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*いけいけ! 熱血ホッケー部 すべってころんで大乱闘 【いけいけ ねっけつほっけーぶ すべってころんでだいらんとう】 |ジャンル|スポーツ(アイスホッケー)|CENTER:&image(http://img.gamefaqs.net/box/0/4/2/49042_front.jpg,height=100)[[高解像度で見る>http://img.gamefaqs.net/box/0/4/2/49042_front.jpg]] [[裏を見る>http://img.gamefaqs.net/box/0/4/2/49042_back.jpg]]| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売・開発元|テクノスジャパン|~| |発売日|1992年2月7日|~| |定価|6,500円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsteelblue):''スルメゲー''|~| |ポイント|クセが強いが慣れると非常に爽快&br;スピーディーかつラフなアイスホッケー|~| |>|>|CENTER:''[[くにおくんシリーズリンク>くにおくんシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ファミコンにおける『くにおくんシリーズ』の第七作目。~ 『[[サッカー編>熱血高校ドッジボール部 サッカー編]]』に引き続き、「くにお」が「熱血ホッケー部」を救う為に手を貸すというもの。~ **ストーリー ドッジボールの練習中に誤ってホッケー部の「よういち」にナッツシュートを当ててしまった「くにお」は~ 次に「白金高校」との対抗試合に負けるとホッケー部が廃部にされてしまうという事情を聞き、落ち込む「よういち」を元気づけるために~ ドッジボール部とホッケー部の紅白戦を行うが、素人のはずのドッジボール部にすらホッケー部は負けてしまい、「よういち」はなおさら落ち込んでしまう。~ 「…ほっけーぶなんかつぶれてしまえばいいんだ!」そう嘆く「よういち」に「くにお」は「ばかやろーっ!それでもおとこかよ!!」と言い、怒りの鉄拳で活を入れるが、陰で応援していた新聞部の「かおり」からホッケー部が弱いのは「よういち」のせいではなく「ちーむめいとが ''たこ'' なの…」と伝えられる。「くにお」は「おれが、おまえたちをきたえなおしてやるぜ!!」と宣言し、だらしないホッケー部を一から鍛え直すために白金高校との対抗試合までの間に「りき」をはじめとする友人達にホッケー部の強化試合を頼み込むのだった。 **ゲームの流れ -ストーリーの通り、最初は「ドッジボール部」を率いて「ホッケー部」との紅白戦を行い、~ 勝利すると「ホッケー部」を率いて熱血高校の「剣道部」や「野球部」といった他の部、さらに「百合ヶ丘女子ホッケー部」「花園高校アメフト部」「谷花高校ローラーチーム」といったくにおの友人のいる他校と強化試合を行う。 --その為、正規の試合で相手のホッケー部と戦うのはゲーム後半の「白金高校」以降となる。 #region(白金高校に勝利した後) --「白金高校」との対抗試合に勝利してホッケー部存続と思いきや、今度はインターハイで優勝できなければ廃部になることに。ホッケー部はインターハイへ出場し、「幡馬実業高校」「四天王寺学院」「大雪山高校」といった強豪校を相手に戦い、優勝を目指すことになる。 #endregion --チームの「コスチューム」もそれぞれのチームに準ずるのでアイスホッケーなのに''竹刀やバット''を平気で振り回す。 ---試合に勝つ事で相手チームから「コスチューム」をもらう事が出来((後半のチームは貰えない事もある))、次の試合から装着する事が出来る。 ---「コスチューム」は姿が変わる他、攻撃力と防御力が設定されており、さらには専用のアクションが存在するものもある。「けんどう」ならジャンプして衝撃波を放てたり、「やきゅう」ならキーパーがバットで必殺シュートを打ち返せる。 --「しなりおもーど」で試合に負けると「くにお」から「よういち」にコンティニューを促されるが、ここで諦めると「くにお」のアッパーで「よういち」が吹き飛ばされ((5点以上の差で負けると「くにお」も『熱血物語』の「たいら」の様な顔になって落ち込み、「かおり」が二人まとめてアッパーで吹っ飛ばす。))、ホッケー部は廃部になってしまいゲームオーバー((ご丁寧に「ほっけーぶは はいぶに なりました。」と表示される。))。この時に再開用のパスワードが表示される。 ---実は試合に勝った際に新聞部の「かおり」が発行する「熱血通信」のNO.がパスワードになっているので、メモっておけばゲームを中断するためにわざわざゲームオーバーにする必要はない。 **システムとルール ''ゲームモード'' -「しなりおもーど(1P~2P)」:メインとなるストーリーモード、「熱血ホッケー部」を率いてCPUを相手に勝ち抜いていく。進行するに従って新入部員(「とよいち」「ひで」)が加入する。 -「たいせんもーど(2P~4P)」:登場するチームを使って対戦を行う。選べるチームが限定されていた『サッカー編』と違い、ゲーム中に登場する大半のチームで(残念ながら全部ではない)対戦が出来るようになった。 ''選手のパラメーター'' -選手はそれぞれ以下のパラメーターを持つ。 --ぱわー(体力):ショットの強さの他、必殺ショットを放つのにも必要。攻撃を受けると減り、0になると必殺ショットが出せなくなる。 ---キーパーの場合は攻撃を受けても体力が減らないが、ショットなどでふっ飛ばされると減る。さらには体力がなくなると必殺ショットを止められなくなる為、非常に危険。 --はやさ:素早いほど動きが速くなる他、ターンの旋回半径が大きくなる。 --おもさ:重いほどゴールキーパーに向き、相手とぶつかった際の押しが強くなる。 --ゴールキーパー:マスクデータ、ゴールキーパーの適性。これが低い選手はゴールから離れて守るので、キーパーとゴールの間を突かれて点を入れられやすい((逆に言えば前に出ての守備が可能ということだが、それが生かせる場面は少ない。))。 --性格:マスクデータ、短気な選手はちょっとの攻撃ですぐに怒り状態になり、しかもなかなか戻らない。 #region --実は「ぱわー」「はやさ」「おもさ」は表示データが''全くのデタラメ''でせいぜい目安にしかならず、内部データでは「ぱわー」は各キャラごと・「はやさ」「おもさ」及び「ゴールキーパー」は能力が4段階で設定されている。性格は3種類。 #endregion ''試合のルール'' -1チーム4人制で、センターフォワード(CF)・ウイング(WG)・ディフェンス(DF)・ゴールキーパー(GK)に配置する。 -試合は3on3で一試合につき、3分を3ピリオド行う。第3ピリオドが終わるまでに相手チームの点を上回らなければ敗北になってしまう。 --ピリオドが終わる度に体力(ぱわー)は最大値に回復する。 -通常のアイスホッケーと同様にパックをゴールに決めて点を取るのが目的になるが、本作は基本的に''スティックやショットで相手選手をボコボコにして体力を削り''、パックを奪いつつ攻撃に転じる。 --通常のショットではゴールを決め辛いので、様々な方法で繰り出す必殺ショットが主な得点源になる。 -何度も選手を殴っていると''殴られた選手がキレる''(怒髪天を衝く表情に変わる)事があり、異様に凶暴になる((攻撃アクションも、スティックではなく拳や蹴りが飛び出す))。キレた選手が暴行をはたらくと一定の確率でペナルティを取られて退場させられる。 --退場させられた選手はそのピリオド中に相手チームが1点を取るまで復帰しない。その為、相手をわざとキレさせて退場させて数を減らすという戦法を取る事もできる。~ 特に本作はフィールドプレイヤーが三人しかいないので、一人欠けるだけでもかなりの痛手になる。 --''くにおくんシリーズなのに反則がある''と言われがちな本作だが、全く関係ない選手をボコりまくってもペナルティをとられることはないので、キレてさえいなければ積極的に殴りに行っても良い。%%審判仕事しろ%%。 ---むしろ対戦チームの性格によっては''パックそっちのけでこっちをボコボコにする''ヤツまでいる始末なので両選手入り乱れての乱闘はデフォルトとなる。 -シリーズ恒例の特徴的なリンクも健在。壁に当たるとトランポリンのごとく跳ねまわる「花園」や、リンクのあちこちにある傷に当たるとあらぬ方向にパックが飛んで行く「白金」、リンクに埋められている''地雷''を踏むと爆発して吹っ飛んでいく「谷花」など。 **操作方法 -ゲームのレイアウトや基本操作は『[[サッカー編>熱血高校ドッジボール部 サッカー編]]』に似ているが、一人のフィールドプレイヤーを操作していた『サッカー編』とは異なり、キーパーも含めた全ての選手を操作するようになった。 --この為、『サッカー編』に存在した「作戦」や、「CPUアシストシステム」は廃止されている。 --基本的にパックに近い選手に操作権が移るが、プレイアブルキャラクターがパックを持って攻撃に移る際は付近にいる選手も同じ動きをする。 ---敵にパックを取られた場合は非プレイアブルキャラクターはディフェンスポジションまで戻り防御に備える。 --移動アクションが豊富になった。十字キーを左右に二度押しする事でダッシュ(ブレーキ)、ダッシュ中に上下に素早く二度押しする事でターンが可能、また、A+B同時押しでジャンプをする事も出来る。 --パックを持っている時、Aボタンをチョンおしする事でパックを軽く打ち上げる「チョン!パス」が行える。 ---パスではあるが他の選手にパックを渡すわけではなく、後述のスラップショット(必殺ショット)の予備動作の意味合いが強い。 --ディフェンス面でもタックルやスティックによる暴行が可能。ダッシュやジャンプと組み合わせることで多彩な攻撃アクションが行える。 --ゴールキーパーもオート操作ではなくなり、マニュアルになった。パックが飛んで来る位置に合わせて移動させ、タイミングよくボタンを押してキャッチ(ブロック)する。Bボタンでグローブを使った胴の高さへのブロック、Aボタンで足元へのブロック。 ''個性的な必殺ショット'' --パックを持ってBボタンで一定時間、力を溜めることで「スラップショット(必殺ショット)」となり、体力を消耗しつつ必殺ショットを放つ事が出来る。 --「チョン!パス」で打ち上げたパックをタイミングよく打つことでも体力を殆ど使わずに((体力が0の状態だと出せない))必殺ショットを撃つことも可能。 --高等なテクニックとして、乱戦のさなかのこぼれ球を「ダッシュ+回転足払い」で当てる事で相手を攻撃しながら必殺ショットが出す事も出来る。 ---「くにお」の「ナッツショット」のように単純にゴールに向かうだけのものもあれば、一癖も二癖もある個性的なショットも多い。 ---「しおしおショット」はある程度の距離を飛ぶと勢いを急激になくし、リンクに落ちてその場に留まった後、あらぬ方向へ飛んでいき、自殺点になりかねない一見クソショットだが、地面に留まった状態のパックに触れると''触れた選手の体力がゼロになる''という強力な効果を持っている。CPUはそんなことはおかまいなしに積極的にパックを回収しようとするため、ヒットさせやすい。 ---「バッキーンショット」はゴールに入るまでが長いのでショットが終わるまでの間、キャッチされないように''ひたすらキーパーを殴るのが常套手段''((後半のあるチームはこれを当たり前のように使ってくる。))。 ---「くまさんショット」はパックがくまさんに変わり、ゆっくりとゴールに目掛けて歩き出す。ゴールに届くまでの間に''3人が特攻''すればくまさんが転倒して防ぐことが出来る他、この必殺ショットだけはAボタンの下段ブロックで止めることが可能。しなりおもーどでは直前に野球部のユニフォームが手に入っているが、このシュートはキーパーのバットで打ち返せない((偶にキーパーの前でジャンプする事があり、この時は打ち返せる。))。 **評価点 ''奥が深くなったアクションとゲーム性'' -『サッカー編』では簡単な操作で強力な必殺シュートを何度でも繰り出せた為に難易度が低かったが、本作の必殺ショットはそれなりに強力ではあるが、かなり出しづらくなっている。 --さらには必殺ショットに体力が必要になった為、''いかに相手をボコって体力切れに持ち込む''かが非常に重要になった。 ---説明書ではBボタンで力を溜める必殺ショットを紹介しているが、実際は''溜めている間にあっという間にボコボコにされる''ので実用的ではない。しかもこの方法で出そうとすると体力消費量が大きいというデメリットがある。 ---実用的な必殺ショットの出し方は「チョン!パス」後「ジャンプ+ショット」でタイミングよくパックの頂点を打つ方法となるが、タイミングが際どかったり、ゴールに近すぎると出ないといった制約もあり、一筋縄ではいかない。なお、この方法でも僅かに体力を消費する。 ---難易度が高くなった分、必殺ショットで豪快にキーパーを吹き飛ばしてゴールが決まると非常に爽快。 ---必殺ショットは接触ダメージも大きいので相手の体力を減らす有効な手段にもなりうる。 -移動アクションの強化により非常にスピーディーな動きが可能。特に「ターン」の追加により、相手をかき乱したり、逃げから即座に攻撃に転ずることも出来る。 --相手から逃げつつ、「チョン!パス」による必殺ショット、ゴールの後ろから山なりのパスをあげて、ゴール前の選手に打たせるといった様々なテクニックが存在する。 -攻撃アクションの駆け引きも増えた。『サッカー編』ではスライディングをすれば確実にひるませる事が出来たが、相手の攻撃をジャンプでかわしてカウンターを仕掛けるといった駆け引きが生まれるようになった --ダウンしている相手も追撃が可能なので連続で殴りつけて気絶(一定時間点滅して起き上がらなくなる)させるといった戦法もとれる。 ''コスチュームシステムによる選択肢の増加'' --攻撃力と防御力は「コスチューム」に依存するため、それぞれの選手の能力以外の選択肢が加わり色々な遊び方が出来るようになった。前半に手に入るコスチュームにも光る特徴があるなど、性能のバランスも良好。 --「ろーらー」は攻撃力が高く、空を飛びながら「ぼうじゅつすぺしゃる」で攻撃しながら(場合によっては逃げながら)力を溜められるので必殺ショットを非常に出しやすくなるが、防御力が非常に低く、必殺チャージ時の消費量も多いため、あっという間に息切れしてしまう。 --「やきゅう」は攻撃力も防御力も低いものの、キーパーがバットを装備するため、タイミングよく振れば様々な必殺ショットを打ち返せる為、後半でも十分に実用に耐えうる。 --「百合ヶ丘女子」からもらえる「すぺ・1」は防御力に特化しており使いやすいが、メンバー全員が''女子高生のスカート姿''になり、各モーションも女臭くなるという大きなインパクトがある。 ''キャラクターとBGMは相変わらず高水準'' -試合の合間に表示されるキャラによる寸劇も非常に凝っている。お茶を飲んで顔をしかめる「くにお」や銭湯で「くにお」の''アレ''を見てしまい、急いで身体を洗う「りき」といった細かい動きが作りこまれていて見て楽しめる。 -全体的に良曲が多く、「対白金高校戦」を始めとして試合中のBGMは全てが良曲と言っても差し支えない。しかもインターハイの3試合ではそれぞれ専用の曲が用意されているという太っ腹。 --「しなりおもーど」で第三ピリオドの時点で同点ないし負けている場合、試合中のBGMが『サッカー編』のBGMに変わるという演出がある。 ---しかも流れる曲は『サッカー編』で最も苦戦させられるであろう服部学園戦のBGMなので旧作のプレイヤーには''トラウマをえぐられる''と共に焦燥感が煽られる。 --また、珍しくパスワードによるサウンドテストも実装されているが、前述の劣勢時のBGMは聴くことができない。 **問題点 ''全体的にクセが強く万人向けではない'' -それまでのシリーズに比べると難易度が高く、「誰でも簡単に爽快感のあるゲーム」とはいかなくなっている。 --アイスホッケー故に移動中は上下の移動幅が少なかったり、振り向く際に隙が出来たり、止まる際にも少し滑るなど、移動のクセも強い。 ---ダッシュ中のターンも、使い方を誤れば敵のまっただ中に突っ込んでしまう等、アクションは全体的に独特。 --先述の通り、必殺ショットの出し方が難しく、何度も練習してコツを身体で覚えなければ「しなりおもーど」のクリアは難しい。 ---最初の相手である「ホッケー部」は''負けるのが難しいほど弱い''((CPU自体が弱く設定されているのもそうだが、主な原因はドッジボール部(プレイヤー)が全体的に高い能力を持つのとキーパー能力が最低の「まさし」がキーパーを務めるのでゴールががら空きであるため。))のでここで独特の操作感覚と必殺ショットの出し方の練習をしてゲームのクセを覚える事が大事。なおここで%%自殺点などして%%わざと負けるとストーリーが続かないということで「ゲームオーバー((この場合はスコア表示の後、廃部のメッセージなどはなく直接タイトルに戻る))」となる。 ---「剣道部」や「野球部」はそれほど強くないが、「百合ヶ丘女子」は積極的なオフェンスと必殺ショットを放ってくるので、必殺ショットが出せるようになっていないと勝つのが難しく、''初心者の壁''になっている。ちなみに「百合ヶ丘女子」のメンツは見た目とは裏腹に、短気な選手が多い。 ---ゲームの後半になると必殺ショットでも簡単に取られることが多くなるので、キーパーを妨害しつつショットを決める、様々な角度からショットを仕掛ける等の新たなプレイが求められる。 --CPUの難易度も高めであり、妨害やターンを駆使してあっという間にゴールを決めてくるので、敵と味方の動きをよく研究しなければ勝てない。 --全体的にゲームのスピードが早いためにディフェンスが難しく、キーパーの操作がマニュアルなのも相まって慣れない内は平凡なショットでも取り損ねて点をとられる事が多い。 ''同時プレイがそれほど楽しくない'' -「しなりおもーど」の同時プレイでは2P側はゴールキーパーに固定されるので、ショットが飛んで来なければする事がない。 --場合によっては必殺ショットばかりが飛んできて''ふっ飛ばされるだけの役''になりがち。 --先述の通り、ディフェンスが難しいのである程度慣れている人でないと足を引っ張る結果になってしまう。 ---やはり二人共フィールドプレイヤーを操作できていた『サッカー編』に比べると盛り上がりに欠けてしまうのは否めない。 -「たいせんもーど」の4人同時プレイでも2Pと4Pはキーパーに固定される。 ''禁じ手がある'' -キーパーの手前で「チョン!パス」を出しつつダッシュ攻撃でキーパーを攻撃しつつパックにスティックを当てると為す術もなくゴールが決まるといったハメが存在する。 -CPUが相手でゴールキーパーの適性が低いチームの場合、画面下部の特定の場所からショットを放つだけで簡単にゴールが決まるといった抜け穴もある。 --とはいえこれはプレイヤーが使うかどうかを決められるため、一種の救済措置とも言える。 **総評 ゲームとしてはシリーズ屈指の難易度に加えて、独特の操作性に慣れるまでに諦めるか諦めないかで評価が大きく変わる作品である。~ 最初は敵に翻弄されて、思うように試合を運べずにストレスが溜まるが、慣れてくるに従って少しずつゲームの持つポテンシャルを感じることが出来、~ 次第に本作が「くにおくんシリーズ」らしいハチャメチャさに加えて、高いアクション性と戦術性を併せ持った良作である事が分かる。~ シリーズの中ではややマイナーめの作品ではあるが、本作をシリーズ屈指のスポーツアクションとして挙げるファンもいる。~ **余談 ドッジボール部について -『サッカー編』に引き続き、お約束の%%「[[ドッジボールの世界大会はどうするんだよ!>くにおくんのドッジボールだよ全員集合!]]」といったメタ発言も健在。お前等はその大会に出られないけどな!%% --「しんいち」は相変わらず「ったく、[[こんどは>熱血高校ドッジボール部 サッカー編]]ほっけーかよ。」とやる気がない様子。 -初戦のみ使用可能な「ドッジボール部」は「ホッケー部」より高性能なパラメーター持ちなので、''タコなホッケー部員じゃなくてこいつらを使いたい''と言いたくなる…が、~ 裏ワザのパスワードにて「ドッジボール部」でストーリーを進める事が可能。ただし、パスワードに残せない上に''コスチュームが固定''であるため、難易度は非常に高い。いわゆる裏モードといった扱い。 その他 -5点差以上つけられて敗北した場合、コンティニュー画面で「よういち」へ話しかけるのが「くにお」から「かおり」になる。ここであきらめる(コンティニューしない)と、かおりの強烈なアッパーで2人が吹き飛ばされる。 -「野球部」のメンバー「しんご」はSFCの『ダウンタウン熱血べーすぼーる物語』にも熱血高校の選手「あかい しんご」として登場。本作の「野球部」のメンバーから唯一続投している稀有な例となっている。 -ホッケー部員達は、サッカー部員達とは対称的にその後目立った活躍はないものの『[[熱血格闘伝説]]』のオープニングにカメオ出演している。本作の功績が認められたのか''全員白ランを着ている。'' -発売日は受験シーズン真っ盛りである。 --アイスホッケー自体は今でこそ基本的に室内競技なのでオールシーズン可能だが、元来はウィンタースポーツであるため、時期的に間違ってはいない((なお発売日の1992年2月7日は第16回冬季オリンピック(アルベールビルオリンピック)の開会式の前日でもある))。いないのだが… ---ジャンプ放送局にて、「受験生の先輩にこのソフトをプレゼントしてしまった」といういろんな意味で肝の冷えるネタが投稿されたりもした。 **移植 -GBAにて『[[くにおくん 熱血コレクションシリーズ3>くにおくん 熱血コレクション1/2/3]]』の中に移植されているが、移植度に難がある。 -バーチャルコンソール(Wii/WiiU/3DS)でも配信されている。また、3DSの『くにおくん熱血コンプリート ファミコン編』にも収録。
*いけいけ! 熱血ホッケー部 すべってころんで大乱闘 【いけいけ ねっけつほっけーぶ すべってころんでだいらんとう】 |ジャンル|スポーツ(アイスホッケー)|CENTER:&image(http://img.gamefaqs.net/box/0/4/2/49042_front.jpg,height=100)[[高解像度で見る>http://img.gamefaqs.net/box/0/4/2/49042_front.jpg]] [[裏を見る>http://img.gamefaqs.net/box/0/4/2/49042_back.jpg]]| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売・開発元|テクノスジャパン|~| |発売日|1992年2月7日|~| |定価|6,500円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsteelblue):''スルメゲー''|~| |ポイント|クセが強いが慣れると非常に爽快&br;スピーディーかつラフなアイスホッケー|~| |>|>|CENTER:''[[くにおくんシリーズリンク>くにおくんシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ファミコンにおける『くにおくんシリーズ』の第七作目。~ 『[[サッカー編>熱血高校ドッジボール部 サッカー編]]』に引き続き、「くにお」が「熱血ホッケー部」を救う為に手を貸すというもの。~ **ストーリー ドッジボールの練習中に誤ってホッケー部の「よういち」にナッツシュートを当ててしまった「くにお」は~ 次に「白金高校」との対抗試合に負けるとホッケー部が廃部にされてしまうという事情を聞き、落ち込む「よういち」を元気づけるために~ ドッジボール部とホッケー部の紅白戦を行うが、素人のはずのドッジボール部にすらホッケー部は負けてしまい、「よういち」はなおさら落ち込んでしまう。~ 「…ほっけーぶなんかつぶれてしまえばいいんだ!」そう嘆く「よういち」に「くにお」は「ばかやろーっ!それでもおとこかよ!!」と言い、怒りの鉄拳で活を入れるが、陰で応援していた新聞部の「かおり」からホッケー部が弱いのは「よういち」のせいではなく「ちーむめいとが ''たこ'' なの…」と伝えられる。「くにお」は「おれが、おまえたちをきたえなおしてやるぜ!!」と宣言し、だらしないホッケー部を一から鍛え直すために白金高校との対抗試合までの間に「りき」をはじめとする友人達にホッケー部の強化試合を頼み込むのだった。 **ゲームの流れ -ストーリーの通り、最初は「ドッジボール部」を率いて「ホッケー部」との紅白戦を行い、~ 勝利すると「ホッケー部」を率いて熱血高校の「剣道部」や「野球部」といった他の部、さらに「百合ヶ丘女子ホッケー部」「花園高校アメフト部」「谷花高校ローラーチーム」といったくにおの友人のいる他校と強化試合を行う。 --その為、正規の試合で相手のホッケー部と戦うのはゲーム後半の「白金高校」以降となる。 #region(白金高校に勝利した後) --「白金高校」との対抗試合に勝利してホッケー部存続と思いきや、今度はインターハイで優勝できなければ廃部になることに。ホッケー部はインターハイへ出場し、「幡馬実業高校」「四天王寺学院」「大雪山高校」といった強豪校を相手に戦い、優勝を目指すことになる。 #endregion --チームの「コスチューム」もそれぞれのチームに準ずるのでアイスホッケーなのに''竹刀やバット''を平気で振り回す。 ---試合に勝つ事で相手チームから「コスチューム」をもらう事が出来((後半のチームは貰えない事もある))、次の試合から装着する事が出来る。 ---「コスチューム」は姿が変わる他、攻撃力と防御力が設定されており、さらには専用のアクションが存在するものもある。「けんどう」ならジャンプして衝撃波を放てたり、「やきゅう」ならキーパーがバットで必殺シュートを打ち返せる。 --「しなりおもーど」で試合に負けると「くにお」から「よういち」にコンティニューを促されるが、ここで諦めると「くにお」のアッパーで「よういち」が吹き飛ばされ((5点以上の差で負けると「くにお」も『熱血物語』の「たいら」の様な顔になって落ち込み、「かおり」が二人まとめてアッパーで吹っ飛ばす。))、ホッケー部は廃部になってしまいゲームオーバー((ご丁寧に「ほっけーぶは はいぶに なりました。」と表示される。))。この時に再開用のパスワードが表示される。 ---実は試合に勝った際に新聞部の「かおり」が発行する「熱血通信」のNO.がパスワードになっているので、メモっておけばゲームを中断するためにわざわざゲームオーバーにする必要はない。 **システムとルール ''ゲームモード'' -「しなりおもーど(1P~2P)」:メインとなるストーリーモード、「熱血ホッケー部」を率いてCPUを相手に勝ち抜いていく。進行するに従って新入部員(「とよいち」「ひで」)が加入する。 -「たいせんもーど(2P~4P)」:登場するチームを使って対戦を行う。選べるチームが限定されていた『サッカー編』と違い、ゲーム中に登場する大半のチームで(残念ながら全部ではない)対戦が出来るようになった。 ''選手のパラメーター'' -選手はそれぞれ以下のパラメーターを持つ。 --ぱわー(体力):ショットの強さの他、必殺ショットを放つのにも必要。攻撃を受けると減り、0になると必殺ショットが出せなくなる。 ---キーパーの場合は攻撃を受けても体力が減らないが、ショットなどでふっ飛ばされると減る。さらには体力がなくなると必殺ショットを止められなくなる為、非常に危険。 --はやさ:素早いほど動きが速くなる他、ターンの旋回半径が大きくなる。 --おもさ:重いほどゴールキーパーに向き、相手とぶつかった際の押しが強くなる。 --ゴールキーパー:マスクデータ、ゴールキーパーの適性。これが低い選手はゴールから離れて守るので、キーパーとゴールの間を突かれて点を入れられやすい((逆に言えば前に出ての守備が可能ということだが、それが生かせる場面は少ない。))。 --性格:マスクデータ、短気な選手はちょっとの攻撃ですぐに怒り状態になり、しかもなかなか戻らない。 #region --実は「ぱわー」「はやさ」「おもさ」は表示データが''全くのデタラメ''でせいぜい目安にしかならず、内部データでは「ぱわー」は各キャラごと・「はやさ」「おもさ」及び「ゴールキーパー」は能力が4段階で設定されている。性格は3種類。 #endregion ''試合のルール'' -1チーム4人制で、センターフォワード(CF)・ウイング(WG)・ディフェンス(DF)・ゴールキーパー(GK)に配置する。 -試合は3on3で一試合につき、3分を3ピリオド行う。第3ピリオドが終わるまでに相手チームの点を上回らなければ敗北になってしまう。 --ピリオドが終わる度に体力(ぱわー)は最大値に回復する。 -通常のアイスホッケーと同様にパックをゴールに決めて点を取るのが目的になるが、本作は基本的に''スティックやショットで相手選手をボコボコにして体力を削り''、パックを奪いつつ攻撃に転じる。 --通常のショットではゴールを決め辛いので、様々な方法で繰り出す必殺ショットが主な得点源になる。 -何度も選手を殴っていると''殴られた選手がキレる''(怒髪天を衝く表情に変わる)事があり、異様に凶暴になる((攻撃アクションも、スティックではなく拳や蹴りが飛び出す))。キレた選手が暴行をはたらくと一定の確率でペナルティを取られて退場させられる。 --退場させられた選手はそのピリオド中に相手チームが1点を取るまで復帰しない。その為、相手をわざとキレさせて退場させて数を減らすという戦法を取る事もできる。~ 特に本作はフィールドプレイヤーが三人しかいないので、一人欠けるだけでもかなりの痛手になる。 --''くにおくんシリーズなのに反則がある''と言われがちな本作だが、全く関係ない選手をボコりまくってもペナルティをとられることはないので、キレてさえいなければ積極的に殴りに行っても良い。%%審判仕事しろ%%。 ---むしろ対戦チームの性格によっては''パックそっちのけでこっちをボコボコにする''ヤツまでいる始末なので両選手入り乱れての乱闘はデフォルトとなる。 -シリーズ恒例の特徴的なリンクも健在。壁に当たるとトランポリンのごとく跳ねまわる「花園」や、リンクのあちこちにある傷に当たるとあらぬ方向にパックが飛んで行く「白金」、リンクに埋められている''地雷''を踏むと爆発して吹っ飛んでいく「谷花」など。 **操作方法 -ゲームのレイアウトや基本操作は『[[サッカー編>熱血高校ドッジボール部 サッカー編]]』に似ているが、一人のフィールドプレイヤーを操作していた『サッカー編』とは異なり、キーパーも含めた全ての選手を操作するようになった。 --この為、『サッカー編』に存在した「作戦」や、「CPUアシストシステム」は廃止されている。 --基本的にパックに近い選手に操作権が移るが、プレイアブルキャラクターがパックを持って攻撃に移る際は付近にいる選手も同じ動きをする。 ---敵にパックを取られた場合は非プレイアブルキャラクターはディフェンスポジションまで戻り防御に備える。 --移動アクションが豊富になった。十字キーを左右に二度押しする事でダッシュ(ブレーキ)、ダッシュ中に上下に素早く二度押しする事でターンが可能、また、A+B同時押しでジャンプをする事も出来る。 --パックを持っている時、Aボタンをチョンおしする事でパックを軽く打ち上げる「チョン!パス」が行える。 ---パスではあるが他の選手にパックを渡すわけではなく、後述のスラップショット(必殺ショット)の予備動作の意味合いが強い。 --ディフェンス面でもタックルやスティックによる暴行が可能。ダッシュやジャンプと組み合わせることで多彩な攻撃アクションが行える。 --ゴールキーパーもオート操作ではなくなり、マニュアルになった。パックが飛んで来る位置に合わせて移動させ、タイミングよくボタンを押してキャッチ(ブロック)する。Bボタンでグローブを使った胴の高さへのブロック、Aボタンで足元へのブロック。 ''個性的な必殺ショット'' --パックを持ってBボタンで一定時間、力を溜めることで「スラップショット(必殺ショット)」となり、体力を消耗しつつ必殺ショットを放つ事が出来る。 --「チョン!パス」で打ち上げたパックをタイミングよく打つことでも体力を殆ど使わずに((体力が0の状態だと出せない))必殺ショットを撃つことも可能。 --高等なテクニックとして、乱戦のさなかのこぼれ球を「ダッシュ+回転足払い」で当てる事で相手を攻撃しながら必殺ショットが出す事も出来る。 ---「くにお」の「ナッツショット」のように単純にゴールに向かうだけのものもあれば、一癖も二癖もある個性的なショットも多い。 ---「しおしおショット」はある程度の距離を飛ぶと勢いを急激になくし、リンクに落ちてその場に留まった後、あらぬ方向へ飛んでいき、自殺点になりかねない一見クソショットだが、地面に留まった状態のパックに触れると''触れた選手の体力がゼロになる''という強力な効果を持っている。CPUはそんなことはおかまいなしに積極的にパックを回収しようとするため、ヒットさせやすい。 ---「バッキーンショット」はゴールに入るまでが長いのでショットが終わるまでの間、キャッチされないように''ひたすらキーパーを殴るのが常套手段''((後半のあるチームはこれを当たり前のように使ってくる。))。 ---「くまさんショット」はパックがくまさんに変わり、ゆっくりとゴールに目掛けて歩き出す。ゴールに届くまでの間に''3人が特攻''すればくまさんが転倒して防ぐことが出来る他、この必殺ショットだけはAボタンの下段ブロックで止めることが可能。しなりおもーどでは直前に野球部のユニフォームが手に入っているが、このシュートはキーパーのバットで打ち返せない((偶にキーパーの前でジャンプする事があり、この時は打ち返せる。))。 **評価点 ''奥が深くなったアクションとゲーム性'' -『サッカー編』では簡単な操作で強力な必殺シュートを何度でも繰り出せた為に難易度が低かったが、本作の必殺ショットはそれなりに強力ではあるが、かなり出しづらくなっている。 --さらには必殺ショットに体力が必要になった為、''いかに相手をボコって体力切れに持ち込む''かが非常に重要になった。 ---説明書ではBボタンで力を溜める必殺ショットを紹介しているが、実際は''溜めている間にあっという間にボコボコにされる''ので実用的ではない。しかもこの方法で出そうとすると体力消費量が大きいというデメリットがある。 ---実用的な必殺ショットの出し方は「チョン!パス」後「ジャンプ+ショット」でタイミングよくパックの頂点を打つ方法となるが、タイミングが際どかったり、ゴールに近すぎると出ないといった制約もあり、一筋縄ではいかない。なお、この方法でも僅かに体力を消費する。 ---難易度が高くなった分、必殺ショットで豪快にキーパーを吹き飛ばしてゴールが決まると非常に爽快。 ---必殺ショットは接触ダメージも大きいので相手の体力を減らす有効な手段にもなりうる。 -移動アクションの強化により非常にスピーディーな動きが可能。特に「ターン」の追加により、相手をかき乱したり、逃げから即座に攻撃に転ずることも出来る。 --相手から逃げつつ、「チョン!パス」による必殺ショット、ゴールの後ろから山なりのパスをあげて、ゴール前の選手に打たせるといった様々なテクニックが存在する。 -攻撃アクションの駆け引きも増えた。『サッカー編』ではスライディングをすれば確実にひるませる事が出来たが、相手の攻撃をジャンプでかわしてカウンターを仕掛けるといった駆け引きが生まれるようになった --ダウンしている相手も追撃が可能なので連続で殴りつけて気絶(一定時間点滅して起き上がらなくなる)させるといった戦法もとれる。 ''コスチュームシステムによる選択肢の増加'' --攻撃力と防御力は「コスチューム」に依存するため、それぞれの選手の能力以外の選択肢が加わり色々な遊び方が出来るようになった。前半に手に入るコスチュームにも光る特徴があるなど、性能のバランスも良好。 --「ろーらー」は攻撃力が高く、空を飛びながら「ぼうじゅつすぺしゃる」で攻撃しながら(場合によっては逃げながら)力を溜められるので必殺ショットを非常に出しやすくなるが、防御力が非常に低く、必殺チャージ時の消費量も多いため、あっという間に息切れしてしまう。 --「やきゅう」は攻撃力も防御力も低いものの、キーパーがバットを装備するため、タイミングよく振れば様々な必殺ショットを打ち返せる為、後半でも十分に実用に耐えうる。 --「百合ヶ丘女子」からもらえる「すぺ・1」は防御力に特化しており使いやすいが、メンバー全員が''女子高生のスカート姿''になり、各モーションも女臭くなるという大きなインパクトがある。 ''キャラクターとBGMは相変わらず高水準'' -試合の合間に表示されるキャラによる寸劇も非常に凝っている。お茶を飲んで顔をしかめる「くにお」や銭湯で「くにお」の''アレ''を見てしまい、急いで身体を洗う「りき」といった細かい動きが作りこまれていて見て楽しめる。 -全体的に良曲が多く、「対白金高校戦」を始めとして試合中のBGMは全てが良曲と言っても差し支えない。しかもインターハイの3試合ではそれぞれ専用の曲が用意されているという太っ腹。 --「しなりおもーど」で第三ピリオドの時点で同点ないし負けている場合、試合中のBGMが『サッカー編』のBGMに変わるという演出がある。 ---しかも流れる曲は『サッカー編』で最も苦戦させられるであろう服部学園戦のBGMなので旧作のプレイヤーには''トラウマをえぐられる''と共に焦燥感が煽られる。 --また、珍しくパスワードによるサウンドテストも実装されているが、前述の劣勢時のBGMは聴くことができない。 **問題点 ''全体的にクセが強く万人向けではない'' -それまでのシリーズに比べると難易度が高く、「誰でも簡単に爽快感のあるゲーム」とはいかなくなっている。 --アイスホッケー故に移動中は上下の移動幅が少なかったり、振り向く際に隙が出来たり、止まる際にも少し滑るなど、移動のクセも強い。 ---ダッシュ中のターンも、使い方を誤れば敵のまっただ中に突っ込んでしまう等、アクションは全体的に独特。 --先述の通り、必殺ショットの出し方が難しく、何度も練習してコツを身体で覚えなければ「しなりおもーど」のクリアは難しい。 ---最初の相手である「ホッケー部」は''負けるのが難しいほど弱い''((CPU自体が弱く設定されているのもそうだが、主な原因はドッジボール部(プレイヤー)が全体的に高い能力を持つのとキーパー能力が最低の「まさし」がキーパーを務めるのでゴールががら空きであるため。))のでここで独特の操作感覚と必殺ショットの出し方の練習をしてゲームのクセを覚える事が大事。なおここで%%自殺点などして%%わざと負けるとストーリーが続かないということで「ゲームオーバー((この場合はスコア表示の後、廃部のメッセージなどはなく直接タイトルに戻る))」となる。 ---「剣道部」や「野球部」はそれほど強くないが、「百合ヶ丘女子」は積極的なオフェンスと必殺ショットを放ってくるので、必殺ショットが出せるようになっていないと勝つのが難しく、''初心者の壁''になっている。ちなみに「百合ヶ丘女子」のメンツは見た目とは裏腹に、短気な選手が多い。 ---ゲームの後半になると必殺ショットでも簡単に取られることが多くなるので、キーパーを妨害しつつショットを決める、様々な角度からショットを仕掛ける等の新たなプレイが求められる。 --CPUの難易度も高めであり、妨害やターンを駆使してあっという間にゴールを決めてくるので、敵と味方の動きをよく研究しなければ勝てない。 --全体的にゲームのスピードが早いためにディフェンスが難しく、キーパーの操作がマニュアルなのも相まって慣れない内は平凡なショットでも取り損ねて点をとられる事が多い。 ''同時プレイがそれほど楽しくない'' -「しなりおもーど」の同時プレイでは2P側はゴールキーパーに固定されるので、ショットが飛んで来なければする事がない。 --場合によっては必殺ショットばかりが飛んできて''ふっ飛ばされるだけの役''になりがち。 --先述の通り、ディフェンスが難しいのである程度慣れている人でないと足を引っ張る結果になってしまう。 ---やはり二人共フィールドプレイヤーを操作できていた『サッカー編』に比べると盛り上がりに欠けてしまうのは否めない。 -「たいせんもーど」の4人同時プレイでも2Pと4Pはキーパーに固定される。 ''禁じ手がある'' -キーパーの手前で「チョン!パス」を出しつつダッシュ攻撃でキーパーを攻撃しつつパックにスティックを当てると為す術もなくゴールが決まるといったハメが存在する。 -CPUが相手でゴールキーパーの適性が低いチームの場合、画面下部の特定の場所からショットを放つだけで簡単にゴールが決まるといった抜け穴もある。 --とはいえこれはプレイヤーが使うかどうかを決められるため、一種の救済措置とも言える。 **総評 ゲームとしてはシリーズ屈指の難易度に加えて、独特の操作性に慣れるまでに諦めるか諦めないかで評価が大きく変わる作品である。~ 最初は敵に翻弄されて、思うように試合を運べずにストレスが溜まるが、慣れてくるに従って少しずつゲームの持つポテンシャルを感じることが出来、~ 次第に本作が「くにおくんシリーズ」らしいハチャメチャさに加えて、高いアクション性と戦術性を併せ持った良作である事が分かる。~ シリーズの中ではややマイナーめの作品ではあるが、本作をシリーズ屈指のスポーツアクションとして挙げるファンもいる。~ **余談 ドッジボール部について -『サッカー編』に引き続き、お約束の「[[ドッジボールの世界大会はどうするんだよ!>くにおくんのドッジボールだよ全員集合!]]」といったメタ発言も健在。%%お前等はその大会に出られないけどな!%% --「しんいち」は相変わらず「ったく、[[こんどは>熱血高校ドッジボール部 サッカー編]]ほっけーかよ。」とやる気がない様子。 -初戦のみ使用可能な「ドッジボール部」は「ホッケー部」より高性能なパラメーター持ちなので、''タコなホッケー部員じゃなくてこいつらを使いたい''と言いたくなる…が、~ 裏ワザのパスワードにて「ドッジボール部」でストーリーを進める事が可能。ただし、パスワードに残せない上に''コスチュームが固定''であるため、難易度は非常に高い。いわゆる裏モードといった扱い。 その他 -5点差以上つけられて敗北した場合、コンティニュー画面で「よういち」へ話しかけるのが「くにお」から「かおり」になる。ここであきらめる(コンティニューしない)と、かおりの強烈なアッパーで2人が吹き飛ばされる。 -「野球部」のメンバー「しんご」はSFCの『ダウンタウン熱血べーすぼーる物語』にも熱血高校の選手「あかい しんご」として登場。本作の「野球部」のメンバーから唯一続投している稀有な例となっている。 -ホッケー部員達は、サッカー部員達とは対称的にその後目立った活躍はないものの『[[熱血格闘伝説]]』のオープニングにカメオ出演している。本作の功績が認められたのか''全員白ランを着ている。'' -発売日は受験シーズン真っ盛りである。 --アイスホッケー自体は今でこそ基本的に室内競技なのでオールシーズン可能だが、元来はウィンタースポーツであるため、時期的に間違ってはいない((なお発売日の1992年2月7日は第16回冬季オリンピック(アルベールビルオリンピック)の開会式の前日でもある))。いないのだが… ---ジャンプ放送局にて、「受験生の先輩にこのソフトをプレゼントしてしまった」といういろんな意味で肝の冷えるネタが投稿されたりもした。 **移植 -GBAにて『[[くにおくん 熱血コレクションシリーズ3>くにおくん 熱血コレクション1/2/3]]』の中に移植されているが、移植度に難がある。 -バーチャルコンソール(Wii/WiiU/3DS)でも配信されている。また、3DSの『くにおくん熱血コンプリート ファミコン編』にも収録。

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