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「[[修正依頼]]」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。~ 依頼内容はバカゲー判定になるほどのバカ要素の追記です。 ---- *SIMPLE2000シリーズ Vol.83 THE 昆虫採集 【しんぷる2000しりーず ぼりゅーむ83 ざ こんちゅうさいしゅう】 |ジャンル|シミュレーション|&amazon(B0009NUOTU)| |対応機種|プレイステーション2|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|D3パブリッシャー|~| |開発元|X-ROAD、ベストメディア|~| |発売日|2005年9月8日|~| |定価|2,000円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |セーブデータ|4個|~| |レーティング|CERO:全年齢対象|~| |判定|BGCOLOR(lightsteelblue):''スルメゲー''|~| |~|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~| |ポイント|図鑑としてはハイクオリティ&br;慣れれば中毒性のある作業&br;カオスな登場人物たち|~| |>|>|CENTER:''[[SIMPLEシリーズリンク>SIMPLE2000シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 SIMPLEシリーズのPS2ブランドである『SIMPLE2000シリーズ』の一作。~ ゲームタイトル通り、昆虫採集に明け暮れる内容。~ 昆虫図鑑やポリゴン作成は多摩動物公園や、大手昆虫専門店である「六本脚」の監修を得ている。~ **あらすじ 昆虫と冒険が大好きな主人公、翔太は夏休みに離島にある昆虫研究所にやってきた。しかし研究所の博士は困った様子。話によると翔太が来る前に研究所の昆虫が手違いで全て逃げ出してしまったようだ。昆虫を集めることを博士に頼まれた翔太はライバルのパヤンや不思議な少女みさきと関わりながら、採集生活を始めるのだった。 **登場人物 -翔太 --本作の主人公、パヤンとの勝負時などごく限られた時にグラフィックを確認できる。 -高木博士 --声も設定もオーキド博士そのまま。 --しかし、こっちはちょっとした手違いにより研究所の虫を''たった一晩で全部''逃がしてしまったある意味凄い人。 --翔太にロクな装備も与えず昆虫集めに放り出すある意味(ry --捕まえた昆虫を彼に見せに行くことで研究所に返すことができる。 ---新しい昆虫だね、新しい昆虫だね、新し(ry -パヤン --自称「博士のゆーしゅーな助手」の眼鏡ショタ少年。翔太を助手扱いする。 --高圧で生意気、博士の「''島の各所''に散らばった研究所の虫を回収する」という目的に反して島の''一部地域を封印する''という、理解に苦しむ試練を課してくる。 --封印を解く鍵を欲しくば、彼のいる部屋に遊びに来いとのこと。 -美咲 --初っ端の昆虫逃亡騒動、慣れない操作でただでさえ混乱しているプレイヤーに電波な話を吹っかける女の子。 --話が抽象的で何を言ってるかわからなかったり、「ぽよん」などの擬音を唐突に挟み込んだりする。 --翔太にしか姿が見えず、彼女の話からして妖精の類らしいのだが、その説明が納得できすぎるほど納得できてしまうぐらいの電波。 **システム -基本 --1人称視点で進み、左スティックで移動、右スティックで対象注目、R1で持っているアイテムを使う。 --セーブは研究所内にある翔太の部屋の黒電話で可能。 --本作に登場する虫を全種類捕獲したときにエンディングのようなものは一応存在するが、それ以降も採集を続けられる。 -捕獲 --捕虫網、タモ、照明・果物トラップなど昆虫採集に使う手段は一通り備えてある。 --網とタモの大きさは段階ごとに分けられている。 --画面をサーモグラフィー風の画面に切り替えることで昆虫を見つけやすくなる、「博士のメガネ」というアイテムもある。 --陸棲昆虫を入れる虫かご、水棲昆虫を入れるびんがあるがそれぞれ10匹までしか入れられず、逃がすか博士に見せて研究所に放すかする必要がある。 -パヤンの部屋 --彼と虫を使った勝負を行う。勝負種目はチョウの開長、バッタ・コオロギの跳躍距離、トンボの空中レース、カブト・クワガタの相撲の4種。 --勝つと他のエリアに繋がる鍵や新しい昆虫、アイテムをくれる。 --昆虫を採集している節は認められるのだが、彼自身が博士のために虫を届けている様子はない。 -昆虫付録 --研究所の中庭に行けば、今までに捕獲した昆虫を閲覧できるほか、説明文をフルボイスで博士が読み上げてくれる。 **評価点 -昆虫図鑑としての高いクオリティ --監修が入っているのも大きいのだろうが、昆虫の描写の出来は十分に良く、価格を抜きにしても十分通用するレベル。 --ポリゴンモデルは当時の技術としてはかなりリアルに描けている。 --地味に全編フルボイスで説明を読み上げてくれるという気合の入れよう。 --操作説明に大きな粗がありシナリオには殆どツッコミ所しかないが、捕獲できる昆虫(+α)は非常に多様。 ---♂♀の区別もあり、なかには「雌雄モザイク」と呼ばれる突然変異種も入手できる。 --鳴き声もきちんと収録してあり、プレイヤーが実生活で耳にする虫の鳴き声の正体を知ることが出来る。 -リアルでバラエティに富んだ採集行為 --3Dの中で実際に主人公が動き回って昆虫を探すため、現実性が高い。 --時間帯によって出現する昆虫は細かく変わる。 --単に網で採る以外にもトラップで捕まえることもでき、実際の昆虫採集を手軽かつ楽しんで体験することができる。 -操作に慣れた時の爽快感 --後述のように本作の操作は説明が乏しい上に難しいが実際は癖が強いだけであり、いざやり方を覚えてしまえばみるみる虫が捕まえられるようになり、図鑑を埋めていく作業に中毒性を感じられるようになる。 --パヤンの封印のせいで行ける場所が非常に限られているが、セーブ時の星座占いや彼からもらえる封印解除のカギで採れる虫のパターンも多種多様になっていく。 --図鑑の完成度は高いため、捕まえた虫を色々な角度から眺めてみたり、虫ついて逐一詳しい解説も入れてくれる。 **賛否両論・難点 -プレイヤーを突き放した操作性 --網を振る動作ひとつひとつが妙に凝っており癖が強い。 --パッケージ付録の説明書を軽く読んだだけではロクな操作ができず、登場人物が何かヒントをくれる訳でもない。大半はプレイヤーの独学で身に着けることになり、捕獲という基本的な操作を習得する事すら若干苦労する。 ---昆虫採集の手探り感を表現したかったとも取れるのだが、それを考慮に入れたとしても不親切さが過ぎる。 ---もっとも、説明方法を細かくかつ簡潔な文章に起こすことも困難だったとは考えられるが…。 --昆虫採集の代名詞とも呼べる捕虫網がなぜか研究所に来た当初には入手できず、1日出歩くと倉庫に出現する。その他のアイテムもだんだんと補充されていく。 ---また使用できる捕獲アイテムはバリエーションに富んでいるが、それらの仕様や長所短所も全く分からない。殺虫剤の本ゲームにおける適切な使用法に至っては全くの謎。 ---上記の「博士のメガネ」に至っては、なぜかノーヒントで海岸に落ちている。 --操作とは他に、セーブ時の星座占いの効果も手探りで調べなくてはならない。 --最初のうちは向こうが出してくる昆虫も弱かったりするので、理不尽に難しいことはないため安心だが、パヤンとの昆虫勝負のルールも操作方法もほぼ手探りで覚える必要がある。 ---「押し相撲」の操作は掴んでから左スティックでふりまわして投げるといったことが書いてあるが、実際は昆虫の挙動以上に激しく一回転方向に振り回す必要がある。 -リアルに徹しきれない昆虫採集 --網を振った時の挙動といったプレイヤーの動きにはこだわりが見られるものの、昆虫が採集フィールドでとる行動はあまり再現できていない。 ---チョウは基本的に直線にしか飛行しない。 ---近くに行くと鳴き声がする再現はあるのだが、近づきすぎると警戒して鳴き止んでしまうところまでの再現はされていない。 ---確かにここまでリアルな挙動をされると、独特な操作性も合わさって難易度が非常に高いゲームになっていただろうが。 --対象に注目しながらの平行移動や、ジャンプ・よじ登りといった動作ができないので不便。 --パヤンが勝負の結果くれる昆虫で図鑑が埋まったり、サイズ更新されてしまったりする。コレクションしたいだけなら良いシステムだが、昆虫採集の醍醐味がそがれてしまうとの声も。 ---扱う虫は300種を超えており種類に大きな偏りがあるわけでもないが、外国産の昆虫がそれなりの率を占めており、日本産の昆虫を網羅しているわけではない。 -非常に3D酔いしやすい --本作は一人称視点3Dだが、主人公が歩くと画面がそれに合わせて上下に揺れる、虫を探して見回したり目で追いかけるといった演出が動作に入っている。 --リアルな一人称視点を再現しようとした結果なのだろうが、結果的にやたらと酔いやすいゲームになってしまっている。 --「他のゲームではほとんど酔わないのに、『THE 昆虫採集』では酔った」という声も聞かれるほど。 -捕獲した虫が研究所にいない新規虫なのか否かが確認できない。 **その他(シュールな世界観) -昆虫採集をするゲームなのだが、本作を彩るシナリオと世界観はかなりシュール。 --''マトモな登場人物は主人公ぐらい''で、その他登場人物や設定に関しては突っ込むときりがない。 ---主人公に昆虫を見せるつもりだった博士は、前日にうっかり昆虫をすべて逃がしただけでなく、''捕虫網1本すら渡さず''主人公に昆虫採集を依頼する。 ---パヤン(博士もだが)は助手と言っている割には、博士の役に立つ気が全く感じられない。作中で昆虫採集してるともとれなくない描写もあるのだが、基本的には主人公と虫を使って遊ぶだけ。パヤンの部屋には飽き足らず研究所内まで拡大してトンボのレースをさせても博士はノーリアクション。 ---美咲に関しては''言動そのものが理解不能''。 ---ゲーム開始当初に島の各拠点は人の力ではとても動かない巨石の門が塞いでいるのだが、これがなぜ博士の住む島に必要だったのか、パヤンが好き勝手に扱えるのは何故なのか説明も全くない。 ---博士の研究所には外国の昆虫もたくさんいたようで、作中でもかなりの数捕獲できる。生態系とか異国の気候とかは大丈夫だったのだろうか。 ---採集に関しても、東宝の特撮出身の怪獣も昆虫の一種として入手可能だったり、昆虫採集にはあるまじき殺虫剤というアイテムがある。もちろん効果は''「狙った昆虫を殺す」''。 **総評 昆虫が好きか、自分で攻略法を考えたいか、3D酔いには強いかというハードルで非常に人を選んでしまうゲーム。~ しかし、昆虫のグラフィックと図鑑に関しては定価以上の気合を入れており、屋内で昆虫採集がしたい人には十分に楽しめる作品だろう。さらにSIMPLEシリーズ特有の変な世界観に惹きこまれるプレイヤーもいる。 **余談 -初見時の突き放したゲーム性や操作の劣悪さが反映されてか、ファミ通レビューでは最低ランクといえる14点(3・3・4・4)を叩きだした。 --もっとも、上記の通りしっかりしているところはしっかりしているゲームであり、この点数を根拠にクソゲーと断じるのは酷。
*SIMPLE2000シリーズ Vol.83 THE 昆虫採集 【しんぷる2000しりーず ぼりゅーむはちじゅうさん ざ こんちゅうさいしゅう】 |ジャンル|シミュレーション|&amazon(B0009NUOTU)| |対応機種|プレイステーション2|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|D3パブリッシャー|~| |開発元|クロスロード (X-ROAD)、ベストメディア|~| |発売日|2005年9月8日|~| |定価|2,000円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |セーブデータ|4個|~| |レーティング|CERO:全年齢対象|~| |判定|BGCOLOR(lightsteelblue):''スルメゲー''|~| |~|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~| |ポイント|図鑑としてはハイクオリティ&br;慣れれば中毒性のある作業&br;カオスな登場人物たち|~| |>|>|CENTER:''[[SIMPLE2000シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 SIMPLEシリーズのPS2ブランドである『SIMPLE2000シリーズ』の一作。~ ゲームタイトル通り、昆虫採集に明け暮れる内容。~ 昆虫図鑑やポリゴン作成は多摩動物公園や、大手昆虫専門店である「六本脚」の監修を得ている。~ **あらすじ 昆虫と冒険が大好きな主人公、翔太は夏休みに離島にある昆虫研究所にやってきた。しかし研究所の博士は困った様子。話によると翔太が来る前に研究所の昆虫が手違いで全て逃げ出してしまったようだ。昆虫を集めることを博士に頼まれた翔太はライバルのパヤンや不思議な少女みさきと関わりながら、採集生活を始めるのだった。 **登場人物 -翔太 --本作の主人公、パヤンとの勝負時などごく限られた時にグラフィックを確認できる。 -高木博士 --声も設定もオーキド博士そのまま。 --しかし、こっちはちょっとした手違いにより研究所の虫を''たった一晩で全部''逃がしてしまったある意味凄い人。 --翔太にロクな装備も与えず昆虫集めに放り出すある意味(ry --捕まえた昆虫を彼に見せに行くことで研究所に返すことができる。 ---新しい昆虫だね、新しい昆虫だね、新し(ry -パヤン --自称「博士のゆーしゅーな助手」の眼鏡ショタ少年。翔太を助手扱いする。 --高圧で生意気、博士の「''島の各所''に散らばった研究所の虫を回収する」という目的に反して島の''一部地域を封印する''という、理解に苦しむ試練を課してくる。 --封印を解く鍵を欲しくば、彼のいる部屋に遊びに来いとのこと。 -美咲 --初っ端の昆虫逃亡騒動、慣れない操作でただでさえ混乱しているプレイヤーに電波な話を吹っかける女の子。 --話が抽象的で何を言ってるかわからなかったり、「ぽよん」などの擬音を唐突に挟み込んだりする。 --翔太にしか姿が見えず、彼女の話からして妖精の類らしいのだが、その説明が納得できすぎるほど納得できてしまうぐらいの電波。 **システム -基本 --1人称視点で進み、左スティックで移動、右スティックで対象注目、R1で持っているアイテムを使う。 --セーブは研究所内にある翔太の部屋の黒電話で可能。 --本作に登場する虫を全種類捕獲したときにエンディングのようなものは一応存在するが、それ以降も採集を続けられる。 -捕獲 --捕虫網、タモ、照明・果物トラップなど昆虫採集に使う手段は一通り備えてある。 --網とタモの大きさは段階ごとに分けられている。 --画面をサーモグラフィー風の画面に切り替えることで昆虫を見つけやすくなる、「博士のメガネ」というアイテムもある。 --陸棲昆虫を入れる虫かご、水棲昆虫を入れるびんがあるがそれぞれ10匹までしか入れられず、逃がすか博士に見せて研究所に放すかする必要がある。 -パヤンの部屋 --彼と虫を使った勝負を行う。勝負種目はチョウの開長、バッタ・コオロギの跳躍距離、トンボの空中レース、カブト・クワガタの相撲の4種。 --勝つと他のエリアに繋がる鍵や新しい昆虫、アイテムをくれる。 --昆虫を採集している節は認められるのだが、彼自身が博士のために虫を届けている様子はない。 -昆虫付録 --研究所の中庭に行けば、今までに捕獲した昆虫を閲覧できるほか、説明文をフルボイスで博士が読み上げてくれる。 ---- **評価点 -昆虫図鑑としての高いクオリティ --監修が入っているのも大きいのだろうが、昆虫の描写の出来は十分に良く、価格を抜きにしても十分通用するレベル。 --ポリゴンモデルは当時の技術としてはかなりリアルに描けている。 --地味に全編フルボイスで説明を読み上げてくれるという気合の入れよう。 --操作説明に大きな粗がありシナリオには殆どツッコミ所しかないが、捕獲できる昆虫(+α)は非常に多様。 ---♂♀の区別もあり、なかには「雌雄モザイク」と呼ばれる突然変異種も入手できる。 --鳴き声もきちんと収録してあり、プレイヤーが実生活で耳にする虫の鳴き声の正体を知ることが出来る。 -リアルでバラエティに富んだ採集行為 --3Dの中で実際に主人公が動き回って昆虫を探すため、現実性が高い。 --時間帯によって出現する昆虫は細かく変わる。 --単に網で採る以外にもトラップで捕まえることもでき、実際の昆虫採集を手軽かつ楽しんで体験することができる。 -操作に慣れた時の爽快感 --後述のように本作の操作は説明が乏しい上に難しいが実際は癖が強いだけであり、いざやり方を覚えてしまえばみるみる虫が捕まえられるようになり、図鑑を埋めていく作業に中毒性を感じられるようになる。 --パヤンの封印のせいで行ける場所が非常に限られているが、セーブ時の星座占いや彼からもらえる封印解除のカギで採れる虫のパターンも多種多様になっていく。 --図鑑の完成度は高いため、捕まえた虫を色々な角度から眺めてみたり、虫ついて逐一詳しい解説も入れてくれる。 **問題点 -プレイヤーを突き放した操作性 --網を振る動作ひとつひとつが妙に凝っており癖が強い。 --パッケージ付録の説明書を軽く読んだだけではロクな操作ができず、登場人物が何かヒントをくれる訳でもない。大半はプレイヤーの独学で身に着けることになり、捕獲という基本的な操作を習得する事すら若干苦労する。 ---昆虫採集の手探り感を表現したかったとも取れるのだが、それを考慮に入れたとしても不親切さが過ぎる。 ---もっとも、説明方法を細かくかつ簡潔な文章に起こすことも困難だったとは考えられるが…。 --昆虫採集の代名詞とも呼べる捕虫網がなぜか研究所に来た当初には入手できず、1日出歩くと倉庫に出現する。その他のアイテムもだんだんと補充されていく。 ---また使用できる捕獲アイテムはバリエーションに富んでいるが、それらの仕様や長所短所も全く分からない。殺虫剤の本ゲームにおける適切な使用法に至っては全くの謎。 ---上記の「博士のメガネ」に至っては、なぜかノーヒントで海岸に落ちている。 --操作とは他に、セーブ時の星座占いの効果も手探りで調べなくてはならない。 --最初のうちは向こうが出してくる昆虫も弱かったりするので、理不尽に難しいことはないため安心だが、パヤンとの昆虫勝負のルールも操作方法もほぼ手探りで覚える必要がある。 ---「押し相撲」の操作は掴んでから左スティックでふりまわして投げるといったことが書いてあるが、実際は昆虫の挙動以上に激しく一回転方向に振り回す必要がある。 -リアルに徹しきれない昆虫採集 --網を振った時の挙動といったプレイヤーの動きにはこだわりが見られるものの、昆虫が採集フィールドでとる行動はあまり再現できていない。 ---チョウは基本的に直線にしか飛行しない。 ---近くに行くと鳴き声がする再現はあるのだが、近づきすぎると警戒して鳴き止んでしまうところまでの再現はされていない。 ---確かにここまでリアルな挙動をされると、独特な操作性も合わさって難易度が非常に高いゲームになっていただろうが。 --対象に注目しながらの平行移動や、ジャンプ・よじ登りといった動作ができないので不便。 --パヤンが勝負の結果くれる昆虫で図鑑が埋まったり、サイズ更新されてしまったりする。コレクションしたいだけなら良いシステムだが、昆虫採集の醍醐味がそがれてしまうとの声も。 ---扱う虫は300種を超えており種類に大きな偏りがあるわけでもないが、外国産の昆虫がそれなりの率を占めており、日本産の昆虫を網羅しているわけではない。 -非常に3D酔いしやすい --本作は一人称視点3Dだが、主人公が歩くと画面がそれに合わせて上下に揺れる、虫を探して見回したり目で追いかけるといった演出が動作に入っている。 --リアルな一人称視点を再現しようとした結果なのだろうが、結果的にやたらと酔いやすいゲームになってしまっている。 --「他のゲームではほとんど酔わないのに、『THE 昆虫採集』では酔った」という声も聞かれるほど。 -捕獲した虫が研究所にいない新規虫なのか否かが確認できない。 **バカゲー要素(シュールな世界観) -昆虫採集をするゲームなのだが、本作を彩るシナリオと世界観はかなりシュール。 --''マトモな登場人物は主人公ぐらい''で、その他登場人物や設定に関しては突っ込むときりがない。 ---主人公に昆虫を見せるつもりだった博士は、前日にうっかり昆虫をすべて逃がしただけでなく、''捕虫網1本すら渡さず''主人公に昆虫採集を依頼する。 ---パヤン(博士もだが)は助手と言っている割には、博士の役に立つ気が全く感じられない。作中で昆虫採集してるともとれなくない描写もあるのだが、基本的には主人公と虫を使って遊ぶだけ。パヤンの部屋には飽き足らず研究所内まで拡大してトンボのレースをさせても博士はノーリアクション。 ---美咲に関しては''言動そのものが理解不能''。 ---ゲーム開始当初に島の各拠点は人の力ではとても動かない巨石の門が塞いでいるのだが、これがなぜ博士の住む島に必要だったのか、パヤンが好き勝手に扱えるのは何故なのか説明も全くない。 ---博士の研究所には外国の昆虫もたくさんいたようで、作中でもかなりの数捕獲できる。生態系とか異国の気候とかは大丈夫だったのだろうか。 ---昆虫採集にはあるまじき殺虫剤というアイテムがある。もちろん効果は''「狙った昆虫を殺す」''。 ---- **総評 昆虫が好きか、自分で攻略法を考えたいか、3D酔いには強いかというハードルで非常に人を選んでしまうゲーム。~ しかし、昆虫のグラフィックと図鑑に関しては定価以上の気合を入れており、屋内で昆虫採集がしたい人には十分に楽しめる作品だろう。さらにSIMPLEシリーズ特有の変な世界観に惹きこまれるプレイヤーもいる。 ---- **余談 -初見時の突き放したゲーム性や操作の劣悪さが反映されてか、ファミ通レビューでは最低ランクといえる14点(3・3・4・4)を叩きだした。 --もっとも、上記の通りしっかりしているところはしっかりしているゲームであり、この点数を根拠にクソゲーと断じるのは酷。

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