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*ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス 【ぜるだのでんせつ とわいらいとぷりんせす】 |ジャンル|アクションアドベンチャー|&amazon(B002I5YGE6)|&amazon(B000IN8FOW)| |対応機種|ニンテンドーゲームキューブ、Wii|~|~| |メディア|【GC】8cm光ディスク&br()【Wii】12cm光ディスク 各1枚|~|~| |発売・開発元|任天堂|~|~| |発売日|2006年12月2日|~|~| |定価|6,800円|~|~| |プレイ人数|1人|~|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~|~| |コンテンツアイコン|犯罪|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |ポイント|雰囲気が『[[時オカ>ゼルダの伝説 時のオカリナ]]』路線へと回帰&br()ボリュームが倍増&br()狼リンクに賛否あり&br()良作だがやや冗長感・マンネリ感も&br()|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ゼルダの伝説シリーズ関連リンク>ゼルダの伝説シリーズ]]''| ---- #contents ---- **概要 任天堂が誇る謎解きアクションアドベンチャー『ゼルダの伝説』シリーズの一つ。2世代にまたがる据え置きハードで発売されており、GCでは最後、Wiiでは最初のソフト。~ 当初はGCでのみ発売を予定していたが、後にWiiでも発売されることとなったため、混乱を防ぐためGC版をオンライン限定販売にしたという経緯がある。~ Wii/GC版合わせた売り上げは700万本強。アメリカではWii版より発売が一カ月遅れたGC版のみでミリオンを突破しており、両方合わせると400万本を超えている。~ 日本でも50万本を突破しており、Wiiのロンチキラータイトルとなった。 Wii版ではヌンチャクを利用したボタン+体感操作を可能とするため、今まで左利きだったリンクが右利きになっているばかりか、GC版からUI以外のほぼすべてが左右反転になっている。他、アイテムを合計4つまでセットできるなど細かい違いがある。~ なおプロデューサーの宮本茂氏は、「Wii版がオリジナルです」と明言している。 2008年5月1日には、本作のポリゴンなどを再利用したガンシューティングゲーム、『リンクのボウガントレーニング』も発売された。 本作は、『時のオカリナ』で7年前の少年時代に戻ったリンクの進言により、ガノンドロフの野望が未然に防がれ平和を保たれたハイラルの百数年後を舞台としている。 ---- **ストーリー >魔王ガノンドロフの野望を打ち砕き、時の賢者ゼルダ姫の手引きによって7年前の少年時代に戻ったリンクは、~ ガノンドロフを未然に処刑することで魔王の野望を阻止することに成功する。~ それと引き換えに、現代のハイラルに勇者の伝説は不在となった…。 > >百数年後。 > >トアル村に暮らす牧童の少年リンクは、魔物にさらわれてしまった村の子供を救うべく後を追った先で、~ トワイライトと呼ばれる異世界に足を踏み入れてしまう。 > >そこで出会った謎の魔物ミドナと共に戦う内、リンクはトライフォースを巡る因縁の戦いに身を投じることになっていく。 ---- **ゲーム内容 -おおまかな志向は「''Wii(GC)で作ったリアルゼルダ''」。 --『[[風のタクト>ゼルダの伝説 風のタクト]]』でのトゥーン調からリアル路線に舵を戻し、『時のオカリナ』や『ムジュラの仮面』で見られたようなグラフィックやシステムをより精巧に突き詰めている。 --64時代より表現力が増したこともあり基本的なストーリー自体は王道ながらも、全体の雰囲気としてダークさが増した。システム面も64の二作のそれをほぼ踏襲している。 -最も大きな新要素として「狼リンク」と「騎馬戦」が挙げられる。 --「狼リンク」は、その名の通り狼になったリンクを操作できるシステム。 ---狼リンクは嗅覚や聴覚が発達し、覚えた匂いを追跡したり、動物と話してヒントを入手できるようになる。序盤は特定箇所で強制的にこの姿になるが、中盤以降任意で変身できるようになる。 --「騎馬戦」では、騎馬状態でかなり自由度の高い行動・戦闘が可能。それをフィーチャーしたイベントもある。 --これに加え剣を用いた戦闘では「奥義」という新アクションが追加された。 -本筋と関係ないサブイベントにも64時代にあった「釣り」に加え「黄金の虫集め」「ゴースト集め」が追加され、新たなミニゲームも存在する。 ---- **評価点 -美麗なグラフィック。 --GCでは間違いなく最高クラスで、SD画質ながら当時の次世代機であったPS3、Xb360の一部のソフトを上回るほど。 ---特に任天堂が得意とした水の表現はかなりのもの。 -ボリュームが多い。 --製作期間に恥じないボリュームで、ダンジョン数、攻略するマップの広さ共にゼルダシリ-ズ最高。 -サブキャラ・ミドナ --今作のキーキャラでナビィやチャットのようにサポートも担当する。 ---64の妖精たちと違い、小柄な女性的な魔人というフェティシズム全開のデザインのため、いわゆる人外キャラの人気が高い海外では(ゼルダシリーズの元々の人気もあって)かなりの人気度を誇る。 --序盤は(色々事情があるのだが)リンクに傍若無人な態度を取る場面が多く、あまり好きになれない人もいるかもしれないが、様々な困難をリンクと共に乗り越えることで自分の使命に目覚めリンクに好意的な態度も見せるようになる。%%ようはツンデレ%%。 --この過程が作中を通してきちんと描かれ、物語の最後の展開もあいまってキャラ人気は高い。 --ただミドナ自体のキャラは人気だが、「何かあるたびにミドナがしょっちゅう出てきてゲームが止められる」ことに対してはテンポを悪くしてるという意見もあるが。 //ちょっと賛否両論とはいえないと思ったのでco。 //賛が多いなら評価点か特徴に移していいんじゃないでしょうか?当時に比べると現在は好意的な意見が多いように思います //とりあえず文章を修正して評価点に移行 -「奥義」、騎馬戦など、正当進化を果たした要素。 --「奥義」は全部で7つ((厳密には1つはストーリー上必ず習得するので6つ))存在し、特定の場所にいる骸骨の騎士から「居合切り」等の特殊アクションを教えて貰える。 ---これにより従来よりも攻撃のバリエーションが増え、より白熱した戦闘が可能となった。全部取らなくてもゲームクリアは可能だが、習得しておくと一部の敵に対して非常に有利になれる。 --騎馬戦ならびに騎馬の挙動は「さすがゼルダ」と言わせる出来。開発陣が実際の馬の動きを参考にしただけあって、エポナの動きはリアルな躍動感がある。それに乗って弓を射たり、乗馬して剣で渡り合うボス戦の迫力は当時の次世代機ゲームにも劣らない。 --旧シリーズとは違いエポナに乗っている時もしっかりダメージを受け、時には落馬することもあるので、緊張感が増した。((過去作品ではエポナに乗ると完全無敵で、敵の攻撃はすり抜けていた。)) -進化した演出。 --実機ムービーが長くもなく短くもなく、かなり効果的に使われている。2周目以降はスキップも可能。 ---騎馬戦前後はかなり燃えるし、ゼルダ姫の美しさが再確認できる実機ムービーや、ボス戦前のものも好評。 -細かなアクションの追加。 --走りながら剣で攻撃する事が可能になったり、爆弾等を運搬する際は持ち方を変えるようになった等、派手さは無いがリアリティを重視した改善が多々施されている。 -リモコンアクションの醍醐味。 --剣士系の敵との戦闘では、「剣を振る」というアクションと「リモコンを振る」というプレイヤーのシンクロ性を存分に発揮しており、戦いの醍醐味を存分に味あわせてくれる。たらして魚を釣るという「釣り」の感覚も、リモコンだからこそ再現しうるものだろう。スタッフがやたらプッシュしていただけはある。 --最初こそなれが必要だが、操作性は決して劣悪ではなく、すぐ思うように動かせるようになる。 -質の高いBGM。 --勇ましく世界観を彩る「ハイラル平原メインテーマ」ミドナに関する印象的なイベントで流れる「傷だらけのミドナ」、一度聴いたら絶対に忘れないであろう「マロマート」等は今なおファンの間で話題になる。 ---過去作品のアレンジ曲も多く、これらも好評。 -これだけのグラフィック・アクション性を内包しながらロードは短く、処理落ちもほとんどない。 --よって、『時のオカリナ』『ムジュラの仮面』に親しんだ人もほとんどストレスなく楽しめる。 ---- **賛否両論・問題点 -Wii版のリモコンとヌンチャク。 --初期のWiiソフトにしてはうまくプレイスタイルに溶け込んでおり、上述のようにリモコン操作で味わえる醍醐味もあるにはあるのだが、「リモコン操作を強引に導入している」感が否めない箇所も少なからずある。 //↑とりあえずどういう場面においてそう感じられるのか、具体例を挙げてもらいたい。 //操作性うんぬんと評価に値する箇所は評価点に移動。 --リモコンのスピーカーから、剣を取り出したときや、仕掛けを解除したときなどにSEが鳴るが、非常にチープな音((音が反響する場所で金属板をこすり合わせたような音。))で、さらに通信できる量の限界かノイズがかかったり、時々通信不良で音が途切れたりと散々。わざわざリモコンで鳴らす必要はあったのか。 --これらの欠点からか次作『[[スカイウォードソード>ゼルダの伝説 スカイウォードソード]]』はリモコンでプレイする必然性をきちんと踏まえた操作体系となっており、リモコンから音も鳴らなくなった。 -ボリュームの濃さの裏返しでもあるが、冗長感がある。 --マップが広すぎる。2つ目のダンジョンをクリアして少し進んだ時点で、『時のオカリナ』並みのマップの広さ((例:本作のハイリア湖の広さ=『時のオカリナ』のハイリア湖+ハイラル平原ぐらい))となり、「広大」というより「だだっ広い」という印象になりがち。 ---特に城下町には、もっとサブイベントや入れる建物が欲しかったところだが、本来なら色々入る予定だったものの大人の事情で盛大に削られてしまったという。 --狼リンクの必要性を問う声が多い。というのも、狼パートは基本的に一本道の自由度が低い探索パートであり、今作が冗長と言われる所以はこれにあるといっても差し支えない。 ---「狼になれる・ゴーストなどと戦える」事自体への批判はないが、そもそも狼を操作することが『ゼルダ』らしくないという声もある。%%…じゃあ『ゼルダ』らしさとは一体何なのか、と問い質したい気はしないでもないが。%%~ もう少し狼状態の活かし方を工夫すれば十分解消可能な問題と思われるだけに、残念でならない。 --ゲームを起動するたびに、5ルピー以上のルピー取得の際に演出が入り、煩しい。 -自由度の低さ。 --普通の3Dアクションとしてみたらそこまででもないが、ゼルダとしてはその気が強い。攻略の自由度が高い『ムジュラ』や、序盤を越えれば移動範囲が一気に開ける『時オカ』『風タク』とは雲泥の差。 --息抜きのサブイベントは少ない上にストーリー系のおつかいイベントが多いのでダレやすい。 --ルピーを使い道が必須系のものを除きほとんどない。一応、「装備すると無敵になるが、その間ルピーがすごい勢いで減っていく」という隠しアイテム・マジックアーマーが存在し、全く使い道が無い訳ではない。ただデメリットゆえに実戦での使いどころに乏しく、ルピーを減らすためだけにマジックアーマーを装備するという本末転倒な事態になることも。マジックアーマーが役立つのは大妖精の洞窟くらい。 ---本作でのルピー所持上限は最大で1000ルピーと『時オカ』の2倍なのだが、ルピーを預けられる施設がない。フィールド上にはルピーの入った宝箱が大量に設置されており、軽々と所持上限に達してしまう上に、上限だと宝箱のルピーを取ることができない。結果、宝箱を開けずに放置するか、消費してから戻ってくる二度手間になる。 ---次作の『スカイウォードソード』では改善されたが、こちらではコレクトアイテムで同じような問題が発生してしまっている。 --『時オカ』から続投した「時間」は本作でも重要なファクターにも関わらず、昼夜を逆転する事ができない。今作でも時間に関するイベントが多い(特にゴーストはフィールドでは夜しか出てこない)ので、かなり痛い。 -目新しさに欠ける謎解きやイベントの解決法が多い。 --焼き直し感があるかというとそうでもなく、ボリュームを考えると頑張っている方であろう。新要素も多い。それでもダンジョン数の多さに対して新しい謎解きの数が間に合っていない。 ---道具は『時オカ』に似たりよったりだった『ムジュラ』が、ダンジョンが少ない反面工夫があったのに対し、本作は『時オカ』を踏襲しているのか王道なダンジョンが多い。強烈な印象を残す道具はスピナーとコピーロッド、ダンジョンのあり様として新機軸なのはスノーピーク(雪山の廃墟)ぐらいである。 ---また、過去作のBGMのアレンジの多用がその感覚に拍車をかけている。 -釣堀で遊べるコロコロゲームの難易度が鬼畜。特にWii版のリモコン操作での難易度の高さが有名(ボタン操作であるGC版はそれに比べれば少し易しい)。 --最難関の8面まで全てクリアしたご褒美は、ゲーム中で最もレアな魚であるハイラルドジョウが釣れるようになる「カエルルアー」。 ---クリアできなくてもコンプに関与しないのが救いだが、ルアーの解禁のために、釣りと全く関係ないミニゲームのクリアを要求されるのは何とももどかしい。 --カエルルアー入手後に挑戦できる2周目以降は、より制限時間が短くなった状態で、1~8面をループしていく形となるが… ---驚くべきことに、完全クリアしようと思えばそれを''8周''も繰り返さなくてはならない。周回ごとにみるみる制限時間が短くなっていき、最終的には超高難易度ゲーと化す。 ---そこまで苦労して達成した完全クリアのご褒美も「現在持っているルピー額を2倍にしてくれる」という微妙なもの。はっきり言って苦労に見合ってない。 ---とはいえ、景品がハートのかけら等の収集アイテムだとしたら、コンプリートする為にこの鬼畜ゲームを制覇する必要があるという別の問題点が生まれてしまいかねないが。このテの高難易度ミニゲームの報酬は万人の納得を得るのが難しい問題である。 --このような鬼畜要素などのせいで、この釣堀を管理しているNPCが「悪女」呼ばわりされてしまうこともしばしばある(理由は他にもあるが)。 ---- **総評 シリーズの王道を全て踏襲したハイレベルな作品。~ 過去作と比較して冗長さやマンネリ感、一本道感が強く、新要素である狼化が目新しさと引き換えにその欠点を更に強めてしまった点だけは悔やまれるが、~ その点を除いて総合的に見れば、過去作から進化した要素も多く、その他の面も良作の水準を十二分に超えている一作と評価できるだろう。~ 国産ゲームとしては稀に見るハイクオリティのアクションアドベンチャーに仕上がっており、ゲームオブザイヤーをはじめ数々の賞を受賞するに至った。 今までのゼルダが好きだった人、シリーズ未経験者も安心して楽しめる名作である。 ----     *ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス HD 【ぜるだのでんせつ とわいらいとぷりんせす えいちでぃー】 ※オリジナルと違う部分のみ記載。 |対応機種|Wii U|&amazon(B017VTWUKK)通常版|&amazon(B017VTWUJQ)SPECIAL EDITION版| |販売元|任天堂|~|~| |開発元|任天堂、Tantalus Media|~|~| |発売日|2016年3月10日|~|~| |定価|5,700円(税別)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| //「見出しと表」の構成部分はそこへの直リンクを張られる場合があるため、ダブってしまいますが分類をつけます。 **概要(HD) Wii Uに移り、フルHD(1080p)で描画されたリメイク版。アスペクト比も16:9に変更されている。~ 画質だけではなく、原作の様々な部分に調整が入っている。開発は任天堂内製ではなくオーストラリアの企業が行っているが、特にオリジナル版から劣化した点はない。 なお、こちらのリンクは左利きである。(つまりゲームキューブ版を基にしている) 通常版とSPECIAL EDITION版が発売されており、SPECIAL EDITION版はソフトに加えウルフリンクのamiiboとサウンドトラックが付属する。((限定版でしか手に入らないわけではなくamiiboウルフリンクの単体発売もされている。)) ---- **主な追加要素と変更点(HD) -タイトル通りのHD化及び、Wii Uへの対応。 --元がリアル指向のグラフィックだっただけにテクスチャが総とっかえされた効果は大きい。キャラクターもより凛々しくなったリンク、より妖艶になったミドナ、よりグロテスクになった敵…等など美しさと迫力が増している。 --GamePad側にはマップが常時表示されており、時間を止めずにスムーズにアイテムの持ち替えも行える。弓矢やパチンコはジャイロ操作も可能。 --もちろんGamePadのみでのプレイにも対応。ボリュームがあるだけに寝っ転がって気軽に遊べるようになったのは大きい。 ---PROコンにも対応しているのでPadの充電がつい気になってしまう人も安心。一方Wiiリモコンには非対応。 -昨今のゼルダではおなじみの「辛口モード」も搭載しており、左右反転・ダメージ2倍・ハートが出ない仕様になる。ただし『タクトHD』と違って途中で切り替えられないので注意。 -細かな仕様・シナリオの改善。 --ミドナに話しかけずワンタッチで狼リンクに変身できるようになった。細かい点ではあるがオリジナル版では一々5秒程かかっていたのが1秒未満で済むようになり総合的に大幅なプレイ時間削減につながっている。 --トワイライトを開放するための必要な雫が16個から12個に減っており、話のボリュームはそのまま冗長さは若干薄くなっている。 --5ルピー以上のルピーを手に入れた際の演出が削除され、テンポがよくなった。 ---サイフ自体もオリジナル版より多くの金額が所持できるようになった。最終段階ではオリジナルでは1000ルピーまでだったがこちらは2000ルピーまで所持できる。 -ゴーストの居場所が昼でも分かるようになる「ゴーストのカンテラ」というアイテムが追加された。マップに倒したゴースト数も表示されるため、取りこぼしが無いか確認しつつ進められる。 -amiiboとの連動要素 --『スマブラ3DS/WiiU』用のゼルダキャラのamiiboを読み込むとそれぞれ回復やアイテム補充などの効果が得られる。 ---ガノンamiiboのみダメージ2倍になるというマイナス効果があるが、これは辛口版のダメージ倍増と重複するので4倍ダメージというほぼ一発食らえば即死級の超高難易度でプレイすることも可能。 --SPECIAL EDITION版に同梱されているウルフリンクのamiiboを使うと「獣の試練」という全40層の新ダンジョンに挑戦できる。 ---このダンジョンでは通常のリンクになれず、狼形態のまま最下層まで進むという制限がついている。無事最下層にたどり着ければ所持金が9999ルピーまで持てる新アイテム「底なしの財布」が手に入る。 ---また、このダンジョンを攻略することでamiibo自体も成長する。本作だけでは特に意味のない要素ではあるが、後発作品であり同じくウルフリンクのamiiboに対応している『[[ブレス オブ ザ ワイルド>ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド]]』の方で同じamiiboを使うと、ウルフリンクがより強化された状態で召喚できるという形で連動している。 -その他原作にあった細々なバグの修正。 --ただ修正されたバグの中にネタプレイで使える小技もあったため若干残念がる声も。 **賛否両論・問題点(HD) -オリジナル版はルピーの所持上限時に宝箱を開けた場合取らずに戻していたが、本作では上限に達していても宝箱に戻さす持ち切れない分は切り捨てられるようになった。 --一々面倒になってなくていいという意見もあれば損した気分になるという声も。上述の通り今作はルピーの使い道が乏しくサイフの限界も大きくなっているので切り捨てられてもそんなに影響はないが。 -HD版において追加された「ハンコ」の入手場所がノーヒント。 --ハンコとはMiiverseで使えるスタンプを増やすアイテムで、各地の宝箱に全50個隠されている。 --各ハンコを入手した場所は自分で憶えておくしかないため、ハンコの在り処について当のMiiverseで情報交換をするといったことは難しくなっており、普通に攻略サイトなどに頼る羽目になってしまう。 --上記のコロコロゲームと同様、集めなくてもコンプには影響しない。 -『タクトHD』と同じく大きな追加要素はなし。 --「面白いが航海と後半のトライホース集めがだるい」というオリジナル版の明確な問題点が改善された『タクトHD』と比べると、HD版ならではのセールスポイントが弱く、クリア済みプレイヤーにはあちら以上に進めにくい。 **まとめ(HD) 画質以外あまり原典と違いは無いものの、細かい部分の快適性は向上している。~ WiiUを持っていて今からトワプリをやってみたいという人にはこちらの方を推奨する。 **余談(HD) -HD版発売に合わせ、小学館の漫画アプリ「MangaONE」にてゼルダシリーズのコミカライズでおなじみ姫川明による漫画版が連載されている。 --姫川曰くオリジナル版発売時も連載される方向で話が進んでいたが、年齢制限が原因で突然企画がお蔵入りにとなってしまったため、実に10年ぶりに悲願が叶ったことになる。
*ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス 【ぜるだのでんせつ とわいらいとぷりんせす】 |ジャンル|アクションアドベンチャー|&amazon(B002I5YGE6)|&amazon(B000IN8FOW)| |対応機種|ニンテンドーゲームキューブ、Wii|~|~| |メディア|【GC】8cm光ディスク&br()【Wii】12cm光ディスク 各1枚|~|~| |発売・開発元|任天堂|~|~| |発売日|2006年12月2日|~|~| |定価|6,800円|~|~| |プレイ人数|1人|~|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~|~| |コンテンツアイコン|犯罪|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |ポイント|雰囲気が『[[時オカ>ゼルダの伝説 時のオカリナ]]』路線へと回帰&br()ボリュームが倍増&br()狼リンクに賛否あり&br()良作だがやや冗長感・マンネリ感も&br()|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ゼルダの伝説シリーズ関連リンク>ゼルダの伝説シリーズ]]''| ---- #contents ---- **概要 任天堂が誇る謎解きアクションアドベンチャー『ゼルダの伝説』シリーズの一つ。2世代にまたがる据え置きハードで発売された縦マルチの作品として、GCの最後とWii最初を飾った。~ 当初はGCでのみ発売を予定していたが、後にWiiでも発売されることとなったため、混乱を防ぐためGC版をオンライン限定販売にしたという経緯がある。~ Wii/GC版合わせた売り上げは700万本強。アメリカではWii版より発売が一カ月遅れたGC版のみでミリオンを突破しており、両方合わせると400万本を超えている。~ 日本でも50万本を突破しており、Wiiのロンチキラータイトルとなった。 Wii版ではヌンチャクを利用したボタン+体感操作を可能とするため、今まで左利きだったリンクが右利きになっているばかりか、GC版からUI以外のほぼすべてが左右反転になっている。他、アイテムを合計4つまでセットできるなど細かい違いがある。~ なおプロデューサーの宮本茂氏は、「Wii版がオリジナルです」と明言している。 2008年5月1日には、本作のポリゴンなどを再利用したガンシューティングゲーム、『リンクのボウガントレーニング』も発売された。 本作は、『時のオカリナ』で7年前の少年時代に戻ったリンクの進言により、ガノンドロフの野望が未然に防がれ平和を保たれたハイラルの百数年後を舞台としている。 ---- **ストーリー >魔王ガノンドロフの野望を打ち砕き、時の賢者ゼルダ姫の手引きによって7年前の少年時代に戻ったリンクは、~ ガノンドロフを未然に処刑することで魔王の野望を阻止することに成功する。~ それと引き換えに、現代のハイラルに勇者の伝説は不在となった…。 > >百数年後。 > >トアル村に暮らす牧童の少年リンクは、魔物にさらわれてしまった村の子供を救うべく後を追った先で、~ トワイライトと呼ばれる異世界に足を踏み入れてしまう。 > >そこで出会った謎の魔物ミドナと共に戦う内、リンクはトライフォースを巡る因縁の戦いに身を投じることになっていく。 ---- **ゲーム内容 -おおまかな志向は「''Wii(GC)で作ったリアルゼルダ''」。 --『[[風のタクト>ゼルダの伝説 風のタクト]]』でのトゥーン調からリアル路線に舵を戻し、『時のオカリナ』や『ムジュラの仮面』で見られたようなグラフィックやシステムをより精巧に突き詰めている。 --64時代より表現力が増したこともあり基本的なストーリー自体は王道ながらも、全体の雰囲気としてダークさが増した。システム面も64の二作のそれをほぼ踏襲している。 -最も大きな新要素として「狼リンク」と「騎馬戦」が挙げられる。 --「狼リンク」は、その名の通り狼になったリンクを操作できるシステム。 ---狼リンクは嗅覚や聴覚が発達し、覚えた匂いを追跡したり、動物と話してヒントを入手できるようになる。序盤は特定箇所で強制的にこの姿になるが、中盤以降任意で変身できるようになる。 --「騎馬戦」では、騎馬状態でかなり自由度の高い行動・戦闘が可能。それをフィーチャーしたイベントもある。 --これに加え剣を用いた戦闘では「奥義」という新アクションが追加された。 -本筋と関係ないサブイベントにも64時代にあった「釣り」に加え「黄金の虫集め」「ゴースト集め」が追加され、新たなミニゲームも存在する。 ---- **評価点 -美麗なグラフィック。 --GCでは間違いなく最高クラスで、SD画質ながら当時の次世代機であったPS3、Xb360の一部のソフトを上回るほど。 ---特に任天堂が得意とした水の表現はかなりのもの。 -ボリュームが多い。 --製作期間に恥じないボリュームで、ダンジョン数、攻略するマップの広さ共にゼルダシリ-ズ最高。 -サブキャラ・ミドナ --今作のキーキャラでナビィやチャットのようにサポートも担当する。 ---64の妖精たちと違い、小柄な女性的な魔人というフェティシズム全開のデザインのため、いわゆる人外キャラの人気が高い海外では(ゼルダシリーズの元々の人気もあって)かなりの人気度を誇る。 --序盤は(色々事情があるのだが)リンクに傍若無人な態度を取る場面が多く、あまり好きになれない人もいるかもしれないが、様々な困難をリンクと共に乗り越えることで自分の使命に目覚めリンクに好意的な態度も見せるようになる。%%ようはツンデレ%%。 --この過程が作中を通してきちんと描かれ、物語の最後の展開もあいまってキャラ人気は高い。 --ただミドナ自体のキャラは人気だが、「何かあるたびにミドナがしょっちゅう出てきてゲームが止められる」ことに対してはテンポを悪くしてるという意見もあるが。 //ちょっと賛否両論とはいえないと思ったのでco。 //賛が多いなら評価点か特徴に移していいんじゃないでしょうか?当時に比べると現在は好意的な意見が多いように思います //とりあえず文章を修正して評価点に移行 -「奥義」、騎馬戦など、正当進化を果たした要素。 --「奥義」は全部で7つ((厳密には1つはストーリー上必ず習得するので6つ))存在し、特定の場所にいる骸骨の騎士から「居合切り」等の特殊アクションを教えて貰える。 ---これにより従来よりも攻撃のバリエーションが増え、より白熱した戦闘が可能となった。全部取らなくてもゲームクリアは可能だが、習得しておくと一部の敵に対して非常に有利になれる。 --騎馬戦ならびに騎馬の挙動は「さすがゼルダ」と言わせる出来。開発陣が実際の馬の動きを参考にしただけあって、エポナの動きはリアルな躍動感がある。それに乗って弓を射たり、乗馬して剣で渡り合うボス戦の迫力は当時の次世代機ゲームにも劣らない。 --旧シリーズとは違いエポナに乗っている時もしっかりダメージを受け、時には落馬することもあるので、緊張感が増した。((過去作品ではエポナに乗ると完全無敵で、敵の攻撃はすり抜けていた。)) -進化した演出。 --実機ムービーが長くもなく短くもなく、かなり効果的に使われている。2周目以降はスキップも可能。 ---騎馬戦前後はかなり燃えるし、ゼルダ姫の美しさが再確認できる実機ムービーや、ボス戦前のものも好評。 -細かなアクションの追加。 --走りながら剣で攻撃する事が可能になったり、爆弾等を運搬する際は持ち方を変えるようになった等、派手さは無いがリアリティを重視した改善が多々施されている。 -リモコンアクションの醍醐味。 --剣士系の敵との戦闘では、「剣を振る」というアクションと「リモコンを振る」というプレイヤーのシンクロ性を存分に発揮しており、戦いの醍醐味を存分に味あわせてくれる。たらして魚を釣るという「釣り」の感覚も、リモコンだからこそ再現しうるものだろう。スタッフがやたらプッシュしていただけはある。 --最初こそなれが必要だが、操作性は決して劣悪ではなく、すぐ思うように動かせるようになる。 -質の高いBGM。 --勇ましく世界観を彩る「ハイラル平原メインテーマ」ミドナに関する印象的なイベントで流れる「傷だらけのミドナ」、一度聴いたら絶対に忘れないであろう「マロマート」等は今なおファンの間で話題になる。 ---過去作品のアレンジ曲も多く、これらも好評。 -これだけのグラフィック・アクション性を内包しながらロードは短く、処理落ちもほとんどない。 --よって、『時のオカリナ』『ムジュラの仮面』に親しんだ人もほとんどストレスなく楽しめる。 ---- **賛否両論・問題点 -Wii版のリモコンとヌンチャク。 --初期のWiiソフトにしてはうまくプレイスタイルに溶け込んでおり、上述のようにリモコン操作で味わえる醍醐味もあるにはあるのだが、「リモコン操作を強引に導入している」感が否めない箇所も少なからずある。 //↑とりあえずどういう場面においてそう感じられるのか、具体例を挙げてもらいたい。 //操作性うんぬんと評価に値する箇所は評価点に移動。 --リモコンのスピーカーから、剣を取り出したときや、仕掛けを解除したときなどにSEが鳴るが、非常にチープな音((音が反響する場所で金属板をこすり合わせたような音。))で、さらに通信できる量の限界かノイズがかかったり、時々通信不良で音が途切れたりと散々。わざわざリモコンで鳴らす必要はあったのか。 --これらの欠点からか次作『[[スカイウォードソード>ゼルダの伝説 スカイウォードソード]]』はリモコンでプレイする必然性をきちんと踏まえた操作体系となっており、リモコンから音も鳴らなくなった。 -ボリュームの濃さの裏返しでもあるが、冗長感がある。 --マップが広すぎる。2つ目のダンジョンをクリアして少し進んだ時点で、『時のオカリナ』並みのマップの広さ((例:本作のハイリア湖の広さ=『時のオカリナ』のハイリア湖+ハイラル平原ぐらい))となり、「広大」というより「だだっ広い」という印象になりがち。 ---特に城下町には、もっとサブイベントや入れる建物が欲しかったところだが、本来なら色々入る予定だったものの大人の事情で盛大に削られてしまったという。 --狼リンクの必要性を問う声が多い。というのも、狼パートは基本的に一本道の自由度が低い探索パートであり、今作が冗長と言われる所以はこれにあるといっても差し支えない。 ---「狼になれる・ゴーストなどと戦える」事自体への批判はないが、そもそも狼を操作することが『ゼルダ』らしくないという声もある。%%…じゃあ『ゼルダ』らしさとは一体何なのか、と問い質したい気はしないでもないが。%%~ もう少し狼状態の活かし方を工夫すれば十分解消可能な問題と思われるだけに、残念でならない。 --ゲームを起動するたびに、5ルピー以上のルピー取得の際に演出が入り、煩しい。 -自由度の低さ。 --普通の3Dアクションとしてみたらそこまででもないが、ゼルダとしてはその気が強い。攻略の自由度が高い『ムジュラ』や、序盤を越えれば移動範囲が一気に開ける『時オカ』『風タク』とは雲泥の差。 --息抜きのサブイベントは少ない上にストーリー系のおつかいイベントが多いのでダレやすい。 --ルピーを使い道が必須系のものを除きほとんどない。一応、「装備すると無敵になるが、その間ルピーがすごい勢いで減っていく」という隠しアイテム・マジックアーマーが存在し、全く使い道が無い訳ではない。ただデメリットゆえに実戦での使いどころに乏しく、ルピーを減らすためだけにマジックアーマーを装備するという本末転倒な事態になることも。マジックアーマーが役立つのは大妖精の洞窟くらい。 ---本作でのルピー所持上限は最大で1000ルピーと『時オカ』の2倍なのだが、ルピーを預けられる施設がない。フィールド上にはルピーの入った宝箱が大量に設置されており、軽々と所持上限に達してしまう上に、上限だと宝箱のルピーを取ることができない。結果、宝箱を開けずに放置するか、消費してから戻ってくる二度手間になる。 ---次作の『スカイウォードソード』では改善されたが、こちらではコレクトアイテムで同じような問題が発生してしまっている。 --『時オカ』から続投した「時間」は本作でも重要なファクターにも関わらず、昼夜を逆転する事ができない。今作でも時間に関するイベントが多い(特にゴーストはフィールドでは夜しか出てこない)ので、かなり痛い。 -目新しさに欠ける謎解きやイベントの解決法が多い。 --焼き直し感があるかというとそうでもなく、ボリュームを考えると頑張っている方であろう。新要素も多い。それでもダンジョン数の多さに対して新しい謎解きの数が間に合っていない。 ---道具は『時オカ』に似たりよったりだった『ムジュラ』が、ダンジョンが少ない反面工夫があったのに対し、本作は『時オカ』を踏襲しているのか王道なダンジョンが多い。強烈な印象を残す道具はスピナーとコピーロッド、ダンジョンのあり様として新機軸なのはスノーピーク(雪山の廃墟)ぐらいである。 ---また、過去作のBGMのアレンジの多用がその感覚に拍車をかけている。 -釣堀で遊べるコロコロゲームの難易度が鬼畜。特にWii版のリモコン操作での難易度の高さが有名(ボタン操作であるGC版はそれに比べれば少し易しい)。 --最難関の8面まで全てクリアしたご褒美は、ゲーム中で最もレアな魚であるハイラルドジョウが釣れるようになる「カエルルアー」。 ---クリアできなくてもコンプに関与しないのが救いだが、ルアーの解禁のために、釣りと全く関係ないミニゲームのクリアを要求されるのは何とももどかしい。 --カエルルアー入手後に挑戦できる2周目以降は、より制限時間が短くなった状態で、1~8面をループしていく形となるが… ---驚くべきことに、完全クリアしようと思えばそれを''8周''も繰り返さなくてはならない。周回ごとにみるみる制限時間が短くなっていき、最終的には超高難易度ゲーと化す。 ---そこまで苦労して達成した完全クリアのご褒美も「現在持っているルピー額を2倍にしてくれる」という微妙なもの。はっきり言って苦労に見合ってない。 ---とはいえ、景品がハートのかけら等の収集アイテムだとしたら、コンプリートする為にこの鬼畜ゲームを制覇する必要があるという別の問題点が生まれてしまいかねないが。このテの高難易度ミニゲームの報酬は万人の納得を得るのが難しい問題である。 --このような鬼畜要素などのせいで、この釣堀を管理しているNPCが「悪女」呼ばわりされてしまうこともしばしばある(理由は他にもあるが)。 ---- **総評 シリーズの王道を全て踏襲したハイレベルな作品。~ 過去作と比較して冗長さやマンネリ感、一本道感が強く、新要素である狼化が目新しさと引き換えにその欠点を更に強めてしまった点だけは悔やまれるが、~ その点を除いて総合的に見れば、過去作から進化した要素も多く、その他の面も良作の水準を十二分に超えている一作と評価できるだろう。~ 国産ゲームとしては稀に見るハイクオリティのアクションアドベンチャーに仕上がっており、ゲームオブザイヤーをはじめ数々の賞を受賞するに至った。 今までのゼルダが好きだった人、シリーズ未経験者も安心して楽しめる名作である。 ----     *ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス HD 【ぜるだのでんせつ とわいらいとぷりんせす えいちでぃー】 ※オリジナルと違う部分のみ記載。 |対応機種|Wii U|&amazon(B017VTWUKK)通常版|&amazon(B017VTWUJQ)SPECIAL EDITION版| |販売元|任天堂|~|~| |開発元|任天堂、Tantalus Media|~|~| |発売日|2016年3月10日|~|~| |定価|5,700円(税別)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| //「見出しと表」の構成部分はそこへの直リンクを張られる場合があるため、ダブってしまいますが分類をつけます。 **概要(HD) Wii Uに移り、フルHD(1080p)で描画されたリメイク版。アスペクト比も16:9に変更されている。~ 画質だけではなく、原作の様々な部分に調整が入っている。開発は任天堂内製ではなくオーストラリアの企業が行っているが、特にオリジナル版から劣化した点はない。 なお、こちらのリンクは左利きである。(つまりゲームキューブ版を基にしている) 通常版とSPECIAL EDITION版が発売されており、SPECIAL EDITION版はソフトに加えウルフリンクのamiiboとサウンドトラックが付属する。((限定版でしか手に入らないわけではなくamiiboウルフリンクの単体発売もされている。)) ---- **主な追加要素と変更点(HD) -タイトル通りのHD化及び、Wii Uへの対応。 --元がリアル指向のグラフィックだっただけにテクスチャが総とっかえされた効果は大きい。キャラクターもより凛々しくなったリンク、より妖艶になったミドナ、よりグロテスクになった敵…等など美しさと迫力が増している。 --GamePad側にはマップが常時表示されており、時間を止めずにスムーズにアイテムの持ち替えも行える。弓矢やパチンコはジャイロ操作も可能。 --もちろんGamePadのみでのプレイにも対応。ボリュームがあるだけに寝っ転がって気軽に遊べるようになったのは大きい。 ---PROコンにも対応しているのでPadの充電がつい気になってしまう人も安心。一方Wiiリモコンには非対応。 -昨今のゼルダではおなじみの「辛口モード」も搭載しており、左右反転・ダメージ2倍・ハートが出ない仕様になる。ただし『タクトHD』と違って途中で切り替えられないので注意。 -細かな仕様・シナリオの改善。 --ミドナに話しかけずワンタッチで狼リンクに変身できるようになった。細かい点ではあるがオリジナル版では一々5秒程かかっていたのが1秒未満で済むようになり総合的に大幅なプレイ時間削減につながっている。 --トワイライトを開放するための必要な雫が16個から12個に減っており、話のボリュームはそのまま冗長さは若干薄くなっている。 --5ルピー以上のルピーを手に入れた際の演出が削除され、テンポがよくなった。 ---サイフ自体もオリジナル版より多くの金額が所持できるようになった。最終段階ではオリジナルでは1000ルピーまでだったがこちらは2000ルピーまで所持できる。 -ゴーストの居場所が昼でも分かるようになる「ゴーストのカンテラ」というアイテムが追加された。マップに倒したゴースト数も表示されるため、取りこぼしが無いか確認しつつ進められる。 -amiiboとの連動要素 --『スマブラ3DS/WiiU』用のゼルダキャラのamiiboを読み込むとそれぞれ回復やアイテム補充などの効果が得られる。 ---ガノンamiiboのみダメージ2倍になるというマイナス効果があるが、これは辛口版のダメージ倍増と重複するので4倍ダメージというほぼ一発食らえば即死級の超高難易度でプレイすることも可能。 --SPECIAL EDITION版に同梱されているウルフリンクのamiiboを使うと「獣の試練」という全40層の新ダンジョンに挑戦できる。 ---このダンジョンでは通常のリンクになれず、狼形態のまま最下層まで進むという制限がついている。無事最下層にたどり着ければ所持金が9999ルピーまで持てる新アイテム「底なしの財布」が手に入る。 ---また、このダンジョンを攻略することでamiibo自体も成長する。本作だけでは特に意味のない要素ではあるが、後発作品であり同じくウルフリンクのamiiboに対応している『[[ブレス オブ ザ ワイルド>ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド]]』の方で同じamiiboを使うと、ウルフリンクがより強化された状態で召喚できるという形で連動している。 -その他原作にあった細々なバグの修正。 --ただ修正されたバグの中にネタプレイで使える小技もあったため若干残念がる声も。 **賛否両論・問題点(HD) -オリジナル版はルピーの所持上限時に宝箱を開けた場合取らずに戻していたが、本作では上限に達していても宝箱に戻さす持ち切れない分は切り捨てられるようになった。 --一々面倒になってなくていいという意見もあれば損した気分になるという声も。上述の通り今作はルピーの使い道が乏しくサイフの限界も大きくなっているので切り捨てられてもそんなに影響はないが。 -HD版において追加された「ハンコ」の入手場所がノーヒント。 --ハンコとはMiiverseで使えるスタンプを増やすアイテムで、各地の宝箱に全50個隠されている。 --各ハンコを入手した場所は自分で憶えておくしかないため、ハンコの在り処について当のMiiverseで情報交換をするといったことは難しくなっており、普通に攻略サイトなどに頼る羽目になってしまう。 --上記のコロコロゲームと同様、集めなくてもコンプには影響しない。 -『タクトHD』と同じく大きな追加要素はなし。 --「面白いが航海と後半のトライホース集めがだるい」というオリジナル版の明確な問題点が改善された『タクトHD』と比べると、HD版ならではのセールスポイントが弱く、クリア済みプレイヤーにはあちら以上に進めにくい。 **まとめ(HD) 画質以外あまり原典と違いは無いものの、細かい部分の快適性は向上している。~ WiiUを持っていて今からトワプリをやってみたいという人にはこちらの方を推奨する。 **余談(HD) -HD版発売に合わせ、小学館の漫画アプリ「MangaONE」にてゼルダシリーズのコミカライズでおなじみ姫川明による漫画版が連載されている。 --姫川曰くオリジナル版発売時も連載される方向で話が進んでいたが、年齢制限が原因で突然企画がお蔵入りにとなってしまったため、実に10年ぶりに悲願が叶ったことになる。

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