ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko4542 中途半端なおにいさん・1
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『中途半端なおにいさん・1』 36KB
制裁 戦闘 群れ ゲス ドスまりさ 希少種 現代 虐待人間 ぺけぽん 27作品目です。
制裁 戦闘 群れ ゲス ドスまりさ 希少種 現代 虐待人間 ぺけぽん 27作品目です。
注意書きです。
1 希少種が出ます。
2 ゲスいゆっくりが出ます。
3 若干ギャグ要素・チート要素が含まれます。
2 ゲスいゆっくりが出ます。
3 若干ギャグ要素・チート要素が含まれます。
それでもOKという方のみ、どうぞ。
……そこは、どある県境にある、どこにでもあるような普通の町だった。
人口も多すぎず、少なすぎず、本当に普通の町だった。
人口も多すぎず、少なすぎず、本当に普通の町だった。
「ヒャッハァァァァッ!!今日もバイクの調子は快調だぜえぇぇぇぇっ!!」
「ヒイィィィィハアァァァァッ!!けど、きちんと制限速度を守りながら走ってやるぜえぇぇぇぇっ!!」
「ヒャッホオォォォォッ!!お婆さんが横断歩道を渡り切れていないから、渡るまで待つぜえぇぇぇぇっ!!」
「ヒイィィィィハアァァァァッ!!けど、きちんと制限速度を守りながら走ってやるぜえぇぇぇぇっ!!」
「ヒャッホオォォォォッ!!お婆さんが横断歩道を渡り切れていないから、渡るまで待つぜえぇぇぇぇっ!!」
「「「ヒャッハアァァァァッ!!今日も元気に出勤するぜえぇぇぇぇっ!!」」」
サングラスをかけたモヒカン頭の半裸の男達が、バイクで会社に出勤し。
「ヒャッハアァァァァッ!!奥さん!秋はとっくに過ぎちまったけど、サンマが安いぜえぇぇぇぇっ!!」
「アッハアァァァァッ!!もう少し安くしてくれると助かるわあぁぁぁぁっ!!」
「アッハアァァァァッ!!もう少し安くしてくれると助かるわあぁぁぁぁっ!!」
モヒカン頭の魚屋の店主と主婦が魚の値段交渉をし。
「ヤッホオォォォォッ!!としあき君、おっはよおぉぉぉぉっ!!」
「HALOOOOOO!!餡娘ちゃん、GOOD MORNING!!」
「早くしないと、学校に遅刻しちゃうよおぉぉぉぉっ!!」
「WAO!!そいつはCRAZY!!」
「HALOOOOOO!!餡娘ちゃん、GOOD MORNING!!」
「早くしないと、学校に遅刻しちゃうよおぉぉぉぉっ!!」
「WAO!!そいつはCRAZY!!」
モヒカン頭の小学生が元気よく登校し。
「ヒャハアァァァァッ!!朝はまりさを虐めるに限るぜえぇぇぇぇっ!!」
「や、やめるのぜえぇぇぇぇっ!!まりさをいじめても、たのしくないのぜえぇぇぇぇっ!!」
「ヒャッハアァァァァッ!!さっそく自宅へ連れ帰ってGYAKUTAIだあぁぁぁぁっ!!」
「ゆんやあぁぁぁぁっ!!」
「や、やめるのぜえぇぇぇぇっ!!まりさをいじめても、たのしくないのぜえぇぇぇぇっ!!」
「ヒャッハアァァァァッ!!さっそく自宅へ連れ帰ってGYAKUTAIだあぁぁぁぁっ!!」
「ゆんやあぁぁぁぁっ!!」
モヒカン頭の自宅警備員が朝から野良まりさを捕獲し。
……人々に笑顔と大声の絶えない、とても活気溢れる町だった。
この町の名前は、『湯虐(ゆぎゃく)町』。
つい数年前に、虐待人間の政界のドン、虐待悪闘惨(おとうさん)議員の提案によって作られた、浅い歴史を持つ町である。
世間一般から冷ややかな目で見られがちな虐待人間の生きる権利を保護する目的で、この湯虐町は作られた。
虐待鬼威惨(おにいさん)や、虐待悪姐惨(おねえさん)達が人口の95%を占める、虐待大好き人間達が集まる、至って普通の町である。
町の周辺は野生のゆっくり達が数多く生息している山に囲まれており、時折山からやって来るゆっくり達も多いので、虐待するゆっくりには困らない。
そして各所に他県から召集された特殊部隊や自衛隊が駐屯しており、空中では常にヘリコプターが数機パトロールを行っている。
他の町や県からの評価は、『あの町には近付くな』。
この町で健やかに、真っ当に暮らしている一般虐待市民達にとても優しく、安全に配慮した町づくりとなっている。
世間一般から冷ややかな目で見られがちな虐待人間の生きる権利を保護する目的で、この湯虐町は作られた。
虐待鬼威惨(おにいさん)や、虐待悪姐惨(おねえさん)達が人口の95%を占める、虐待大好き人間達が集まる、至って普通の町である。
町の周辺は野生のゆっくり達が数多く生息している山に囲まれており、時折山からやって来るゆっくり達も多いので、虐待するゆっくりには困らない。
そして各所に他県から召集された特殊部隊や自衛隊が駐屯しており、空中では常にヘリコプターが数機パトロールを行っている。
他の町や県からの評価は、『あの町には近付くな』。
この町で健やかに、真っ当に暮らしている一般虐待市民達にとても優しく、安全に配慮した町づくりとなっている。
……そんな普通極まりない町に、一人だけ特別の存在と呼べる男が存在していた。
「……」
その男は今、人々が行き交う歩道を無言で歩いていた。
虐待鬼威惨のトレードマークの一つであるサングラスをかけており、年齢は、二十代そこらであろう。
……その風貌は、極めて異質であった。
虐待鬼威惨のトレードマークの一つであるサングラスをかけており、年齢は、二十代そこらであろう。
……その風貌は、極めて異質であった。
頭はモヒカンではなく、短すぎず長すぎず、染めてもいない普通の黒髪。
服装は半裸やプロテクターを付けておらず、他県にあるユニクロで買ったような、特徴の無い服。
棍棒やメリケンサックなど、湯虐町の法律、湯虐法によって定められている一般虐待市民ならば着用義務のある凶器を全く所持していない。
服装は半裸やプロテクターを付けておらず、他県にあるユニクロで買ったような、特徴の無い服。
棍棒やメリケンサックなど、湯虐町の法律、湯虐法によって定められている一般虐待市民ならば着用義務のある凶器を全く所持していない。
とてつもなく、この湯虐町に似つかわしくない風貌の持ち主であった。
もし、虐待鬼威惨なら誰しもが着用しているサングラスがなければ、よその町の人間と思われるだろう。
もし、虐待鬼威惨なら誰しもが着用しているサングラスがなければ、よその町の人間と思われるだろう。
「……」
「ヒャホッ!?あ、あいつは……」
「ヒーハー、ママー、あの鬼威惨、変な格好してるー」
「ヒャハァッ!?見ちゃいけません!」
「ヒーハー、ママー、あの鬼威惨、変な格好してるー」
「ヒャハァッ!?見ちゃいけません!」
同じ歩道を歩いていた一般虐待市民達は、彼の姿を見て驚き、道を空けた。
「……」
人々の畏怖の眼差しで見られながらも、彼はその視線を特に気にする事なく、そのまま一般虐待市民達の間を通り過ぎた。
「ヒャッフゥ……。あいつの姿を見る度に、心臓が縮まるぜぃ……」
その場にいた一般虐待市民の内の一人の、背丈が180センチは超える大男が、額の冷や汗を拭っていた。
……その男は知っていた。
いや、湯虐町の中で、彼の存在を知らない者は、ほとんどいなかった。
……その男は知っていた。
いや、湯虐町の中で、彼の存在を知らない者は、ほとんどいなかった。
彼の事を。……『おにいさん』の事を。
中途半端なおにいさん・1
作:ぺけぽん
「……」
あれから数分後……、彼……、いや、『おにいさん』は、とあるビルの前に立っていた。
そのビルは、彼の職場であった。
そのビルは、彼の職場であった。
「……」
おにいさんは無言で、そのビルの中へと入って行った。
「キャッハァ!おにいさん!おはようございます!」
「キャッフゥ!おにいさん!今日は随分遅い出勤ですね!」
「キャッフゥ!おにいさん!今日は随分遅い出勤ですね!」
中に入ると、パンクスーツ姿の受付悪姐惨二人組が、おにいさんを出迎えた。
「……あぁ。寝坊したんだ……」
……そこでおにいさんは、今日初めて他者との会話を交わした。
「早く行った方が良いですよ、おにいさん!」
「そうですよ!部長、おにいさんはまだかってカンカンになって怒ってましたから!」
「……そうするよ」
「そうですよ!部長、おにいさんはまだかってカンカンになって怒ってましたから!」
「……そうするよ」
おにいさんは受付悪姐惨二人組にそう言うと、近くに設置されているエレベーターに向かった。
エレベーターの扉が開くのを待ち、扉が開くのと同時に中へ入った。
エレベーターの扉が開くのを待ち、扉が開くのと同時に中へ入った。
「ヒャッハアァァァァッ!!おにいさんじゃねぇか!」
「どうした、おにいさん!もう十時を回ってるぜ!」
「どうした、おにいさん!もう十時を回ってるぜ!」
エレベーターの中には、モヒカン頭のスーツ姿の男達がいた。
……彼らは、おにいさんの職場の同僚であった。
……彼らは、おにいさんの職場の同僚であった。
「……寝坊したんだよ」
「そうか!?部長に殺されないように気を付けな!」
「ヒャハッ、何言ってんだよ。こいつが部長に殺される訳ねぇだろ?」
「あぁ、そうだな!一回部長がキレてサブマシンガン乱射した時も、弾丸全部当たんなかったもんな!」
「俺、流れ弾が心臓に当たっちまって、一週間入院しちまったけど、誰も俺の事心配してねぇもんな!」
「当たり前だろうが!俺達虐待人間は、頭撃ち抜かれなきゃ死なねぇからな!」
「それもそうだな!じゃあな、おにいさん!俺達、これからお得意先に会いに行くからよ!」
「そうか!?部長に殺されないように気を付けな!」
「ヒャハッ、何言ってんだよ。こいつが部長に殺される訳ねぇだろ?」
「あぁ、そうだな!一回部長がキレてサブマシンガン乱射した時も、弾丸全部当たんなかったもんな!」
「俺、流れ弾が心臓に当たっちまって、一週間入院しちまったけど、誰も俺の事心配してねぇもんな!」
「当たり前だろうが!俺達虐待人間は、頭撃ち抜かれなきゃ死なねぇからな!」
「それもそうだな!じゃあな、おにいさん!俺達、これからお得意先に会いに行くからよ!」
男達はそう言って、エレベーターを降りてビルの入口から出て行った。
「……」
おにいさんは無言でボタンを押し、エレベーターの扉が閉まった。
エレベーターが上昇して数十秒後、目的の階に到達したエレベーターは止まり、扉が開いた。
エレベーターを降りたおにいさんは、目の前の通路を真っ直ぐに進み、その途中にある扉の前に止まった。
エレベーターが上昇して数十秒後、目的の階に到達したエレベーターは止まり、扉が開いた。
エレベーターを降りたおにいさんは、目の前の通路を真っ直ぐに進み、その途中にある扉の前に止まった。
「……」
おにいさんはドアノブを掴み、その扉を開けた。
「ヒャッハァァァァッ!!今日も元気にデスクワークだあぁぁぁぁっ!!」
「田中くうぅぅぅぅんっ!!この書類誤字脱字が多いぞおぉぉぉぉっ!?」
「キャハァッ!!としあきさんっ!お茶汲んできましたっ!」
「田中くうぅぅぅぅんっ!!この書類誤字脱字が多いぞおぉぉぉぉっ!?」
「キャハァッ!!としあきさんっ!お茶汲んできましたっ!」
……中では、スーツ姿だったり半裸だったりプロテクター姿だったり、様々な格好をしている虐待鬼威惨、悪姐惨達が、業務に追われていた。
常に大声や罵詈雑言が飛び交う至って普通のオフィスが、彼の職場であった。
常に大声や罵詈雑言が飛び交う至って普通のオフィスが、彼の職場であった。
「あっ!!おにいさん!どうしたんだ!?ずいぶん遅いじゃねぇか!」
「……寝坊したんだ」
「おにいさん!部長が出勤したらすぐに部長室に来いって言ってたぜ!」
「……あぁ」
「気を付けろよ!今日は部長相当機嫌悪いからな!今朝も眼力で一人入院しちまった!」
「……寝坊したんだ」
「おにいさん!部長が出勤したらすぐに部長室に来いって言ってたぜ!」
「……あぁ」
「気を付けろよ!今日は部長相当機嫌悪いからな!今朝も眼力で一人入院しちまった!」
同僚の虐待鬼威惨の声を背に受け、おにいさんはオフィスを出て、隣の部長室へと向かった。
「……」
部長室の前に立ったおにいさんは、オフィスに入った時と同じように、そのドアを空けた。
「はろー、そして、ぐっばい」
ドアを開けるやいなや、いかにも高級といった感じの業務テーブルの上に、小柄な緑色の髪の毛の女性が座っていた。
……その手にはリボルバーが握られており……、彼の額にリボルバーを向け、引き金を引いた。
……その手にはリボルバーが握られており……、彼の額にリボルバーを向け、引き金を引いた。
「……」
おにいさんは弾丸が額に命中する直前で背中を反らし、マト○ックス顔負けのイナバ○アーで弾丸を回避した。
……彼の背後の壁には、先程の銃弾がめり込んでいた。
……彼の背後の壁には、先程の銃弾がめり込んでいた。
「……おはようございます。ゆうか部長」
おにいさんは反らした背中を戻し、無表情のままそう言った。
「まったく……。いまのはほんとうにさよならするつもりでうったのに……。にんげんばなれしているわね、おにいさん」
……銃口から煙が出ているリボルバーを手にしながら、その女性は呆れ顔でそう返した。
……いや、厳密に言えば、彼女は人間ではなかった。
……いや、厳密に言えば、彼女は人間ではなかった。
「自分の部下を本気で殺しにかかっている、ゆっくり離れしたゆっくりに言われたくありません」
彼女は人間ではなく……、人間のように胴体のある、『胴付きゆっくり』だったのだ。
彼女の名前はゆうか。
ゆっくりでありながら、このビルで働く虐待鬼威惨、虐待悪姐惨……、そして、おにいさんの直属の上司である。
湯虐町には何匹か、虐待人間と同等か、それ以上の実力を持つ個体が存在する。
そういったゆっくり達は、虐待人間の社会に普通に溶け込み、中には虐待人間の職場で働く者も存在する。
彼女もまた、そういった存在のうちの一人であった。
彼女は湯虐町で、普通の虐待人間ならば携帯の許されない重火器の着用を正式に許可されている。
真面目に働かない虐待人間には教育の名目で愛の銃弾を、気に食わない野良ゆっくりには殺意を込めて冷たい銃弾を叩き込んでいる。
彼女の名前はゆうか。
ゆっくりでありながら、このビルで働く虐待鬼威惨、虐待悪姐惨……、そして、おにいさんの直属の上司である。
湯虐町には何匹か、虐待人間と同等か、それ以上の実力を持つ個体が存在する。
そういったゆっくり達は、虐待人間の社会に普通に溶け込み、中には虐待人間の職場で働く者も存在する。
彼女もまた、そういった存在のうちの一人であった。
彼女は湯虐町で、普通の虐待人間ならば携帯の許されない重火器の着用を正式に許可されている。
真面目に働かない虐待人間には教育の名目で愛の銃弾を、気に食わない野良ゆっくりには殺意を込めて冷たい銃弾を叩き込んでいる。
「あなたをころすには、やはりあさるとらいふるくらいはひつようかしら?」
「……まぁ、この前持ち出したミニガンよりは大分マシですが……。ゆうか部長。何でもかんでも銃殺制裁で解決しようとするのは、良くありません」
「じゅうこうをむけられたくなければ、ちこくしないで、ていじどおりにしゅっきんしなさい」
「……努力します」
「……まぁ、この前持ち出したミニガンよりは大分マシですが……。ゆうか部長。何でもかんでも銃殺制裁で解決しようとするのは、良くありません」
「じゅうこうをむけられたくなければ、ちこくしないで、ていじどおりにしゅっきんしなさい」
「……努力します」
おにいさんは万年遅刻出勤者であり、こうして度々ゆうか部長から叱責を受けている。
大抵八割は口の前に銃が出て、ゆうか部長が発砲する度に何名か同僚の虐待人間が巻き添えになる事が多いのだが、そんな事は些細な事である。
別に驚く事でもない。
大抵八割は口の前に銃が出て、ゆうか部長が発砲する度に何名か同僚の虐待人間が巻き添えになる事が多いのだが、そんな事は些細な事である。
別に驚く事でもない。
「まったく……。あなたがゆうしゅうでなければ、もうに、さんぱつはうちこんでいるわ」
「勘弁して下さい」
「まぁ、むだばなしはこれくらいにして……。さっそくしごとのいらいがきているわ、おにいさん」
「勘弁して下さい」
「まぁ、むだばなしはこれくらいにして……。さっそくしごとのいらいがきているわ、おにいさん」
ゆうか部長はそう言うと、テーブルの上に置いてあった紙の資料を何枚か渡した。
おにいさんはそれを無言で受け取り、資料に目を通す。
おにいさんはそれを無言で受け取り、資料に目を通す。
「となりまちから、きのういらいがきたの。すこしばかりめんどうだから、ゆうかたちにしごとがまわってきたの」
「誰が行くんですか?」
「とうぜん、おにいさんと、ほかにもすうめい……、こんかいは、ゆうかもいくわ」
「部長が?」
「えぇ。ぶかといっしょにあせみずながしてしごとをするのは、じょうしとしてとうぜんのことでしょう?」
「本音は?」
「ひさびさにあばれたい」
「やっぱり」
「さんじゅっぷんごにでかけるわ。あなたもじゅんびを……、いえ、あなたにじゅんびなんか、いらなかったわね」
「誰が行くんですか?」
「とうぜん、おにいさんと、ほかにもすうめい……、こんかいは、ゆうかもいくわ」
「部長が?」
「えぇ。ぶかといっしょにあせみずながしてしごとをするのは、じょうしとしてとうぜんのことでしょう?」
「本音は?」
「ひさびさにあばれたい」
「やっぱり」
「さんじゅっぷんごにでかけるわ。あなたもじゅんびを……、いえ、あなたにじゅんびなんか、いらなかったわね」
ゆうか部長はそう言って、おにいさんの横を通り過ぎ、部長室を出た。
おにいさんもゆうか部長の後から部長室を出る。
二人はそのままオフィスへと向かった。
おにいさんもゆうか部長の後から部長室を出る。
二人はそのままオフィスへと向かった。
「おはよう、みんな。きょうもばしゃうまのごとくはたらいているかしら?わがしゃにだばはいらないわ」
オフィスに入り、ゆうか部長が恒例の温かい労いの言葉を発すると、オフィスで仕事をしていた虐待人間達が一斉に彼女の方を向いた。
「ヒャハッ!ゆうか女王!おはようございます!」
「ジーク・ゆうか!オール・ハイツ・ゆうか!」
「今日もご機嫌麗しゅうでヒャハッ!」
「ヒーハー!今日も馬車馬の如く働いております!」
「ゆうかりん!俺だ!踏んでくれ!」
「ジーク・ゆうか!オール・ハイツ・ゆうか!」
「今日もご機嫌麗しゅうでヒャハッ!」
「ヒーハー!今日も馬車馬の如く働いております!」
「ゆうかりん!俺だ!踏んでくれ!」
虐待人間達は一列に整列し、ゆうか部長に対して敬礼した。
ゆうか部長は一番最後に挨拶した虐待人間の喉元にリボルバーの銃弾を撃ち込んだ。
ゆうか部長は一番最後に挨拶した虐待人間の喉元にリボルバーの銃弾を撃ち込んだ。
「ヒャアァァァァッ!?」
喉元に銃弾を受けた虐待人間は、キリモミ回転しながら後方に数メートル吹っ飛び、近くの机に激突してピクピクと痙攣し始めた。
「ヒャアッ!?万死に値するはずの暴言を、ヘッドショットではなく喉撃ちで許されるとは……!」
「さすがゆう閣下……、何とお優しいでヒャハっ!!」
「今日もゆうか様は慈悲のオーラで輝いておられる……!」
「ゆうかりん天使すぎる天使か」
「さすがゆう閣下……、何とお優しいでヒャハっ!!」
「今日もゆうか様は慈悲のオーラで輝いておられる……!」
「ゆうかりん天使すぎる天使か」
ゆうか部長は別の一番最後の虐待人間に向けてリボルバーを向けた。
「やめましょう、ゆうか部長」
……が、おにいさんに制止され、渋々リボルバーを下に向けた。
「……あいさつはこれくらいにしておきましょうか。みんな、よろこびなさい。あたらしいしごとよ」
「「「「「「ヒャッハアァァァァッ!!」」」」」」
「さいきんからだがなまってしかたがないでしょう?」
「「「「「「ヒャッハアァァァァッ!!」」」」」」
「けれど、こんかいはこのなかからなんにんかえらんでつれていくわ。それいがいはおるすばんね」
「「「「「「ヒャアァァァァッ!?」」」」」」
「えーと……。それじゃあ、びー、でぃー、えふ。きょうはあなたたちがきなさい」
「「「ヒャハアァァァァッ!!お仕事だあぁぁぁぁっ!!」」」
「「「「「「ヒャアァァァァッ!?」」」」」」
「「「「「「ヒャッハアァァァァッ!!」」」」」」
「さいきんからだがなまってしかたがないでしょう?」
「「「「「「ヒャッハアァァァァッ!!」」」」」」
「けれど、こんかいはこのなかからなんにんかえらんでつれていくわ。それいがいはおるすばんね」
「「「「「「ヒャアァァァァッ!?」」」」」」
「えーと……。それじゃあ、びー、でぃー、えふ。きょうはあなたたちがきなさい」
「「「ヒャハアァァァァッ!!お仕事だあぁぁぁぁっ!!」」」
「「「「「「ヒャアァァァァッ!?」」」」」」
ゆうか部長に選別された虐待鬼威惨B、D、Fはとても喜び、残りの虐待人間達は恨みと妬みの混じった眼差しで選ばれた三人を睨んでいた。
「それじゃあじゅんびをしなさい。もうすこししたらでかけるわよ」
「「「イエス・ヒャッハー!!」」」
「「「イエス・ヒャッハー!!」」」
B・D・Fはゆうか部長に敬礼し、準備の為にオフィスを後にした。
「おにいさん、ゆうかもじゅんびをしてくるわ。さきにそとでまっていなさい」
「はい」
「はい」
ゆうか部長にそう言われたおにいさんは、外で待機するべくオフィスを後にするのだった……。
……十分後。
「ヒャッハー!!お昼の準備は忘れちゃいねぇな!?」
「当たり前よ!!お前こそハーレーの整備は済んだか!?」
「ヒーハーッ!!お前等、おやつは一人一つだけだぜ!!」
「じゅんびはすんだようね。それではいきましょうか、おにいさん」
「「「ヒャハッ!!頼りにしてるぜ!おにいさん!」」」
「……」
「当たり前よ!!お前こそハーレーの整備は済んだか!?」
「ヒーハーッ!!お前等、おやつは一人一つだけだぜ!!」
「じゅんびはすんだようね。それではいきましょうか、おにいさん」
「「「ヒャハッ!!頼りにしてるぜ!おにいさん!」」」
「……」
おにいさん、ゆうか部長、モブ鬼威惨達は仕事の準備を終え、会社の備品であるハーレーに乗って目的地へ直行した。
ゆうか部長はハーレーを運転する事が出来ないので、おにいさんの運転するハーレーに乗っている。
……数分後、おにいさん達は湯虐町の関所へ到着した。
湯虐町の一般虐待市民達は、この関所で手続きを済ませなければ、外へ出る事が出来ない。
ゆうか部長はハーレーを運転する事が出来ないので、おにいさんの運転するハーレーに乗っている。
……数分後、おにいさん達は湯虐町の関所へ到着した。
湯虐町の一般虐待市民達は、この関所で手続きを済ませなければ、外へ出る事が出来ない。
「……火炎放射器に、特殊警棒、サブマシンガンにハンドガンに、お弁当が五箱……。……どうぞお通り下さい」
「「「ヒャッハー!!外の世界の空気だー!!」」」
「おにいさん、もうすこしおそくうんてんできないかしら?ゆうか、あんまりはやいのはにがてなのよ……」
「無理です」
「「「ヒャッハー!!外の世界の空気だー!!」」」
「おにいさん、もうすこしおそくうんてんできないかしら?ゆうか、あんまりはやいのはにがてなのよ……」
「無理です」
関所で所持品チェックを済ませたおにいさん達は、関所の外へハーレーを走らせた。
「……おい、あの男か?あのユニクロの服を着ている……」
「あぁ。前に一度だけ会った事があるんだがな。移民手続きの時に」
「この町の人間達が、あいつの事をすげー怖がっていたり、尊敬してるって本当か?」
「よく分からんが、そうらしい。あいつはかなり変わっているそうだ」
「俺に言わせりゃ、この町自体が変わってるよ」
「あぁ。前に一度だけ会った事があるんだがな。移民手続きの時に」
「この町の人間達が、あいつの事をすげー怖がっていたり、尊敬してるって本当か?」
「よく分からんが、そうらしい。あいつはかなり変わっているそうだ」
「俺に言わせりゃ、この町自体が変わってるよ」
……関所にいた数名の特殊部隊隊員が、そんな会話を交わしていたが、既に遠くにいるおにいさん達に聞こえる事はなかった。
「ヒャッハー!外の町の信号機は、赤から青になるのが遅いぜぇ!」
「全くだぜ!俺らの町の信号機は十秒置きに色が変わるのによ!」
「思わずストレスでヒャハりそうだぜ!」
「みんな、わかっているとおもうけど、しんごうむしをしたらへっどしょっとよ」
「「「イエス・ヒャッハー!!」」」
「……」
「全くだぜ!俺らの町の信号機は十秒置きに色が変わるのによ!」
「思わずストレスでヒャハりそうだぜ!」
「みんな、わかっているとおもうけど、しんごうむしをしたらへっどしょっとよ」
「「「イエス・ヒャッハー!!」」」
「……」
……関所を出て、外の普通の町に入ったおにいさん達は、交差点で信号待ちをしていた。
「うわ……、あれ、虐待鬼威惨か……?」
「パパー、あのゆうか、何であんなに鉄砲持ってるのー?」
「指を指すのを止めなさい。あれに関わってはいけない……」
「パパー、あのゆうか、何であんなに鉄砲持ってるのー?」
「指を指すのを止めなさい。あれに関わってはいけない……」
……その間、交差点の周囲にいた一般市民達が、おにいさん達の姿を見て、ヒソヒソと話していたり、そそくさと立ち去ったりしていた。
「ヒャハ……。相変わらずの冷たい視線だぜ……」
「畜生、俺達が一体何をしたってんだ!」
「やっぱショルダーアーマーのトゲが悪いのかねぇ……」
「畜生、俺達が一体何をしたってんだ!」
「やっぱショルダーアーマーのトゲが悪いのかねぇ……」
モブ鬼威惨達は、そんな一般市民達に達に憤慨していたり、落ち込んだりしていた。
世間一般からすれば、虐待人間は冷ややかな目で見られ、迫害される存在。
いつの世も、特定の人種に対する差別というものは、消えないのである。
世間一般からすれば、虐待人間は冷ややかな目で見られ、迫害される存在。
いつの世も、特定の人種に対する差別というものは、消えないのである。
「……」
「あら、おにいさん、おにいさんもきにしているの?」
「……いえ。そういう訳ではありません」
「ふふ、こういうもんだいはね、わりとかんたんにかいけつできるものなのよ?」
「その方法は?」
「ちからづくでおもいしらせる」
「ゆうか部長ならそう言うと思いました」
「あら、おにいさん、おにいさんもきにしているの?」
「……いえ。そういう訳ではありません」
「ふふ、こういうもんだいはね、わりとかんたんにかいけつできるものなのよ?」
「その方法は?」
「ちからづくでおもいしらせる」
「ゆうか部長ならそう言うと思いました」
そんな会話を交わしている内に、信号機の色が赤から青に変わった。
「「「ヒャッハー!!青信号だー!!」」」
「ねぇ、おにいさん。そくどをだいたいにじゅっきろにしてはしってくれない?」
「無理です」
「ねぇ、おにいさん。そくどをだいたいにじゅっきろにしてはしってくれない?」
「無理です」
おにいさん達は、気持ちを切り替えるかのように、再びハーレーを走らせるのだった。
……数分後。
「……どうも。お待ちしていました。私が、町長です」
おにいさん達は、一つ目の目的地であるビルへ到着し、中に入った。
受付嬢に話を通し、最上階へ案内された。
……最上階の部屋には、この町の町長と秘書がいた。
この町長が、おにいさん達の会社に『仕事』の依頼をしたのである。
受付嬢に話を通し、最上階へ案内された。
……最上階の部屋には、この町の町長と秘書がいた。
この町長が、おにいさん達の会社に『仕事』の依頼をしたのである。
「はじめまして。ぶちょうのゆうかです」
「……では、早速ですが、依頼の話をしましょう。……既に耳に入っているとは思いますが……、あなた方には、ある連中を『始末』してほしいのです」
「……では、早速ですが、依頼の話をしましょう。……既に耳に入っているとは思いますが……、あなた方には、ある連中を『始末』してほしいのです」
町長の口から、いきなり物騒な言葉が出たが、ゆうか部長は特に気にする様子はないようだった。
「しまつ……。では、あいては……」
「えぇ。……ゆっくりです」
「えぇ。……ゆっくりです」
町長はそう言いながら、隣に立っている秘書に目配りをした。
秘書は近くの机の引き出しの中から、茶色の封筒を取り出し、それをゆうか部長に渡した。
ゆうか部長が封筒の中を確認すると、中には数枚の写真が入っていた。
秘書は近くの机の引き出しの中から、茶色の封筒を取り出し、それをゆうか部長に渡した。
ゆうか部長が封筒の中を確認すると、中には数枚の写真が入っていた。
「それが、あなた方に始末してほしいターゲットです」
……写真には、どこかの山の中と思われる場所で、全長三メートル超えのドスまりさが写っていた。
……おにいさん達の仕事……、それは、ゆっくり関連の問題を解決する、ゆっくり専門のトラブルシューターである。
それは湯虐町に関わらず、世間一般の立派な職業の内の一つであり、おにいさん達以外にも、数々の虐待人間達がこの職に就いている。
その中でもおにいさん達の会社は全国で五本指に入る程の優秀な成績を叩き出している。
故に、他県や近くの町から仕事の依頼が来る事が多いのだ。
それは湯虐町に関わらず、世間一般の立派な職業の内の一つであり、おにいさん達以外にも、数々の虐待人間達がこの職に就いている。
その中でもおにいさん達の会社は全国で五本指に入る程の優秀な成績を叩き出している。
故に、他県や近くの町から仕事の依頼が来る事が多いのだ。
「つい数日前に、うちの部下がプライベートで山に登った時にこのドスまりさ達を発見しまして、その時に撮った写真です」
「このどすまりさたちが、なにかしでかしたのですか?」
「……そう言う訳ではありません。……数週間前から、この町に山から野生のゆっくり達が下りてくる数が急激に増えまして……」
「やまのゆっくりたちが?」
「えぇ。以前から山からやってくるゆっくりはいたのですが、ここの所は急に……。無論、私達も一応は調べました」
「なにかわかったのですか?」
「はい。捕獲したゆっくり達から情報を聞きまして。……ある日、別の山からこのドスまりさがやって来て、一部のゆっくり達を迫害し始めたそうです」
「はくがい……、ですか」
「恐らく、自分の群れを持つ為に行っている事でしょう。それで、山にいられなくなったゆっくり達が、町に下りてくるようになったとの事です」
「このどすまりさたちが、なにかしでかしたのですか?」
「……そう言う訳ではありません。……数週間前から、この町に山から野生のゆっくり達が下りてくる数が急激に増えまして……」
「やまのゆっくりたちが?」
「えぇ。以前から山からやってくるゆっくりはいたのですが、ここの所は急に……。無論、私達も一応は調べました」
「なにかわかったのですか?」
「はい。捕獲したゆっくり達から情報を聞きまして。……ある日、別の山からこのドスまりさがやって来て、一部のゆっくり達を迫害し始めたそうです」
「はくがい……、ですか」
「恐らく、自分の群れを持つ為に行っている事でしょう。それで、山にいられなくなったゆっくり達が、町に下りてくるようになったとの事です」
町長は溜め息を吐きながら、眉間を押さえる。
「このまま、ドスまりさを放置すれば、町に野良ゆっくりが増え続け、衛生面や駆除に当てる費用の面で問題になります」
「……それに、もしこのどすまりさが、ちょくせつこのまちにやってくれば……」
「はい。さらに面倒な事になります。……本当は、県の駆除センターに依頼するべきなのですが、あなた方の方が信頼出来る」
「ええ。われわれは、たしかなじっせきと、おきゃくさまのふところにやさしいりょうきんをもっとーにしていますので」
「……この写真は、山の麓からそう離れていない場所で撮影されました。……その付近にいると思われます」
「わかりました。ひきうけましょう。せいこうほうしゅうは、かいしゃのこうざにふりこんでください」
「……それに、もしこのどすまりさが、ちょくせつこのまちにやってくれば……」
「はい。さらに面倒な事になります。……本当は、県の駆除センターに依頼するべきなのですが、あなた方の方が信頼出来る」
「ええ。われわれは、たしかなじっせきと、おきゃくさまのふところにやさしいりょうきんをもっとーにしていますので」
「……この写真は、山の麓からそう離れていない場所で撮影されました。……その付近にいると思われます」
「わかりました。ひきうけましょう。せいこうほうしゅうは、かいしゃのこうざにふりこんでください」
町長との商談を終えたゆうか部長は立ち上がり、おにいさん達と共に部屋を後にした。
ビルから出たおにいさん達は、再びハーレーに跨り、エンジンを掛ける。
ビルから出たおにいさん達は、再びハーレーに跨り、エンジンを掛ける。
「みんな、はなしはきいたわね?ひょうてきは、やまのどすまりさ。……もし、そのどすまりさがむれをもっているばあいは……」
「ヒャッハー!!後の憂いをなくす為に、全滅させるって事ですね!」
「ヒーハー!!腕が鳴りますぜ!!」
「ヒャッフゥ!!久々のデカブツが相手だぜぃ!!」
「……了解」
「ヒャッハー!!後の憂いをなくす為に、全滅させるって事ですね!」
「ヒーハー!!腕が鳴りますぜ!!」
「ヒャッフゥ!!久々のデカブツが相手だぜぃ!!」
「……了解」
ドスまりさが相手と聞いてテンションが上がるモブ鬼威惨達。
それに反しておにいさんは無口・無表情のままである。
それに反しておにいさんは無口・無表情のままである。
「きあいがはいっているなら、それでけっこう。もし、しりごみをするようなら、そのもひかんをきりさくところだったわ」
「「「ヒャアァァァァッ!?」」」
「あ、おにいさんはそのゆにくろのふくね」
「……そうですか」
「さぁ、いくわよ、やろうども。きょうもげんきにあかるく、おしごとをしましょうか」
「「「ヒャッハアァァァァ!!働くの大好きぃ!!」」」
「……」
「「「ヒャアァァァァッ!?」」」
「あ、おにいさんはそのゆにくろのふくね」
「……そうですか」
「さぁ、いくわよ、やろうども。きょうもげんきにあかるく、おしごとをしましょうか」
「「「ヒャッハアァァァァ!!働くの大好きぃ!!」」」
「……」
ハーレーのエンジンが掛かり、おにいさん達は第二の目的地である山の方へと向かうのだった……。
……数十分後。
「ヒャッハー!この卵焼き、甘くて美味ぇ!!」
「オイコラ!!手前ぇ人の唐揚げ取ってんじゃねぇぞ!自分の食え、自分の!!」
「ヒャアァン!?エビフライの尻尾でも食ってな!!」
「おにいさん、このうめぼしをあげるから、あなたはいちごをちょうだい」
「いりません」
「オイコラ!!手前ぇ人の唐揚げ取ってんじゃねぇぞ!自分の食え、自分の!!」
「ヒャアァン!?エビフライの尻尾でも食ってな!!」
「おにいさん、このうめぼしをあげるから、あなたはいちごをちょうだい」
「いりません」
おにいさん達は、町長の言っていた山の麓に到着した。
……が、おにいさん達は山の中に入らず、そこで弁当を食べ始めた。
ゆうか部長曰く、『腹が減ってはスナイプ出来ぬ』だそうである。
……が、おにいさん達は山の中に入らず、そこで弁当を食べ始めた。
ゆうか部長曰く、『腹が減ってはスナイプ出来ぬ』だそうである。
「ほふぇひひふぇほ、ほひーはん、ひゅーは、はえはは……」
「ゆうか部長、口の中の食べ物を飲み込んでから話して下さい」
「もぐもぐごくん……。……おにいさん、ゆうかはまえからきになっていたんだけどね……」
「……何でしょう?」
「どうしておにいさんは、ほかのぎゃくたいおにいさんとはちがうのかしら?」
「……違う、とは?」
「かみがたがもひかんじゃなかったり、ぷろてくたーをみにつけていなかったり、やたらとひゃはひゃはいわなかったり……」
「ゆうか部長、口の中の食べ物を飲み込んでから話して下さい」
「もぐもぐごくん……。……おにいさん、ゆうかはまえからきになっていたんだけどね……」
「……何でしょう?」
「どうしておにいさんは、ほかのぎゃくたいおにいさんとはちがうのかしら?」
「……違う、とは?」
「かみがたがもひかんじゃなかったり、ぷろてくたーをみにつけていなかったり、やたらとひゃはひゃはいわなかったり……」
ゆうか部長はそう言いながら、弁当のおかずのたこさんウインナーを箸で摘まむ。
「それなのに、さんぐらすだけはちゃんとつけている……。おにいさん、それはどうしてかしら?」
「……それは、仕事に関係する事でしょうか?」
「いいえ。ゆうかがきになっただけ。こういうときぐらいしか、きくきかいないし。なんか、ちゅうとはんぱねっておもったから」
「……中途半端……ですか」
「そうよ、そう。なんか、ぎゃくたいおにいさんらしくないというか……。せめて、かみがたをもひかんにすることからはじめたら?」
「結構です。俺は、自分がしたいようにやっているだけです。他の皆が、自分自身を色んな方法で表現しているように」
「あら、そうなの。……ねぇ、おにいさん……。もうひとつだけ、いいかしら?……あなたの……」
「……それは、仕事に関係する事でしょうか?」
「いいえ。ゆうかがきになっただけ。こういうときぐらいしか、きくきかいないし。なんか、ちゅうとはんぱねっておもったから」
「……中途半端……ですか」
「そうよ、そう。なんか、ぎゃくたいおにいさんらしくないというか……。せめて、かみがたをもひかんにすることからはじめたら?」
「結構です。俺は、自分がしたいようにやっているだけです。他の皆が、自分自身を色んな方法で表現しているように」
「あら、そうなの。……ねぇ、おにいさん……。もうひとつだけ、いいかしら?……あなたの……」
ゆうか部長が何かを言いかけた、その時。
「ゆあぁん!?なんでこんなところに、くそにんげんがいるのぜぇ!?」
「むきゅ!ほんとうだわ!いったいどうしてかしら?」
「むきゅ!ほんとうだわ!いったいどうしてかしら?」
突然、おにいさん達以外の何者かの声が聞こえてきた。
「ん……?」
おにいさん達が声のした方を見ると、そこには全長三メートル以上はあるドスまりさがいた。
ドスまりさの頭上にはゆっくりぱちゅりーが、その後ろには数十匹程のゆっくり達がいる。
ドスまりさの頭上にはゆっくりぱちゅりーが、その後ろには数十匹程のゆっくり達がいる。
「おい!くそにんげん!どうしてくそにんげんがこんなところにいるのぜ!」
「……ゆうか部長。恐らく、こいつは……」
「えぇ、そうね。……こんかいのいらいのたーげっとよ」
「群れを作っているようですね」
「そうね。……はらごしらえをしてからしごとをしようとおもっていたけど、むこうからくるなんて、こうつごうね」
「……ゆうか部長。恐らく、こいつは……」
「えぇ、そうね。……こんかいのいらいのたーげっとよ」
「群れを作っているようですね」
「そうね。……はらごしらえをしてからしごとをしようとおもっていたけど、むこうからくるなんて、こうつごうね」
ドスまりさの姿を確認したおにいさんとゆうか部長は、ヒソヒソとドスまりさ達に聞こえないように小声で話始めた。
「なにをむししているのぜえぇぇぇっ!!このどすさまをむしするとは、いいどきょうなのぜえぇぇぇっ!!」
「……ヒャハッ、ゆうか部長、こいつ、殺していいすか?」
「そろそろ俺のヒャハり具合がマッハに達しそうなんですがねぇ……」
「まぁ、まちなさいな」
「……ヒャハッ、ゆうか部長、こいつ、殺していいすか?」
「そろそろ俺のヒャハり具合がマッハに達しそうなんですがねぇ……」
「まぁ、まちなさいな」
頭に血管が浮かび上がっているモブ鬼威惨達をなだめながら、ゆうか部長は一歩前へ出た。
「あなた、このやまにすんでいるどすまりさよね?」
「ゆあぁん!?だったらなんなのぜ!?」
「……あなたたち、これからどこへいこうとしているのかしら?このさきには、にんげんのまちがあるんだけど……」
「ゆっへっへ!そうなのぜ!どすはこのさきの、くそにんげんのむれにようがあるのぜ!」
「……どうせ、にんげんのまちにのりこんで、たべものをよこせってあばれようってこんたんでしょう?」
「な、なんでそれがわかるのぜ!?」
「む、むきゅっ!?にんげんたちにきづかれないように、にんげんのむれにのりこもうという、ぱちぇのさくせんが、みやぶられるなんて……!!」
「はぁ……。わかりやすわね、あなたたち。……でも、わかりやすいというのは、いいことだわ」
「ゆあぁん!?だったらなんなのぜ!?」
「……あなたたち、これからどこへいこうとしているのかしら?このさきには、にんげんのまちがあるんだけど……」
「ゆっへっへ!そうなのぜ!どすはこのさきの、くそにんげんのむれにようがあるのぜ!」
「……どうせ、にんげんのまちにのりこんで、たべものをよこせってあばれようってこんたんでしょう?」
「な、なんでそれがわかるのぜ!?」
「む、むきゅっ!?にんげんたちにきづかれないように、にんげんのむれにのりこもうという、ぱちぇのさくせんが、みやぶられるなんて……!!」
「はぁ……。わかりやすわね、あなたたち。……でも、わかりやすいというのは、いいことだわ」
ゆうか部長はおにいさん達の方を振り向いた。
「みんな、きいたわね?……こいつらは、にんげんのまちにのりこむきよ。えんりょはいらないわ」
「ヒャッハー!!ゆうか部長のお許しが出たぞー!!」
「ヒーハー!!火炎放射器の準備は出来てますぜ!!」
「ヒャッフゥー!!久々に腐った目付きのゆっくり共をいたぶれるぜぃ!!」
「……」
「やるきはまんまんね。……それじゃあ」
「ヒャッハー!!ゆうか部長のお許しが出たぞー!!」
「ヒーハー!!火炎放射器の準備は出来てますぜ!!」
「ヒャッフゥー!!久々に腐った目付きのゆっくり共をいたぶれるぜぃ!!」
「……」
「やるきはまんまんね。……それじゃあ」
ゆうか部長はドスまりさ達の方へ向き直し、腰にぶら下げていたハンドガンを手に取り、それを向けた。
「たのしいたのしい、おしごとをしましょうか」
「「「ヒャハアァァァァッ!!我慢出来ねぇ!!虐待だあぁぁぁぁっ!!」
「……」
「「「ヒャハアァァァァッ!!我慢出来ねぇ!!虐待だあぁぁぁぁっ!!」
「……」
ゆうか部長のその言葉が引き金となり、ゆうか部長の後方に待機していたおにいさんとモブ鬼威惨達が駆け出した。
「ゆっへっへ!!くそにんげんどもと、くそゆうかごときが、このどすさまにかてるとでもおもっているのかぜ!!」
「むきゅっ!!みんな!!かかりなさい!!」
「「「「「ゆっゆっおー!!」」」」」
「むきゅっ!!みんな!!かかりなさい!!」
「「「「「ゆっゆっおー!!」」」」」
対するドスまりさ達も、こちらに向かって来るおにいさん達を迎え撃つべく、突進し始める。
「「「ヒャッハー!!汚物は消毒だあぁぁぁぁっ!!」」」
ボオォォォォッ……!!
「ゆっぎゃあぁぁぁぁっ!?あづいぃぃぃぃっ!?」
「ばりざのおぼうじがもえでるうぅぅぅぅっ!!」
「ねっぎぃぃぃぃっ!?」
「ばりざのおぼうじがもえでるうぅぅぅぅっ!!」
「ねっぎぃぃぃぃっ!?」
モブ鬼威惨達は、背中にベルトで固定した火炎放射器を抱えながら、こちらに向かって来るゆっくり達を片っ端に焼き殺していた。
基本、湯虐町の法律、湯虐法で重火器の携帯の許されない虐待人間は、特別にこういった仕事で使う時のみ、火炎放射器の使用を許されている。
湯虐法曰く、『銃弾が出なければ許容範囲』だそうだ。
基本、湯虐町の法律、湯虐法で重火器の携帯の許されない虐待人間は、特別にこういった仕事で使う時のみ、火炎放射器の使用を許されている。
湯虐法曰く、『銃弾が出なければ許容範囲』だそうだ。
「このおぉぉぉぉっ!!くそにんげんがあぁぁぁぁっ!!」
火炎放射器の射程範囲外から不意打ちを喰らわせようと、ゆっくり達は背後や横から飛び掛かるも……。
「ヒャッハー!!汚物は潰すに限るぜぇ!!」
「げべぇっ!?」
「げべぇっ!?」
モブ鬼威惨達が装備している特殊警棒によって叩き潰される。
「な、なんなの!?あのくそにんげんたち!こわいよぉ!!」
「みんながもえてるよぉっ!!わからないよー!!」
「みんながもえてるよぉっ!!わからないよー!!」
モブ鬼威惨達によって焼かれ、潰されている仲間達を目の当たりにして、ゆっくり達は怯え始めた。
「あらあら……。もうふるえているの?おくびょうねぇ、これからがほんばんでしょう?」
怯え出したゆっくり達の元に、ゆうか部長がニコニコと微笑みながら近付いて来る。
「こ、このくそゆうかがあぁぁぁぁっ!!」
「みんな!!このくそゆうかからかたづけるよっ!!」
「くらうのぜえぇぇぇぇっ!!」
「みんな!!このくそゆうかからかたづけるよっ!!」
「くらうのぜえぇぇぇぇっ!!」
モブ鬼威惨達から、ゆうか部長に標的を変えたゆっくり達は、考えなしに突っ込んで来た。
「どすもどすなら、あなたたちもあなたたちでわかりやすいわねぇ……」
そう言いながら、ゆうか部長は手にしたハンドガンの引き金を引く。
バンッ!バンッ!
「ひゅぎぃっ!?」
「あぎゃあっ!?」
「ましょうめんからきてくれるなんて、あんがいやさしいのね、あなたたち」
「あぎゃあっ!?」
「ましょうめんからきてくれるなんて、あんがいやさしいのね、あなたたち」
火炎放射器のような派手さはないものの、ゆうか部長はゆっくり達の目や中枢餡などを的確に撃ち抜いていく。
それを、十回は繰り返しただろうか。
それを、十回は繰り返しただろうか。
カチッ。
「あら……、たまぎれのようね」
ハンドガンから銃弾が出なくなってしまったのだ。
「ゆっ!!なんか、くそゆうかのようすがへんだよ!」
「よくわからないけど、うごきがとまったわ!」
「いまがちゃんすなのぜ!みんな!つっこむのぜ!!」
「「「「「ゆおぉぉぉぉっ!!」」」」」
「よくわからないけど、うごきがとまったわ!」
「いまがちゃんすなのぜ!みんな!つっこむのぜ!!」
「「「「「ゆおぉぉぉぉっ!!」」」」」
ゆうか部長の動きが一旦止まったのを見計らい、ゆっくり達は再びゆうか部長に突撃した。
ハンドガンが使えず、ゆうか部長、万事休すと思われた……、が。
ハンドガンが使えず、ゆうか部長、万事休すと思われた……、が。
「……もしかして、これでおわりとおもった?」
ゆうか部長はニヤリと笑い、自分の背中に両手をまわした。
そして、その両手を戻し、自分に向かって来るゆっくり達に向けた。
……その手には、黒光りするサブマシンガンが握られていた。
そして、その両手を戻し、自分に向かって来るゆっくり達に向けた。
……その手には、黒光りするサブマシンガンが握られていた。
「しょーたいむよ」
ゆうか部長はサブマシンガンの引き金を引いた。
ガガガガガガガガガッ!!
「はぎゃあぁぁぁぁっ!?」
「いぎゃあぁぁぁぁっ!?」
「だ、だずげ……、びいぃぃぃぃっ!?」
「いぎゃあぁぁぁぁっ!?」
「だ、だずげ……、びいぃぃぃぃっ!?」
ゆうか部長に向かって行ったゆっくり達の体に、無数の穴が開き、一瞬でその命を散らせる。
ゆうか部長が普段愛用しているリボルバーやアサルトライフルよりは一発一発の火力は低いものの、連射性ではこちらの方が上である。
フルオートによる弾丸の雨からは、ゆっくり達に逃げる術はなかった。
ゆうか部長が普段愛用しているリボルバーやアサルトライフルよりは一発一発の火力は低いものの、連射性ではこちらの方が上である。
フルオートによる弾丸の雨からは、ゆっくり達に逃げる術はなかった。
「む……、むきゅうぅ!?どす!むれのみんなが……!」
「ゆがあぁぁぁぁっ!!くそにんげんがちょうしにのるなあぁぁぁぁっ!!どすすぱー……」
「ゆがあぁぁぁぁっ!!くそにんげんがちょうしにのるなあぁぁぁぁっ!!どすすぱー……」
モブ鬼威惨達やゆうか部長による一方的な虐殺に切れたドスまりさは、自分の必殺技、ドススパークを放とうとした……、が。
「待て、そこの肥満饅頭」
「ゆあぁぁぁぁん!?だれがでぶなのぜえぇぇぇぇ!?」
「ゆあぁぁぁぁん!?だれがでぶなのぜえぇぇぇぇ!?」
いつの間にか自分の近くにいたおにいさんに肥満呼ばわりされ、ドスまりさはおにいさんの方を向いた。
「お前の事を言ってるんだ。白黒豚饅頭」
「おまえぇぇぇぇっ!!ぶちころされたいのかぜえぇぇぇぇっ!!」
「……俺は、ゆっくりまりさ……、特に、お前みたいなゲスいドス野郎が大嫌いでな」
「おまえぇぇぇぇっ!!ぶちころされたいのかぜえぇぇぇぇっ!!」
「……俺は、ゆっくりまりさ……、特に、お前みたいなゲスいドス野郎が大嫌いでな」
おにいさんはゆっくりと、ドスまりさに近付く。
……その表情は、今までゆうか部長や他の虐待人間達を前にしている時の、全ての物事に対してつまらなそうな顔付きではなかった。
目の前のドスまりさに対して、明らかな憎悪と殺意が込められていた。
……その表情は、今までゆうか部長や他の虐待人間達を前にしている時の、全ての物事に対してつまらなそうな顔付きではなかった。
目の前のドスまりさに対して、明らかな憎悪と殺意が込められていた。
「お前は俺が殺す。命乞いをしても無駄だ。……全力で殺してやる」
そう言うのと同時に、おにいさんは一気に駆け出した。
「ふざけるのもたいがいにするのぜえぇぇぇぇっ!!どすすぱあぁぁぁぁっく!!」
ドスまりさはおにいさんが自分の懐に入られる前に仕留めるべく、ドススパークを放った。
ゴオオオオオオオオッ!!
「ヒャハッ!危ねぇ!」
「あら、あぶない」
「ゆぎえぇぇぇぇっ!?」
「あびゃあぁぁぁぁっ!!」
「どすがむれのみんなをころしたのぜえぇぇぇぇっ!?」
「あら、あぶない」
「ゆぎえぇぇぇぇっ!?」
「あびゃあぁぁぁぁっ!!」
「どすがむれのみんなをころしたのぜえぇぇぇぇっ!?」
直線状の光線により、離れた場所にいた群れのゆっくり達が巻き添えを喰らい、消滅した。
モブ鬼威惨達とゆうか部長は事前に回避する事が出来たので、怪我はなかった。
……ドスまりさの目の前に、おにいさんの姿はなかった。
モブ鬼威惨達とゆうか部長は事前に回避する事が出来たので、怪我はなかった。
……ドスまりさの目の前に、おにいさんの姿はなかった。
「ゆっへっへ!!ざまあみろなのぜ!!」
「むきゅきゅ!どすにさからうから、こうなるのよ!」
「むきゅきゅ!どすにさからうから、こうなるのよ!」
ドスまりさは自分の帽子の上に乗っているぱちゅりーと共にゲラゲラ笑っていた。
「……どうして、笑っている?」
……が、直後にその笑顔が凍り付く事になる。
自分が殺した筈の、おにいさんの声が聞こえるのだ。
自分が殺した筈の、おにいさんの声が聞こえるのだ。
「な……!?ど、どこなのぜ!!どこにいるのぜ!!」
ドスまりさは姿の見えないおにいさんの姿を探した。
「ここだ、デブ助」
「!?」
「!?」
おにいさんは……、ドスまりさの視界の死角である、ドスまりさの帽子の上に立っていた。
おにいさんはドススパークが目前まで来た瞬間、スライディングをして頭上スレスレでドススパークを回避した。
そして低姿勢のままドスまりさの横に回り込み、ドスまりさの帽子目がけて跳躍したのである。
普通の人間ならば、まず巨体を誇るドスまりさの頭上に着地するだけの跳躍力など持ち合わせていない。
……この時点で、このおにいさんはただ者ではないという事が証明された。
おにいさんはドススパークが目前まで来た瞬間、スライディングをして頭上スレスレでドススパークを回避した。
そして低姿勢のままドスまりさの横に回り込み、ドスまりさの帽子目がけて跳躍したのである。
普通の人間ならば、まず巨体を誇るドスまりさの頭上に着地するだけの跳躍力など持ち合わせていない。
……この時点で、このおにいさんはただ者ではないという事が証明された。
「む、むきゅうぅぅぅぅっ!?はなしなさいぃぃぃぃっ!!」
おにいさんの手には、もがき苦しみ、おにいさんの拘束から逃れようとしているぱちゅりーが握られていた。
「お、おまえなんか、すぐにふりおとしてやるのぜえぇぇぇぇっ!!」
ドスまりさは頭上のおにいさんを振り落とすべく、大きくその巨体を揺らした。
……が、おにいさんはドスまりさの帽子のリボンの部分に掴まり、振り落とされる事はなかった。
それどころか、おにいさんはドスまりさの帽子の一部をビリビリと破り、帽子の中へと入ったのだ。
……が、おにいさんはドスまりさの帽子のリボンの部分に掴まり、振り落とされる事はなかった。
それどころか、おにいさんはドスまりさの帽子の一部をビリビリと破り、帽子の中へと入ったのだ。
「があぁぁぁぁっ!?どすのおぼうしがあぁぁぁぁっ!?」
帽子の破れる音が聞こえたドスまりさは絶叫した。
……しかし、これだけではなかった。
……しかし、これだけではなかった。
「破ァァァァッ!!」
おにいさんはドスまりさの帽子の中で、ドスまりさの頭頂部目がけて拳を振り降ろした。
グチュウゥッ!!
「ぶぎゅうぅっ!?」
「ゆっぎゃあぁぁぁぁっ!?いだいぃぃぃぃっ!?いだいのぜえぇぇぇぇっ!!」
ドスまりさの脳天に拳が振り降ろされ、髪の毛や頭皮を貫通し、命の餡子が頭の上に飛び散る。
しかもおにいさんはぱちゅりーを握っている方の腕を振り降ろしたので、ぱちゅりーはその衝撃で生クリームを飛び散らせ、絶命した。
しかもおにいさんはぱちゅりーを握っている方の腕を振り降ろしたので、ぱちゅりーはその衝撃で生クリームを飛び散らせ、絶命した。
グチッ!!グチャッ!!ビチュッ!!
おにいさんは何回も、同じ所目がけて腕を振り降ろし、拳を叩きつける。
「あぎゃあぁぁぁぁっ!!やべるのぜえぇぇぇぇっ!?」
ドスまりさの悲鳴を余所に、何回も、何回も殴りつける。
おにいさんが殴る度に、その腕はより一層ドスまりさの体内へと沈み込み、命の餡子の流失を早める。
腕だけでなく、体中が餡子塗れになってしまったが、それでも殴るのを止めない。
おにいさんの殴る速度は徐々に早くなり、やがてその腕すらも見えなくなった。
おにいさんが殴る度に、その腕はより一層ドスまりさの体内へと沈み込み、命の餡子の流失を早める。
腕だけでなく、体中が餡子塗れになってしまったが、それでも殴るのを止めない。
おにいさんの殴る速度は徐々に早くなり、やがてその腕すらも見えなくなった。
ギチュッ!!ベチュッ!!ズビュッ!!
おにいさんはドスまりさの脳天の穴に入り込み、下へ、下へと沈みながら殴り続ける。
「あぎゅぐげぎいぃぃぃぃっ!?」
もはやドスまりさは白目を向いて痙攣するだけしか出来なくなっていた。
恐らく、とっくの昔にその精神は壊れているだろう。
……そして。
恐らく、とっくの昔にその精神は壊れているだろう。
……そして。
「うおおおおおぉぉぉぉぉっ!!」
おにいさんが気合を込めて拳を振り降ろした瞬間……、今まで殴り続けていた餡子とは、違う感触の餡子にその拳が直撃した。
「あぎゅがあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
それと同時に、ドスまりさが金切り声を上げて……、ピクリとも動かなくなった。
……おにいさんの拳は、中枢餡まで辿り着いたのである。
ドスまりさは最後の最後まで激しい痛みに苦しみ……、そして、永遠にゆっくりした。
……おにいさんの拳は、中枢餡まで辿り着いたのである。
ドスまりさは最後の最後まで激しい痛みに苦しみ……、そして、永遠にゆっくりした。
「ヒャハッ……。やっぱ、あいつはすげえぜ!」
「ヒーフー、その通りだ。……あんな真似、俺には出来ないぜ……」
「ヒャッホゥ……。本当に、人間離れしてるぜ!」
「……やれやれ、ほんとうに、めちゃくちゃね……」
「ヒーフー、その通りだ。……あんな真似、俺には出来ないぜ……」
「ヒャッホゥ……。本当に、人間離れしてるぜ!」
「……やれやれ、ほんとうに、めちゃくちゃね……」
群れのゆっくり達を全て殺し終えたモブ鬼威惨達とゆうか部長は、ドスまりさの頭部から餡子塗れで下りてくるおにいさんを眺めていた。
……おにいさんは、ゆっくりを殺す時は、絶対に武器を使わない。
その人間を超えた身体能力を活かして、己自身の力でゆっくりを殺す。
例えそれが、規格外の体格の持ち主である、ドスまりさが相手だとしても。
故に、おにいさんは湯虐町の人間から畏怖、そして尊敬の眼差しで見られている。
その人間を超えた身体能力を活かして、己自身の力でゆっくりを殺す。
例えそれが、規格外の体格の持ち主である、ドスまりさが相手だとしても。
故に、おにいさんは湯虐町の人間から畏怖、そして尊敬の眼差しで見られている。
人を超える人として。
……鬼威惨を超える、一人の『おにいさん』として。
「……町長、先程、連中から依頼達成の連絡が入りました」
「連中はこの道のプロだ。まず失敗するなどありえん事だな」
「連中はこの道のプロだ。まず失敗するなどありえん事だな」
……おにいさん達がドスまりさの群れを殲滅し終えた頃、おにいさん達に仕事の依頼をした町長と秘書が部屋で話をしていた。
「……しかしまぁ、プロだとしてもだ、やはりあの連中は気に食わん」
「全くです。……悪闘惨議員は何を考えているのでしょうか。あんな連中ばかりを集めて、一つの町を作るなんて……」
「ふん、そんな事は知らん。……ただ、もし連中が、自分達の境遇を不満に思い、一斉蜂起をした時は……、この日本は、戦場になるだろうな」
「町長……、何を言っているのですか?いくらなんでも、そんな……」
「君は虐待人間をよく知らんから、そんな事を言えるのだ。悪闘惨議員の若かりし頃の姿を見れば、虐待人間がどれだけ厄介で、恐ろしい存在か分かるだろう」
「で、ですが……。あの町には特殊部隊が……」
「彼らで虐待人間が止められると?虐待人間が、たかが銃弾や砲撃で屈すると?……奴らは人ではない。鬼なのだ。鬼に、人の理屈が通用するか?」
「……」
「全くです。……悪闘惨議員は何を考えているのでしょうか。あんな連中ばかりを集めて、一つの町を作るなんて……」
「ふん、そんな事は知らん。……ただ、もし連中が、自分達の境遇を不満に思い、一斉蜂起をした時は……、この日本は、戦場になるだろうな」
「町長……、何を言っているのですか?いくらなんでも、そんな……」
「君は虐待人間をよく知らんから、そんな事を言えるのだ。悪闘惨議員の若かりし頃の姿を見れば、虐待人間がどれだけ厄介で、恐ろしい存在か分かるだろう」
「で、ですが……。あの町には特殊部隊が……」
「彼らで虐待人間が止められると?虐待人間が、たかが銃弾や砲撃で屈すると?……奴らは人ではない。鬼なのだ。鬼に、人の理屈が通用するか?」
「……」
黙り込んでしまった秘書を横目に、町長は部屋の窓の外を見た。
その視線の先には、町長の知っている、自分の愛する町の姿があった。
その視線の先には、町長の知っている、自分の愛する町の姿があった。
「それに、他にもあるだろう。湯虐町並みに、いや、それ以上に厄介な『町』が……」
「……あの『町』ですか……」
「……この日本は、この先、どうなってしまうのだろうな?」
「……あの『町』ですか……」
「……この日本は、この先、どうなってしまうのだろうな?」
町長の呟きは、誰に対するものなのか。
……それは、町長自身にも、分からなかった。
「「「ヒャッハー!!業務終了だー!!」」」
「みんな、おつかれさま」
「……」
「みんな、おつかれさま」
「……」
依頼を完遂し、町長に連絡を入れたおにいさん達はハーレーに跨り、自分達の会社へ……、自分達の町へと戻る途中だった。
おにいさんはユニクロの服が餡子塗れになってしまったので、上半身裸でハーレーを運転している。
普通なら変質者として通報される所だが、彼は湯虐町の人間なので何ら問題はない。
おにいさんはユニクロの服が餡子塗れになってしまったので、上半身裸でハーレーを運転している。
普通なら変質者として通報される所だが、彼は湯虐町の人間なので何ら問題はない。
「……ねぇ、おにいさん。あのとききけなかったことを、いまきいてもいいかしら?」
「……何でしょうか?」
「……何でしょうか?」
おにいさんの後ろに座っているゆうか部長が、おにいさんに問い掛ける。
「……おにいさん。あなたの、ほんとうのなまえはなんなの?」
「……」
「……」
……その問い掛けに、おにいさんは黙ったままだった。
「うちのかいしゃは、じつりょくさえあれば、こまかいことはきにしないで、すぐにさいようするわ」
「……」
「でも……、りれきしょのなまえのらんが『おにいさん』とだけかきこまれている……、というのは、あなたがはじめてよ」
「……」
「どんなにんげんにも、ほんとうのなまえがあるわ。……おにいさん。あなたの、ほんとうのなまえは、なに?」
「……」
「でも……、りれきしょのなまえのらんが『おにいさん』とだけかきこまれている……、というのは、あなたがはじめてよ」
「……」
「どんなにんげんにも、ほんとうのなまえがあるわ。……おにいさん。あなたの、ほんとうのなまえは、なに?」
ゆうか部長のその問い掛けは、他のモブ鬼威惨達には聞こえていなかった。
「……それは、仕事に関係する事ですか?」
「……いいえ。こたえられないなら、それでいいわ。……ごめんなさいね、おにいさん」
「てっきり、答えないなら脳天に風穴開けるぞと言うのかと思っていました」
「しごとのけんなら、そうするわ。……ぶかのぷらいべーとを、ちからづくでしろうとはおもわないわ」
「そこら辺はしっかりしてるんですね。そこら辺は」
「……なんでにかいもいったのかしら?」
「意味はありません。さぁ、帰りましょう」
「あ……、ちょっと、すぴーどださないで、はやいのはこわいの……」
「……いいえ。こたえられないなら、それでいいわ。……ごめんなさいね、おにいさん」
「てっきり、答えないなら脳天に風穴開けるぞと言うのかと思っていました」
「しごとのけんなら、そうするわ。……ぶかのぷらいべーとを、ちからづくでしろうとはおもわないわ」
「そこら辺はしっかりしてるんですね。そこら辺は」
「……なんでにかいもいったのかしら?」
「意味はありません。さぁ、帰りましょう」
「あ……、ちょっと、すぴーどださないで、はやいのはこわいの……」
ゆうか部長の声を半ば無視し、おにいさんは急に速度を上げた。
……まるでそれが、一種の動揺の証であるかのように。
「……ですが、ゆうか部長」
「な、なに?」
「な、なに?」
スピードが上がり、より一層おにいさんの腰に強くしがみ付いていたゆうか部長に、おにいさんが声を掛ける。
「……俺は、この職場が……。この町が……。……嫌いでは、ありませんよ」
「……うれしいことばね」
「……うれしいことばね」
おにいさんのその言葉に、ゆうか部長は少しだけ、嬉しそうな笑みを浮かべる。
「「「ヒャッハー!!早く会社に戻って、定時に帰るぜー!!」」」
「あ、だめよ、ほうこくしょとか、いろいろかかないと」
「「「ヒャアァァァァッ!?」」」
「……ふ……」
「あ、だめよ、ほうこくしょとか、いろいろかかないと」
「「「ヒャアァァァァッ!?」」」
「……ふ……」
……こうして、湯虐町の虐待人間とゆっくり達の一日が、終わりを告げようとしていた。
だが、彼ら・彼女等のこれから先の……、この平凡な日常は、まだまだ終わる事は、ないだろう。
「……研究ははかどっているか?」
「所長。つい先程、改造ゆっくりの全調整が終了しました」
「そうか……」
「所長。つい先程、改造ゆっくりの全調整が終了しました」
「そうか……」
……そこは、薄暗い研究室のような部屋だった。
その部屋の中には、数名の科学者らしき男達がいた。
その部屋の中には、数名の科学者らしき男達がいた。
「プロトタイプのゆっくり達の量産も順調だ」
「では……、この『計画』を実行に移すのですね!?」
「いや、それはまだだ……。もう数回は偵察を行い、情報収集をせねば……」
「そうですか……」
「急がねばなるまい。連中がさらなる力をつける前に。我らの指導者も、それをお望みだ」
「はっ!!」
「では……、この『計画』を実行に移すのですね!?」
「いや、それはまだだ……。もう数回は偵察を行い、情報収集をせねば……」
「そうですか……」
「急がねばなるまい。連中がさらなる力をつける前に。我らの指導者も、それをお望みだ」
「はっ!!」
「さぁ、準備に取り掛かるのだ。……我らが『女王様』の為に。……我らが『町』の為に」
続く
あとがき
どうも、知らない方は初めまして、知っている方はこんにちは。
SS投稿の周期が定まらない事に定評のあるぺけぽんです。
今までは前編・後編など区切りのある作品は一度に投下していたのですが、今回は試験的に一本だけ出してみる事にしました。
ちょっと今までのパターンで投下すると、長くなりそうな気がするので。
続きは近いうちに出すかもしれないし、時間がかかるかもしれないです。
ご意見、ご感想、お待ちしています。
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今までは前編・後編など区切りのある作品は一度に投下していたのですが、今回は試験的に一本だけ出してみる事にしました。
ちょっと今までのパターンで投下すると、長くなりそうな気がするので。
続きは近いうちに出すかもしれないし、時間がかかるかもしれないです。
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