家に棲みつくロシアの女妖怪。
伝えられる容姿はさまざま。ぼろをまとい髪を振り乱した老婆であるとか、やせっぽちの女の子であるとか、狼のような顔と嘴・鉤爪と鳥の脚を持った怪物の姿であるとか。ちなみに極東のゲームメーカー・コンパイルによればキキーモラの外見は金髪おそうじメイドであるという解釈がなされています。どのビジュアルも味があっていいね。
糸紡ぎや機織りが大好きな妖怪のため、遠方の家族や友人の死を真夜中に糸車を回す音で教えたり、奥さんが機織りの途中で居眠りをしてしまうと代わりに仕事をしてくれた、といったエピソードが多く伝わっています。一方でキキーモラ不器用説も存在し、こいつに仕事をされると糸がもつれたり引きちぎられたりしてむしろ大迷惑という証言もあり。それはそれで愛らしい気もしますが。
また、真夜中に機織りの音や皿を割る音、あるいはファンキーなダンスで安眠をさまたげるものがあれば、それはこのキキーモラのしわざだという言い伝えもあります。ポルターガイスト現象の擬人化ですかね。
そういえばこないだの深夜二時近く、『AKIRA』をまとめ読みしていたらなんとなくテンションがあがり、それと同時に小腹も空いてきたので、みそおにぎりでも作って食おうと思いつき、ラッセーラッセーラッセーラーと歌いながらごはんと味噌を皿によそい、ラッセーラーとくるくる踊りながらおにぎりを握ろうとしたところ、手の平に乗せたごはんが存外に熱くてびっくりし、その拍子で皿を床に落としてしまい一人で大騒ぎしたことがあったのですが、してみると、はからずも一連の行動は階下の住人に対して恐怖のキキーモラ現象を演出してしまったことでありました。夜中に踊りながらにぎりめしを作るのはもうやめよう。
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最終更新:2009年04月14日 21:01