ダブルクロス3rd

ダブルクロス
THE 3RD EDITION
ダブルクロス   
   それは、裏切りを意味する言葉


UGN(ユニバーサル・ガーディアンズ・ネットワーク)

レッドエース/赤城 拓(あかぎ ひらく)

→ 

「俺があのレッドエース?んなワケねーって、ただのバイト青年だよ!」
「紅いスーツは緊急表示!災害現場に姿有り!!カラード・ワン!レッドエース!!!」

左:ヒューマンズネイバー時 右:本来の姿

シンドローム:モルフェウス(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:レネゲイドビーイングA/アルバイター
コードネーム:救命赤士(カラード・ワン)/全身タイツの変態/コスプレ野郎
年齢:0歳
性別:男

それは、気が付けば「其処」に居た。

重い病に侵され闘病生活を続ける少年、佐野幸多(さのこうた)の病室に置かれていた人形。
日曜日の朝に放映されている特撮番組、「救命現着フィフスカラード」そっくりの…というより、それそのものを象った、ソフトビニール製の人形。
そこに宿った、ちっぽけな自我。
言葉を発する事も、人と意思を疎通する事も出来なかったそれ。
自身をテレビの中の似姿の元、「レッドエース」であるとは思っていなかったが、自我があるだけで喋る事も出来ずに少年の闘病生活を応援していた。
理由は分からず、「ただそうしたかったから」、この人形にしてみれば、そうする事に幸福を感じていたからに過ぎない。
しかし、応援も空しく幸多少年は病でこの世を去ってしまう。
自身の文字通りの無力を嘆くばかりであり、息子との思い出を見る辛さのあまり少年の両親にゴミ捨て場に放棄された所を、同じくレネゲイドビーイングであり、ビーイング集団組織「ゼノス」の長である都築京香に拾われる。
自らの存在の真相をそこで知らされた「レッドエース」は、シンドロームとしての「力」を得るに至り、自力による行動力も併せて獲得する。

「教えてくれ!俺は一体何の為に生まれて来たんだ!コウタを救えなかった今更、こんな力をもらっても仕方ねえんだよ!!」

彼の問いに都築は答える事は無く、「その答えは自分で見つけなさい」と、ある種残酷な試練を突き付けられる事となる。

「貴方は『レッドエース』なのでしょう。あの話の主人公は…タスクならこんな時どうするの?」

自らをレッドエースから生まれた存在であると思い出した男は、幸多少年が何故レッドエースを好きだったかを思い出した。

「決して諦めずに、どんな命でも救う為に勇気を使う…コウタが好きだったのは、レッドエースのそういう所」

都築は言った。

「貴方がそのようにしたければ、そうすればいい。それもまた同胞(わたしたち)の可能性を探る術」

彼は都築の考える「プラン」、その真意など分からないし、今は気にする事ではなかった。
ただ救いたかった、生きていて欲しかった。
自らの死に行く運命など信じずにベッドの上で笑うその笑顔をもう一度だけ見たかった。
それが既に適わないのなら。
ただのソフトビニール人形であった自分を、そうだと思わずに大切にしてくれた少年の心と共に有りたい。
この弱さと後悔に溺れたまま、ただ沈み行く事はしたくなかった。

「この世界には『レッドエース』が助けるべき存在や、倒すべき敵も居るかもしれない」

都築からこの世界についての真実を…オーヴァードやジャームの存在、図式を教えられたレッドエースは旅に出た。
ただ一つ、自らが何の為に生まれたのかなど探す旅ではない。
自分が生まれる切っ掛けとなった、ただ寄り添っているだけで幸せになれたあの心を失くさない為に。
それが償いであるか、希望への旅路であるか、知る事も無く、人形は旅に出た。


…特撮ヒーロー、レッドエースのソフトビニール人形に宿ったレネゲイド・ウィルス。
それから生まれたレネゲイドビーイングである。
自らの思い出から来る正義感に従い、UGNにもFHにも属さず、人命の救助活動を続けている。

戦闘においては真の姿である「レッドエース」に戻り、モルフェウスの能力により、番組内のレッドエースが使う「ライフセイバー」と同じ形の武器を使う。
武器から発生するエネルギーは番組内のレッドエースのように、赤いエネルギー色をしている。
白兵戦と射撃戦両方をある程度熟す事が出来るが、敵対者が命を持って動くものと認識する限り、可能であればその命を奪わない為に行動する。
その為、戦闘経験も少なく、それで相手に手加減しよう等とする為に、その実力はお世辞にも抜きん出たものなどとは言えない。

侵蝕率100%を超えた際に、モルフェウスの能力により自らの身体を再構成し、番組内に登場する巨大合体ロボである「マルチカラード」へと変身する。
大きさは自由自在だが、最大の大きさは番組内設定より少し小さく、これは彼個人の力の限界であると見られている。

普段は流石にそのままの名前を名乗るといちいち「同姓同名である」と説明するのも手間である為、偽名を「赤城 拓」と名乗っている。
戦闘の際には、レッドエースを知っており、且つマルチカラードを好んでいる者からは「レッドエース」と呼んでもらえるが、そうでない者には「全身タイツの変態」、「コスプレ野郎」などと呼ばれてしまう。


足原 匡治(あしはら きょうじ)

→ → → 

「自分の身の振り方くらい自分で決める。消えな」

左:通常時 左2:破壊の爪展開時 右1:完全獣化時 右2:究極獣化時

シンドローム:キュマイラ(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:高校生/高校生(UGNイリーガル)
コードネーム:慟哭(クライロア)
年齢:17
性別:男

UGNイリーガルの高校生男子。
キュマイラのピュアブリードで、筋骨隆々の狼と爬虫類を混ぜ合わせた獣人のような姿に変身する。

外見としては美男子と呼べるほどの整った顔立ちをしているが、下記の条件で台無しになっている。
常態として機嫌の悪そうな顔をしており、あまり喋らないが口を開くと罵詈雑言が飛び出す。
そのせいで日頃から孤立しがちで、よく共に行動する参道や深見以外からは誤解されがち。

本来は弱い市民を守ろうとするほどには善良だが、本人は「近くで死体になられたらうぜえだけ」と嘯く。
兎にも角にも不器用な男で、自分の素直な気持ちを人に伝えるのが不得意で、その為に努力をしない。
人を助ける程にお節介をする男ではあるが、同時に「人間嫌い」とも見られるほどに人との交流が億劫。

戦場においては、同情に値する不幸な境遇の敵を自らの手で傷付け、斃さざるを得なかった時、慟哭のような叫び声を挙げる。
その事から、慟哭(クライロア)と言うコードネームをFHエージェントから付与された。

檪 リンネ(あららぎ りんね)

「あなたはもう逃げられない。毒蛇の海に溺れて死ね……!!」

シンドローム:オルクス/ソラリス(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:UGNエージェントD/高校生
コードネーム:蛇の王女(レイミア・バシリス)
年齢:18
性別:女性

久内の研究所に常駐しているUGNエージェント。
研究所及び所長である久内個人の護衛を務めているが、任務によっては駆り出されることもある。
銀の髪に薄緑の瞳と日本人離れした容姿をした少女だが、これは実父による『調整』の副作用。

UGNの研究者の一人である男を父に、UGNエージェントである女を母に持ち、幼い頃からレネゲイドウィルスに理解と知識を持ち育つ。
15歳の頃任務で死亡したとされる母を初め、多くのオーヴァードを見て育ったため、自分も彼らのようになれないかと父に尋ねたところ、適正持ちであることが判明。
彼女の父はその事実に意気揚々とリンネをオーヴァード化させ、彼女を対象に数々の実験を行うようになる。
リンネは父を愛していたが月日が経過するにつれ、彼の行う実験は本当に自分の為になるのかという疑問を抱くようになり、ある真実を知ってしまった。
それは、母の死因が能力不調によりエージェントから脱退させられ、父の手により「トリフィド」計画なる計画の実験体として捧げられたことであった。
彼女はその事実に今まで信じていたものをことごとく破壊され、やがて自身も母のようになるのではないかと心を閉ざし塞ぎこんでしまった。
そんな時、当時より交流があり、心を閉ざしたリンネの行く末を心配した父と同じ研究チームに所属していた久内に連れ出された過去を持つ。

久内により連れ出されてからは、彼のマッド傾向に嫌悪感を持ちつつも基本的に善人であることが幸いしたのか歪に心を開き、執着を持つようになる。
提携組織である骨川支部関連の同世代のオーヴァード達との交流も増え、徐々に父の真実を知る前の人格に戻りつつある。

陰気かつドス黒いものを内に貯めこんだ根暗な性格をしており、他者に苦痛を与えることに悦を覚えるサディスト。
人とのコミュニケーションが苦手と思われるがそんなことはなく、寧ろ気を許した相手には親切であり温厚で優しく、年相応の可憐な少女らしい一面を覗かせる。
能力の関係か、元からの趣向かは不明だが動物全般をこよなく愛し、彼らとすぐ仲良くなれてしまう為、都市の各地には彼女の『友達』がたくさん居る。
なぜかは不明だがねこみたいなもちみたいなまんじゅうみたいななんかとも仲がよく、行動を共にしていることも多い。
更に熱狂的なぬいぐるみ(動物型に限る)愛好家で常にぬいぐるみを持ち歩いている。

戦闘スタイルは動物達を言葉により使役し戦わせる使役戦闘タイプ。
彼女の操る因子には体内で調合した毒性物質を隠し持たせることが可能で、動物達に毒性物質による攻撃をさせることも出来る。
その都合もあってか動物達の中でも蛇を操ることが特に多く、コードネームの「蛇の王女」の由来にもなっている。

ちなみにマッド全開な上にS傾向の強いネロのことがあまり好きではないらしい(反面妹のエレンとの仲は良好)。
また、過去に受けた任務にてストレンジャーズ隊長「黒崎 剛道」と因縁があるが、「ゴリラの癖に言うことを聞かないし友達にもなれない変なやつ」と興味を抱いている。


有角 レン(ありかど れん)


「私こそ偉大なるオーヴァード『魔道士(メイガス)』有角レンだ!私の前でこれ以上の暴挙が出来ると思うなよ!!」

シンドローム:ノイマン/エンジェルハィロゥ(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:高校生/UGNエージェント
コードネーム:魔道士(メイガス)
年齢:17
性別:女
キャラクタシート:http://charasheet.vampire-blood.net//1133349

ジェイソン骨川が支部長を務めるUGN支部のエージェント。
黒髪黒瞳でぎょろりとした双眸や乱れた歯並びを始めとした非常に醜い容貌をしている。
本名は「白田 恋(しらた れん)」。

尊大で見栄っ張りで自己顕示欲が強く、他人の心の機微に疎く、場の空気を読むのも不得手。
自覚はあるため、改善に努めてはいる。
オカルトに造詣が深く、オカルトグッズを集めるのが趣味。お気に入りは『喰羅鬼賛歌』という魔道書。
自分の容貌に強いコンプレックスを持ち、常にエンジェルハィロゥの能力で絶世の美少女の幻影を纏っており決して素顔を晒そうとしない。
男性との交際経験はないが耳年増。

近所の高校に通う学生だが容貌と性格からクラスで酷いイジメを受け続けていた。
当時は現在以上に自己中心的で元々オカルトを好んでいたこともあって『特別な力』への憧れが強かった。
偶然FHエージェント春日 恭二に誘拐され、オーヴァード覚醒の実験台になった際も嬉々として受け入れた。
だが覚醒の際に暴走してしまい、他の候補者を殺傷してしまう。
その後はUGNに保護され、この事件をきっかけに自分を見つめ直すようになり、己の欠点を戒めUGNに協力する道を選ぶ。
過去の自分との決別の意味も込めて名前も本名ではなく「有角レン」と名乗る。

苛めを受け続けたことで学校に強いトラウマを抱き、現在では不登校。
また家庭も両親が不仲でレンを疎んじているため家にも居場所がないため、支部の一室で生活している。
「いつかは学業に戻りたい」という夢も持っており、大学に行くために自室で職員の助けも借りて勉強は続けている。

エンジェルハィロゥの能力を主体とした遠距離戦を得意としている。
魔法使いの詠唱染みた口上とオカルト趣味から「魔道士(メイガス)」のコードネームが付けられた。


アルノア・ゼヘラン


「ええ、ボクなんかが皆さんに協力出来る事は光栄です」

シンドローム:ソラリス・オルクス・バロール(トライブリード)
ワークス/カヴァー:UGNエージェントD/UGNエージェント(本部査察部第四課職員)
コードネーム:領域の幼子(エリアオブチルドレン)/笑う追跡者(スマイル・トラッカー)
年齢:12
性別:男

UGNチルドレンとして育てられたアングロサクソン系の少年。
UGNエージェントである義理の両親によって育てられた、ジャーム災害から生き残った孤児。
赤子の時に保護された為に、本当の両親は記憶の中には存在しない。

丁寧な言葉遣いの、子供にしては良く出来た優しい笑顔が特徴の少年…
と言うのは、表向きのもので、本来は冷酷に敵対者を処理する追跡者。
普段は通常のUGNエージェントとして振舞っているが、その正体は改革派中枢評議員アッシュ・レドリック麾下の本部査察部第四課、通称「エスケープキラー」の幼い人員。
課長マリア・チェスノコフの忠実な部下として穏健派への内偵任務を務めていた。

しかしとある内偵任務の際に自らが第四課出身の獅子身中の虫である事が暴露されてしまい、工作に失敗する。
その際に穏健派からの追及に加え、第四課の粛清によって立場を危うくするが、意外にも穏健派評議員テレーズ・ブルムの庇護によって首を免れる。
その後もテレーズからは何かと世話を焼かれているようで、「綺麗事ばかり吐く甘ちゃん」として彼女に辟易している。
それでありながら、胸中はその実彼女の理想と人柄に初恋を経験し、その思いを心底で燻らせている。
そもそもが、自らを育てた義理の両親を愛しながらも、その過激な思想に既に疲弊しており、信頼する課長であるマリアにも「彼女の眼は所詮アッシュしか見ておらず、隊員は映っていない」という猜疑心を抱いている。

戦闘時にはオルクス、ソラリスのエフェクトによって味方を支援しながら、バロールのエフェクトで自身の身を守る。
劇的な攻撃力は見られないが、人と組む事でその危険度を上げるタイプ。


アルフォンス

「にゃにゃ、失礼しました。猫の手、バリバリビリビリお貸ししますよ~」

シンドローム:ノイマン/ブラックドッグ(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:レネゲイドビーイングC/家庭のペット
コードネーム:雷鳴猫(ライトニングキャット)
年齢:1
性別:雄
キャラクタシート:http://charasheet.vampire-blood.net//1163742

ジェイソン骨川が支部長を務めるUGN支部に協力するイリーガル。
白黒の毛並の雄猫がベースのレネゲイドビーイング。
同じく猫のレネゲイドビーイングであるショテルの双子の兄にあたる。
人間時の姿は12歳くらいの色白で黒髪金目の少年。

人懐っこく、礼儀正しく善良だが猫らしく気まぐれで少し加虐的な一面も併せ持つ。
元が猫なので寝ることや狩りごっこも大好き。
好きな相手には身体を擦り付けたりとスキンシップをする癖がある。
「自分は猫」という自負が強く、普通の猫として散歩したり縄張りのパトロールをしたりするのが日課。

戦闘では小柄ながらアサルトライフルと拳銃をノイマンの知識と知恵を駆使して使いこなす。
特にブラックドッグの電撃を纏わせた銃撃でじわじわと体力を削る攻撃が得意。

ペットショップ出身で元々とある家庭の飼い猫だったがいつの間にかレネゲイドビーイングとして覚醒。
戸惑っていたところをゼノスに勧誘され、一時はその一員として活動していたが、ソリが合わないと感じUGNに移籍した経緯を持つ。
飼い主一家とその周囲に迷惑をかけたくないため現在でも「普通の猫」で通しており、ゼノスやUGNに協力するのも大好きな飼い主一家や弟のショテルを守るため。
ショテルとはペットショップで別々の家庭に買われたがUGNで再会を果たしている。
また、任務中に敵に追い込まれた際に偶然志賀野淳二がその場に迷い込み、それによって敵が撤退し命拾いしたため彼のことは恩人だと思っている。
一方、オーヴァードに秘密に辿り着いて迂闊に世間に公表してしまいかねない姿勢を憎んでもいる。



アレクセイ・ヴァロフ


「『竜操師』、アレクセイ・ヴァロフだ。何も知らない連中には『召喚師』と呼ばれるがな」

シンドローム:サラマンダー/モルフェウス(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:UGNエージェントA/高校生(留学生)
コードネーム:竜操師(ドラゴンテイマー)/召喚師(サマナー)
年齢:18
性別:男

UGN夕張支部から派遣されたエージェントにして六樹達の通う学校の留学生。
現在では骨川支部に身を寄せており、支部のエージェント達に協力しているがその真の目的は骨川支部の監査である。
白金の髪に灰の瞳の少年で、少数民族サーミを思わせる美麗な容姿をしている。平時は制服、任務時はスーツを着こなす。

生まれはロシア、サンクトペテルブルクで親UGNの民間武装組織構成員の生まれ。
幼い頃からオーヴァードに親しんで育ち、自身がいつ覚醒してもいいように訓練を積んでいた。
5年ほど前にその存在を良く思わないFHエージェント達との抗争に突入。親しい者達を傷つけられた怒りから遂にオーヴァードに覚醒した。
しかし、力を制御しきれず暴走し敵味方問わず甚大な被害を出してしまう。
抗争はUGNロシア支部のエージェント達も巻き込み、双方少なくない死傷者を出す結果となった。

アレクセイ自身もUGNに身柄を引き取られることになったものの抗争の爪痕からロシア支部の所属が認められなかった。
そんな彼が送られたのはロシアから遠い島国の日本支部であり、夕張支部に配属されることとなった。
骨川支部に来たのは夕張支部からの監査が目的なのだが、少々ばかりの厄介払いの名目もないわけではない。(本人は全く気づいていない)

性格は武装組織で育ったことから殺伐としており、美麗な容姿に反して刺々しく凍てついた雰囲気を纏う。
融通の利かない堅物だが、育ちの関係で一般常識と倫理観が普通のオーヴァードと思い切りズレており何かと物騒。
経験豊富で頭も回りそうなのに(主に対人関係で)アホな面もあり、決めなければいけない所で締まらない残念男子。

戦闘では能力により大気中から乗り物を練成し搭乗しながら戦うが、練成する乗り物の見た目が完全に氷で出来たドラゴンのソレ。
なので傍目からはファンタジーものに出てくるようなドラゴンを召喚して戦う「召喚師」にしか見えない。
その為、敵性オーヴァード達からは召喚師(サマナー)と呼ばれている。
しかし、能力の詳細を知っているUGNの面々からは氷の竜を操る操者という意味を込めて「竜操師」(ドラゴンテイマー)と呼ばれる。

和泉 喜介(いずみ きすけ)


「スピード超過に危険運転……おまけに公務執行妨害か。逃げ切れると思うなよ」

シンドローム:ブラックドッグ/モルフェウス(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:ドライバー/交通機動隊員
コードネーム:鋼の猟犬(スティール・ハウンド)
年齢:28
性別:おっさん

UGNに協力するイリーガルの一人。
骨川の支部が存在する県警の高速道路交通警察隊のヒラ隊員。
明るい茶色の短髪で前髪が長い所謂メカクレ。瞳の色は日本人らしく黒い。地味な容姿。
後述する事件の後遺症からか左腕を機械化しており、左上半身には今も火傷の跡が残っている。

数年前にG案件に属する事件の犯人が管轄内に逃走し、同僚かつ恋人の隊員と共に追跡。
犯人をあと一歩の所で確保するに至るも、犯人の凶行により大火傷を負い殺害されかけた所、恋人に庇われ彼女を失ってしまう。
やや遅れて到着したエージェントにより犯人は処理され、UGNの息のかかった医療施設に搬送。生死の境を彷徨った後、彼女への償いからオーヴァードに覚醒した。
UGNよりエージェントへの勧誘を受けるも、自分はハイウェイで白バイ乗り回してるのが性にあってると豪語し申し出を却下している。

性格は温厚かつ沈着。それでいてだいぶ一般人よりの常識人だが、堅いわけではなく柔軟。
しかし正義漢かつ勇敢な一面も持ち合わせており、いざという時はいち早く覚悟を決めるメンタル的なタフさも持っている。
交友関係が広く、支部預かりのレネゲイド研究所所長である久内の小さい頃からの同級生にて友人である。
他にも厨二病をこじらせた趣味で作家活動をしている高校教師の友人がいる。しかし、当人はそういったものは恥ずかしがる傾向があり、異名で呼ばれることを嫌う。
無類のバイクマニアにしてマシンオタクであるが、趣味は旅行にツーリングとだいぶアクティブな趣味をしている。

交通機動隊として培ったぶっとんだ運転技術はオーヴァードとなってからも健在であり、度々何やらレネゲイドがすごいバイクを乗り回している。
機動力に長けた追跡等を得意とする他にも武道の心得があったり、警官の為銃器の扱いも多少は出来るらしい。
また、イリーガルとして関わったある事件後に事件の協力者となった犯罪組織構成員の子を預かっている。

なお、コードネームの「鋼の猟犬」は地元暴走族の不良の皆さんがいつも煮え湯を飲まされている「執行隊員」としての彼を畏怖してつけたもの。
(彼らにとって)「自分達を情け容赦なく検挙しにくる血も涙もない冷血無慈悲な法の犬」だからとのこと。
その異名が色々あって支部に伝わり、支部関連者に拡散して定着してしまった上に鵠経由で霧谷日本支部長にまで広まってしまった為仕方なく名乗っているらしい。
命名者:地元不良のみなさん。


羽龍 納斗(うりゅう のうと)


「羽龍灰冶……。兄さんを、殺す。それが僕の目的であり、生きる意味なのです」

シンドローム:ブラム=ストーカー(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:高校生/UGNイリーガル
コードネーム:幽冥の呪詛(ネザーカース)
年齢:18
性別:野郎

骨川支部に所属する新米イリーガル。通称「のと」。
平時は鵠同様闇医者「久城 縁」の元に居候しており、鵠の探偵業務の手伝いもしている。
その素性は玲瀬流市の名家のひとつ「羽龍」家の次男坊にして現当主「羽龍 灰冶」の双子の弟。
灰色の長めの髪に白い肌、細身の体躯。見るからに育ちの良さそうな外見や言動の少年。

実兄であり、FHエージェント“黄昏の龍将”たる灰冶が起こした事件により家族友人を失い、自身も凄惨なオーヴァード化実験に巻き込まれてしまう。
この一件により幼い頃から慕っていた灰冶と袂を分かち、瀕死の重傷を負い彷徨っていた所を縁により保護された経歴を持つ。
保護当初こそ灰冶への憎悪と殺意で命と正気を繋いでいる危うい状態であったが、骨川支部の面々との交流にて若干丸くなりつつある。
しかしながらUGNへ協力する理由は依然として灰冶の殺害及び彼の所属するセル「黒の黎明」の壊滅であり、精神的に不安定な状態が続いている。
そこから転じてFHに対しては悪感情を抱いており、暴走気味になることも多々。

性格は沈着、上品、慇懃。周囲の破天荒な面々(主にネロと鵠)に振り回される苦労人。
その一方求道者的な面が目立ち、自己鍛錬が趣味で趣向も男らしいと線が細く、耽美な見た目に合わない一面を持つ。
しかしながら彼の根底に眠るものは実兄への絶望、憎悪、殺意、困惑、逃避……そして、昔の兄に戻って欲しいという願い。
それらが綯い交ぜになった結果、灰冶や黒の黎明の者を初め、多くのFHエージェントに対しては烈火の如き狂気と憎悪と殺意をぶつける。
今の所唯一の例外は春日。支部の面々にいじり倒される姿を多く見ている為か、「あの人はなんかいいかな」とぞんざいだが同情している模様。

戦闘では刀剣を使った白兵戦を得意としている近接アタッカー。
特筆すべきは、ブラム=ストーカー能力により、レネゲイドに対して強力な毒性を発揮する血液を保有している点。
これは“対抗種(カウンターレネゲイド)"の力であり、現在の納斗の精神の大部分を占める灰冶へと向けられる負の感情が力に転化したもの。
これらを生かして毒の血により、相手を内側から食い破る凶悪な技を代名詞とする。

コードネームの幽冥の呪詛は黒の黎明への復讐者であるという意思表明として自分で名乗っている。

桜堂 千子(おうどう ちこ)


「殺しの為に継がれてきた技ですが、私は守るために振るいたいのです」

シンドローム:ノイマン/オルクス(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:UGNエージェントC/高校生
コードネーム:(未定)
年齢:17
性別:女
キャラクタシート:http://charasheet.vampire-blood.net//1143331

ジェイソン骨川が支部長を務めるUGN支部のエージェント。
黒い長髪ポニーテールで黒い瞳をしている。
桜堂 霞の腹違いの妹で容姿も似ている。

優しく善良で生真面目だが少々短気な性格。
「強者は弱者を守るもの」という思想の持ち主で姉とは対照的。
桜堂家の家風にも表面上は従っていたものの内心では大いに反発していた。
漁色家でサイコパス手前の霞とは徹底的にソリが合わず、姉妹仲は険悪。

剣術の名門桜堂家当主の妻の第三子として生まれる。
霞同様、跡取り候補として修行の日々を送っていたが父のジャーム化に巻き込まれ、母を傷つけられたことでオーヴァードとして覚醒。
霞と共にUGNに保護され、「レネゲイドの力は妄りに振るってはならぬもの」、「力を手に入れた私は力無き人を守らなければ」との思いからエージェントとしてUGNと共に戦う道を選ぶ。

ノイマンとオルクスのクロスブリードで肉体面は常人と大差ないがノイマンの能力により大きく向上した技で日本刀を振るい、戦う。
特にレネゲイドの侵蝕が強くなった際に放たれる必殺の一撃の威力には目を見張るものがある。


大江 泊(おおえ とまり)


「俺だって男ッス!!ダチのためなら一肌脱いでやるッスよ!!」

シンドローム:エグザイル/ブラックドッグ/サラマンダー(トライブリード)
ワークス/カヴァー:レネゲイドビーイングB/高校生
コードネーム:未完の双剣(ツインブレード)
年齢:????(社会的には16歳)
性別:男

ジェイソン骨川が支部長を務めるUGN支部に所属するエージェント。
黒髪黒瞳で何処にでもいそうな外見の少年。
正体はイルカがベースのレネゲイドビーイング。

明るく活発で熱血的な性格。
善良でこれと決めたら貫き通す意志の固さも併せ持つが空回りも多い。
非常に人間に馴染んでおり、時々自分でもレネゲイドビーイングだと忘れそうになるほど。

出自は謎に包まれており、本人曰く「気が付いたらUGNに保護されていた」とのこと。
実際、目覚めた時の記憶が殆どない。ローザ・バスカヴィルとの間に何か秘密があるようだがその記憶も失っており、「何か秘密があった」くらいしか覚えていない。
それらのことについて気になってはいるが取り敢えず今の生活が満足なので深刻には捉えていない。

普段は支部の一室を借りて寝泊まりしている。

戦闘では肉体から作りだした刀を二刀流で振るい、それをサラマンダーやブラックドッグの力で強化しつつ戦う。
まだまだ未熟だが伸び代は大きいとされており、「未完の双剣(ツインブレードルーキー)」のコードネームが付けられた。


大須 一(おおす はじめ)


「僕だってしたくないよこんな事。でも、そうしたら…いったい誰がやるの?」

シンドローム:ブラックドッグ(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:UGNチルドレンA/UGNチルドレン
コードネーム:超電磁少女(イーエムピーガール)
年齢:15
性別:女

UGNチルドレンの少女。
両親はUGNの職員で、小さな頃からUGNと関わって暮らして来た。
FHエージェントによって家族が負傷した際、怒りの感情によってブラックドッグのピュアブリードに目覚めた。

真面目で自己犠牲心が強く、あまり融通の利かないタイプ。
「他人に辛い事をさせたくない」と言う思いが高じ、ジャーム化したUGN職員の処理を請け負っている。
自ら進んでその汚れ仕事を引き受けた為に、一部では「味方を殺す事に快感を覚えているのではないか」というあらぬ憶測を立てられる事もある。

女性であるが、一人称は「僕」。
これは重大な理由があるわけではなく、双子の妹との差別化を図る為。
女の子らしい妹と反対になる事で見分けを付き易くし、妹の可愛さを引き立たせる目的もある。わりと家族バカ。
最初は服装もズボンで髪型もボーイッシュなものだったが、戦友である葉茶頼に「こうした方が似合う」と言われ、変えてみたらしい。

戦闘では鋼鉄化した電磁力の通る拳を敵に叩き付ける肉弾戦を得意とする。
いざと言う時の電磁バリアによって劇的に防御効果を上げる事も可能で、攻防共に優秀。
相棒である葉茶頼と組む事で攻撃に集中し、その限界攻撃力を上昇させる。

明るいが何処か悲しげな雰囲気を纏っている葉茶頼に淡い恋心を抱いており、彼を慕っている。
葉茶頼の方も一の事を少なからず大切に思っているようだが、一の方があまり素直な口をきかない為にそれほど進展はしない。


帯刀 鋼士郎(おびとう こうしろう)

→ → 

左:通常態 中央:完全獣化態 右:生体皮膚剥離時

「堅気に迷惑をかけねぇ、なんてのは外道の言う事でさァ。極道やる以上必ず堅気に迷惑がかかる…元々半チクなんですよ、極道てのはね」

シンドローム:ブラックドッグ・キュマイラ(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:ヤクザ/フィクサー
コードネーム:装甲凶獣(アーマードデビル)
年齢:45
性別:男

極道組織「刀龍組」の組長。
ヤクザとしては狡猾な方で、上手く警察の眼を盗んでシノギを熟している。
その実態としては建設業が多く、合法的な依頼を多く熟す。
要は「万引きがバレない為には、金を払ってから店を出る」と言う事である。
刀龍組のヤクザな部分と言うのは、裏の抗争において、極道界のバランスを乱す「食み出し者」や「イレギュラー」の抹殺、排除にある。
周囲の衰退を省みず抜きん出る組や個人、警察組織と共謀して他の多数の組を潰す者、麻薬や人身売買などを超える「ある一定の範囲」に手を出した者…
それらを始末するのが刀龍組の役目であり、武闘派部分を発揮する「シゴト」である。

麻薬や人身売買を超える「ある一定の範囲」とは、「レネゲイド」である。
シンドロームの力に頼る不可能犯罪や大破却に手を出す者には、刀龍組による目には目、歯には歯式の制裁、即ち同じレネゲイド・ウィルスの罹患者…オーヴァードである帯刀鋼士郎の武力介入が発生する。
装甲凶獣(アーマードデビル)による完膚無きまでの破壊が待っているのだ。
それ以外の普通の裏切りでは、レネゲイドではなく単なる暗殺などの手法を取る。
帯刀がレネゲイド・モンスターとしての姿を現すのは相手にも同じ力、レネゲイドパワーを使う者が居る時だけである。

このような性質を持つ組の為、裏の事情を知る者からは「油断ならない」、「同業殺し」、「裏を嗅ぎ回るドブネズミ」などと、バランス保持に頼られる一方、そのような陰口を叩かれている。
帯刀はそのような情報は掃いて捨てるほどの量を掴んでいるが、極道界のルールにおける明確な線引きを超えていなければ、陰口を叩くような連中を相手にはしない。
彼曰く「吹き溜まりには吹き溜まりのルールが有る。吹き溜まりのゴミやホコリが表の社会に飛ばないようにする事は出来ないが、少しでも抑える事はしなければならない」と言う。
その役目を熟しながらも、まるで予防線を張るように己の事を「同業者殺ししか出来ねえ半チク野郎」と嘯く。

なお、レネゲイド案件に対する制裁を始めたのは最近の事であり、帯刀の親の代には実施していない。
帯刀がシンドロームに目覚めたのは、刀龍組による裏の始末を逆恨みした他の組により仕組まれた事故により、家族を失った後の事である。
両親と、養子である自分の娘ほども年の離れた義妹の死亡が他組織の仕業であると知り、更なる力を渇望した結果、彼の力は覚醒する事となる。
この事故の際、他組の「お嬢」である由紀子に助けられて以来、彼女には恩義を感じており、組としてのものではない個人的な付き合いを続けている。
彼女に、失った義妹に似た物を見出してしまい、極道の始末屋には不要な「他組の者への情」と言うものが湧いてしまったようだ。

本人の性格としては、ダウナーな雰囲気を纏いながらも飄々としており、冗談を良く言う。
その本心は弱さと強さを併せ持った、「極めてありふれた」人間的なもので、脆さと強固さが同居している。
ルールを乱し、己以外を省みない者には容赦をしないが、それ以外の尋常の範疇を出ない者であれば、ドライどころかちょっとしたお節介を働く事が多い。
その活動の為に「極道界の世話焼き係」、「お節介マシン」、「余計を売る余計屋さん」などと呼ばれる事もある。
堅気相手であれば、困っている者を見れば放っておかないばかりか、ハロウィンやクリスマスのお菓子配り、電飾敷設、街頭警備などにも積極的に参加する。
そういった活動を揶揄されて「殺人御飯事極道」、「サイコパスマフィア」、「二面組」、「半チク昼行燈組」などともよく呼ばれてしまう。

現在は東京近郊N市に居を構える「鴻央会(こうおうかい)」系統、鹿島正太郎(かしましょうたろう)が組長を務める暴力団、華島組と敵対している。
彼らはFHと手を組んでシノギの一部を共同で行っており、利潤を上げ続けている。
パワーバランスを無視し、その上レネゲイドに頼って組織を拡大する華島組は刀龍組にとっては見逃せない者達である。

戦闘体系は、機械と獣のパワーを併せ持つ、本能と機械的反応の良い所取りの凶暴な白兵戦闘。
圧倒的な膂力で相手を捻じ伏せ、強引に破壊するパワーバトルを展開する。

人生通してのちょっとした悩みは、苗字をよく帯刀(たてわき)と間違えられる事。
説明の際には、「タテワキじゃありませんぜ、おびとうとそのまま読むんです」とよく言う。

朧谷 鵠(おぼろや くぐい)


「仕事じゃないなら僕を呼びつけないでよ……酒飲んだばかりだから凄く眠いんだ」

シンドローム:エンジェルハイロウ(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:暗殺者/探偵 ⇒ 探偵/レネゲイド探偵
コードネーム:白き死神(ミュルグレス
年齢:20
性別:男

UGNに協力するイリーガルの元暗殺者の探偵。
かつてゴミ貯めのような裏社会で生きてきた暗殺者はある事件をきっかけに、暗殺稼業から足を洗った。
その容姿はくすんだ金髪、赤い瞳、病的に白い肌と日本人離れした風貌の小柄な青年(ほぼ少年に見える)。

幼い子供の頃からオーヴァードで、迫害を受けて育ったが故に日常を飛び出し裏社会に足を踏み入れた経歴を持つ。
性格は沈着でダウナー。卑屈で臆病者のヘタレ。精神が未発達で幼く、社会性に乏しい。
20歳のクセに既に酒煙草に溺れるサボリ常習犯にしてぐーたらダメ人間。
ただし生来の真面目さから目的の為ならば最大限の努力を惜しまないことから仕事に関しては信用されている。
……というのも最近の話で、UGNの息のかかった者に拾われる前はあまりの殺伐とした環境に置かれ続けたことから非常に刺々しく物騒な性格をしていたらしい。
更には自ら死を望み続けるという一種の破滅願望を抱え、極めて不安定な精神状態にあった。

しかしながら不安定な精神や破滅願望は完全とはいわないものの、骨川支部の面々や霧谷、そしてある事件を共にした友人達のお陰で改善している。

数ヶ月前にある大規模な抗争において、敵組織の幹部の暗殺を頼まれるもハヌマーンの能力者に隠密を破られて捕らえられてしまう。
数日に渡る凄惨な拷問を受け瀕死の状態となり、死ぬか(リザレクトを繰り返し)ジャームになるまで苦しみ続けるかの瀬戸際に立たされる。
しかしそんな時、抗争の陰にオーヴァード犯罪組織FHの影を察知し踏み込んできたUGN日本支部長、霧谷雄吾ら率いるエージェント達に救出された。

現在は拷問の傷もすっかり癒え、骨川の支部と繋がりのある久城の下で世話(もといヒモ)になっており、度々仕事を斡旋して貰っている。
主に戦闘能力の劣る久内の研究所やその職員の警護を請け負う他探偵業務も引き受けている。

戦闘スタイルは知覚能力と隠密技能に長けた隠密特化型。裏稼業に生きる中同業者達からつけられた異名をコードネームとして引き続き使用している。
FHエージェント「矢吹 鷺水」は裏社会に居た頃からのライバル的な存在で再戦を望まれているが、鵠としては「クソ面倒くさい」とのこと。

命の恩人である日本支部の支部長、霧谷 雄吾に異常な執着を見せるが、人として日常を歩むことの出来なかった自分の親代わりになってくれるかもと思っている。
彼の手料理に心底感動したという事情もあるらしい。

その幼い言動の為かよく縮んで二頭身のナマモノ化することがあり、ちぢんだ姿は「くぐい」と呼ばれ親しまれている。
また、9という出目に縁があった為かメタ時空にてPCNPC問わず「きうののろい」なる妙なデバフを振りまきに現れることが多い。
(´・ω・`)つ=9<「きうののろいをくらえい」


鏡島 衛(かがしま まもる)


「バートさん、活路は開く。あなたに降り注ぐ矢も刃も払って見せよう。……だから、暁嬢を頼む」

シンドローム:ノイマン/キュマイラ(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:刑事/刑事(“R担”所属)
コードネーム:鏡石騎士(ミラーナイト)
年齢:25
性別:男

警察内の親UGN派組織である「レネゲイド関連事件担当独立捜査課」所属の刑事。
元はオーヴァードであることを隠し、竹宅間市の捜査一課に所属していた新米である。
かつてFHのテロによる混乱を鎮圧しようとして、同僚と共にテロに巻き込まれてしまい、自身一人が理性を保って“生き残ってしまった”青年。
性格は冷静沈着、礼儀正しく紳士的。基本的に善良な好漢。反面頭が固く、イレギュラーに弱い。
また自己犠牲心や成人としての責任感が強すぎて難題を一人抱え込み孤立したがる悪癖がある。

刑事としての生活を重視していたせいか、解りやすい異能を持たなかったが故かオーヴァードとしての実務経験や知識に乏しく、戦闘経験もほぼ無い。
その為ジャームやオーヴァード同士の戦いに未だ実感の沸かない状態であったものの、現在は吹っ切れている。
本人のスタンスとしては必要とあらば清濁併せ呑む柔軟な思考をしたタイプである為、時に刑事らしからぬことをやらかすこともある。

ジャーム化してしまった同僚の最期は未だ脳裏に焼きついており、半ばトラウマのようなものとして残っている。
しかしながら事件を通じて出会った探偵「嘉弥真 稔」とは少々年齢が離れているながら数少ない気を許せる友人として良好な関係を築いている。
反面規律に厳しいエリート官僚一家である実家は目の上のたんこぶであり、特に衛の教育係を担当していた祖母には度々頭を悩ませている。

なお、現在の上司である谷 修成に対しては従順な姿勢を見せているが、先輩である花城の影響で妙に逞しくなっているとは谷さん談。

戦闘スタイルは解りやすい異能を持たないとはなんだったのか、超重量の盾を2枚軽々しく扱うパワフルなタンクスタイル。
他にもノイマンの異能により味方に的確な支援を飛ばしたり、敵の攻撃を分析して被害を抑えたりとサポートに徹するように見えてたまに盾で殴る。

なお本人も自覚しているが、キュマイラよりもノイマンの方が濃いらしい。


風琴 響也(かざこと きょうや)

「だぁーれが“不協和音”だ!超広範囲戦略兵器だ!俺は至って普通のオーヴァードなんだけど!」

シンドローム:ハヌマーン/ノイマン(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:レネゲイドビーイングC/UGNエージェント
コードネーム:残響(リバーベレイション)/不協和音(ディソナンス)
年齢:20
性別:男

骨川支部に所属するエージェントの一人。
深緑の短髪に黒い瞳の背の高い優男。年頃の青年らしくカジュアルな動きやすい服装を好んでいる。
平時はどう見ても人間であるが、その正体は木霊をベースとしたレネゲイドビーイング。
レネゲイドビーイングとしての本体を表すと金髪に翠の瞳の浮世離れした見た目となる。

元は既に死亡したプロミュージシャンを志す青年、風琴 響也の願いに呼応して生まれた実体無き現象と言えるビーイングだった。
響也の願いを叶えることを使命としたこの不思議な存在は、彼の奏でる音楽を通して不思議な力を振りまくようになった。
その力にレネゲイドの影を察知したFHの手の者に狙われ、彼らの引き起こすテロに巻き込まれる形で響也が死亡。
彼の音を存在の源としていたビーイングもまた消滅の危機に陥ってしまう。
しかし、消滅を間近にビーイングに消えたくないという自我が宿り、響也の写し身とも言える実体と自我を確立。死んだ響也に成り代わった。
事件解決の為駆けつけたUGNのエージェント達との協力を経てFH勢力を殲滅し、もうこんな事を起こさせたくないという思いから彼らに協力することとなった。

アールラボの研究員である姫宮 由里香はUGNに協力するようになってからの後身人のような存在で好意を持っているがし、彼女の変人っぷりに恐怖を覚えていたりもする。
オリジナルである“人間”の響也に対しては今でも親愛の情を抱いているものの、彼の願いを遺志として引き継いでいくことを第一に思っている。

性格は柔和な享楽主義者かつ理想とプライドの高い理想主義者。
態度こそ今風の若者らしいチャラ男だが、根は情熱的かつ気丈でやや喧嘩っ早い。
女好きのフェミニストで女性にだだあま親切だが男性に対してはぞんざいな面が目立つ。

戦闘スタイルは音を自在に操る音使いにしてノイマンの天才的頭脳を併せ持ったRCアタッカー。
「サイレンの魔女」を使用した破壊音波による広範囲に渡る殲滅戦を得意とする破壊神。

コードネームの「残響」は風琴 響也が遺し、未だ響き続ける音であることから自称している通名。
しかしながら敵味方問わずその凶悪な能力をフルに生かした高い戦闘能力から「不協和音」と呼ばれることが多い。



樫尾 暦(かしお れき)

「――――― ……こんな未来、認めてたまるか」

シンドローム:バロール/キュマイラ(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:UGN支部長A/UGN白澤支部支部長
コードネーム:時かける旅人(クロノダイバー)
年齢:20
性別:男

UGN白澤支部支部長。元は支部の非オーヴァードの職員の一人だった青年。
白澤支部内で行われている「未来観測システム」*1の最重要人物にして最高責任者。
かつては普通の理大生であったが、レネゲイド事件に巻き込まれたことによりオーヴァードとしての適正の高さからUGN職員となった経歴を持つ。

気が小さく怖がりで平時はおどおどしていることも多く頼りない。支部長となった後もその傾向が顕著である。
しかしながら有事の際の底力は凄まじく、心の何処かに勇敢さと強さと諦めの悪さを秘めた青年である。

白澤支部を襲った未曾有の事件の中で、ある痕跡を見てしまったことから裏切り者に殺害されるカタチでオーヴァードに覚醒。
支部内にて保存されていた遺産「ヴェリーミアの銀時計」の宿主となり、全てを救いたい一心で支部全域を時空の檻の中に閉じ込め崩壊までの数時間を繰り返し続けていた。
異変の調査に訪れたセシアや嘉弥真に自身の見た事実を打ち明け、その後は支部の崩壊を、黒幕による幸(サチ)への危害を食い止めるべく奔走する。

事件後はその能力と支部の機能に目をつけたアッシュ・レドリックにより、制御しやすい駒として支部ごと利用されそうになる。
しかし、当事者でもあったテレーズの助けにより現状では事なきを得ているが、未だ睨まれたままであるらしい。
なお、その一件でアッシュのとった手段が樫尾を傀儡の旗印とすることであった為、テレーズも彼を持ち上げざるおえなくなってしまった。
未熟な身かつ実績も不十分ながらいきなり支部長の座についたのはその為。

現在は支部の「未来観測システム」による情報拠点としての運用を再開しつつ体制の立て直しに追われる日々を過ごす。
システムの再開には幸と早乙女の復帰、観測手の増員によるものが大きかったようだ。
観測結果は近隣のUGN関連施設に届けられているらしいが、たまにN市支部の霧谷の元にも行くらしい。

普通の支部の機能が追加され、戦闘面の大幅な強化が行われたとはいえ情報拠点のトップであるが故に前線に出てくることは稀。
樫尾自身は銀時計の短時間の時間操作能力とキュマイラの異形の肉体による高速近接戦闘を得意としている。


枠山 映造(かせやま えいぞう)


「悪役は主役に倒されたらフレームアウトが常識だろ!!さっさと出て行けこの端役!!」

シンドローム:ブラックドッグ・モルフェウス(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:UGNエージェントA/サラリーマン
コードネーム:第四の壁の中(フォースウォール・フレームイン)
年齢:40
性別:男

40歳の半ば、つまり45歳とかではなく40歳の6か月目あたり。
突然シンドロームに目覚めてしまった、40越えてまだペーペーのサラリーマンヒラ親父。
妻も息子も居ない。結婚経験なし。

このおっさん、自分の事をテレビ番組「宇宙サラリーマン刑事枠山映造Ⅱ」の主役であると思い込んでおり、この世の第四の壁を認識していると思っている。
その奇矯な言動は日常的に発揮されており、オーヴァードとして覚醒する前からこうであった。
そもそも、覚醒した原因が「自分が主役の番組が何時まで経っても作風が地味な事に業を煮やして監督にテコ入れをさせた」と語る通り、自分の人生の地味さに限界を迎えたストレスからである。
「オッサンがサラリーマンやってるのを普通に見続ける番組なんて誰が見たがるんだ!いい加減にしろ無能監督!!テコ入れしろテコ入れ!!カッコイイ装備と巨大な敵!!スリリングな展開!!!」
と言う憤怒によってモルフェウスとブラックドッグの力に覚醒したある意味スゴイ男。

その上、ブラックドッグのオーヴァードの中でも強力な威力を持つ希少能力「ミカヅチ」の使い手、雷帝(サンダーロード)と呼ばれる人種の一人であり、このオッサンの主役妄想に拍車をかけている。
その騒ぎ方は「見ろ。これが主役の力だ」「しかし悲しいものもある。こんな力、要らなかったと思う時にも付き纏う」「だが私は生かさねばならんのだ、この力を!」と、悲劇の主人公ベース。

戦闘ではブラックドッグの力で電流によって強化した肉体と、モルフェウスによって作り出した電熱ビームサーベルによって白兵戦を行う。
サラリーマン時代からこの「テコ入れ後」を目指して元々鍛えていたのか、妙に動き慣れている。
本人が語る所によると、「私は地球ではケンドー三段の資格を持っている」とのこと。
必殺技は「ミカヅチ」の威力を組み合わせた「スーパーサンダーミカヅチ斬」。
制御の難しいミカヅチをその体にしっかりと馴染ませているのか、それとも妄想力の賜物か、ある程度使いこなしている。
発動タイプは3タイプ有り、敵を斬る前に「スーパーサンダーミカヅチ斬!」と構えながら叫ぶタイプ、大上段から振り下ろしながら「スーパーサンダーミカヅチ斬ぁぁぁぁぁん!!」と叫ぶものに加えて
敵をすれ違いざまにビームサーベルで斬り、焼き尽くしてから「スーパーサンダーミカヅチ斬…!」と静かに宣言するものがある。
当然、これによって威力や射程、能力形態などが変わったりするわけではない。

なぜ番組名が突然Ⅱから始まっているのか質問すると、「突然ではない。テコ入れ前がⅠだ」と説明してくれる。


鹿取 千二三(かとり ちふみ)


「私だって、人を殴るの好きだけど殴る理由は選ぶもん」

シンドローム:キュマイラ・サラマンダー・ハヌマーン(トライブリード)
ワークス/カヴァー:高校生/高校生
コードネーム:不死鳥の女帝(ガルーダ・エンプレイス)
年齢:15
性別:女
ジェイソン骨川が管轄する地区にいるイリーガル。
茶髪に二つのお団子頭、そして赤色がトレードマーク。
サボり、飲酒、喫煙もする不良少女だが、別にグレているわけではない。
自分がやりたいと思ったことをやり、やりたくないと思ったらやらない。自由奔放で快活な性格。

敵味方問わずオーヴァードに対してもフレンドリーで、任務そっちのけでまずは話を聞きに行こうとする。

その一方で、彼女が抱える衝動は加虐。
それは戦闘における好戦的な部分であったり、チフミが拾った家出少女の藤に対して発揮される。


伽羅 莉子(きゃら りこ)


「互いの正義がぶつかり合うって、悲しい事なの…話し合いが一番いいよ」

シンドローム:エグザイル(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:UGNエージェントA/UGNエージェント
コードネーム:永遠の少年(ヒーロー・シンドローム)
年齢:23
性別:男

ジェイソン骨川が支部長を務めるUGN支部の常勤エージェント。
事務も戦闘も熟す文武両道の美女…ではなく男。
エグザイルのエフェクトによって美女のように肉体を変形させており、外観は完全な巨乳長身美女。
エフェクトによる擬態を解いても、胸などを除けば「殆ど変わらない」と言えるほどの美男子。
これには彼の特殊な家庭事情が関係している。

性格は善良の一言で、気立てや面倒見の良いお姉さん的存在。
困っている人間は放っておけないタイプで、お節介気質。
スカートを好み、よく履いている。
エグザイルにより自由に変更出来るが、髪型はストレートロングヘアを好む。

倫理観に欠けた両親の元に生まれ、「可愛い娘が欲しかった」という、たったそれだけの理由で女子として育てられる。
その為、本名も「莉子」であり、それ以外の名前は存在しない。
両親に女子として可愛がられ育てられた為に、その思いに応えようと努力を重ねた結果、シンドロームまでがそれに追従するようにエグザイルを発現。
肉体としてはほぼ完全な女性へと変化する事が出来た。

途中、「本当の女の子」である妹、円(まどか)が生まれ、両親は掌を返したように「偽物」である莉子を溺愛する事を止める。
しかし、成長した円が莉子のように美しく育たなかった為に両親は育児放棄も同然にもう一度掌を返し、莉子の元へと戻る。
このような両親の下で奇跡的に倫理観や価値観が独自の歪んだ物に成長しなかった莉子は、自身こそが円を愛する事を決意。
両親から注がれる愛の対象から外されたのは莉子が原因と思い込む故に、自身を強く恨み暴力さえ振るう円を溺愛し、自らの引け目からかこの問題を解決出来ないでいる。
円自身が「何時か自分にも両親は愛を注いでくれる」と心の奥底で考えており、両親を嫌う事が出来ない故に、円が愛する両親に強く言葉を呈する事も出来ない。

この事から、両親は「可愛い女の子である自身」の言う事は聞いてくれる為、一時の嘘でも両親が円を真に捨てないよう言い含めている。
莉子が女性として振舞うのはこの為であり、家庭の問題が解決出来れば、自分を偽る事無く男として生きてみたい、とも考えている。

女性的な美声だが声質自体はエグザイルによっていじっておらず、これは男性時代からボイストレーニングによって得た声。
それを「喉を意識する事無く負担少なく女声を出せるように」と喉を変形させているだけで、故に男性時も同じ声を出す事が出来る。
むしろ、最近は「元の男の頃の声を出す方が意識しなければならなくなってきた」と愚痴っており、肉体の変質を解いて男性として振舞わなければならない任務の時に大変との事。

コードネームである「永遠の少年(ヒーロー・シンドローム)」はFHエージェントに付与された蔑称。
戦場で甘い理想を謳い、自らの希望を捨てないその姿勢を揶揄されたものであり、本人は自らのコードネームを考えあぐねている。

ちなみに恋愛対象は「どちらでも素敵な人なら」との事で、性愛対象もバイセクシャル。

栗茂 麦穂(くりも むぎほ)


「あ~も~!ホントにカワイイ~!!今夜は一緒に泊まってこ~よ~?」

シンドローム:モルフェウス(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:マフィア/不良高校生
コードネーム:メテオストライク
年齢:16
性別:女

骨川が支部長を務める地域の高校に通う学生であり、UGNに協力するイリーガル。
長い姫カットの黒髪と満月のような金の瞳、小柄だが豊満で肉感的な体型。

陽気で社交的かつ生意気だが奔放な漁色家で尻軽な同性愛者。
好みの女の子はすぐにナンパ、誘惑する節操無しで浮気も日常茶飯事、飽きたらすぐに捨ててしまう。
夜遊び、飲酒、喫煙、朝帰りも珍しくない快楽主義の不良娘。
一方、根は寂しがり屋で愛情に飢えている。

普段は隠しているが怒るとチンピラのような荒い口調になり、好戦的。

戦闘ではモルフェウスの力で作り出した岩石や宝石を頭上から叩きつける攻撃が得意。
そのため「メテオストライク」のコードネームを与えられている。

両親はUGN所属の非オーヴァード職員だったが麦穂が小さい頃に旅行先でジャームに襲われて亡くなっている(表向きは動物との接触が原因の交通事故)。
その後は大学教授の祖父に引き取られるが多忙ですれ違いが多く、反発気味。
それらが原因で不良の道に入り、夜遊びの果てにドイツ系の犯罪結社『der Mond von Moirai(モイライの月)』の構成員ショコラに篭絡され、彼女に命じられるままオーヴァードへと覚醒させられた。
現在でもショコラとは親交があり、裏社会にもコネを持っている。

鉄 葉茶頼(くろがね ばさら)


「ま、誰でも色々あるさ。オーヴァードなら猶更だと思うぞ」

シンドローム:オルクス・ブラックドッグ・サラマンダー(トライブリード)
ワークス/カヴァー:UGNエージェントA/高校生
コードネーム:四象の盾(スクエアガード)
年齢:17
性別:男

ジャーム化したUGNエージェントの処理、所謂汚れ仕事を担当する高校生エージェント。
防御系を主体にした支援型の戦闘能力を組むオーヴァード。
何時もヘラヘラして笑顔で、黒い丸眼鏡の下に表情は隠れているが、言動のおかげで感情が分かり易い。
明るい風に見えるが、何処か悲しさを纏っている、と行く先々で人から評される。
白ランと黒い丸眼鏡がポリシーなのか、大抵の場合それを身に着けている。

両親のレネゲイド発症によるジャーム化によって、物言わぬ怪物と化して暴れる両親を「もう戻せない」と知る事で、「このまま化け物として彷徨うより死なせてやる」と決意。
レネゲイド能力の開発機関によって、己の力を探求・研究する形で現在の能力を得た。
防御系の能力である為に単独では苦戦したが、それでもジャーム化した両親の処理に奇跡的に成功。
それが彼の最初の「汚れ仕事」であった。

以降、「これだけ辛い事を他の人間にやらせたくはない」と言う思いから、処理を請け負うようになる。
普段からヘラヘラとした態度を取る為、相棒である一とはまた違った目線から「味方の処理を楽しんでいるのではないか」と誤解されがち。
彼が何時も無邪気な笑顔を表情に張り付けているのは、恐怖と悲しみで押し潰されるのを防ぐ為であり、「お守り」代わりの演技である。

戦闘においては、一の攻撃を援護するように防御を担当する。
彼女に降り注ぐ火の粉を受ける事で、相棒が攻撃に集中出来る状況とチャンスを作り出す。

コードネームである四象の盾(スクエアガード)とは、オルクスによる地面や植物の「地」、ブラックドッグによる「雷」、サラマンダーによる「炎と氷」を操る事から付けられたもの。

ゲーデ=シャープ


「支援とかそういうのはゲーデにど~んとお任せ! つったけど突撃ばっかやってんじゃないし!!!」

シンドローム:ソラリス(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:UGNエージェントD/UGNエージェント
コードネーム:(なし)
年齢:16
性別:女
キャラクターシート:http://charasheet.vampire-blood.net/1085986

ジェイソン骨川が支部長を務めるUGN支部のエージェント。
華やかな金髪ロングウェーブと赤い瞳…だがカラコンで本当は青い瞳。
ギャル系のファッションが多い。

不良を自称し、明朗で社交的な性格。
根は非常に真面目で責任感も強く、自分以上にブッ飛んだ仲間が多いため苦労人ポジション。
というかギャル系のファッションや言葉遣い以外はあまり不良らしいところがない。
過去の経験からUGNの研究部に強い不信感を抱いており、それを改善すべく自らも研究者を志している。

UGN職員である車矢夫妻のの細胞をベースにUGNに研究機関で作られたクローン人間で生まれながらのオーヴァード。
強力なオーヴァードを生み出す研究プロジェクト、『プロジェクト・パンドラ』で作られたものの通常のオーヴァードのポテンシャルしか持たず失敗作の烙印を押された。
以後も実験体として人道的とは言えない環境で育てられたが施設は黒崎率いるストレンジャーズの襲撃で壊滅、彼女自身は間一髪でUGN職員に保護された。
その後は正式にUGNに加入し、ジェイソン骨川の支部にエージェントとして配属される。

攻撃と支援をバランスよく行えるバランス型で情報収集や物資調達にも長ける。


参道 定信(さんどう ていしん)



「いつも組織は全体主義……皆の事を考える。逆を言えば、時が来れば個人を捨てるんだよ」

シンドローム:ハヌマーン・ノイマン・バロール(トライブリード)
ワークス/カヴァー:UGNエージェントC/私立探偵
コードネーム:神行太保(しんこうたいほう)/エア・ミル
年齢:45
性別:男

私立探偵を隠れ蓑にするUGNエージェント。
くたびれた姿をした中年男性で、髪はボサボサで髭は不精と身なりがあまりよろしくない。

生誕時からレネゲイドウィルスに汚染されているという、20年前のレネゲイドウィルス散布以前に発生していたオーヴァード。
その為現在ほど同胞(オーヴァード)の数が多くなく、オーヴァード自体が僅少な時代に生まれた為、特有の孤独感を知っている。
UGN誕生時から働く古参のエージェントであり、かつては「神行太保」のコードネームで名を馳せた。

現在は過去のジャームとの戦闘の後遺症により一線級を退いており、負傷によって今まで習得した能力の大半を失っている。
それでもUGNエージェントである事を止めず、現場に立って敵を倒す事しか出来ない自らの不器用さを自覚していた参道は力相応の扱いを要望し、戦場に立ち続けている。
且てのコードネームも捨て、新たな能力「振動球」と「破砕の音」の開発によって、「エア・ミル」と言うコードネームを名乗るようになる。

一度は無力故の絶望に堕ち、公私共に生活と態度や性格が激変し、立ち直り始めた現在もそれを引きずっている為、かつて神行太保と呼ばれた時代の面影は無い。
その為、現在の参道を見てもかつてのその男であると気付く者は殆ど居ない。
その頃は不精髭も無く、よれた服も着ておらず、これは年齢のせいもあるが髪の毛ももっと水分がありボサボサではなかったらしい。

全盛期はバロールのエフェクトによって重力で敵を抑え付け、更にハヌマーン・ノイマンのエフェクトで敵が遅い中で
自分は効率的・長時間高速戦闘を行うが故に水滸伝の登場人物から取って神行太保と呼ばれたが、現在は振動波によって障害物を伝わり直接的を破砕する連携エフェクト「空振宝珠(くうしんほうじゅ)」を得意とする。
その為、「空砕機(エア・ミル)」と言うコードネームとなった。

のらりくらりとして、なかなか自分の本心を晒さない皮肉屋だが、根は善良。
過去の経験から「牙を持たない非オーヴァードが強く生きる事こそ人間の輝き」「レネゲイドは疾病の貧乏クジ」と考えている為、一般市民を守る事への執着が強い。
なお、穏健派でありテレーズ・ブルムとは顔見知り。
非オーヴァードでありながら能力を発揮する彼女に、自らは「子供に何を背負わせる気だ」と否定し葛藤しているものの、半ば崇拝に似た感情を覚えている。
その反面、非オーヴァードの人間でありながら卓越した確実な手腕・能力を発揮し、自分に出来ない政治的な活躍をする彼女には少々嫉妬もしているようだ。


ジェイソン=骨川(~ほねかわ)



「クソダメハゲって言わないで!」

シンドローム:エグザイル・モルフェウス(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:UGN支部長A/UGN支部長
コードネーム:骨杖闘師(ボーンロッド・アデプト)
年齢:38歳
性別:男

UGN支部、通称「骨川支部」と呼ばれる所で働くUGN支部長。
アメリカ人とのハーフの為、こんな名前をしており、外見も実際欧米系の特徴が入っている。
厳つい外見をしており、顔もかなりの強面だが、実際の性格は顔ほどのものではない。

正確は温和で、柔軟性が高い。
反面、自他共に「若干厳しさが足りない」と認めている。
支部長としてはそこそこの人望があるが、特徴のある面々ばかり支部に集まって来る為、いざ纏める事は出来ても日常はそうではない。
柔軟ではあるが真面目な性格の為、周囲の奇行や暴走に苛まれて胃痛を覚える事が有ったりする。
莉子を片腕として信頼しており、彼に秘書の様な役割を担ってもらっている。
莉子の外見が外見の為、その絵面をよく囃し立てられたりするものの、お互いに対してそう言う感情は持っていない。

戦闘では自らの骨を分裂させて作り出した硬質の杖を武器に戦う。
対多数の戦闘に長けており、本人曰く「雑魚を蹴散らすのは得意だけど、強敵相手にはそうでもない」との事。

全世界へのレネゲイド・ウィルス散乱前にジャームと遭遇し、結果オーヴァードに覚醒した珍しい男。
その為参道と話が合うのか、たまに昔味わったオーヴァードの少なさからの孤独感について話し合ったりしている。

最近の悩みは、自分の支部がなかなか特徴のある面子ばかりの為か「UGNのゴミ箱」「おもちゃ箱」などと雑言を以て呼ばれる事。
「うるせー!私んとこの支部員は皆良い子だ!!おもちゃはともかくとしてゴミなんかじゃねー!」と思っている。
なお、骨川支部とよく接触する上司は日本支部長霧谷雄吾ではなく、改革派中枢評議員アッシュ・レドリックである為、「霧谷くんの方がよかったなぁ」と思っている。


じっちゃん


「ほっほ、若いのは元気でいいのぉ」

シンドローム:ソラリス・モルフェウス(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:レネゲイドビーイングB/UGN職員
コードネーム:槐の牛鬼(えんじゅのうしおに)、古槐(ふるえんじゅ)、じっちゃん他
年齢:不明
性別:男

UGN日本支部で働く職員。
UGNには三枝木 藤エ門 康親(みえき とうえもん やすちか)という名前で登録されているが、
本人はじっちゃんと呼ばれることを好む。

白髪禿頭、仙人のような髭を持つ好々爺であり、趣味は料理。
服装は紺のスーツもしくはジャケットに白いズボン。そしてサファリハットをかぶっていることが多い。
老人にして好奇心や知識欲は衰えておらず、幅広い交友関係を利用した情報収集が本領。
地方支部にもよく顔を出す。
最近では久内の研究に興味を示してことあるごとに研究所を訪問している。
デスクワーク派かと思いきや、戦闘ではクロスボウを取り出して40m先から撃ってくるぞ!

本来の姿は植物由来のレネゲイドビーイング。
エフェクトにより本来の姿に戻ると、頭部に槐の木の枝が幾重にも生える。
また、本人いわく慶長13年(江戸時代初期)から生きているとのこと。
それが本当ならばゆうに400年は生きていることになる。


素黒 辺景(すぐろ へんけい)

→ 

「ドゥフフwwwwwキモオタが弱いなんて誰が決めたんですかなwwww拙者を舐めないでもらいたいでござるwww」

左:普段の姿
右:変形後


シンドローム:ブラックドッグ/エンジェルハィロゥ(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:大学生/大学生(UGNイリーガル)
コードネーム:サイボーグ・デブ
年齢:18
性別:男

UGNイリーガルの大学生。
外見がどう見ても典型的な「キモオタ」。
眼鏡をかけたソバカスデブであり、異常にデカい。
体重は130㎏を超えており、いつもハフハフ言っている。

喋り方もステレオタイプと言われるような「wwwwwww」に満ちた「ですぞ」「ですな」「ござる」口調。
やはり一人称もいつも「拙者」で統一されている。

ブラックドッグの能力によって、普段とは似ても似つかない人型ロボットに変形する為、コードネームが「サイボーグ・デブ」。
外見はかなり厳つくなるが、その状態でも声と喋り方は本人のクセで変えられない為、あんまり格好良くなれない。
コードネームは本人が名乗っているものであり、どうしても格好良くなれない自分とのギャップを少なくする為との事らしい。
戦闘では両肩のダブル・リニアキャノンとミサイルランチャーを使った遠距離戦を展開する。

学校ではその身体的特徴と相貌から虐められていたが、庇ってくれるクラスメイトの女子が居た為に歪まずに済む。
ジャームの襲撃の際、そのクラスメイトを守ろうとする意志によって現在の能力に覚醒。
しかし、女子をがっかりさせたくないが為に、正体を明かさずに日常を去った、という経緯がある。
本人曰く「ドゥフフwwwwコレばっかりはオタクの都合の良い妄想じゃないんですぞwwww信じてくれぞなもしwwww」
とのこと。


昴 由香子(すばる ゆかこ)


「役立たず!」

シンドローム:ハヌマーン・ノイマン・ブラックドッグ(トライブリード)
ワークス/カヴァー:ハッカー/中学生
コードネーム:黄昏の双星(トワイライトジェミニ)
年齢:13
性別:女

伊野丸支部に所属するイリーガル。昴組の令嬢であり、由紀子の双子の妹。
オシャレに頓着しないのか、常にぼさぼさの茶髪で仏頂面。
物静かだがしゃべると辛らつな物言いばかりするとても難儀な性格。
服装はフードつきのパーカーやジャージを好む。
どこへ行くにもタブレット端末を持ち歩き、たまにヘッドホンで音楽を聴いている時がある。

物心つかない頃に覚醒し、その時から自身に芽生えた殺戮衝動、それを容易に満たす自身の能力を忌避し、部屋に閉じこもって引きこもりとなる。
その時何があったのか本人も含め判然としないが、とにかく本人は外に出たがらず、誰とも関わろうとしない。
しかしゲームは大好きでネトゲもする。ネット上では性格がまるで違う。
また、普段から鬱陶しがっているものの自分と交流を続ける由紀子や雷人からは平穏な日常という安らぎを得ていた。
学校には必要最低限ギリギリの出席日数で通っている。

レネゲイドの事件に周囲を巻き込まないようにするため、オーヴァードのことは父親と一部の組員にしか
教えていなかったが……。

自身の能力への嫌悪感から戦闘能力は低い。が、その反面サポートや調査能力は高い。
そのため、皮肉にも由紀子、雷人と組むと非常にバランスが取れたチームとなる。


昴 由紀子(すばる ゆきこ)


「雷人やっちゃえ!大丈夫だよなんとなくでなんとかなるよ!!」

シンドローム:ブラックドック・キュマイラ・ハヌマーン(トライブリード)
ワークス/カヴァー:何でも屋/中学生
コードネーム:夜明けの双星(デイブレイクジェミニ)
年齢:13
性別:女

伊野丸支部に所属するイリーガル。昴組の令嬢であり、由香子の双子の姉。
クセのある髪はショートカットにし、Tシャツにズボンなどボーイッシュな服装を好む。
非常に天真爛漫な性格で、表情もせわしなく変わる。
趣味はパルクール。これはオーヴァードに覚醒して身体能力が飛躍的に向上してから。
難儀な性格をしている由香子の理解者であり、不器用な彼女が心配でならないお姉ちゃん。

レネゲイドに関して何も知らされていなかったゆえに、組でオーヴァードの戦闘が起きた際、
同じく何も知らなかった母親とともに由香子を助けに向かって巻き込まれる。
母親は死亡、由紀子は覚醒し、敵をすべて文字通り薙ぎ払った。

立ち直ってからは以前より幼い言動が増え、老若男女問わず人懐っこく接するようになる。
特に自分の身体能力についてきてくれる帯刀のことは「コウ」と呼び慕っている。


宅万 秀佳(たくま ひでか)


「――そうだ…ここで倒れたら…救えるものも救えない!!!!!」

シンドローム:キュマイラ/ハヌマーン(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:高校生/高校生
コードネーム:月下の狼爪(マーナガルム)
年齢:17
性別:女
キャラクタシート:http://charasheet.vampire-blood.net//1673500

竹宅間南高校に通うUGNイリーガルで有角 レン(白田 恋)のクラスメート。
竹宅間市の名家の双璧、宅万家の令嬢。
黒の長い髪とふわりとした優しげな顔立ちを持つ。

雰囲気に違わず少し気弱だが穏やかで物静か、優しい性格。
半面、臆病で周囲に流されやすい一面も持つ。
ただし芯は強く、自分より他人のために奮起するタイプ。

同じく名家の双璧である竹間家の令嬢、竹間 篤美(ちくま あつみ)とは幼い頃から家族ぐるみの仲。
また、クラスメートの大下 優とは一時交際していた。
だが高校2年になってから始まった恋(レン)への苛めを境に溝が深まり、今では篤美とも優とも決別している。
苛めを止められる立場だった(と秀佳本人は思っている)にも関わらず、恋(レン)が不登校になるまで止めることが出来なかったことを悔やんでいる。

戦闘では普段とは一転、逞しい人狼に変身しての肉弾戦が得意。




津雲 弥生(つくも やよい)


「鬼は斬る。悪魔も斬る……アンタ達が我が鬼殺しの刃から逃げられる術などない!」

シンドローム:ハヌマーン/ノイマン(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:格闘家/中学生
コードネーム:鵺切の巫女
年齢:14
性別:おんなのこ

東京都某市の中学校に通う新米イリーガルの剣道少女。
深緑のミドルヘアをハーフアップにまとめ、リボンをつけている。鳶色の瞳。
小柄かつスレンダーで女性的な起伏は皆無だが顔立ちは可愛らしいほう。

性格はクールで言葉数も少ない。勇ましく堂々とした性格をした若武者であり、男よりも男らしい性格をしている。
使用している刀である「鵺切」と後述する事件の影響でジャームに強い嫌悪と殺意を抱く(その発端となったFHに対しては少々マイルド)。
そんな彼女だが平時の学校生活ではだいぶ天然な面が目立つ。遺産後継者や鬼切の重圧から外れればおおらかな気質なのかもしれない。

古くからEXレネゲイドに感染した遺産"鬼切りの古太刀"こと妖刀「鵺切」を守護し、鬼(ジャーム)切りとして歴史の影で生きてきた「津雲」家の生まれ。
そのような家系で育ったため、物心ついた時より異能の力であるレネゲイドに親しんで育ち、ある程度の知識も持ち合わせている。
鵺切の守護役である「鬼切」を目指し修行に励んでいたが、当代の鬼切である実母と次期後継者である叔父をFHの遺産探索チームの襲撃で失ってしまう。
幸いUGNの遺産捜索チームである「ナイトフォール」の介入にて弥生含む数名の一族は命を取りとめ、UGNの保護下に置かれることに。
そして、悲しみに暮れる暇も事件の傷を癒す暇もなく、事件の中でオーヴァードに覚醒した弥生は急遽「鵺切」の後継者となることとなってしまった。

幼い頃から鍛え、ノイマンの力で強化された剣術を武器に戦う純白兵型戦闘スタイル。
まだまだ未熟なので自分の技はおろか一族代々の技もそんなに使いこなせないがポテンシャルは十分。
本人はちょっとした妖術として捉えているが風を操りレネゲイドを刺激することで自身や味方を援護することも出来る。

コードネームの「鵺切の巫女」は上述の通り遺産、妖刀「鵺切」の後継者であることから命名されている。

十朱 雷花(とあけ らいか)


「春日あそぶの!異議は認めてあげないの!」

シンドローム:エグザイル/ノイマン(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:工作員/UGNイリーガル
コードネーム:仮面舞踏会(バル・マスケ)
年齢:13
性別:おとこのこ

骨川支部に協力するUGNイリーガルのこども。
名前の通り真っ赤な髪の少年で、普段から仮面をつけている。学校は行っていない。

元はあるオーヴァード犯罪組織(FHではないらしい)構成員の子として生まれたが故に、日常から乖離した悲惨な生活を過ごしていた。
子供でありながら毒物に依存する負の無限回廊に陥り、ただただ地獄のような日常からの脱出を望みオーヴァードに覚醒した。
オーヴァードとなった雷花は、親元から、組織から脱走。その途中に出会った巡回中のある警官に藁にもすがる思いでしがみ付き、助けを求めることに。
警官はライカの妄想と履き捨てられそうな言い分に心当たりがあるのか、親身に接してくれ、彼よりライカの両親が所属する組織の存在を骨川支部にリーク。
そして、彼に連れられたライカはジェイソン経由でUGNに身柄を預けられ、都市に潜む組織構成員の確保の為の協力者に。
ライカの情報と助けを求めた警官を含む骨川支部の面々の活躍により、両親を含む構成員達を一網打尽にすることに成功。
事件解決後、ライカの処遇をUGN所属エージェントとした上で骨川支部にて預かり監視。オーヴァードとして教育、社会復帰をさせる方針となった。

……しかしながら、依存心の強いライカは助けてくれた警官こと支部所属のイリーガル「和泉 喜介」にすっかりなついてしまう。
エージェントになることを拒む彼同様ライカもUGNエージェントになることを拒否し、イリーガルになるとだだをこねつつ宣言。
「出来る限り頑張りますので仕事中は支部の方でお願いします」と和泉が申し出たこともあり、そのまま彼についていくことになってしまった。
とはいえ和泉の休みが不安定かつ家を空けることも多い為、支部にいることも多い。

性格は歳相応よりもだいぶ幼く、天真爛漫かつ無邪気で好奇心旺盛。甘えん坊でわがままっ子。
ノイマンの影響か妙な(悪)知恵が回り、計算高く腹黒く毒舌と無茶振りを容赦なく浴びせる。
本人曰く精神年齢の幼い鵠はいい「ともだち」、支部の近くでよく見かける変なおじさんこと春日は「おもちゃ」である。
母性溢れる女性や父性を持つ男性にはよく懐く傾向があり、和泉を初めとして支部の年長者たちにも懐いている。

戦闘スタイルはどっからか調達した銃器で戦う射撃型。ガンカタさっぽーが得意技。
演技能力にも長けていたり、人懐っこさからか各所にコネがあったりとすえおそろしきおこさま。

コードネームの由来は仮面舞踏会にちなんで命名されている。
命名者:笹部(和泉経由)。


鼠屋 九子(ねずみや きゅうこ)


「九子はねずみちゃん達と魂まで一体化しているんだねずみー。ちゅちゅちゅー」

シンドローム:エンジェルハィロゥ(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:UGNエージェントB/高校生
コードネーム:ザ・ロイター・アンド・レストレス・マウス(うろちょろ!ちょこまか!ねずみでちゅう!)
年齢:16
性別:女

古くは江戸時代、泥棒稼業によって財を成し、貿易を始めて豪商となったという謂れを持つ「鼠屋財閥」のお嬢様。
病弱で気が弱く、ハムスターやネズミなどの動物を愛する深窓の令嬢。
財閥の息の掛かった総合病院のVIP待遇の個人病室にてつまらない日々を過ごしていた。

ある日、病状が悪化し、容体の急変によってこの世を去る。
同時に、屋敷で飼育されていた、「鼠屋家隆盛の時から生きている」と言われる老ネズミであり、九子の最古の友と言える鼠「往古(おうこ)」も老衰によって死亡する。
父親が悲しみに暮れていたのも束の間、霊安室に安置された翌日に復活。
更に何よりも、病弱な体が嘘のように丈夫になっており、患っていた病も霞のように消え完治。
それどころか常人以上の身体能力を発揮するようになっていた。

父親は大層喜んだが、悲しみと同じようにそれも束の間。
復活した九子は、大人しく気の弱いお嬢様っぷりは成りを潜め、現在のような奇矯な、「ネズミじみた」振舞いをするようになっていた。
父親は混乱し、「死んだ往古が娘に乗り移ったのでは」「なんで語尾がちゅうじゃなくて「ねずみー」なんだ」と考えたが、「そんなバカな事が有ろうはずがない」と自らの混乱ぶりを戒める。
次に「もしや何かこういう病気があるのでは」とコネを使って様々な医師に娘を診せるも、医者の殆どが「健康体だが体内に未知のウィルスが存在する。しかしそれがどう言ったものなのかまるで分かりません」
と言うばかり。
最後の伝手を辿ったところ、その医者はこう言った。
「娘さんの体内のレネゲイドウィルスは活性化しています」と。

数日後、医者から連絡が来たかと思えば、九子の父は訳の分からぬ話を矢継ぎ早に聞かされ、あれよあれよと言う間に自らの権力でも逆らえぬ謎の機関へと連れて行かれる。
このままではいけない、娘を何とか取り戻そうと躍起になった父だったが、特に娘は長時間拘束される事でもなく、何かの人体実験などを受けている様子も無い。
それどころか「UGN」なる組織には「九子の仲間(どうほう)がたくさんいるねずみ」と、気分の良さそうな姿を見て混乱したままではあるものの、一先ず騒ぐのをやめる。
半年ほど経った後、娘が組織に連れて行かれる前に聞かされた「エージェント」と言う存在に娘がなってしまった事を父は知る。
自らの意思で芽生えた力を生かそうとした結果によって娘がそんな道を選んでしまった事によって、「何と言う事だ、あの子は生き返った時からまるで別人になってしまった」と嘆く気持ちもあったものの
それと同じくらいに「心も体も弱かった九子が、自らの意思で人の役に立つ道を選んだ」と言う事を喜んでいた。
娘の命が危険になれば何としてでもやめさせる、と言う保険を心の中に留めつつ、父は九子が「UGNエージェント」として生きる事を許可した。

本人のエフェクトは回避・攪乱型。
エンジェルハィロゥの能力によって自らの回避能力を上げながら、エフェクト「ショウタイム」とその奇矯な振る舞いによって「とにかく目立ち、うろちょろちょこまかする」事からコードネームが決定。
九子に纏わりつかれた者はあまりに気になり過ぎてイライラしてしまい、本来の命中力を発揮する事が出来ない。

武器は相手に突き刺さるような異常な鋭さを持った銅銭、「鼠屋の輪」。
コレは昔日使われていた実物の硬貨…と言うわけではなく、先祖代々伝わる謎の古銭であり、家の蔵に大量保管されていた、「初代鼠屋家当主・鼠屋仲吉」が遺したと言われる遺物。
先祖の遺した物であり、役には立たないが「これを捨ててはならぬ」と言い伝えられており、代々の当主がそれを誠実に守って来た為に現代まで残されていた。
復活した九子が誰に言われるまでもなく所持し、彼女が投げる事により鋭利なナイフのような鋭さを以て標的に突き刺さるのを見た父親が、「捨ててはならぬ」と言われている大切な遺物であるにも関わらず、それを武器とする事を許可。
先祖仲吉の泥棒稼業の時代にこの古銭を投げて警邏の者を妨害していた、と言う伝説を「信じるに値する」とし、「恐らくこの堆い山のような古銭はこの為に残されていたのでは?」と予感。
以後、財産の生前分与などと言う訳では無いが、鼠屋の輪の所有権・使用権を全面的に九子に譲り渡す。

ついでに、娘の思い人が同性であると言う事を父が知り、「やばいよ後継ぎ居ねえよ」と焦ったのは九子がエージェントを始めてから数か月後の事であった。
情報屋の女子高生、「猫川美亜」と言う、娘と同じ「オーヴァード」なる相手を好いているとの事が、他でもない娘の口から分かったので「挨拶しにいこうか…どうしよう…」と悩んでいる。

なお、本人の現在の性格は、妙に図々しくて食欲旺盛な、「お嬢様」とは程遠い性格に変じてしまった。
どこでもマイペースであり、食う寝る遊ぶが得意。
病弱時の勉強の得意ぶりや頭の良さは蘇りと運動神経の獲得の代わりになってしまったのか、何処かへすっ飛んでしまった。
それでも父は「娘が元気ならいいか…すげえショックだけど」と、それを許している。


榛原 詠(はいばら よう)


シンドローム:ハヌマーン/ソラリス(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:UGNエージェントD/UGNエージェント
コードネーム:幻想指揮者(ディリゲント)
年齢:18
性別:男

とある事件後、体制の建て直し及び見直しにより増員されたUGN白澤支部のエージェントの一人。
支部内では後方支援要員寄りの戦闘員*2としてその力を振るう。
エージェントとしては元落ちこぼれだったこともあり名は知れていないが、母親が世界的に有名なピアニストな為有る意味有名人。

FHの襲撃により、事故を装い拉致され人体実験の被験者となり、理性を持たない生体兵器*3に成り果てる筈だった少年。
制御を度外視した改造を受けた結果、常に精神に作用する幻覚物質を放出しそれを音により作用させるというまさしく言葉や音色一つで人を狂わせ、殺す力を身につけさせられた。
苦痛と絶望の中最後まで狂い切れなかった彼は、UGNの手により救出され事なきを得た。

しかしながら、治療の際に医療スタッフや居合わせた職員、エージェントらを狂わせてしまったことから自身の能力に強烈なトラウマを抱いている。
その影響で一時は精神由来の失語症にかかるほどの凄惨な有様で、表向きには死亡扱いを強く切望し家族や友人との再会も拒んでいる。
エージェントとしても能力制御が困難かつ心身に多大な後遺症を負っていた彼は“落ちこぼれ”、“役立たず”としての烙印を押されていた。

そんな中、人手不足により半ば捨て駒扱いで任務に投入された先で出会った八代 宗一に(打算込み)で面倒を見てもらったことをきっかけに師匠として慕うようになる。
後に裏切り者となる彼との出会いが詠の成長を促したことは間違いなく、トラウマと能力を有る程度制御した上で戦場に立つことが出来るようになったという。

性格は温厚だがトラウマと投薬の関係でやや感情表現に乏しく、飄々と振舞おうとするが内気で気弱な面を隠せない。
自身の力が恐ろしいもの、おぞましいもの、万人を不幸にするものであると認識しており、現在でも強烈なトラウマとしてその精神の根底に刻み込まれている。
心のどこかでは力を使い戦うことや殺すことにも心を痛めているが、反面自分にはそれしか出来ないと強迫概念を抱いている*4が故に他者を傷つけることから降りることもできない。
上では内気で気弱と書かれているが、非常に悲観的かつ重苦しい思考をしている上にそれを外に吐き出せない人物というのが正しい。

恩師である八代の裏切りには衝撃を受け、心を痛めていたが現在では吹っ切れているのか本人は怒るだろうけど憐れに思うと評価を改めている。
また、現在の上司である樫尾を初め白澤支部の旧メンバーにはかつて八代に近しい場所に居ながら彼の抱えていた闇に気づくことも出来なかったからと自身を責め続けている。

戦闘スタイルは上述の能力により、幻覚物質を操り音楽により多種多様に作用させ戦う。
歌声や言葉による命令では効きすぎてしまう(特にレネゲイドの性質上、感情を込めれば込めるほど効果は悪辣に増大する)為、空の楽器による演奏で制御している。
演奏する曲はなんでもいいらしく、聞いたものを問答無用で眠らせたり、中毒になりそうな妙なものとか色々ある。

ちなみに能力の都合で人前でちゃんと声を出して歌うことはほぼないが、歌手を目指していただけはあり歌は上手。


ハリソン・エイベル


「悪いがセオリー通りにいかないのがこの業界なんでね」

シンドローム:ハヌマーン/ブラックドッグ(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:UGNチルドレンB/チルドレン教官(なりたて)
コードネーム:雷速の射手(リニアシューター)
年齢:18
性別:男

愛称「ハリス」。本名は「ダスト」(ゴミ屑)だが、UGNに拾われた時には後述の通り現在の名だった為UGN内にその名を知る者はいない。
UGN日本支部の若き新米チルドレン教官で平時はN市のチルドレン訓練施設にて勤務している。
ダークブロンドのパーマがかった髪にヘーゼルの瞳。まだ幼さが残る顔立ちの青年。
服装はしっかりしているようで着崩したりとちょっとラフ。スーツ着ない。

沈着で飄々とした性格で、教官としてでなくエージェントとして活動する際はクールさが際立つ。
口が悪く、経歴から近寄りがたい雰囲気を与えるものの肝心な所で小市民のへたれぽんこつ。
後輩の教育には意欲的なのだが、彼らを取り巻く環境からイマイチ距離を掴み損ねている。

生まれはアメリカ、母親の不倫から生まれた不義の子。
愛を与えられず物心ついた頃には捨てられ、スラム街のストリートチルドレンになった。
その中で世の中に絶望し命を絶とうとしていた老人の気まぐれにより病気で他界した孫の名を貰い、育てられる。
立派な名を貰えど本名通りゴミ屑のような自身を疎み、強い変身願望を抱いていた彼は怪しげな男の「力が欲しいか」という誘いに軽々しく乗ってしまう。
彼がオーヴァードとなったのはこれがきっかけで、その後存在を察知したUGNにより保護されチルドレンとなった経歴を持つ。

チルドレンとなった後は日本支部の訓練施設に送られ、周りに馴染めぬ日々を過ごす。
そんな中彼の耳に飛び込んできたのは"新型の戦闘用プログラムを搭載した機械兵の製造"の話。
実験体を集める研究者達に我先にと立候補したのはダスト否、ハリソンだった。
曰く嫌がる奴に「無理やりやらせるよりやりたいやつを使ったほうが気分いいだろ」とのこと。
そう、彼の変身願望は老人から他界した孫の名を貰ってもオーヴァードになっても満たされなかったのだ。
続く手術に実験。増えていく傷と徐々に無くなっていく生身の体。だが、彼は耐えきった。機械兵の製造は成功した。

そしてこの一件により、元から持っていたハヌマーンの能力に加えブラックドッグの能力を得た彼はオーヴァードとしての任務に投入されることに。
過酷な任務の中で汚れ仕事も多く引き受けていたことから、周囲のチルドレンから畏怖を集めるも本人は至って飄々としているままであった。
最近のことだ。桐生という別の訓練施設のチルドレンが仲間を連れて事件を起こして、陽川という町の朝馬山に憤怒の炎と嘆きの涙が降ったすぐのこと。
一匹狼だった彼に、既に教官として活躍していた同胞である玉野 椿からふとかけられた言葉は、
「私たちのように後輩達の教官になってみないか。このような痛ましい事件をもう起こさない為に」という一言だった。

戦闘スタイルは搭載された戦闘用プログラムの補助により強化された射撃を得意とするガンナー。
早撃ちを最も得意とし、命中精度に不安を抱える早撃ちであるにも関わらず驚異的な命中技術を持ち合わせる。
切り札は戦闘プログラムをフル稼働させた瞬間的な照準技術と人体の限界を越えた速射。相手の装甲の隙を正確無比に、更にガードの構えを取る前に射抜ききる離れ業。
コードネームもこの離れ業を見たUGNエージェントが口々に呟いていたものが定着したもの。


久内 常磐(ひさうち ときわ)


「ようこそ、我が研究所へ。混沌を彷徨いし旅人よ、汝の来訪を歓迎しよう」

シンドローム:オルクス(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:研究者/骨川地区杜谷レネゲイド研究所所長
コードネーム:楽園の主(イ・ラプセル)
年齢:28
性別:男

ジェイソン骨川の支部お預かりのUGNレネゲイド研究所所長。「道繫 祢炉」の直属の上司。
彼の研究施設はレネゲイドビーイングの研究を中心としており、植物由来の人工人型レネゲイドビーイング「トリフィド」の製作者でもある。
深緑のゆるく束ねた長髪、同色の瞳が特徴な線の細い青年。

冷静沈着かつ温厚な人柄。真面目なお人よしで繊細な苦労人気質。
しかしながら研究となると歯止めが効きにくい所謂マッドサイエンティストの部類。
独特の感性を持っており、一般的な美的センスが壊滅している。なんかSAN値が下がりそうなものが好き。
基本的に研究所にて常務しており、UGNの会合等にも通信として顔を出したり、部下や護衛を代わりに向かわせるなど出不精。

生まれつき病弱で家族親類から疎まれていたが、特異すぎるオーヴァードの素質に目をつけたFHの人間に襲われた所をUGNにより救出される。
そんな自分を変えたいが故にUGNの手により適正に応じたオーヴァードとなるも、オーヴァードとしての彼の能力は一般のオーヴァードと酷くかけはなれていた。
肉体や精神の強化も見られず、生来からの病弱が足を引きずったのと持ってしまった能力があまりに扱い辛かった為エージェントになることさえも出来なかった。

しかし、UGNの研究施設において優れた研究者としての才覚を示した彼は、当時から携わっていた「トリフィド」計画チームから独立。
その理由は当時のトリフィド計画は多数のオーヴァードやジャームを酷使した非人道的計画であり、それに反発したためと言われているが真偽は不明。
自身に賛同する者を集い独立した彼は、数年後に自身を犠牲に完成体である「久内 イオン」、「久内 花」を完成。
その際の研究データにヒトを生贄にすることのないリスクの低い製作プロセスを確定させ、能力は劣るものの量産化にも成功させる。
躍進を続ける彼はUGN日本支部よりその功績を認められ、若くして一研究所の所長となったのであった。

研究者としては(人格的に少々の問題はあれど)優秀な人物だが上述のエージェントになれなかったという記述通り、戦闘力には期待できない。
そんな彼のオーヴァードとしての強みは“あまりにも防御と妨害に特化している”ことである。


人見 瞳矢(ひとみ とうや)


「技ではなく、体。故に――――――…絶招。」

シンドローム:バロール(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:高校生/高校生
コードネーム:金色の魔眼(こんじきのまがん)
年齢:17
性別:男

東京近郊N市付近でUGNイリーガルを務める高校生の少年。
年にしてはクールで落ち着いている…と思わせて、天然ボケの気もあるとぼけた男。
黒髪、茶眼の典型的な日本人的特徴を持つが、バロールの力を発揮する際に虹彩が金色に変色し、輝く特徴を持つ。

代々ジャームを狩り続ける使命を持つ「人見家」の長男。
本来後継者となるべき男ではなく、瞳矢の姉である彩虹(あやこ)が後継者であった。
(これは単純なレネゲイドの順応度と戦闘センスの高さ、及び使命を果たすべく人々を愛する強固な人格を宿すかどうかで選別される)
しかし、彩虹を敵対FHセル「夜桜(やおう)」の当主である「夜光 桜(やこう さくら)」との戦闘によって失う。
その際、後継者と同時に愛娘である彩虹を喪い悲嘆に暮れる父に嘆願し、自らを後継者とする。
レネゲイドに目覚めてはいない尋常人であったが為に、父の手により急造的身体改造が行われ、バロールのシンドロームを得る。
姉の彩虹はエンジェルハィロゥ・モルフェウス・バロールの力を高レベルで扱える達人であったが、瞳矢はこのような事情により
一つのシンドロームを突き詰めるしかなく、戦闘センスにも優れていないが故に彩虹より実力は下。
それでも彼が凡百のジャームを塵芥にする事の出来る重力使い(バロール・ブリーダー)であるのは、ひとえに亡き姉を後継しようとする使命感に依る。

生前の彩虹には、弟家族としての域を超えた恋愛感情を抱いていたが、使命に生きる姉の事情や、当時姉に想い人が居た事からその気持ちを打ち明ける事は終ぞ無かった。

戦法としては、刀に超高重力を纏わせ、重い斬撃で切り裂いた相手の動きを持続的に阻害する剣術を用いる。
モルフェウス・シンドロームのEXレネゲイドである得物「落陽」は、持ち手の適性に応じてその姿を変える。
現在、瞳矢が持っている分には日本刀の形を採っている。


深見 未来(ふかみ みらい)


「びしょーじょせんしトリガーエンジェルさんじょー!しゃらーん!」

シンドローム:モルフェウス・エンジェルハィロゥ(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:UGNエージェントB/高校生(UGNイリーガル)
コードネーム:美少女戦士トリガーエンジェル(※誰にもまともに呼んでもらえない)
年齢:16
性別:女

UGNイリーガルの高校生女子。
外見は可憐な方だが、あほさ加減が全てを台無しにしている。
すごいあほ。
頭も悪く、発音も舌っ足らずでたどたどしい為、あほっぽさに拍車をかけている。

悪人ではない、というか善良であるが、あほである為不便な事が多い。
謀略策略などは基本的に察知・理解不可能で、FHの陰謀など敵の罠にはまる事も多い。
その度に同行者である足原、参道、圓成に迷惑をかけてしまうのが本人の悩み。
それでも何時も元気で決してへこたれないのが強み。

オーヴァードとしての能力は平凡で、身体能力も低い。
ムードメーカーには成り得るが、強い戦力の一人とは言い難い。

コードネームは当然の如く自称で、誰にも呼んでもらえない。
よしんば呼んでもらえたとしても誰も正しく呼んでくれない。
本人は悩んでいるが、他人にとっては果てしなくどうでもいい事である。
FHエージェントなど敵からは単に「あのあほ」「くそばか」「うるさい蚊トンボ」などと呼ばれる。


フルーレティ/幻内 夢叶(げんない ゆめか)


「フハハハハッ!!愚かで脆弱な人間めが!!苦しめ!!悶えよ!!泣き叫b」
「こら!!ふーお姉ちゃん!!めっ!!!」
「ぬおわあああああ!!!!」

シンドローム:バロール(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:レネゲイドビーイングC/小学生
コードネーム:陽を喰らう影(サンイーター)
年齢:????/12歳
性別:女/女
キャラクタシート:http://charasheet.vampire-blood.net//1249198

UGNイリーガルとして活動する協力型レネゲイドビーイング。
宿主は小学生6年生の少女「幻内 夢叶(げんない ゆめか)」。
栗色のセミロングヘアと焦茶の瞳をした快活そうな外見。
アルフォンスとはクラスメートの間柄。

破壊を好む傲慢で残忍な性格で人間のことも「下等な存在」と見下すジャーム手前。
建築物など人工物を破壊するのが趣味で「レネゲイドの力は破壊の為の力」との持論を持つ。
宿主の夢叶のことも行く行くは完全に乗っ取ろうと狙っているのだが、実は支配力が弱いためまともに乗っ取れない。

一方の夢叶は優しく正義感の強いしっかり者。
弱きを助け、強きを挫き、罪を憎んで人を憎まずというヒーロー気質。
ヒーローものの作品を見るのが趣味で将来の夢は父と同じ警察官。
フルーレティのことは「ふーお姉ちゃん」と呼び、彼女のストッパー。
現状、身体の主導権は完全に夢叶の側にあり、夢叶が意識しない限りフルーレティが身体を使うことは不可能。

悪魔フルーレティの伝説がベースとなって生まれ、独自の肉体を持つ独立型でFHに所属していた。
だがセルリーダーだった姉ベルフェゴルに反乱を起こすも返り討ちに遭う。
瀕死の状態だったところを夢叶に発見され、生き延びるべく夢叶にすかさず寄生した。
が、元来の支配力の弱さと夢叶の抵抗力の高さが相まって身体の主導権は全く握れなかった。
更に事態を察知したUGNに夢叶は保護され、UGNの活動を知った夢叶は協力を決意。
フルーレティとしては非常に不本意なカタチでUGNのイリーガルになってしまった。

夢叶は警察官の父を持つ一般家庭の生まれ。

戦闘ではバロールの重力操作で戦う。
範囲を拡大して多数の敵を同時に攻撃したり、一瞬だけ時を止める等の芸当も可能。
ビーイングとしての正体を現すと真っ黒な影だけの悪魔のような姿になる。


道繁 恵煉(みちしげ えれん)


「お兄ちゃんちゃんと仕事してくれる?私の評判も悪くなるんだけど」

シンドローム:エグザイル/モルフェウス(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:UGNエージェントB/高校生
コードネーム:女郎蜘蛛(アラーニェ)
年齢:16
性別:女

ジェイソン骨川の支部に所属するエージェント。
支部お預かりのUGNレネゲイド研究所の職員「道繫 祢炉」の実妹で、“シルクスパイダー”「玉野 椿」に師事しており、師匠と呼び慕っている。
カシスブラウンのさらさらストレートな長髪に青い瞳の美少女。スタイルもいいが、表情が常に険しく威圧を与える。服装はパンクスタイル。

ジャーム化したが起こした事件により家族を失い、生き残りである兄共々オーヴァードに覚醒した。
ちなみにオーヴァードに覚醒したのは彼女の方が先だが、妹であったジャームを傷つけることなど彼女には出来なかった。
妹に対して悲痛な呼びかけを続けるものの、無常な反撃により重傷を負い、身動きが取れなってしまう。
しかし、極限状態の中で自身同様能力に目覚めた兄が妹を殺害したことで一命を取り留め、UGNに保護されエージェントとなった。
この一件にて兄を拒絶し狂わせてしまったことに負い目を感じているものの、彼との確執は未だ続いている。

性格は鋭くむすっとした表情の通りつんけんどんとした愛想と可愛げの無い少女。
不良として振舞って居るもののファッション不良というやつであり、根は優しい性格をしている。ひじょーに解りやすいツンデレ。
過去においては明るく活発な少女であったが、祢炉以外の家族を失う大事件によって一変してやさぐれてしまった。
ジャームとの戦闘を行うたびに仲の良かった妹を思い出すらしく、戦いと任務に明け暮れる日々に悩む悩める若者。
本人曰く理屈は解っているしジャームへの救いになるのも解るがどうしても割り切りきれないようである。
兄に対しては今もなお人殺しと拒絶し折り合いが悪いが、内心では心配しているようである。

戦闘においては自身の髪を使った攻撃を得意とする。糸使いである椿の戦い方にインスピレーションを受けたもの。
蜘蛛に関連するコードネームも彼女の影響を強く受けており、彼女のようにありたいと自分で考えたという。


道繫 祢炉(みちしげ ねろ)


「あなたにもご協力願いましょう。オーヴァードの輝かしい未来の為に、我らが怪物ではなく人として生きることのできる世界の為に」

シンドローム:ブラム=ストーカー/バロール(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:研究者/大学生
コードネーム:尽きぬ狂血
年齢:19
性別:男

ジェイソン骨川の支部お預かりのUGNレネゲイド研究所の職員の大学生。
UGNエージェント「道繫 恵煉」の実兄であり、レネゲイド研究所所長「久内 常磐」の部下。
銀の長髪に青い瞳、長身の美男だが後述の理由通り残念な性格をしている。

性格は物静かで感情の起伏に乏しいマイペース。
ごく自然に狂っているマッド研究者にして常時我が道をひたすら突っ走る久内の頭痛の種にして骨川支部関連者の問題児の一人。
マッドの種別としてはただ自身の好奇心や研究欲を満たせればいいというタイプではなく、崇高な目的の為には犠牲も問わないというタイプ。
生物の血液に執着する血液嗜好症であり、オーヴァードやジャームの体液に異常な執着を示す。
冷酷な面も目立つが年下の女性に対しては非常に甘く、庇護欲を持って接する為ロリコン疑惑を持たれているが正式には筋金入りのシスコン。
そんな彼の性根は妹の殺害により極度の罪悪感に支配され、精神崩壊を起こしたごく普通の妹思いの青年である。

恵煉の他にも妹が一人、兄が一人おり、ジャーム化した妹「道繫 恵燐」が起こした事件により恵煉共々オーヴァードに覚醒した。
事件のショックから当時の記憶を失っており、自身は「ジャームに襲われ一度死亡し、オーヴァードとして蘇生した」と思い込んでいる。
事件後はUGNにより保護され、その知識を買われ研究所の職員となった。(監視の名目もあると思われる)

彼の忘却した事件の真相は自身の独占を為すために家族を虐殺した恵燐を極限状態から目覚めた能力を使いつつ殺害したという事実である。
そして、おぼろげな悪夢のようなその記憶を抱きつつ生還した恵煉を迎えたが、
「人殺し」と拒絶されたことで自身がかけがえのない妹を殺害した殺人者である事実を自覚し狂ってしまったのだ。

戦闘に駆り出される際は相手に直接危害を加えるのではなく、能力を使い徐々に苦しめるタチの悪い妨害専。
自身の血液(生命エネルギー)から野球ボールくらいの魔眼を生み出し、使い魔のように使役する。
この魔眼は各種エフェクトの使用は勿論、探知能力、レネゲイド分析能力などを備えており「魔眼くん」と呼ばれている。
魔眼のハイスペックぶりに反し、本体のオーヴァードとしての能力はリザレクトが出来るくらいであるらしい。

コードネームの由来は「尽きぬ」⇒アンデッドを自称することから+「狂血」⇒血液に執着する狂人だかららしい。命名者:久内。


無田 善一(むた よしかず)


「なして!?」

シンドローム:???(データ上はキュマイラのピュアブリード)
ワークス/カヴァー:高校生/高校生(UGNイリーガル)
コードネーム:地雷探知機(マイン・ディテクター)
年齢:17
性別:男

UGNイリーガルの高校生男子。
特異なレネゲイドの発現の仕方をしており、シンドロームが判然としない。

基本的に無邪気でアホで、地雷探知機。
人の触れられたくない事を情報も無いのに言い当てる事が出来るほど地雷探知体質。
そのせいでよく人からボコボコにされたり殴られたりイヤな顔をされてしまうが、本人に悪気は無い。

戦闘時は特殊な事が一切出来ず、強化された肉体治癒力、筋力、頑強さを生かして戦う。
武器はそのへんから引っぺがした鉄パイプだが、これは無田経由でレネゲイドに感染しており、EXレネゲイドとして覚醒している。
常人には持てないほど重く、筋力系強化されたオーヴァードでなければ振り回す事の出来ない異常に鈍重で丈夫なモノとなっている。
その一撃は「地味に痛い」と敵オーヴァードからは評判。
能力に多様性や応用力が無く、微妙に弱い。


雪村 幸(ゆきむら さち)

「―――― ねえ、もう一度だけ聞いてもいい?………わたしは、怪物(ばけもの)じゃない?」

シンドローム:オルクス/ノイマン(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:UGNチルドレンC/UGNチルドレン
コードネーム:占星術師(アストロジスト)
年齢:15
性別:女性

UGN白澤支部及び白澤天文観測所に所属するUGNチルドレン。
支部で行われている「未来観測システム」の筆頭観測手(フォーキャスター)のにしてかつての重役。
増員された観測手達と共に数多の未来からより実現する確率の高いものの計算etcを担当する。後述の能力は使ってない模様。
内気かつ大人しく、本来ならば自分を必要とする人間に尽くしたいと願う性格だが、その生い立ちと後述の事情により自身の能力に恐れを抱いていた。

元はUGN強硬派のシンパである研究施設が生み出したデザインベビーで生まれつき神の如く強力な異能を持ってしまった少女。
自身の願いや感情により数多の可能性の中から特定の事象を引き寄せるというその力から周囲から腫れ物に触る扱いを受けていたという。
2年前に彼女の異能に可能性を見出した白澤支部の前支部長、苗代の強い要望にて彼女の支部への配属された。

東京を飛び出し、山梨県東部に存在する白澤支部にて苗代を初め周囲の職員たちとも良好な関係を築いていたが、
支部内に裏切り者が発生し自身がジャーム化して支部を滅ぼす未来を繰り返し見てしまったことから自身の力に強い恐怖を、支部の人間達への拒絶を抱いてしまった。
やがて恐怖と猜疑心から自身の心に力を使うことを躊躇わない別人格を無意識に生み出すまでのストレスを抱えてしまう。
そしてジャーム化した別人格の暴走によりジャーム疑惑をかけられ、サチ自身も周囲を信用できないことから孤立していく…。

しかしながら、支部の異変を調査に訪れたジョエルや天子、セシアらの活躍、樫尾の奮闘、苗代の犠牲と変わらぬ愛情により再び立ち上がる勇気を貰い奮起する。
異変が終息した後はかけられた疑惑から念入りな尋問、検査の後謹慎を受けることとなったが白澤支部に再配属が決定した。

その性格故に人を傷つけるエフェクトを持たないが、「特異点(シンギュラリティ)」の力を持ち、神の如くと呼ばれる異能は強力。
異能により運命を捻じ曲げて危険を回避したり、数々の可能性から的確な助言を施したりと支援能力に優れている。


FH(ファルスハーツ)



天雷 重冴(あまらい じゅうご)

「フフ、ハハハ………下らん。オーヴァードもただの人間もジャームも関係は無い。力の使い所を見定められなければ、死ぬだけだ」

→ 

シンドローム:バロール・ブラックドッグ・キュマイラ?(トライブリード?)
ワークス/カヴァー:FHエージェントA/???
コードネーム:縮退拳(ブラックホール・リアクター)/マスターグラビティ
年齢:???(外見年齢20代後半)
性別:男性

UGNに敵対するオーヴァードの一人。
FHエージェントである、と周囲に目されているだけで、実情は分かっておらず、本当にFHに所属しているのかも不明。
FHエージェントと敵対し、敵対者を破滅に追い遣る事もあるが、それは欲望の為であれば同組織所属者すら潰すと言うFHエージェントの例に漏れていないので、彼がFHではない、と言う証明にはならない。
ただ一つ分かっている事は、彼の拳から発される超重力はマイクロブラックホールを発生させ、マスターエージェント級の破壊力を持つと言う事だけである。
活動を邪魔され、壊滅したFHエージェント達から畏怖を込めて「マスターグラビティ」と言うコードネームで呼ばれているが、当然FHから正式にマスターコードを受けた訳ではない。
なお、縮退拳(ブラックホール・リアクター)と言うコードネームはUGNから与えられた物であり、本人はコードネームなど名乗らない。
天雷重冴と言う名前も、両組織の調べによって判明した「恐らくこの人物であろう」と言うモノであり、本当に本人かどうかは判然としていない。

UGN、FHの調べによると天雷重冴と言う男は、レネゲイド研究者の一人。
シンドロームはバロール・ブラックドッグ。
現在確認されている天雷重冴と変わりは無いが、現状彼はキュマイラ・シンドロームのエフェクトである「破壊の爪」を発現させている。
この事から、トライブリードに目覚めた元クロスブリードのオーヴァードではないかと言われているが、詳細不明。
この「研究者の天雷重冴」は、2年前の「マスターレイス瓦解」、FH最初のマスターレイスである日下部仁が死亡し、最初のプライメイト・オーヴァードが発生したと言われるその事件の際に消息を経っている。

戦闘時には全身がサイバー化し、ロボットのような外見となる為その姿は一見ブラックドッグ・シンドロームのジャームと見える。
判明している所によると、彼の侵蝕率は一般のオーヴァードを大きく超えておらず、その観点から見れば「単なるオーヴァード」である。
その台頭は唐突であり、更に目的も掴めていない為に、不安定な危険分子としてUGNからもFHからも恐れられている。



羽龍 灰冶(うりゅう はいじ)

「俺は新世界に至ったのだ。納斗にもそれを共有して欲しかっただけのこと。手段はまあ、乱暴だっただろうが」

シンドローム:キュマイラ/エンジェルハイロゥ(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:FHエージェントA/羽龍家当主
コードネーム:黄昏の龍将(トワイライト・ドラグーン)
年齢:18
性別:野郎

FHセルを兼ねる親FHの武装カルト教団「黒の黎明」戦闘部隊員であるFHエージェント。
地方都市の名家のひとつ「羽龍」家の嫡男にして現当主。そしてUGNエージェント「羽龍 納斗」の双子の兄。
黄色の肌に精悍な顔立ちの若者であり、時代錯誤の和装を好む。

とある縁により知り合った杉晃と意気投合、親友関係となったが故に黒の黎明と接触。人生を狂わされた少年。
彼は、杉晃の所属する武装教団の当主である聖藍の導き(めいれい)によりオーヴァードと化し、無限の可能性と未来を見出した。
そして、自身の至った素晴らしい新世界を多くの人々に共有して貰いたいと、納斗を含め身内多数を巻き込んだ大事件を起こしてしまった。
この一件により納斗とは袂を分かち彼に命を狙われる身となったが、灰冶自身は納斗のことを愛しており連れ戻したいと考えている。

性格は気位が高く、沈着にして堂々としたまさに良家の御曹司といった性格。
とはいえ黒の黎明の思想とFHの理念に染まりきってしまっているが故に価値観は常軌を逸している。
彼の欲望は栄光である為、自身と聖藍、杉晃の名誉を得るためにはいかなる手段も問わない冷酷さや狡猾さも持ち合わせている。
上述の通り杉晃の親友であり、隊員と隊長というよりは仲の良い友人同士のような関係を築いている。

戦闘においてはキュマイラ能力による変身能力を生かして戦う。
彼の変身態はその異名通り3m程の体躯、黄昏色の鱗と翼を持つドラゴンそのものの姿でブレス攻撃を得意とする。
UGNにとっては危険視されているエージェントの1人。

桜堂 霞(おうどう かすみ)


「弱肉強食こそ世の習いですし、剣の技は人を斬らねば腐るが道理です。いざ、御命頂戴致します」

シンドローム:キュマイラ/ブラム=ストーカー(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:格闘家/不良学生(FHマーセナリー)
コードネーム:闇よりの凶刃(ナイトブレード)
年齢:17
性別:女
キャラクタシート:http://charasheet.vampire-blood.net//1095983

FHのセルの一つ、「紅薔薇騎士団(ローテローゼンリッター)」に協力しているマーセナリー。
黒い長髪ポニーテールで黒い瞳をしており、ラフな服装を好む。
UGNイリーガル桜堂 千子の腹違いの姉で容姿も似ている。

ダウナーでドライな不良気質かつ自分勝手な上に漁色家でサイコパス。
「弱肉強食こそ世の真理」、「剣の技は人を斬らねば腐る」という思想の持ち主で能力至上主義者。
この思想や漁色家具合は生まれ育った家の独特の家風や父の思想が大きく影響している。
本人なりの倫理観はあるが一般的なそれとはかけ離れている。


剣術の上達には真摯だが「剣術を鈍らせないため」として夜な夜な繁華街で木刀を手に破落戸(ごろつき)や無頼漢達とのケンカに明け暮れている。
悪さをしているところを問答無用で叩きのめす『辻斬り』や先に手を出させて返り討ちにするのが手口。
時には打ち負かして抵抗を封じたケンカ相手を別の意味でも襲う危険人物。

その素行の悪さから孤立気味だったが現在でも本人はあまり気にしていない。
夢は自らを鍛え上げ、父を超えた剣術を会得し、家を再興すること。

剣術の名門桜堂家当主の妾腹*5の子として生まれる。
跡取り候補*6として腹違いの兄弟姉妹達と共に修行に励む生活を送っていた。
ある日当主でもある父がレネゲイドに覚醒しジャーム化、家を破壊し尽くし自分の妻や妾、子供たちや使用人を次々に惨殺。
霞は腹違いの兄に庇われて一命を取り留めるがそれでも重傷を負い、自らもオーヴァードとして覚醒。
ジャームと化した父が振るう剣術は文字通りの人外の域で、霞は「あれこそ一族が追い求めたもの」と確信、強い憧れを抱く。
その後、事態を察知したUGNによってUGN側にも複数人の死者が出る死闘の末に父は討伐され、霞もUGNに保護された。

以前はUGNのイリーガルでジェイソン骨川の支部にも所属していたがその思想や素行の悪さから等から決別、エージェントからは脱退している。
また補導歴もあり、谷 修成とも知り合いだが彼のことはあまり好いていない。
その思想や性格から「放置するとすぐジャームになったりFHに走りかねない」とUGNから警戒の対象になっていたがそれも虚しくFHの協力者となった。

キュマイラとブラム=ストーカーのクロスブリードだが外見的な肉体変化は起こらず、超強化された身体能力と持ち前の剣術で戦う。
コードネームの「闇よりの凶刃(ナイトブレード)」は夜の辻斬りに由来。
愛刀の鬼雨丸は霞を庇って死んだ兄の遺品で霞にとっては大切なもの。



神宮 杉晃(かみや すぎあき)


「御機嫌よう、諸君。我が君、“憎悪の天使(マスティマ)”の命により貴方方は処刑とさせて頂きます」

シンドローム:サラマンダー/ブラックドッグ(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:暗殺者/宗教家(FHエージェント)
コードネーム:嘆きの樹(サイプレス)
年齢:21
性別:男

FHセルを兼ねる親FHの武装カルト教団「黒の黎明」の幹部。
傍目からは普通の人間に見えるが全身の30%を機械化改造したサイボーグ。
教団の教祖であり、現人神として崇められるセルリーダー「神宮 聖藍」、UGNに身を寄せる少女「神宮 伽耶」の実兄にして教団暗部を束ねる実力者。
鮮やかな青に染色した長髪、片目を覆う程長い前髪。右目は普通の人間の眼だが左目は水色の機械化義眼(視力を失った生身の眼を隠している)。
目を疑うほど長身の男であり、漆黒の牧師服を颯爽と着こなす。

かつてはオーヴァード事件とは無縁の存在であり、次期教祖として両親と共に教団を運営していたが、黒の黎明は裏社会と密接に結びついている武装教団。
武装勢力抗争にて両親を失い、自身も妹弟を守るために身を挺し戦い、もはや治療の施しようのない重傷を負う。
彼の自己犠牲心ときょうだい達への献身は体内に眠っていたレネゲイドウィルスを活性化させ、彼はオーヴァードとして蘇生した。

教団はレネゲイドビーイングを宿し、現人神と呼ぶに相応しい力を得た聖藍を新たな教祖に持ち上げるも聖藍はコードウェル博士の理念に心酔。
教祖である聖藍に従い、黒の黎明はFHの理念に忠誠を誓い、理念と欲望のままに暗躍する組織(FHセル)として生まれ変わる。
そんな中、実妹である伽耶が現教団の方針に反発し、教団とFHを裏切り脱走。実の妹と対立することとなってしまった。

やがて、実妹の離反により弟への情愛を拗らせた杉晃は聖藍の言うがままFHエージェントとして活動する中、
ゼノスリーダー「都築 京花」と彼女のプランを観測する「記録者」と出会い、最愛の弟が心酔するFHという組織に疑問を持つ。
しかし、両親も伽耶ももう居ない今、弟を守れるのは、彼の下に残った者は自分だけ。
疑問と不安に心を支配されつつも、彼と共にかつてあった平穏を取り戻したい。そんな切なる思いがただ杉晃を突き動かし続けている。

性格は沈着かつ慇懃無礼。加虐的で標的を「処刑」と称し、煽りながら甚振り嬲り殺す残忍さを持つ。
しかし教団の者にもUGNエージェントらにも見せないその素は温厚で理性的な青年。重度のブラコンで弟を甘やかしきって我侭三昧させているダメ兄貴。
彼の命令ならば何でも喜んで実行し、彼が危険な目に会えば躊躇い無く自身を捧げ、彼の気まぐれな「おしおき」(暴力行為)も歓喜しながら受けるという徹底ぶり。
他のFHのメンバーと交流していても最重要視するのは聖藍のことであり、自分のことはほぼ二の次、三の次。
実妹にして裏切り者たる伽耶に対しては聖藍同様憎悪を抱くが、肉親としての情が完全に消えているわけではないらしい。

戦闘スタイルは機械化した体内にマウントされた鎖を操り戦う白兵型。
鋼鉄を容易く溶断する高火力に加え、一般的に射程に乏しいとされる白兵型の常識を打ち砕く長射程攻撃を得意とする。
反面スピード面は大きく犠牲になっており、相手を自身に接近させぬまま高火力を持って嬲り殺す戦術を好んでいる。

コードネームの「嘆きの樹」とは糸杉(サイプレス)から取られている。
杉晃の名前、カルト教団幹部というポジション、目を惹く程の長身、暗殺者であることから死を連想させるからなどから命名。


ガラック=A=コードウェル

「父の影、父の盾、それがこの僕―――ガラック。『コードウェルの子(マスターレイス)』の名において、知られたからには誰であろうと、生かしちゃおけない」

シンドローム:ノイマン/エグザイル(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:FHチルドレンC/FHエージェント
コードネーム:マスターレイス25(マスターレイス・エピプレオン) / 反逆の聖人を騙る者(イスカリオテ・イミタシオン)
年齢:17
性別:男
キャラクタシート:https://charasheet.vampire-blood.net/1394167

FHエージェントの1人。
役割が特殊かつ非常に秘匿性が高いため、特定のセルには属していない。
外見は痩せぎすで陰気そうな金髪の少年。

コードウェル博士のカリスマに魅せられた熱烈なシンパ。
彼が導く世界にオーヴァードの未来と栄光があると信じて疑わず、彼の為ならば何でも実行する狂信者。
自分で物事を考えるのが得意ではなく、常に信頼するものに追従するコバンザメのような一面も持つ。

ガラックに与えられた特殊な役割とは「コードウェル博士の影武者」。
FHの最重要な幹部であるコードウェル博士の身代わりである。
ノイマンの能力を駆使してコードウェル博士の人格を模倣している。

元々は平凡なFHチルドレンの1人だったがコードウェル博士に潜在能力を見出され、手術によりその能力を強化された。
効果は抜群であり、FHエージェントの中でも最高レベルの集団である『マスターレイス』にも比肩する力を得るに至った。
だが影武者という立場のため正式のマスターレイスとしては認められておらず、非正規であること示す『25』の数字が秘密裏に与えられている。
自分の存在が正式には存在しないという扱いを受けているがガラック自身はコードウェル博士の為に働ける現状に満足している。



ギノン・ガン


「戦えりゃ何処でも良い。俺は陣営になんか興味は無えのさ」

シンドローム:モルフェウス・エンジェルハィロゥ(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:FHエージェントB/FHエージェント
コードネーム:十字照準眼(クロスアイ)/黄金銃を持つ男(ゴールド・トリガー)
年齢:27
性別:男

常にモルフェウス能力による、竜人のようなアーマーを纏うFHエージェント。
自らが改造製作した銃をEXレネゲイドとして覚醒させており、銃撃を自在に操る。

FHにおいて有力な権力者の血統、通称銃工廠(ガン・ハウス)と言うセルに生まれた次男。
しかし古くからの作法や掟を重んじ、FHに奉仕する事を標榜する伝統や因習に満ちた家庭に束縛される事を嫌い、当主である父を含んだ姉、兄、母などの家族全てに決闘を申し込む。
その結果、FH情報工作部隊「ラットフィンク」のセルリーダー、空森彩那の援護により家族の鏖殺に成功。

FHには「力こそ全てのFHにおいて決闘による勝敗の結果は罪とはならない」と見做され、表向きには許されガン家当主として認められているが、裏ではそうではない。
ガン・ハウスと繋がりの厚かったセルや個人からは命を狙われており、彼の闘争の日々は絶えない。
しかし彼の衝動・欲望は「闘争」。
彼からしてみれば、日々の欲望を満たすエサが相手の方から飛び込んで来ると言う事であり、命の危険にストレスなど微塵も感じていない。
彼のストレスはただ一つ、「戦いたい時に戦えない事」であり、「戦いたくない時」など存在しない。

コードネームの一つ、十字照準眼(クロスアイ)は、レネゲイドの発現によって、スコープのような模様の浮き出た目玉から。
黄金銃を持つ男(ゴールド・トリガー)とは、得物であるEXレネゲイドの拳銃「ゴールドサンド」の銃身が金色である為。
自ら名乗る十字照準眼(クロスアイ)よりも呼ばれる頻度が高く、ギノン・ガンの通り名はもっぱら「黄金銃を持つ男(ゴールド・トリガー)」である。


ケーン・レプリコード

→ 

「gotcha!ブラック・ウォールの握力、その身を以て知るといい!」

左:平時 右:ブラックウォール搭乗時



専用多脚戦車・ブラックウォール

シンドローム:モルフェウス・ノイマン(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:FHエージェントD/FHエージェント
コードネーム:鈍臭い事務員(スロウ・スタッフ)/闇の仕手(ダーク・フィクサー)
肉体年齢:17歳
性別:男

FHエージェントの男性。
その出自は判然とせず、周囲からは「謎の流れ者」扱いを受けている。

甘いマスクと流麗なブロンドの髪、すらりと伸びた背に爽やかな笑顔とは裏腹に、心からは腐臭が漂う男。
自らの欲する物を手に入れる為なら手段は択ばず、オーヴァードとしての直接戦闘能力はかなり低いが、裏工作は脅威。
どうしても戦闘せざるを得ない時はFH製格闘用多脚戦車スチールギガントの改造品「ブラックウォール」に搭乗して戦う。

その正体は、「コードウェル博士や彼の息子達、マスターレイスのような戦闘能力を持つオーヴァード」を目指して作られた人工オーヴァード。
コードウェル博士やマスターレイスの細胞を直接採取出来ず、戦闘で負傷する事例の極端に少ない彼らである為、戦場で抜け落ちた頭髪から不完全にクローニングされた。
結果、通常並のオーヴァードどころかそれ以下の戦闘能力しか生まれず、失敗作中の失敗作と言う診断結果を以て、記憶処理を施されこの世に生を受ける。
その後、FHの雑務を熟す事務員として働いていたが、ある戦闘に巻き込まれ、負傷の衝撃で自身の出自に覚醒。
FHの中では比較的平凡に育ってきた低能力のFHチルドレンと言う記憶処理によって生まれた偽の経歴を捨て、自らの生まれに怒りを沸き立たせる。

結果、自分を作った人間達に自らを失敗作と侮った事を後悔させる為に行動を開始する。
ノイマン特有の高速思考で闇市の流通を取り仕切り、戦闘能力と言う「力」ではなく、「金」と「権力」と言う、通常人もオーヴァードも関係無く通用する力を求めた。
その中でも純粋な彼の怒りは濁り切らず、金と権力と言うものを「それ自体はただの力で、魅力も何も無い手段に過ぎないもの」と見做している。

コードネームである鈍臭い事務員(スロウ・スタッフ)とは、周囲から付けられた蔑称。
スタッフとは、職員や部員を意味する「STAFF」ではなく、「STUFF」。
役に立たないクズやガラクタ、ゴミを意味され付与されたもの。
二つ目のコードネームである闇の仕手(ダーク・フィクサー)と言うのは自称であり、人に付けられたものではない。

なお、苗字は「少しくらいは出自のニオイのようなものを漂わせておきたい」と思う本人の趣味である。


西堂 璃梨(さいどう りり)


「私は捨てる…人類の下らない柵を。完全なオーヴァードに覚醒する………!」

シンドローム:オルクス・ノイマン(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:FHエージェントC/FHエージェント
コードネーム:レッドキャップ
年齢:16
性別:女

黒い戦闘服を纏う、FHエージェントの少女。
オルクスとノイマンのクロスブリード。

非オーヴァードの通常人類に完全に絶望しており、頑なにコードウェル博士の「世界新生の為の破壊による再生」を信奉する。
自らもオーヴァードとして真に覚醒し、人の感情や脆弱な肉体などの柵を捨て去る為、侵蝕率増加には積極的。
肉体の強化手術を複数回に渡って受けており、元々普通の日本人的特徴を持っていた体は色素が抜け落ちアルビノのような特徴を持つ。

過去にシンドロームの不完全な発言により、交通事故で母親を死なせてしまっており、それが原因で父親からの虐待を受ける。
本人もそれを半ば事実であると捉え、甘んじて虐待を受け続けた挙句、次第に能力が不安定な発現を見せ始め、クラスメイトからの虐めも受け始める。
精神の均衡を崩し始めた頃、最終的にFHからのスカウトを受けた父親に金銭でその身を売買される。

全てに絶望した所に、コードウェル博士によって能力の安定化を施され、博士と組織に心酔しFHエージェントに籍を置く。
後に、町で破壊工作に及んでいる所に自らの過ちに気付いた父親によって、その活動を止めるべく説得されるが既に元の心を失っていた璃梨は父親をエフェクトで重傷に追い込む。
父親はUGNにより記憶処理を施され、現在は璃梨の存在を忘れ、自らを「妻に先立たれた孤独な男」であると思い込んでいる。

その後、里園六樹と出会い、彼からの説得の言葉を受けた事で、心酔と盲信によって取り繕った心に綻びを浮かばせる。
六樹を「自らのオーヴァードとしての真の覚醒を邪魔する最大の障害」と認識する事で、彼と何度も刃を交える事となる。

コードネームである「レッドキャップ」と言う名前は、イギリスの民間伝承に登場する凶暴な悪霊から。
非オーヴァードであれば見境無く「オーヴァードとして覚醒させ、そうでない者は存在を抹消する」為に襲い掛かるその姿を揶揄されたもの。


ザム・L(ルイス)・W(ウォーカー)・クラーク


「あーあ、ブチ壊しだな、何もかも。まあ…俺の仕業だが」

シンドローム:モルフェウス・ノイマン(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:FHエージェントC/UGNエージェント(FHからの潜入スパイ)
コードネーム:通りすがりの爆弾魔(パスボマー)
年齢:25
性別:男

黒のファー付きジャケットを纏った黒人男性。
ボリュームのあるリーゼントじみた黒髪とグラサンを特徴とする、体格の良い男。
モルフェウスとノイマンのクロスブリードで、エフェクト「インスタントボム」による爆破を得物にする。

FHからUGNへの潜入スパイで、UGN側として自らが所属するセル「リムーバー」に不都合なFHエージェントを始末する役目も兼ねる。
獅子身中の虫として味方を排除する仕事に疑問を持っているのか居ないのか、「それが俺に与えられた仕事だ」と嘯く。

得意技は「インスタントボム」と範囲拡張エフェクト「ギガンティックモード」の合わせ技、「ハヴォックブラスト」。
「大破壊爆破」を意味するこの技は、「触れた相手を爆破する」と言うインスタントボムの性質を拡張し、触れていない近傍の相手まで爆破する。
射程が短いのが難であるが、素早い爆破は彼の強力な武器となっている。
自らの爆破能力の被害は及ばない為、近接による乱戦を彼に挑む者は数の利と拮抗する彼の手強さに苦戦する事となる。
手持ちの武器を使わない為誤解されがちであるが、白兵戦は彼の得手であり、懐に入る事こそ彼の敵対者にとっての脅威である。
ザムにとってはむしろ遠距離戦こそ撤退を選ばされる貧乏クジとなっている。

彼自身の人格は享楽的な言動を取るが、与えられた仕事を確実に熟そうとする仕事人でもある。
口では与えられた仕事の難度に文句を言う事はあるが、その内容に逆らう事は少ない。
セルリーダーからは重宝されており、彼の口とは裏腹の忠実さが伺える。

エフェクトによる技能は「壁抜け」。
モルフェウスのエフェクトにより、特別な防御の成されていない壁面を擦り抜けるように移動する。
その能力により、防御の為されていない急造拠点などの兵站を破壊する事を得意とする。


ジェロボーム・ジェニングス


「ヒャハハハハハハッ!!!俺は近付くと危ねぇぜェ~!!!」

シンドローム:ノイマン(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:FHチルドレンB/FHエージェント
コードネーム:無差別弾幕(スキャッターバレッジ)
年齢:25
性別:男
キャラクタシート:http://charasheet.vampire-blood.net/1401519

ガトリング砲を抱え弾倉を背負い、自由自在に振り回す大男。
FHエージェントらしく破壊を好み、力を徒に揮う事を何よりも好む。
片目には暗視ゴーグルを付けており、暗闇でも獲物を逃さない。
これは自らの異形の右目周辺を隠す為でもあり、単純な補助器具ではない。

普段からテンションが高く破壊以外に何も考えていない俗物のように見えるが、その性情は繊細。
不幸な生まれから発する「消えない苛立ち」を必死で誤魔化す為に、破壊を好む悪魔を演じて周囲に怒りをぶつける。
「仲間に恵まれた者」や「幸福な生まれ」の人間を強く妬み、嫌い、破壊標的に優先的に定める。
どれだけ何を破壊しても消えない苛立ちを誤魔化し続ける為に、彼は今日も破壊する。
反面、自らと境遇の似た、同じような人間には狂気の仮面を捨て、不器用ながら同じ苦しみに共感し仲間と扱う。

奇形児として生まれ、右目周辺が捩れて醜い姿の為にそれを疎んだ両親によって捨てられてしまう。
施設がかりで育ち、親無しである事と醜い顔を種に虐めを受け続け、憤怒の念と過度のストレスによってノイマンシンドロームを発症。
その能力により、10歳の時にクラスメイト4人を「天才的な手際」で殺害してしまう。
その所業に眼を付けられ、当時27歳であり、まだマスターコードを得ていなかったジェンディアに拾われる。

それより彼は、ジェンディアから「欲望を止めるのはそれを上回る力のみ」「求める物は自らの力で手に入れる」と学ぶ。
ジェンディア本人はセルを持たない主義である為、ジェロボームの事はセルメンバーとも部下とも言わず、「年の離れたダチの一人」と言う。
ジェロボーム自身はジェンディアの事を「親父」と呼び慕っている。
自らの唯一の味方と信じるジェンディアに仇名す者を決して許さず、それに対峙した時は普段の破壊の快楽に歪む笑顔の仮面を捨て、激昂と共に弾幕を張る。

その他に、自らと同じく「捨てられた」存在であるカイン・A・コードウェルに共感を示し、彼の工作に手を貸す事も多い。

ジェロボーム・ジェニングスと名乗っているが、本当の姓は「メラクリーノ」。
彼を拾った孤児院の名前である。


ジェンディア・ジェニングス


「俺は一人で居るヤツを見るとちょっかいを出したくなるのさ…ミスターグングニル。なぁに、手駒の一つにでも使ってくれよ」

シンドローム:ブラックドッグ・ノイマン(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:FHエージェントA/マスターエージェント
コードネーム:鬼機怪械(メカニカルジェノサイダー)/マスターデストロイ
年齢:45
性別:男

全身をサイボーグ化したFHエージェント。
マスターコードを持ち、白兵戦と遠距離戦両方に優れた破壊力を持ち、距離を選ばず破壊する故に「マスターデストロイ」の異名を持つ。
既に人間態は持たず、レネゲイドビーイングでも無く普通の人間だったので、人間に化ける事は不可能。
普段はワーディングによって自身の姿に疑問を持たせず、戦場では自分を見た者全てを破壊する為ワーディングの必要が無い。

性格は奇矯。
「一人で居るヤツを見るとちょっかいを出したくなる」との言葉通り、孤立しがちの者に近付く癖が有る。
その為、「二代目マスターマインド」天船巴や「マスターレイス14」黒須左京などの味方をする事が多々有る。
春日恭二に対しては「お前は失敗を繰り返しているだけで人気者だからダメだ」と言い出して、手を差し伸べない。

破壊を好み、闘争を好み、殺戮を好む危険人物。
しかし無関係の弱者は「興味が無い」として巻き込まず、関係有っても自分より弱い者は殺さない。
格上の相手にしか挑む気が起きないと言うのは本人談。
自ら殺戮を好むと標榜するが、勝った相手は「自分より弱い相手」なので、殺害には及ばない。
身勝手でエゴの塊ではあるが、案外殺しは好きじゃないのかもしれない。

その振る舞いの為、若者に見られがちだが、実は45歳。


菅 明(すが あきら)


「どいつもこいつも俺達チルドレンを道具扱いしやがって!!俺達は泣きも、怒りも、笑いもする人間だ!!!人間なんだ!!!!普通の子供のようにゲームをしてスポーツをしてコーラを飲む、そんな細やかな幸せを享受する権利くらいある!!!!!!!」

シンドローム:サラマンダー/モルフェウス(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:UGN支部長C/元UGN陽川地方支部長
コードネーム:ヴァルカン
年齢:享年22
性別:男

UGN陽川地方支部の元地方支部長。
短い黒髪と鋭い目つきが特徴。

少し不愛想だが勇猛かつ実直な性格。
守りたいものの為であれば自ら最前線に立つことも厭わない。
頑固な一面もあり、UGNチルドレンを部下にすることを極度に嫌い、日本支部相手に揉めたこともある。
ただしUGNチルドレンそのものを嫌っているのではなく、寧ろ過酷な環境に同情している。
部下にすることを拒むのは部下として道具扱いしたり、死なせたり、ジャーム化させてしまうのを極度に恐れているため。

自身もUGNチルドレンの卒業生でUGNチルドレンの環境と現状に不満を抱いていたが『プロジェクト・パンドラ』、『最初の三能力者計画(プライマル・トライブリード)』といったUGNチルドレンを実験動物として使い捨てる非道な秘匿研究、UGNチルドレンが反乱を起こした『リベレーターズ事件』を受けてUGNに対する怒りと憎悪が爆発、ローゼと内通してUGNに反乱を起こした。
その後は管轄地域内で発見した『賢者の石』を手土産にFHに吸収された『リベレーターズ』との合流を目論んでいたが事件解決にUGNから派遣された充良直澄、道繫祢炉らの活躍によって阻まれ、『賢者の石』を使ってジャーム化、溶岩の巨人マガツアサマと化して襲い掛かるも死闘の末に敗れ、死亡した。

死後は浦島千夏らの手によって非公式ながら墓が作られた。



破界殲鬼・蛾眉(はかいせんき・がび)


→ 

左:人間態 右:本来の姿

「破界殲鬼の偃月斬…蛾眉。貴様を斬る」

シンドローム:キュマイラ(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:FHレネゲイドビーイングA/FHエージェント
コードネーム:偃月斬(えんげつざん)
年齢:20
性別:男

FHの最高幹部、リエゾンロードである女性「黒き者」ことヴィカラーラによって生み出されたレネゲイドビーイング。
赤い鎧武者のような格好をしており、鉱石由来の出自を持つ。
ヴィカラーラの部下として、身辺警護や敵の排除、被験体の収集などの任務を請け負う。

性格は高圧的で冷酷残忍。
上司の命令は聞くが、敵の言葉には一切耳を貸さず、標的は一方的に斬り捨てる。
戦闘狂のように見えるが、生存本能が強く、敵を斬るのは「敵を減らせば自分の生き残る確率が上がる」との強迫観念から。
実際は触れれば砕けるような脆い心を持ち、その脆弱な心に強い体と武器を持つ恐ろしい男。

破界殲鬼シリーズとして作られた四体の長兄ではあるが、本人にその意識は無い。
弟妹である月輪以下三体の事は「同僚」程度にしか思っておらず、弟妹扱いはするが、それに付随する特別な情や関係などは存在しない。

戦闘では自らの鉱物由来の身体から作り出した刀剣、「一番刀・身連(いちばんとう・みづら)」を駆使した白兵戦を行う。
エフェクト「増腕」で六膂の姿となって行う剣の舞「阿修羅乱舞」でUGNエージェントを多数斬殺している。

「ヒューマンズネイバー」による人間態は、赤毛の黄色人種。
鋭い目付きをした一匹狼を思わせる雰囲気の男であり、赤い着流しを着用する。

破界殲鬼・月輪(はかいせんき・がちりん)


→ 

左:人間態 右:本来の姿

「破界殲鬼の破却皓月・月輪、此処に。黒き者、御命令を!」

シンドローム:ブラックドッグ・モルフェウス(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:FHレネゲイドビーイングA/FHエージェント
コードネーム:破却皓月(はきゃくこうげつ)
年齢:19
性別:男

FHの最高幹部、リエゾンロードである女性「黒き者」ことヴィカラーラが幼少の際に蛾眉の次に生み出した破界殲鬼シリーズの1体。
紺色の鎧武者のような格好をしており、頭飾りの形状が違う以外は蛾眉とよく似た格好をしている。
他三体の兄、弟妹よりヴィカラーラに近しく、被験体収集や敵の排除、身辺警護などの他に彼女の身の回りの世話係のような位置に居る。

姿形は良く似ているが、蛾眉とは違い性格は理性的。
ヴィカラーラへの忠誠心も高く、得が有ると思えば敵の話にも耳を貸す。
その態度とは相反する棘付き鎖鉄球を振り回す豪快な戦闘スタイルから、誤解されがちだが比較的穏やかな性質を持つ。
しかしそれでも基本的に敵には容赦しない事に変わりは無い。

兄妹の中でもその出自には謎が多く、完全な鉱物の身体ではなく人の一部が混入している。
ヴィカラーラはそれを「生体を組み込む事による性能向上実験」と嘯くが、真実は定かではない。

鎖鉄球の重々しい見た目に反して、スピードは接近戦機体である蛾眉・月輪・烈日の中では一番素早い。
どうしても重い一撃に狙いを絞った重装甲低速度型に見られがちではあるが、実際は攻撃・防御・速度を均等に振り分けたバランス型。
彼にとっては「鈍重」と侮られる事は好都合であり、スピードを以て自身を制しようとする敵への不意の一撃を放つ契機となるのである。

なお、破界殲鬼シリーズは全員が人のサイズを軽く超えており、蛾眉以下四名は3m後半~2m後半までの身長を持つ。

「ヒューマンズネイバー」による人間態は、黒髪の日本人。
サングラスとインカムを付け、紺色のスーツに身を包みSPのような格好をした、輪郭の四角い大男で、没個性な姿をしている。

破界殲鬼・烈日(はかいせんき・れつじつ)


→ 

左:人間態 右:本来の姿

「破界殲鬼の灼熱火輪…烈日。参上しましたァ。ヘヘヘッ、お仕事お仕事ォ………」

シンドローム:エグザイル・サラマンダー(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:FHレネゲイドビーイングA/FHエージェント
コードネーム:灼熱火輪(しゃくねつかりん)
年齢:17
性別:男

FHの人工レネゲイドビーイング、破界殲鬼シリーズの1体。蛾眉、月輪の弟、朔の兄。
緑色の鎧武者のような格好をしており、他の者より防御面積の少ない鎧の身体を持つ。
攻撃能力に傾倒した設計になっており、見た目に反してそれほどスピードは速くない。
他の兄妹と違い、拳による戦闘を行い、武器は持たない。

その鎧武者的外見に反して、性格は楽観的で軽薄。
命令に逆らう事は無いが、へらへらと笑っている事が多く、真剣な態度を見せる事は少ない。
そのままに戦闘行動を行う為、UGNエージェントから恐れられる度合は蛾眉や月輪とそれほど変わらない。

兄妹の中で彼のみ月由来の命名ではなく太陽から来ているのは、他の破界殲鬼の裏切りを防ぐ監視装置である為。
その任務を知りながら、月輪、蛾眉、朔の事を「可愛くて阿呆な奴ら」と、やや見下したような、それで尚愛情を持って見ている節が有る。

彼の記憶は途中で不自然に抜け落ちており、経歴には空白の謎の部分が存在する。
その空白の期間を彼自身はあまり気にしておらず、「戦ってればアタマに喰らって記憶が飛んだりもするだろう」程度にしか考えていない。
ヴィカラーラが問題に思っていなければ、自分の中でも問題ではない、と思っているらしい。

「ヒューマンズネイバー」による人間態は、茶髪の少年。
カジュアルな緑色のシャツと青いズボンを着用した若者の姿をしている。


破界殲鬼・朔(はかいせんき・さく)


→ 

左:人間態 右:本来の姿

「破界殲鬼の無月色、朔。黒き者の御命令によって見参致しましたわ。お望み、貴方の御命の様なので…頂戴します」

シンドローム:エンジェルハィロウ(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:FHレネゲイドビーイングB/FHエージェント
コードネーム:無月色(むげっしょく)
年齢:0
性別:女

FHの人工レネゲイドビーイング、破界殲鬼シリーズの1体であり、末妹。
10数年ぶりにヴィカラーラの気まぐれによって作られ、「男ばかりで息が詰まる」と感じたヴィカラーラによって女性型として作られた。
他の三体とは違い、遠距離攻撃能力と回避能力を重点的に作られており、火縄銃型EXレネゲイド「夜長月」を持つ。
スピードではなく残像や暗闇による幻惑能力に頼った回避はUGNエージェントにとっては厄介な物になっている。

性格は月輪や烈日より蛾眉に近く、破壊に傾倒した危険な性質を持つ。
衝動である破壊に対する欲望をあまり抑えられておらず、必要以上の破壊が許されない任務にはあまり投入されない。
破壊衝動の裏には、「何時使い捨てのコマとして使われるか分からない」と言う恐怖が潜んでおり、それから目を逸らす為に盲目的にヴィカラーラに従う。
彼女の命令ならば、抑えられない破壊衝動を無視する事も厭わない。

EXレネゲイド「夜長月」は、打ち込んだ弾丸から対象の体内レネゲイドを攪乱する効果を持つ。
遠距離からの射撃によって標的の能力を下げた後、兄達の突撃によって戦線を破壊すると言う連携行動を取る事が多い。
半面、近距離戦闘は極度に苦手としており、至近距離への射撃は夜長月の弱点であり、長銃身が枷となる。

「ヒューマンズネイバー」による人間態は、黒髪の女性。
長髪をアップに纏めた細目の和美人の姿を取り、金帯の黒い着物と草鞋を着用する。


武良 武斬(むら むざん)


「そろそろ死ね。死ねば血も涙も何も無い」

シンドローム:ブラックドッグ・ノイマン・サラマンダー(トライブリード)
ワークス/カヴァー:FHエージェントC/FHエージェント
コードネーム:動く火薬庫(モビルヴァルカン)
年齢:???
性別:男

黒い外套を纏ったFHエージェントの男。
ブラックドッグのシンドロームにより身体を半機械化している。

特定のセルに所属しておらず、方々を放浪しては己の目的の為に単独行動する。
慣れ合いを好まず、敵であれば同じFHエージェントに対してさえ牙を剥く、FHエージェントらしい男。
しかしその目的は判然とせず、目的不明の戦闘行動を起こす事が多い。

口数が少なく、その性情はあまり知られない。
不要な死者を出す事を好まないのか、戦闘方法自体は派手だが、正確無比な射撃や爆破により人的被害は少ない。

FHエージェント間では「狂犬」と呼ばれ、専らある一つの噂を立てられている。
侵蝕率が高まり、ジャーム化による暴走を始めたエージェントの下に現れ、それを討伐していくという行動が目立つ為、「何処かのセルから寄越された始末屋」と実しやかに囁かれている。
彼にそれを問うと「死んだ方が幸せに見えたので殺してやっただけ、言わばゴミ掃除だ」と吐き捨てる。

彼の身辺には謎が多い為、好奇心によって嗅ぎ回るエージェントや情報屋も存在する。

矢吹 鷺水(やぶき ろすい)


「死に行く者へ名くらいは名乗っておこうか。『白夜に潜む者(ホワイトハイド)』、矢吹 鷺水――― 参る」

シンドローム:エンジェルハィロゥ/エグザイル(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:暗殺者/FHエージェント
コードネーム:白夜に潜む者(ホワイトハイド)
年齢:21
性別:男

FHセル「渡り鳥(アドウェナ・アウィス)」所属のFHエージェント。
銀色の髪に真紅の瞳、病的に白い肌といったアルビノの特徴を持ち、動きやすい服装に身を包む青年。

性格は冷静沈着を気取り、自信家かつ仰々しく気障な態度が目立つ。重度のバトルジャンキーだが本人曰く節度はあるらしい。
その内情は幼い頃から置かれた異常かつ殺伐とした環境から人格が破壊された破綻者であり、酷薄かつ残忍な面を備える。
現在の居場所である渡り鳥は居心地がいいらしく、今の所従順な姿勢を見せている。

15年前に抗争で没落した極道「矢吹」組の御曹司であり、その浮世離れした見た目を気に入ったある女に拾われた。
彼女の下で他にも集められた少年達と共に殺し屋としての作品として仕立て上げられる。
その裏で彼女のお気に入りであった鷺水は数々の欲望の犠牲となり、過酷な訓練の影響もあってか徐々に人間性を喪失していく。

その後は僅か14歳で女が率いる武装組織のヒットマンとして活動を始めるが、女こそが生家を滅ぼした引き金であることを知り抹殺。
仇敵を抹殺した後は組織を離れ、腕一つで裏社会を渡り歩き数年後、自分と同じ浮世離れした容姿を持つ暗殺者「朧谷 鵠」と出会った。
容姿のみならずロクな訓練も受けず高い戦闘力を持つ鵠に魅せられ、惹かれるも相容れることはなく両者は幾度となくぶつかり合う。

しかし、そんな関係にもいつかは終わりが来る。
19を迎えた年に起きた大規模な武力抗争にて鵠との一騎打ちに、矢吹組最後の生き残りである鷺水は敗北した。
しかし死を迎えた彼を待つのは地獄ではなく、新たな世界だった。
それもそのはず、鷺水は鵠との死闘の末に死亡したことでオーヴァードに覚醒したのだから。

鵠と同じ力を得たことにえらく喜んだ彼は、再戦を望み裏社会に留まり続けていたが、生まれ変わった彼の元に新たな雇い主が現れる。
「渡り鳥」、裏世界にテリトリーを持ち、武力団体や他のFHセル相手に傭兵業を行う。新たな職場はそんな所だった。

彼の能力において特筆すべきは、奇しくも宿敵「白き死神」と同じエンジェルハィロゥの能力を使った隠密能力。
非オーヴァード時代から得意だった白兵戦はオーヴァード化したことで昇華されており、姿を隠しながら一瞬で相手を強襲。
一切の抵抗をさせずに葬る戦術を得意としている。

その一方変装・擬態能力にも優れ、敵対組織に属する者からは油断ならない新星として警戒を強められているようだ。


ローゼ=グリモワール


「史上3人目の『次なるもの(プライメイト)』、悪く無いわね。でもまずはセントラルドグマよ。私はこのセルの長で終わる平凡な器ではなくてよ!」

シンドローム:エグザイル/ブラム=ストーカー(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:FHチルドレンA/FHセルリーダー
コードネーム:赤心姫(ローテプリンツェッシン)
年齢:18
性別:女
キャラクターシート:http://charasheet.vampire-blood.net/1152028

FHのセルの一つ、「紅薔薇騎士団(ローテローゼンリッター)」を任された若きセルリーダー。
ドイツ系の血を引くが外見は黒髪黒瞳で顔立ちも東洋人的。
豪奢で華やかな服装を好む。

傲慢でワガママ、ヒステリックで残忍だが自分を慕う者には比較的寛容。
落ち着いている時は沈着な判断もできるが頭に血が上りやすく、空回りも多い。
野心家で上昇志向が強く、いずれはFHの上層部に上り詰めるという野望を抱いている。
その為なら手段は選ばず、他のセルをも平気で踏み台、捨石として扱う。

美しいものに目がなく、特に赤いバラや宝石、服飾関係が大好き。
また美男美女も好きで周りに侍らせることを好む。両刀。

FHの幹部候補生として育てられたFHチルドレンの1人で幼少よりFHのオーヴァードとしての英才教育を生き抜いてきた。
その功績から若くしてセルリーダーに抜擢されたが最近はあまり目立った功績を出せていない。

コードネームは華やかな装い、気位の高さから付けられたものだが。
エグザイルとブラム=ストーカーのクロスブリードで従者を駆使した戦闘を得意とする。

ストレンジャーズ


ガウレント・ヒアーズ


「殺さなくてもいい。人とオーヴァードは共存出来る…だって、同じように考える心と感情がある。理由はそんなもんで十分だ」

左:本人 右:ヒアーズの従者「ブラッドソルジャー」。

シンドローム:ブラム=ストーカー(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:主夫/防衛隊員
コードネーム:血晶操者(ファーストブラッド)
年齢:28歳
性別:男

日本国防軍所属の非公式対レネゲイド部隊「ストレンジャーズ」に所属する欧米人。
ストレンジャーズに所属していながら、「オーヴァードを極力助ける」と言う方針の下に、命を奪わないヒューマニスト。
それでありながらストレンジャーズに所属するのは、「ストレンジャーズによって殺害されるオーヴァードを少しでも減らす」為。
内部からの気付かれないほどの妨害に挑戦し、それによって「殺害への流れに繋がる状況」を断ち切り、最悪の状況を発生しないように努めているのである。
その為には無能な卑怯者、任務達成率の低さなどを「演出」する事も欠かさず、厭わない。

隊長である黒崎剛道の事は、生来の性格もあってか「自分の守りたい者を殺害する、阻止すべき者」であるとも捉えているが同時に憎み切れていない。
「例え彼が侵蝕率限界を大きく超えたジャームであろうと、彼の殺害や死によって悲しみの連鎖を断ち切りたくはない」と考えており、妨害行為を働く中で、黒崎を止める方法を模索している。

ブラム=ストーカーのオーヴァードの中でも従者型に特化しており、彼個人の戦闘能力は一般市民と大差無い。
一応軍属である為、訓練は受けているが従者の召喚中はどうしても操作に意識を集中させる為、行動一つ一つどれを取っても精度が低い。
その代わりか従者の1体は脆いが、一度に複数、3体までの従者を操る、「質より量」に長けた能力を持つ。
本人は従者の召喚中は、ギリギリ下手糞な銃撃を何とか相手に撃てるか、というほどの支援しか出来ない。

普段の趣味は料理。
創作料理に凝っており、チーズやトマトなどイタリア風のものを作って食べる事を好む。
人に料理の批評をしてもらう事もたびたびで、基本はまともだが、たまに奇抜な発想の下に妙な料理を作って人の眉間にシワを寄せる事もしばしば。


ゼノス


白取 孝一(しらとり こういち)


「嫌だねえ。俺、戦うのは得意じゃないのよ。あんまり役に立たないと思うけどね、ジッサイ」

シンドローム:ノイマン・モルフェウス(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:レネゲイドビーイングB/ゼノスエージェント
コードネーム:ホワイトカラー
年齢:???
性別:男

レネゲイドビーイング、都築京香が率いる組織、ゼノスに所属する彼もまたレネゲイドビーイングである。
組織では情報収集を主に担当しており、戦闘能力には秀でていないと嘯く。

何時もやる気の無さそうな態度を取り、飄々としており掴み所が無い。
スーツを着こなす伊達男のように見えるが、平時からゲームセンターに入り浸って遊び呆けている。
それでも情報収集の腕はある程度確かで、抜けた風を見せながらも基本的に仕事はきっちり熟す。

ゼノスに所属し、都築京香の「プラン」を進める人材の一人となっている理由は聞かれれば答える為、謎に包まれてはいない。
本人曰く「俺はホントの自分を隠して、裏側で生きるなんて真っ平ゴメンなのよ。人間の良さを知っちゃったからさ。人の女の子と結婚して幸せな家庭とか築いてみたいワケよ」との事。
どうやら、レネゲイドが隠蔽されている現在の世界ではなく、オーヴァードやレネゲイドビーイングにも市民権のある世界が欲しいらしい。
その言葉通り、人間を傷付けるような作戦はあまり好まず、「プラン」の内容によっては簡単にゼノスへの協力を取り止め、ポリシー無しにそれを止め得る組織へ情報を売る事が多い。
強硬派の同僚に抹殺対象として見られたりもするが、同僚の坂月那岐や青峰ミユキなどは当然、都築京香にもその行動を問題視されていない。

戦闘行動は得意ではない、と言うのは本人の申告通りではあるが、絶望的に不得手、と言う程でも無い。
仮にもオーヴァード、「そこそこ」の戦闘能力は確保しているようで、彼が自ら「戦闘行動は得意ではない」と標榜するのは、相手が少しでも油断してくれればいい、と言う気持ちの表れでもある。
用は相手のスキを突く為のちょっとした小ネタと言うワケである。

その他

UGN、FHなど組織に基本的に与さず属さずのキャラクター達。

浦島 千夏(うらしま せんか)


「皆で生きていくこと…それくらいはしたいのよ。出来るだけ多くのみんなとね」

シンドローム:バロール・ソラリス・ハヌマーン(トライブリード)
ワークス/カヴァー:UGNチルドレンC/放浪のオーヴァード
コードネーム:甘き眠り(ハッピーエンド)
年齢:20歳
性別:女

レネゲイドビーイング、曽我関英(そが せきえい)と共に旅をする放浪のオーヴァード。
UGNに属してはいないが、彼らの平和維持活動などには協力しており、基本的にテロリズムを貫くタイプのFHセルとは敵対している事が多い。

出所不明の謎のオーヴァード…ではあったが、とある事件によって、「最初の三能力者計画(プライマル・トライブリード)」による人体実験の被験体の一人であった事が判明。
不完全な能力開発によって、限定的な予知能力を持っており、その為に「死を避けられないオーヴァード」を安楽死させて廻る活動を曽我と共に行っていた。
「とある事件」の中で、UGN所属のエージェントやイリーガル達の協力によって奇跡的に安楽死をさせずに標的を生かす事が出来た為、現在は活動を停止。
善意で、より悲惨な回避不能の痛みを止める為とはいえ、オーヴァードの殺害と言う罪の為に、情状酌量はされたが現在はUGNの監視下にて活動している。

本人の性格としては、飄々としておりおふざけ好き。
基本的に他人に対しては友好的で、敵対状態で喧嘩腰な相手にもその態度を貫く。
「出来れば誰とだって仲良くできた方が良い」との言動通り、「不可逆・明確な敵」以外には同じように接する。
男性の好みは「マッチョでワイルドなタイプ」らしいが、マスコット的なものも大好きなようで、よく朧谷鵠が二頭身化した状態「くぐい」をぷにりに来る。
反対に嫌いなものは「嘘吐き」。
笑いを取る為のおどけた嘘程度なら許せるが、人を騙して利を得たり、被害を出すような嘘をとにかく嫌う。
ハヌマーンのエフェクトによって声から嘘を判別する事が出来るので、彼女の前で迂闊な嘘を吐くのはお奨め出来ない。

研究所から脱走してより、長い旅路の中で戦闘行動もしばしば行って来た為か、戦闘力は見た目に反してそこそこ。
300余年の長い時を生きて来た曽我には及ばないが、ズブの素人とは比べ物にならない。


筋骨 隆男(きんこつ りゅうお)


「何?!私か!?私の名前は筋骨隆男!!メンズビル鉄筋の2Fスポーツジム兼グッズショップ「KINKOTSUSUN」を経営している!好きな飲み物はカレーだ!!」


シンドローム:キュマイラ・ブラックドッグ(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:格闘家/呼ぶと来る謎のイリーガル
コードネーム:見た目のインパクトがやたら凄い筋骨隆々の変態(オーヴァードマッスル・パーヴァード)
年齢:聞くと答えてくれるのでたぶん本人の申告通り32歳
性別:雄

謎のイリーガル。
呼ぶと来てくれる頼もしい筋骨隆々のおじさん。
身長が3mくらいなので、ジャームに見えるけど一般の(?)オーヴァードである。
ピンチに陥った者が「筋骨さーん!!助けて筋骨さーん!!」などと呼ぶと、どこから聞きつけたのか、どこでスタンバイしているのか、とにかく10秒以内に来る。
その時は壁や地面や天井をとにかく壊しながら出て来るので、周辺の建造物的被害が微妙に広がる。
いつも笑顔で機嫌が悪くなったりする事が無く、そこが不気味。
あと歯がきれい。
そして息が何時もミントのにおいがする。
さわやか。

分かっている事は沢山あり、聞けば何でも答えてくれる。
それによると東京千代田区にある「メンズビル鉄筋」と言うビルの2階に店を構えており、スポーツグッズショップ兼スポーツジムらしい。
行ってみると設備が結構充実してて、あと広い。
売れてるのかもしれない。
店の奥は家になってるらしく、そこに住んでいるとのこと。
でも助けを求める声が北海道や沖縄でもとにかく来る。
10秒以内に。
こわい。

筋骨さんに聞いてみて分かったこと…
「32歳」
「ボディビル大会で幾つか優勝トロフィーをもらっている」
「妻子はまだ居ないので、募集中」
「恋愛対象は女性」
「その気になればバイクと同じ速度で走れる」
etc...

コードネームはFHエージェントからもらったもの。
とにかく何処にでも出て来て突然出現しては厄介な戦闘力を発揮するので怖がられている。


充良 直澄(じゅうら なおずみ)


「私は、私のエゴの為に流儀を通します。抹殺(オウン・ヘッド)の流儀を。」


左:通常態 右:変異時

シンドローム:エグザイル・オルクス(クロスブリード)
ワークス/カヴァー:ボディガード/ボディガード
コードネーム:抹殺防壁(オウン・ヘッド)
年齢:24歳
性別:男性


一般からUGNまで、護衛の依頼を受けるボディガード。
エグザイル・オルクスのオーヴァードであり、エグザイルで変異した腕部や脚部を使った格闘術をオルクス因子で操作した空間により加速・転移させて叩き付ける。
そのオーヴァード能力は戦闘時に特化しており、普段はオーヴァード特有の強靭さは発揮しないが、「その時」が来ると爆発的に能力を高める。
戦闘時はレネゲイドにより全身に変化が現れる。
髪は神経の通った部分のようにざわめき、目は白目の部分を含めて赤一色に輝き、犬歯は牙のように長くなり、両腕、両足からは変形し刃状になった骨が螺旋状に露出、掘削機のように変形する。

普段から機械のような能面を張り付けたように無表情であり、他人と接する時は表情のそれと同じように機械的に丁寧な態度で接する。
しかしその本質はセンチな男であり、機械の様にただ人を守り続ける事には向いていない性情を持つ。
激情を心に秘めた男であり、意外と涙脆い。

父親、充良茂弘(じゅうら しげひろ)は突如として通り魔的に十数人を殺害した殺人鬼であり、直澄の過去に暗い影を落とす存在。
その動機も、殺人方法も判然としておらず、「警官数十人で取り押えても止まらず、警官隊の一斉射撃による死亡で漸く止まった」と言われている。
その為、直澄本人は今となっては「もしかして、父はジャームと化して町の人々を襲ったのではないか」と考えている節もある。

父が殺人鬼に堕ちたのを理由に、周囲の人間の恨みや歪んだ正義感から来る誹謗中傷や虐待を受け、警察に訴えど保護してもらえなかった経験から深い怒りと悲しみを覚える。
その経験から、「自分は父が犯した罪とは無関係であり、同じではない」事を証明しようと、人の命を守るボディガード稼業をするようになる。
その中途、不幸にも狩猟者(プレデター)・伊庭宗一に遭遇。
彼の楽しみによる享楽的な大量殺人に巻き込まれ、護衛対象、そして自身も殺害される。
その際、自らはオーヴァードとして再生。
護衛対象を死なせ、自分だけ生き残った事で護衛対象の周囲の人間から誹謗中傷を受ける。
その為、護衛対象を殺された事に加え、伊庭の享楽的に殺人を重ねる怪物的な面に対して激しい憎悪と殺意を抱いている。

因みに、彼のレネゲイドの鍛錬は我流。
「戦闘時に爆発的に力が増大する」とは言うが、言い換えれば「普段からレネゲイドの力を細やかに発揮出来るわけではない」と言う事でもある。
格闘技は我流ではなく、曰く「ボディガードを志した時に出会った河原に居る謎の御老人」から教授してもらったものだと言う。
外見は特徴的で、「サングラスをかけていて、木の枝の飾りの付いたチューリップハットを被った痩身の老人」らしい。
しかも「仙人」を自称しているとか。

バート・ブランドン・ベルモンド


「俺の脳内にはシュタゲのクリスが一人住んでるんだ。羨ましくないか?」


シンドローム:モルフェウス(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:傭兵/英国変態
コードネーム:ヴァンパイアハンター
年齢:32歳
性別:男

変態ボンデージファッションに身を包まざるを得ない呪いに見舞われた可哀想な成人男性(32歳)。
アニメオタク。
脳内にシュタゲのクリス(本人ではなくアマデウスの方)をインストールしており、たまに悩みの相談をしてくれる。
アニメとか見たりゲームしたりして日常を楽しく暮らしたいが、その為に非日常に足を突っ込まなければいけない。
世の中の善良な人に迷惑をかけないオタク趣味を踏みにじる連中が大嫌い。
変態みたいな格好だがなかなか戦闘力は高く、怒らせると厄介。
戦闘力だけではなく、外見の威力の高さで相手の精神にダメージを与える事も相手によっては出来る。


一 撃(ひともんじ げき)


「細かい事は良く分からんが、俺は最強だ!!一撃でお前を倒したいくらいの気持ちはあるんだ!!実際にもやるぞ!!」


シンドローム:キュマイラ(ピュアブリード)
ワークス/カヴァー:UGNチルドレンC/謎の無所属
コードネーム:イチゲキ
年齢:たぶん20代前半
性別:どうみても男

謎のバカ。
とにかくその場に呼んでもいないのに突然現れて、その場で最強と思われる相手を殴り倒していく。
基本的にジャームが通常のオーヴァードより強力である現状、殴り倒されるのは殆どジャーム。
そのせいでUGNからは「良く分からないがまあ…イリーガルをしてくれていると言う事でいいのかな?」と思われている。
殴り倒しては「此処でやる事は終わったぜえイェェエエエエエエエエ!!!!!!!!!!」とさっさと何処かへ行ってしまうので、プライベートは分からない。
名前は聞くと「俺は一 撃!!略してイチゲキと呼んでくれ!!!」と名乗るので判明している。

分かっている事は
「たぶんバカ」
「バナナが逆向いて生えてるみたいな髪型が変」
「手が普通の人間のそれじゃない。モンゴエインパクトみたい。でかすぎる」
「服のセンスが意外とかわいい」
「頭は多分悪い」
一つを残してこのくらいで、謎の男。

最後の一つ分かっている事は、「やたら一撃が強い」事。
コントロールはそれほどでもないが、とにかく一撃の威力が強い。
並のジャームであればとりあえずワンパンKOと言う事は珍しくない。
戦いが続き、侵蝕率が高まった時の彼の一撃は、春日恭二に「頭おかしい」と言われた事がある。


南 城(みなみ じょう)


「好き勝手して知らんフリ!!お前のような悪党に!!俺の正義は隙なく痛い!!ブレイクアップだ、悪党ども!!」
→ 

左:通常時 右:アーマークリエイト時

シンドローム:ブラックドッグ・モルフェウス・ノイマン(トライブリード)
ワークス/カヴァー:格闘家/放浪のオーヴァード
コードネーム:装着変身(マスカレイダー)
年齢:26
性別:男

ある時はUGNイリーガル、ある時はFHイリーガル、ある時はゼノスイリーガルと立場が安定しない謎のイリーガル。
そんな事をしている為、色んな方面から「要注意人物」だと言われている。
人命救助を是とし、組織や悪事の陰で人々が悲しむ事を嫌う為、組織で動く者からは「暴走する正義」と呼ばれる。
本人の性格はやや強引で多少乱暴なきらいはあるものの、決して悪辣暴虐な者ではない、とは彼に助けられた者の言。

記憶の一部を喪失しており、気付いた時にはその体はレネゲイド・ウィルスと鋼鉄の義肢を与えられて戦闘用に改造されていた。
その力を生かして戦っているが、一体何処の組織がどのような目的で自分に力を与えたのか、彼はそれを探して旅をしている。

戦闘時は「アーマークリエイト」で「ZOだコレ!」とか「ポーズはRX」などと言われそうな姿に変身して戦う。
徒手空拳を主な武器として戦い、その威力は武器を使って戦うオーヴァードに引けを取らない、素手とは思えないもの。

全身の排気口から排熱しつつ、目を赤く光らせて開始する形態「ブレイクアウト」によって、最強最大の一撃「ファイナルブレイク」は、大抵の場合跳び蹴りの形を伴って繰り出される。
変身の際にはよく「変っ身…!」と溜め過ぎなくらい溜める為、よくその隙を狙われるのは特に本人は悩んでいない。
いわく「溜めないと全力でレネゲイドを開放出来ない」との事。

服と髪型のセンスがかなり昭和。
最終更新:2018年09月14日 15:26

*1 前支部長・苗代が立ち上げた遺産「ヴェリーミアの銀時計」の力と緻密な計算により、ごく近い内に起こるであろう未来を観測するシステム。このような独自の特殊機構を持つ白澤支部は特殊情報拠点としての一定の評価を受けている

*2 性質もあるのか白澤支部は新旧問わずこのような支部員が多い

*3 勿論ジャームである

*4 実際出来ない。彼の能力はどうあがいてもプラスを齎すことはない

*5 伝統として戦国時代のように事実上の一夫多妻が罷り通っている

*6 当主の子かつ能力があれば配偶者や性別に関係なく当主となるチャンスがある