メインストーリー

■21世紀後半に突如出現した天才科学者『Ms. ユイ=リッチ=アツガ』博士により、世界情勢は一変した。
彼女は動力エンジンを持ったあらゆる乗り物…車、飛行機、船などの機動性を遥かに向上させるシステムを公開。
システムの性能は凄まじく、燃料効率・レスポンス・バランサーに至るまで全てが当時の技術力を遥かに超越しており、
そのあまりのオーバーテクノロジーさは、世界中の科学者の度肝を抜く形になった。

システムのコードネームを、彼女は『ギヤ』と呼んだ。
また、彼女は『ギヤ』の開発コードをオープンソースとし、広く世界に普及させると提唱。
多くの国がこぞって『ギヤ』システムを受け入れ、開発に力を注ぎ、
彼女自身も株式会社『アツガ社』を設立し、『ギヤ』を用いてより良い世界になるよう努めた。


■『ギヤ』の登場により、数年の間に何よりも技術的な躍進を遂げたのはロボット工学だった。
『ギヤ』のバランサーによって当時歩くのもやっとだった二足歩行機は、
車よりも素早く、生身の人間並みに小回りの利く優秀な乗り物へと進化を遂げる事になった。
機敏で優秀なロボットはサイズも多種多様化していき、小型のプライベート用ロボットから、
大型の建築用ロボットなど、様々なタイプが運用される事になった。


■…だが、この偉大な発明は彼女の思惑とは異なる方向へと進んでしまう事になる。
『ギヤ』を搭載したロボットは、あまりに高性能過ぎたため、
戦車・戦闘機を遥かに上回る新たな戦力として、ロボットが利用され始める事になった。
銃撃戦だけでなく、近接格闘までこなせる優秀な軍事ロボットはあらゆる国で開発が進み、
ロボットはより良い世界を作るためどころか、人々が畏怖する対象へと変化する事になる。


■軍用ロボット開発の折、世界中の科学者が頭を抱える事になったのが、彼女の公開している『ギヤ』の開発コードだった。
オープンソースとして公開されているものの、コードの記述があまりに難解すぎるため、
彼女以外に内容を理解する事が出来ず、事実上全てのコードがブラックボックスに近い状態だった。

そのため戦場では、お互いがほぼ等性能のロボットを操作する事になり、
戦局が大きく傾く事は少なく、一進一退の攻防が各地で繰り広げられる事になった。

また、アツガ博士はギヤシステムの構築だけでなく、メカニックの面でも超越した技術を開発しており、
アツガ社のロボットのみ、他社のロボットに比べてかなり高性能なロボットが多かった。
しかしアツガ社製の機体のみ『ロボット三原則』に完全に則っており、
機体の破壊は出来ても人を殺戮する事が出来ないように作成されていた。
アツガ博士は『ギヤ』を戦争に利用される事を望んでいなかったのだ。


■そんな中、ある組織が禁忌に触れようとしていた。
そう、アツガ博士の誘拐である。
アツガ博士を誘拐し、監視下に置き、アツガ社製機体での戦闘を企んだのだった。

その組織はアツガ社の襲撃を決行。
エントランスを破壊し、従業員を殺戮しながら社長室に向かう。

社長室の扉を開くと、そこは社長室というよりは開発室に近い。
開発機材が散乱し、周囲に大量のモニタがずらりと並んだ暗い部屋、
そして中央のモニタ前に彼女は居た。


■「アツガ博士だな?ご同行願おうか?」
ロボットのパイロットの1人が、銃口を彼女に向けてそう言った。
「…………」
彼女は答えない。
暫くの沈黙のあと、彼女は独りごちた。
「………やはり、人が手にするのはまだ早かったか…」
同時に手元にあったコンソール上で操作をする、周囲のモニタが青白く灯り、全てのモニタに「gear」の文字が表示される。

直後

モニタの発色が赤に変わり、周囲に警告音が鳴り響く。
表示された文字は「gear」から「rage (激怒)」へと変わる…。


■「!!」
文字が変化したのは開発室だけではない、全てのロボットのモニタ上でも変化が起きた。
そして突如ロボットの操作が不可能になり、銃口がパイロット自身へと向けられ…銃弾が飛んだ。
同時に全世界中で『ギヤ』の搭載されたロボットが人々を攻撃対象と見なし、襲撃が仕掛けられた。
「……………」
彼女はモニタでその様子を眺め、どこかへ消えて行った…。


■『ギヤ』が暴走を始めてから2週間、世界中の人類の8割が滅亡したと言われた。
『ギヤ』の暴走直後からテレビやラジオといった通信機器の機能も断たれ、正確な数値を把握する者は居ない。

生き残った人々は地上で暴れるロボットに日々恐怖しながら、地下シェルターで身を潜めて暮らす事になる…。


■………『ギヤ』の暴走から百余年。
世界中でアツガ博士の残したソースコードの解析が少しずつ進められていたが、
大多数の企業はその難解さと、長年の研究でも成果が実らない焦りによって、研究から身を引いていく形になった。
そんな中、解析を続けていた【ユース】、【デルフィン】、【C.N.M.】の3社に全身をマントで覆った謎の人物が現れ、
記録メディアを置いていく。
メディア解析の結果、機体の機能をかなり制限する事で『ギヤ』の暴走を抑えられる事がわかり、
3社が再度『ギヤ』の運用に成功、再び地上を取り戻すべく立ち上がる。

まずはニューヨークや上海、パリ、モスクワ、東京などの国際的な主要都市の奪還を目論み、
見事奪還に成功する。


■そして全国の主要都市に拠点となるべく巨大な要塞都市が建築され、「フレイヤ-対ギヤ用特務組織-」を結成。
国際連合からの直命により、特例で正規軍としての活動が許される事に。
組織に所属した『ギヤ』を操縦する傭兵達は、皆正規兵として様々な恩恵を受ける事が出来るようになる。
ただし正規兵登用の代償として、『ギヤ』のシステムを流用した新たな通信システム、
『ピニオン-ネットワーク』によって全ての個人情報が管理される事になる。


■プレイヤーの降り立つ舞台は『ピニオン-ネットワーク』を中心とした巨大な要塞都市「トウキョウ」。
日本奪還作戦がここから始まる……。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2013年01月08日 13:39