戦国BASARA/エロパロ保管庫

元親×元就(♀)時々駒共3

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momo

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「………………」

瞳を閉じて、耳を澄まし…兵士達の足音が完全に聞こえなくなったのを確認したのちに、
元就はようやく元親へと向き直る。

「こんな夜更けに不躾な…一体何用ぞ」

「俺が何の用でここに来たかは、アンタの方が良く分かってんじゃねぇのか!」

「…そうか、夜伽の相手…。
 あの女が不服であればすぐに別の者を用意させる故、おとなしく自室で待つが良い」

「っ、馬鹿かアンタ!!
 俺はそんな接待受けにわざわざ安芸まで出向いたんじゃねぇ!
 俺はただ、アンタの返事を…」

「…戯言を」

「何だって!!?」

「貴様も我自らが夜伽の相手をしない時点で、答えの察しは付いているのであろう?」

「……………」

夜中にも関わらず突然起こされたからだろうか。
少し赤い目をして、だがそれ以外はいつも通りの凍てついた表情で…元就は元親を見上げる。

そう…これまで俺の身に降りかかった出来事から総合的に判断すると、俺の告白に対して
毛利がくだした答えは『否』だ。
そんな事も、毛利が一度くだした決断をくつがえす事など無いのも、もうとっくに解りきってる。
だが…。

「だったら、どうしてそれを…
 自分の気持ちをはっきり言葉で言わねぇで、こんな回りくどい真似しやがる!!」


「……………クッ…ククッ……」

低い…だが張り詰めた空気には場違いなほど、この上なく楽しげな元就の含み笑い。
それを聞いて、元親は不快のあまり眉を顰めた。
対照的に元就は瞳を細め、おもむろに自身の夜着の裾をはしたなくめくり上げる。
元親の目前に晒されたすらりと白い太ももに刻み込まれていたのは、細い月のような傷痕。
その傷跡を自身の指先ですっと撫でて。
目前で困惑している元親の顔を覗き込むと、元就は歓喜の歌でもさえずるかのように言葉を紡ぐ。

「我はこの耐え難き屈辱を払拭する為、かねてより貴様に報復する機会を伺っていた。
 そこへあの告白…かような好機を逃すと思うてか」

「……………………」

……だから…なのか…?
だからわざと俺と寝て、期待持たせて。
長いこと返事を寄越さねぇで俺を焦らして。
俺がこの屋敷に足を踏み入れてからも散々振り回して。
いいだけ俺の心をもてあそんだ挙句こっ酷く振って。
そして惨めに四国へ帰るしかない俺の事をあざ笑って。

つまり今までの事は何もかも…復讐の為にザビー教すら利用して毛利が練った策。
-毛利の奴…そこまで俺の事が憎くて憎くて堪らなかったのかよ-

いかずちに身を貫かれたかのような衝撃を受け、元親の目前が暗く染まる。
それを見た元就が口端を釣り上げて夜着の裾から手を離すと、はらりと落ちたそれは
何事も無かったかのように元就の御脚を再びくるぶしまで覆い隠す。
全身をワナワナと震わせ…それでも元親は身体の底から何とか掠れ声を絞り出した。

「……アンタ、愛を知りてぇから俺と寝たんじゃ…」

「謀策であるとも知らず、あのような安い挑発を真に受け我を犯し…。
 無知な女に愛を教え込んでやったと、さぞかし独り善がりの優越感に浸っていたのであろう。
 ククッ…どこまでも愚かな男よ」

「………………」

とどめの一言で足場を失ったかのような錯覚を覚え、元親は足元から廊下に崩れ落ちる。
元就も追従するようにゆっくり廊下に膝を付くと、その耳元に顔を寄せ囁く。

「今宵はおとなしく元居た客間に戻り、そこに控えている女でも抱くが良い。
 それとも、このまま即刻貴様の巣穴へと逃げ帰るか?
 我が城を幾重にも取り巻く常闇の山道を、無事くだる事が出来れば…の話だがな」

「……………」

「長曾我部よ…せいぜい、己の浅はかさを呪うがいい」

言いたい事をすべて言い終え、元就はスッと立ち上がった。
そして元親に背を向けると自室へと歩き出す。
音も立てず襖が開閉され元就の姿が見えなくなってなお…
体を支える力を失った元親は身動き一つ出来ずにいた。



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