に置いた。両足を少し広
げて、両腕を緩く前に突きだす。ぺにぺにはもぐ。それがふらんの生きる道だ。ならば
この男のぺにぺにももがなければならない。
「そのぺにぺに、もがせてもらうもげ!」
そう告げ、地面を蹴った。
一直線に男へと向かう。
だが。
一直線に男へと向かう。
だが。
「もっ!」
猛烈な悪寒を覚え、ふらんは後退した。
男はふらんに向き直り、緩く腕を組んでいる。何かしているようには見えない。それな
のに、触れてはいけないと直感が告げてきた。
男はふらんに向き直り、緩く腕を組んでいる。何かしているようには見えない。それな
のに、触れてはいけないと直感が告げてきた。
「なかなかいい勘をしている」
感心したように、男が頷く。
ふらんは近くに落ちていたまりさを拾い上げた。身に降りかかった展開に放心状態に
なっているまりさ。それを男に向かって放り投げた。
ふらんは近くに落ちていたまりさを拾い上げた。身に降りかかった展開に放心状態に
なっているまりさ。それを男に向かって放り投げた。
「おそらをとんで――」
べちゃ。
まりさが男の胸にぶつかった。
「あばばばばばば! すっすっすっすっすっぎりいいいいっ!」
ぐちゃぁ。
粘液にでろでろになったまりさが地面に落ちる。
白目を剥き、舌を突き出しびくんびくんと痙攣していた。見事なアヘ顔である。ただ触
っただけだというのに、よがり狂わされていた。
白目を剥き、舌を突き出しびくんびくんと痙攣していた。見事なアヘ顔である。ただ触
っただけだというのに、よがり狂わされていた。
「麗破亞流・駈露素〈クロス〉――すっきりー振動を纏う技だ。ゆっくりなら触っただけで
すっきりしっぱなしになる。ゆっくりであるお前がどうやって俺のぺにぺにをもぐ?」
「むろん、しょうめんとっぱもげええっ!」
すっきりしっぱなしになる。ゆっくりであるお前がどうやって俺のぺにぺにをもぐ?」
「むろん、しょうめんとっぱもげええっ!」
ふらんは一直線に突っ込んだ。避ける手段があったら使っていたが、避けようがない
なら突っ込むしかない。もがない、という選択肢は無かった。
迷うことなく両手で男のぺにぺにを掴む。
なら突っ込むしかない。もがない、という選択肢は無かった。
迷うことなく両手で男のぺにぺにを掴む。
「もおおおおおおおおお!?」
腕を駆け抜ける凄まじい衝撃に、ふらんは悲鳴を上げた。未知の感覚だった。腕が溶
けていくような快感。もはや気持ちいいのかどうかすら分からない。それは一瞬で腕を
突き抜け、身体へと伝わってくる。頭へ胸へ、お腹へ、羽へ、足へ。
涙と涎と汗とその他諸々を溢れさせながらも、ふらんは腕に力を込めた。
けていくような快感。もはや気持ちいいのかどうかすら分からない。それは一瞬で腕を
突き抜け、身体へと伝わってくる。頭へ胸へ、お腹へ、羽へ、足へ。
涙と涎と汗とその他諸々を溢れさせながらも、ふらんは腕に力を込めた。
「げええええええっ!」
ぺにぺにをもぐ。
ただ、その生き様を貫くために。
男が腕を振り上げた。五指を伸ばす手刀の形に。
ただ、その生き様を貫くために。
男が腕を振り上げた。五指を伸ばす手刀の形に。
「その心意気やよし。だが、他人のものもぐのなら、自分ももがれる覚悟をしていなけ
ればならない。というわけで裏麗破亞流・喪解!」
ればならない。というわけで裏麗破亞流・喪解!」
ざんっ!
「もおおお……おおお……」
力無い悲鳴とともに。
ふらんはもがれた。
ふらんはもがれた。
二葉市役所の食堂。
「で。そいつを拾って来たってわけか?」
ずぞぞとラーメンをすすりながら、帽子をかぶった男がふらんを見る。体格のよい身体
にワイシャツを着ている。首から下はサラリーマン的な服装だが、頭に風変わりな帽子
を乗せていた。ついでに顔付きも濃ゆい。室内だというのに脱ごうともしない。
にワイシャツを着ている。首から下はサラリーマン的な服装だが、頭に風変わりな帽子
を乗せていた。ついでに顔付きも濃ゆい。室内だというのに脱ごうともしない。
ぽりぽり。
テーブルの上では小さいひなが二匹、黒い粒のようなものを食べている。
帽子の男の隣では、すらりとした体格のれみりゃがゆっくりフードと小さなサラダを食
べていた。静かに美味しそうに食事をしている。横にはアイスティーが置いてあった。
頭の帽子には青と白の社員ゆっくりバッジが付いている。
帽子の男の隣では、すらりとした体格のれみりゃがゆっくりフードと小さなサラダを食
べていた。静かに美味しそうに食事をしている。横にはアイスティーが置いてあった。
頭の帽子には青と白の社員ゆっくりバッジが付いている。
「なかなか筋があると思ってな。根性もあるし頭もよさそうだ」
カレーライスを食べながら答える男。こちらは例の変態だった。服は着ている。この市
役所で働いているゆっくり管理課の職員らしい。
役所で働いているゆっくり管理課の職員らしい。
「も……」
ゆっくりフードを食べながら、ふらんは男を見た。
もがれたものを取り返したければ俺のものをもいでみろ。そう告げられ、ふらんは男
についてきた。それから色々あって、これから市役所で働くこととなった。帽子にはれ
みりゃと同じ青と白のバッジが付いている。
もがれたものを取り返したければ俺のものをもいでみろ。そう告げられ、ふらんは男
についてきた。それから色々あって、これから市役所で働くこととなった。帽子にはれ
みりゃと同じ青と白のバッジが付いている。
「なんつーか、相変わらず手ぬるいな。お前は……。ケンカ売られたならその場できち
っと仕留めておくべきじゃねぇか? 相手が希少種だろうとな」
っと仕留めておくべきじゃねぇか? 相手が希少種だろうとな」
薄いチャーシューを食べながら箸で変態男を示し、帽子の男がふらんを見る。
「それじゃあつまらんだろう。まったくお前は慎みがない」
「慎みとかお前に言われる筋合いはねぇな、露出狂」
「そういう変質者と一緒にするな、へんてこ帽子」
「おっけい、そのケンカ買った。表に出ろ」
「いいだろう」
「慎みとかお前に言われる筋合いはねぇな、露出狂」
「そういう変質者と一緒にするな、へんてこ帽子」
「おっけい、そのケンカ買った。表に出ろ」
「いいだろう」
そして二人はあっという間に食事を済ませ、席を立ち、食堂の外へと出て行った。
食堂に残ったゆっくり四匹。
ふらんはマイペースに食事をしているれみりゃに声をかけた。
食堂に残ったゆっくり四匹。
ふらんはマイペースに食事をしているれみりゃに声をかけた。
「おねえさま。あれ、ほうっておいていいもげ?」
れみりゃは紅茶を一口飲み、小さく息を吐く。
「いつものことよ。ケンカするほどなかがいいっていうでしょう? おひるやすみおわる
までにはもどってくるわ。だからしんぱいしなくてもだいじょうぶよ」
までにはもどってくるわ。だからしんぱいしなくてもだいじょうぶよ」
安心させるように優しく微笑んだ。
「そういものもげ……?」
腑に落ちないものを感じながら、ふらんは首を傾げた。
テーブルに立て掛けてある傘を見る。古ぼけた子供用の白い傘。昔道路脇に落ちて
いたものを拾ったのだ。雨避け兼日除けとして使っている。
テーブルに立て掛けてある傘を見る。古ぼけた子供用の白い傘。昔道路脇に落ちて
いたものを拾ったのだ。雨避け兼日除けとして使っている。
「ねえ、ふらん。あなたはあのおにいさんに『もがれた』っていってたけど、なにをもがれ
たのかしら? みたところ、どこにもいじょうはないようにおもえるけど」
「わからないもげ。でも、なにかだいじなものをもがれたもげ……」
たのかしら? みたところ、どこにもいじょうはないようにおもえるけど」
「わからないもげ。でも、なにかだいじなものをもがれたもげ……」
あの時何をもがれたのか。ふらん自身も分からない。
身体に異常は無く、普通に動くこともできる。走ったり跳ねたりもできた。生殖器も無
事である。以前となんら変わらない。変わらないように思える。だが、決定的な何かが
奪い取られていた。その何かが分からない。
身体に異常は無く、普通に動くこともできる。走ったり跳ねたりもできた。生殖器も無
事である。以前となんら変わらない。変わらないように思える。だが、決定的な何かが
奪い取られていた。その何かが分からない。
「ぜったいにもいでやるもげ」
ふらんはそう呟いた。
あの男のぺにぺにをもぎ、その奪われた何かを取り戻さなければならない。不思議と
あの男をもげば失ったものが戻ってくる確信があった。
あの男のぺにぺにをもぎ、その奪われた何かを取り戻さなければならない。不思議と
あの男をもげば失ったものが戻ってくる確信があった。
風呂のドアを開け、男は脱衣所に出た。
その瞬間。
その瞬間。
「もげっ!」
天井から飛来するふらん。男が風呂に入っている間に天井に張り付き、息を殺してい
たのだ。風呂から出た無防備な瞬間を狙い、襲撃を行う。
しかし、腕は虚しく空を掴んだ。
床に着地し、向き変える。
たのだ。風呂から出た無防備な瞬間を狙い、襲撃を行う。
しかし、腕は虚しく空を掴んだ。
床に着地し、向き変える。
「まだまだだな。気配が丸見えだ」
少し離れた所で、男が腕を組んでいた。
ぱちり、と。
ふらんは目を開けた。午前四時。
ゆっくり用布団を無音でどかし、小さな箱から出る。段ボール箱に布団を詰めた簡易
寝床だった。男が作ってくれたものである。胴付きゆっくりは専用のベッドが売っている
が、それが高い場合は大抵このような簡単なものになる。寝る事に不自由はない。
ふらんは目を開けた。午前四時。
ゆっくり用布団を無音でどかし、小さな箱から出る。段ボール箱に布団を詰めた簡易
寝床だった。男が作ってくれたものである。胴付きゆっくりは専用のベッドが売っている
が、それが高い場合は大抵このような簡単なものになる。寝る事に不自由はない。
「………」
ふらんは足音もなく暗い部屋を横切り、男が寝ているベッドの横まできた。
布団にくるまり静かに寝息を立てている男。
ふらんは両腕を持ち上げた。
布団にくるまり静かに寝息を立てている男。
ふらんは両腕を持ち上げた。
「やめておけ。殺気剥き出しでもげるほど、俺は甘くないぞ」
男が突然そう言ってくる。
「ぜったいに、あきらめないもげ」
「頑張れよ」
「頑張れよ」
「ゆっくりには、ゆっくりすることと、ゆっくりしないことがひつようなの」
れみりゃがそう説明する。
社員バッジ持ちの仕事は市役所内の簡単な雑用だった。お茶くみや掃除などの簡単
な仕事である。そしていくらかのお給料が貰えるのだ。さくや的な仕事だが、れみりゃ
は文句も言わずにそれをこなしている。
社員バッジ持ちの仕事は市役所内の簡単な雑用だった。お茶くみや掃除などの簡単
な仕事である。そしていくらかのお給料が貰えるのだ。さくや的な仕事だが、れみりゃ
は文句も言わずにそれをこなしている。
「よくわかないもげ」
ふらんは正直に答え、れみりゃを見上げる。現在市役所の職員ゆっくりとして、ふらん
はれんみりゃの下で研修を受けていた。ゆっくりすることとゆっくりしないこと。その言葉
が何を示すのか、よくわからない。
れみりゃは頷いて、ガラスのドアを手で示した。
はれんみりゃの下で研修を受けていた。ゆっくりすることとゆっくりしないこと。その言葉
が何を示すのか、よくわからない。
れみりゃは頷いて、ガラスのドアを手で示した。
「じゃあ、このがらすをゆっくりさせましょう」
「がらすが、きえたもげ……」
ふらんは呆然とガラスドアを見つめていた。
ガラスが無くなった。そう錯覚するほどに、きれいになっていた。汚れひとつなく、曇り
ひとつない。ガラス用洗剤と雑巾、新聞紙だけでここまで見事に掃除をしている。れみ
りゃの丁寧な仕事の結果だった。
手袋を脱ぎながら、れみりゃが得意げにガラスを示す。
ガラスが無くなった。そう錯覚するほどに、きれいになっていた。汚れひとつなく、曇り
ひとつない。ガラス用洗剤と雑巾、新聞紙だけでここまで見事に掃除をしている。れみ
りゃの丁寧な仕事の結果だった。
手袋を脱ぎながら、れみりゃが得意げにガラスを示す。
「どうかしら? これがゆっくりさせることよ」
「も……」
「も……」
単純に凄い。
ふらんはそう感心していた。
ふらんはそう感心していた。
れみりゃが冷蔵庫からレモンティーを取り出す。
ガラスのコップに冷凍庫から取り出した氷をみっつ入れ、砂糖をひとさじ入れる。ティ
ースプーンでかき混ぜてから、ストローを差した。
レモンティーをお盆に載せて、れみりゃは歩き出した。
背筋を伸ばして真っ直ぐに。
少し疲れた顔でパソコンに向かっている男。その横まで歩いていく。
ガラスのコップに冷凍庫から取り出した氷をみっつ入れ、砂糖をひとさじ入れる。ティ
ースプーンでかき混ぜてから、ストローを差した。
レモンティーをお盆に載せて、れみりゃは歩き出した。
背筋を伸ばして真っ直ぐに。
少し疲れた顔でパソコンに向かっている男。その横まで歩いていく。
「おしごとがんばってくださいね」
そう笑いかけて、レモンティーを机に置いた。
男はふとれみりゃに眼を向け、おもむろに笑って親指を立てた。
男はふとれみりゃに眼を向け、おもむろに笑って親指を立てた。
「おう。頑張るぜ、超頑張るぜ!」
元気になったようである。
その様子を眺めながら、ふらんは呟いた。
その様子を眺めながら、ふらんは呟いた。
「かりすまっていうより、あいどるもげ……」
端正な容姿と真面目な性格、細かい心配り。それらかられみりゃは市役所内でも人
気者だった。れみりゃが目指す形とは少し違うような気もするが。
気者だった。れみりゃが目指す形とは少し違うような気もするが。
「にげるよ! れいむはゆっくりにげるよ! ……どぼじでれいむのあんよあんよさん、
うごかないのおお! うごいてね! ゆっくりしないでうごいてねえええ!」
うごかないのおお! うごいてね! ゆっくりしないでうごいてねえええ!」
もみあげをぱたぱた振りながら、一匹のれいむが泣いていた。
卓袱台の上に置かれた捕食種用生き餌。足焼き済でしーしー穴もあにゃるもきちっと
塞がれている。冬眠状態で箱詰めされ、明るいところに置いておくと三分ほどで眼が覚
めるように作られていた。捕食種であるふらんは、時々生きたゆっくりを食べている。
動かない脚を動かして、必死にふらんから逃げようとしている。
卓袱台の上に置かれた捕食種用生き餌。足焼き済でしーしー穴もあにゃるもきちっと
塞がれている。冬眠状態で箱詰めされ、明るいところに置いておくと三分ほどで眼が覚
めるように作られていた。捕食種であるふらんは、時々生きたゆっくりを食べている。
動かない脚を動かして、必死にふらんから逃げようとしている。
「もげ……」
ふらんはじっとれいむを見ていた。
「やめてね! れいむをたべるのはやめてね! れいむはおいしくないよ! ゆっくりし
てないふらんはあっちいってね! あっちいかないならぷくーするよ! ぷくーっ!」
てないふらんはあっちいってね! あっちいかないならぷくーするよ! ぷくーっ!」
れいむの言葉は聞き流し、ふらんはれみりゃの言っていた事を思い出していた。
ゆっくりすること。ゆっくりしないこと。
その言葉を噛み締めながら眼を凝らす。
ゆっくりすること。ゆっくりしないこと。
その言葉を噛み締めながら眼を凝らす。
淡く輝くように。
れいむのゆっくりしている部分が見えてくる。お飾り、もみあげ、眼、口。
れいむのゆっくりしている部分が見えてくる。お飾り、もみあげ、眼、口。
暗く陰るように。
逆にゆっくりしていない部分も見えてくる。脚、しーしー穴、あにゃる。
逆にゆっくりしていない部分も見えてくる。脚、しーしー穴、あにゃる。
そして。
どこをもぐべきかも見えてくる。
どこをもぐべきかも見えてくる。
「もげっ」
ふらんは腕を振った。
「れいむ……」
「まりさ」
「まりさ」
森の片隅でれいむとまりさが寄り添っている。
「かわいいおちびちゃんつくろうね」
「れいむとまりさのおちびちゃんなのぜ。ぜったいにせかいいちかわいいのぜ」
「れいむとまりさのおちびちゃんなのぜ。ぜったいにせかいいちかわいいのぜ」
両者ともに頬を赤く染めながら、頬を擦り合わせ始めた。
「すーりすーり」
きりっとした顔でだらしなく笑いながら、すりすりを行う。すりすり式の交尾。頬を擦り
合わせるとともに身体が上下に揺れ、顔の赤味が強くなっていく。
合わせるとともに身体が上下に揺れ、顔の赤味が強くなっていく。
「すーりすーりすーり……?」
しかし、二匹の顔が徐々に曇ってきた。
やがてすりすりを止め、お互いに顔を見合わせる。
やがてすりすりを止め、お互いに顔を見合わせる。
「ゆ? おかしいよ、ぜんぜんすっきりーできないよ?」
「だいじょうぶなのぜ、そのうちすっきりーできるのぜ」
「だいじょうぶなのぜ、そのうちすっきりーできるのぜ」
いくらすりすりをしても気持ちよくならない。二匹とも今まですっきりーはしたことない
が、どうすればすっきりーできるのは知っていた。しかし、その通りに動いてもすっきり
ーできない。おかしな事である。
が、どうすればすっきりーできるのは知っていた。しかし、その通りに動いてもすっきり
ーできない。おかしな事である。
「すーりすーりすーりすーり……」
二匹は諦めずにすりすりを開始した。
少し離れた場所で、ふらんが得意げに胸を反らしていた。
少し離れた場所で、ふらんが得意げに胸を反らしていた。
「どうもげ? すっきりーをもいだもげ」
「もうこのレベルまで行ったのか。さすがはもげ種だな」
「もうこのレベルまで行ったのか。さすがはもげ種だな」
それを見ていた男は感心したように頷く。
すっきりという現象自体をもぎ取る。相手はもがれた事すら気付かず、決してすっきり
に至る事はできない。一種の去勢だ。元々出餡を起こさずぺにぺにをもぐほどだった技
術は、さらに上の段階へと進んでいる。
背負っていた白い傘を横に置き、ふらんが両腕を前に出した。
すっきりという現象自体をもぎ取る。相手はもがれた事すら気付かず、決してすっきり
に至る事はできない。一種の去勢だ。元々出餡を起こさずぺにぺにをもぐほどだった技
術は、さらに上の段階へと進んでいる。
背負っていた白い傘を横に置き、ふらんが両腕を前に出した。
「おにいさん、さっそくもがせてもらうもげ」
地面を蹴り、男へと襲いかかる。
「麗破亞流・一穿」
ずんっ。
男の右人差し指がふらんの腹に突き刺さっていた。
男が腕を引くと、白目を剥いたふらんが地面に落ちる。
男が腕を引くと、白目を剥いたふらんが地面に落ちる。
「もぎゃあああああ!」
刺された腹を押え、じたばたと暴れるふらん。涙や涎を溢れさせ手足を振り回し、その
場でのたうち回っていた。すっきりの数十倍の快感が全身を駆け回る。気持ちいいとい
うレベルではなく、感じるのはもはや衝撃だ。
場でのたうち回っていた。すっきりの数十倍の快感が全身を駆け回る。気持ちいいとい
うレベルではなく、感じるのはもはや衝撃だ。
「お前の才能は認めるが、うぬぼれるな。俺をもぐのはまだ早い」
悶えるふらんにそう告げ、男はその場を離れた。
「あと、生かすにしろ殺すにしろ、後始末はしっかりやらないといけない」
すりすりを続けるれいむとまりさに近づいていく。
二匹は苦しげな表情で頬を擦り合わせていた。男が近付いていることにも気付かな
い。男はおもむろに二匹の頭に手を乗せた。加えられる理想的な振動。
二匹は苦しげな表情で頬を擦り合わせていた。男が近付いていることにも気付かな
い。男はおもむろに二匹の頭に手を乗せた。加えられる理想的な振動。
「すっきりいいいいいいいいっ!」
「すっきりいいいいいいいいっ!」
「すっきりいいいいいいいいっ!」
一瞬ですっきりーに達した二匹の頭から茎が伸び、実ゆっくりが実った。
「ゆんやあああ!」
森の中に響くまりさの悲鳴。
両目から滝のような涙を流し、もるんもるんと悶えながら、まりさは泣いていた。山歩
きの恰好をした男の左腕に抱えられたまま。
男の後ろをふらんが歩いている。白い傘を差しながら。
両目から滝のような涙を流し、もるんもるんと悶えながら、まりさは泣いていた。山歩
きの恰好をした男の左腕に抱えられたまま。
男の後ろをふらんが歩いている。白い傘を差しながら。
「はなしてえええっ! はなすんだぜえええっ! まりさはなにもしてないのぜえええ!
というか、なんでつれてこられてるんだぜえええ! わからないんだぜええ!」
というか、なんでつれてこられてるんだぜえええ! わからないんだぜええ!」
まりさの帽子に付けられた緑と白の地域ゆっくりバッジ。貼られた星シールはふたつ。
主に一地域のリーダーゆっくりか、それと同等の技能を持つゆっくりの証しだ。役所の
書類には上級技能ゆっくりと書かれる。
男は緩い傾斜の付いた獣道を進む。
主に一地域のリーダーゆっくりか、それと同等の技能を持つゆっくりの証しだ。役所の
書類には上級技能ゆっくりと書かれる。
男は緩い傾斜の付いた獣道を進む。
「この辺りにクイーンありすが出るって話が管理課に報告された。大型ゆっくりは人間
に危害加える可能性あるから、確認しないといけない。目撃情報をまとめるとれいぱー
っぽいからなおさらだ」
に危害加える可能性あるから、確認しないといけない。目撃情報をまとめるとれいぱー
っぽいからなおさらだ」
そこは隣の市との境目付近の山だった。
地域ゆっくりや近くに住む住人から、クイーンありすがいるらしいとの情報が市役所に
伝えられた。大型のゆっくりは危険である。単純な体当たりでも人間に大きなダメージ
を与えられるからだ。そのため速やかに調査が行われる。
地域ゆっくりや近くに住む住人から、クイーンありすがいるらしいとの情報が市役所に
伝えられた。大型のゆっくりは危険である。単純な体当たりでも人間に大きなダメージ
を与えられるからだ。そのため速やかに調査が行われる。
「ぞれで、どぼじでまりざをづれでぐるんだぜええ!?」
必死に叫ぶまりさ。まりさの担当区域は場所はここから五キロ以上離れている。クイ
ーンの事を報告したわけでもない。この件についてまりさは全くの無関係。本来ならこ
こにいる理由はないのだ。それなのにまりさは連れて来られていた。
まりさを地面に下ろし、男はその理由をきっぱりと告げる。
ーンの事を報告したわけでもない。この件についてまりさは全くの無関係。本来ならこ
こにいる理由はないのだ。それなのにまりさは連れて来られていた。
まりさを地面に下ろし、男はその理由をきっぱりと告げる。
「俺の知っているゆっくりの中だと、お前が一番いい声で鳴くからな」
一言で表すと囮用だった。
「なにぞ――」
ぶすっ。
身体のどこかに男の指が差し込まれる。中枢餡まで突き抜ける、極上の快感。
「ゆはああああぁぁぁん!」
よく通る甘い声が辺りに響いた。
人間が普通に聞くならゆっくりの嬌声である。しかし、ゆっくり基準では非常にいい
声だった。その声が森の奥へと流れていく。
ふらんが少し頬を赤くしていた。
人間が普通に聞くならゆっくりの嬌声である。しかし、ゆっくり基準では非常にいい
声だった。その声が森の奥へと流れていく。
ふらんが少し頬を赤くしていた。
「………」
地面に突っ伏したまま、まりさは無力に震えていた。涙と涎がだらしなく地面を濡らし
ている。自分の役目は終わった。そんな安心感を抱きながら。
ほどなく声に引かれたれいぱーがやってくる。
ている。自分の役目は終わった。そんな安心感を抱きながら。
ほどなく声に引かれたれいぱーがやってくる。
「まりさだなんだよおおおっ! わかるねえええ!」
「むきゅぁぁっ! かわいいこえがしたわあああ!」
「むきゅぁぁっ! かわいいこえがしたわあああ!」
草を掻き分け飛び出してきたのは、ちぇんとぱちゅりーだった。その顔はだらしなく崩
れ、ぺにぺにをえれくしょんさせている。その姿は紛れもなくれいぱーだ。
傘を畳み、ふらんはそれを地面に置く。
れ、ぺにぺにをえれくしょんさせている。その姿は紛れもなくれいぱーだ。
傘を畳み、ふらんはそれを地面に置く。
「もげ」
ひゅっ。
一閃。
ちぇんとぱちゅりーが地面に倒れた。その顔かられいぱーの表情が抜け、しおれた風
船のように放心している。すっきりをもがれた結果だった。
両手を振り、ふらんは眼を閉じる。
ちぇんとぱちゅりーが地面に倒れた。その顔かられいぱーの表情が抜け、しおれた風
船のように放心している。すっきりをもがれた結果だった。
両手を振り、ふらんは眼を閉じる。
「またつまらぬものをもいでしまったもげ」
「おほおおおおっ!」
「おほおおおおっ!」
その背に迫る一匹のありす。別方向から現われたれいぱーだった。
「もっ」
ふらんが振り返る。
しゅぱぱぱぱっ!
そこには全身に針を刺されたありすの姿があった。長さ三十センチほどの銀色の針
が十数本突き刺さっている。まるで針山のような姿だ。
が十数本突き刺さっている。まるで針山のような姿だ。
「よそ見はいけないわね、おちびちゃん。残心を怠るのは三流のやる事よ」
聞こえてくる女の声。
「だれもげ?」
ふらんは声の方向に向き直った。
男もそちらに視線を向ける。
地面に倒れたまま、まりさも声の方向に目を向けた。
近くにある杉の木。その枝に一人の女が掴まっていた。長い黒髪と白いワンピースと
いう出立で、ぎらつく目を周囲に向けている。近くの枝にれいむが一匹乗っていた。
男もそちらに視線を向ける。
地面に倒れたまま、まりさも声の方向に目を向けた。
近くにある杉の木。その枝に一人の女が掴まっていた。長い黒髪と白いワンピースと
いう出立で、ぎらつく目を周囲に向けている。近くの枝にれいむが一匹乗っていた。
「おばけえええ!?」
真正直な感想がまりさの口から漏れる。
その姿はまさにオバケだった。夜に見たら人間でも悲鳴を上げるだろう姿。
その姿はまさにオバケだった。夜に見たら人間でも悲鳴を上げるだろう姿。
「オバケとは失礼ね」
女が枝に乗っていたれいむを掴み、自分の頭に乗せる。
それから木を下りてきた。どこか機械的なぎこちなさを持った動きで。動物的に見え
てその実微妙に違う。昆虫を人間サイズにしたらこんな動きだろう。見ているだけで不
安になる不気味さがそこにあった。
地面に下りた女が、頭に乗せていたれいむを地面に下ろす。
それから木を下りてきた。どこか機械的なぎこちなさを持った動きで。動物的に見え
てその実微妙に違う。昆虫を人間サイズにしたらこんな動きだろう。見ているだけで不
安になる不気味さがそこにあった。
地面に下りた女が、頭に乗せていたれいむを地面に下ろす。
「ゆぅ」
ぐったりした表情で、れいむが吐息している。
男が声をかけた。
男が声をかけた。
「これはお隣の」
「あなたは確か、二葉市の麗破亞流使い」
「しりあいもげ?」
「あなたは確か、二葉市の麗破亞流使い」
「しりあいもげ?」
ふらんの問いに男が答える。
「隣の市の管理課の人だ。そちらもクイーンの件で?」
「そうよ。この辺りにいるって話を聞いたからちょっと調査と駆除に来たの」
「そうよ。この辺りにいるって話を聞いたからちょっと調査と駆除に来たの」
と周囲を手で示した。
「何か情報はありますか?」
「ちょっと野良れいぱーが増えてるみたいね。しかも、れいむやらまりさやらがれいぱー
化してるわ。れいぱーはありす種の専売特許なのに、それを取っちゃかわいそうよね」
「全くですな」
「ちょっと野良れいぱーが増えてるみたいね。しかも、れいむやらまりさやらがれいぱー
化してるわ。れいぱーはありす種の専売特許なのに、それを取っちゃかわいそうよね」
「全くですな」
てきぱきと情報交換を始める二人。
その傍らで大人しくしているふらん。
その傍らで大人しくしているふらん。
「ゆ……」
地面に倒れたまま、まりさは視線を動かした。
地面に下ろされたれいむが目に入る。ひどく疲れた顔をしているれいむだった。リボン
に付けられた緑と白の地域ゆっくりバッジ。星はふたつ。
まりさの視線に気付き、れいむがまりさに向き直った。
地面に下ろされたれいむが目に入る。ひどく疲れた顔をしているれいむだった。リボン
に付けられた緑と白の地域ゆっくりバッジ。星はふたつ。
まりさの視線に気付き、れいむがまりさに向き直った。
「………」
「……」
「……」
ぱぁ。
二匹を包み込む淡い輝き。
言葉に出さずとも理解できるものがそこにはあった。
言葉に出さずとも理解できるものがそこにはあった。
「れいむ」
「まりさ」
「まりさ」
どちらとなく口を開き、
「ゆっくりしていってね!」
「ゆっくりしていってね!」
「ゆっくりしていってね!」
挨拶とともに、両目からはらはらと涙を流した。
相手のゆっくりを心から願い言葉にする。生涯で一番心のこもった台詞。どちらもそう
思う渾身の「ゆっくりしていってね!」だった。
その時だった。
地面が揺れる。微かな震動。
相手のゆっくりを心から願い言葉にする。生涯で一番心のこもった台詞。どちらもそう
思う渾身の「ゆっくりしていってね!」だった。
その時だった。
地面が揺れる。微かな震動。
「来たようですな」
「ええ」
「もげ」
「ええ」
「もげ」
人間二人とゆっくり一匹が、そちらに向き直る。
「かわいいまりさのこえがきこえたのぜえええ!」
「みんなでりんかんだねええ! わかるよおお!」
「おほおおおおん! みんなこっちよおおおお!」
「みんなでりんかんだねええ! わかるよおお!」
「おほおおおおん! みんなこっちよおおおお!」
れいぱー化したゆっくりを二十匹ほど引き連れ、木々の間から現われた巨大なありす。
報告されたクイーンありすである。
背丈は二メートルほど。おおむねドスサイズになったありすだった。その顔はだらしな
く崩れ、全身を粘液でてからせている。れいぱーの形相だった。それだけではない。全
身から数十本のぺにぺが生え、それがうねうねと動いている。
報告されたクイーンありすである。
背丈は二メートルほど。おおむねドスサイズになったありすだった。その顔はだらしな
く崩れ、全身を粘液でてからせている。れいぱーの形相だった。それだけではない。全
身から数十本のぺにぺが生え、それがうねうねと動いている。
「これは、なんなんだぜえええ!?」
「おもにぜんぶきもいいいいっ!」
「おもにぜんぶきもいいいいっ!」
現われた異形にまりさとれいむは悲鳴を上げた。
「あら、卑猥」
「これは凄いな」
「これは凄いな」
人間二人は素直に感心している。
全身から触手のようにぺにぺにを生やしたテンタクル種。そのクイーンサイズのれい
ぱーだった。珍しい特性が重なった、非常に珍しい変異種だ。もっとも珍しいからといっ
て捕獲するほどの価値はない。
全身から触手のようにぺにぺにを生やしたテンタクル種。そのクイーンサイズのれい
ぱーだった。珍しい特性が重なった、非常に珍しい変異種だ。もっとも珍しいからといっ
て捕獲するほどの価値はない。
「あの触手で仲間増やしてるのかしら?」
女がぬらぬらと動くぺにぺにを指差した。テンタクル種はその触手のようなぺにぺに
で相手を犯すだけでなく、れいぱーに変異させてしまう。そういう例もあった。
ありすの動きが止まる。その視線がふらんに向けられた。
で相手を犯すだけでなく、れいぱーに変異させてしまう。そういう例もあった。
ありすの動きが止まる。その視線がふらんに向けられた。
「もげ?」
瞬きするふらん。
「おほっ。かわいいこがいたわあああっ!」
「みんなでとかいはのあいをそそいであげるよおおおっ」
「びーっぐぺにぺにふるぼーっきっ!」
「みんなでとかいはのあいをそそいであげるよおおおっ」
「びーっぐぺにぺにふるぼーっきっ!」
周囲のれいぱーも同調してふらんに視線を向ける。
男が右手を上げた。腕で左目を隠し、身体を斜めに構え、右目に力を込める。
同時に女が両手を持ち上げた。その手に握られた無数の針。
男が右手を上げた。腕で左目を隠し、身体を斜めに構え、右目に力を込める。
同時に女が両手を持ち上げた。その手に握られた無数の針。
「麗破亞流・牙頭輪愚烏淫愚〈ガトリング・ウイング〉!」
「針千本」
「針千本」
ばしゅんっ!
飛来する視線と大量の針が、周囲のれいぱーを薙ぎ払った。
「っ……」
「いぎ……」
「いぎ……」
女の投げた針は口や目の下、頬など痛覚が集中する場所に刺さっていた。さらに針
に込められた微弱な振動が、痛覚を強烈に刺激する。生み出されるのはそれだけで
非ゆっくり症に陥るほどの激痛。
そこに男の放った超快感が加わり、ゆっくりたち無茶苦茶な顔を見せていた。
に込められた微弱な振動が、痛覚を強烈に刺激する。生み出されるのはそれだけで
非ゆっくり症に陥るほどの激痛。
そこに男の放った超快感が加わり、ゆっくりたち無茶苦茶な顔を見せていた。
「露払いはしてあげたわ。思う存分もぎなさい」
黒髪を手で払い、女がふらんに告げる。
ありすが触手を蠢かせながら、周囲のゆっくりを見つめる。
ありすが触手を蠢かせながら、周囲のゆっくりを見つめる。
「ありすの、ありすの、とかいはなすっきりーふれんどさんたちが……」
悲しげに涙を流しているが、すぐに表情を切り替えた。
「うふ、うふふふ。ひどいことをしてくれるわねぇ。せきにんはとってもらうわ。そのこをあ
りすのすっきりーどれいにしてあげる。どうつきをれいぽぅできるなんて、ありすったらと
ってもこううんね」
「ねごとはねていうもげ」
りすのすっきりーどれいにしてあげる。どうつきをれいぽぅできるなんて、ありすったらと
ってもこううんね」
「ねごとはねていうもげ」
ジト目でそう告げ、ふらんが構えた。
両手を地面に突き、脚と腕を曲げる。獲物に飛び掛かる獣のような体勢だ。身体が
小さいため迫力はない。しかし、その爆発力は本物である。
両手を地面に突き、脚と腕を曲げる。獲物に飛び掛かる獣のような体勢だ。身体が
小さいため迫力はない。しかし、その爆発力は本物である。
「さあ、こっちにいらっしゃい。ありすといっしょにぬちょぬちょぐちゅぐちゅしましょうね。
だいじょぶよ。とおってもきもちいいわぁ」
だいじょぶよ。とおってもきもちいいわぁ」
ぺにぺにをうねうねさせながら、近付いてくるありす。
ふらんが地面を蹴った。弾けたバネのような勢いで一直線にありすへと向かっていく。
赤い眼が標的を捕らえていた。空中で身体を捻り、腕を振り抜く。
ふらんが地面を蹴った。弾けたバネのような勢いで一直線にありすへと向かっていく。
赤い眼が標的を捕らえていた。空中で身体を捻り、腕を振り抜く。
ざんっ。
両腕を広げ着地するふらん。
「……」
無言のままありすへと向き直る。
「面白い事する子ね。裏麗破亞流の技かしら?」
「ええ。こいつとは相性がいいんですよ」
「ええ。こいつとは相性がいいんですよ」
女の呟きに、男が説明している。
「おほっ? なんかすっきりしたわねぇ」
身体を捻りながら、ありすが気持ちよさげに呟く。
が、すぐにすっきりした理由を理解した。
が、すぐにすっきりした理由を理解した。
「ありすのとかいはなぺにぺにさんたちがあああ!」
全身から生えていたぺにぺにが無くなっている。残っているのは本来の位置にある
一本だけ。ぺにぺにがあった場所には痕跡も残っていない。周囲にもぺにぺには落ち
ていない。まるで最初から無かったように。
一本だけ。ぺにぺにがあった場所には痕跡も残っていない。周囲にもぺにぺには落ち
ていない。まるで最初から無かったように。
「でもっ! ぺにぺにはいっぽんでもだいじょうぶよっ!」
気を取り直し、ありすがふらんに向き直る。
そこにふらんが突っ込んだ。
そこにふらんが突っ込んだ。
どっ。
ふらんの右腕がありすを吹っ飛ばした。
二度、三度地面を転がってから止まるありす。
二度、三度地面を転がってから止まるありす。
「うう、いたいわ……」
呻きながら、ふらんを見る。
が、そこにあったのは予想外のものだった。
ありすの身の丈の二倍以上ある巨大なふらん。今まで見下ろす大きさだったのに、
見上げるほどの大きさになっていた。一瞬で十倍近い大きさへと。
いや、違う。
ふらんだけではない。周囲の木々や草、離れた場所にいる人間まで巨大化している。
が、そこにあったのは予想外のものだった。
ありすの身の丈の二倍以上ある巨大なふらん。今まで見下ろす大きさだったのに、
見上げるほどの大きさになっていた。一瞬で十倍近い大きさへと。
いや、違う。
ふらんだけではない。周囲の木々や草、離れた場所にいる人間まで巨大化している。
「ど、どういうことなの……」
大きくなったのではない。ありすが小さくなったのだ。クイーンサイズから、普通のあり
すへと。どういう原理か身体が縮んでいた。
ありすの前までふらんが歩いてくる。
すへと。どういう原理か身体が縮んでいた。
ありすの前までふらんが歩いてくる。
「かんたんなこともげ。おまえから『てんたくる』と『くいーん』をもいだもげ。いまのおまえ
は、ただの『れいぱーありす』もげ。ゆっくりりかいするもげ」
「それはいなかものよおおおっ! もとにもどしなさいいいいっ!」
は、ただの『れいぱーありす』もげ。ゆっくりりかいするもげ」
「それはいなかものよおおおっ! もとにもどしなさいいいいっ!」
悲鳴を上げるありす。
「それはむりもげ。もいだものはもとにもどせないもげ。もいだものがどこにいくのか、ふ
らんもしらないもげ。あきらめるもげ」
らんもしらないもげ。あきらめるもげ」
ありすの頭をふらんが押えた。
「はなしなさいいっ!」
ありすが必死に身体を捻るが、ふらんの手からは逃れられない。身体の小さいもげ
ふらんだが、その力はかなり強い。普通の胴付きふらんよりは非力だが、れいぱー化
したありす程度ではどうする事もできない。
ふらんだが、その力はかなり強い。普通の胴付きふらんよりは非力だが、れいぱー化
したありす程度ではどうする事もできない。
「おまえにのこってるのは『れいぱー』と『ありす』もげ。どっちをもがれるかはおまえが
きめるもげ。もげふらんのなさけもげ、かたほうはのこしてやるもげ」
きめるもげ。もげふらんのなさけもげ、かたほうはのこしてやるもげ」
ふらんはそう尋ねる。
「おほおおおっ」
禿饅頭がぺにぺにをえれくしょんさせ、針の刺さったれいむに身体を擦り付けている。
だらしなく精子餡を漏らしながら悶える姿は不気味でもあった。
だらしなく精子餡を漏らしながら悶える姿は不気味でもあった。
「むざんもげ……」
その姿を眺め、ふらんは首を振る。
ありすとれいぱー。
ありすが残したのはれいぱーだった。もしれいぱーをもいでいたら、普通の素ありす
に戻れていただろう。だが、このありすだったものは、性欲を選んだ。
金髪とお飾りは消え、ただ性欲のまま動く禿饅頭である。ありすではないので、すっ
きりしても妊娠させることはできない。 すっきり以外は何も考えられず、ほどなく消耗
しきって死ぬだろう。
ありすとれいぱー。
ありすが残したのはれいぱーだった。もしれいぱーをもいでいたら、普通の素ありす
に戻れていただろう。だが、このありすだったものは、性欲を選んだ。
金髪とお飾りは消え、ただ性欲のまま動く禿饅頭である。ありすではないので、すっ
きりしても妊娠させることはできない。 すっきり以外は何も考えられず、ほどなく消耗
しきって死ぬだろう。
それから目を離し、ふらんは男に向き直った。
「けっとうをもうしこむもげ。もがれた『ほこり』はかえしてもらうもげ!」
「もがれたものに気付いたか」
「もがれたものに気付いたか」
男は右手を持ち上げた。
「いいだろう。少し本気で相手をしてやる」
「も……ぎゃ……」
びくん、びくん。
打たれた胸を手で押え、ふらんが仰向けになって痙攣している。白目を剥いて涙と涎
を流しながら、時々弓のように仰け反っていた。正気に戻るまで十分ほどかかるだろう。
飛び掛かった所にカウンターで掌打を喰らい、この結果である。
女がれいむを持ち上げ、ふらんを見る。
を流しながら、時々弓のように仰け反っていた。正気に戻るまで十分ほどかかるだろう。
飛び掛かった所にカウンターで掌打を喰らい、この結果である。
女がれいむを持ち上げ、ふらんを見る。
「なかなかいい動きをする子ね。将来が楽しみね」
「ええ。俺もうかうかしてられませんよ」
「ええ。俺もうかうかしてられませんよ」
男は笑いながらふらんを抱え上げ、まりさに声をかけた。
「さて、帰るぞ。まりさ」
おまけ
れみりゃの場合
れみりゃの場合
どこかの森のどこかの広場で。
ゆっくりと羽を動かしながら、れみりゃは正面にいるゆっくりを眺めた。ドスまりさを中心
に五十匹ほどの基本種が集まっている。これだけ沢山いると壮観だった。
ゆっくりと羽を動かしながら、れみりゃは正面にいるゆっくりを眺めた。ドスまりさを中心
に五十匹ほどの基本種が集まっている。これだけ沢山いると壮観だった。
「このかずあいてに、どうたたかうの? ばかなの、しぬの?」
「どうつきのれみりゃなんて、ざこなんだよ。わかってねー」
「ドスもいるんだよ。かてるとおもってるの?」
「どうつきのれみりゃなんて、ざこなんだよ。わかってねー」
「ドスもいるんだよ。かてるとおもってるの?」
既に勝利気分のゆっくりたち。
単純に数は力である。沢山集まったゆっくりたちはそれだけで自分たちが強いと考え
ていた。れみりゃが相手でも簡単に勝てる、と。実際、普通のれみりゃが相手なら数匹
犠牲者が出るだけで勝てただろう。
単純に数は力である。沢山集まったゆっくりたちはそれだけで自分たちが強いと考え
ていた。れみりゃが相手でも簡単に勝てる、と。実際、普通のれみりゃが相手なら数匹
犠牲者が出るだけで勝てただろう。
「そうね」
小さく笑い、れみりゃは自分の背に手を伸ばした。あいにくとこのれみりゃは普通では
なかった。容姿だけではない。その性質も普通とは違っていた。
ゆっくりするためにゆっくりしない事を厭わない。その思考と行動は、れみりゃの力を
れみりゃの枠から外れたものへと変質させていた。
なかった。容姿だけではない。その性質も普通とは違っていた。
ゆっくりするためにゆっくりしない事を厭わない。その思考と行動は、れみりゃの力を
れみりゃの枠から外れたものへと変質させていた。
ぱきぱき……
乾いた音を立て、右羽が大きく広がった。
ずざざざざ……
糸が解けるように黒い羽が崩れ、れみりゃの手の中に一本の棒を形成する。それは
剣の柄だった。続けて羽が崩れ、鍔と青い片刃を形成していく。
ほんの数秒で右の羽が一振りの大剣へと形を変えた。れみりゃの身長をも越える大
きさで、全長はおよそ百三十センチ。漆黒の柄に包丁のように身幅のある青い剣身を
持っている。その刃先は恐ろしく鋭い。
剣の柄だった。続けて羽が崩れ、鍔と青い片刃を形成していく。
ほんの数秒で右の羽が一振りの大剣へと形を変えた。れみりゃの身長をも越える大
きさで、全長はおよそ百三十センチ。漆黒の柄に包丁のように身幅のある青い剣身を
持っている。その刃先は恐ろしく鋭い。
「ぶれーど・ざ・ざんてつけん」
右羽の無いれみりゃが、青い大剣を構えた。
現われた武器に、五十匹を越えるゆっくりが言葉を失う。その武器が並大抵のもの
でないと、考えるよりも早く理解させられていた。
れみりゃは身体を前に傾け、地面を蹴る。
現われた武器に、五十匹を越えるゆっくりが言葉を失う。その武器が並大抵のもの
でないと、考えるよりも早く理解させられていた。
れみりゃは身体を前に傾け、地面を蹴る。
ざぎぃん!
刃が閃き、その場にいた全てのゆっくりが真っ二つになった。世辞の台詞もなく、痛
みに苦しむ暇もない。中枢餡ごと切断され、即死である。
みに苦しむ暇もない。中枢餡ごと切断され、即死である。
「そくしたいせいもってたら、ぐんぐにるをつかってあげたんだけどね」
大剣を羽へと戻し、れみりゃは呟いた。
無声あきさんへ。
HENTAIコンビのイラストありがとうございます。
HENTAIコンビのイラストありがとうございます。
過去SS
anko4316 48時間
anko4284 歌うのうかりん
anko4270 ゆゆこのグルメ
anko4262 立ち退き命令
anko4252 条件は「ゆっくりしたこと」
anko4248 無限の闇に落ちる
以下略
anko4316 48時間
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