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アオイシロ - (2012/06/02 (土) 12:09:53) の1つ前との変更点

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*アオイシロ 【アオイシロ】 |ジャンル|和風伝奇アドベンチャー|&amazon(B000HQUN8Q)| |対応機種|PS2|~| |開発、販売元|サクセス|~| |発売日|2008年5月15日|~| |定価|限定版9,240円、通常版7,140円(税込)|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~| |周辺機器|振動対応|~| |メディア|DVD-ROM 1枚組|~| |廉価版|(SuperLite2000):2009年5月28日/2,100円(税込)|~| |その他|初回限定版にはブックレットとドラマCDが付属&br()[[公式サイト>http://www.success-corp.co.jp/software/ps2/aoishiro/index.html]]|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -2004年に発売された名作中の名作「[[アカイイト>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/1224.html]]」の続編として製作された作品。アカイイト同様に「百合」を題材にした作品である。 -ただし世界観は共通ではあるものの、アカイイトとの物語の直接的な繋がりは無い。 -アカイイトから引き続き、キャラクターデザインはHal氏、シナリオは麓川智之氏、BGMをLittle WingのMANYO氏が担当している。 -また日本神話をモチーフにしていたアカイイトと違い、本作はケルト神話をモチーフにしている。 -プレイヤーは主人公''「小山内梢子(おさない しょうこ)」''となり、因縁の地''「卯奈咲(うなさか)」''において騒動に巻き込まれていく。 -あの「名作」「神ゲー」と賞賛されたアカイイトの続編という事もあり、本作に込められた期待はとても大きかったのだが…。 -しかし残念ながら本作は、アカイイト程の高評価を得るには至らなかった。 **ストーリー ''(公式サイトより抜粋)''&br() ずいぶんと前に亡くなった祖母は旅が好きだった。&br() 見知らぬ景色。&br() 見知らぬ人々。&br() 見知らぬものとの出会いが大好きで――&br() 高い天井で育てば背が伸びると言うように、&br() 世界を広く持つことが、人を大きくするのだと――&br() そして高校二年の夏休み、私も遠くへ旅に出る。&br() 部活の合宿なのだけれど、これも旅には違いない。&br() 電車と車を乗り継いで、私たちは南の海へ。&br() 剣と胴着をかばんに詰めて、鬼ヶ島を望む岬の山門へ。&br() そこで私が出会うのは――&br() 月の満ち欠け、潮の満ち引き、&br() 水面(みなも)を乱す宿命(さだめ)の周期(めぐり)――&br() 瑠璃の宮処(みやこ)にまどろむ龍の、いざなう嵐に私はあらがう。&br() ――むげんのなみは わだつみのこどう――&br() **評価点 -基本的なシステムはアカイイトと同じだが、システム周りに改良が施され、前作以上に快適に遊べるようになっている。 --セーブデータを50個まで作れるようになり、目印としてアイコンを付けられるようになった。 --クイックセーブ、クイックロードが搭載された。 --次の未読文章や選択肢まで物語を飛ばせる「ジャンプ」機能が搭載された。 --おまけとして「鬼切りの鬼」という横スクロールACTを遊べるようになった。 --□ボタンに任意の機能を割り振れるようになった。 --アルバムモードで背景画像やBGM、各キャラクターの立ち絵も自由に鑑賞出来るようになった。 --どうしてもクリア出来ない人の為に、ネタバレ機能が追加された。 -BGMも前作同様評価が高い。 --OPとEDはアカイイト同様、霜月はるか氏とrita氏が担当しているのだが、OPが静かな曲だったアカイイトと雰囲気がガラリと変わっており、非常に明るい曲になっている。 --製作スタッフによると、前作からイメージを変えたかったから明るい曲に変えたとの事。 --その他のBGMも、1つ1つが使用されるシーンの雰囲気に絶妙にマッチしている。 --前作で使われた曲のリメイクVerも幾つか使われている。これは「使い回し」として賛否両論ではあるのだが。 -相変わらず吸血シーンがエロい。 --アカイイト同様に本作にも妖艶な吸血シーンが存在するのだが、アカイイト以上に妖艶さに拍車が掛かっている。 --''何と今回は口移しや授乳プレイや3Pまであるよ。''ある意味アカイイトのユメイさんより変態チックだと言える。 --吸血シーンならぬ、精気を吸われる「吸精シーン」も存在する。 --ただし、アカイイトで搭載されていた血液ゲージシステムは廃止された。 --アカイイトではユメイルート以外では実質機能しておらず、しかも本作はさらにシナリオの量が膨大になっている事から、これをシステムとして組み込むのは問題があったと判断されたのかもしれない。 -「百合」描写がより明確になった。 --元々百合作品にする事を想定していなかったアカイイトと違い、本作は当初から百合作品にする事を前提に開発が進められている。 --それ故に明確なキスシーンや告白シーンも描写されるようになった。特に保美ルートでの保美の健気さには、胸を熱くした人が多いのではないだろうか。 -分岐図とルート封印システムが改良された。 --アカイイトではどこのルートが封印されているのかが、攻略情報を調べないと全く分からなかったのだが、本作では封印ルートに鍵の描写が施され、封印箇所が明確に分かるようになった。 --またアカイイトでは全てのハッピーエンドを見る為には特定のノーマルエンドやバッドエンドを強制的に見る羽目になっていたのが、本作では選択肢さえ間違わなければ、一度もノーマルエンドやバッドエンドを見る事無く、全てのハッピーエンドに到達可能になった。 -「真のハッピーエンド」の追加。 --アカイイトでは5つあるハッピーエンドのいずれの場合においても、登場人物の誰か1人が何らかの形で犠牲を強いられており、これが非常に問題視されていた。 --これに関して相当批判が集中したのか、本作ではヒロイン全員が一致団結してラスボスに挑む「グランドルート」と、ヒロイン全員が幸せな結末を迎える「グランドハッピーエンド」が追加された。 --ある意味、ハーレムエンドと言ってもいいかもしれない。 **問題点 -全体的にシナリオの出来が非常に悪い。 --これが本作がアカイイトと比べて、評価を落としている最大の要因だと言える。 --エンディングが56個とアカイイトと比べて大幅に増えているのだが、しかしアカイイトと違い「無駄なエンディング」が非常に多いのだ。 --またアカイイトでは「感動出来るバッドエンドやノーマルエンド」という物も多数存在したのだが、本作ではそのようなエンディングは、せいぜい保美ルートの終盤に用意されているだけである。 --中盤の展開も非常に中だるみでテンポが悪い。アカイイトでは最初から最後まで適度な緊張感を維持したままプレイ出来たのだが、本作は途中でダレてしまった人が多いのではないだろうか。 --どのルートでも終盤の展開は非常に熱く、そこは評価出来るのだが…。 -ゲーム史上最も情けないラスボス --本作のラスボスは『夷(えびす)の王』の異名を持ち、ケルト神話の海神バロールをモチーフにしているのだが、前作のラスボスと違いラスボスとしての威厳という物が全く無い。 --一部のルートでは名前さえも出る事無く、''「いつの間にか死んでいた」''という状況だったりとか。 --それだけならまだいいのだが、折角登場しても油断して高笑いしている所をいきなり背後から斬られたりとか、戦闘シーンさえもすっ飛ばされて梢子との決着が投げっぱなしでエンディングを迎えたりとか、剣道の達人とはいえ女子高生である梢子にフルボッコにされたりとか、''「V系のお兄さん」''と呼ばれたりとか。 --おまけに鬼の癖に何故か携帯電話を所持しており、日常生活に完全に溶け込んでしまっている。通話料を一体どうやって工面してるんだろう…。 --それ故に本作のラスボスは、多くの二次創作において色々とネタにされまくっている始末である。これでも鬼の一族の頂点に立つ人なんですけど…。 -サブキャラクターの百子と綾代が攻略出来ない。 --2人共非常に人気が高いキャラクターなだけに、攻略対象キャラクターでは無い事を残念がる人たちが非常に多い。 --プロデューサーのほんまPも初回限定版のブックレットにおいて、百子が攻略対象キャラから外されてしまったのはとても残念だと語っていた。 -''保美とキスをすると死ぬ。'' --明確なキスシーンが存在する保美ルートなのだが、しかし保美とキスをするルートに進むと、何とあろう事かノーマルエンドやバッドエンドが確定してしまうのである。 --しかもそのノーマルエンドやバッドエンドも、何とも後味が悪い代物になってしまっている。 --彼女とのハッピーエンドを迎える為には、何と彼女とキスをしないルートに進まなければならない。 --それ故に、キスルートならぬ''「デスルート」''と呼ばれたりとか。 --「アカイイト&アオイシロ公式アートワークス」によると、これに関しては本当に凄まじいまでの抗議がサクセスに殺到したらしい。 --ちなみに後に発売されたPC版では、保美ルートのバッドエンド「わだつみにその身を捧ぐ」にテキストが追加されたのだが、そこでも保美とキスをする描写が追加されていたりする。 **Windows版 |対応機種|Windows2000、XP、Vista|&amazon(B001G60YF8)| |開発、販売元|サクセス|~| |発売日|2009年11月21日|~| |定価|7,140円(税込)|~| |メディア|DVD-ROM 2枚組|~| |その他|DL版が2010年7月9日に配信開始。3,570円(税込)&br()[[公式サイト>http://www.success-corp.co.jp/software/pc/aoishiro/index.html]]|~| -Windows版はPS2版と比較して、以下の変更点がある。 --ハードディスクへのインストール方式へと変更された。 --新規CGが追加され、全てのCGが高解像化された。 --外伝シナリオの追加。 --ミニゲームの「鬼切りの鬼」に壁紙が追加された。 --PS2版よりもエロ描写が増した。ただしHシーンは無いが。 --保美ルートとナミルートの一部エンディングの加筆。 --PS2版の不具合を改善。 --マウスやキーボードでの操作に対応。 --セーブデータを99個まで作れるようになった。 --クイックセーブのデータをハードディスクに保存出来るようになった。 --「創作モード」の追加。 -特に新たに追加された「創作モード」は、本作最大の目玉であると言ってもいい。 --これはグランドルートをクリアすると追加される機能であり、テキストエディタで簡単なスプリクトを組む事によって、自分の好きなようにオリジナルのシナリオを作る事が出来るのだ。 --BGMや画像は本作の物を好きなように使えるのだが、版権の問題からなのかOPとED、声優のボイスだけは使用する事が出来ない。 --また作品は自由に配布が可能なのだが、作品の著作権はサクセスが所有する。 --当初は特定の状況下でフリーズが多発するバグが問題になっていたのだが、現在はアップデートで改善されている。 -ちなみに本作はサクセスが出した、現時点で最初で最後のWindows用のソフトである。 --本作の売り上げ次第ではPC版アカイイトの発売も在り得るとの事だったが、残念ながら実現はしなかったようだ。現在サクセスはプラウザゲームの運営のみにシフトしている事からも、それは絶望的な状況であると言える。 --製作スタッフ曰く「景気がよくならない限り無理」との事。 **その後の展開 -本作発売後、サウンドトラックとドラマCDがサクセス通販限定で発売された。 --ドラマCDには前作のヒロインの1人である若杉葛が登場する。 --だがドラマCDは終盤の展開が投げっぱなしで終わっており、高評価を得ていた前作のドラマCDと比較して評価は低い。 --ドラマCDは元々2枚組にする予定だったのだが、無理矢理1枚に収めたとの事。サウンドトラックは2枚組なのに。 -また続編ではないが、本作のシステムを継承したAVG「のーふぇいと!」がPSPとXbox360でアルケミストより発売された。サクセスも製作に協力し、シナリオを麓川氏、キャラクターデザインをHal氏が担当している。 -攻略本を兼ねた「ビジュアルファンブック」、アカイイトとアオイシロのCGや関連作品を掲載した「公式アートワークス」もジャイブより発売された。また本作のコミカライズである「アオイシロ・花影抄」もジャイブより発売。全3巻。最終巻にはアカイイトのヒロインたちがゲスト出演している。 **総評 -AVGとしての出来は、クソゲーではないが「中の上」といった所か。 -システム周りがアカイイトよりもさらに洗練されているだけに、シナリオの出来の悪さは本当に残念だと言わざるを得ない。アカイイトのように「神ゲー」と呼ばれるには至らなかった。 -シナリオを担当した麓川氏は、続編の企画書を上層部に提出したとブログで語っていたのだが、残念ながら通らなかったようだ。
*アオイシロ 【アオイシロ】 |ジャンル|和風伝奇アドベンチャー|&amazon(B000HQUN8Q)| |対応機種|PS2|~| |開発、販売元|サクセス|~| |発売日|2008年5月15日|~| |定価|限定版9,240円、通常版7,140円(税込)|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~| |周辺機器|振動対応|~| |メディア|DVD-ROM 1枚組|~| |廉価版|(SuperLite2000):2009年5月28日/2,100円(税込)|~| |その他|初回限定版にはブックレットとドラマCDが付属&br()[[公式サイト>http://www.success-corp.co.jp/software/ps2/aoishiro/index.html]]|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -2004年に発売された名作中の名作「[[アカイイト>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/1224.html]]」の続編として製作された作品。アカイイト同様に「百合」を題材にした作品である。 -ただし世界観は共通ではあるものの、アカイイトとの物語の直接的な繋がりは無い。 -アカイイトから引き続き、キャラクターデザインはHal氏、シナリオは麓川智之氏、BGMをLittle WingのMANYO氏が担当している。 -また日本神話をモチーフにしていたアカイイトと違い、本作はケルト神話をモチーフにしている。 -プレイヤーは主人公''「小山内梢子(おさない しょうこ)」''となり、因縁の地''「卯奈咲(うなさか)」''において騒動に巻き込まれていく。 -あの「名作」「神ゲー」と賞賛されたアカイイトの続編という事もあり、本作に込められた期待はとても大きかったのだが…。 -しかし残念ながら本作は、アカイイト程の高評価を得るには至らなかった。 **ストーリー ''(公式サイトより抜粋)''&br() ずいぶんと前に亡くなった祖母は旅が好きだった。&br() 見知らぬ景色。&br() 見知らぬ人々。&br() 見知らぬものとの出会いが大好きで――&br() 高い天井で育てば背が伸びると言うように、&br() 世界を広く持つことが、人を大きくするのだと――&br() そして高校二年の夏休み、私も遠くへ旅に出る。&br() 部活の合宿なのだけれど、これも旅には違いない。&br() 電車と車を乗り継いで、私たちは南の海へ。&br() 剣と胴着をかばんに詰めて、鬼ヶ島を望む岬の山門へ。&br() そこで私が出会うのは――&br() 月の満ち欠け、潮の満ち引き、&br() 水面(みなも)を乱す宿命(さだめ)の周期(めぐり)――&br() 瑠璃の宮処(みやこ)にまどろむ龍の、いざなう嵐に私はあらがう。&br() ――むげんのなみは わだつみのこどう――&br() **評価点 -基本的なシステムはアカイイトと同じだが、システム周りに改良が施され、前作以上に快適に遊べるようになっている。 --セーブデータを50個まで作れるようになり、目印としてアイコンを付けられるようになった。 --クイックセーブ、クイックロードが搭載された。 --次の未読文章や選択肢まで物語を飛ばせる「ジャンプ」機能が搭載された。 --おまけとして「鬼切りの鬼」という横スクロールACTを遊べるようになった。 --□ボタンに任意の機能を割り振れるようになった。 --アルバムモードで背景画像やBGM、各キャラクターの立ち絵も自由に鑑賞出来るようになった。 --どうしてもクリア出来ない人の為に、ネタバレ機能が追加された。 -BGMも前作同様評価が高い。 --OPとEDはアカイイト同様、霜月はるか氏とrita氏が担当しているのだが、OPが静かな曲だったアカイイトと雰囲気がガラリと変わっており、非常に明るい曲になっている。 --製作スタッフによると、前作からイメージを変えたかったから明るい曲に変えたとの事。 --その他のBGMも、1つ1つが使用されるシーンの雰囲気に絶妙にマッチしている。 --前作で使われた曲のリメイクVerも幾つか使われている。これは「使い回し」として賛否両論ではあるのだが。 -相変わらず吸血シーンがエロい。 --アカイイト同様に本作にも妖艶な吸血シーンが存在するのだが、アカイイト以上に妖艶さに拍車が掛かっている。 --''何と今回は口移しや授乳プレイや3Pまであるよ。''ある意味アカイイトのユメイさんより変態チックだと言える。 --吸血シーンならぬ、精気を吸われる「吸精シーン」も存在する。 --ただし、アカイイトで搭載されていた血液ゲージシステムは廃止された。 --アカイイトではユメイルート以外では実質機能しておらず、しかも本作はさらにシナリオの量が膨大になっている事から、これをシステムとして組み込むのは問題があったと判断されたのかもしれない。 -「百合」描写がより明確になった。 --元々百合作品にする事を想定していなかったアカイイトと違い、本作は当初から百合作品にする事を前提に開発が進められている。 --それ故に明確なキスシーンや告白シーンも描写されるようになった。特に保美ルートでの保美の健気さには、胸を熱くした人が多いのではないだろうか。 -分岐図とルート封印システムが改良された。 --アカイイトではどこのルートが封印されているのかが、攻略情報を調べないと全く分からなかったのだが、本作では封印ルートに鍵の描写が施され、封印箇所が明確に分かるようになった。 --またアカイイトでは全てのハッピーエンドを見る為には特定のノーマルエンドやバッドエンドを強制的に見る羽目になっていたのが、本作では選択肢さえ間違わなければ、一度もノーマルエンドやバッドエンドを見る事無く、全てのハッピーエンドに到達可能になった。 -「真のハッピーエンド」の追加。 --アカイイトでは5つあるハッピーエンドのいずれの場合においても、登場人物の誰か1人が何らかの形で犠牲を強いられており、これが非常に問題視されていた。 --これに関して相当批判が集中したのか、本作ではヒロイン全員が一致団結してラスボスに挑む「グランドルート」と、ヒロイン全員が幸せな結末を迎える「グランドハッピーエンド」が追加された。 --ある意味、ハーレムエンドと言ってもいいかもしれない。 **問題点 -全体的にシナリオの出来が非常に悪い。 --これが本作がアカイイトと比べて、評価を落としている最大の要因だと言える。 --エンディングが56個とアカイイトと比べて大幅に増えているのだが、しかしアカイイトと違い「無駄なエンディング」が非常に多いのだ。 --またアカイイトでは「感動出来るバッドエンドやノーマルエンド」という物も多数存在したのだが、本作ではそのようなエンディングは、せいぜい保美ルートの終盤に用意されているだけである。 --中盤の展開も非常に中だるみでテンポが悪い。アカイイトでは最初から最後まで適度な緊張感を維持したままプレイ出来たのだが、本作は途中でダレてしまった人が多いのではないだろうか。 --どのルートでも終盤の展開は非常に熱く、そこは評価出来るのだが…。 -ゲーム史上最も情けないラスボス --本作のラスボスは『夷(えびす)の王』の異名を持ち、ケルト神話の海神バロールをモチーフにしているのだが、前作のラスボスと違いラスボスとしての威厳という物が全く無い。 --一部のルートでは名前さえも出る事無く、''「いつの間にか死んでいた」''という状況だったりとか。 --それだけならまだいいのだが、折角登場しても油断して高笑いしている所をいきなり背後から斬られたりとか、戦闘シーンさえもすっ飛ばされて梢子との決着が投げっぱなしでエンディングを迎えたりとか、剣道の達人とはいえ女子高生である梢子にフルボッコにされたりとか、''「V系のお兄さん」''と呼ばれたりとか。 --おまけに鬼の癖に何故か携帯電話を所持しており、日常生活に完全に溶け込んでしまっている。通話料を一体どうやって工面してるんだろう…。 --それ故に本作のラスボスは、多くの二次創作において色々とネタにされまくっている始末である。これでも鬼の一族の頂点に立つ人なんですけど…。 -サブキャラクターの百子と綾代が攻略出来ない。 --2人共非常に人気が高いキャラクターなだけに、攻略対象キャラクターでは無い事を残念がる人たちが非常に多い。 --プロデューサーのほんまPも初回限定版のブックレットにおいて、百子が攻略対象キャラから外されてしまったのはとても残念だと語っていた。 -''保美とキスをすると死ぬ。'' --明確なキスシーンが存在する保美ルートなのだが、しかし保美とキスをするルートに進むと、何とあろう事かノーマルエンドやバッドエンドが確定してしまうのである。 --しかもそのノーマルエンドやバッドエンドも、何とも後味が悪い代物になってしまっている。 --彼女とのハッピーエンドを迎える為には、何と彼女とキスをしないルートに進まなければならない。 --それ故に、キスルートならぬ''「デスルート」''と呼ばれたりとか。 --「アカイイト&アオイシロ公式アートワークス」によると、これに関しては本当に凄まじいまでの抗議がサクセスに殺到したらしい。 --ちなみに後に発売されたPC版では、保美ルートのバッドエンド「わだつみにその身を捧ぐ」にテキストが追加されたのだが、そこでも保美とキスをする描写が追加されていたりする。 **Windows版 |対応機種|Windows2000、XP、Vista|&amazon(B001G60YF8)| |開発、販売元|サクセス|~| |発売日|2009年11月21日|~| |定価|7,140円(税込)|~| |メディア|DVD-ROM 2枚組|~| |その他|DL版が2010年7月9日に配信開始。3,570円(税込)&br()[[公式サイト>http://www.success-corp.co.jp/software/pc/aoishiro/index.html]]|~| -Windows版はPS2版と比較して、以下の変更点がある。 --ハードディスクへのインストール方式へと変更された。 //PC版では当たり前であり、記述する必要があるの? --新規CGが追加され、全てのCGが高解像化された。 --外伝シナリオの追加。 --ミニゲームの「鬼切りの鬼」に壁紙が追加された。 --PS2版よりもエロ描写が増した。ただしHシーンは無いが。 --保美ルートとナミルートの一部エンディングの加筆。 --PS2版の不具合を改善。 //不具合ってなに? --マウスやキーボードでの操作に対応。 //PC版では当たり前(ry --セーブデータを99個まで作れるようになった。 --クイックセーブのデータをハードディスクに保存出来るようになった。 //PC版では当た(ry --「創作モード」の追加。 -特に新たに追加された「創作モード」は、本作最大の目玉であると言ってもいい。 --これはグランドルートをクリアすると追加される機能であり、テキストエディタで簡単なスプリクトを組む事によって、自分の好きなようにオリジナルのシナリオを作る事が出来るのだ。 --BGMや画像は本作の物を好きなように使えるのだが、版権の問題からなのかOPとED、声優のボイスだけは使用する事が出来ない。 --また作品は自由に配布が可能なのだが、作品の著作権はサクセスが所有する。 --当初は特定の状況下でフリーズが多発するバグが問題になっていたのだが、現在はアップデートで改善されている。 -ちなみに本作はサクセスが出した、現時点で最初で最後のWindows用のソフトである。 --本作の売り上げ次第ではPC版アカイイトの発売も在り得るとの事だったが、残念ながら実現はしなかったようだ。現在サクセスはプラウザゲームの運営のみにシフトしている事からも、それは絶望的な状況であると言える。 --製作スタッフ曰く「景気がよくならない限り無理」との事。 **その後の展開 -本作発売後、サウンドトラックとドラマCDがサクセス通販限定で発売された。 --ドラマCDには前作のヒロインの1人である若杉葛が登場する。 --だがドラマCDは終盤の展開が投げっぱなしで終わっており、高評価を得ていた前作のドラマCDと比較して評価は低い。 --ドラマCDは元々2枚組にする予定だったのだが、無理矢理1枚に収めたとの事。サウンドトラックは2枚組なのに。 -また続編ではないが、本作のシステムを継承したAVG「のーふぇいと!」がPSPとXbox360でアルケミストより発売された。サクセスも製作に協力し、シナリオを麓川氏、キャラクターデザインをHal氏が担当している。 -攻略本を兼ねた「ビジュアルファンブック」、アカイイトとアオイシロのCGや関連作品を掲載した「公式アートワークス」もジャイブより発売された。また本作のコミカライズである「アオイシロ・花影抄」もジャイブより発売。全3巻。最終巻にはアカイイトのヒロインたちがゲスト出演している。 **総評 -AVGとしての出来は、クソゲーではないが「中の上」といった所か。 -システム周りがアカイイトよりもさらに洗練されているだけに、シナリオの出来の悪さは本当に残念だと言わざるを得ない。アカイイトのように「神ゲー」と呼ばれるには至らなかった。 -シナリオを担当した麓川氏は、続編の企画書を上層部に提出したとブログで語っていたのだが、残念ながら通らなかったようだ。

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