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*ドラゴンボールZ 超武闘伝2 【どらごんぼーるぜっと すーぱーぶとうでんつー】 |ジャンル|対戦格闘|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/31Mp%2BLLwhlL.jpg,width=100,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068GXN)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|16MbitROMカートリッジ|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|トーセ (プログラム、サウンド)&br()D&D (デザイン等)|~| |発売日|1993年12月17日|~| |定価|9,800円(税別)|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ドラゴンボールゲームリンク>ドラゴンボールシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 人気アニメ『ドラゴンボールZ』の対戦格闘ゲーム。基本システムは前作『[[ドラゴンボールZ 超武闘伝]]』を引き継いでいる。~ 登場キャラはセル編の悟飯・べジータ・ピッコロ・トランクス・セル・セルジュニアに劇場版キャラのボージャックとザンギャが参戦。~ 今作は悟飯が中心となってストーリーが展開する関係か、悟空はなんとブロリーと共に隠しキャラ扱いになっている。~ 操作キャラは、サイヤ人はスーパーサイヤ人、ボージャックは肌の色が緑、ブロリーは伝説のスーパーサイヤ人、セルは完全体と、前作のように変身前は登場しない。 **特徴 -作りが非常に丁寧かつ綺麗、それでいて破天荒な原作の雰囲気をしっかりと保っている。''システム・演出・グラフィック・BGMのどれをとっても、当時のDBゲーの中では一歩抜きん出ている。'' --キャラゲー的な雰囲気が強い前作と次回作と異なり、全体的に演出やBGMが重くシリアスなのも特徴である。所謂ストーリーモードである「武闘伝」もシリアスな作風となっている。 --ただし、BGMに関しては盗作問題が持ち上がっているために、手放しで喜べない一面もあったりする。(詳細は後述) ***システム -武闘伝モードではセル編の山場といえるセルゲームの再現と、オリジナルのボージャック編の二部編成。 --プレイヤーキャラは悟飯、ベジータ、トランクス、ピッコロから選べる。難易度は「やさしい」・「ふつう」・「きびしい」・「スーパー」の4種類が選択可能。 --テキストアドベンチャー形式でストーリーが進み、選択肢によって戦う相手やステージ、体力等が変化する。 ---バトルの勝敗も展開も変わってくるというマルチシナリオ形式であり、バトルに負けてもゲームオーバーにはならず、負けたものとしてそのままストーリーが展開していく。中にはバトルに敗北する事でしか発生しないイベントもある。 ---極端な話だが、たとえ全てのバトルに敗北しても一応一定のエンディングに辿り着く事は可能。ただし、真のエンディングを迎えるには高難易度で勝利し続ける必要がある。 -ストーリーモード以外では対戦モードの他、最大8人まで参加可能なトーナメントである天下一武闘会モードが用意されている。 ***操作性・演出 -前作と比べコマンドの入力受付が甘くなり、必殺技が格段に出しやすくなった。 -各動作も機敏になり、より体感的に操作出来るようになった。 -デモ必殺技の距離制限の廃止。分割ラインが出ていない状態でも放てるようになった。ただしその場合、「発射までの時間が非常に長い飛び道具」という扱いになる。 --前作同様、分割ラインが出ている時にデモ必殺技を撃つと画面が切り替わりド派手な演出が入る。その表現方法も格好良さも、当時の基準としては最高クラスである。 --分割ラインがある時のデモ必殺技の防御手段が見直され、全キャラ共通で「ガード」「はじき」「かき消し」「打ち返し」の4種類に整理された。「打ち返し」を行うと光弾と光弾がぶつかりあい双方がボタン連打…というアツイ戦いが可能。この連打勝負で負けた方は相手の必殺技を喰らうのだが、その際もガードは可能。 ---前作では「跳ね返し」「吸収」といった撃たれた側が非常に有利な防御手段があったが、今作の4つの防御手段はどれもデメリットがある。これにより分割ラインのデモ必殺技の有用性が高まった。 -Y+Bでパワーゲージを高速で溜めることができるようになった。 --前作では空中でないとパワーを溜められなかった。オーラのエフェクトも追加され、よりDBらしくなった。 -前作の必殺技がボタン一つで出せるオート・セミオートモードがスタート+セレクトでいつでも変更できるようになった。さらに技表も用意されており、実際にコマンド入力で練習もできる親切設計。 -前作では悟空専用技だったメテオ技と呼ばれる強力な隠し必殺技を、セルジュニアを除く各キャラクターに搭載。コマンドが難しく、当てづらいが威力が高く演出も派手で、ファンを魅了した。 --前作ではメテオ技は「パワー消費無しでガード不能かつデモ技以上のダメージ」という反則技だったが、今作ではガードが可能になった。~ しかし、「パワー消費無しでデモ技以上のダメージを与える」点は変わっていないので、いかに相手の虚をついて(あるいはフラフラにしてから)メテオ技を撃ち込むか、という駆け引きが生まれた。 --技を食らった方は大岩や地面に激突し、起き上がる際に追加のダメージを受けるが、タイミングよくコマンドを入力する事で持ちこたえてダメージを減らす事が出来る。やられる方も指をくわえてみているだけではない。 --ザンギャ以外は空中でメテオ技が使えないので、この性質を利用する駆け引きも重要になる。 -「投げ技」が導入された。 --相手と密着してる時にYを押すと、相手を反対のラインまで投げ飛ばすことが出来る。これによって端に追い詰められた時も脱出しやすくなった。 ---投げ技をされた側も「受身」「打ち返し」が可能。高レベルのCPUや上級者相手には殆ど打ち返されてしまうが、反対のラインに移動させる事は出来るのは大きく((キャラ右向きか左向きかによって各コマンドも変わってくる為))、これだけでも投げ技をする価値がある。 -パワーが足りない状態でも全ての技が使用できるようになった。 --パワーがマイナスになった状態では自然回復により、0に戻るまでフラフラの状態になる。 --フラフラの状態ではデモ技・メテオ技を含む全ての攻撃に対して一切無力であり、非常に危険な状態である。ただし、無防備になるリスクを承知でダメ押しのデモ技を撃つといった戦法も可能としている。 ---フラフラの状態でも十字キーをレバガチャする事で復帰を早める事が出来る。 -「太陽拳」や「怪光波」といった、ダメージこそないが、相手に隙を発生させる技が追加された。 --ピッコロの「怪光波」は受けると高い確率でフラフラになるので、そこからメテオ技…というのが常套手段だった。 -投げられた時の受け身or反撃、吹っ飛ばされた時の着地など、ドラゴンボール的な演出を兼ねたシステムがいくつか追加されている。 -本作で追加、及び、仕様変更された部分は、よりゲーム性を高め、随所に駆け引きを発生させるものばかりであり、格闘ゲームとしての完成度は非常に高まった。 ***グラフィック -キャラクターのドットの作り込みは素晴らしい出来で、近年の作品と比べても見劣りしないレベルである。 --強いて言えば、ボージャックだけは若干甘い、というくらい。((イベントの立ち絵が通常形態であり、バトル時はパワーアップ形態になっている。劇場版を見なければ同一キャラとわからないかも知れない)) --それまでのDBゲーといえば、確かにキャラの判別はできるものの、色・顔・ポーズが変、デフォルメききすぎ、デッサンが狂っている、という何かしらの違和感は付き物であったが、このゲームに至ってはそういった問題が全く無い。 ---質より量なキャラゲーだからと半ば諦め混じりだったユーザーにとっては綺麗な絵、それ自体がすでにひとつの衝撃であったといえる。 ***BGM -前作同様、BGMは各キャラ((前作と同じく何故か悟空にはない。またセルジュニアにもない。しかしサタンには用意されている。))それぞれに用意されており、良曲揃い。 --前作ではロックミュージックをベースとしたものが多かったが、今作ではオーケストラ調のものが主体となっている。 --特にトランクスのテーマは人気が高く、隠しキャラとして登場した次回作『3』でもアレンジして使用された。 --また悟飯やピッコロのテーマも、後にPSで発売された『Ultimate Battle 22』でアレンジされていることから、スタッフ達の本作に対する思い入れが感じられる。 ***その他 -上記の通り、隠しキャラにブロリーが登場したのはファンを驚かせた。 --また主人公である悟空をあえて隠しキャラ扱いにしたのも当時としては斬新であった。 ---両者とも隠しキャラであるので、通常キャラよりも性能が高く設定されており、対戦すると非常に強い。キャラクターのイメージとしても妥当。ただしブロリーについては、隠しキャラにしてもやり過ぎの域に達しているが…(後述) -裏技がとても多い。隠しキャラの出現コマンドのみならず、勝利時のセリフ選択やターボモード、キャラがものすごく小さくなる((対戦画面上部のレーダーに映るチビキャラと同じ容姿だが、当たり判定は変わらない。))などお遊び要素が多い。 -細かい設定も数多い。本作では選んだステージによってキャラの攻撃力・気絶耐久力・スピードに補正がかかったりする。もちろん、キャラによって得意・不得意が大きく違っている。 -対戦モードで戦闘前の掛け合い台詞が豊富。全キャラの組み合わせ((同キャラ対戦も含む))で用意されており、先に話すか後に話すかで会話の内容が変化するので、全て確認して見るのも面白い。 -キャラのセリフテキストも結構凝っている。 --戦闘前のセリフは、キャラの組み合わせごとに2種類ずつ用意されている。原作では出会わなかった組み合わせにもちゃんと用意されており、世界観に深みを増している。 --勝利時のセリフは組み合わせに関係なく3種類+隠し4種類。シリアスなものから完全ギャグまで色々ある。 ---ボージャックのギャグゼリフは映画を見た人には爆笑必至のモノであり、一部で話題を呼んだ。 -ストーリーモードもそれなりに作りこまれている。 --分岐展開やプレイアブルキャラごとによる展開や台詞などの違いもかなりの数が用意されており、中々侮れないボリュームを誇り、1人でのプレイも楽しめる。 ---敗北する必要があるが、原作の名シーン再現は多くのファンを驚かせた。勝利するばかりではなく、敗北を織り込む事でも楽しみがある。 ---セルゲーム編以降のオリジナルストーリーは劇場版の「銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴」のストーリーを下敷きにブロリーをコラボさせ、さらにはドラゴンボールの争奪をアレンジとして加えている。ストーリーの時系列的に矛盾もなく、完成度が高い。 ---構成自体もダイジェスト的な会話が挿入されるだけだった前作と異なり、ノベルゲームのようなストーリー描写な為、単純な読み物としても悪くはない。 ---オリジナルストーリーにありがちなキャラ崩壊もなく、どのキャラも原作どおりの活躍を見せる。上述したようにシリアスではあるが、所々原作のお茶目要素を意識した会話もある。((ピッコロが悟飯の件で「(チチに先に断っておかないと)アトが怖い」と言ったり、ベジータがこれ見よがしなタイミングで「カ、カン違いをするな!」と所謂ツンデレ王子ぶりを発揮したり))特にベジータは他の3人の主人公に比べて独自性の強いストーリーになっている。 **問題点 -キャラクターの削減。 --参戦キャラクターが8人(隠しキャラを入れても10人)と、DBゲーにしては少ない。 ---セルゲームから始まる関係はあるものの16号・18号・20号(Dr.ゲロ)・フリーザがリストラされてしまったのが少々残念。Dr.ゲロはストーリーモードの冒頭で一度名前が出るのみ。 ---セルジュニアは唯一メテオ技無し、攻撃力や防御力がダントツで低い、気絶しやすい等、原作での強さ((地球の神と融合して超強化されたピッコロを圧倒し、超サイヤ人のベジータやトランクスとも互角に戦っている。))を考えると露骨なまでの弱キャラ調整。その為スピードや手数、小さな身体で翻弄するという戦法が求められるが、クセの強い技が多いのも相まってセルジュニア自体の操作に精通している事は勿論、他キャラ相手における立ち回りも熟知しないといけない。筋金入りの上級者向けキャラクターである。 ---前作に続きミスター・サタンも登場している。そこそこ派手に動き原作まんまのオチで笑いを誘うものの、相変わらずストーリーモードのイベント専用で、操作することはできない。 //16号や18号と置き換えても良かったのでは。 -ボイスの削減。 --前作に比べ声の収録数が少なくなった。 --セルの''「ぶるわぁぁぁ」''、ピッコロの''「ゴハーーーン!!」''、べジータの''「なめるなよ~っ!!」''といったネタボイスは軒並み無くなってしまった。 ---ただし音質や演技の真剣度は上がっており((前作ではベジータのエネルギー弾およびダメージ時ボイスなど、アニメとはややイメージの異なるボイスがあった。))、お祭りゲーだった前作と違い、ゲーム全体からシリアスな印象を感じ取れる。 ---余談だが、ダメージボイスとKOボイスが分けられるようになった。(前作では同一だった為、ふっ飛ばされる度に''絶叫''していた。) -接近状態におけるデモ必殺技の使い勝手が非常に悪い --ライン分割状態でなくとも使えるのは上述の通りだが溜め時間が非常に長く、相手をフラフラ状態にしても当てられるかは微妙なところ。それ以外なら完全な自殺行為である。次回作では短縮され実用性が増した。 -バランスを崩しかねない技やハメ戦法がいくつか存在している。 --空中だとしゃがみガードできないのに、一部の下段判定の必殺技を出すことが可能で、ガード不能になる。 ---トランクスの必殺技「超スライディング」が特によく槍玉に挙がる。発生が速く持続が長いため、非常に容易に相手ダウン後の復帰に重ねることができる。最初から空中ではじまる「海上」では尚更凶悪。 --追跡エネルギー弾を近距離から相手の起き上がりに重ねることによるガード不能連携のループ。 --ボージャックのエネルギーショット連発は簡単かつ強力。((他キャラの同技と違い不可視な上、防御無しで当たったら確実にダウン&フラフラ状態にさせやすいと頭抜けた性能。独自の効果音も鳴らない為、発動を事前に察知して対処するのは不可能。))空中でのエネルギー斬も猛威を振るう。 --セルのアストラルショックは、技の出始めから終わりまでが完全無敵。つなぎのタイミングが完璧ならデモ必殺技を発動されない限り理論上はずうっと無敵。しかも''パワーの消費等のデメリットは一切無し。''悟飯にも「衝撃波」という同じ技があるが、こちらはパワーを消費する。 ---厳密に言うと、どんなに繋ぎが完璧でも1Fのスキが生じるが、それを突けるプレイヤーはそう居ないだろう。 -ブロリーが隠しキャラとはいえ超性能すぎる。 --高い攻撃力と防御力、予備動作が短い光弾、反撃不可能な投げ(しかもハメ可能)、受身不可のメテオという彼のみの仕様を多く持っており、''原作映画並にやりたい放題''。 --特に高難易度での武闘伝モードでの対戦時は通常対戦時よりもステータスが高く設定されており、メテオ技やデモ必殺技を決めても大ダメージにならず、攻撃をガードしても普通のキャラの通常技が直撃したくらいのダメージを喰らうなど、その凶悪さを身に染みて味わうことになる。 ---また、上述したように武闘伝モードでブロリーと対戦するのだが、セルやボージャック一味のような背景が殆ど語られず、唐突に町が破壊されて駆けつけるとあの世の悟空の簡潔な説明のみでブロリーを紹介、いきなりやってきたブロリーを倒す…という些かお粗末な扱い。もしくは一部の敗北ルートで顔見せする程度。撃破した際のセリフもブロリーらしくはあまりない。~ トランクスをプレイアブルキャラにしていると、彼の本来の時代である未来にまでも同じくやってくる謎の徹底ぶり。 --ブロリー程ではないが、悟空も長距離を攻撃しながら高速で移動する『激烈連脚』、出だしは完全無敵な上素早く攻撃可能な『ハリケーンソバット』『浴びせ蹴り』等の優れた攻撃技、間合いを取るに最適な『気合砲』、敵の行動を妨害する『太陽拳』とスキの無い技編成を誇る。 -一部システムが不親切 --対戦モードではCPUキャラは''毎回ランダムで選ばれる''ため、好きな相手キャラで戦いたい場合は何度も選びなおす必要がある。 --観戦モードが用意されているが、2P側は2コンでないと選べない。 -ラッシュ系必殺技が死にがち --ゲームの仕様上ラッシュ系必殺技は絶対に全段ヒットしない。そのため出せばフレーム不利、または反確になってしまう技が多数存在する。~ 例えばブロリーのマシンガンシューター。これは五回連続で蹴りを放つ技なのだが、初撃がヒットしても3回目からは確実にガードされてしまい、上手い相手なら最後にメテオで反確になってしまう。 #region(仕様の詳しい説明。長いので収納。) このゲームはいわゆる「キャンセル」が存在せず、一部の攻撃に硬直の長い「のけぞり」判定を与えることによって連続ヒットを可能にしている。~ ただしのけぞり中に攻撃を受けても硬直時間が上書きされない(のけぞり→のけぞりの無限ループを回避するためと思われる)ので実際は2~3ヒットまでが限界。~ 問題なのはこの硬直上書き不可が何故か「ガード硬直」にも適用されるという点。よって攻撃判定が複数回ある技は大抵どこかのタイミングでガード硬直が解除される「穴」が発生する((二段目から当てる、あらかじめ別の技で硬直を先に発生させておく、等の手段で穴をずらしたり、埋めたりすることは一応可能。))。~ 以上のことから、ラッシュ技を食らう→途中からガード可能→技の展開中ないしは終了直後に反撃可能、ということが成り立ってしまう。~ 余談だがこれらの仕様を応用し、ガード状態からわざと最後の二段だけ攻撃を受け、反確状態を作り出す荒業も存在する。~ なお、裏ワザの超ターボ状態なら一部のラッシュ技はクリーンヒット、或は数回はヒットするようになるので、使い道が増える。~ #endregion **総評 当時粗が多いゲームばかりだったドラゴンボールのゲームとしては非常に丁寧な作りの名作。~ ストーリーモードは出来が良く、また対戦モードは友達みんなでワイワイと遊ぶのにも最適。~ 単純にかめはめ波を連射するだけでも楽しく、極めれば原作さながらの激しいバトルや緻密な駆け引きも可能であったりと幅が広いく、キャラゲーとしても格闘ゲームとしても良質。~ このゲームで確立されたシステムは続編にも影響を与えており、90年代中期の関連シリーズの基礎を築いたといえる。 **余談 -デモ画面中に隠しコマンドを入力するとブロリーの「カカロットォ・・・」というセリフが入る(隠しキャラ出現の合図)のだが、複数回入力するとその分セリフが入る。これを利用して何度もコマンドを入力し''「カカロッカカロッカカロ(ry」''と連続で言わせる遊びが自然に発生した。動画サイトで探すとこれのTAS動画まである。 --何度もコマンドを入力すると、「ミスター・サタンが使用可能になる」という都市伝説も生まれた。 -追跡エネルギー弾(気円斬)のみ、は弾速が遅く、撃った後に自ら追いついてダメージを受けることが可能。これで試合が決まると相手の決め技に「じばく(自爆)」という表示がされる。 -対戦ゲーにしては珍しい「降参コマンド」がある。 --対戦中に特殊な入力をすると一瞬で体力がゼロになり、敗北する。さらに専用の勝ちセリフも用意されている。 ---ストーリーモード序盤の悟空vsセル戦(プレイヤー操作不能)で、時間経過もしくはセルにある程度ダメージを与えると悟空が降参するケースがあるが、これを元にノリで全キャラに採用したのだろうか。 ---なおこの裏技だけ、何故か本作唯一の攻略本であるVジャンプゲームブックスには載っていなかった。この専用勝ちセリフをネタにしているコマがあるのに。 -セルの技のひとつに、前方向に溜めるコマンドの技がある。 --格闘ゲームは山ほどあるが、前方向に溜めるコマンドはかなり珍しい。((ファイターズヒストリーシリーズ、アルカナハートシリーズ、アンダーナイトインヴァース等、あるにはある。)) //-本作の同時期には『[[ロマンシング サ・ガ2]]』や『[[ロックマンX]]』といった、後に語り継がれる名作が続々と発売されていた。子供たちにとってはまさに夢のようなクリスマスとなった。 //--%%ロマサガ2はゲーム難易度で子供に絶望を与えたりもしたが%% //メーカー、ジャンル、開発者など特に関連のないタイトルのため、隠します。 -その出来の良さから、2013年11月7日に発売された『[[バンダイナムコゲームスPRESENTS Jレジェンド列伝]]』にてDBゲーで唯一のSFCソフトとして本作が収録された。 -BGMの盗作問題 --このゲームの作曲者は、数多くのドラゴンボールの主題歌を作曲し、''ドラゴンボール改の盗作問題''でも有名な山本健司氏である。このゲームにおいても、OPシーンの曲が完全にThe Beatlesの『Eleanor Rigby』であるなど盗作が目立つ。 --3DS『ドラゴンボールZ 超究極武闘伝』に本作のダウンロードコードが付属されたが、盗作の影響でBGMが差し替えられた。 -本作で突出した強さが注目されたブロリーだが、後続作でも21世紀に入った現代まで、ブロリーはかなりのバランスブレイカーな性能を持った凶悪キャラであることがほとんどである。『ドラゴンボールヒーローズ』ではとうとう超サイヤ人4への変身をやってのけた。
*ドラゴンボールZ 超武闘伝2 【どらごんぼーるぜっと すーぱーぶとうでんつー】 |ジャンル|対戦格闘|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/31Mp%2BLLwhlL.jpg,width=100,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068GXN)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|16MbitROMカートリッジ|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|トーセ (プログラム、サウンド)&br()D&D (デザイン等)|~| |発売日|1993年12月17日|~| |定価|9,800円(税別)|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ドラゴンボールゲームリンク>ドラゴンボールシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 人気アニメ『ドラゴンボールZ』の対戦格闘ゲーム。基本システムは前作『[[ドラゴンボールZ 超武闘伝]]』を引き継いでいる。~ 登場キャラはセル編の悟飯・べジータ・ピッコロ・トランクス・セル・セルジュニアに劇場版キャラのボージャックとザンギャが参戦。~ 今作は悟飯が中心となってストーリーが展開する関係か、悟空はなんとブロリーと共に隠しキャラ扱いになっている。~ 操作キャラは、サイヤ人はスーパーサイヤ人、ボージャックは肌の色が緑、ブロリーは伝説のスーパーサイヤ人、セルは完全体と、前作のように変身前は登場しない。 **特徴 -キャラゲー的な雰囲気が強い前作と次回作と異なり、全体的に演出やBGMが重くシリアスなのも特徴である。所謂ストーリーモードである「武闘伝」もシリアスな作風となっている。 ***システム -武闘伝モードではセル編の山場といえるセルゲームの再現と、オリジナルのボージャック編の二部編成。 --プレイヤーキャラは悟飯、ベジータ、トランクス、ピッコロから選べる。難易度は「やさしい」・「ふつう」・「きびしい」・「スーパー」の4種類が選択可能。 --テキストアドベンチャー形式でストーリーが進み、選択肢によって戦う相手やステージ、体力等が変化する。 ---バトルの勝敗も展開も変わってくるというマルチシナリオ形式であり、バトルに負けてもゲームオーバーにはならず、負けたものとしてそのままストーリーが展開していく。中にはバトルに敗北する事でしか発生しないイベントもある。 ---極端な話だが、たとえ全てのバトルに敗北しても一応一定のエンディングに辿り着く事は可能。真のエンディングを迎えるには高難易度で勝利し続ける必要がある。 -それ以外では対戦モードの他、最大8人まで参加可能なトーナメントである天下一武闘会モードが用意されている。 ***操作性・演出 -前作と比べコマンドの入力受付が甘くなり、必殺技が格段に出しやすくなった。 -各動作も機敏になり、より体感的に操作出来るようになった。 -デモ必殺技の距離制限の廃止。分割ラインが出ていない状態でも放てるようになった。ただしその場合、「発射までの時間が非常に長い飛び道具」という扱いになる。 --前作同様、分割ラインが出ている時にデモ必殺技を撃つと画面が切り替わりド派手な演出が入る。その表現方法も格好良さも、当時の基準としては最高クラスである。 --分割ラインがある時のデモ必殺技の防御手段が見直され、全キャラ共通で「ガード」「はじき」「かき消し」「打ち返し」の4種類に整理された。「打ち返し」を行うと光弾と光弾がぶつかりあい双方がボタン連打…というアツイ戦いが可能。この連打勝負で負けた方は相手の必殺技を喰らうのだが、その際もガードは可能。 ---前作では「跳ね返し」「吸収」といった撃たれた側が非常に有利な防御手段があったが、今作の4つの防御手段はどれもデメリットがある。これにより分割ラインのデモ必殺技の有用性が高まった。 -Y+Bでパワーゲージを高速で溜めることができるようになった。 --前作では空中でないとパワーを溜められなかった。オーラのエフェクトも追加され、よりDBらしくなった。 -前作の必殺技がボタン一つで出せるオート・セミオートモードがスタート+セレクトでいつでも変更できるようになった。さらに技表も用意されており、実際にコマンド入力で練習もできる親切設計。 -前作では悟空専用技だったメテオ技と呼ばれる強力な隠し必殺技を、セルジュニアを除く各キャラクターに搭載。コマンドが難しく、当てづらいが威力が高く演出も派手で、ファンを魅了した。 --前作ではメテオ技は「パワー消費無しでガード不能かつデモ技以上のダメージ」という反則技だったが、今作ではガードが可能になった。~ しかし、「パワー消費無しでデモ技以上のダメージを与える」点は変わっていないので、いかに相手の虚をついて(あるいはフラフラにしてから)メテオ技を撃ち込むか、という駆け引きが生まれた。 --技を食らった方は大岩や地面に激突し、起き上がる際に追加のダメージを受けるが、タイミングよくコマンドを入力する事で持ちこたえてダメージを減らす事が出来る。やられる方も指をくわえてみているだけではない。 --ザンギャ以外は空中でメテオ技が使えないので、この性質を利用する駆け引きも重要になる。 -「投げ技」が導入された。 --相手と密着してる時にYを押すと、相手を反対のラインまで投げ飛ばすことが出来る。これによって端に追い詰められた時も脱出しやすくなった。 ---投げ技をされた側も「受身」「打ち返し」が可能。 -パワーが足りない状態でも全ての技が使用できるようになった。 --パワーがマイナスになった状態では自然回復により、0に戻るまでフラフラの状態になる。 --フラフラの状態ではデモ技・メテオ技を含む全ての攻撃に対して一切無力であり、非常に危険な状態である。ただし、無防備になるリスクを承知でダメ押しのデモ技を撃つといった戦法も可能としている。 ---フラフラの状態でも十字キーをレバガチャする事で復帰を早める事が出来る。 -「太陽拳」や「怪光波」といった、ダメージこそないが、相手に隙を発生させる技が追加された。 --ピッコロの「怪光波」は受けると高い確率でフラフラになるので、そこからメテオ技…というのが常套手段だった。 -投げられた時の受け身or反撃、吹っ飛ばされた時の着地など、ドラゴンボール的な演出を兼ねたシステムがいくつか追加されている。 -本作で追加、及び、仕様変更された部分は、よりゲーム性を高め、随所に駆け引きを発生させるものばかりであり、格闘ゲームとしての完成度は非常に高まった。 ***グラフィック -キャラクターのドットの作り込みは素晴らしい出来で、近年の作品と比べても見劣りしないレベルである。 --強いて言えば、ボージャックだけは若干甘い、というくらい。((イベントの立ち絵が通常形態であり、バトル時はパワーアップ形態になっている。劇場版を見なければ同一キャラとわからないかも知れない)) --それまでのDBゲーといえば、確かにキャラの判別はできるものの、色・顔・ポーズが変、デフォルメききすぎ、デッサンが狂っている、という何かしらの違和感は付き物であったが、このゲームに至ってはそういった問題が全く無い。 ---質より量なキャラゲーだからと半ば諦め混じりだったユーザーにとっては綺麗な絵、それ自体がすでにひとつの衝撃であったといえる。 ***BGM -前作同様、BGMは各キャラ((前作と同じく何故か悟空にはない。またセルジュニアにもない。しかしサタンには用意されている。))それぞれに用意されており、良曲揃い。 --前作ではロックミュージックをベースとしたものが多かったが、今作ではオーケストラ調のものが主体となっている。 --特にトランクスのテーマは人気が高く、隠しキャラとして登場した次回作『3』でもアレンジして使用された。 --また悟飯やピッコロのテーマも、後にPSで発売された『Ultimate Battle 22』でアレンジされていることから、スタッフ達の本作に対する思い入れが感じられる。 ***その他 -上記の通り、隠しキャラにブロリーが登場したのはファンを驚かせた。 --また主人公である悟空をあえて隠しキャラ扱いにしたのも当時としては斬新であった。 ---両者とも隠しキャラであるので、通常キャラよりも性能が高く設定されており、対戦すると非常に強い。キャラクターのイメージとしても妥当。ただしブロリーについては、隠しキャラにしてもやり過ぎの域に達しているが…(後述) -裏技がとても多い。隠しキャラの出現コマンドのみならず、勝利時のセリフ選択やターボモード、キャラがものすごく小さくなる((対戦画面上部のレーダーに映るチビキャラと同じ容姿だが、当たり判定は変わらない。))などお遊び要素が多い。 -細かい設定も数多い。本作では選んだステージによってキャラの攻撃力・気絶耐久力・スピードに補正がかかったりする。もちろん、キャラによって得意・不得意が大きく違っている。 -対戦モードで戦闘前の掛け合い台詞が豊富。全キャラの組み合わせ((同キャラ対戦も含む))で用意されており、先に話すか後に話すかで会話の内容が変化するので、全て確認して見るのも面白い。 -キャラのセリフテキストも結構凝っている。 --戦闘前のセリフは、キャラの組み合わせごとに2種類ずつ用意されている。原作では出会わなかった組み合わせにもちゃんと用意されており、世界観に深みを増している。 --勝利時のセリフは組み合わせに関係なく3種類+隠し4種類。シリアスなものから完全ギャグまで色々ある。 ---ボージャックのギャグゼリフは映画を見た人には爆笑必至のモノであり、一部で話題を呼んだ。 -ストーリーモードもそれなりに作りこまれている。 --分岐展開やプレイアブルキャラごとによる展開や台詞などの違いもかなりの数が用意されており、中々侮れないボリュームを誇り、1人でのプレイも楽しめる。 ---敗北する必要があるが、原作の名シーン再現は多くのファンを驚かせた。勝利するばかりではなく、敗北を織り込む事でも楽しみがある。 ---セルゲーム編以降のオリジナルストーリーは劇場版の「銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴」のストーリーを下敷きにブロリーをコラボさせ、さらにはドラゴンボールの争奪をアレンジとして加えている。ストーリーの時系列的に矛盾もなく、完成度が高い。 ---構成自体もダイジェスト的な会話が挿入されるだけだった前作と異なり、ノベルゲームのようなストーリー描写な為、単純な読み物としても悪くはない。 ---オリジナルストーリーにありがちなキャラ崩壊もなく、どのキャラも原作どおりの活躍を見せる。上述したようにシリアスではあるが、所々原作のお茶目要素を意識した会話もある。((ピッコロが悟飯の件で「(チチに先に断っておかないと)アトが怖い」と言ったり、ベジータがこれ見よがしなタイミングで「カ、カン違いをするな!」と所謂ツンデレ王子ぶりを発揮したり))特にベジータは他の3人の主人公に比べて独自性の強いストーリーになっている。 **問題点 -キャラクターの削減。 --参戦キャラクターが8人(隠しキャラを入れても10人)と、DBゲーにしては少ない。 ---セルゲームから始まる関係はあるものの16号・18号・20号(Dr.ゲロ)・フリーザがリストラされてしまったのが少々残念。Dr.ゲロはストーリーモードの冒頭で一度名前が出るのみ。 ---セルジュニアは唯一メテオ技無し、攻撃力や防御力がダントツで低い、気絶しやすい等、原作での強さ((地球の神と融合して超強化されたピッコロを圧倒し、超サイヤ人のベジータやトランクスとも互角に戦っている。))を考えると露骨なまでの弱キャラ調整。その為スピードや手数、小さな身体で翻弄するという戦法が求められるが、クセの強い技が多いのも相まってセルジュニア自体の操作に精通している事は勿論、他キャラ相手における立ち回りも熟知しないといけない。筋金入りの上級者向けキャラクターである。 ---前作に続きミスター・サタンも登場している。そこそこ派手に動き原作まんまのオチで笑いを誘うものの、相変わらずストーリーモードのイベント専用で、操作することはできない。 //16号や18号と置き換えても良かったのでは。 -ボイスの削減。 --前作に比べ声の収録数が少なくなった。 --セルの''「ぶるわぁぁぁ」''、ピッコロの''「ゴハーーーン!!」''、べジータの''「なめるなよ~っ!!」''といったネタボイスは軒並み無くなってしまった。 ---ただし音質や演技の真剣度は上がっており((前作ではベジータのエネルギー弾およびダメージ時ボイスなど、アニメとはややイメージの異なるボイスがあった。))、お祭りゲーだった前作と違い、ゲーム全体からシリアスな印象を感じ取れる。 ---余談だが、ダメージボイスとKOボイスが分けられるようになった。(前作では同一だった為、ふっ飛ばされる度に''絶叫''していた。) -接近状態におけるデモ必殺技の使い勝手が非常に悪い --ライン分割状態でなくとも使えるのは上述の通りだが溜め時間が非常に長く、相手をフラフラ状態にしても当てられるかは微妙なところ。それ以外なら完全な自殺行為である。次回作では短縮され実用性が増した。 -「投げ技」の仕様について --「打ち返し」が出来るのは前述のとおりだが、ダメージがそこそこ高い上確実にダウン…と強力で、打ち返した側は一切ダメージを受けない。しかも投げ技を仕掛けたキャラは暫く硬直したままなので確実に食らってしまう…と、投げた側が一方的に損をする図になってしまう。 --対人戦では勿論、高難易度のCPU相手だとほぼ確実に打ち返されるので、ラインを反転させる為とはいえ、一部のキャラ((反撃不能な投げ技を個別に持つピッコロ、投げ技自体が特殊なブロリー))以外で投げ技を仕掛けるのはかなりリスキーな行為となってしまう。 -バランスを崩しかねない技やハメ戦法がいくつか存在している。 --空中だとしゃがみガードできないのに、一部の下段判定の必殺技を出すことが可能で、ガード不能になる。 ---トランクスの必殺技「超スライディング」が特によく槍玉に挙がる。発生が速く持続が長いため、非常に容易に相手ダウン後の復帰に重ねることができる。最初から空中ではじまる「海上」では尚更凶悪。 --追跡エネルギー弾を近距離から相手の起き上がりに重ねることによるガード不能連携のループ。 --ボージャックのエネルギーショットは簡単かつ強力。((他キャラの同技と違い不可視な上瞬時に被弾、防御無しで当たったら確実にダウン&フラフラ状態にさせやすいと頭抜けた性能。独自の効果音も鳴らない為、発動を事前に察知して対処するのは不可能。))これが当たるキャラ相手なら、これを連発してるだけでかなりのけん制が出来る。空中でのエネルギー斬も猛威を振るう。 --セルのアストラルショックは、技の出始めから終わりまでが完全無敵。つなぎのタイミングが完璧ならデモ必殺技を発動されない限り理論上はずうっと無敵。しかも''パワーの消費等のデメリットは一切無し。''悟飯にも「衝撃波」という同じ技があるが、こちらはパワーを消費する。 ---厳密に言うと、どんなに繋ぎが完璧でも1Fのスキが生じるが、突くのはそうたやすいことではない。 -ブロリーが隠しキャラとはいえ超性能すぎる。 --高い攻撃力と防御力、予備動作が短い光弾、反撃不可能な投げ(しかもハメ可能)、受身不可のメテオ、全キャラ中最高の威力を持つデモ技、という彼のみの仕様を多く持っており、''原作映画並にやりたい放題''。 --他にも威力や技の出がベジータの同技の完全上位となっている爆発波、攻撃判定がモーションより低い半ば詐欺な気合砲、他キャラより簡単な操作で出せる無敵時間付きダウン技など、細かな部分まで優遇されている。 --高難易度での武闘伝モードでの対戦時は通常対戦時よりもステータスが高く設定されており、メテオ技やデモ必殺技を決めても大ダメージにならず、攻撃をガードしても普通のキャラの通常技が直撃したくらいのダメージを喰らうなど、その凶悪さを身に染みて味わうことになる。 ---また、上述したように武闘伝モードでブロリーと対戦するのだが、セルやボージャック一味のような背景が殆ど語られず、唐突に町が破壊されて駆けつけるとあの世の悟空の簡潔な説明のみでブロリーを紹介、いきなりやってきたブロリーを倒す…という些かお粗末な扱い。もしくは一部の敗北ルートで顔見せする程度。撃破した際のセリフもブロリーらしくはあまりない。~ トランクスをプレイアブルキャラにしていると、彼の本来の時代である未来にまでも同じくやってくる謎の徹底ぶり。 --ブロリー程ではないが、悟空も長距離を攻撃しながら高速で移動する『激烈連脚』、出だしは完全無敵な『ハリケーンソバット』、素早く攻撃可能な『浴びせ蹴り』等の優れた攻撃技、間合いを取るに最適な『気合砲』、敵の行動を妨害する『太陽拳』とスキの無い技編成を誇り、特に接近戦では無類の強さを持つ。 -一部システムが不親切 --対戦モードではCPUキャラは''毎回ランダムで選ばれる''ため、好きな相手キャラで戦いたい場合は何度も選びなおす必要がある。 --観戦モードが用意されているが、2P側は2コンでないと選べない。 -ラッシュ系必殺技が死にがち --ゲームの仕様上ラッシュ系必殺技は、相手がわざと無抵抗にならない限り絶対に全段ヒットしない。そのため出せばフレーム不利、または反確になってしまう技が多数存在する。~ 例えばブロリーのマシンガンシューター。これは五回連続で蹴りを放つ技なのだが、初撃がヒットしても3回目からは確実にガードされてしまい、上手い相手なら最後にメテオで反確になってしまう。 #region(仕様の詳しい説明。長いので収納。) このゲームはいわゆる「キャンセル」が存在せず、一部の攻撃に硬直の長い「のけぞり」判定を与えることによって連続ヒットを可能にしている。~ ただしのけぞり中に攻撃を受けても硬直時間が上書きされない(のけぞり→のけぞりの無限ループを回避するためと思われる)ので実際は2~3ヒットまでが限界。~ 問題なのはこの硬直上書き不可が何故か「ガード硬直」にも適用されるという点。よって攻撃判定が複数回ある技は大抵どこかのタイミングでガード硬直が解除される「穴」が発生する((二段目から当てる、あらかじめ別の技で硬直を先に発生させておく、等の手段で穴をずらしたり、埋めたりすることは一応可能。))。~ 以上のことから、ラッシュ技を食らう→途中からガード可能→技の展開中ないしは終了直後に反撃可能、ということが成り立ってしまう。~ 余談だがこれらの仕様を応用し、ガード状態からわざと最後の二段だけ攻撃を受け、反確状態を作り出す荒業も存在する。~ なお、裏ワザの超ターボ状態なら一部のラッシュ技はクリーンヒット、或は数回はヒットするようになるので、使い道が増える。~ #endregion **総評 当時粗が多いゲームばかりだったドラゴンボールのゲームとしては非常に丁寧な作りの名作。~ ストーリーモードは出来が良く、また対戦モードは友達みんなでワイワイと遊ぶのにも最適。~ 単純にかめはめ波やビッグバンアタックを撃ち合うだけでも楽しめ、極めれば原作さながらの激しいバトルや緻密な駆け引きも可能であったりと幅が広いく、キャラゲーとしても格闘ゲームとしても良質。~ このゲームで確立されたシステムは続編にも影響を与えており、90年代中期の関連シリーズの基礎を築いたといえる。 **余談 -デモ画面中に隠しコマンドを入力するとブロリーの「カカロットォ・・・」というセリフが入る(隠しキャラ出現の合図)のだが、複数回入力するとその分セリフが入る。これを利用して何度もコマンドを入力し''「カカロッカカロッカカロ(ry」''と連続で言わせる遊びが自然に発生した。動画サイトで探すとこれのTAS動画まである。 --何度もコマンドを入力すると、「ミスター・サタンが使用可能になる」という都市伝説も生まれた。 -追跡エネルギー弾(気円斬)のみ、は弾速が遅く、撃った後に自ら追いついてダメージを受けることが可能。これで試合が決まると相手の決め技に「じばく(自爆)」という表示がされる。 -対戦ゲーにしては珍しい「降参コマンド」がある。 --対戦中に特殊な入力をすると一瞬で体力がゼロになり、敗北する。さらに専用の勝ちセリフも用意されている。 ---ストーリーモード序盤の悟空vsセル戦(プレイヤー操作不能)で、時間経過もしくはセルにある程度ダメージを与えると悟空が降参するケースがあるが、これを元にノリで全キャラに採用したのだろうか。 ---なおこの裏技だけ、何故か本作唯一の攻略本であるVジャンプゲームブックスには載っていなかった。この専用勝ちセリフをネタにしているコマがあるのに。 -セルの技のひとつに、前方向に溜めるコマンドの技がある。 --格闘ゲームは山ほどあるが、前方向に溜めるコマンドはかなり珍しい。((ファイターズヒストリーシリーズ、アルカナハートシリーズ、アンダーナイトインヴァース等、あるにはある。)) //-本作の同時期には『[[ロマンシング サ・ガ2]]』や『[[ロックマンX]]』といった、後に語り継がれる名作が続々と発売されていた。子供たちにとってはまさに夢のようなクリスマスとなった。 //--%%ロマサガ2はゲーム難易度で子供に絶望を与えたりもしたが%% //メーカー、ジャンル、開発者など特に関連のないタイトルのため、隠します。 -その出来の良さから、2013年11月7日に発売された『[[バンダイナムコゲームスPRESENTS Jレジェンド列伝]]』にてDBゲーで唯一のSFCソフトとして本作が収録された。 -BGMの盗作問題 --このゲームの作曲者は、数多くのドラゴンボールの主題歌を作曲し、''ドラゴンボール改の盗作問題''でも有名な山本健司氏である。このゲームにおいても、OPシーンの曲が完全にThe Beatlesの『Eleanor Rigby』であるなど盗作が目立つ。 --3DS『ドラゴンボールZ 超究極武闘伝』に本作のダウンロードコードが付属されたが、盗作の影響でBGMが差し替えられた。 -本作で突出した強さが注目されたブロリーだが、後続作でも21世紀に入った現代まで、ブロリーはかなりのバランスブレイカーな性能を持った凶悪キャラであることがほとんどである。『ドラゴンボールヒーローズ』ではとうとう超サイヤ人4への変身をやってのけた。

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